JP3627413B2 - 芳香族ジアミン化合物並びにそれを用いたポリアミック酸およびポリイミド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な芳香族ジアミン化合物、並びに該芳香族ジアミン化合物から得られるポリアミック酸およびポリイミドに関する。
【0002】
【従来の技術】
大規模集積回路(LSI)は、微細加工技術の進歩を反映して、高集積化、多機能化、高性能化の一途をたどっている。その結果、回路抵抗や配線間のコンデンサー容量(以下、それぞれ「寄生抵抗」、「寄生容量」という.)か増大して、消費電力が増加するだけでなく、遅延時間も増大して、デバイスの信号スピードが低下する大きな要因となっている。そのため、寄生抵抗や寄生容量を下げることが求められており、その解決策の一つとして、配線の周辺を低誘電率の層間絶縁膜で被うことにより、寄生容量を下げて、デバイスの高速化に対応しようとしている。具体的には、従来の層間絶縁膜に用いられている酸化ケイ素膜を、より誘電率の低い有機膜に替える試みがなされている。
しかし、層間絶縁膜には、低誘電性とともに、実装基板製造時の薄膜形成工程や、チップ接続、ピン付け等の後工程に耐えられる優れた耐熱性を有することが必要である。そして、代表的な低誘電性有機材料としてはポリテトラフルオロエチレン等のふっ素樹脂が知られているが、この樹脂の場合耐熱性が不十分である。また、高耐熱性の有機材料としてはポリイミドが知られているが、従来のポリイミドの比誘電率は2.95〜3.5程度であり、低誘電性の面で満足できない。 即ち、十分な高耐熱性と低誘電性とを同時に兼ね備えた絶縁材料は、未だ見い出されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、優れた耐熱性と低誘電性とを同時に兼ね備えた絶縁材料として有用なポリイミド、並びに該ポリイミドを生成しうる芳香族ジアミンおよびポリアミック酸を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、特定の芳香族ジアミン化合物を用いて合成したポリイミドが、高耐熱性と低誘電性との両面で優れていることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、第一に、
一般式(1)
【0005】
【化1】
【0006】
〔一般式(1)において、R1 およびR2 はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基または炭素数6〜14の1価の単環式もしくは縮合多環式芳香族基を示し、aおよびbはそれぞれ独立に0〜4の整数である。〕で表わされる芳香族ジアミン化合物(以下、「第1発明」という。)、
からなる。
【0007】
本発明の要旨は、第二に、
一般式(2)
【0008】
【化2】
【0009】
〔一般式(2)において、R1 およびR2 はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基または炭素数6〜14の単環式もしくは縮合多環式の芳香族基を示し、Arは単環式もしくは縮合多環式芳香族基、またはこれらの芳香族基が直接もしくは連結基により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から選ばれる炭素数6〜50の4価の芳香族基を示し、aおよびbはそれぞれ独立に0〜4の整数である。〕で表わされる繰返し単位を含有して成り、対数粘度〔ηinh 〕(N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g/dl )が0.1〜4dl/gであるポリアミック酸(以下、「第2発明」という。)、
からなる。
【0010】
本発明の要旨は、第三に、
一般式(3)
【0011】
【化3】
【0012】
〔一般式(3)において、R1 およびR2 はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基または炭素数6〜14の単環式もしくは縮合多環式の芳香族基を示し、Arは単環式もしくは縮合多環式芳香族基、またはこれらの芳香族基が直接もしくは連結基により相互に連結された非縮合多環式芳香族基から選ばれる炭素数6〜50の4価の芳香族基を示し、aおよびbはそれぞれ独立に0〜4の整数である。〕で表わされる繰返し単位を含有して成り、対数粘度〔ηinh 〕(N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g/dl )が0.1〜4dl/gであるポリイミド(以下、「第3発明」という。)、
からなる。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
芳香族ジアミン化合物
第1発明の芳香族ジアミン化合物を表す前記一般式(1)において、R1 およびR2 の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等を挙げることができ、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、クロロメチル基、ブロモメチル基等を挙げることができ、炭素数6〜14の1価の単環式もしくは縮合多環式芳香族基としては、例えば、フェニル基、o−トルイル基、m−トルイル基、p−トルイル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラニル基、2−アントラニル基、9−アントラニル基等を挙げることができる。
これらの基のうち、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基等が好ましい。
【0014】
