JP3626345B2 - 鍵盤楽器の鍵盤装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ピアノなどに用いられる鍵盤楽器の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の鍵盤楽器の鍵盤装置として、例えば特開昭63−128397号公報に記載されたものが知られている。この鍵盤装置では、多数の鍵とこの鍵の回動に伴って回動する多数のハンマーとが、1個の金属製のシャーシ(フレーム)上に左右方向に並んで取り付けられている。このシャーシには、多数の溝や孔などが形成されており、各鍵および各ハンマーは、これらの溝および孔に係合した状態で、シャーシに回動自在に取り付けられている。また、シャーシには、押鍵動作のときに、鍵の回動を案内する鍵ガイドや、鍵を所定回動位置に係止する鍵ストッパが設けられ、さらに、鍵の回動に伴ってハンマーが回動する際に、ハンマーの回動範囲を規制するハンマーストッパが設けられている。また、シャーシは、1枚の金属板(例えば、鋼板)にプレス金型を用いた打ち抜き加工を施すとともに、曲げ金型を用いた曲げ加工などを施すことによって、一体に製作されている。
【0003】
一方、金属製のシャーシに代えて合成樹脂製のシャーシを用いた鍵盤装置がある。このような合成樹脂製のシャーシは、金型を備えた射出成形機によって射出成形されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の鍵盤装置によれば、1個のシャーシ上にすべての鍵が取り付けられているため、シャーシは、これらの鍵全体の幅(左右方向の長さ)以上の大きなサイズになっている。このため、シャーシの加工時に使用される、プレス金型、曲げ金型および射出成形用の金型や、プレス機および射出成形機を含めた製造設備が大型になり、製造コストの増大を招いている。これに加えて、シャーシの試作段階において、シャーシに形成される孔および鍵ガイドの位置などが金型の製造誤差などによってずれてしまうことがあり、これらの位置を揃えるための金型調整が必要になる場合がある。この場合、上記金型が大型であることにより、溝や孔の位置ずれを調整すべき範囲が広くなることによって、金型の調整作業に手間暇がかかり、結果として製造コストをさらに増大させるという問題がある。
【0005】
また、鍵盤装置には、通常の88鍵に限らず、様々な鍵数のものがある。しかしながら、例えば88鍵用のシャーシを加工するための金型を製作してしまうと、これを76鍵用のシャーシの加工に転用できない。このため、鍵数の異なる多数種のシャーシを製作する場合に、多数種の金型を別々に製作しなければならず、製造コストがより一層、増大してしまう。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、シャーシの製造コストの大幅な削減によって、製造コストを大幅に削減することができるとともに、組み立てる際に、鍵ガイド、鍵ストッパおよびハンマーストッパの位置調整が不要になることによって、組立を容易に行うことができる鍵盤楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の鍵盤楽器の鍵盤装置は、複数のシャーシと、左右方向に連続して延び、複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結する1つの連結部材と、複数のシャーシに回動自在に設けられ、左右方向に並べられた複数の鍵と、を備え、連結部材には、複数の鍵の回動をそれぞれ案内する複数の鍵ガイドおよび複数の鍵の回動範囲を規制する鍵ストッパの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする。
【0008】
この鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、1つの鍵盤装置用のシャーシが複数に分割構成されていて、それらを別々に製造できるので、1つの鍵盤装置に対して1個のシャーシを製造する従来の場合と比べて、シャーシ1個当りのサイズを小型化できる。これによって、シャーシ製造に用いる、金型やプレス機などを含めた製造設備を小型化できるとともに、試作段階の金型調整も容易になるので、シャーシの製造コストを大幅に削減でき、したがって、鍵盤装置の製造コストを大幅に削減することができる。
【0009】
また、複数のシャーシを連結部材によって互いに連結できるので、例えば、楽器本体に取り付ける前に、一体に組み立てたシャーシに鍵を取り付けることが可能になるなど、鍵盤装置の組立の自由度が高められる。そして、そのように、楽器本体への取付前に、楽器本体外で鍵盤装置を組み立てることによって、その組立作業およびそれらに取り付けられた鍵相互間の位置合わせ作業などを容易に行うことができ、楽器本体にシャーシや鍵などを順次、組み込んだ場合に生じやすい鍵の表面の損傷などを回避することができる。
【0010】
これに加えて、複数の鍵ガイドおよび/または鍵ストッパが連結部材に設けられているので、従来と異なり、シャーシにおける鍵ガイドの位置を揃えるためのシャーシ用金型の調整が不要になる。また、1つの連結部材が左右方向に連続して延びているので、これに複数の鍵ガイドを予め位置決めして設けておけば、複数のシャーシを連結部材によって連結するだけで、シャーシの取付精度にかかわらず、複数のシャーシ相互間の鍵ガイド間を含めて全ての鍵ガイド間の間隔が適切に設定される。これによって、シャーシ連結後における鍵ガイド間の位置調整が不要になるので、鍵盤装置の組立がさらに容易になる。これと同様に、一定の形状および寸法の鍵ストッパを連結部材に予め位置決めして設けておけば、複数のシャーシを連結部材によって連結するだけで、押鍵動作のときに、鍵ストッパによって規制されるすべての鍵の回動範囲を揃えることができる。これによって、シャーシ連結後における鍵全体の回動ストロークを揃えるための鍵ストッパの位置調整が不要になるので、鍵盤装置の組立がさらに容易になる。
【0011】
請求項2の鍵盤楽器の鍵盤装置は、複数のシャーシと、左右方向に延び、複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結する連結部材と、複数のシャーシに回動自在に設けられ、左右方向に並べられた複数の鍵と、複数のシャーシに回動自在に設けられ、複数の鍵に連動して回動する複数のハンマーと、連結部材に設けられ、複数のハンマーの回動範囲を規制するハンマーストッパと、を備えることを特徴とする。
【0012】
この鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、上記と同様に、鍵盤装置の製造コストを大幅に削減することができ、鍵盤装置の組立の自由度が高められるとともに、組立作業および鍵相互間の位置調整作業などを容易に行うことができる。これに加えて、ハンマーストッパが左右方向に連続して延びる1つの連結部材に設けられているので、連結部材に一定の形状および寸法のハンマーストッパを予め位置決めして設けておけば、複数のシャーシを連結部材で連結するだけで、押鍵動作のときに、ハンマーストッパによって規制されるすべてのハンマーの回動範囲を揃えることができる。これによって、シャーシ連結後におけるハンマー全体の回動ストロークを揃えるためのハンマーストッパの位置調整が不要になるので、鍵盤装置の組立がさらに容易になる。
【0013】
上記において、左右方向に連続して延び、複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結するとともに、複数の鍵の回動をそれぞれ案内する複数の鍵ガイドおよび複数の鍵の回動範囲を規制する鍵ストッパの少なくとも一方が設けられた別の連結部材をさらに備えることが好ましい。
【0014】
この鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、前記と同様に、シャーシにおける鍵ガイドの位置を揃えるためのシャーシ用金型の調整と、シャーシ連結後における鍵ガイド間の位置調整とが不要になる。また、シャーシ連結後における鍵全体の回動ストロークを揃えるための鍵ストッパの位置調整が不要になる。これによって、鍵盤装置の組立がより一層、容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る鍵盤楽器の鍵盤装置について説明する。図1および図2は、本発明を適用した電子ピアノの鍵盤装置を示している。両図に示すように、鍵盤装置1では、多数の鍵3が複数のシャーシ2に回動自在に取り付けられており、これら複数のシャーシ2は、前後の連結部材4,40によって互いに連結された状態で、棚板5に取り付けられている。
【0016】
複数のシャーシ2は、棚板5上に左右方向に並べられており、中央の7個(図1には2個のみ示す)のシャーシ2と、図示しない最低音部用および最高音部用のシャーシ2の、計9個のシャーシ2で構成されている。このうち、中央の7個のシャーシ2は、互いに同じ寸法および形状を備えた1種類のシャーシ2で構成されており、各シャーシ2には、1オクターブ分の鍵3、すなわち7個の白鍵30および5個の黒鍵31で構成された12個の鍵3が取り付けられている。また、最低音部用および最高音部用のシャーシ2には、最低音部の3個の鍵3および最高音の1個の鍵3がそれぞれ取り付けられている。このように、鍵盤装置1は、全部で88個の鍵3を備えている(図1には24個のみ示す)。
【0017】
中央の7個のシャーシ2はそれぞれ、同じ金型で製作された、例えばABS樹脂製の射出成形品で構成され、矩形の平面形状を有している。図2に示すように、シャーシ2の下面には、棚板5へ取り付けるための4つのボス2aが、下方に同じ長さで突出しており(2つのみ図示)、前後方向(図2の左右方向)に並んだ2つのボス2a,2aを1列として、各1列のボス2aがシャーシ2の左右端部に設けられている。各ボス2aには、補強用の4つのリブ2bが前後左右に一体に形成されている(3つのみ図示)。また、シャーシ2の下面の前端部には、前連結部材4を取り付けるための2個の前連結ボス2c,2c(1個のみ図示)が下方に突出してそれぞれ左右端部に形成され、これと同様に、シャーシ2の下面の後端部には、後連結部材40を取り付けるための2個の後連結ボス2c,2c(1個のみ図示)が下方に突出してそれぞれ左右端部に形成されている。
【0018】
一方、最低音部用および最高音部用のシャーシ2はそれぞれ、中央の7個のシャーシ2用の射出成形機の金型に入子型を用いることによって、V字形の溝付きのシャーシ2を射出成形し、この溝付きシャーシ2を溝に沿って切断することにより、製作されている。
【0019】
以上9個のシャーシ2は、図2に示すように、前後の連結部材4,40によって互いに連結されている。前連結部材4は、シャーシ2の左右方向の全体に渡る長さを備えた細長い型鋼状のものであり、例えば、アルミ合金の押出成形品で構成されている。前連結部材4は、水平な取付部4aと、その前後端から上方にそれぞれ延びる鍵ガイド部4cおよび鉛直部4bとにより、断面鉤状に形成されている。鍵ガイド部4cは、白鍵30毎に予め位置決めして設けられた板片状のものであり、その上端部には、ゴム製のブッシュ4dが取り付けられている。この構成によって、鍵ガイド部4cは、白鍵30の押鍵時に、白鍵30が左右方向にぶれないように、その回動を案内する。以上の構成の前連結部材4は、取付部4aの部分で、各シャーシ2の前連結ボス2cに、下方からねじ6で固定されている。
【0020】
一方、後連結部材40は、シャーシ2の左右方向の全体に渡る長さを備えた細長い山型鋼状のものであり、例えば、アルミ合金の押出成形品で構成されている。後連結部材40は、水平な取付部40aと、その後端から上方に延びる鉛直部40bとにより、断面逆L字状に形成されており、取付部40aの部分で、各シャーシ2の後連結ボス2cに下方からねじ6で固定されている。
【0021】
また、白鍵30および黒鍵31はそれぞれ、例えばABS樹脂製の射出成形品で構成されており、以下、白鍵30を例にとり、その構成を説明する。白鍵30の後端部には、下方に延びる可撓部30aと、この可撓部30aから後方に延びる取付部30bと、が形成されている。可撓部30aは、白鍵30が押鍵された際に、弾性変形して撓むような厚みに形成され、取付部30bは、白鍵30が常時、斜め後ろ下がりの姿勢になるように、ネジ32を介してシャーシ2の後端部の上面に固定されている。白鍵30の前部には、フック状のストッパ部30cが形成されており、ストッパ部30cは、シャーシ2の孔2dを通って下方に突出している。
【0022】
一方、シャーシ2の上面および下面には、ゴム製の下限ストッパ2eおよび上限ストッパ2fが、それぞれ取り付けられている。以上の構成によって、白鍵30は、ストッパ部30cが上限ストッパ2fに当接する斜め後ろ下がりの離鍵位置(図2に示す位置)と、白鍵30の下面が下限ストッパ2eに当接する押鍵位置(図示せず)との間で回動自在にシャーシ2に取り付けられており、常時は、離鍵位置に位置する。
【0023】
シャーシ2の中央部には、鍵3の押鍵状態を検出するための鍵スイッチ7が設けられている。この鍵スイッチ7は、シャーシ2にねじ止めされたプリント回路基板(以下、「基板」という)7aと、その上面に設けられたスイッチ本体7bとを備えている。スイッチ本体7bは、シャーシ2に形成した孔2hを介して上方に突出しているとともに、基板7aを介して電子ピアノの発音を制御する制御装置(図示せず)に接続されている。一方、白鍵30の中央部には、下方に突出するアクチュエータ部30dが形成されており、アクチュエータ部30dは、スイッチ本体7bの上面に常に当接している。したがって、白鍵30が押鍵されるのに伴い、そのアクチュエータ部30dがスイッチ本体7bを押下し、オン動作させることによって、白鍵30の押鍵状態が検出される。この検出結果に応じて、制御装置が電子ピアノの発音を制御するようになっている。
【0024】
白鍵30は、以上のように構成されており、説明は省略するが、黒鍵31は、黒鍵31用の鍵ガイド2gがシャーシ2の上面に形成されている点を除いて、白鍵30と同様に構成されている。
【0025】
以上の構成の鍵盤装置1は、例えば、複数のシャーシ2を前後の連結部材4,40によって連結し、その次に、鍵スイッチ7および鍵3などを組み付け、さらに鍵3相互間などの位置関係の調整を終えた後、棚板5に取り付けられる。この取付けは、各シャーシ2に形成した前記2列のボス2aと、これらに対応して棚板5に形成された図示しない孔とを介して、ねじ止めによって行われる(図示せず)。なお、この棚板5は、アルミ合金の押出成形品などで構成されている。
【0026】
以上のように構成された本実施形態の鍵盤装置1によれば、鍵3を取り付けるためのシャーシが、1オクターブ分用の7個のシャーシ2と、最低音部用および最高音部用の2個のシャーシ2とに分割構成されているので、シャーシ2の製造に用いる、射出成形用の金型や射出成形機を含めた製造設備を小型化できる。また、金型の小型化によって試作段階の金型調整も容易になる。これに加えて、鍵盤楽器における鍵3の配置は、通常、1オクターブ毎に同一に繰り返されるので、シャーシ2に1オクターブ分の鍵3を取り付ける構成としたことによって、7個のシャーシ2の寸法や形状などを同一にでき、シャーシ2を製造するための金型を共通化できる。さらに、中央の7個のシャーシ2を製造するための金型に入子型を用いることによって、最高音部および最低音部用のシャーシ2をそれぞれ製作でき、1つの金型で鍵盤装置1のすべてのシャーシ2を製作できる。したがって、シャーシ2の製造コストを大幅に削減でき、鍵盤装置1の製造コストを大幅に削減することができる。
【0027】
また、鍵数の異なる鍵盤装置間で、鍵3の寸法や形状などを同一にして、シャーシ2を標準化すれば、シャーシ2を鍵盤装置1だけでなく鍵数の異なる他の鍵盤装置にも適用することができ、鍵盤装置の製造コストをより大幅に削減することができる。さらに、7個のシャーシ2と、最低音部用および最高音部用の2個のシャーシ2とが連結部材4,40で互いに一体に連結されるので、前述したように、シャーシ2を棚板5などに取り付ける前に、連結部材4,40で一体に連結したシャーシ2に鍵3を取り付けることが可能になるなど、鍵盤装置1の組立の自由度が高められる。そして、そのように、棚板5への取付け前に、例えば、楽器本体外で鍵盤装置1を組み立てることによって、その組立作業、および各シャーシ2相互間やそれらに取り付けられた鍵3相互間の位置関係の調整作業を容易に行うことができ、楽器本体にシャーシ2や鍵3などを順次、組み込んだ場合に生じやすい鍵3の表面の損傷などを回避できる。
【0028】
これに加えて、前連結部材4には、白鍵30用の鍵ガイド部4cが、白鍵30毎に予め位置決めして形成されているので、従来と異なり、シャーシ2における白鍵30用の鍵ガイドの位置を揃えるための金型調整が不要になる。また、複数のシャーシ2を前連結部材4で連結するだけで、シャーシ2の取付精度にかかわらず、複数のシャーシ2相互間の鍵ガイド部4c間を含むすべての鍵ガイド部4c間が適切な間隔に設定される。これによって、シャーシ2の連結後に白鍵30用の鍵ガイド部4c間の位置調整(間隔調整)を行う必要がなくなるので、鍵盤装置1の組立がさらに容易になる。
【0029】
次に、本発明の第2実施形態に係る鍵盤楽器の鍵盤装置について説明する。図3に示すように、本実施形態の鍵盤装置1は、第1実施形態の鍵盤装置1とほぼ同様の構成を備えており、以下、異なる点についてのみ説明する。特に、図示はしないが、シャーシ2は、7個のシャーシ2と、最低音部用および最高音部用のシャーシ2の、計9個のシャーシで分割構成されており、これらのシャーシ2は、左右方向に延びる前後の連結部材41,42によって互いに連結されている。
【0030】
前連結部材41は、水平な取付部41aと、その前端から上方に延びる鉛直部41bと、鉛直部41bの上端から前方に延びる水平部41cと、水平部41cの前端から上方に延びる鍵ガイド部41dとによって、断面階段状に形成されている。取付部41aは、シャーシ2の下面の前端部に形成された前連結ボス2cにねじ止めされている。鍵ガイド部41dは、上記第1実施形態と同様に、鍵3毎に予め位置決めして配置され、その上端部には、ゴム製のブッシュ41eが取り付けられている。また、水平部41cの上下面にはそれぞれ、鍵ストッパとしてのゴム製の下限ストッパ41fおよび上限ストッパ41gが予め位置決めして取り付けられている。これらのストッパ41f,41gは、断面矩形でかつ一定の形状および寸法で前連結部材41の延びる方向に平行に延びている。
【0031】
また、白鍵30は、シャーシ2の後端部に設けられた回動支点9に回動自在に支持されており、その上面後端部の係合突起30eが、復帰ばね8を介して後連結部材42に連結されている。これによって、白鍵30は常時、離鍵方向に付勢されている。説明は省略するが、黒鍵31も、白鍵30と同様に構成されている。
【0032】
以上のように構成された本実施形態の鍵盤装置1によれば、第1実施形態の鍵盤装置1と同様に、分割構成したシャーシ2が、前後の連結部材41,42によって一体に連結される。これによって、その製造コストを大幅に削減することができるとともに、組立が容易になる。また、前連結部材41には、鍵3(白鍵30および黒鍵31)用の鍵ガイド部41dが、鍵3毎に予め位置決めして形成されているので、従来と異なり、シャーシ2における鍵3用の鍵ガイドの位置を揃えるための金型調整が不要になる。さらに、複数のシャーシ2を前連結部材41で連結するだけで、すべての鍵ガイド部41d間が適切な間隔に設定される。これによって、シャーシ連結後における鍵ガイド部41d間の位置調整を行う必要がなくなる。
【0033】
また、前連結部材41には、一定の形状および寸法を有する上下限ストッパ41g,41fが、前連結部材41に予め位置決めして取り付けられているので、複数のシャーシ2を前連結部材41で連結するだけで、押鍵動作のときに、上下限ストッパ41g,41fによって規制されるすべての鍵3の回動範囲を揃えることができる。これによって、シャーシ連結後における鍵3全体の回動ストロークを揃えるための上下限ストッパ41g,41fの位置調整が不要になるので、鍵盤装置1の組立がさらに容易になる。
【0034】
次に、本発明の第3実施形態に係る鍵盤楽器の鍵盤装置について説明する。図4および図5に示すように、本実施形態の鍵盤装置1は、鍵3用の鍵ガイド2gがシャーシ2に設けられている点と、ハンマー10および3つの連結部材43,44,45を備えている点とを除いて、上記第1および第2実施形態の鍵盤装置1とほぼ同様の構成を備えており、以下、異なる点についてのみ説明する。特に、図示はしないが、シャーシ2は、7個のシャーシ2と、最低音部用および最高音部用のシャーシ2の、計9個のシャーシ2で分割構成されており、これらのシャーシ2は、左右方向に延びる前・中央・後3つの連結部材43〜45によって互いに連結されている。これらの連結部材43〜45はそれぞれ、シャーシ2の左右方向の全体に渡る長さを備えた細長い型鋼状のものであり、例えば、アルミ合金の押出成形品で構成されている。前連結部材43は、断面ほぼコの字状に形成されており、上下の取付部43a,43bを備えている。上取付部43aは、シャーシ2の下面の前端部のボス2c,2c(1つのみ図示)にねじ止めされ、これと同様に、下取付部43bは、棚板5にねじ止めされている。
【0035】
中央の連結部材44は、上下方向に延びる鉛直部44cと、その上下端から前後方向に水平にそれぞれ延びる上下の取付部44a,44bとを備えている。上取付部44aは基板7aに、下取付部44bは棚板5に、それぞれねじ止めされている。
【0036】
また、後連結部材45は、前連結部材43と同様に、断面ほぼコの字状に形成されており、上下の取付部45a,45bを備えている。上取付部45aは、シャーシ2の後端部のボス2i,2i(1つのみ図示)にねじ止めされ、その下面の前端部に上限ストッパ45cを備えている。さらに、下取付部45bは、棚板5にねじ止めされ、その上面の前端部に下限ストッパ45dを備えている。これら上下限ストッパ45c,45dはそれぞれ、ハンマー10の回動範囲を上下限位置の間に規制するためのハンマーストッパであり、断面矩形でかつ一定の形状および寸法で左右方向に延びるとともに、各ハンマー10に対し予め位置決めして後連結部材45に取り付けられている。
【0037】
一方、ハンマー10は、その中央部よりも前側の部分で、シャーシ2の回動支点11に回動自在に支持されており、その前端部の鍵当接部10aが鍵3の頂壁の裏面に当接している。また、ハンマー10は、回動支点11よりも後ろ側の部分がシャーシ2の開口2jを通って、シャーシ2の下側に延びるとともに、その後端部に突起10cが形成されている。図5および図6に示すように、ハンマー10は、その突起10cが上記後連結部材45の上下限ストッパ45c,45dに当接することによって、その回動範囲を上述した上下限位置の間に規制される。
【0038】
さらに、ハンマー10の鍵当接部10aの下側には、アクチュエータ部10bが形成されていて、このアクチュエータ部10bは、鍵スイッチ7のスイッチ本体7bの上面に常時、当接している。以上の構成により、鍵3が押鍵されると、ハンマー10は、その鍵当接部10aが鍵3で押されることによって、同図の反時計回りに回動し、この回動の際、アクチュエータ部10bが鍵スイッチ7のスイッチ本体7bを押下することによって、鍵3の押鍵情報が検出される。
【0039】
以上のように構成された本実施形態の鍵盤装置1によれば、前述した第1および第2実施形態の鍵盤装置1と同様に、分割構成したシャーシ2が、3つの連結部材43〜45によって一体に連結される。これによって、その製造コストを大幅に削減できるとともに、組立が容易になる。これに加えて、後連結部材45には、ハンマー10用の上下限ストッパ45c,45dがそれぞれ、一定の形状および寸法で左右方向に延びるとともに、各ハンマー10に対し予め位置決めして取り付けられているので、複数のシャーシ2を後連結部材45で連結するだけで、上下限ストッパ45c,45dによって規制されるすべてのハンマー10の回動範囲を揃えることができる。これによって、シャーシ連結後におけるハンマー10全体の回動ストロークを揃えるための上下限ストッパ45c,45dの位置調整を行う必要がなくなるので、鍵盤装置1の組立がさらに容易になる。
【0040】
なお、本実施形態においては、後連結部材45にハンマー10用の上下限ストッパ45c,45dを設けたが、前記第1および第2実施形態と同様に、前連結部材43または中央の連結部材44に鍵ガイドや鍵3用の上下限ストッパを設けてもよいし、1つの連結部材に、ハンマー10用の上下限ストッパ、鍵3用の上下限ストッパおよび鍵ガイドを設けるようにしてもよい。
【0041】
なお、上記各実施形態においては、本発明の鍵盤装置1を電子ピアノに適用したものについて説明したが、本発明の鍵盤装置1はこれに限らず、他の電子楽器(例えばシンセサイザなど)や、アコースティックタイプの鍵盤楽器に適用してもよい。また、シャーシ2をABS樹脂製としたが、シャーシ2の材質はこれに限らず、他の合成樹脂(例えばポリスチレンやポリアセタールなど)およびセラミックなどでもよい。さらに、鍵3の上下限ストッパ41f,41gおよびハンマー10の上下限ストッパ45c,45dをゴム製としたが、これに限らず、各ストッパの材質は、合成樹脂など弾性を有し、衝撃を吸収できるものであればよい。また、鋼板にプレス金型を用いた打ち抜き加工を施したり、曲げ金型を用いた曲げ加工などを施したりすることによって、シャーシ2を製造してもよい。このようにすれば、シャーシ2の製造に用いる、金型やプレス機などを含めた製造設備を小型化でき、前述したように、鍵盤装置の製造コストを大幅に削減できる。
【0042】
さらに、上記各実施形態においては、鍵3をABS樹脂製としたが、鍵3の材質はこれに限らず、鋼などの金属、他の合成樹脂(例えばポリスチレンやポリアセタールなど)および木質材などでもよい。また、連結部材4をアルミ合金で構成したが、これに限らず、鋼などの他の金属で構成してもよい。さらに、最低音部用および最高音部用のシャーシを製作するために、シャーシ2用の射出成形機の金型に入子型を用いることによって、V字形の溝付きのシャーシを射出成形するようにしたが、シャーシ2用の射出成形機の金型の形状を変更することによって、シャーシ2自体をV字形の溝付きのシャーシとして射出成形し、鍵盤装置1に用いるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明の鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、シャーシの製造コストの大幅な削減によって、製造コストを大幅に削減することができるとともに、組み立てる際に、鍵ガイド、鍵ストッパおよびハンマーストッパの位置調整が不要になることによって、組立が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子ピアノの鍵盤装置の一部を示す平面図である。
【図2】図1の鍵盤装置の離鍵状態を示す側断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る鍵盤装置の離鍵状態を示す側断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る鍵盤装置の離鍵状態を示す側断面図である。
【図5】図4の鍵盤装置の押鍵状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤装置
2 シャーシ
3 鍵
4 連結部材
4c 鍵ガイド部(鍵ガイド)
10 ハンマー
41 連結部材
41d 鍵ガイド部(鍵ガイド)
41f 下限ストッパ(鍵ストッパ)
41g 上限ストッパ(鍵ストッパ)
45 連結部材
45c 上限ストッパ(ハンマーストッパ)
45d 下限ストッパ(ハンマーストッパ)

Claims (3)

  1. 複数のシャーシと、
    左右方向に連続して延び、前記複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結する1つの連結部材と、
    前記複数のシャーシに回動自在に設けられ、左右方向に並べられた複数の鍵と、を備え、
    前記連結部材には、前記複数の鍵の回動をそれぞれ案内する複数の鍵ガイドおよび前記複数の鍵の回動範囲を規制する鍵ストッパの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵盤装置。
  2. 複数のシャーシと、
    左右方向に連続して延び、前記複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結する1つの連結部材と、
    前記複数のシャーシに回動自在に設けられ、左右方向に並べられた複数の鍵と、
    前記複数のシャーシに回動自在に設けられ、前記複数の鍵に連動して回動する複数のハンマーと、
    前記連結部材に設けられ、前記複数のハンマーの回動範囲を規制するハンマーストッパと、を備えることを特徴とする鍵盤楽器の鍵盤装置。
  3. 左右方向に連続して延び、前記複数のシャーシを左右方向に並んだ状態で互いに連結するとともに、前記複数の鍵の回動をそれぞれ案内する複数の鍵ガイドおよび前記複数の鍵の回動範囲を規制する鍵ストッパの少なくとも一方が設けられた別の連結部材をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。
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