JP3625462B2 - 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂 - Google Patents

難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂 Download PDF

Info

Publication number
JP3625462B2
JP3625462B2 JP2002545086A JP2002545086A JP3625462B2 JP 3625462 B2 JP3625462 B2 JP 3625462B2 JP 2002545086 A JP2002545086 A JP 2002545086A JP 2002545086 A JP2002545086 A JP 2002545086A JP 3625462 B2 JP3625462 B2 JP 3625462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polybutylene terephthalate
terephthalate resin
acetate
flame retardant
flame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002545086A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004517164A (ja
Inventor
ヨウン−イク セオ
チュン−セオク カン
タエ−グン チョイ
ジュン−ミョウン ソン
Original Assignee
コーロン インダストリーズ インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from KR1020000070880A external-priority patent/KR100365813B1/ko
Priority claimed from KR10-2001-0039218A external-priority patent/KR100452798B1/ko
Priority claimed from KR10-2001-0039217A external-priority patent/KR100452797B1/ko
Application filed by コーロン インダストリーズ インク filed Critical コーロン インダストリーズ インク
Publication of JP2004517164A publication Critical patent/JP2004517164A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3625462B2 publication Critical patent/JP3625462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K21/00Fireproofing materials
    • C09K21/14Macromolecular materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/68Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • C08G63/692Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing phosphorus
    • C08G63/6924Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing phosphorus derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/6926Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/53Phosphorus bound to oxygen bound to oxygen and to carbon only
    • C08K5/5313Phosphinic compounds, e.g. R2=P(:O)OR'
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
    • C08G63/82Preparation processes characterised by the catalyst used
    • C08G63/826Metals not provided for in groups C08G63/83 - C08G63/86
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
    • C08G63/82Preparation processes characterised by the catalyst used
    • C08G63/83Alkali metals, alkaline earth metals, beryllium, magnesium, copper, silver, gold, zinc, cadmium, mercury, manganese, or compounds thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
    • C08G63/82Preparation processes characterised by the catalyst used