第1発明の芳香族ジアミン化合物の好ましい具体例としては、
9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔4−(4−アミノ−3−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−3−エチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−エチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−3−i−プロピルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−i−プロピルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−3−t−ブチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−t−ブチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔4−(4−アミノ−3−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔4−(3−アミノ−2−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−5−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−6−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−2−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−4−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−5−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(3−アミノ−6−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔4−(2−アミノ−3−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−4−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−6−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−3−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−4−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−5−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−6−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン
等を挙げることができる。
これらの芳香族ジアミン化合物のうち、9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−メチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−アミノ−4−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン等が好ましい。
【0015】
第1発明の芳香族ジアミン化合物は、例えば、式(4)で表されるビスフェノール化合物と、一般式(5)で表されるニトロハロベンゼン化合物または一般式(6)で表されるジニトロベンゼン化合物とを縮合させたのち、得られる芳香族ジニトロ化合物を還元することにより得ることができる。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
〔一般式(5)および(6)において、Rは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基または炭素数6〜14の1価の単環式もしくは縮合多環式芳香族基を表し、nは0〜4の整数である。〕
式(4)で表されるビスフェノール化合物は、例えば、特開平6−228035号公報やResearch Disclosure, 378, P647−P650(1995)に記載された方法方法によって得ることができる。
【0019】
一般式(5)で表されるニトロハロベンゼン化合物の好ましい具体例としては、4−クロロニトロベンゼン、3−クロロニトロベンゼン、2−クロロニトロベンゼン、2−クロロ−3−ニトロトルエン、2−クロロ−4−ニトロトルエン、2−クロロ−5−ニトロトルエン、2−クロロ−6−ニトロトルエン、3−クロロ−2−ニトロトルエン、3−クロロ−4−ニトロトルエン、3−クロロ−5−ニトロトルエン、3−クロロ−6−ニトロトルエン、4−クロロ−2−ニトロトルエン、4−クロロ−3−ニトロトルエン、5−クロロ−2−ニトロトルエン、2−クロロ−3−ニトロベンゾトリフルオリド、2−クロロ−4−ニトロベンゾトリフルオリド、2−クロロ−5−ニトロベンゾトリフルオリド、2−クロロ−6−ニトロベンゾトリフルオリド、3−クロロ−2−ニトロベンゾトリフルオリド、3−クロロ−4−ニトロベンゾトリフルオリド、3−クロロ−5−ニトロベンゾトリフルオリド、3−クロロ−6−ニトロベンゾトリフルオリド、4−クロロ−2−ニトロベンゾトリフルオリド、4−クロロ−3−ニトロベンゾトリフルオリド、5−クロロ−2−ニトロベンゾトリフルオリド等を挙げることができる。
【0020】
