JP2008238209A - レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 - Google Patents

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【課題】多方向からの溶接強度を確保できるスポット状の溶接部を形成する。
【解決手段】互いに重ねられたワーク10A,10Bに対し、溶接予定領域に沿ってレーザヘッド27を矢印B方向に相対移動させつつ、レンズ29を角速度ωで揺り動かしながらビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を溶接予定領域に沿って形成する。ここで、ビームを照射する際、傾動手段によりレンズ29が角速度ωで揺り動いていることから、レンズ29の光軸Lが矢印B方向と反対の方向に傾動されるため、かかる傾動によりビーム照射位置が走査速度と略等速で矢印B方向と反対の方向に移動され、ビーム照射位置のワーク10A,10Bに対する相対速度が略0になる。つまり、ビーム照射位置がワーク10A,10B上に停止された状態となり、溶接部の平面形状が真円に近づくことになる。
【選択図】図7

Description

本発明は、レーザビームを照射することにより被加工物にスポット状の溶接部を形成するレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関する。
従来、レーザ溶接方法として、互いに重ね合わされた複数の被加工物に対し、レーザ光源を溶接予定領域に沿って相対移動させながらレーザ光源からレーザビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を被加工物に形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−328277号公報
ところで、一般的に、レーザビームを照射してスポット状の溶接部を形成する場合、多方向からの溶接強度を確保するために、溶接部の平面形状は真円に近いことが望ましい。しかし、上述したようなレーザ溶接方法では、レーザ光源を被加工物に対して相対移動しながらレーザ光源からレーザビームを照射することから、場合によっては、かかる相対移動に伴って、溶接部の平面形状が相対移動の方向に長くなり、相対移動の方向を長軸とする楕円形状となるおそれがある。
そこで、本発明は、多方向からの溶接強度を確保できるスポット状の溶接部を形成することが可能なレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るレーザ溶接方法は、互いに重ね合わされた複数の被加工物に対し、レーザ光源を溶接予定領域に沿って相対移動させながらレーザ光源からレーザビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を被加工物に形成する工程を含み、溶接部を形成する工程では、レーザビームを照射する際に、被加工物におけるレーザビームの照射位置が停止されるように、レーザビームを相対移動の方向と反対の方向に傾動させることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ溶接装置は、互いに重ね合わされた複数の被加工物に対し、レーザ光源を溶接予定領域に沿って相対移動させながらレーザ光源からレーザビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を被加工物に形成するレーザ溶接装置であって、レーザ光源を被加工物に対して相対移動させる駆動手段と、レーザビームを相対移動の方向と反対の方向に傾動させる傾動手段と、レーザ光源及び傾動手段の動作を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、レーザ光源からレーザビームを照射させる際に、被加工物におけるレーザビームの照射位置が停止されるように、傾動手段を制御してレーザビームを相対移動の方向と反対の方向に傾動させることを特徴とする。
このような本発明では、レーザビームを照射する際に被加工物におけるレーザビームの照射位置が停止されるように、レーザビームを相対移動の方向と反対の方向に傾動させるため、レーザビーム照射中のレーザ光源の相対移動により溶接部の平面形状が相対移動の方向に長くなることを抑制することができる。従って、本発明によれば、溶接部の平面形状を円形に近づけることができ、多方向からの溶接強度を確保できるスポット状の溶接部を形成することが可能となる。
