JP3626919B2 - レーザ溶接方法および装置 - Google Patents

レーザ溶接方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3626919B2
JP3626919B2 JP2001132849A JP2001132849A JP3626919B2 JP 3626919 B2 JP3626919 B2 JP 3626919B2 JP 2001132849 A JP2001132849 A JP 2001132849A JP 2001132849 A JP2001132849 A JP 2001132849A JP 3626919 B2 JP3626919 B2 JP 3626919B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
plate
laser beams
laser welding
irradiating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001132849A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002321075A (ja
Inventor
幸治 小田
直樹 深井
純 北川
順也 田辺
啓示 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2001132849A priority Critical patent/JP3626919B2/ja
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to CN028088425A priority patent/CN1505553B/zh
Priority to PCT/JP2002/004076 priority patent/WO2002087816A2/en
Priority to CA002543692A priority patent/CA2543692C/en
Priority to GB0419836A priority patent/GB2401814B/en
Priority to US10/475,320 priority patent/US7385157B2/en
Priority to GB0322976A priority patent/GB2389552B/en
Priority to AU2002253572A priority patent/AU2002253572A1/en
Priority to CA002442961A priority patent/CA2442961C/en
Publication of JP2002321075A publication Critical patent/JP2002321075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3626919B2 publication Critical patent/JP3626919B2/ja
Priority to US12/112,814 priority patent/US20080245776A1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームを照射することにより溶接するレーザ溶接方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームの照射によって接合する際には、重ね合わせ方向からレーザビームを照射して前記重合端部を溶接する作業が行われている。ところが、特に厚板状の板材を溶接する場合に、前記板材を溶融するために多大な入熱量が必要となるとともに、熱歪みも大きくなってしまい、所望のレーザ溶接作業が遂行されないという問題が指摘されている。
【0003】
そこで、例えば、特開平7−16775号公報(以下、従来技術1という)や特開平9−206969号公報(以下、従来技術2という)に開示された溶接方法が知られている。
【0004】
上記の従来技術1では、図7に示すように、重ね合わせた状態で溶接されるフランジ部1、2および3のうち、これらの重ね合わせ方向における一方側端部に位置すべきフランジ部1とその他方側に隣接するフランジ部2とに対して、その重ね合わせ方向から高密度エネルギビームの照射が行われる。これにより、フランジ部1、2が溶接されるとともに、重ね合わせ方向に延在してビード4が形成される。
【0005】
次いで、フランジ部2、3同士が、これら両者端面(界面)との対向方向(重ね合わせ方向に直交する方向)から両者の重ね合わせ部にビーム照射されることによって溶接される。このため、フランジ部2、3には、重ね合わせ方向に直交する面方向にビード5が形成されることになる。
【0006】