また、一般式(6)で表されるジニトロベンゼン化合物の好ましい具体例としては、1,2−ジニトロベンゼン、1,3−ジニトロベンゼン、1,4−ジニトロベンゼン、4−メチル−1,2−ジニトロベンゼン、4−メチル−1,3−ジニトロベンゼン、5−メチル−1,3−ジニトロベンゼン、6−メチル−1,3−ジニトロベンゼン、2−メチル−1,4−ジニトロベンゼン、4−トリフルオロメチル−1,2−ジニトロベンゼン、4−トリフルオロメチル−1,3−ジニトロベンゼン、5−トリフルオロメチル−1,3−ジニトロベンゼン、6−トリフルオロメチル−1,3−ジニトロベンゼン、2−トリフルオロメチル−1,4−ジニトロベンゼン等を挙げることができる。
【0021】
式(4)で表されるビスフェノール化合物と、一般式(5)で表されるニトロハロベンゼン化合物または一般式(6)で表されるジニトロベンゼン化合物との縮合反応は、該ビスフェノール化合物に対して、該ニトロハロベンゼン化合物または該ジニトロベンゼン化合物の2倍モル以上、好ましくは2〜3倍モルを、有機溶媒中、反応原料の濃度を、通常、1〜80重量%、好ましくは30〜60重量%とし、塩基性化合物の存在下で、温度50〜250℃、好ましくは50〜180℃にて0.5〜24時間反応させることにより実施される。
前記有機溶媒の好ましい具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等のエーテル類,N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸水素塩、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属のアルコキシド化合物等を挙げることができる。
これら塩基性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
塩基性化合物の使用量は、前記ビスフェノール化合物に対して、通常、2倍モル以上、好ましくは2〜3倍モルの範囲である。
前記縮合反応に続いて、副生した塩類をろ過により除去したのち、反応溶液を貧溶媒中に添加して、生成化合物を凝固させる。その後、ろ過あるいは有機溶媒を留去することにより、所定の芳香族ジニトロ化合物を得ることができる。得られた芳香族ジニトロ化合物は、そのまま、あるいは再結晶によりさらに精製を行ったのち、還元反応に用いる。
【0022】
前記還元方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ニトロ基をアミノ基に還元する公知の方法を用いることができる。
第1発明における芳香族ジニトロ化合物の還元反応は、例えば、ニツケル、パラジウム、白金等の金属触媒や、これら金属を適宜の担体に担持させた担持触媒、あるいはニッケル、銅等のラネー触媒等の水素化触媒の存在下で、反応に不活性な反応溶媒中、温度20〜200℃、圧力を常圧〜50kgf/cm2 とし、水素を用いて、芳香族ジニトロ化合物を芳香族ジアミノ化合物に還元することにより実施される。
前記反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコール類;メチルセロソルプ、エチルセロソルブ等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類等を挙げることができる。
これらの反応溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記還元反応に続いて、反応混合物から水素化触媒をろ過等によつて除去したのち、反応溶液を貧溶媒中に添加して、生成化合物を凝固させる。その後、ろ過あるいは反応溶媒を留去することによって、芳香族ジアミン化合物を得ることができる。
得られた芳香族ジアミン化合物は、そのまま、あるいは再結晶等によって精製して、第2発明におけるポリアミック酸の製造に用いる。
【0023】
ポリアミック酸
第2発明のポリアミック酸は、第1発明の芳香族ジアミン化合物と、下記一般式(7)で表されるテトラカルボン酸二無水物とを、有機溶媒中で重縮合させることにより製造することができる。
【0024】
【化7】
【0025】
(但し、Arは、一般式(2)におけるArと同義である。)
第2発明のポリアミック酸を製造するに当たり、第1発明の芳香族ジアミン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記テトラカルボン酸二無水物の好ましい具体例としては、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、9,9−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕フルオレン二無水物、9,9−ビス〔4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕フルオレン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、第2発明のポリアミック酸を製造する際には、第3発明のポリイミドの特性を実質的に損なわない範囲内で、第1発明の芳香族ジアミン化合物以外のジアミン化合物を使用することができる。この場合、第1発明の芳香族ジアミン化合物以外のジアミン化合物の使用量は、第2発明のポリアミック酸の製造に用いられる全芳香族ジアミン化合物の、好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下である。
【0026】
第1発明の芳香族ジアミン化合物と一般式(7)で表されるテトラカルボン酸二無水物との重縮合反応は、通常、有機溶媒中で実施される。
