JP2004314372A - 木質樹脂成形体 - Google Patents

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敬一 桐山
Masaaki Kondo
正昭 近藤
Mutsumi Maeda
睦 前田
Yasuo Takenaka
保雄 竹中
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    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

Abstract

【課題】低熱容量で軽量であり、天然木材と同様の二次加工性に優れ、製品強度、剛性に優れ、効率良く生産しうる木質樹脂成形体を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂、植物性セルロース、発泡剤からなる木質樹脂組成物を、中子体を備えた賦形ダイを用いて押出成形してなる、低比重の内部コア層と高比重の外郭とを有する木質樹脂成形体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床材など、従来は木材が使用されていた用途に用いられる木質樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から木質樹脂成形体及びその成形法の開発は種々行われており、例えば特許文献1〜5等に開示されている。しかしこれらの開示技術で得られた成形体は、その内部構造が中実であるため熱容量が大きく、特に真夏時に屋外で使用した場合、成形体が熱くなってしまって触れないという問題点があった。
【0003】
このような問題を解決する手段として、木質樹脂からなる中空成形体または発泡成形体が考えられる。中空成形体としては、例えば特許文献6〜13等に開示されている。しかしながら、中空成形体は、釘打ちやネジ止めを行なう際に中空部を意識する必要があり、二次加工性に問題を有していた。
【0004】
一方、発泡成形体は、熱容量を下げるために発泡倍率を上げると機械的強度が低下してしまい、逆に強度を保つために発泡倍率を低く設定すると熱容量が低下しないと言うジレンマを有していて、問題となっていた。
【0005】
さらに近年になって、上記熱容量と二次加工性の問題を同時に解決する方法として、まず中空構造の木質樹脂成形体を成形し、続いてその中空部に発泡樹脂を注入する成形方法や、木質樹脂組成物の外郭と発泡樹脂の内部コア層を共押出成形する方法が、例えば特許文献14〜16等に開示されている。
【0006】
しかしながら、前者の製法は工程が2段階であるため、生産性を向上させることが難しいという問題がある。また後者は共押出成形という技術的に難しく、且つ生産性の面でも通常の押出成形と比べて向上させることが難しいという問題を有していた。
【0007】
以上の様に、従来技術において、熱容量、重量、釘打ちやネジ止めなどの二次加工性、製品強度、生産性を同時に満足させる木質樹脂成形体は未だ存在せず、解決法が待ち望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特公昭56−9417号公報
【特許文献2】
特開昭58−102745号公報
【特許文献3】
特開昭59−143614号公報
【特許文献4】
特開平7−266313号公報公報
【特許文献5】
特開2002−316352号公報
【特許文献6】
特許第2872590号公報
【特許文献7】
特開2001−89578号公報
【特許文献8】
特開2000−351105号公報
【特許文献9】
特開昭50−149757号公報
【特許文献10】
特開昭56−150599号公報
【特許文献11】
特開昭58−27726号公報
【特許文献12】
特開2000−38467号公報
【特許文献13】
特開2001−192489号公報等
【特許文献14】
特開2000−17776号公報
【特許文献15】
特開2000−127280号公報
【特許文献16】
特開2000−263718号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題に鑑み、低熱容量、軽量で、釘打ちやネジ止めなどの二次加工性が天然木材と同等であり、製品強度、剛性に優れ、さらに効率良く生産し得る木質樹脂成形体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を進めた結果、特定の比重を有する外郭と内部コア層を有する木質樹脂成形体が、前記問題を全て解決できることを発見し、本発明を達成した。