また、上記の従来技術2では、図8に示すように、アウタパネル6a、インナパネル6bおよびレインホースメント6c等からなる3枚以上の板材が重ね合わされるとともに、端面がレーザ溶接機7によって溶接される溶接継手8を有している。レーザ溶接機7は、溶接継手8の端面をジグザグ方向に移動しながらレーザビームを照射することにより、前記溶接継手8の端面を加熱してジグザグ形状の溶接部9が形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術1では、3枚の板材であるフランジ部1、2および3を溶接する際に、重ね合わせ方向にレーザビームを照射して前記フランジ部1、2を溶接する一方、この重ね合わせ方向に直交する面方向にレーザビームを照射して、前記フランジ部2、3を溶接している。このため、3枚の板材に対してレーザビームを2回、それぞれ異なる方向から照射しなければならず、工程数が多くなって生産性が低下するという問題が指摘されている。
【0008】
また、上記の従来技術2では、レーザ溶接機7をジグザグ状に移動させなければならず、システム全体が複雑化するとともに、例えば、板厚や材質の異なる種々の板材の界面に対して適切な溶接処理を遂行することができないおそれがある。
【0009】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程および構成で、3枚以上の板材を重ね合わせた端部に、迅速かつ確実な溶接処理を施すことが可能なレーザ溶接方法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレーザ溶接方法および装置では、保持機構を介して板材が位置決め保持された状態で、前記板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームが略同時に照射されることにより、該板材同士が溶接される。このため、レーザビームの照射を1回行うだけで、強度に寄与する各板材同士の2以上の界面部分を一度に溶融することができ、簡単な工程および構成で、前記板材の溶接作業が効率的かつ迅速に遂行されるとともに、熱歪みの発生を可及的に削減することが可能になる。
【0011】
また、2以上のレーザビームの入熱量が、板材の材質および/または板厚によって変更されることにより、板厚等に応じた所望の溶け込みバランスを得ることができ、前記板材同士を確実に溶接することが可能になる。
【0012】
さらにまた、2以上のレーザビームの照射位置が、板材の材質および/または板厚によって変更されることにより、板厚等の変更にも容易に対応し、種々の異なる板材同士を確実に溶接することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレーザ溶接方法を実施するためのレーザ溶接装置10の一部を破断させた状態を示す側面説明図である。
【0014】
レーザ溶接装置10は、金属板等のワークW1、W2およびW3の溶接部位を位置決め保持する保持機構12と、前記ワークW1、W2およびW3同士の接触面からなる2つの界面14、16に、該界面14、16と同数の第1および第2のレーザビームL1、L2を略同時に照射可能なレーザ照射機構18と、前記第1および第2のレーザビームL1、L2の入熱量を、前記ワークW1、W2およびW3の材質および/または板厚によって制御する入熱量制御機構20と、前記第1および第2のレーザビームL1、L2の照射位置を、前記ワークW1、W2およびW3の材質および/または板厚によって制御する照射位置制御機構22とを備える。
【0015】
レーザ溶接装置10は、ロボットアーム24に装着されており、このロボットアーム24には、イコライズ機構26を構成する支持ブラケット28が固着されている。支持ブラケット28は、略L字状に構成されており、この支持ブラケット28の上面部には、第1基台30が設けられるとともに、この第1基台30の両端にガイドロッド32が固着される。ガイドロッド32には、可動フレーム34を構成する筒体部36が支持されており、この筒体部36の両端には、前記ガイドロッド32に外装されたスプリング38a、38bが当接して前記筒体部36を所定の位置に保持している。
【0016】
保持機構12は、可動フレーム34に支持される固定ローラ40と、前記可動フレーム34に対して矢印A方向に進退可能な可動ローラ42とを備える。固定ローラ40は、可動フレーム34の先端に下方に屈曲して形成される取り付け部材44に対して回転可能に設けられ、例えば、車体のアウタパネルを構成するワークW1に係合する。
【0017】
可動ローラ42は、シリンダ等の第1アクチュエータ46から矢印A方向に延在するロッド48に取り付け部材50を介して固着されており、この第1アクチュエータ46は、可動フレーム34に装着されている。可動ローラ42は、取り付け部材50に対して回転可能に設けられるとともに、固定ローラ40に対向してワークW3に係合する。
【0018】
可動フレーム34には、第2基台52が固着されており、この第2基台52の一端部には、照射位置制御機構22を構成するモータ等の第2アクチュエータ54が設けられる。第2アクチュエータ54の駆動軸にボールねじ56が軸着されており、このボールねじ56が移動部材58に螺合する。移動部材58には、レーザ照射機構18を構成するケーシング60が固定される。
【0019】