前記有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N,N−ジエチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記重縮合反応における反応原料の濃度は、通常、2〜50重量%、好ましくは5〜30重量%であり、反応温度は、通常、60℃以下、好ましくは50℃以下である。反応圧力は特に限定されず、通常、常圧で実施することができる。また、反応時間は、通常、0.5〜24時間である。
このような重縮合反応により、前記一般式(2)で表される繰返し単位を含有するポリアミック酸を得ることができる。
第2発明のポリアミック酸は、前記一般式(2)で表される繰返し単位を含有するが、該ポリアミック酸においては、前記一般式(2)のR1 、R2 、a、bあるいはArの何れか一つ以上が異なる2種以上の繰返し単位が含有されていてもよく、この場合、2種以上の繰返し単位は、ポリアミック酸の分子鎖中にランダム状にもブロック状にも結合することができる。
第2発明のポリアミック酸の対数粘度〔ηinh 〕(N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g/dl )は、0.1〜4dl/gであり、好ましくは0.3〜2dl/gである。
第2発明のポリアミック酸は、イミド化率が50%を超えない範囲内で、部分的にイミド化されていてもよい。
【0027】
ポリイミド
第3発明のポリイミドは、前記一般式(2)で表される繰返し単位を含有するポリアミック酸を、脱水閉環してイミド化することにより製造することができる。
前記イミド化に際しては、加熱イミド化法または化学イミド化法を採用することができる。
前記加熱イミド化法としては、例えば、
(i)ポリアミック酸溶液をガラス、金属等の表面平滑な基板上に流延して加熱する方法、あるいは
( ii )ポリアミック酸溶液をそのまま加熱する方法
が適用される。
これらの方法におけるポリアミック酸溶液の溶媒としては、例えば、ポリアミック酸の製造に使用されるものと同様の有機溶媒を挙げることができる。
前記(i)の加熱イミド化法では、ポリアミック酸溶液を基板上に流延して形成された薄膜を、常圧下または減圧下で加熱することにより、フィルム状のポリイミドを得ることができる。この場合の加熱温度は、通常、100〜400℃、好ましくは150〜350℃であり、反応中徐々に温度を上げることが好ましい。
また、前記( ii )の加熱イミド化法では、ポリアミック酸溶液を加熱することにより、ポリイミドが粉末ないし溶液として得られる。この場合の加熱温度は、通常、80〜300℃、好ましくは100〜250℃である。
また、( ii )の加熱イミド化法に際しては、副生する水の除去を容易とするため、水と共沸し、特に反応系外で水と容易に分離しうる成分、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を脱水剤として存在させることもできる。
さらに、( ii )の加熱イミド化法に際しては、脱水閉環を促進するため、第三級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン等の脂肪族第三級アミン類;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族第三級アミン類;ピリジン、キノリン、イソキノリン等の複素環式第三級アミン類等の触媒を、ポリアミック酸100重量部当たり、例えば10〜400重量部用いることもできる。
【0028】
次に、前記化学イミド化法としては、例えば、
(iii)ポリアミック酸を脱水環化させる閉環剤を用い、溶液状態でポリイミド化する方法が採用され、ポリイミドが粉末あるいは溶液として得られる。この方法で使用される溶媒としても、例えば、ポリアミック酸の製造に使用されるものと同様の有機溶媒を挙げることができる。
(iii)の化学イミド化法に使用される閉環剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸の如き酸無水物等を挙げることができる。
これらの閉環剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、その使用量は、前記一般式(2)で表される繰返し単位1モル当たり、通常、2〜100モル、好ましくは2〜50モルである。
(iii)の化学イミド化法における反応温度は、通常、0〜200℃である。なお化学イミド化法においても、前記加熱イミド化法の場合と同様に第三級アミンを触媒として使用することができる。
前記加熱イミド化法または化学イミド化法によりポリイミドが粉末として得られた場合は、ろ過、噴霧乾燥、水蒸気蒸留等の適宜の方法により、ポリイミド粉末を媒体から分離回収することができる。
第3発明のポリイミドのイミド化率は、50%以上、好ましくは90%以上である。
【0029】
第3発明のポリイミドの対数粘度〔ηinh 〕(N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g/dl )は、0.1〜4dl/g、好ましくは0.3〜2dl/gである。
第3発明のポリイミドは、低誘電率でかつ耐熱性に優れ、その比誘電率(1MHz)は、通常、3.0以下、好ましくは2.9以下であり、5%重量減少温度(窒素雰囲気中)は、通常、400℃以上、好ましくは500℃以上である。しかも、第3発明のポリイミドは、各種溶剤に対する溶解性にも優れている。
したがって、第3発明のポリイミドは、特にLSIにおける層間絶縁膜として極めて好適に使用することができるほか、一般の絶縁材料、耐熱性材料等としても有用である。
第3発明のポリイミドから層間絶縁膜を形成する際には、その前駆物質である前記ポリアミック酸のワニスあるいはペースト、該ポリイミドのフィルム等が使用される。
