JP3628415B2 - 洗浄液の汚染度検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,界面活性剤,無機塩,及び有機系防錆剤等を含む機械加工部品等の洗浄液の汚染度を検査する汚染度検査装置に関する。
【0002】
【従来技術】
機械加工部品等の中間製品は,有機アミン,有機インヒビター,及び防腐剤等を含む洗浄液によって洗浄した後,次工程に送られることが多い。この洗浄液は,有機アミン,有機インヒビター,防腐剤,界面活性剤等を含む原液を水で30〜50倍程度に希釈したものが通常用いられている。
【0003】
上記洗浄液は,主として,洗浄を繰り返す間に機械油が混入することにより,または水分が混入して濃度が低くなることにより,洗浄能力が低下する。しかしながら,洗浄液の洗浄力を正確に判定するには,化学分析等による専門的な分析力を必要とし,機械加工などの製造現場においてこれを行うことは困難である。そのため,洗浄液は,通常,目視検査により,又は一定の期間使用された後は定期的に交換されている。
【0004】
一方,油圧機械に用いる作動油には,安全性に優れた水溶性の作動油があり,この水溶性の作動油については,簡便な性状検査装置が提案されている(特開昭63−96546号公報,特開平4−166754号公報,特開平5−180766号公報等)。これらの装置は,化学分析的な方法を用いておらず,検査対象液体の電気的なインピータンスの変化や,光の透過率の変化を検知して簡便に性状の劣化を判定するものである。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記のように,使用された洗浄液の性状を目視検査によって又は個々に分析することなく一定の管理基準によって洗浄液を更新する方法は,次のような問題点がある。
即ち,洗浄液の許容基準を緩めて長期間使用すれば,十分に洗浄されない部品などが次工程におくられ,一方,洗浄液の許容基準を厳しくして安全サイドにすれば,洗浄液の利用度が低下しロスが増えることになる。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり,少なくとも界面活性剤,無機塩,及び有機系防錆剤を含む原液を水で希釈してなる機械加工部品等の洗浄液の汚染度を簡便に検査することの出来るコンパクトな汚染度検査装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
本発明は,室温よりも高い温度に保たれ,少なくとも界面活性剤,無機塩,及び有機系防錆剤を含む原液を30〜50倍に水で希釈してなる機械加工部品等の洗浄液の汚染度を,洗浄液の温度を室温に保った状態で検査する汚染度検査装置であって,
検査容器内に検査対象液体を挟み,間隔が1〜5mmの範囲内になるように対置した一対の電極と,この電極の一方に一端を接続するコンデンサと,上記電極の他方と上記コンデンサの他端との間に電圧を印加する高周波電源と,上記コンデンサの端子間の電圧値を検知する電圧検出手段と備える電気化学的性状検出部と,
検査容器内に検査対象液体を挟んで対置する光源及び受光素子を備えて受光素子の出力を受けて検査対象液体の光透過率を算定する光学的性状検出部と,上記電気化学的性状検出部及び光学的性状検出部の出力を受けて検査対象液体の汚染度を判定する判定手段とを有しており,
上記判定手段は,上記電圧検出手段の電圧値を検査対象液体に含まれる上記原液の濃度に変換する濃度変換手段と,上記光透過率を検査対象液体に含まれる油成分の含有率に変換する油分変換手段とを備え,上記原液濃度の低下状態と油成分含有率とに基づいて検査対象液体の汚染度を決定することを特徴とする洗浄液の汚染度検査装置にある。
【0008】
本発明において,最も注目すべきことの第1点は,検査対象液体のインピーダンスの変化によって変動するコンデンサ端子間の電圧値を検知する電気化学的性状検出部と,検査対象液体の光の透過率を検知する光学的性状検出部と,両検出部の出力を受けて汚染度を判定する判定手段とを設けたことである。
そして,上記判定手段は,上記電圧検出手段の電圧値を検査対象液体に含まれる上記原液の濃度に変換する濃度変換手段と,上記光透過率を検査対象液体に含まれる油成分の含有率に変換する油分変換手段とを備え,上記原液濃度と油成分含有率とに基づいて検査対象液体の汚染度を決定する。
【0009】
洗浄液に水分が混入し原液の濃度が低下すると,洗浄液のインピーダンスが大きくなりコンデンサの端子間の電圧Vcは低下する。従って,上記コンデンサ電圧Vcとインピーダンスとの間に成立する関係式(理論式もしくは統計的なデータに基づく回帰式等)を基に,前記検出電圧値から原液の濃度の低下状態を推定することができる(濃度変換手段)。