    • C08G63/85Germanium, tin, lead, arsenic, antimony, bismuth, titanium, zirconium, hafnium, vanadium, niobium, tantalum, or compounds thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Fireproofing Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂に係るもので、詳しくは電気、電子及び事務機器のフレーム、ハウジング、ソケット及びコネクタなどに適用することができる非ハロゲン系反応型防火剤及び難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリブチレンテレフタレートは、耐化学性、外観、機械的物性、電気絶縁性などに優れているので、電気、自動車、家電及び事務機器のフレーム、ハウジング、ソケット及びコネクタなどに適用されている。このように多様な種類の製品に適用されるポリブチレンテレフタレートは、難燃糸のような特殊な場合のみに難燃性が要求されるポリエチレンテレフタレートとは異なって、広範囲に難燃性が要求される。しかし、ポリブチレンテレフタレートは限界酸素指数(Limited Oxygen Index)が24で、空気中で燃焼する特性をもっているので難燃性が悪いといえる。
【0003】
このようなポリブチレンテレフタレートに難燃性を付与する方法は、難燃剤をポリブチレンテレフタレートの製造時又は成形時に混合する方法(ブレンディング法)及び難燃剤をブチレンテレフタレート単位と共重合させる方法(共重合法)が知られている。
【0004】
これらの方法のうちブレンディング法は、ハロゲン系難燃剤、赤燐系、酸化アンチモン上昇化剤、燐系難燃剤、水酸化金属酸化物を1又は2種以上並行して利用する方法である。しかし、前記ブレンディング法は製品の使用の際に難燃剤が徐々に外部に流出して難燃性が低下するだけでなく、多量の難燃剤を必要とし、また難燃上昇作用剤又は難燃補助剤を使用すべきであるため、物性低下と価額上昇が従うという問題点がある。また、ハロゲン系の場合、多量のハロゲン化合物、特に最近に問題となったハロゲン化ジオキシンが生成されるという問題点があり、赤燐の場合にはホスフィンガスが生成されるという問題点があって、環境に優しくない。
【0005】
一方、共重合法に用いられる難燃剤としてはエステル形成性官能基をもつハロゲン化合物と燐化合物が知られており、この中で燐化合物が耐光性に優れ、燃焼の際にハロゲン化化合物、例えば、ハロゲン化ジオキシンなどの有害性物質を生成していないという点でハロゲン化合物よりも優秀である。
【0006】
このような燐化合物はポリエステル共重合型としてよく知られているが、米国特許第4,157,436号に開示されたように、ポリエチレンテレフタレートの製造の際に適用させる場合に大きな問題なしで反応型燐系難燃性ポリエチレンテレフタレートを製造することができるが、ポリブチレンテレフタレートに適用させる場合には多くの問題点をもっている。具体的な問題点としては重合反応性が低下するか又は難燃剤と重合触媒の化合物の反応によりゲルが形成する場合があり、燐化合物が触媒との反応により触媒の活性を低下させ、又、原料中でジオール成分の1,4−ブタンジオールと反応してテトラヒドロフランと水を生成させて重合速度を低下させるだけでなく、重合反応自体が進行しないという問題点がある。このような理由で今まではポリエチレンテレフタレートとは異なって共重合型難燃性ポリブチレンテレフタレートが製造されたという例を見ることができない。
【0007】
従って、ポリエチレンテレフタレートとは異なってポリブチレンテレフタレートの場合、共重合の可能な難燃剤の選択及び重合条件を適合に調節することが優秀な難燃性、物性及び環境への優しさをもつ難燃性ポリブチレンテレフタレート製造において大変重要である。
【0008】
また、日本の主な電気電子メーカーはハロゲン系難燃性ポリブチレンテレフタレートの使用を自制し、赤燐系難燃性ポリブチレンテレフタレートを用いているが、赤燐系も代替品が期待されている。日本国政府はハロゲン系難燃性又は赤燐系難燃性ポリブチレンテレフタレートに対し使用規制を計画している。また、ドイツとオランダの場合にはハロゲン系難燃剤のうち多臭素化ビフェニル(Polybrominated biphenyl)及びデカフェニル、オクタフェニル、ペンタフェニルなどの使用を法的に規制されている。それにもかかわらず、まだハロゲン系又は赤燐系難燃性ポリブチレンテレフタレートを使用する理由は今までその代替品が市場に出ていないからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、共重合法を通じたポリブチレンテレフタレートの製造時の問題点を解決するためのもので、ハロゲンを含まず経済的且つ環境に優しい非ハロゲン系難燃剤を適用しながらも燐系難燃剤とブチレンテレフタレート単位を共重合させることにより、より優れた難燃性を示し、物性を顕著に改善することができるポリブチレンテレフタレート樹脂を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、燐系難燃剤を使用することにより惹起される結晶化速度の低下を防止することができるポリブチレンテレフタレート樹脂を提供することにある。
【0011】
そして、本発明の又他の目的は、燐系難燃剤を使用することにより惹起される機械的物性低下を防止することができるポリブチレンテレフタレート樹脂を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物をエステル交換反応させた後、次の一般式Iで表示される燐系難燃剤を前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し0.5〜30重量部になるように投入し、重縮合反応触媒を添加した後、重縮合反応させて得られたものであることを特徴とする。
