JP3626414B2 - 放電ギャップ装置 - Google Patents

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  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、テレビジョン受信機、ビデオテープレコーダ、さらには通信機器などの電子機器に使用される印刷配線基板において、特に商用交流電源からの電力が導入される電源入力部に採用されて好適する放電ギャップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来電子機器の印刷配線基板において、電源入力部には、雷撃保護回路が設けられている。これは外部アンテナに誘導された雷電圧を放電させ、その結果生じた雷電流を外部商用電源側へ放流するためである。この種の基本技術は、特開平2000−69666号公報に開示されている。
【0003】
電撃保護回路は、放電ギャップ回路を有し、落雷時に放電ギャップに放電が生じる。ここで放電ギャップ回路に着目した場合、落雷時の放電をスムーズに行なわせるためには、放電ギャップの間隔を小さくし、雷サージ放電開始電圧を下げるほうが好ましい。しかしながら、一方では、各国により、安全規格が定められている。即ち、1次側と2次側の部品(導電体)間の空間距離が規定されている。この安全規格があるために不用意にギャップ間隔を小さくすることができない。つまり、安全規格上の1次側と2次側の導体間の距離と、雷サージ放電開始電圧を低くするために放電ギャップの間隔を小さくすることは相反することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、1次側と2次側の端子間の間隔を小さくすることなく、雷サージ放電開始電圧を下げることができる放電ギャップ装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、絶縁基板上に所定間隔を置いて第 1 、第 2 の導電パターンを配置するとともに、第 1 、第 2 の導電パターンの放電部の間に第 3 の導電パターンを配置し、前記第 1 の導電パターンの放電部と第 3 の導電パターンとの放電部間に第 1 のギャップを形成し、前記第 2 の導電パターンの放電部と第 3 の導電パターンの放電部との間に第 2 のギャップを形成し、前記第1と第2のギャップの合成ギャップ幅が絶縁規格を満足するようにし、また前記第 1 のギャップと前記第 2 のギャップは直線上に配置した放電ギャップ部と、前記第第1と 2 のギャップの位置から離れ且つ第 2 のギャップのギャップ幅よりも大きい間隔を置いて、前記第 2 の導電パターンおよび第 3 の導電パターンにそれぞれ設けられた接続用端子部と、前記接続用端子部の間に結合されたコンデンサとを有する
【0007】
上記の手段により、1次側端子と、2次側端子間の間隔は、安全規格を満足ししている。この環境下であっても、コンデンサが放電の誘発を行なう機能を奏することになり、放電開始電圧を下げることができ、スムーズな放電を得ることができる。
【0008】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1はこの発明の放電ギャップ装置の基本構成を示している。即ち、100は印刷配線基板である。この印刷配線基板100上には、1次側端子11と2次側端子22とがパターン印刷されている。1次側端子11は、放電のための1次側放電部1を有する。2次側端子22も、放電のための2次側放電部2を有する。
【0010】
さらに、1次側端子11と2次側端子22の間に、浮点端子33がパターン印刷されている。この浮点端子33は、1次側放電部1と2次側放電部2を結ぶ線上に第1の浮点側放電部31、第2の浮点側放電部32を一体に有する。
【0011】
さらに、1次側放電部1と2次側放電部2を結ぶ線上から離れた位置には、浮点端子33と2次側端子22との間を接続するコンデンサ44が設けられる、このコンデンサ44の接続位置は、2次側端子22と浮点端子33との最短距離よりも大きな距離L3(例えば7.5mm)を有する部分間である。このために、浮点端子33と2次側端子22には、一部が延在した端子部分34、24が形成されている。