【0011】
即ち、本発明は、少なくとも、5〜95重量%の熱可塑性樹脂と95〜5重量%の植物性セルロースの混合物よりなる木質樹脂組成物よりなり、比重が0.6〜0.9である内部コア層と、比重が1.0〜2.0である外郭とで構成され、最小厚みが10〜200mmであることを特徴とする木質樹脂成形体である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の木質樹脂成形体は、内側に低比重の内部コア層を有する構造であるため、全体として中実の成形体に比べて軽く、且つ熱容量が小さい。さらに、内部コア層は低比重であっても中空ではないため、釘打ちやネジ止めなどの二次加工性が天然木材と同等である。また、高比重の外郭を有することから、製品強度、剛性にも優れた木質樹脂成形体である。
【0013】
本発明は、後述するように中子体を有する賦形ダイを用いることにより、技術的に容易な押出成形によって成形することができるため、1工程で生産性良く成形することができる。
【0014】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0015】
[外郭]
本発明の木質樹脂成形体の一例の断面図を図1に示す。当該断面図は押出成形時の押出方向に直交する方向の断面図である。図中、1は外郭、2は内部コア層である。外郭1は、成形の際に金型と接触して形成される部分であり、成形体の剛性、強度を担う高剛性、高強度部分であり、その比重は1.0〜2.0の範囲にある。尚、本発明で言う比重とは、ASTM D792に基づき、23℃で測定されたものである。
【0016】
本発明の木質樹脂成形体は最小厚みが10〜200mmに成形されるが、外郭1の厚みは1mm以上且つ成形体の厚みの1/3以下であることが好ましく、2mm以上且つ成形体の厚みの1/4以下であることが望ましい。尚、本発明の成形体における最小厚みとは、成形時の最小厚みを意味し、具体的には、本発明の成形体が好ましく成形される押出成形においては、押出方向に直交する方向の最小厚みである。
【0017】
[内部コア層]
本発明の内部コア層2は、図1に示すように、外郭1に四方を囲まれた、比重が0.6〜0.9の低比重部分であり、成形時に金型とは接触しないで形成された部分である。
【0018】
[内部リブ]
本発明の成形体においては、外郭1と同様の高比重の内部リブを形成することにより、成形体の剛性、強度の向上を図ることができる。図2は、この様な内部リブ3を設けた本発明の成形体の一例の断面図(押出方向に直交する方向)である。当該内部リブ3は、外郭1と同様に、比重が1.0〜2.0の範囲にあり、その厚さは2mm以上且つ成形体の厚みの1/4以下である。
【0019】
尚、かかる内部リブは一つの成形体内に複数個設けてもかまわない。
【0020】
[成形法]
本発明の成形体は中子体を有する賦形ダイを用いた押出成形により、成形することができる。
【0021】
本発明の成形体の押出成形に際して、低比重の内部コア層を形成するには、発泡成形を用いることが好ましく、発泡成分として、押出成形機に投入した木質樹脂組成物より発生するガス及び/または発泡剤を利用することが可能であるが、より安定し、且つ鬆の少ない均質な内部コア層を形成する上で、発泡剤の方が好ましい。
【0022】
図3に、本発明の成形体の成形に好ましく用いられる、中子体を有する賦形ダイの一例の断面模式図を示す。図中、4は賦形ダイ、5は冷却ダイ、6は中子体、7はバレル、8はブレーカープレート、9はヒーター、10は断熱プレート、11は冷却配管、12は隙間流路である。尚、中子体6を母型に固定している部材については便宜上省略した。
【0023】
図3に例示するような賦形ダイ4においては、中子体6の大きさや形状を変えて、母型と中子体6との間の隙間流路12の断面積を変える事で、外郭の厚みを任意に制御することができる。このことは、木質樹脂成形体の剛性、強度、二次加工性の調整に有用である。
【0024】