【0013】
【化4】
Figure 0003625462
【0014】
前記式において、R及びRは互いに同じであるか又は異なったもので、メチル基、又は、ヒドロキシル基を含むブチル基である。
【0015】
また、本発明は重縮合反応のとき又は樹脂製造後に析出粒子含有系原料或いは無機粒子系原料を添加して前記一般式Iの燐系難燃剤を使用することに従う結晶化速度の低下を防止することができる難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂にもその特徴がある。
【0016】
そして、本発明は、前記一般式Iの燐系難燃剤を用いて得られたポリブチレンテレフタレート樹脂に強化剤を添加した難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂にもその特徴がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0018】
本発明による難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂はジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオールを出発原料として製造されたオリゴマーに前記一般式Iで表示される燐系難燃剤を前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体に対し0.5〜30重量部になるように投入して反応させ、ここに重縮合反応触媒を添加して製造する。
【0019】
従来にはポリブチレンテレフタレートに難燃効果を付与するために赤燐などの化合物をブレンディングして多量に含有させる方法が使用されたが、この方法は難燃剤がポリマー系内に単純分散されることにより難燃効果と物性が低下し、多量の難燃剤を使用するか又は難燃補助剤を使用しなければならなかった。
【0020】
しかし、ポリマー鎖内に燐化合物が結合されるようにすると、ブレンディングによるものと比べ少量を添加しても優秀な難燃効果を付与することができる。そこで、本発明では難燃性ポリブチレンテレフタレートの製造時に反応性燐系難燃剤を溶融重合中に含有させてポリマー鎖内に難燃剤が結合されるようにする。
【0021】
また、たいていの反応条件で燐系難燃剤を重合中に添加して共重合させる場合、ポリエチレンテレフタレートとは異なって燐系難燃剤による触媒活性低下及びテトラヒドロフランなどの副産物などにより重合反応が殆ど進行しないという問題点がある反面、本発明では前記一般式Iの燐系難燃剤を用いて共重合させることにより、上記のような問題点を解決することができる。
【0022】
本発明による難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂の主要出発原料のジカルボン酸またはそのエステル誘導体としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸及び5−ナトリウムスルホンイソフタル酸からなる群より選択された芳香族ジカルボン酸及びそのエステル誘導体と、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸及びそのエステル誘導体からなる群より選択された2種以上を混合使用できるし、好ましくはテレフタル酸又はそのエステル誘導体を90mol%以上で使用するのがポリブチレンテレフタレートの製造によい。
【0023】
このようなジカルボン酸またはそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物を出発原料としてエステル化又はエステル交換反応によりオリゴマーを製造した後、前記一般式Iで表示される燐系難燃剤を添加して反応させ、高温真空下の重縮合反応触媒下で重合反応を進行させてポリブチレンテレフタレートを製造する。
【0024】
前記一般式Iで表示される燐系難燃剤の添加量がジカルボン酸又はそのエステル誘導体に対し30重量部を超過して重合する場合、重合速度が遅くなるだけでなく、製造されるポリブチレンテレフタレートの固有粘度が特に低い値を有するので、本発明では触媒の種類及び投入時点、前記一般式Iで表示される燐系難燃剤の投入時点などを調節することにより重合反応性を低下させず、高粘度の難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造することができる。
【0025】
前記一般式Iで表示される燐系難燃剤はジカルボン酸又はそのエステル誘導体に対し0.5〜30重量部だけ含有することがよく、好ましくは1〜15重量部だけ含有するのである。
【0026】
ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物を出発原料とするエステル交換反応を完結した後、前記一般式Iで表示される燐系難燃剤を投入して2時間以内の間に反応させた後、重縮合反応触媒を投入して重合反応を行って難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造する。
【0027】
このとき、エステル交換反応触媒としては酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム及び酢酸リチウムからなる群より選択された金属酢酸塩と水酸化マンガン、水酸化亜鉛、水酸化コバルト、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及び水酸化ナトリウム、炭素数2〜6のアルキル基に置換されたチタン酸テトラアルキルからなる群より選択された1又は2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