ケーシング60の端部には、レーザ発振器62から前記ケーシング60内にレーザビームLを導入するための光ファイバ64が接続されている。光ファイバ64から導出されるレーザビームLの光軸O上には、コリメータレンズ66、ベンドミラー68および集光レンズ70が配置されるとともに、前記コリメータレンズ66と前記ベンドミラー68との間には、プリズム72が入熱量制御機構20および照射位置制御機構22を介して進退および旋回可能に配置される。
【0020】
図1および図2に示すように、入熱量制御機構20は回転部材74に固定される第3アクチュエータ76を備え、この第3アクチュエータ76から光軸O側に突出するロッド78の先端には、プリズム72が固定されている。回転部材74は、ケーシング60に対してベアリング79を介し回転可能に支持されている。プリズム72は、レーザビームLを第1および第2のレーザビームL1、L2に分割するとともに、入熱量制御機構20は、前記第1および第2のレーザビームL1、L2の出力比を調整する機能を有している。
【0021】
照射位置制御機構22は、モータ等の第4アクチュエータ80を備えており、この第4アクチュエータ80の回転軸82に駆動歯車84が軸着される。回転部材74には、駆動歯車84に噛合するリング状の従動歯車86が設けられている。照射位置制御機構22は、第4アクチュエータ80を介して第1および第2のレーザビームL1、L2の相対位置(回転位置)を調整する機能と、第2アクチュエータ54を介してワークW1の板厚の変更に対応する機能とを有している。
【0022】
レーザ溶接装置10は、図1に示すように、制御機構90を介して駆動制御されており、この制御機構90は、アクチュエータ制御部92とロボット制御部94とを備えている。アクチュエータ制御部92は、第1乃至第4アクチュエータ46、54、76および80を駆動制御するとともに、ロボット制御部94は、ロボットアーム24を備える図示しないロボットの駆動制御を行う。この制御機構90は、レーザ発振器62を駆動制御する。
【0023】
このように構成されるレーザ溶接装置10の動作について、以下に説明する。
【0024】
まず、図1に示すように、ワークW1、W2およびW3は、互いに一部分を重ね合わせた状態で、保持機構12により保持されて位置決めされる。具体的には、制御機構90を構成するロボット制御部94を介してロボットアーム24が移動し、保持機構12を構成する固定ローラ40がワークW1に当接する。
【0025】
この状態で、第1アクチュエータ46が駆動され、ロッド48が矢印A1方向に移動すると、このロッド48に固定されている取り付け部材50と一体的に可動ローラ42が矢印A1方向に移動して、ワークW3に係合する。これにより、固定ローラ40と可動ローラ42とを介して、ワークW1、W2およびW3の重合端部が位置決め保持される。
【0026】
ここで、制御機構90を介してレーザ発振器62が駆動され、このレーザ発振器62から導出されるレーザビームLが、光ファイバ64を介してレーザ照射機構18に送られる。このレーザ照射機構18内では、レーザビームLがコリメータレンズ66を介してベンドミラー68に至る際、プリズム72によって第1および第2のレーザビームL1、L2に分割される。
【0027】
第1および第2のレーザビームL1、L2は、ベンドミラー68で反射されて略90°だけ下方向に屈曲された後、集光レンズ70を介してワークW1、W2およびW3の重合部位に照射される。その際、第1のレーザビームL1は軸芯ビームを構成しており、ワークW1、W2の界面14に照射されてこの界面14を溶接する一方、第2のレーザビームL2は回転ビームを構成しており、ワークW2、W3の界面16に照射されてこの界面16を溶接する。
【0028】
次いで、ロボットアーム24が、ワークW1、W2およびW3の溶接方向に沿って移動されることにより、固定ローラ40と可動ローラ42とが前記ワークW1、W2およびW3の重合端部を位置決め保持しながら、レーザ照射機構18を介して界面14、16に第1および第2のレーザビームL1、L2が照射され、この界面14、16の溶接作業が行われる。
【0029】
この場合、第1の実施形態では、3枚のワークW1、W2およびW3が重ね合わされた重合端部には、2つの界面14、16が存在しており、この界面14、16と同数の第1および第2レーザビームL1、L2が、略同時に前記界面14、16に照射されて前記ワークW1、W2およびW3同士が溶接される。
【0030】
このため、レーザ発振器62からレーザビームLの照射を1回行うだけで、このレーザビームLが第1および第2のレーザビームL1、L2に分割され、強度に寄与する各ワークW1、W2およびW3の界面14、16を一度に溶融することができる。従って、各界面14、16に対して第1および第2のレーザビームL1、L2を個別に照射する従来の溶接方法に比べ、簡単な工程および構成で、ワークW1、W2およびW3の溶接作業が効率的かつ迅速に遂行されるという効果が得られる。
【0031】
しかも、ワークW1、W2およびW3の重ね合わせ方向からレーザビームを照射することがなく、界面14、16に向かって第1および第2のレーザビームL1、L2を照射している。これにより、特に、板厚の大きな板材を溶接する際のような多大な入熱量を必要とすることがなく、熱歪みの発生を可及的に阻止することが可能になる。