ここで、溶接部を形成する工程では、レーザビームを照射する際に、被加工物に向けて集光するレンズの光軸を相対移動の方向と反対の方向に傾動させることにより、被加工物におけるレーザビームの照射位置を停止させることが好ましい。また、傾動手段は、レーザビームを被加工物に向けて集光するレンズの光軸を傾動する手段を有し、制御手段は、レーザ光源からレーザビームを照射させる際に、レンズの光軸を相対移動の方向と反対の方向に傾動させることにより、被加工物におけるレーザビームの照射位置を停止させることが好ましい。これらの場合、被加工物におけるレーザビームの照射位置を停止するのを好適に実現できる。
本発明によれば、多方向からの溶接強度を確保できるスポット状の溶接部を形成することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明の第1実施形態に係るレーザ溶接装置を示す概略図であり、図2は溶接後のワークの溶接予定領域に沿った側断面図である。図1に示すように、レーザ溶接装置1は、例えば鉄道車両構体に用いる板状部材である外板パネル及び骨部材(以下、これらを「ワーク(被加工部材)10A,10B」と称す)を重ね溶接するためのものである。ここでは、レーザ溶接装置1は、互いに重ねられたワーク10A,10Bに対し、溶接予定領域Rに沿ってレーザビームを断続的に照射することにより、平面形状が略円形(スポット状)の溶接部W1〜W7(図2参照)を溶接予定領域Rに沿って所定間隔だけ互いに離間して形成する。なお、以下の説明においては、溶接予定領域Rがワーク10A,10Bの略中央部分に直線状に延在する場合について例示する。
このレーザ溶接装置1は、送り装置21と、ワーク固定装置22と、レーザ照射装置23と、ガス供給装置24とを備えている。これらの各装置21〜24は、上位の制御部(図示しない)に接続され、この制御部から出力される動作指示情報に従って、各動作を自動で実行する。
送り装置21は、ワーク10A,10Bへのレーザビームの照射位置を走査させる装置であり、ワーク10A,10Bを載置可能な可動ステージ(駆動手段)25を有している。この送り装置21は、制御部から走査開始を指示する旨の動作指示情報を受け取ると、可動ステージ25を矢印A方向に一定の速度で走査させる。これにより、レーザ照射装置23は、ワーク10A,10Bに対して矢印B方向に相対移動する。ここでの可動ステージ25の走査する速度(以下、単に「走査速度」という)は、約10m/minとしている。
ワーク固定装置22は、ワーク10A,10Bを可動ステージ25に固定する装置であり、長尺の押さえ板26aを有する加圧治具26を複数(ここでは2つ)有している。このワーク固定装置22は、制御部から動作開始を指示する動作指示情報を受け取ると、可動ステージ25に載置されたワーク10A,10Bの上方から長尺の加圧治具26を下降させる。そして、長尺の押さえ板26aによって、溶接予定領域Rを挟んだワーク10A,10Bの両端部分を可動ステージ25に押し付けることにより、溶接予定領域R近傍のワーク10A,10Bの密着性を向上させる。
レーザ照射装置23は、ワーク10A,10Bの溶接予定領域Rに対して断続的にレーザビームを照射する装置であり、ワーク10A,10Bの上方に配置されるレーザヘッド(レーザ光源)27を有している。
図3及び図4に示すように、レーザヘッド27は、レンズ29を有しており、ここでは、レンズ29として、外形が平面視において円形を呈する凸レンズを用いている。レーザヘッド27は、制御部からの照射開始を指示する動作指示情報を受け取ると、レーザビームをレンズ29によりワーク10A,10Bに向けて集光しつつ、このレーザビームを先端(図中の下端)から出射する。レーザヘッド27には、制御装置(制御手段)14が接続されており、この制御装置14により、レーザビームの照射のON/OFFが制御される。
また、レンズ29は、その外周部がハウジング31により覆われ保護されている。ハウジング31の外周面には、水平方向及び溶接予定領域Rに沿う方向と交差(ここでは垂直)する方向に延在する軸32,32が互いに同軸にして固定されている。これにより、レンズ29にあっては、その焦点が溶接予定領域Rに沿う方向に往復運動(振動)するように、溶接予定領域Rに沿って揺動可能に軸支されている。つまり、レンズ29の光軸が矢印B方向(レーザヘッド27のワーク10A,10Bに対する相対移動と反対の方向)に傾動可能になっている。この軸32は、図示しないベアリングによりレーザヘッド27に回転可能に支持されている。
軸32の長手方向における一端部には、ギア33が設けられている。ギア33には、モータ34の駆動軸35におけるギア36が連結されている。モータ34は、駆動軸35をその軸線方向を軸として回動(周期的な正逆回転)し、レンズ29を軸32回りに揺り動かす。これにより、レンズ29の光軸が矢印B方向に沿う方向に傾動され、レーザビームが矢印B方向に沿う方向に傾動されることになる。このモータ34には、制御装置14が接続されている。なお、軸32とギア33,36と駆動軸35とモータ34とが傾動手段を構成する。
図1に戻り、制御装置14は、CPU、ROM、及びRAM等により構成され、ROMに保持されるソフトウエアをCPUで実行することにより、レーザヘッド27の動作を制御する。また、この制御装置14は、モータ34の駆動を制御してレンズ29の揺動を制御することにより、レンズ29の光軸の傾動を制御してレーザビームの傾動を制御する。ここでは、制御装置14は、レンズ29を角速度ω且つ約±5°の範囲で揺動させ、ワーク10A,10Bにおけるレーザビームの照射位置(以下、単に「レーザ照射位置」という)の速度を走査速度と略等速で矢印B方向に沿う方向に移動させる。
ガス供給装置24は、ワーク10A,10Bの溶接予定領域Rに対してアシストガスを供給する装置であり、ワーク10A,10Bに対して約45度傾斜するように配置された供給ノズル28を有している。ガス供給装置24は、レーザ照射装置23の動作中に制御部から供給開始を指示する動作指示情報を受け取ると、所定の供給量でレーザビームの照射位置にアシストガスを供給する。アシストガスとしては、ワーク10A,10Bの酸化防止及びスパッタ防止等を目的として、ヘリウムガス又はアルゴンガス等が用いられる。
次に、説明したレーザ溶接装置1の動作について説明する。まず、ワーク10A,10Bを可動ステージ25に重ねて載置し、上方から加圧治具26を下降させてワーク10A,10Bを可動ステージ25に固定する。
続いて、レーザ照射位置を溶接予定領域Rの始点に合わせ、制御部からワーク固定装置22、レーザ照射装置23、送り装置21、及びガス供給装置24の各装置に動作指示情報を出力し、レーザ照射、ワーク送り、及びアシストガスの供給を開始する。ワーク10A,10Bを溶接予定領域Rに沿って走査してレーザヘッド27を矢印B方向に相対移動させつつ、制御装置14により傾動手段を制御してレンズ29を角速度ωで揺り動かしながらレーザビームの照射と非照射とを所定間隔で繰り返す(つまり、レーザビームを断続的に照射する)。これにより、溶接部W1〜W7が溶接予定領域Rに沿って所定間隔で形成され、溶接予定領域Rに沿って溶接部Wが形成されることとなる。
次に、レーザビームを照射する際の動作について、溶接部W1を形成する場合を例示して詳細に説明する。図7(a)に示すように、レーザヘッド27をワーク10A,10Bに対し矢印B方向に相対移動しつつ、制御装置14によりレーザビーム照射をONとしてレーザヘッド27からレーザビームの照射を開始し、レーザ照射位置にてワーク10A,10Bを溶融・蒸発させる。
続いて、図7(b)に示すように、引き続きレーザヘッド27を矢印B方向に相対移動しつつ、レーザビームの照射を続ける。この際、傾動手段によりレンズ29が角速度ωで揺り動いていることにより、レンズ29の光軸Lが矢印B方向と反対の方向に傾動されながらレーザビームが引き続き照射される(つまり、レーザビームを照射する際にレーザビームを矢印B方向と反対の方向に傾動させる)。よって、かかる傾動により、レーザ照射位置が走査速度と略等速で矢印B方向と反対の方向に移動され、ワーク10A,10Bに対するレーザ照射位置の相対速度が略0になり、レーザビームの照射を開始したときのレーザ照射位置(図7(a)でのレーザ照射位置)にてレーザ照射位置が停止された状態となる。これにより、レーザビームの照射を開始したときのレーザ照射位置にて、ワーク10A,10Bの溶融・蒸発を進行させる。
続いて、図7(c)に示すように、引き続きレーザヘッド27を矢印B方向に相対移動しつつ、傾動手段によりレンズ29の光軸Lを矢印B方向と反対の方向に傾動させながらレーザビームを引き続き照射する。これにより、レーザビーム照射位置を走査速度と略等速で矢印B方向と反対の方向に引き続き移動させて、レーザ照射位置を図7(a)でのレーザ照射位置に引き続き停止させ、ワーク10A,10Bの溶融・蒸発をさらに進行させる。その後、制御装置14によりレーザビームの照射をOFFとしてレーザヘッド27からレーザビームの照射を停止し、溶接部W1の形成が完了する。
以上、本実施形態では、レーザビームを照射する際、ワーク10A,10Bにおけるレーザビームの照射位置が停止されるように、レーザビームを矢印B方向(相対移動の方向)と反対の方向に傾動させるため、レーザビーム照射中のレーザヘッド27の相対移動により溶接部W1〜W7の平面形状が矢印B方向に長くなってしまうのを抑制することができる。従って、本実施形態によれば、溶接部W1〜W7の平面形状を円形に近づけることができ、多方向からの溶接強度を確保できるスポット状の溶接部W1〜W7を形成することができる。
また、本実施形態では、上述したように、レーザビームを照射する際、ワーク10A,10Bにおけるレーザビームの照射位置を停止させるように、制御手段14により傾動手段を制御してレンズ29の光軸Lを相対移動の方向(矢印B方向)と反対の方向に傾動させるため、ワーク10A,10Bにおけるレーザビームの照射位置を停止するという上記作用を好適に実現することができる。
また、本実施形態では、溶接部W1〜7がワーク10Bの一面側に露出しない非貫通の溶接部であるため、ワーク10Bでの溶接痕が目立たないようにすることができると共に、溶接部が一面側に露出する貫通の溶接部である場合に比して、ワーク10A,10Bへの入熱を低減することできる。
また、本実施形態では、レンズ29を揺動する際の角度の範囲、揺動の角速度、又は走査速度を適宜に調整することで、溶接部W1〜W7の間の間隔を所望に設定することができる。
ところで、溶接部W1〜W7の平面形状が楕円状となるのを抑制するため、レーザビームの照射時間を短くする場合が考えられるが、この場合、ワーク10A,10Bの溶け込みが不十分となってしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、上述したように、レーザ照射位置が停止されるように、レーザビームを相対移動の方向と反対の方向に傾動させながら照射するため、照射位置にてワーク10A,10Bに対する実質的なレーザビームの照射時間が長くなり、よって、十分な溶け込み量を確保できる。
なお、レーザ照射位置が停止されるようにレーザビームを照射するため、可動ステージ25の走査を一旦停止させる場合もあるが、この場合、可動ステージ25の質量が重いこと、及び溶接部W1〜W7の間隔が比較的狭いこと等から、イナーシャが大きくなり可動ステージ25を精度よく停止させることが困難である。これに対し、本実施形態では、上述したように、傾動手段によりレーザビームを傾動してレーザ照射位置を停止させるため、レーザビーム照射中において照射位置が精度よく且つ好適に停止されることになる。
ちなみに、本実施形態ではレンズ29を傾動することから、収差の影響が懸念されるが、本実施形態では、上述した構成及び動作(例えば、レンズ29を約±5°の範囲で揺動する等)とすることで、収差の影響が無く溶接部Wの溶接品質も良好である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、軸32とギア33,36と駆動軸35とモータ34とにより傾動手段を構成したが、ピエゾ素子を用いたピエゾ機構により傾動手段を構成してもよい。この場合、具体的には、図4及び図5に示すように、傾動手段は、レンズ29のハウジング31に設けられた一対の凸部41,41と、バネ42と、ピエゾ43と、を含んで構成されている。
凸部41,41は、ハウジング31の外周面の対向する位置にそれぞれ設けられ、径方向外側に突出している。また、凸部41,41は、水平面の高さが互いに違う端違いに配置されている。これらの凸部41,41のうち、図5に示すように、低い位置に配置された凸部41aにおける上面には、ハウジング31に設置されたバネ42が上下方向に付勢するように取り付けられている。一方、高い位置に配置された凸部41bにおける下面には、ハウジング31に設置され制御装置14が接続されたピエゾ43が上下方向に伸縮するように当接している。これにより、ピエゾ43をその圧電効果により伸縮することで、レンズ29の光軸を矢印B方向と反対の方向に傾動させ、レーザビームを矢印B方向と反対の方向に傾動させることとなる。なお、傾動手段として、カムを用いたカム機構及び電磁石を用いた電磁石機構等の種々の傾動機構を採用してもよい。
また、上記実施形態では、可動ステージ25を走査してレーザヘッド27をワーク10A,10Bに対して相対移動させたが、レーザヘッドを移動してレーザビームをワークに対して相対移動してもよい。また、上記実施形態では、レンズ29を傾動したが、レーザヘッド自体を傾動してもよい。
また、上記実施形態では、照射方向視において溶接予定領域Rを直線状としたが、曲線状の溶接予定領域であってもよく、矩形や円形であっても勿論よい。
本発明の第1実施形態に係るレーザ溶接装置を示す概略図である。 溶接後のワークの溶接予定領域に沿った側断面図である。 図1のレーザ溶接装置の傾動手段を示す概略斜視図である。 図1のレーザ溶接装置の傾動手段を示す概略上面図である。 図1のレーザ溶接装置の傾動手段における他の例を示す概略斜視図である。 図1のレーザ溶接装置の傾動手段における他の例を示す概略側面図である。 図1のレーザ溶接装置のレーザビームを照射する間の動作について説明するための図である。
符号の説明
1…レーザ溶接装置、10A,10B…ワーク(被加工物)、14…制御装置(制御手段)、25…可動ステージ(駆動手段)、27…レーザヘッド(レーザ光源)、29…レンズ、32…軸(傾動手段)、33,36…ギア(傾動手段)、34…モータ(傾動手段)、35…駆動軸(傾動手段)、41…凸部(傾動手段)、42…バネ(傾動手段)、43…ピエゾ(傾動手段)、L…レンズの光軸、R…溶接予定領域、W,W1〜W7…溶接部。

Claims (4)

  1. 互いに重ね合わされた複数の被加工物に対し、レーザ光源を溶接予定領域に沿って相対移動させながら前記レーザ光源からレーザビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を前記被加工物に形成する工程を含み、
    前記溶接部を形成する工程では、
    前記レーザビームを照射する際に、前記被加工物における前記レーザビームの照射位置が停止されるように、前記レーザビームを前記相対移動の方向と反対の方向に傾動させることを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 前記溶接部を形成する工程では、
    前記レーザビームを照射する際に、前記被加工物に向けて集光するレンズの光軸を前記相対移動の方向と反対の方向に傾動させることにより、前記被加工物における前記レーザビームの照射位置を停止させることを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接方法。
  3. 互いに重ね合わされた複数の被加工物に対し、レーザ光源を溶接予定領域に沿って相対移動させながら前記レーザ光源からレーザビームを断続的に照射することにより、スポット状の溶接部を前記被加工物に形成するレーザ溶接装置であって、
    前記レーザ光源を前記被加工物に対して相対移動させる駆動手段と、
    前記レーザビームを前記相対移動の方向と反対の方向に傾動させる傾動手段と、
    前記レーザ光源及び前記傾動手段の動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記レーザ光源から前記レーザビームを照射させる際に、前記被加工物における前記レーザビームの照射位置が停止されるように、前記傾動手段を制御して前記レーザビームを前記相対移動の方向と反対の方向に傾動させることを特徴とするレーザ溶接装置。
  4. 前記傾動手段は、レーザビームを前記被加工物に向けて集光するレンズの光軸を傾動する手段を有し、
    前記制御手段は、前記レーザ光源から前記レーザビームを照射させる際に、前記レンズの光軸を前記相対移動の方向と反対の方向に傾動させることにより、前記被加工物における前記レーザビームの照射位置を停止させることを特徴とする請求項3記載のレーザ溶接装置。
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