そして、重縮合反応触媒としては酸化アンチモン、酸化スズ及び二酸化ゲルマニウムなどの金属酸化物、炭素数2〜6のアルキル基に置換されたチタン酸テトラアルキル、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウムのような金属酢酸塩からなる群より選択された1又は2種以上を混合して使用することができる。
【0029】
このように得られた難燃性ポリブチレンテレフタレートは適切な前記一般式Iのような燐系難燃剤の選択と反応条件、適当な触媒の選択によりポリマー内に0.3〜5重量%の燐原子が含有されることにより、ポリブチレンテレフタレートの結晶性と成形性を阻害させないとともに、難燃性を付与することができる。
【0030】
一方、本発明によるポリブチレンテレフタレート樹脂は前記一般式Iで表示される重合型燐系難燃剤を用いて製造されたポリブチレンテレフタレート樹脂に強化剤を添加して得られることもできる。
【0031】
ところが、前記一般式Iのような重合型難燃剤を添加して得られたポリブチレンテレフタレートはホモポリブチレンテレフタレートと同一固有粘度である場合、粗大な共重合成分のためアイゾット衝撃強度、引っ張り強度、屈曲強度などの機械的物性が低下されるおそれがある。
【0032】
これを補完するため本発明では、得られたポリブチレンテレフタレート樹脂にガラス強化繊維、炭素繊維などのような強化剤を混合することができる。
【0033】
特に、得られたポリブチレンテレフタレート樹脂のアイゾッド衝撃強度が3kgf・cm/cm以上で、引っ張り強度300kgf/cm以上で、屈強強度が800kgf/cm以上である場合に強化剤混合による機械的物性の最大向上効果が得られる。
【0034】
ポリブチレンテレフタレート樹脂に強化剤を添加するとき、その混合はポリブチレンテレフタレート樹脂50〜90重量%と強化剤10〜50重量%になるようにするのが好ましい。
【0035】
仮に添加される強化剤の含有量が全体ポリブチレンテレフタレート組成中で10重量%未満であれば強化剤添加により機械的物性がほとんど向上せず、50重量%を超過すれば射出成形などの加工が難しいという問題点があり得る。
【0036】
このように強化剤を添加し混合してから得られた難燃性樹脂はアイゾッド衝撃強度が4以上で、引っ張り強度が500kgf/cmで、屈曲強度が1000kgf/cm以上の物性を有することができるし、このような場合に電気、電子及び事務機器のフレーム、ハウジング、ソケット及びコネクタなどの多様な分野に適用することができる。
【0037】
そして、このように強化剤を添加したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は限界酸素指数が26以上である場合に難燃性の発揮が可能である。
【0038】
一方、本発明では上記のような一般式Iで表示される燐系難燃剤を用いて得られたポリブチレンテレフタレートで発生される結晶化速度の低下を防止するため、重縮合反応時に析出粒子含有系原料を添加するか又は無機粒子系原料を導入して結晶化速度を向上させることができる。
【0039】
前記一般式Iで表示される燐系難燃剤の含有量が出発原料のジカルボン酸又はそのエステル誘導体に対し5重量部を超過すればホモポリブチレンテレフタレートに比べ結晶化速度が顕著に低下され始める。
【0040】
このような結晶化速度の低下を防止するために重合時に析出粒子含有系原料を用いて内部粒子を形成させるか、又は重合時或いは樹脂製造後に無機粒子系原料を外部粒子として添加する方法を使用することができる。
【0041】
添加された析出粒子含有系原料及び無機粒子系原料は樹脂内で核剤として作用して結晶化速度を上昇させる効果を示す。
【0042】
析出粒子含有系原料を用いた内部粒子の形成は金属化合物、例えば、金属酢酸塩、金属酸化物を重縮合反応段階で投入された燐化合物と混在させることにより可能である。このとき、金属酢酸塩は上記のようなエステル交換反応触媒及び重縮合反応触媒として利用可能で、具体的には酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウムなどが例として挙げられる。そして、金属酸化物としては酸化アンチモン、酸化スズ、又は二酸化ゲルマニウム、チタン酸テトラブチルなどが用いられる。燐化合物としては燐酸トリメチルなどが用いられる。
【0043】
析出粒子含有系原料を用いる場合、その含有量は全体樹脂組成中で0.001〜5重量%のものが好ましく、仮にその含有量が0.001重量%未満であれば結晶化速度上昇効果を得ることが難しく、5重量%超過であれば樹脂の重縮合反応で逆反応を誘導し物性を低下させる問題があり得る。
【0044】
一方、無機粒子系原料を外部粒子として添加するにおいて、具体的な例としては二酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、粘土、雲母(mica)、ケイ酸アルミニウム、シリカ、メタケイ酸カルシウム及び3水化アルミナからなる群より選択された1種以上を使用することができる。これらの無機粒子は平均粒径0.1〜100μmのものが好ましい。平均粒径が0.1μmよりも小さい無機粒子の製造は現在までは難しい状況で、その粒子大きさが100μmよりも大きい場合に核剤として作用するために過剰な量が投入されなければならないので、物性が低下されるという問題点がある。
【0045】
このような無機粒子系原料は全体樹脂のうち0.01〜10重量%だけ添加されるのが好ましく、仮にその添加量が0.01重量%未満であれば結晶化速度の上昇効果が余り得られなく、10重量%超過であれば物性が低下するという問題点がある。
【0046】