【0032】
さらに、レーザ照射機構18は、イコライズ機構26を介してロボットアーム24に支持されており、固定ローラ40は前記イコライズ機構26の作用下にワークW1の位置に追随して溶接方向に移動している。このため、固定ローラ40と界面14との位置は、一定に保持されており、軸芯ビームである第1のレーザビームL1が、前記界面14に対し、常時、正確に照射されて溶接作業が確実に遂行される。
【0033】
ところで、第1の実施形態では、ワークW1、W2およびW3の板厚や材質が変更される際には、入熱量制御機構20および/または照射位置制御機構22を駆動することにより、容易に対応することができる。以下に板厚が変更される場合について詳細に説明する。なお、材質が変更される場合については、第1および第2のレーザビームL1、L2の出力比を調整することによって対応することができるため、その詳細な説明は省略する。
【0034】
例えば、図3に示すように、ワークW1の板厚に比して、ワークW2、W3の板厚が大きい場合には、厚板側の第2のレーザビームL2のビーム比を、薄板側の第1のレーザビームL1に比べて高める必要がある。
【0035】
そこで、入熱量制御機構20を構成する第3アクチュエータ76が駆動され、プリズム72が、図1中、矢印B方向に位置調整される。これにより、レーザビームLから分割される第1および第2のレーザビームL1、L2の出力比が変更され、ワークW1、W2およびW3に対して、要求強度に適した接合が容易かつ確実に行われるという効果が得られる。
【0036】
一方、図4に示すように、中間のワークW2の板厚が相当に薄い場合には、第1および第2のレーザビームL1、L2間の距離を縮めて対応することも考えられるが、溶融部が繋がってしまい、界面14、16で所望の溶け込みが得られないおそれがある。
【0037】
そこで、照射位置制御機構22を構成する第4アクチュエータ80の駆動作用下に、駆動歯車84が回転される。この駆動歯車84には従動歯車86が噛合しており、前記従動歯車86が設けられている回転部材74を介してプリズム72の角度位置が調整される(図2参照)。
【0038】
このため、図4に示すように、第2のレーザビームL2は第1のレーザビームL1を軸にして矢印方向に回転し、界面16上に確実に照射される。従って、第1および第2のレーザビームL1、L2間の距離を一定に維持した状態で、第2のレーザビームL2が回転するため、溶融池は独立して界面14、16で所望の深さまで溶け込みが得られる。これにより、界面14、16を強固に溶接することが可能になるという効果が得られる。
【0039】
さらに、アウタ側のワークW1の板厚が変更される際には、照射位置制御機構22を構成する第2アクチュエータ54が駆動され、ボールねじ56の回転作用下に、移動部材58が矢印A方向に移動する。このため、固定ローラ40と光軸Oとの間隔が調整され、第1のレーザビームL1は、ワークW1、W2間の界面14に対して正確かつ確実に照射されることになる。
【0040】
また、レーザ照射機構18では、プリズム72を光軸Oから離間させることにより、単一のレーザビームLを2枚のワークの界面(図示せず)に照射することができる。従って、2枚のワークを溶接する際に、該ワークの界面にシングルビームであるレーザビームLを照射することにより、溶接作業を円滑に行うことが可能になる。
【0041】
なお、第1の実施形態では、第1および第2のレーザビームL1、L2を矢印A方向に位置調整するために、第2アクチュエータ54を用いているが、この第2アクチュエータ54を用いることなく、ベンドミラー68自体を角度調整可能に構成してもよい。
【0042】
図5は、本発明の第2の実施形態に係るレーザ溶接装置100の一部側面説明図である。なお、第1の実施形態に係るレーザ溶接装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0043】
このレーザ溶接装置100は、4枚のワークW1、W2、W3およびW4同士の接触面からなる3つの界面102、104および106に、該界面102、104、106と同数の第1乃至第3のレーザビームL1、L2およびL3を略同時に照射可能なレーザ照射機構108を備える。
【0044】
レーザ照射機構108を構成するケーシング110内には、コリメータレンズ66と集光レンズ70との間に位置して、プリズム72a、72bが入熱量制御機構20a、20bを介して進退可能に配置されるとともに、前記プリズム72a、72bは、照射位置制御機構22を介して旋回可能である。
【0045】
入熱量制御機構20a、20bは、第3アクチュエータ76a、76bを備えており、前記第3アクチュエータ76a、76bのロッド78a、78bにプリズム72a、72bが固定されている。ケーシング110内にはベンドミラー68が設けられておらず、レーザ照射機構108はストレートヘッド型に構成されている。
【0046】
