JP3626112B2 - 表面が研削・塗装された木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽量でかつ天然木様の断面と優れた二次加工性およびリサイクル性を有する木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、木質材の吸水性や微生物などによる分解性を抑制するため、あるいは木質材の加工により発生した木屑を再利用するために、木質材の粉砕・切削物を樹脂と混練したものを成形した、いわゆる「合成木材」が知られている。このような合成木材は、家具、窓枠や外壁化粧材などの建築資材、フェンスやデッキ、更には貯蔵もしくは輸送用のコンテナなどに適用されている。近年では、木の風合いを高め、天然の強化充填材として弾性率を高め、そして木材加工で発生した木屑を再使用する(高いリサイクル性)などの目的から、木材含有量を30〜50重量%以上に高めた合成木材が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来使用されている合成木材は、一般に以下の3種類に分類される。
(1)木材含有量が全体の50重量%以上である木材・樹脂混合物を、発泡剤を用いずに高圧縮押出成形したもの。このような合成木材は、木の風合いを十分に発現できるが、その反面、重くて反り易いため、二次加工性が悪い。
(2)有機発泡剤を配合した木材・樹脂混合物を発泡成形したもの(例えば、特開2000−38467号公報)。この種の合成木材は、前記(1)に分類されるものに比べて軽量化が可能でかつ2次加工性も改良されるが、逆に強度が弱く、また木材の含有量が多くて30重量%程度であることから、外観が木の風合いに欠ける。
(3)木材含有量の高い(例えば、50重量%以上)非発泡性混合物と発泡性混合物(木材含有量20重量%以下)を同時押出成形したもの。この成形品の断面は、非発泡性のシェル部と発泡成形されたコア部の二重構造を有するため、天然木の質感とは程遠いが、軽量化と良好な二次加工性、そして十分な強度を有する。しかし、この成形品は、二重構造ゆえに、木材と同様に切削した場合に、シェル部分が削り取られて木材含有量の低いコア部分が露出し、シェルの存在意義が無くなる。また、組成の異なる材料を二重押出しするため設備費用が嵩み、しかも押出技術に高度な調節あるいは管理が必要となる。さらに、このような構造の成形品は、シェル部とコア部で材質が異なるために、切断面外観の商品価値が低く、リサイクル性にも劣る。また、複雑な製造工程を必要とするだけでなく、シェル部とコア部の界面に発泡ガスが存在すると、成形品として十分な接着強度を得ることができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような従来の合成木材の欠点をいずれも克服し、特に従来法で使用される材料よりも木材含有率を高め、より天然木に似た外観や断面を有する木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品を提供するために、鋭意努力を重ねた結果、後述するセルカプロセスを用い、最適条件において発泡成形することにより、成形品断面における表面と内部との間に境界が形成されずに、天然木に近い性能の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品を得ることができた。
すなわち、本発明は、木材30〜70重量%および熱可塑性樹脂70〜30重量%を含有する木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品であって、該成形品の断面における密度が、中心部から表面に向かって連続して増加していることを特徴とする木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品を提供する。本発明の成形品は、内部中心から表面に向かって連続した密度勾配を有することで、切断された断面に木の質感に似た外観を提供するのみならず、従来品に比べて優れた表面切削後の強度や釘打ちなどの2次加工性を有するものである。
【0005】
本発明は、別態様として、前記木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の製造方法を提供する。
【0006】
本発明は、更に、前記木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の表面に木目模様の塗装を施した物品も提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品