このように内部粒子又は外部粒子を添加して製造されたポリブチレンテレフタレート樹脂は、Perkin−Elmer社のDSC7(クーラー装着)熱分析器を通じて結晶化速度を分析した結果、ポリブチレンテレフタレートの固有物性を低下させない水準の結晶化速度を持とうとすれば、再結晶ピークの大きさが9.0J/g以下で、十分な水準の結晶化度をもつためには溶融ピークの大きさが35J/g以上にあるべきである。
【0047】
そして、難燃性を測定する基準の限界酸素指数を測定するときに25以上にある場合、充分な難燃性をもつ。
【0048】
このように重合時に燐系難燃剤を選択し、ここに内部粒子又は外部粒子を添加する場合にポリブチレンテレフタレートの結晶化速度を低下させずに難燃性を付与することができる。
【0049】
一方、内部粒子又は外部粒子を添加して得たポリブチレンテレフタレート樹脂のアイゾッド衝撃強度、引っ張り強度、屈曲強度などの機械的物性の向上のために上記のようなガラス強化繊維、炭素繊維などのような強化剤を混合できるのは勿論のことである。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明し、本発明が実施例により限定されるのではない。
【0051】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100重量部と1,4−ブタンジオール65重量部にチタン酸テトラブチル0.029重量部、酢酸リチウム0.0062重量部を添加して2時間30分に亘って温度を130℃から180℃まで昇温しながらエステル交換反応を行い、次いで得られたオリゴマーに前記一般式Iの燐系難燃剤として9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシド3重量部を添加し反応させた後、チタン酸テトラブチル0.026重量部と酢酸リチウム0.0074重量部を添加して255℃、0.5トル未満で3時間の間に重縮合反応を行って固有粘度が0.970の難燃性ポリブチレンテレフタレートを得た。
【0052】
UL法により難燃試片を製造した結果、通常のポリブチレンテレフタレート成形条件で成形収縮率が0.02%未満の試片を製造することができるし、この難燃性を評価した結果、UL94−V0等級と評価された。
【0053】
[実施例2]
前記実施例1と同一な方法を行った。ただし、燐系難燃剤の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドを0.5重量部になるように添加して難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造した。製造された難燃性ポリブチレンテレフタレートの固有粘度は1.120で、難燃性を評価した結果UL94−V2等級と評価され、ポリブチレンテレフタレートと同一な条件で成形が可能になった。
【0054】
[実施例3]
前記実施例1と同一な方法を行った。ただし、燐系難燃剤の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドを25重量部だけ添加して難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造した。製造された難燃性ポリブチレンテレフタレートの固有粘度は0.912で、難燃性を評価した結果UL94−V0等級と評価され、ポリブチレンテレフタレートと同一な条件で成形が可能になる。
【0055】
[実施例4]
前記実施例1と同一な方法を行った。ただし、前記一般式Iの燐系難燃剤の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(ヒドロキシブトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドを10重量部だけ添加して難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造した。製造された難燃性ポリブチレンテレフタレートの固有粘度は0.945で、難燃性を評価した結果UL94−V0等級と評価され、ポリブチレンテレフタレートと同一な条件で成形が可能になる。
【0056】
[比較例1]
前記実施例1と同一な方法によりポリブチレンテレフタレートを製造し、燐系難燃剤を添加せずにポリブチレンテレフタレートを製造した。製造されたポリブチレンテレフタレートの固有粘度は0.981で、難燃性を評価した結果UL94−HB等級で難燃性が現れていない。
【0057】
[比較例2]
前記実施例1と同一な方法によりポリブチレンテレフタレートを製造し、難燃剤で共重合型ポリエチレンテレフタレートの燐系難燃剤として知られた9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(ヒドロキシエトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドを用いてポリブチレンテレフタレートを製造したが、製造された難燃性ポリブチレンテレフタレートの固有粘度が0.432として特に低くなって難燃試片製造に失敗した。
【0058】
[比較例3]
前記実施例1と同一な方法によりポリブチレンテレフタレートを製造し、難燃剤として共重合型ポリエチレンテレフタレートの燐系難燃剤として知られた9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(ヒドロキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドを用いてポリブチレンテレフタレートを製造した。ポリエチレンテレフタレートの場合とは異なってテトラヒドロフランと水が生成しながら重縮合反応性が特に低下して難燃性ポリブチレンテレフタレート製造に失敗した。
【0059】
前記実施例及び比較例から得られたポリブチレンテレフタレートの具体的な物性は表1及び表2に示した。
【0060】
物性評価は以下のような方法による。