【0010】
また,洗浄液に機械油などの鉱物油が所定値以上に混入すると洗浄液が白濁するようになるから,同様に光学的性状検出部の透過率から油分の含有率を推定することが出来る。
従って,上記原液の濃度の低下度と油分の含有率から,検査対象洗浄液の汚染度を判定し使用可能限界を決定することが可能である。
【0011】
そして,コンデンサの端子電圧Vcの測定と光の透過率の測定とは,オペレータの複雑な操作を必要とせず,スイッチ等を操作して装置を作動させることによって後は自動的に行うようにすることができる。また,上記測定結果に基づく判定のアルゴリズムまたは論理式を予め定めることにより,判定手段は判定結果を自動的に出力することができるから,本装置は極めて簡便な操作によって結果を得ることができる。
【0012】
また,装置の要部である光学系や電気回路は軽量かつ小型化することが出来るから,装置全体は極めてコンパクトにまとめ上げることができる。
上記のように,本発明によれば,洗浄液の汚染度を簡便に検査することの出来るコンパクトな汚染度検査装置を提供することが出来る。
【0013】
そして,上記濃度変換及び油分変換は,請求項2に記載のように,電圧検出手段の電圧値をVc,原液の濃度をDとし,α,βを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
D=(αVc+β) ・・・(1)
なる計算式に基づいて原液濃度Dを算出し,
前記油分変換手段は,前記光透過率をT,油成分の含有率をEとし,γ,εを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
E=(γT+ε) ・・・(2)
なる計算式に基づいて含有率Eを算出することによって,測定値Vc,Tと変換値D,Eとの間に高い相関関係を得ることができる。
即ち,詳細を後述する実験データが示すように,洗浄液の原液の濃度D及び油分含有率Eは上記(1),(2)式によってかなりの精度で判定することができる。
【0014】
なお,検査容器内に対置する一対の電極は,請求項3記載のように,ステンレス鋼によって形成することが好ましい。
洗浄液は防錆能力を有するためにPH値が高く,そのために,導電性に優れているためよく用いられるAl等の電極は洗浄液との間の化学反応によって洗浄液を挟持した電極間のインピーダンスが容易に変化しやすい。しかしながら,ステンレス鋼を用いることにより,洗浄液との化学反応を抑制し特性を安定化することが出来る(後述する表2,図4,図5参照)。
【0015】
また,請求項4記載のように,光源と受光素子との間に形成される洗浄液の光路上の距離(以下,透光距離という)は1〜5mmの範囲内にすることが好ましい。
即ち,洗浄液を光が通過する距離が5mmを超えると,検出光の強度が弱くなり,透過率の検出精度が低下するという不具合が発生する。
一方,1mm未満に透光距離を狭くし過ぎると,光源と受光素子の間に空気等の気泡が混入した場合に,その間に停滞し易くなり,透過率の測定精度に誤差を生じ易くなるからである。
【0016】
また,上記のごとく,電極の間隔は1〜5mmの範囲内にしている。電圧検出手段において,電極の間隔が5mmを越えて大きくなると,室温との温度差の大きい検査対象液体を検査のために投入した場合に,検査対象液体が室温近くの温度に低下するのに時間がかかり,測定結果がその間不安定になるという不具合があるからである。
【0017】
即ち,電圧値の測定精度を保持するためには,検査対象液体の温度変動範囲を室温近傍に制御し,室温との温度差が余り大きくならないようにすることが好ましい。そのためには,電極の間隔を狭くして速やかに室温近傍にすることが望ましい。
一方,1mm未満に電極間隔を狭くし過ぎると,電極間の電子の移動が活発化し過ぎてしまい,検出される電圧の変化を捉えにくくなり,その結果検出精度が低下するからである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本例は,有機アミン,有機インヒビター,及び防腐剤等を含む原液を水で希釈してなる機械加工部品等の洗浄液の汚染度を検査する汚染度検査装置である。