前記層間絶縁膜の形成法を例示すると、下記のとおりである。
(イ)ポリアミック酸のワニスをデバイスの層間に流延し、ワニス中の過剰の溶媒を加熱下および/または減圧下で除去して、該ポリアミック酸の薄膜を形成したのち、例えば、100〜400℃、常圧下または加圧下で、該ポリアミック酸を脱水閉環してイミド化する方法、
(ロ)フィルム状のポリイミドをデバイスの層間に配置し、例えば、100〜400℃、常圧下または加圧下で、圧着する方法。
また、ポリイミドをフィルム状で取得する方法としては、例えば、
(ハ)予め離型処理した基板、例えば、ガラス、テフロン、ポリエステル等の基板上に、ポリアミック酸のワニスを流延し、徐々に加熱して溶媒を除去しつつ脱水閉環し、イミド化する方法、
(ニ)ポリイミドの粉末を、プレス成形、射出成形等の適宜の方法によりフィルム状に成形する方法
等を採用することができる。
第3発明のポリイミドを層間絶縁膜として使用する場合の具体例としては、半導体の多層配線の層間絶縁膜、多層プリント基板のリジット板やフレキソ印刷版等の層間絶縁膜、パッケージやMCM基板等の層間絶縁膜等を挙げることができる。
また、第2発明のポリアミック酸あるいは第3発明のポリイミドのワニスを基板上に流延したのち、加熱し、乾燥することによって、厚さ数十〜数百μmのポリイミドのドライフィルムを得ることもできる。
このようなドライフィルムは、他の用途、例えば、半導体のパッシベーション膜(ストレスバッファー膜)、α線遮断膜、フレキソ印刷版のカバーレイフィルム、フレキソ印刷版のオーバーコート等として使用することもできる。
さらに、第3発明のポリイミドの前記以外の用途としては、ダイボンディング用接着剤、リード−オンチップ(LOC)用接着テープ、リードフレーム固定用テープ、多層リードフレーム用接着フィルム等を挙げることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、本発明の実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
芳香族ジアミン化合物の製造
攪拌機、還流冷却器を備えた容器に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル〕フルオレン30.16g(0.06モル)、p−クロロニトロベンゼン22.06g(0.14モル)、無水炭酸カリウム23.22g(0.168モル)およびN,N−ジメチルホルムアミド120ミリリットルを仕込み、160℃で6時間環流させた。その後冷却し、得られた反応溶液を水とエタノール1:1(容積比)混合溶液240ミリリットル中に添加して、結晶を析出させたのち、ろ別した。得られた粗結晶を、N,N−ジメチルホルムアミドを用いて再結晶させたのち、ろ過、乾燥して、精製された9,9−ビス〔4−(4−ニトロフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン27.75gを得た。
次いで、攪拌機を備えた容器に、精製した9,9−ビス〔4−(4−ニトロフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン22.34g(0.03モル)、カーボンブラックに担持させたパラジウム触媒(パラジウム含量5重量%)(日本エンゲルハルト社製)0.2g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル180ミリリットルを仕込み、激しく攪拌しながら70℃で16時間反応させた。その後冷却し、反応溶液をろ過して触媒を除去したのち、水とエタノールとの1:1(容積比)混合溶液200ミリリットル中に添加し、析出した結晶をろ別し、乾燥して、9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン17.2gを得た。
この芳香族ジアミン化合物の赤外吸収スペクトル(IR)は、図1に示すように、N−H結合に対応する波数3448cm−1および波数3365cm−1の吸収と、C−O−C結合に対応する波数1230cm−1の吸収とを示した。
【0031】
実施例2
芳香族ジアミン化合物の製造
攪拌機、還流冷却器を備えた容器に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル〕フルオレン100.52g(0.2モル)、2−クロロ−5−ニトロベンゾトリフルオリド99.24g(0.44モル)、無水炭酸カリウム72.97g(0.528モル)およびN,N−ジメチルホルムアミド400ミリリットルを仕込み、160℃で2時間環流させた。その後、反応溶液をろ過して塩を除去したのち、水とエタノールとの1:1(容積比)混合溶液100ミリリットル中に添加し、析出した結晶をろ別し、乾燥して、精製された9,9−ビス〔4−(4−ニトロ−2−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン146.8gを得た。
次いで、攪拌機を備えた容器に、精製した9,9−ビス〔4−(4−ニトロ−2−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン60.0g(0.068モル)、カーボンブラックに担持させたパラジウム触媒(パラジウム含量5重量%)(日本エンゲルハルト社製)1.0g、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル400ミリリットルを仕込み、激しく攪拌しながら70℃で16時間反応させた。その後冷却し、反応溶液をろ過して触媒を除去したのち、水とエタノールとの1:1(容積比)混合溶液2000ミリリットル中に添加し、析出した結晶をろ別し、乾燥して、9,9−ビス〔4−(4−アミノ−2−トリフロオロメチルフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン53.2gを得た。