本発明の第1の態様は、木材と熱可塑性樹脂を含有する木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品である。特に本発明は、セルカプロセスにより発泡成形された木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品に関する。
【0008】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、木材と熱可塑性樹脂を配合した成形用組成物から製造される。
【0009】
本発明で使用される木材は、針葉樹または広葉樹からの木材の切削粉、および木質ボードをリサイクルするために切断、切削または粉砕したものがいずれも使用できる。ここで、木質ボードとは、合板、パーティクルボード、およびMDF(中密度圧縮合板)等のファイバーボードなどのエンジニアリングウッドが挙げられる。
本発明での木材の好適な使用形態は、切断粉もしくは切削粉、またはそれらの粉砕物である。木材粉の寸法や粒度分布については特に限定されない。これらの木材は、その表面を周知の物理的または化学的処理することによって、分散性または親和性が改善されたものであってもよい。
【0010】
本発明において、使用される前記木材の含水率は特に制限されないが、製造中に木材から発生される水蒸気によって過剰な発泡が生じ、結果として得られる発泡成形品における発泡倍率が増大しない程度でなければならない。
【0011】
本発明で使用される熱可塑性樹脂は、前記木材と混ざりやすく接着性の良いものが望ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコールと酢酸ビニル樹脂との混合物、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、あるいはそれら2種以上の混合物であってよい。
このような熱可塑性樹脂の形状は、特に限定されないが、入手容易性の点でペレットまたは粉状のものが好適に使用される。好ましくは、熱可塑性樹脂は、メルトインデックスが0.1〜200g/10分、特に0.5〜50g/10分であってよい。メルトインデックスが前記下限を下回ると、加熱混合および成形に好ましい流動性が得られず、逆に上限を超えると、発泡に好ましい溶融張力が得られない。
【0012】
本発明では、木材30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%と熱可塑性樹脂70〜30重量%、好ましくは60〜40重量%を混合して成形用組成物を調製する。成形用組成物において、木材含有割合が、30重量%を下回ると、得られる木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品において、プラスチックの風合いが強くなり、70重量%を超えると、発泡成形において十分な発泡が生じない。
【0013】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、前記成形用組成物をセルカプロセスにより発泡成形されたものであることから、成形用組成物には発泡剤が含まれる。
好適な発泡剤としては、当該分野で通常使用される化学的発泡剤(すなわち、熱分解性発泡剤)および物理的発泡剤(すなわち、気化性発泡剤)がいずれも使用できる。熱分解性発泡剤としては、例えば、窒素ガスを放出するアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルおよびN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、炭酸ガスを放出する4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、炭酸水素ナトリウムなど、およびこれらの複合発泡剤が挙げられる。気化性発泡剤としては、ペンタン、ブタンなどが挙げられる。
本発明では、取り扱い容易性などの面から、熱分解性発泡剤を好ましく使用する。
必要に応じて、前記熱分解性発泡剤と共に、尿素のような発泡助剤を使用してもよい。
【0014】
本発明では、このような発泡剤を、成形用組成物(必要に応じて、以降に列挙する各種添加物を含む)100重量部につき0.2〜2.0%、好ましくは0.4〜1.4%の量で添加する。生成される発泡ガスに換算すると、前記成形用組成物(必要に応じて、以降に列挙する各種添加物を含む)100gにつき50〜500mL、好ましくは100〜350mLが添加されることとなる。発泡剤の添加量が0.2%を下回ると、十分な発泡が起こらず、成形品内部に中空が残存するため、所望の機械強度や二次加工性が得られない。2.0%を超えると、発泡が過剰となって、成形品の機械強度が低下するだけでなく、表面平滑性も悪化する。
【0015】
前記成形用組成物には、必要に応じて各種添加剤を更に添加してもよい。好適に使用される添加剤の例としては、木酢ガス吸着剤(例えば、生石灰等)、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤(例えば、ステアリン酸カルシウム等)、染料および顔料(例えば、酸化チタン等)、可塑剤、離型剤、ガラス繊維、金属繊維、金属フレーク、難燃剤、紫外線吸収剤の他に、充填剤、補強剤、相溶化剤などが挙げられる。ここで、相溶化剤は、木材(親水性)と熱可塑性樹脂(疎水性)の親和性を高めて混合し易くする目的で添加されるものをいう。
【0016】
前記添加物は、目的とする本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の特徴や特性を損なわない範囲内で添加することができる。
【0017】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品を発泡成形するために採用されるセルカプロセスは、特公昭45−29919号公報に記載の、当該分野では既知の発泡成形法である。以下、一般的なセルカプロセスを、図1に示す押出成形装置を参照して簡単に説明する。
【0018】
先ず、成形用組成物110を発泡剤と共に押出機103に導入して混合する。本発明では、成形用組成物110を押出機103へ導入して混合する手段・形態は、特に限定されず、例えば、押出機103に導入する前に、発泡剤を除く前記組成を予め混合し、その混合物を発泡剤と共に押出機103に導入して混合することや、未混合の各組成を押出機103にそれぞれ導入して混合することをいずれも包含する。
その後、成形用組成物110を、例えば図1に示すようなスクリュー押出機の場合には、スクリュー101の作用により押出機103内で混合する。混合後、成形用組成物110を、押出機103とマンドレル102の隙間を通過させて、押出機103に連結された金型120へ押し出す。この間、成形用組成物110は、非発泡であっても、発泡し始めていてもよい。
金型120は、通常、加熱領域(I)と冷却領域(II)から構成される。金型入口付近の加熱領域(I)では、金型外部がヒートジャケット121で覆われており、そして金型内部中央には、マンドレル102の先端部(以降、この部分を中子という)が存在する。加熱領域(I)において、成形用組成物110の内部では、図2(I)に示すようにその中央部に中子を包囲したまま発泡が開始している。続いて、隣接する冷却領域(II)では、金型外部が冷却ジャケット122によって冷却されているため、成形用組成物110の表面は固化するが、内部は発泡を続ける。冷却領域(II)内には既に中子は存在しないが、前記領域(II)に導入された直後の成形用組成物110内部には、中子に対応した空洞200が形成されている(図2(II)参照)。この空洞200は、発泡によって生じるガス111の材料110内部への圧縮膨張作用により、その体積が徐々に小さくなり、最終的には消失する。そして、全体が中実の形態となって冷却固化され、後続する引取機106により金型120から搬出されて、図2(III)に示すような中実の断面を有する成形品10が得られる。
【0019】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、どのような態様のセルカプロセスでも発泡成形され得る。特に、本発明の成形品は、金型の領域(I)内に存在する中子の厚さ(w)を最適化することで発泡倍率を所望の範囲に制御できたことから、中子の厚さ(w)が最適化されたセルカプロセスにより発泡成形されたものが好ましい。
【0020】
本発明において好適な中子の厚さ(w)は、当然、所望の成形品の寸法に応じて変化してよく、例えば、金型断面寸法が89mm幅×19mm厚である場合、好適な中子の厚さは2mmを超え10mm未満、好ましくは4〜8mmである。
【0021】
本発明では、前記範囲の中子厚さ(w)を含む金型を用いて発泡成形することにより、高い木材含有量の成形品を得ることができ、かつ成形品の平均発泡倍率を1.1〜1.8倍、好ましくは1.2〜1.6倍の範囲に制御できる。
【0022】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、このような平均発泡倍率とすることで、その断面において、中心部から表面に向かって連続して増加する密度勾配を有することを特徴とする。ここで、「連続して」とは、密度が、内部から表面まで、変則的または段階的ではなく、定則に従って変化していることを意味する。しかし、本発明の成形品において、密度勾配は、実質上完全に連続的に変化している必要はない。すなわち、発泡成形で望ましくなく生じた内部空隙や、分布し得る木材の存在等の点から、部分的に密度は大きく変化してよい(例えば部分的に0であり得る)が、成形品全体としては、規則的な連続的変化が見出せるという程度であってよい。
【0023】
一方、成形品の表面には、セルカプロセス特有の非発泡の薄い表皮が形成されるが、表皮の存在は前記密度勾配に何ら影響を及ぼさず、またその厚さは、断面外観に明らかな二重構造も発現しない程度である。
【0024】
例えば、前記成形品の密度は、中心部から表面に向かって放射線状に線形に増加していてよい。
【0025】
特に、本発明では、前記成形品の断面における中心部の密度は、0.5〜0.8g/cm3であり、そして表面の密度は0.9〜1.1g/cm3である。
【0026】
木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の製造方法
本発明の第2の態様は、木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の製造方法であって、これは基本的に、
(i)木材、熱可塑性樹脂および発泡剤を含有する成形用組成物を押出機内で加熱混合する工程、および
(ii)混合物を押出機と連結された金型へ搬送して、金型内でセルカプロセスにより発泡成形する工程
を含む。
【0027】
工程(i)
先ず、木材、熱可塑性樹脂および発泡剤を含有する成形用組成物を押出機において加熱混合する。
本発明で使用される成形用組成物は、木材30〜70重量%、熱可塑性樹脂70〜30重量%および発泡剤を含有する。
成形用組成物の押出機への供給手段・形態については、先に記載した通り、発泡剤を除く組成を予備混合し、その混合物と発泡剤を押出機に導入しても、あるいは発泡剤を含む全組成をそれぞれ押出機に導入して、混合してもよい。
例えば、前者の手順に従う場合、最初に木材、熱可塑性樹脂および発泡剤以外の添加物を混練機などを用いて加熱混合し、ストランドを成形した後、使用する押出機の原料として適度な長さに切断してペレット状の木材・熱可塑性樹脂複合材を得る。次に、このペレットと発泡材を事前に混合したものを、押出機の原料供給口から供給して混合する。
加熱混合に使用される押出機は、従来使用されるもの、例えばヒーターで加熱可能なシリンダー内に混合・押出兼用のスクリューを備えた単軸もしくは二軸スクリュー押出機またはそれ以上の多軸スクリュー押出機であってよい。
【0028】
押出機内での加熱混合温度は、使用される熱可塑性樹脂に応じて変化してよいが、通常100〜250℃の範囲に設定される。例えば、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンを使用する場合には、前記温度を、好ましくは140〜200℃の範囲に設定する。
混合時の温度が前記100℃未満では、熱可塑性樹脂が十分に溶融軟化せず、また前記250℃超えると木材が縮合反応などによって分解し始めて、劣化する。
【0029】
工程(ii)
工程(i)で混合された混合物を押出機と連結された金型へ搬送して発泡成形を行なう。
金型は、図1に示すように、通常、隣接された加熱領域(I)と冷却領域(II)を有する。これら領域の間には、所望により断熱材を挿入してよい。
【0030】
工程(i)で調製された混合物は、図1に示すように、押出機103内の下流先端部付近に設置されたマンドレル102に沿って搬送される。
【0031】
マンドレル102の先端部、つまり前記中子は、金型の加熱領域(I)まで伸びている。本発明では、この中子の厚さ(w)を各成形品の寸法に対して最適化することで、発泡倍率を所望の範囲に制御でき、それにより、得られる成形品の断面において好ましい密度勾配が達成される。
【0032】
本発明において好適な中子の厚さ(w)は、当然、所望の成形品の寸法に応じて変化してよい。例えば、金型断面寸法が89mm幅×19mm厚である場合、好適な中子の厚さは2mmを超え10mm未満、好ましくは4〜8mmであって、得られる成形品の平均発泡倍率は、1.1〜1.8倍、好ましくは1.2〜1.6倍の範囲に制御できる。
【0033】
混合物が搬送される金型120の加熱領域(I)は、例えば、金型外側をヒートジャケットで覆うことで、通常100〜250℃、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜200℃に加熱される。前記工程(i)〜加熱領域(I)の間、前記混合物は、非発泡であっても、発泡し始めていてもよいが、発泡は、十分には活発化されていないことが望ましい。
しかし、この領域(I)での加熱温度が高すぎると、発泡が激しくなり過ぎて、成形品の内部に巣が入るため、機械強度が低下するばかりか、その表面に穴が空いて表面平滑性が悪化する。逆に低過ぎると、後続の冷却領域(II)以前に発泡が停止する。
【0034】
他方、金型120の冷却領域(II)は、例えば、金型外側に水冷ジャケットを設置して冷却される。図1に示すように、この領域(II)内には既に中子は存在しない。
従って、この領域(II)では、前記混合物の内部の活発な発泡に先行して、金型内側と接している部分(すなわち、成形品表面相当部)が冷却固化されることで、成形品に平滑な表面が提供される。内部が活発に発泡する前の表面の先行固化が不十分であると、内部発泡によって成形品表面が波打ちし、逆に冷却しすぎると、表面に厚い層ができ、切断面に2層構造が見られ、天然木の断面外観が得られないばかりか、過冷却によって内部の発泡が停止し、空洞200が成形品中にそのまま残存するため、成形品に十分な機械強度や二次加工性が提供されない。そのため、冷却領域(II)の温度は、例えば、断熱材を使用しない場合、通常10〜140℃、好ましくは30〜140℃、より好ましくは30〜110℃であってよい。
【0035】
工程(ii)では、前記混合物を前記条件のセルカプロセスにより発泡成形することにより、所望の発泡倍率が達成できる。その結果、断面において、中心部の密度が表面よりも小さく、中心部から表面に向かって連続して増加している密度勾配を有する木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品が製造される。
【0036】
全体が中実の形態となるまで発泡成形され、その後、固化された成形体は、後続する引取機106により金型120から搬出されて、図2(III)に示すような中実の断面を有する成形品10が得られる。引取機106による成形品の引取速度は、押出機からの押出速度と同等またはそれ以上である。しかし、引取機106は、成形品を金型から引き延ばすように無理に引き出すのではなく、好ましくは単なるガイドとして機能し得る速度で操作される。
【0037】
本発明の方法で得られる木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、優れた天然木様の外観を有し、かつ使用目的に適した強度や優れた2次加工性を発現する。
【0038】
本発明は、第3の態様として、前記木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の表面に木目模様の塗装を施した物品も提供する。前記成形品に木目模様の塗装を施す方法は、特に限定されないが、例えば、特願2000−390282号に記載されているような方法、すなわち、前記成形品の表面を研削して木目状の溝を設けその溝内に染料または顔料を染み込ませることにより行なわれてよい。ここで、前記製品の表面研削は、詳しくは、最初の研削により形成される溝の間の隆状の頂上部を、後続の研削工程で研削および研磨するように、少なくとも2種の大きさの砥粒を用いて行なう。これにより、頂上部の毛羽立ちを除去し、溝内部にのみ毛羽立ちを残すことで、木目状の凹凸のみならず、その後の塗装によって色の濃淡が形成された、より天然木に近い質感を再現することが可能となる。
染料または顔料の染み込みは、塗料を成形体の表面に刷毛塗りまたはスプレー塗装することによって行なう。塗料としては、周知のもの[例えば、オイルステイン、水性ステイン、溶剤ステインまたはアルコールステインなどのステイン系(素地着色型)あるいは、ウレタン、アクリル、ウレタンアクリレート、ラッカーまたはアミノアルキドを含むコート系(塗膜着色型)]がいずれも使用できるが、より好ましくはステイン系塗料を使用する。
塗装後、表面の艶を出すために、透明塗料を使用してよく、ウレタン、アクリル、ウレタンアクリレート、ラッカー、アミノアルキドまたはニスなどが挙げられる。
【0039】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品やそれに木目模様の塗装を施した物品は、例えば、木材そのものでは腐蝕が激しいために適用し難い用途(例えば、家具、窓枠、ドアパネル、フローリング、内装パネル等の建築用半製品、貯蔵用または輸送用コンテナ、パレット、フェンス、デッキ、外壁化粧剤など)に有用に適用され得る。
【0040】
【実施例】
以下の実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定されるものではない。
実施例1
1.試験用試料の製造
セルカプロセスによる発泡成形される木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の製造時に適用される好適な中子厚さを、成形品の発泡倍率、断面外観、機械強度および二次加工性の面から調べた。
成形用組成物は、以下の全組成を有する。これを、日光化成株式会社製 一軸スクリュー押出機(シリンダー径50mm、L/D比24、15kW)に供給し、以降に記載した条件で加熱混合した。得られる混合物を、押出機に連結された89mm幅×19mm厚の金型において発泡成形した。ここで、金型は、加熱ジャケットで覆われた加熱領域(I)と水冷ジャケットで覆われた冷却領域(II)から構成され、加熱領域(I)と冷却領域(II)は隣接しており、断熱材は使用しなかった。
本実施例では、金型内の中子の厚さを2mmから10mmまで、2mm毎に変化させ、5種類の成形品を得た。得られた成形品は、以降に説明する各評価試験に適当な長さに切断して試験用試料とした。
加熱混合および発泡成形条件:加熱混合温度155〜195℃、スクリュー回転数23.1rpm、加熱領域(I)の設定温度155〜195℃、冷却領域(II)の設定温度50〜80℃および引取速度25.5cm/分。ここで、前記引取速度は、成形品を金型から引き延ばすように無理に引き出すのではなく、単なるガイドとして機能し得る速度とした。
【0041】
製造された各試料について、以下の評価を行なった。
(1)空隙率(外観観察)
試料の押出方向を横断する方向の断面を目視観察して、表面および内部の空隙の有無を調べた。
(2)密度
900mm長に切断した試料において、表面から厚さ(実寸18.6mm)方向に中心部(表面からの厚さ9.2mm)まで0.1mmずつ研削し、研削された部分毎の密度を、JIS Z2101に従ってそれぞれ測定した。
密度結果としては、最表面 (すなわち、最表面18.6〜厚さ18.5mm部分の密度)、中心部(表面からの厚さ9.3〜9.2mm部分の密度)および厚さ全体における密度の平均値をそれぞれ示す。
(3)平均発泡倍率
平均発泡倍率は、発泡成形に付する前の混合材料の密度をρ0とし、発泡成形した後の各成形品の密度をρとして、ρ0/ρから算出した。
(4)曲げ強度
300mm長に切断した試料について、JIS K7203に準拠して測定した。(5)圧縮強度
適宜切断された試料の中心部分から、7mm幅×7mm長×18.6mm厚(実寸)の試料片を切りだし、これについて、圧縮強度をJIS K7208に準拠して測定した。
(6)釘引抜き抵抗
120mm長に切断した試料について、JIS Z2101に準拠して測定した。
(7)手鋸切断性
適当な長さの成形品と同じ厚さの木材を、木工用の手鋸を用いて手で切断し、その時の切断容易さ(硬さ感覚)を比較した。
結果をそれぞれ以下の表1にまとめる。
【0042】
【表1】
【0043】
上記結果より、実寸法87.5mm幅×18.6mm厚の成形品を製造する場合には、中子厚さを2mmを超え10mm未満とすること、好ましくは4〜8mmとすることで、所望の発泡倍率および密度を有しかつ機械強度や二次加工性に優れた成形品が得られることが分かる。
また、上記中子厚さ6mmに試料について、その押出方向を横断する方向の断面の密度を厚さ方向に0.1mm毎に測定したところ、図3に示すように、中心から表面に向かって放射線状に線形に増加していることが分かった。ここで、図3のグラフにおいて、縦軸は、成形品表面から0.1mmずつ研削し、その研削片について測定された密度を、そして横軸は、成形品の研削面とは逆の面からの高さを成形品の厚さとしてそれぞれ表している。
【0044】
実施例2
実施例1において、中子厚さ6mmを採用して発泡成形された本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品を以下の工程に付すことにより、表面に木目模様の塗装を施した物品を製造した。
【0045】
前記成形品の表面を、以下の3つの工程に付して、木目模様を形成した。
・第1工程:粒度#24(JIS R6001またはJIS R6010)の砥粒を固定した研削シートを適用したベルトサンダー(菊川鉄工所製)において、成形品表面を一定方向に、表面から0.4mmの厚さ分サンディングした。サンディング後の成形品の表面粗さRmax60〜300μm。
・第2工程:研削シートを、粒度#240(JIS R6001またはJIS R6010)の砥粒を固定した研削シートに変えて、一定方向に、表面から0.2mmの厚さ分サンディングした。これにより、最初のサンディング工程によって形成された隆状の超上部を、研削溝を完全に消さない程度に研削および研磨して、頂上部の表面粗さをRmax10〜40μmとした。2度のサンディング後、成形品では、最初のサンディングによって研削された溝の内側にのみ、毛羽立ちを有する研削面を残した。
・第3工程:ブラシの毛の太さがφ0.3mmのステンレス製ブラシを用い、第1および第2工程と同方向に表面ブラッシングを行ない、前記研削溝間の隆状の頂上部をさらに研削および研磨し、頂上部の毛羽立ちを更に除去した。
なお、第1および第2工程におけるベルトサンダーの研削速度は800m/分であり、ワーク送り速度は5m/分とした。
【0046】
第3工程後の成形品表面にオイルステインを塗布した結果、深みの有る木目模様を表面に有する物品が得られた。
次いで、艶出し透明ウレタンを塗布したところ、最表面は天然木塗装に近い艶が出た。
【0047】
【発明の効果】
本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、セルカプロセスによる発泡成形により得られ、軽量で(平均密度が0.7〜0.9)かつ天然木と同等の優れた二次加工性(釘打ち性、切断性および研削性)を有する。本発明の成形品は、特に、研削粉などの廃棄木材を再利用できることから、環境にも優しい製品である。
【0048】
本発明によれば、セルカプロセスの特徴とされる中子の厚さを最適化することで、成形品の平均発泡倍率を好適な範囲に制御することにより、30重量%を超える高い木材含有量の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品が提供できる。本発明の成形品は、押出成形方向に対する横断方向の断面において、中心部から表面に向かって密度勾配を有するため、木の質感を十分に発揮し得る。
【0049】
さらに本発明の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品は、中心部の密度が表面の密度よりも小さいことから、表面切削を進めるにつれて塗料が染み込み易くなり、木目模様を表面に有する製品への加工も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なセルカプロセスにより発泡成形する際に使用される押出機およびそれに連結された金型の模式的な断面図である。
【図2】図1における金型の領域(I)および(II)並びに得られる成形品それぞれの押出方向に垂直な方向における模式的な断面図である。
【図3】本実施例1における中子厚さ6mmで発泡成形された試料についての、断面厚さに対する密度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10…セルカプロセスにより発泡成形された成形品、101…スクリュー、102…マンドレル、102a…中子、103…押出機、106…引取機、110…成形用組成物、111…発泡により生じたガス、120…金型、121…ヒートジャケット、122…冷却ジャケット、200…中子に対応した空洞
Claims (2)
- 表面が研削・塗装された木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品であって、木材30〜70重量%および熱可塑性樹脂70〜30重量%を含有し、平均発泡倍率が1.1〜1.8、成形品断面における密度が中心部から表面に向かって連続的に増加しており、中心部の密度が0.5〜0.8g/cm 3 、表面の密度が0.9〜1.1g/cm 3 であることを特徴とする木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品。
- 木材、熱可塑性樹脂および発泡剤を含有する樹脂組成物を押出機で加熱混合した後、押出機と連結された、加熱領域と冷却領域を含む金型へ搬送してセルカプロセスにより発泡成形を行い、次いで該成形品の表面に研削・塗装を施すことを特徴とする請求項1記載の木材・熱可塑性樹脂複合発泡成形品の製造方法。
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