図1に示すように,この汚染度検査装置1は,検査容器40内に検査対象液体81を挟んで対置した一対の電極11,12と,この電極11,12の一方12に一端を接続するコンデンサ13と,電極11,12の他方11とコンデンサ13の他端(アース)との間に電圧を印加する高周波電源14と,コンデンサ13の端子間の電圧値Vcを検知する電圧検出回路15と備える電気化学的性状検出部10と,検査容器40内に検査対象液体81を挟んで対置する光源21及び光センサ22を備えて光センサ22の出力を受けて検査対象液体の光透過率Tを算定する光検出回路23とを有する光学的性状検出部20と,電気化学的性状検出部10及び光学的性状検出部20の出力V(T)を受けて検査対象液体81の汚染度を判定する判定手段30とを有している。
【0019】
判定手段30は,電圧検出手段10の電圧値Vcを検査対象液体81に含まれる上記原液の濃度Dに変換する濃度変換手段31と,光透過率Tを検査対象液体81に含まれる油成分の含有率Eに変換する油分変換手段32とを備え,上記原液濃度Dと油成分含有率Eとに基づいて検査対象液体81の汚染度を決定する。そして,濃度変換手段31は,α,βを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
D=(αVc+β) ・・・(1)
なる計算式に基づいて原液濃度Dを算出する。
また油分変換手段32は,γ,εを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
E=(γT+ε) ・・・(2)
なる計算式に基づいて含有率Eを算出する。
【0020】
また,電極11,12はステンレス鋼SUS304によって形成されており,電極11,12の間隔gは3mmである。
そして,光源21と光センサ22との間に形成される洗浄液81の光路上の距離Lは5mmである。
【0021】
以下,それぞれについて説明を補足する。
検査対象液体としての洗浄液には,例えば,有機アミン5〜10%,有機インヒビター1〜5%,防腐剤1〜5%,界面活性剤1〜5%,油水分離剤1〜5%,銅腐食抑制剤(微量),消泡剤(微量),水(残分)からなる原液を30〜50倍に水で希釈したもの(以下,洗浄液Aという)や,有機アミン20〜30%,有機インヒビター10〜20%,防腐剤1〜5%,銅腐食抑制剤(微量),消泡剤(微量),水(残分)からなる原液を30〜50倍に水で希釈したもの(以下,洗浄液Bという)等がある。
洗浄液Aは,水溶性洗浄防錆剤であり,油分離が優れているという特徴を有し,自動車,一般機械部品の油分離用に用いられる。また,洗浄液Bは,水溶性洗浄防錆剤であり,エマルジョン油剤の油水分離性に優れと共に防錆力を有し,金属加工における洗浄液として用いられる。
【0022】
検査容器40は,検査対象液体81を収容する透明な樹脂性のケース41と,電極11,12とからなり,ケース41の下部に設けた開口部に電極11,12が取り付けられている。また,検査容器40は,外箱42の凹状内部に嵌合し,かつ,位置決めされるように固定される。この外箱42の上面には,直流電源25によって駆動される光源(LED)21と,集光レンズ24と,光センサ22が取り付けられている。検査容器40の大きさは,横45〜50mm,縦50〜60mmである。
そして,電極11,12とコンデンサ13の直列回路には,高周波電源14から20KHZ,5Vの電圧が印加される。
【0023】
コンデンサ13の端子電圧Vc及び光センサ22の出力V(T)は,それぞれ電圧検出回路15及び光検出回路23を介して,判定手段30のA/Dコンバータ33にインプットされる。そして,ディジタル値に変換されてマイクロプロセッサ300に入力される。
【0024】
マイクロプロセッサ300は,電圧検出手段10の電圧値Vcを上記算式(1)に従って原液の濃度Dに変換する濃度変換プログラム(濃度変換手段31)と,上記算式(2)に従って光透過率Tを油成分の含有率Eに変換する油分変換プログラム(油分変換手段32)と,上記濃度D及び油成分の含有率Eに基づいて検査対象液体81の良否を判定する判定プログラムとを有している。
そして,上記判定プログラムの判定結果等の各種の情報は表示器34に表示され,また,判定結果はランプ35の色別表示によって表示される。
同図において,符号36は,判定手段30を起動させる作動スィッチである。
【0025】
次に,濃度変換プログラム(濃度変換手段31)と油分変換プログラム(油分変換手段32)のアルゴリズムと作用について説明する。
表1は,前記組成の洗浄液Aの各種のサンプル(使用した液)について,正確な化学分析により決定した濃度D及び油成分の含有率Eの値と,本装置1による電圧値Vc及び透過率Tの測定値とを記載したデータである。
【0026】
【表1】
Figure 0003628415
【0027】