この芳香族ジアミン化合物の赤外吸収スペクトル(IR)は、図2に示すように、N−H結合に対応する波数3464cm−1、波数3406cm−1、および波数3383cm−1の吸収と、C−O−C結合に対応する波数1228cm−1の吸収とを示した。
【0032】
実施例3
ポリアミック酸の製造
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管を備えた容器内に窒素ガスを流し、N,N−ジメチルホルムアミド25.58gを仕込んだのち、9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン3.424g(5ミリモル)を添加して十分溶解した。その後、ピロメリット酸二無水物1.091g(5ミリモル)を添加したのち、室温で5時間攪拌して、ポリアミック酸の溶液を得た。
このポリアミック酸の対数粘度〔ηinh 〕(N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃、濃度0.5g/dl )は、0.92dl/gであった。
このポリアミック酸の赤外吸収スペクトル(IR)を、図3に示す。
ポリイミドの製造
(i) 前記ポリアミック酸の溶液をSUS304基板上に、スピンコートにより塗布したのち、80℃、140℃、200℃、250℃、300℃に順次昇温させつつ、各温度で20分間加熱して、ポリイミドフィルムを形成させた。
その後、このポリイミドフィルム上に、マスク蒸着により金電極を形成して、比誘電率測定用試料とした。
この試料を用い、比誘電率(ε)を下記のようにして測定した。その結果、
ε=2.82であり、十分低い値であった。
〈比誘電率(ε)の測定〉
ポリイミドフィルムの1MHzにおける静電容量を、(株)横川ヒユーレットパッカード製のLCRメーター4284Aを用いて測定し、下記式により比誘電率(ε)を求めた。
但し、Cは静電容量、dは試料膜厚、ε0 は真空中の誘電率、Sは上部電極面積である。
(ii) また、前記ポリアミック酸の溶液をガラス板上に流延したのち、80℃、140℃、200℃、250℃、300℃に順次昇温させつつ、各温度で20分間加熱して、ポリイミドフィルムを形成し、ガラス転移温度(Tg)と5%重量減少温度(Td5) を測定した。その結果、Tg=293℃、Td5=544℃であり、高い耐熱性を有することが確認された。
このポリイミドの赤外吸収スペクトル(IR)を、図4に示す。
〈ガラス転移温度(Tg)の測定〉
示差走査熱量計(DSC)により、窒素雰囲気中、昇温温度20℃/分で測定した。
〈5%重量減少温度(Td5)の測定〉
熱天秤を用い、窒素中、昇温速度10℃/分で加熱して、5%の重量減少を示した温度を測定した。
【0033】
実施例4〜9
芳香族ジアミン化合物およびテトラカルボン酸二無水物を表1に示すとおりとした以外は実施例3と同様にして、ポリアミック酸の合成とポリイミドフィルムの作製を行なったのち、実施例3と同様にして、各ポリアミック酸の対数粘度〔ηinh 〕、各ポリイミドフィルムの比誘電率(ε)、ガラス転移温度(Tg)および5%重量減少温度(Td5) を測定した。
これらの結果を表1に示し、また実施例6〜9のポリアミック酸およびポリイミドの赤外吸収スペクトル(IR)を、図5〜12に示す。
【0034】
比較例1
9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン3.424g(5ミリモル)の代わりに、9,9−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕フルオレン2.663g(5ミリモル)を用いた以外は、実施例4と同様にして、ポリイミドフィルムを形成して、比誘電率(ε)、ガラス転移温度(Tg)および5%重量減少温度(Td5)を測定した。
その結果、ε=2.95、Tg =302℃、Td5=567℃であり、耐熱性は良好であったが、比誘電率が高く、LSIの層間絶縁膜としては満足できないものであった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明のポリイミドは、低誘電率でかつ耐熱性に優れ、しかも各種溶剤に対する溶解性にも優れており、特にLSI用の層間絶縁膜として極めて好適に使用することができる。また、本発明の芳香族ジアミン化合物およびポリアミック酸は、当該ポリイミドの出発原料および中間体として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により得られた芳香族ジアミン化合物のIRを示す図である。
【図2】実施例2により得られた芳香族ジアミン化合物のIRを示す図である。
【図3】実施例3により得られたポリアミック酸のIRを示す図である。
【図4】実施例3により得られたポリイミドのIRを示す図である。
【図5】実施例6により得られたポリアミック酸のIRを示す図である。
【図6】実施例6により得られたポリイミドのIRを示す図である。
【図7】実施例7により得られたポリアミック酸のIRを示す図である。
【図8】実施例7により得られたポリイミドのIRを示す図である。
【図9】実施例8により得られたポリアミック酸のIRを示す図である。
【図10】実施例8により得られたポリイミドのIRを示す図である。
【図11】実施例9により得られたポリアミック酸のIRを示す図である。
【図12】実施例9により得られたポリイミドのIRを示す図である。
【化6】
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