このように構成されるレーザ照射機構108では、レーザビームLがコリメータレンズ66を介して集光レンズ70に至る際、プリズム72a、72bによって第1乃至第3のレーザビームL1、L2およびL3に分割される。そして、軸芯ビームである第1のレーザビームL1が、ワークW2、W3の界面104に照射されるとともに、回転ビームである第2および第3のレーザビームL2、L3が、ワークW1、W2の界面102とワークW3、W4の界面106とに照射される。
【0047】
これにより、3つの界面102、104および106に、3つのレーザビームである第1乃至第3のレーザビームL1、L2およびL3を略同時に照射することができ、ワークW1乃至W4の溶接作業が、簡単な工程および構成で、効率的かつ迅速に遂行される等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0048】
なお、第2の実施形態では、ストレートヘッド型のレーザ照射機構108を用いているが、第1の実施形態に係るレーザ照射機構18と同様に、ベンドミラー68を備えたベンドヘッド型に構成することができる。一方、この第1の実施形態に係るレーザ照射機構18を、ベンドミラー68を用いないストレートヘッド型に構成してもよい。
【0049】
図6は、本発明の第3の実施形態に係るレーザ溶接装置120の一部を破断させた状態を示す側面説明図である。なお、第1の実施形態に係るレーザ溶接装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0050】
このレーザ溶接装置120は、第1および第2のレーザビームL1、L2をそれぞれ個別に照射するための第1および第2のレーザビームヘッド(レーザ照射機構)122、124を備え、前記第1および第2のレーザビームヘッド122、124が移動部材58に一体的に固着されている。
【0051】
第1および第2のレーザビームヘッド122、124は、図示しないが、内部にそれぞれコリメータレンズおよび集光レンズが保持されており、光ファイバ126、128を介して送られる第1および第2のレーザビームL1、L2を、所定の焦点距離で集光させてワークW1、W2およびW3の界面14、16に照射するように構成されている。
【0052】
このように構成される第3の実施形態では、レーザ溶接作業を簡単かつ迅速に遂行することができ、生産性を有効に向上させることが可能になる等、第1および第2のの実施形態と同様の効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ溶接方法および装置では、板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームが略同時に照射されるため、前記レーザビームの照射を1回行うだけで、強度に寄与する各板材同士の2以上の界面部分を一度に溶融することができる。このため、簡単な工程および構成で、板材の溶接作業が効率的かつ迅速に遂行されるとともに、熱歪みを可及的に削減することが可能になる。
【0054】
また、2以上のレーザビームの入熱量が、板材の材質および/または板厚によって変更されることにより、板厚等に応じた所望の溶け込みバランスを得ることができ、前記板材同士を確実に溶接することが可能になる。
【0055】
さらにまた、2以上のレーザビームの照射位置が、板材の材質および/または板厚によって変更されることにより、板厚等の変更にも容易に対応し、種々の異なる板材同士を確実に溶接することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザ溶接方法を実施するためのレーザ溶接装置の一部を破断させた状態を示す側面説明図である。
【図2】前記レーザ溶接装置を構成する進退手段および回転手段の斜視説明図である。
【図3】前記レーザ溶接装置によりビーム比率を変更する際の説明図である。
【図4】前記レーザ溶接装置によりレーザビームを回転させる際の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るレーザ溶接装置の一部側面説明図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るレーザ溶接装置の一部を破断させた状態を示す側面説明図である。
【図7】従来技術1に係る溶接方法の説明図である。
【図8】従来技術2に係る溶接方法の説明図である。
【符号の説明】
10、100、120…レーザ溶接装置 12…保持機構
14、16、102、104、106…界面
18、108…レーザ照射機構 20、20a、20b…入熱量制御機構
22…照射位置制御機構 24…ロボットアーム
26…イコライズ機構 34…可動フレーム
40…固定ローラ 42…可動ローラ
46、54、76、76a、76b、80…アクチュエータ
56…ボールねじ 58…移動部材
60…ケーシング 62…レーザ発振器
64…光ファイバ 66…コリメータレンズ
68…ベンドミラー 70…集光レンズ
72、72a、72b…プリズム 90…制御機構
92…アクチュエータ制御部 94…ロボット制御部
110…ケーシング 122、124…レーザビームヘッド
126、128…光ファイバ L、L1、L2、L3…レーザビーム
W1、W2、W3、W4…ワーク

Claims (6)