そして,図2は,表1の電圧値Vcを横軸に,表1の濃度Dを4分の1乗した値√Dを縦軸にしてプロットしたグラフである。また,直線61は,上記プロットしたデータ√Dの電圧値Vcへの回帰直線であり,上記回帰直線61は,前記算式(1)において,α=0.1257,β=0.73268,とした式に等価である。
そして,上記回帰直線61の相関係数rは0.78であり,両値の間の高い相関度を示している。
【0028】
また,図3は,表1の透過率Tを横軸に,表1の油分の含有率Eを4分の1乗した値√Eを縦軸にしてプロットしたグラフである。また,直線62は,上記プロットしたデータ√Eの透過率Tへの回帰直線であり,上記回帰直線62は,前記算式(2)において,γ=−0.0532,ε=8.05751,とした式に等価である。
そして,上記回帰直線62の相関係数rは−0.87であり,両値の間の高い相関度を示している。
【0029】
そして,判定手段30は,原液の濃度Dが所定値を超えた場合,または油分の含有率Eが所定値を超えた場合に,洗浄液は使用不可と判定する。
その結果,F検定により,高度に有意(<1%)となり,この診断は,高い判定精度を有している。
【0030】
次に,ステンレス鋼SUS304を用いた本例の電極11,12は,洗浄液と長い間接触しても電気的な特性の変化が少ないことを実験データを用いて説明する。
表2は,前記洗浄液Aと洗浄液Bのそれぞれを新液と使用後の液の両方について,電極11,12間に洗浄液を入れた場合のインピーダンスZの経時的な変化を,Al(アルミニウム)製の電極の場合と共に示したものである。
【0031】
【表2】
Figure 0003628415
【0032】
表2において,サンプルNo1,No2,No3は,それぞれNo1を起点として時間間隔を数秒だけ置いて測定したデータであり,XはサンプルNo1〜No3の平均値を示す。また,図4,図5,は,表2において電源周波数が20KHZ時における上記ステンレス電極について,図8,図9は同様にAl電極について,新液と使用液のデータを同一図上にプロットして,洗浄液AまたはBのそれぞれを図示したものである。
表2,または図4と図8との比較及び図5と図9との比較から分かるように,ステンレス鋼の電極の場合には,インピーダンスZのバラツキが少なく,特性が大変安定している。
【0033】
次に,本例では電極11,12の間隔を3mmと狭くすることにより,洗浄液の温度が変化しても電極11,12間の洗浄液の温度がすぐに下がり,電圧値Vcの測定値のバラツキを小さくすることが可能であることを実験データを用いて説明する。図6は,前記洗浄液Bの新液について,洗浄液の温度を変化させた場合のインピーダンスZの値をプロットしたものであり,折れ線63〜65は,それぞれ室温21.5℃,25℃,29℃の場合を示し,いずれも検査対象液体を注入して15〜20秒後に計測したものである。
【0034】
また,図7は,前記洗浄液Bの使用液について,洗浄液の温度を変化させた場合のインピーダンスZの値をプロットしたものであり,折れ線66〜68は,それぞれ室温21.5℃,25℃,29℃の場合を示し,いずれも検査対象液体注入して15〜20秒後に計測したものである。これら図6,図7からも分かるように,液の温度差にによる電圧値Vcのバラツキを抑えることができる。
一方,電極の間隔を例えば10mmと広くした場合には,洗浄液の温度が安定せず,その間電圧値Vcが変動する。そのため,正しい結果を得るのに時間がかかるようになる。
【0035】
そして,本装置1は,検査容器40,光学系,及び電気回路部を含めて,容易に持ち運び出来る程度に小型軽量化することが出来る。また,オペレータの複雑な操作を必要とせず,検査対象液体81を検査容器40に注入し,そしてケース42にセットした後,作動キー36を投入して装置1を作動させることにより,自動的に短時間の内に判定結果を得ることができる。即ち,経験や熟練を必要とせず,非常に簡便であり,製造現場で用いるのに好適である。また,コンデンサ13は,検査対象液体の電気化学的な特性により,抵抗に置換しても同様な作用効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】
上記のように,本例によれば,洗浄液の汚染度を簡便に検査することの出来るコンパクトな汚染度検査装置1を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の汚染度検査装置を部分的に断面図で図示した模式的システム構成図。
【図2】実施形態例1の汚染度検査装置の電圧値Vcを横軸に原液の濃度Dを4分の1乗した値√Dを縦軸にしてプロットしたグラフ。