また、図2に示した内部リブ3を有する成形体を成形する場合には、複数の中子体を有する賦形ダイを用いた押出成形法が好適であり、さらに、図4に示すように、押出方向に貫通孔14を設けた中子体13を有する賦形ダイであるとさらに好適である。図4に示す中子体13の如く、押出方向に貫通孔14を有する中子体は、外郭と内部コア層の比重差を広げる手法としても好ましい。
【0025】
[木質樹脂組成物]
本発明に用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではないが、二次加工性の点で、少なくともポリエチレンからなる熱可塑性樹脂が好ましい。また、二次加工性と強度、剛性のバランスの点で、少なくともポリエチレンとポリスチレンの混合物からなる熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
【0026】
また、本発明で用いられる木質樹脂組成物は、一般的に熱分解を受けやすい植物性セルロースを含むため、比較的低い温度で加工できる熱可塑性樹脂が好適である。特に190℃を超える温度領域で押出成形を行うと、分解ガスの発生が激しくなる。よって、好ましくは190℃以下、さらに好ましくは180℃以下、最も好ましくは170℃以下で押出成形加工できる木質樹脂組成物であることが好ましく、その点でポリエチレンやポリスチレンは木質樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂として非常に好適である。
【0027】
本発明で用いうるポリエチレンとしては、メルトインデックスが、好ましくは0.01〜5.0、最も好ましくは0.05〜3.0の範囲にある高密度ポリエチレンが、優れた機械的強度と良好な木質感を得るため、極めて好ましく使用できる。尚、この場合のメルトインデックスとは、ASTM D1238に規定されているものであり、測定温度が190℃、荷重が2160gの時の値である。
【0028】
ポリスチレンとしては、スチレンを単独重合して得られる汎用ポリスチレン(GPPS)、及び、共役ジエンとスチレンの共重合体である耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を好ましく使用することができる。中でも、GPPSが、剛性が高くさらに好ましい。
【0029】
本発明に用いられる植物性セルロースは、特に限定されるものではなく、例えば木粉、パルプ、バカス、ケナフ、おが屑、木質繊維、籾殻、破砕チップ材、果実殻粉、古紙、竹の粉末、ビールの絞り粕、コーヒーの絞り粕等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることもできる。植物性セルロースは用途によって適宜選択することができるが、機械的強度及び二次加工性の点で木粉が好ましい。
【0030】
植物性セルロースは、必要に応じて乾式または湿式粉砕を行い、さらに必要に応じて篩い分けにより粒径が0.1mm〜10mmの粉粒としたものを用いるのが良い。植物性セルロースの粒径が上記範囲より小さい場合はその取扱いにおいて粉立ちなどが起き易く、また粉砕や篩い分けに手間がかかりコスト高になる可能性がある。また、粒径が上記範囲より大きい場合には、得られた成形体の機械的強度が不充分になる可能性がある。
【0031】
植物性セルロースの形状は、粒子状だけでなく、扁平な形状、異型形状、及びそれらの混合物でも良い。
【0032】
本発明に用いられる木質樹脂組成物は、少なくとも、5〜95重量%の熱可塑性樹脂と95〜5重量%の植物性セルロースの混合物よりなる。好ましくは、当該混合物中における熱可塑性樹脂の重量割合が10〜70重量%、さらに好ましくは15〜50重量%である。当該混合物中における熱可塑性樹脂の割合が5重量%未満では木質感が損なわれ、剛性が劣り、また、95重量%を超えると、加工性に問題が生ずる。
【0033】
また、熱可塑性樹脂がポリエチレンとポリスチレンの混合物である場合、ポリエチレン5〜99.9重量%とポリスチレン0.1〜95重量%の混合物であることが好ましく、ポリエチレン10〜90重量%とポリスチレン10〜90重量%の混合物であることが、より好ましい。
【0034】
本発明において用いられる熱可塑性樹脂及び/または植物性セルロースは、少なくとも廃棄物を原料の一部として用いると、環境対策として、また生産コストを低減できる点からも好適である。