  1. 3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームを照射することにより溶接するレーザ溶接方法であって、
    保持機構を介して前記板材を位置決め保持した状態で、前記板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームを略同時に照射して該板材同士を溶接することを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 請求項1記載のレーザ溶接方法において、2以上の前記レーザビームの入熱量を、前記板材の材質および/または板厚によって変更することを特徴とするレーザ溶接方法。
  3. 請求項1記載のレーザ溶接方法において、2以上の前記レーザビームの照射位置を、前記板材の材質および/または板厚によって変更することを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームを照射することにより溶接するレーザ溶接装置であって、
    前記板材の重合端部を位置決め保持する保持機構と、
    前記板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームを略同時に照射可能なレーザ照射機構と、
    2以上の前記レーザビームの入熱量を、前記板材の材質および/または板厚によって制御する入熱量制御機構と、
    を備えることを特徴とするレーザ溶接装置。
  5. 3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームを照射することにより溶接するレーザ溶接装置であって、
    前記板材の重合端部を位置決め保持する保持機構と、
    前記板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームを略同時に照射可能なレーザ照射機構と、
    2以上の前記レーザビームの照射位置を、前記板材の材質および/または板厚によって制御する照射位置制御機構と、
    を備えることを特徴とするレーザ溶接装置。
  6. 3枚以上の板材を重ね合わせた端部を、レーザビームを照射することにより溶接するレーザ溶接装置であって、
    前記板材の重合端部を位置決め保持する保持機構と、
    前記板材同士の接触面からなる2以上の界面に、該界面と同数のレーザビームを略同時に照射可能なレーザ照射機構と、
    2以上の前記レーザビームの入熱量を、前記板材の材質および/または板厚によって制御する入熱量制御機構と、
    2以上の前記レーザビームの照射位置を、前記板材の材質および/または板厚によって制御する照射位置制御機構と、
    を備えることを特徴とするレーザ溶接装置。
JP2001132849A 2001-04-27 2001-04-27 レーザ溶接方法および装置 Expired - Fee Related JP3626919B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001132849A JP3626919B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 レーザ溶接方法および装置
CA002442961A CA2442961C (en) 2001-04-27 2002-04-24 Laser beam welding method and apparatus
CA002543692A CA2543692C (en) 2001-04-27 2002-04-24 Laser beam welding method and apparatus
GB0419836A GB2401814B (en) 2001-04-27 2002-04-24 Laser beam welding method and apparatus
US10/475,320 US7385157B2 (en) 2001-04-27 2002-04-24 Laser beam welding method and apparatus
GB0322976A GB2389552B (en) 2001-04-27 2002-04-24 Laser beam welding method and apparatus
CN028088425A CN1505553B (zh) 2001-04-27 2002-04-24 激光束焊接方法和设备
PCT/JP2002/004076 WO2002087816A2 (en) 2001-04-27 2002-04-24 Method and appratus for laser beam welding of overlapping sheets
AU2002253572A AU2002253572A1 (en) 2001-04-27 2002-04-24 Method and appratus for laser beam welding of overlapping sheets