【図3】実施形態例1の汚染度検査装置の透過率Tを横軸に油分の含有率Eを4分の1乗した値√Eを縦軸にしてプロットしたグラフ。
【図4】実施形態例1の汚染度検査装置の電極間に同一の検査対象液体を注入し,時間を置いて複数回電極間のインピーダンスを測定した場合における値のバラツキを,新液と使用後の液とを左と右に分けて図示した図(ステンレス鋼電極,洗浄液A)。
【図5】実施形態例1の汚染度検査装置の電極間に同一の検査対象液体を注入し,時間を置いて複数回電極間のインピーダンスを測定した場合における値のバラツキを,新液と使用後の液とを左と右に分けて図示した図(ステンレス鋼電極,洗浄液B)。
【図6】実施形態例1の汚染度検査装置において洗浄液の温度を変化させた場合の電極間のインピーダンスZの値の変化を室温21.5℃,25℃,29℃のそれぞれの場合についてプロットした図(洗浄液Bの新液)。
【図7】実施形態例1の汚染度検査装置において洗浄液の温度を変化させた場合の電極間のインピーダンスZの値の変化を室温21.5℃,25℃,29℃のそれぞれの場合についてプロットした図(洗浄液Bの使用液)。
【図8】実施形態例1の汚染度検査装置の電極をAlに換えて電極間に同一の検査対象液体を注入し,時間を置いて複数回電極間のインピーダンスを測定した場合における値のバラツキを,新液と使用後の液とを左と右に分けて図示した図(アルミニウム電極,洗浄液A)。
【図9】実施形態例1の汚染度検査装置の電極をAlに換えて電極間に同一の検査対象液体を注入し,時間を置いて複数回電極間のインピーダンスを測定した場合における値のバラツキを,新液と使用後の液とを左と右に分けて図示した図(アルミニウム電極,洗浄液B)。
【符号の説明】
10...電気化学的性状検出部,
11,12...電極,
13...コンデンサ,
14...高周波電源,
15...電圧検出回路,
20...光学的性状検出部,
21...光源,
22...光センサ,
30...判定手段,
31...濃度変換手段,
32...油分変換手段,
40...検査容器,
81...検査対象液体,

Claims (4)

  1. 室温よりも高い温度に保たれ,少なくとも界面活性剤,無機塩,及び有機系防錆剤を含む原液を30〜50倍に水で希釈してなる機械加工部品等の洗浄液の汚染度を,洗浄液の温度を室温に保った状態で検査する汚染度検査装置であって,
    検査容器内に検査対象液体を挟み,間隔が1〜5mmの範囲内になるように対置した一対の電極と,この電極の一方に一端を接続するコンデンサと,上記電極の他方と上記コンデンサの他端との間に電圧を印加する高周波電源と,上記コンデンサの端子間の電圧値を検知する電圧検出手段と備える電気化学的性状検出部と,
    検査容器内に検査対象液体を挟んで対置する光源及び受光素子を備えて受光素子の出力を受けて検査対象液体の光透過率を算定する光学的性状検出部と,上記電気化学的性状検出部及び光学的性状検出部の出力を受けて検査対象液体の汚染度を判定する判定手段とを有しており,
    上記判定手段は,上記電圧検出手段の電圧値を検査対象液体に含まれる上記原液の濃度に変換する濃度変換手段と,上記光透過率を検査対象液体に含まれる油成分の含有率に変換する油分変換手段とを備え,上記原液濃度の低下状態と油成分含有率とに基づいて検査対象液体の汚染度を決定することを特徴とする洗浄液の汚染度検査装置。
  2. 請求項1において,前記濃度変換手段は,前記電圧検出手段の電圧値をVc,原液の濃度をDとし,α,βを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
    D=(αVc+β)4
    なる計算式に基づいて原液濃度Dを算出し,
    前記油分変換手段は,前記光透過率をT,油成分の含有率をEとし,γ,εを洗浄液種によって異なる所定のパラメータとしたとき,
    E=(γT+ε)4
    なる計算式に基づいて含有率Eを算出することを特徴とする洗浄液の汚染度検査装置。
  3. 請求項1または請求項2において,前記電極はステンレス鋼によって形成されていることを特徴とする洗浄液の汚染度検査装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれが1項において,前記光源と受光素子との間に形成される洗浄液の光路上の距離は1〜5mmの範囲内にあることを特徴とする洗浄液の汚染度検査装置。
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