【0035】
また、本発明に用いられる木質樹脂組成物には、本発明の効果を損ねない範囲において、必要に応じて、他の添加剤、充填材を添加してもよい。
【0036】
例えば熱可塑性樹脂と植物性セルロースに対する相溶化剤として、無水カルボン酸基やアクリル酸基を官能基として有するポリオレフィン系樹脂や、無水マレイン酸、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタアクリレート等が好適である。
【0037】
さらに他の添加剤として着色剤、滑剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤などが使用できる。
【0038】
充填材としてはタルク、炭酸カルシウムなどの粒子状無機充填材、ガラス繊維などの無機繊維状充填材、ポリエステル繊維などの有機繊維状充填材などを用いることができる。
【0039】
本発明において用いられる木質樹脂組成物の調製は、まず前処理として、植物性セルロースを単独で乾燥させるか、或いは、熱可塑性樹脂成分、植物性セルロース成分、及び他の必要な成分を、ヘンシェルミキサーなどを用いて加熱、混合し、水分を除去することが好ましい。特に水分量の多い植物性セルロースを使用する場合、この前処理を実施することが望ましい。
【0040】
植物性セルロースを単独で乾燥する手段として、ホッパードライヤー、パドルドライヤーなどの粉体用乾燥機を用いることができる。また、植物性セルロースを他の成分と混合した状態で乾燥する手段としては、ヘンシェルミキサー、シユーラー、リボンブレンダー、パドルドライヤーなどを用いて、常圧、または、減圧の条件で乾燥することができる。尚、押出成形前に、植物性セルロースを他の成分と混合して乾燥する場合、該成分の凝集を抑制することが好ましい。
【0041】
また、植物性セルロースを乾燥する手段として、押出成形加工中に押出機のシリンダーベント口などから、常圧、または、減圧の条件で脱揮することにより、脱水・乾燥処理を施すことも好ましく適用される。
【0042】
尚、ヘンシェルミキサーに入れた内容物が高粘度溶融状態となるまで加熱すると、ヘンシェルミキサーがトルクオーバーを生じ、それ以上攪拌ができない状態となる場合がある。従ってヘンシェルミキサーの設定温度は、90℃以上、より好ましくは120℃以上であり、上限は170℃以下、より好ましくは140℃以下である。
【0043】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
【0044】
[原料]
実施例で用いた原料は以下の通りである。
【0045】
<熱可塑性樹脂>
高密度ポリエチレン(HDPE):
旭化成(株)製;「サンテック」HD B871
ポリスチレン(PS):
エー・アンド・エム スチレン(株)製;680
<滑剤>
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE):
旭化成(株)製;「サンファイン」UH−950
<植物性セルロース>
木粉(木種は松):
J.RETTENMAIER&SOHNE GmbH&Co製;「LIGNOCEL」S150TR
<相溶化剤>
無水マレイン酸:
三菱化学(株)製;無水マレイン酸
<発泡剤>
炭酸水素ナトリウム系発泡剤:
永和化成工業(株)製;「セルボン」SC−P
【0046】
[評価方法]
<外郭の厚み>
木質樹脂成形体を押し出し方向と垂直な方向に切断し、その面における外郭の厚みを任意の3ヶ所定規で測定し、平均をとった。
【0047】
<外郭及び内部コア層の比重>
それぞれ3ヶ所づつ切り出し、ASTM D792に基づき、測定し、平均をとった。
【0048】
<成形体の比重>
成形体を正確に100mm切り出し、金型と接触していた4面にサンディング処理を施し凸部分を削り正確な直方体とし、3次元測定器を用いて寸法を測定し、正確な体積を算出した。さらに該成形体の重量を測定し、比重を算出した。
【0049】
<曲げ弾性率>
JIS K6931に基づき、測定した。
【0050】
<曲げ強さ>
JIS K6931に基づき、測定した。
【0051】
<二次加工性>
成形体の二次加工性を以下の基準で評価した。
○:ノコギリで簡単に切断可能、釘打ちで固定可能、ネジ止め問題なし。
×:ノコギリでの切断困難、及び/または、釘打ち、ネジ止めで割れ発生。