US12/112,814 US20080245776A1 (en) 2001-04-27 2008-04-30 Laser beam welding method and apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001132849A JP3626919B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 レーザ溶接方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002321075A JP2002321075A (ja) 2002-11-05
JP3626919B2 true JP3626919B2 (ja) 2005-03-09

Family

ID=18980801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001132849A Expired - Fee Related JP3626919B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 レーザ溶接方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3626919B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5610660B2 (ja) * 2005-10-26 2014-10-22 新日鐵住金ステンレス株式会社 溶接部低温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼板製容器およびその溶接方法
JP4669427B2 (ja) * 2006-03-29 2011-04-13 東急車輛製造株式会社 レーザ溶接方法
JP2011025259A (ja) * 2009-07-22 2011-02-10 Honda Motor Co Ltd 溶接方法及び溶接装置
DE102010029477A1 (de) * 2010-05-28 2011-12-01 Scansonic Mi Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Laserfügen von Blechteilen
CN102059452B (zh) * 2010-12-22 2014-04-02 哈尔滨工业大学 窄间隙三光束激光焊接方法
WO2014033965A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 テイ・エス テック株式会社 車両用シート及び車両用シートのシートフレーム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002321075A (ja) 2002-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2442961C (en) Laser beam welding method and apparatus
JP5864557B2 (ja) 金属薄板部分をレーザ接合する方法および装置
KR100515627B1 (ko) 레이저 용접방법 및 레이저 용접장치
JP3482452B2 (ja) レーザ溶接用押圧ヘッド
JP3229834B2 (ja) 溶接方法およびその装置
JP6205064B2 (ja) レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法
JPH0436792B2 (ja)
JP2013086180A (ja) 溶接用レーザ装置
US20060226128A1 (en) Laser welding method and laser welding robot
KR20120063773A (ko) 레이저 용접 및 비젼 검사 겸용 그리퍼 장치
JP3380416B2 (ja) レーザ溶接装置
JP3626919B2 (ja) レーザ溶接方法および装置
JP2008238209A (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
KR20020052942A (ko) 레이저 조사장치
JP5446334B2 (ja) レーザ溶接装置、およびレーザ溶接方法
JP3293401B2 (ja) レーザ溶接方法
JPH05285686A (ja) レーザ加工装置用手首構造、およびそれを用いたレーザ加工方法
JPH0782154B2 (ja) レーザービーム等の平行ビームを配送するための装置
JP3109261B2 (ja) レーザ溶接ユニット
WO2022075212A1 (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JP3726774B2 (ja) レーザ溶接装置
JPH07185856A (ja) レーザ加工方法および装置
WO2020246504A1 (ja) レーザ溶接装置及びそれを用いたレーザ溶接方法
JPS6163387A (ja) レ−ザ加工装置
JPH10180472A (ja) レーザ溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees