JP3626848B2 - 農産物の移載装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上流側の供給コンベアから供給される農産物を、例えば選別コンベアの農産物載置部に一個づつ供給する農産物の移載装置に係わり、特に、農産物を選別包装して出荷する選果場等で用いるのに適するもので、上流側の供給コンベアから一定ピッチで供給される農産物を処理コンベア上に一個づつ移載する農産物の移載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、農産物の選別包装施設において、計測・選別・箱詰包装の各作業を自動化する技術は、多くの改良が加えられて各種の装置が開発されているが、農産物を一個づつ選別コンベア上へ供給するための供給装置については、農産物の持つ性状(大きさ、形、硬さ、表面状態等)により、選別コンベア上へ一個づつ確実に供給することが容易でなく、開発が遅れているのが実状である。
【0003】
このような農産物の選別包装施設における選別コンベアへの農産物の載せ作業(供給作業)は、作業者が手作業で行うことは勿論可能であるが、人手不足、選別コンベアの高速化等から、選別コンベアの前後に農産物を一列に整列させるバイブレートフィダー(コンベア等)からなる列化装置と、列化された農産物の前後の間隔を一定ピッチにするピッチ付け装置(ローラコンベア、棧付きコンベア等)とを配設している場合が多い。そして、このピッチ付け装置から選別コンベア上に農産物を直接落とすことにより、農産物を選別コンベアの始端側に移載するようにしている。
【0004】
従来、このような農産物の移載装置としては、例えば実開昭58−173615号公報及び実公平6−47841号公報に開示されているように、形状選別孔を有する選別コンベアの始端側に移送ローラ上で農産物をピッチ付けするピッチ付きローラコンベアを配置し、このピッチ付きローラコンベアの終端から農産物を選別コンベア上に放り出して直接落とすように構成したものが知られている。
【0005】
また、特開昭60−94187号公報に開示されているように、さら(受皿)を搬送方向に多数有する処理コンベアの前後に、個別のポケットを有する単数化コンベアを同期して回転駆動させ、ポケット内に入れられた果物を処理コンベアの受皿に直接供給するように構成したもの、あるいは、特開平5−124722号公報に開示されているように、選別コンベアの前段にローラコンベア(ピッチ付けコンベア)を設けて、ローラコンベアの終端側から選別コンベアのバケットに直接的に落とし込むように構成したものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実開昭58−173615号公報及び実公平6−47841号公報に開示の移載装置にあっては、移送ローラ間に載せられてその送り終端側から送り出される青果物は、青果物移送ガイド上を転がりながら選別装置の選別孔に収容されるので、青果物の形状や大きさ、硬さ等によって転がり速度が一定せず、選別孔に正確に載らなかったり、転がり過ぎてこの選別孔から飛び出すこともあって、作業者の監視作業が必要になると共に人手による補正作業を必要とし、移載作業の完全自動化が図れないという問題点があった。
【0007】
また、農産物が青果物移送ガイド上で転がる際に、農産物が劣化したり汚れが付着すると共に、転がり時の農産物同士の衝突等によって農産物に傷が付き易いという問題点があった。さらに、この移載装置にあっては、球形状の農産物には適するが、農産物が茄子や胡瓜等の長物農産物の場合に転がり難いため、その方向性が定まらず停止や絡みが発生し易く、長物農産物には適さないという問題点もあった。そこで、この移載装置にあっては、選別孔を大きくすることにより、農産物を選別孔にすんなり収まるようにすることも考えられるが、このような場合には選別本来の機能を果たさなくなる。
【0008】
一方、特開昭60−94187号公報に開示の移載装置にあっては、単数化コンベアに担持される果物が移送点に近づくにつれて、この果物が投射軌道に沿ってそれぞれのポケットから投げ出されて、処理コンベア中の受皿の一つに入れられるため、前記したような青果物移送ガイド上を転がる方式に比較すると、転がりの際に生じる前記問題点は解消されるが、単数化コンベアの終端から処理コンベア上に放物線を描いて放出する点においては、前記公報に開示のものと同じである。
【0009】
そのため、投射軌道に沿って放り出された果物が、受皿上から飛び出したりはみ出したりすることがあり、処理コンベアの受皿を比較的深型にして農産物の飛び出しを防止する必要がある。ところが、このように受皿を深型に形成すると農産物を載せた際に、農産物が受皿の下方に安定着座して深く沈むため、カメラ等の光学センサで撮像しても農産物の上面の限られた部分しか撮像することができず撮像視野が狭くなる。その結果、受皿で隠れた農産物の表面の傷や外観上の欠点を検出することができず、選別判定精度の信頼性が低いという潜在的な問題点を抱えている。
【0010】
つまり、選別装置の受皿(バケット)に農産物を確実に供給しようすれば、受皿の入口形状を比較的大きく、かつ底が深型とならないようにすれば良いが、光学センサ等で計測するためには、受皿と農産物との接触面をできるだけ少なくして、計測可能な撮像視野を広くすることが要求されるという、選別コンベアの受皿に対して相反する機能が要求されることになる。
【0011】
さらに、上記のように放物線を描いて落として供給する方式にあっては、計測・仕分・箱詰め技術等の進歩によって全体しての処理能力が向上し高速化されつつある高速選別コンベアで採用することに限度があるという問題点があった。このような問題点は、特開平5−124722号公報に開示の移載装置においても同様である。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、請求項1または2記載の発明の目的は、供給コンベアから農産物を転がすことなく確実かつ安定した姿勢で処理コンベア上に移載し得る農産物の移載装置を提供することにある。また、請求項3記載の発明の目的は、請求項1または2記載の発明の目的に加え、バケット搬送式コンベアの各受皿に農産物を確実かつ安定して移載し得る農産物の移載装置を提供することにある。
【0013】
また、請求項4記載の発明の目的は、請求項1ないし3記載の発明の目的に加え、農産物を精度良く選別仕分し得る農産物の移載装置を提供することにあり、また、請求項5記載の発明の目的は、請求項4記載の発明の目的に加え、茄子や胡瓜等の長物農産物を精度良く選別仕分し得ると共に、長物農産物の移載作業の自動化を図り得る農産物の移載装置を提供することにある。また、請求項6記載の発明の目的は、請求項1ないし5記載の発明の目的に加え、撮像視野を広げることができて農産物のより高精度な選別判定が行える農産物の移載装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、 上流側の供給コンベアから一定間隔で供給される少なくとも長物農産物を下流側の処理コンベアへ移載する農産物の移載装置であって、処理コンベアの搬送始端側の所定範囲の上方に近接して同期並送するように配置され、ガイドレールの案内で開閉可能な前後一対の案内部材が多数設けられた無端回動機構を有する移載用コンベアを具備し、前記移載用コンベアは、処理コンベア上に農産物を移載した後に、前後一対の案内部材を処理コンベアの搬送面上に近接した状態から上方に離間させる走行案内レールを有し、前後一対の案内部材は、搬送中に、ガイドレールの案内によって所定方向に回動して閉じた際に、農産物を収容する移載用バケットを形成すると共に、ガイドレールからの解放によって前記所定方向と逆方向に回動して開いた際に、収容した農産物を下方の処理コンベアに移載し、該ガイドレールからの開放により開いた後、農産物の前後に壁を形成した状態で走行案内レールの案内によって処理コンベア上に載置された農産物の搬送移動を所定距離案内すると共に、その外周端部が走行案内レールの案内によって上昇移動した際に、傾斜した状態で処理コンベアの搬送面上に近接した位置から上方に離間することを特徴とする。
【0015】
このように構成することにより、供給コンベアから供給される農産物は、ガイドレールの案内で閉じて移載用バケットを形成する前後一対の案内部材間に載置され、この農産物が案内部材がガイドレールから解放されて下方に同期並送する処理コンベア上に落下収容される。これにより、農産物は供給コンベアから放物線を描いて直接処理コンベア上に放出されることもなく、一旦移載用バケットに載置された状態で下方に落下されるため、供給コンベアから農産物を転がすことなく処理コンベア上に確実に移載し得ると共に、移載用バケットを形成する閉じた状態の前後一対の案内部材によって農産物が位置決めされた状態で、処理コンベア上へ移載され処理コンベア上での農産物の姿勢が安定する。また、農産物が処理コンベア上に移載された際に、農産物の前後方向の転がりや揺れが壁を形成している前後一対の案内部材で規制され、農産物を処理コンベア上の受皿等に安定着座させ得て、その受皿等からのはみ出しや落下が確実に防止されると共に、案内部材を走行案内レールに沿って搬送面から離間させるだけで処理コンベアから解放することができ、その機構が簡略化されると共に、案内部材の無端回動を案内する走行案内レールの全長をより短くできて、移載用コンベア自体の小型化が図れる。
【0016】
また、請求項2記載の発明は、前後一対の案内部材が、ガイドレールの案内によって閉じた際に、略V字形状の移載用バケットを形成することを特徴とする。このように構成することにより、供給コンベアから放物線を描いて放出される農産物は、前後一対の案内部材で形成される移載用バケットで確実に受け止められ、その底部に安定着座するため、案内部材の上部を比較的広く開放することができて、一旦収容された農産物を略V字形状のバケットの中心部に落ち付かせることができる。これにより、農産物の移載用バケット内における位置決めがより正確となって、処理コンベアへの農産物の移載がより確実に行える。
【0019】
また、請求項3記載の発明は、処理コンベアが、農産物を一個づつ載せる受皿を有するバケット搬送式コンベアであることを特徴とする。このように構成することにより、バケット搬送式コンベアの受皿(バケット)へ供給コンベアから農産物を一個づつ確実かつ安定した姿勢で移載することができる。
【0020】
また、請求項4記載の発明は、処理コンベアが、農産物を選別仕分する選別コンベアであることを特徴とする。このように構成することにより、農産物を供給コンベアから選別コンベアに確実かつ安定して移載することができ、選別コンベア上で農産物が精度良く選別仕分される。
【0021】
また、請求項5記載の発明は、農産物が長物農産物であり、選別コンベア上に横向きに載置されることを特徴とする。このように構成することにより、茄子や胡瓜等の長物農産物を、供給コンベアから選別コンベア上へ確実かつ安定した姿勢で移載することができて、特に移載作業の自動化が困難とされていた長物農産物の移載作業の完全自動化が可能となると共に、長物農産物が精度良く選別仕分される。
【0022】
また、請求項6記載の発明は、処理コンベアが、その農産物の載置部が概ね平らな面で形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、載置部に移載された農産物の表面の広い視野をカメラ等で撮像することができて、農産物の選別仕分精度の高精度化が図れる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図7は、本発明に係わる農産物の移載装置の一実施例を示し、図1がその平面図、図2が図1のA−A矢視図、図3が図1のB−B矢視図、図4が図1のC−C矢視図、図5が図1のD視図、図6が図1のE視図、図7が図3のF視図である。
【0024】
図1〜図4において、移載装置1は、フレーム3に回転可能に設けられた駆動スプロケット4と従動スプロケット5との間に配設され、平面視略楕円形状の無端状の移載用コンベア2を有し、この移載用コンベア2の一方側の直線状の搬送部2aが、供給コンベア6と選別コンベア7の連接部分に配置されている。
【0025】
移載用コンベア2は、そのフレーム3が選別コンベア7の枠体8の始端側上部に固定され、搬送方向イに沿って一定間隔で設けられ前後方向に対になった多数の案内板9、10を有している。そして、この各案内板9、10の外周端部は、枠体8に図示しない支持板を介して固定された平面視略楕円形状の走行案内レール12に支持されている。
【0026】
対になった案内板9、10は、その外面側にフェルト等の緩衝材(図示せず)が貼着されると共に、図3及び図4に示すように、その上下方向の中心よりやや上方位置の両端部内面には、軸孔を有する軸受部13がそれぞれ固定されている。そして、この軸受部13の軸孔には回転軸14がそれぞれ貫通され、この各回転軸14の各軸受部13の外側には、案内板9、10の軸方向の移動を規制するストッパ板15がそれぞれ固定されている。このストッパ板15のうち、回転軸14の内周端側に位置するストッパ15の内側の回転軸14には、各案内板9、10を常時それぞれ開く方向に付勢するコイルバネ16が嵌挿されている。
【0027】
また、案内板9、10の各回転軸14の内周端は、両端部に軸孔を有する回動板18に連結固定され、この回動板18の軸孔がチェーン19(図1参照)のチェーンユニット19aに連結されたアタッチメント20の軸孔にピン21によって回動可能に連結されている。なお、チェーン19は、枠体8に連結されたチェーンフレーム22内に移動可能に配設され、図2に示すように、選別コンベア7の従動スプロケット71と同軸のスプロケット23に、チェーン24及びベベルギヤ25を介して連結されている。これにより、チェーン19は選別コンベア7の移動と同期して移動することになる。
【0028】
案内板9、10のうち、前方側の案内板9の内周端の上部には、回転自在なコロ26が設けられ、このコロ26の上面が固定板27の先端部下面に固定されたガイドレール28の下面に当接(摺接)し得るように構成されている。このガイドレール28は、図1に示すように、選別コンベア7の始端側で移載用コンベア2の従動スプロケット5部分に平面視略円弧形状に配置され、このガイドレール28が配置されている範囲内において、搬送方向イに移動する前方側の各案内板9のコロ26がガイドレール28に当接する。
【0029】
また、案内板9、10のうち、後方側の案内板10の外周端の下部には、回転自在なコロ29が設けられ、このコロ29の下面がガイドレール30の上面に当接(摺接)している。このガイドレール30も、図1に示すように、移載用コンベア2の搬送路のうち前記ガイドレール28が設けられる範囲と略同じ範囲の外周端部(走行案内レール12部分)に設けられ、この範囲内において、案内板10のコロ29がガイドレール30の上面に当接する。
【0030】
なお、ガイドレール28、30は、図5に示すように、上下方向に所定の間隔を有して配置されており、その始端側には、コロ26、29が進入し易いように上下方向に傾斜する傾斜部28a、30aが形成されている。また、ガイドレール28、30の終端部28b、30bは、図1に示すようにガイドレール30の終端部30bがガイドレール28の終端部28bより所定寸法長くなる(搬送方向イの下流側に位置する)如く設定されている。
【0031】
一方、対をなす案内板9、10の外周端部には、一対の回転軸14を連結する連結板32が配設され、この連結板32の略中央位置には、回転自在なコロ33が設けられている。このコロ33の下面は前記走行案内レール12の上面に当接(摺接)している。この走行案内レール12は、選別コンベア7の始端側に位置するチェーン19と略同じ高さの低面部12aと、この低面部12aに一対の傾斜面部12bを介して連設された高面部12cとを有している。
【0032】
したがって、案内板9、10のコロ33が走行案内レール12の傾斜面部12b及び高面部12cを移動する際には、図4に示すように、案内板9、10が回動板18のピン21を中心にして傾斜した状態で移動する。また、移載用コンベア2の外周端に位置する走行案内レール12は、移載用コンベア2の搬送部2a側の低面部12aの傾斜面部12b側に、前記ガイドレール28、30が存在せず、案内板9、10のコロ26、29がフリーな状態となる開放部34が形成されている。
【0033】
また、案内板9、10の外周端部側を連結する連結板32には、案内板9、10方向に向かって突出する一対のストッパピン35a、35bが固定されている。このストッパピン35a、35bによって、後述する如く案内板9、10の回動範囲(開き過ぎや閉じ過ぎ)が規制される。
【0034】
前記供給コンベア6は、ピッチ付けコンベアとしての例えばローラコンベアで構成され、各ローラ36間に茄子や胡瓜等の長物農産物Wが載置された状態で搬送され、その終端側から長物農産物Wを移載用コンベア2上に放出させる。また、選別コンベア7は、櫛歯形状の多数の受皿37(バケット)を有するバケット搬送式コンベアで構成され、受皿37の両端部を前記従動スプロケット71と駆動スプロケット(図示せず)とに連結されたチェーン38にそれぞれ連結させることにより、受皿37が図2の矢印ロ方向に移動する。
【0035】
なお、受皿37は、その幅方向(搬送方法)の略中央部分に略三角形状の比較的浅い凹部37a(図2及び図6参照)を有し、この凹部37a内に長物農産物Wが横向き状態で載置される如く形成されている。また、供給コンベア6と選別コンベア7も、それぞれ同期して運転される如く構成されている。
【0036】
次に、上記移載装置1の動作について説明する。先ず、供給コンベア6で搬送されその終端側から放出される長物農産物Wは、放物線を描いて図2の矢印ハの如く移載用コンベア2上に放出される。この時、移載用コンベア2は、供給コンベア6の放出位置がガイドレール28、30が設けられている位置であることから、図5及び図7に示すように、対をなす案内板9、10のうち、前方の案内板9のコロ26がガイドレール28の下面に当接して、その上端部が図5の矢印ニの如く下方側に回動する。
【0037】
また、案内板9が回動した後に、後方の案内板10のコロ29がガイドレール30の上面に当接して、その下端部が図5の矢印ホの如く上方側に回動する。これにより、対をする案内板9、10が共に閉じて、この閉じた一方の案内板9と、例えば前方に位置し既に閉じている他の対をなした案内板9、10の他方の案内板10とで、略V字形状の移載用バケット39が形成される(以下、この移載用バケット39を形成し得る案内板9、10を隣合う案内板9、10という)。なお、この時、案内板9、10の回動は、図7に示すように、連結板32の上部に設けたストッパピン35aに各案内板9、10が当接することによって規制され、隣合う案内板9、10の閉じ過ぎが防止される。
【0038】
そして、この隣合う案内板9、10で移載用バケット39が形成された状態で、供給コンベア6及び選別コンベア7の移動と同期して、供給コンベア6の放出位置まで移動し、この位置で図6に示すように、移載用バケット39内に長物農産物Wが放出落下される。この時、移載用コンベア2が供給コンベア6と同期して移動すると共に、移載用バケット39が供給コンベア6と選別コンベア7の受皿37との間に位置しているため、長物農産物Wの放出距離が従来に比較して短くなり、放物線を描いて放出された長物農産物Wは、移載用バケット39から受ける衝撃等が緩和された状態で移載用バケット39内に確実に収容される。
【0039】
この移載用バケット39内に収容された長物農産物Wは、隣合う案内板9、10によってセンタリングされつつ、V字形状の移載用バケット39の最深部に載置された状態となる。そして、この状態で、移載用コンベア2の搬送方向イに搬送され、ガイドレール28、30の終端部28b、30bの位置まで達すると、図6に示すように、隣合う案内板9、10のうち、前方側の案内板10の下部に設けたコロ29がガイドレール30の終端部30bの上面から外れ、また同時に後方側の案内板9の上部に設けたコロ26がガイドレール28の終端部28bの下面から外れる。
【0040】
これにより、前方側の案内板10の下端部はコイルバネ16の付勢力で、図6の矢印ヘの如く下方側に回動し、後方側の案内板9の上端部はコイルバネ16の付勢力で、図6の矢印トの如く下方側に回動する。この両案内板9、10の回動により、隣合う案内板9、10が同時に開き、その回動は図7に示すように、両回動板9、10の内面が下方のストッパピン35bにそれぞれ当接することによって規制され、開き過ぎが防止されて両案内板9、10は略垂直な状態に維持される。
【0041】
そして、隣合う案内板9、10が開くと、略V字形状の移載用バケット39が形成されなくなり、移載用バケット39の最深部に載置されていた長物農産物Wは、下方に落下し選別コンベア7の受皿37上に載置される。この時、移載用コンベア2の移動と選別コンベア7の移動が同期していることから、隣合う案内板9、10の下方に受皿37が必ず位置して並走することになり、案内板9、10の開放によって長物農産物Wが受皿37の凹部37a上に確実に載置される。
【0042】
この受皿37上に載置された長物農産物Wは、選別コンベア7により下流側に搬送され、これに同期して開いた状態の隣合う案内板9、10が、前記走行案内レール12の開放部34に対応する距離並送する。この並送移動中において、垂直状態の案内板9、10が受皿37上の長物農産物Wに対して壁(ガイド)として作用し、長物農産物Wの揺れや振動等による受皿37外への落下が防止されると共に、揺れ等で動いた長物農産物Wが受皿37の凹部37aにセンタリングされる。
【0043】
そして、開いた状態の隣合う案内板9、10が、走行案内レール12の傾斜面部12bに達すると、対になった案内板9、10の外周端部に設けられているコロ33が傾斜面部12bに沿って上昇移動する。このコロ33の走行案内レール12の傾斜面部12b(及び高面部12c)における移動は、図4に示すように、対になった案内板9、10が、その内周端側の回動板18のピン21を中心にして外側が高くなるように傾きながら移動することになる。
【0044】
これにより、各案内板9、10が受皿37上の長物農産物Wから解放され、受皿37は選別コンベア6の下流側に搬送され、案内板9、10は、走行案内レール12の高面部12c及び他方の傾斜面部12bに沿って移動し、低面部12aに戻った時点で図3に示す水平状態となる。この走行案内レール12の低面部12aに戻った対になった案内板9、10が、再びガイドレール28、30の傾斜部28a、30aの位置に達することにより、案内板9、10が再び閉じた状態となって、供給コンベア6の終端側下方の放出位置まで移動することになる。
【0045】
つまり、本発明における移載用コンベア2によれば、閉じた状態の前後方向に隣合う案内板9、10で略V字形状の移載用バケット39を形成し、この移載用バケット39内に供給コンベア6から放出される長物農産物Wを一旦収容する。そして、この長物農産物Wを隣り合う案内板9、10を開いて、移載用バケットを開放することにより、下方に同期して並送している選別コンベア7の受皿37上に載置すると共に、この受皿37上に載置された状態の長物農産物Wを、開いた状態の案内板9、10で所定距離案内した後に、案内板9、10を長物農産物Wから解放するように構成したものである。
【0046】
このように上記実施例の移載装置1にあっては、供給コンベア6と選別コンベア7間に移載用コンベア2を配置すると共に、閉じることによって略V字形状の移載用バケット39を形成し得る前後方向に対をなす案内板9、10を移載用コンベア2に多数設けているため、供給コンベア6から放出される長物農産物Wを移載用バケット39内に一旦受け入れ、この長物農産物Wを案内板9、10の開放によって選別コンベア7の受皿37上に載置することができ、長物農産物Wを転がすことなく供給コンベア6から選別コンベア7上に確実に移載することができる。
【0047】
また、隣合う案内板9、10で形成される移載用バケット39が略V字形状を呈し、上方側が比較的広く開いているため、長物農産物Wが供給コンベア6から放物線を描いて前後方向の位置が定まらずに供給されても、移載用バケット39で確実に受け止め、かつセンタリングしつつ移載用バケット39の最深部に収容させることができ、供給コンベア6から供給される長物農産物Wを、一定ピッチで選別コンベア7の受皿37上に移載することができる。
【0048】
さらに、開いた状態の隣合う案内板9、10を、走行案内レール12の開放部34で受皿37と所定距離並送させるため、両案内板9、10によって受皿37上に移載された長物農産物Wの前後をガイドすることができ、受皿37の揺れや振動等による長物農産物Wの受皿37からの落下や受皿37における移動が防止され、長物農産物Wを受皿37の凹部37a内に確実に位置させることができる等、受皿37上の長物農産物Wの姿勢を安定させることができる。
【0049】
また、上下方向に位置する供給コンベア6と選別コンベア7の連設部分の間に移載用コンベア2を配置しているため、長物農産物Wの移載用コンベア2から選別コンベア7の受皿37への落下距離を短くして直下に排出することができ、長物農産物Wを受皿37に対して正確にピッチ付けして移載することができる。これらのことから、長物農産物Wを受皿37の凹部37aの最深部に確実かつ安定して移載することができ、例えば受皿37上からの長物農産物Wの排出をスムーズに行うことが可能になる等、長物農産物Wの選別仕分作業の効率向上を図ることができる。
【0050】
またさらに、移載用コンベア2によって供給コンベア6から放出される長物農産物Wの落下距離を短くすることができると共に、移載用バケット39を形成する案内板9、10に緩衝材が貼着されているため、移載時の長物農産物Wに加わる衝撃が小さくなると共に、長物農産物Wが転がることがないため、長物農産物Wへの傷付きや汚れの付着及び劣化等が確実に防止され、特に、表面が柔らかく傷付き易い茄子の場合において、大きな効果が期待できる。
【0051】
また、供給コンベア6から放出される長物農産物Wを、移載用コンベア2で一旦受け止めこれを選別コンベア7に移載する方式であるため、選別コンベア7の受皿37の凹部37aに長物農産物Wを正確かつ安定して載置することができ、受皿37の凹部37aの深さを深型に設定する必要がなくなる。その結果、選別コンベア7に設けられるカメラ等による長物農産物Wの撮像視野を広くすることができ、その計測が正確となって、連続して搬送されてくる長物農産物Wの高精度な選別判定を行うことが可能になる。また、移載用コンベア2を選別コンベア7の駆動用スプロケット23にチェーン24及びベベルギヤ25等を介して連結するだけで、各コンベア2、6の同期運転を行うことができるため、その構成が簡略化され、高速の選別コンベア7であっても容易に対応することができる。
【0052】
なお、上記実施例においては、隣合う案内板9、10で略V字形状の移載用バケット39を形成したが、本発明はこれに限定されるものでもなく、案内板9、10の形状を適宜に設定することにより、例えば略U字形状の移載用バケットを形成する等、長物農産物Wの外形形状に適応した所定形状の移載用バケットを形成することもできる。
【0053】
また、上記実施例においては、農産物として茄子や胡瓜等の長物農産物Wを例にして説明したが、例えば人参等の他の長物農産物であっても良いし、トマトやリンゴ等の球状農産物であっても使用することができる。さらに、上記実施例における、走行案内レール12やガイドレール28、30の形状、案内板9、10の形状及びその回動機構等は一例であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることはいうまでもない。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の発明によれば、供給コンベアと処理コンベア間に移載用コンベアを配置し、農産物を供給コンベアから直接処理コンベア上に放出することなく、一旦移載用バケット内に載置した状態で処理コンベアに移載するため、供給コンベアから農産物を転がすことなく処理コンベア上に確実に移載し得ると共に、移載用バケットを形成する閉じた状態の前後一対の案内部材によって農産物が位置決めされ、処理コンベア上での農産物の姿勢を安定化させることができる。また、農産物が処理コンベア上に移載された際に、農産物の前後方向の転がりや揺れが壁を形成している前後の案内部材で規制されるため、農産物を処理コンベア上の受皿等に安定着座させることができ、農産物の受皿等からのはみ出しや落下を確実に防止することができ、かつ案内部材と処理コンベアの解放を簡単な機構で行うことができると共に、案内部材の無端回動を案内する走行案内レールの全長をより短くできて、移載用コンベア自体の小型化を図ることができる。
【0055】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、供給コンベアから放物線を描いて放出される農産物が、前後一対の案内部材で形成される略V字形状の移載用バケットで確実に受け止められ、その底部に安定着座されるため、案内部材の上部を比較的広く開放することができると共に、一旦収容された農産物を移載用バケットの中心部に落ち付かせることができ、農産物の移載用バケット内における位置決めがより正確となって、処理コンベアへの農産物の移載をより確実に行うことができる。
【0058】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の効果に加え、バケット搬送式コンベアの受皿へ供給コンベアから農産物を一個づつ確実かつ安定した姿勢で移載することができる。
【0059】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3記載の発明の効果に加え、農産物を供給コンベアから選別コンベアに確実かつ安定して移載することができて、選別コンベアで農産物を精度良く選別仕分することができる。
【0060】
また、請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加え、茄子や胡瓜等の長物農産物を供給コンベアから選別コンベア上へ確実かつ安定した姿勢で移載することができ、特に移載作業の自動化が困難とされていた長物農産物の移載作業の完全自動化が可能になると共に、選別コンベアで長物農産物を精度良く選別仕分することができる。
【0061】
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし5記載の発明の効果に加え、載置部に移載された農産物の表面の広い視野をカメラ等で撮像することができて、農産物の選別仕分精度の高精度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる農産物の移載装置の一実施例を示す平面図
【図2】同図1のA−A矢視図
【図3】同図1のB−B矢視図
【図4】同図1のC−C矢視図
【図5】同図1のD視図
【図6】同図1のE視図
【図7】同図3のF視図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・移載装置
2・・・・・・・・・・移載用コンベア
6・・・・・・・・・・供給コンベア
7・・・・・・・・・・選別コンベア
9、10・・・・・・・案内板
12・・・・・・・・・走行案内レール
12a・・・・・・・・低面部
12b・・・・・・・・傾斜面部
12c・・・・・・・・高面部
14・・・・・・・・・回転軸
18・・・・・・・・・回動板
19・・・・・・・・・チェーン
20・・・・・・・・・アタッチメント
21・・・・・・・・・ピン
26、29、33・・・コロ
28、30・・・・・・ガイドレール
35a、35b・・・・ストッパピン
36・・・・・・・・・ローラ
37・・・・・・・・・受皿
37a・・・・・・・・凹部
39・・・・・・・・・移載用バケット
W・・・・・・・・・・長物農産物
Claims (6)
- 上流側の供給コンベアから一定間隔で供給される少なくとも長物農産物を下流側の処理コンベアへ移載する農産物の移載装置であって、前記処理コンベアの搬送始端側の所定範囲の上方に近接して同期並送するように配置され、ガイドレールの案内で開閉可能な前後一対の案内部材が多数設けられた無端回動機構を有する移載用コンベアを具備し、
前記移載用コンベアは、処理コンベア上に農産物を移載した後に、前後一対の案内部材を処理コンベアの搬送面上に近接した状態から上方に離間させる走行案内レールを有し、前後一対の案内部材は、搬送中に、ガイドレールの案内によって所定方向に回動して閉じた際に、農産物を収容する移載用バケットを形成すると共に、ガイドレールからの解放によって前記所定方向と逆方向に回動して開いた際に、収容した農産物を下方の処理コンベアに移載し、該ガイドレールからの開放により開いた後、農産物の前後に壁を形成した状態で走行案内レールの案内によって処理コンベア上に載置された農産物の搬送移動を所定距離案内すると共に、その外周端部が走行案内レールの案内によって上昇移動した際に、傾斜した状態で処理コンベアの搬送面上に近接した位置から上方に離間することをことを特徴とする農産物の移載装置。 - 前記前後一対の案内部材は、ガイドレールの案内によって閉じた際に略V字形状の移載用バケットを形成することを特徴とする請求項1記載の農産物の移載装置。
- 前記処理コンベアは、農産物を一個づつ載せる受皿を有するバケット搬送式コンベアであることを特徴とする請求項1または2記載の農産物の移載装置。
- 前記処理コンベアは、農産物を選別仕分する選別コンベアであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の農産物の移載装置。
- 前記農産物が長物農産物であり、前記選別コンベア上に横向きに載置されることを特徴とする請求項4記載の農産物の移載装置。
- 前記処理コンベアは、その農産物の載置部が概ね平らな面で形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の農産物の移載装置。
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| JPH11246035A (ja) | 1999-09-14 |
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