【0052】
(実施例1)
前処理として、
HDPE 28重量部
PS 12重量部
UHMWPE 5重量部
木粉 55重量部
無水マレイン酸 3重量部
を、130℃に設定した500Lヘンシェルミキサー(三井鉱山製)へ投入し、攪拌しながら水分を除去した。得られた混合粉末を100重量部と、1重量部の炭酸水素ナトリウム系発泡剤とを混合して木質樹脂組成物とした。
【0053】
PCM65型二軸押出機(池貝鉄鋼社製)に、38mm×89mmの断面形状を有し、且つ図4に示す、貫通孔を有する中子体を備えた異形押出金型を取り付け、加工温度175℃にて、前出の木質樹脂組成物を用い、押出成形した。尚、使用した押出金型は、内面にフッ素樹脂コーティングを施した金型を使用した。得られた成形体は図1と同様の断面を有していた。該成形体の評価結果を、表1に示す。
【0054】
(実施例2)
図5に示す、貫通孔を有する中子体15を複数個備えた異形押出金型を用いた以外は実施例1と同様にして押出成形を行った。その結果、図2に示した成形体と同様に内部リブを1個有する木質樹脂成形体が得られた。該成形体の評価結果を表1に示す。
【0055】
(比較例1)
中子体を持たない異形押出金型を使用したこと以外は実施例1と同様にして押出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
【0056】
(比較例2)
発泡剤を添加していない木質樹脂組成物と、中子体を持たない異形押出金型を使用したこと以外は実施例1と同様にして押出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 2004314372
【0058】
【発明の効果】
本発明の木質樹脂組成物は、高比重の外郭と低比重の内部コア層からなるため、熱容量が低く、軽く、釘打ちやネジ止めなどの二次加工性が天然木材と同等であり、製品強度、剛性に優れており、押出成形により効率良く生産することが可能である。よって、真夏時に屋外で使用した際にも、従来の忠実構造の木質樹脂成形体に比較して高温になりにくく、特に屋外で用いられる床材、例えばデッキ材、すのこ用部品等として、好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木質樹脂成形体の一例の断面図である。
【図2】本発明の木質樹脂成形体の他の例の断面図である。
【図3】本発明の木質樹脂成形体の押出成形に用いられる賦形ダイの一例の断面模式図である。
【図4】本発明の木質樹脂成形体の押出成形に用いられる賦形ダイの一例の断面模式図である。
【図5】本発明の木質樹脂成形体の押出成形に用いられる賦形ダイの一例の断面模式図である。
【符号の説明】
1 外郭
2 内部コア層
3 内部リブ
4 賦形ダイ
5 冷却ダイ
6 中子体
7 バレル
8 ブレーカープレート
9 ヒーター
10 断熱プレート
11 冷却配管
12 隙間流路
13 中子体
14 貫通孔
15 中子体

Claims (8)

  1. 少なくとも、5〜95重量%の熱可塑性樹脂と95〜5重量%の植物性セルロースの混合物よりなる木質樹脂組成物よりなり、比重が0.6〜0.9である内部コア層と、比重が1.0〜2.0である外郭とで構成され、最小厚みが10〜200mmであることを特徴とする木質樹脂成形体。
  2. 外郭の厚みが、1mm以上且つ成形体の厚みの1/3以下である請求項1に記載の木質樹脂成形体。
  3. 比重が1.0〜2.0で、厚みが2mm以上且つ成形体の厚みの1/4以下である内部リブを有する請求項1または2に記載の木質樹脂成形体。
  4. 複数の内部リブを有する請求項3に記載の木質樹脂成形体。
  5. 熱可塑性樹脂が、少なくともポリエチレンからなる請求項1〜4のいずれかに記載の木質樹脂成形体。
  6. 熱可塑性樹脂が、少なくともポリエチレンとポリスチレンの混合物からなる請求項1〜4のいずれかに記載の木質樹脂成形体。
  7. 熱可塑性樹脂及び植物性セルロースの少なくとも一方が、廃棄物を少なくとも原料の一部として用いてなる請求項1〜6のいずれかに記載の木質樹脂成形体。
  8. 押出成形により成形してなる請求項1〜7のいずれかに記載の木質樹脂成形体。
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