【0012】
上記のように本発明では、1次側放電部1と浮点側放電部31との間に第1の放電ギャップが形成され、浮点側放電部32と2次側放電部2との間に第2の放電ギャップが形成された2段放電ギャップ構造となっている。そして、2次側端子22と浮点端子33間には、雷サージ放電開始電圧を下げるためのコンデンサ44(絶縁耐圧規格を満足するコンデンサ)を接続している。
【0013】
ここで、上記の回路構成が設計規格を満足していることについて説明する。1次側放電部1と第1の浮点側放電部31間の第1の放電ギャップの間隔L1(例えば3.5mm)と、第2の浮点側放電部32と2次側放電部2間の第2の放電ギャップの間隔L2(例えば3mm)との合計は、6mm以上である。これは1次側と2次側との導体間の空間間隔を規定している安全規格(IEC規格、UL規格、CSA規格、電取規格)を満足する値である。
【0014】
即ち、通常使用時において、1次側端子11と2次側端子22との間の絶縁耐圧は、UL規格、CSA規格、電取法では、1.0kV(r.m.S 実効値)→1kV×√2=1.41kV(0−peak)以下では放電しないこと、即ち絶縁破壊しないことが要求されている。またIEC規格65では、3.0kV(r.m.s 実効値)→3kV×√2=4.4kV(0−peak)以下では放電しないことが要求されている。したがって、この要求を満足するように、上記の1次側と2次側の導体の空間間隔を設定する必要がある。
【0015】
また、コンデンサ44は、ギャップ間隔3mmを形成した2次側端子22と浮点端子33間に接続されているが、このコンデンサ44は、安全規格上定められたコンデンサが使用され、規格上の絶縁機能を満足する。つまり、先のコンデンサ44としては、ラインバイパスコンデンサ(Yコンデンサと通称される)を採用し、各国の安全規格を満足するようにしている。このコンデンサは、IEC規格では、IEC384−14第2版 クラスIIに挙げられている。またUL規格、CSA規格では、IEC348−14第2版 クラスI(クラスIIでもよい)に挙げられている。また電取規格では、電取基準(IEC348−14第2版クラスIまたはクラスIIでもよい)に挙げられている。したがって、コンデンサ44を設けても設計規格を満足する。
【0016】
次に、雷サージが行なわれるときの、上記2段構成の放電ギャップの機能について説明する。
【0017】
浮点端子33と2次側端子22との間にコンデンサ44が接続されているために、初期時は、浮点端子33と2次側端子22とは同電位で絶縁されている。雷電圧が誘導されると、1次側端子11の1側放電部1と浮点端子33の第1の浮点側放電部31との間で放電(ショート)が行なわれ、引き続いて浮点端子33の第2の浮点側放電部32と2次側端子22の2次側放電部2との間で放電(ショート)が行なわれる。結果、1次側と2次側の放電が行なわれることになる。
【0018】
ここで、本発明の回路ではコンデンサ44を設けているために、落雷時の雷放電開始電圧を低くできる。この理由は、以下の理由による。今、コンデンサ44のインピーダンスをZcとすると、
Zc=(1/ωC)=(1/2πf・C)=(1/2πC)×(1/f)
fは周波数、Cはコンデンサ44の容量
となる。雷電圧は、高い周波数を持つために、落雷時には、コンデンサ44は、ショート状態にあると見れる。すると1次側端子11と、浮点端子33との間にのみ雷電圧が印加された状態に等しい。ギャップ間隔が狭いほど放電開始電圧は低くなるので、上記の回路は、コンデンサがない場合に比べて放電開始電圧が低くなっていることである。
【0019】
放電は、それまで絶縁状態であったものが、絶縁破壊してショート状態になることである。このショート状態となる部分は、1次側放電部1と第1の浮点側放電部31の間、第2の浮点側放電部32と2次側放電部2との間であり、この部分に放電電流が流れ、コンデンサ44には流れない。これは、コンデンサ44の接続位置を選択したことによる。即ち、コンデンサ44は、1次側放電部1と2次側放電部2を結ぶ線上の位置から離れた位置であって、2次側放電部2と第2の浮点側放電部32間の最短距離L2よりも大きな距離L3を有する部分間を接続しているからである。
【0020】
上記した本発明の作用効果をまとめると以下のようになる。
【0021】
(1)1次側と2次側の空間間隔を狭めることなく、1次側と2次側間の雷サージ放電開始電圧を下げることができる(一般の一段放電ギャップと同一の空間距離でありながら雷サージ放電開始電圧を低くしている)。
【0022】
(2)従来の放電ギャップ回路に対して、パターン設計(浮点端子)追加とコンデンサの1個の追加で実現できるので低コストである。
【0023】
(3)使用コンデンサは、安全規格上で認められているコンデンサを使用するので特別な部品は使用しない。よって、本発明の放電ギャップ回路は安全規格取得が容易である。
【0024】
(4)1次側と2次側間に部品接続をしないため、漏れ電流の増大はない、静電容量の増加がない、ノイズの伝搬がない、電源ラジエーション変化がない、極性がない。
【0025】
(5)放電ギャップのみで放電が行なわれるので、他の部品としては雷サージ放電耐圧量の小さいものを使用できる。このことは、基板パターンの他の部分で、1次側部分と2次側部分の間隔を決める場合、安全規格の下限(小さい値)を選択することができ基板面積の削減が可能となる。
【0026】
(6)コンデンサには雷サージ放電電流が流れないために、このコンデンサは、雷放電耐圧量が大きく、長寿命であり、耐久性に優れることになる。
【0027】
(7)また、後述するが商用交流電源のA極、B極のための放電部を1次側に設けても、使用するコンデンサは1個でよい。
【0028】
(8)ギャップ長(L1),(L2)を調整選定することで、各国の安全規格に対応可能である。
【0029】
(9)あとで説明するが、1次側と2次側の放電ギャップの位置で、基板に孔を空けることで、放電時のカーボンがギャップ部に付着せず、次回の放電時の初期時と同等の放電開始電圧を安定して得ることができる。
【0030】
図2はこの発明の他の実施の形態である。先の実施例の構成部品に対応する個所には、同一符号を付して説明する。100は印刷配線基板であり、これから説明する端子がパターン印刷されている。
【0031】
51は商用交流電源に接続されるプラグであり、このプラグの一方のライン(A極)は、A極側の1次側端子11aに接続され、他方のライン(B極)は、B極側の1次側端子11bに接続される。A極側の1次側端子11aは、放電のための1次側放電部1aを有する。これに対応して2次側端子22も、放電のための2次側放電部2aを有する。B極側の1次側端子11bは、放電のための1次側放電部1bを有する。これに対応して2次側端子22も、放電のための2次側放電部2bを有する。
【0032】
1次側端子11a,11bは、独立して並列に設けられ、この1次側端子11a,11bと、2次側端子22との間には、浮点端子33がパターン印刷されている。この浮点端子33は、1次側放電部1aと2次側放電部2aを結ぶ線上に第1の浮点側放電部31a、第2の浮点側放電部32aを一体に有する。また浮点端子33は、1次側放電部1bと2次側放電部2bを結ぶ線上に第1の浮点側放電部31b、第2の浮点側放電部32bを一体に有する。
【0033】
さらに、1次側放電部1a,1bと2次側放電部2a,2b等が設けられた領域から離れた位置には、浮点端子33と2次側端子22との間を接続するコンデンサ44が設けられる。このコンデンサ44の接続位置は、2次側端子22と浮点端子33との最短距離よりも大きな距離L3(例えば7.5mm)を有する部分間である。このために、浮点端子33と2次側端子22には、一部が延在した端子部分34、24が形成されている。
【0034】
また2次側端子22において、コンデンサ44を接続する部分251は、2次側端子22の放電電流が流れ易いエッジ252に対して離間するように、2次側端子22には切り込み部253が形成されている。この切り込み部253は、落雷時の放電電流がコンデンサ44に流れないようにするために有効である。
【0035】
さらに、基板100にはスリット状の孔55が形成されている。また上記した各放電部1a,1b,31a,32a,31b,32b,2a,2b等の放電ギャップに向かう突出先端は、ペアの先鋭な凸部を有する形状である。この実施例においても先の実施例と同様な機能を奏する。
【0036】
また、商用交流電源のA極、B極のために2つの放電部を1次側に設けても、使用するコンデンサは1個でよい。さらに1次側と2次側の放電ギャップの位置で、基板に孔55を空けることで、放電時のカーボンがギャップ部に付着せず、次回の放電時の初期時と同等の放電開始電圧を安定して得ることができる。また放電部の先端をペアの先鋭な凸部を有する形状とすることで、いずれか一方の凸部が欠落しても他方の凸部で放電を実現することができる。またA極側とB極側の放電部との間隔L4は、例えば3.5mm以上であり、AC入力部の規格を満足するように設計されている。
【0037】
図3はさらにこの発明の第3の実施例である。先の図2の実施例と同一部分には同一符号を付して説明する。この例は、プラグ51のA極のラインは印刷パターン61を介して1次側端子11aに接続されている。またプラグ51のB極のラインは、印刷パターン62、フューズ63、印刷パターン64、ジャンパー線65を介して1次側端子11bに接続されている。他の部分は、図2の例とほぼ同様な構成である。ここで、各放電部1a,1b,31a,32a,31b,32b,2a,2bには、半田が盛り付けられ厚みがあり、放電により削れても耐久性を維持できるようになっている。印刷配線パターンの厚みが35ミクロンであるのに対して、放電部の例えば半田の最大厚み部は0.5mm程度である。
【0038】
図4は、本発明が適用された電源入力部の回路構成を簡単に示す図である。上述した実施の形態の各部に対応する部分には、同一符号を付している。電源ラインのA極は、印刷パターン61に接続され、B極は印刷パターン62に接続されている。コンデンサ71はA極ラインとB極ライン間に接続された絶縁コンデンサである。またA極ラインB極ライン間には、保護回路としてのダイオード72,73が直列接続されている。74は、入力電圧を変換するトランスである。放電部75,76が本発明を適用した部分である。
【0039】
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。上記の実施の形態では、本発明の放電ギャップ装置が電源入力部および他の2次側回路を一体に有する印刷配線板上に設けられるものとして説明した。しかし、例えば図1、図2、図3に示したような部分を1つの単体部品として構成してもよいことは勿論のことである。
【0040】
次に、電取法上の規格、UL規格、CSA規格、IEC65規格において、放電部を構築する1次側端子11と2次側端子22間の距離Wについて説明する。この距離Wは、電取法上の規格(2.0mm以上)、UL規格(3.2mm以上)、CSA規格(3.0mm以上)、IEC65規格(6.0mm以上)となっている。そこで、本発明の如く浮点端子33を設ける場合、上記の距離Wを満足するようにその位置を決める必要がある。つまり、放電部1と放電部31との間の距離W1、放電部32と放電部2との間の距離W2を設定する必要がある。
【0041】
以下は、上記の距離W1、W2の許容範囲の例を示している。即ち、電取法上の規格に対して、W1=1.0mm〜2.8mm(好ましくは2.0mm)、W2=1.0mmから2.1mm(好ましくは1.5mm)とし、結果、W=2mm以上とすることで電取法上の規格を満足できる。またUL規格に対しては、W1=1.0mm〜3.5mm(好ましくは2.0mm)、W2=1.0mmから2.0mm(好ましくは1.5mm)とし、結果、W=3.2〜4.0mmとすることでUL規格を満足することができる。CSA規格に対しては、W1=1.0mm〜3.3mm(好ましくは2.0mm)、W2=1.0mmから2.0mm(好ましくは1.5mm)とし、結果、W=3.0〜4.0mmとすることでCSA規格を満足することができる。IEC65規格に対しては、W1=3.0mm〜4.5mm(好ましくは3.5mm)、W2=2.0mmから4.5mm(好ましくは3.0mm)とし、結果、W=6.0〜8.0mmとすることでIEC65規格を満足することができる。
【0042】
尚、本発明の放電ギャップ装置を構成するパターン形状については、図1乃至図3に示される形状に限定されず、図5a乃至図5eに示すようなパターン形状でも良い。
【0043】
図5(A)は、一次側端子11、二次側端子22及び浮点端子33を直線状に並べて配置したものである。この例において端子部分24、34は、放電部2と放電部32間に形成されるギャップに対して離れた位置にあり、かつ端子部分24と34の間隔はギャップ幅よりも広くなっている。
【0044】
図5(B)は、二次側端子22の単部と浮点端子33が所定のギャップ幅を有して平行になるように配置したもので、端子部分24、34は、放電部2と放電部32間に形成されるギャップ位置と、放電部2と放電部32間に形成されるギャップに対して離れた位置にあり、かつ端子部分24と34の間隔はギャップ幅よりも広くなっている。
【0045】
図5(C)は、放電部1と放電部31間に形成さえるギャップ位置と、放電部2と放電部32間に形成されるギャップ位置が上下にずれるように配置したものであり、端子部分24、34は、放電部2と放電部32間に形成されるギャップに対して離れた位置にあり、かつ端子部分24と34の間隔はそのギャップ幅よりも広くなっている。
【0046】
図5(D)は、一次側端子11に端子部分14を設け、この端子部分14と浮点端子33の端子部分34との間にコンデンサ44を接続したものである。この例において端子部分14、34は、放電部1と放電部31間に形成されるギャップに対して離れた位置にあり、かつ端子部分14と34の間隔はギャップ幅よりも広くなっている。
【0047】
図5(E)は、一次側端子11と二次側端子22を上下に配置し、放電部1と2側に浮点端子33を配置し、この浮点端子33に前記放電部1と2に対向するように放電部31、32を形成したものである。この例でも端子部分24、34は、放電部2と放電部32間に形成されるギャップに対して離れた位置にあり、かつ端子部分24と34の間隔はギャップ幅よりも広くなっている。また上述したパターン形状以外に種々の変形例が可能である。
【0048】
【発明の効果】
上記したようにこの発明によれば、1次側と2次側の端子間の間隔を小さくすることなく、雷サージ放電開始電圧を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な構成を示す図。
【図2】この発明の他の実施の形態を示す図。
【図3】この発明のさらに他の実施の形態を示す図。
【図4】この発明が適用された電源入力部の回路構成を示す図。
【図5】この発明の他の例を示す図。
【符号の説明】
100…印刷配線基板、11…1次側端子、12…2次側端子、33…浮点端子(第3の端子)、1…1次側放電部、2…2次側放電部、31、32…浮点側放電部、44…コンデンサ。

Claims (12)

  1. 絶縁基板上に所定間隔を置いて第1、第2の導電パターンを配置するとともに、第1、第2の導電パターンの放電部の間に第3の導電パターンを配置し、前記第1の導電パターンの放電部と第3の導電パターンとの放電部間に第1のギャップを形成し、前記第2の導電パターンの放電部と第3の導電パターンの放電部との間に第2のギャップを形成し、前記第1と第2のギャップの合成ギャップ幅が絶縁規格を満足するようにし、また前記第 1 のギャップと前記第 2 のギャップは直線上に配置した放電ギャップ部と、
    前記第1と第2のギャップの位置から離れ且つ第2のギャップのギャップ幅よりも大きい間隔を置いて、前記第2の導電パターンおよび第3の導電パターンにそれぞれ設けられた接続用端子部と、
    前記接続用端子部の間に結合されたコンデンサと
    を具備したことを特徴とする放電ギャップ装置。
  2. 前記第 1 の導電パターンは一次側回路を構成する商用交流電源に接続され、前記第 2 の導電パターンは二次側回路の接続点に接続されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  3. 前記第1の放電部は一次側端子に形成され、この一次側端子は一次側回路を構成する商用交流電源に接続され、前記第2の放電部は二次側端子に形成され、この二次側端子は二次側回路の接続点に接続されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  4. 前記互いに対向する放電部を、複数の尖端部を有する形状にしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  5. 前記第 1 、第 2 のギャップの少なくとも一方の下部にスリット穴を形成したことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  6. 前記第 1 のギャツプ間隔を W1 、前記第 2 のギャップ間隔を W 2としたとき、 W1 =3.0mm〜4.5mm(好ましくは3.5mm)、 W2= 2.0mm〜4.5mm(好ましくは3.0mm)とし、 W1+W2 =6.0〜8.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  7. 前記第 1 のギャツプ間隔を W1 、前記第 2 のギャップ間隔を W 2としたとき、
    W1 =1.0mm〜2.8mm(好ましくは2.0mm)、 W2 =1.0mm〜2.1mm(好ましくは1.5mm)、 W 1+ W2= 2mm以上としたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  8. 前記第 1 のギャツプ間隔を W1 、前記第 2 のギャップ間隔を W 2としたとき、 W1 =1.0mm〜3.5mm(好ましくは2.0mm)、 W2 =1.0mmから2.0mm(好ましくは1.5mm)、 W1+W2= 3.2mm〜4.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  9. 前記第 1 のギャツプ間隔を W1 、前記第 2 のギャップ間隔を W 2としたとき、 W1 =1.0mm〜3.3mm(好ましくは2.0mm)、 W2 =1.0mm〜2.0mm(好ましくは1.5mm)、 W1+W2= 3.0mm〜4.0mmとしたことを特徴とする請求項1記載の放電ギャップ装置。
  10. 前記一次側端子はそれぞれ第1、第2の放電部を有する一対の端子にて構成し、
    前記二次側端子には、それぞれ第1、第2の放電部に対向して、前記第3、第4の放電部が形成され、また第3の放電部にも、前記第1、第2の放電部に対向する第5、第6の放電部、及び前記第3、第4の放電部に対向する第7、第8の放電部を形成したことを特徴とする請求項3記載の放電ギャップ装置。
  11. 前記一対の端子間の間隔を3mm以上に設定したことを特徴とする請求項10記載の放電ギャップ装置。
  12. 印刷配線基板上に構成された放電ギャップ装置であって、
    複数の尖端パターンにてなる第 1 の放電部(1a)を有する第 1 の一次側パターン(11 a)と、
    複数の尖端パターンにてなる第 2 の放電部(1b)を有し、前記第 1 の一次側パターン(11a)に対して所定間隔を置いて配置された第 2 の一次側パターン(11b)と、
    前記第 1 、第 2 の一次側パターン(11a,11b)から離れた位置に配置され、前記第 1 、第 2 の放電部に対向した一対の第 3 の放電部(2a,2b)を有する二次側パターン(22)と、
    前記一次側パターン(11a,11b)と前記二次側パターン(22)との間に配置され、前記第 1 、第 2 の放電部(1a,1b)にそれぞれ対向して一対の第 4 の放電部(31a,31b)を有すると共に、前記第 3 の放電部(2a,2b)にそれぞれ対向して一対の第 5 の放電部(32a,32b)を有し、前記第 1 、第 2 の放電部と前記第 4 の放電部との間に第 1 のギャップを形成し、前記第 3 の放電部と前記第5の放電部との間に第 2 のギャップを形成した浮点パターン(33)と、
    前記第1及び第 2 のギャップから離れた位置で且つ前記第 2 のギャップの間隔よりも大きい間隔を置いて前記二次側パターン(22)及び前記浮点パターン(33)にそれぞれ延長して設けられた接続用端子(24,34)と、
    前記接続用端子(24、34)間に接続された放電誘発用のコンデンサ(44)とを具備し、
    前記第 1 のギャップと前記第 2 のギャップの合計ギャップ幅は、絶縁規格を満足する間隔に設定し、前記第 1 、第 2 のギャップの少なくとも一方が位置する基板にスリット穴(55)を形成し、前記各放電部に半田を付けたことを特徴とする放電ギャップ装置。
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