1)固有粘度:60%のフェノールと40%のテトラクロロエタン溶液に0.5g/dlの濃度を作って30℃の恒温槽でウッベローデ粘度計で測定した。
2)引っ張り強度:ASTM D638
3)難燃性:UL(Uderwriter’s Laboratory)94のロッド垂直燃焼試験方法
4)融点:Perkin Elmer社の示差走査熱分析計を用いて求めた。試料は40℃で12時間真空乾燥して用いた。
【0061】
【表1】
Figure 0003625462
【0062】
前記表1に示したように、前記一般式Iの燐系難燃剤を添加して重合したポリブチレンテレフタレートの難燃性が優れていることがわかった。
【0063】
【表2】
Figure 0003625462
【0064】
前記表2に示したように、ポリエチレンテレフタレートに適用される燐系化合物はポリブチレンテレフタレートには適用が不可であり、前記一般式Iの燐系難燃剤だけが難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造することができる。
【0065】
[実施例5]
テレフタル酸ジメチル100重量部と,1,4−ブタンジオール65重量部にチタン酸テトラブチル0.029重量%、酢酸リチウム0.0062重量%を添加して2時間30分に亘って温度を130℃から180℃まで昇温しながらエステル交換反応をし、次いで得られたオリゴマーに前記一般式Iの燐系難燃剤の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシド3重量部を添加し反応させた後、チタン酸テトラブチル0.026重量%と酢酸リチウム0.0074重量%及び燐酸トリメチル0.012重量%を添加して255℃、0.5トル未満で3時間、重縮合反応を行って、固有粘度0.970の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂を収得した。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂に対し上記のような方法により限界酸素指数、結晶化速度などを測定してその結果を以下の表2に示した。
【0066】
[実施例6〜14及び比較例4〜6]
前記実施例5と同一な方法によりポリブチレンテレフタレート樹脂を製造し、但し、燐系難燃剤9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドの含有量と、析出粒子含有系原料又は無機粒子系原料の含有量を以下の表3に示したように変化させながら製造した。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂に対する限界酸素指数及び結晶化速度の測定結果は以下の表4のようである。
【0067】
得られた樹脂に対する結晶化速度分析及び限界酸素指数測定方法は以下のようである。
1)結晶化速度分析:Perkin−Elmer社のDSC7(クーラー装着)熱分析器使用、樹脂を150℃真空状態で4時間乾燥した後10mg程度を取って25℃から270℃に10℃/minで昇温した後、270℃で3分間放置した後DSCプログラム上で300℃/minで急冷した。このように準備された試料を再び25℃から270℃に10℃/minで昇温して測定した後に再結晶ピークと溶融ピークの大きさを測定した。
2)限界酸素指数:ASTM D2863
【0068】
【表3】
Figure 0003625462
【0069】
【表4】
Figure 0003625462
【0070】
前記表4の結果から、比較例4及び5によるポリブチレンテレフタレート樹脂は、ポリブチレンテレフタレートの固有物性を低下させない結晶化速度を有しようとすれば、再結晶ピークの大きさが9.0J/g以下でなければならなく、充分な水準の結晶化度を有するためには溶融ピークの大きさが35J/g以上であるべきである。これらのポリブチレンテレフタレート樹脂は、難燃性のための限界酸素指数が25以上の条件を満足させていないことがわかる。
【0071】
[実施例15〜16及び比較例7〜8]
前記実施例1と同一な方法によりポリブチレンテレフタレート樹脂を製造し、但し燐系難燃剤の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−[2,3−ジ−(メトキシカルボニル)プロピル]−ホスファフェナントレン−10−オキシドの含有量を以下の表5のように変化させながら製造した。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂に対する機械的物性を測定してその結果を以下の表5に示した。
【0072】
ここで、固有粘度、限界酸素指数、引っ張り強度は上記の方法により測定し、引張伸率はASTM D638による方法で、屈曲強度はASTM D790による方法で、アイゾッド衝撃強度はASTM D256による方法で測定した。
【0073】
【表5】
Figure 0003625462
【0074】
[実施例17〜21及び比較例9〜11]
前記実施例1、15〜16及び比較例1、9〜11に従い得られた難燃性ポリブチレンテレフタレートにガラス強化繊維(CS321、(株)金鋼高麗化学の製品)を混練して難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を製造した。
【0075】
このとき、各実施例及び比較例の樹脂組成物は以下の表6に示したようにポリブチレンテレフタレート樹脂の種類と、ガラス強化繊維との混合比を異にして製造されたものである。
【0076】
得られた難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂に対し上記の方法により限界酸素指数、引っ張り強度、屈曲強度及びアイゾッド衝撃強度を測定して、その結果を以下の表6に示した。
【0077】
【表6】
Figure 0003625462
【0078】
前記表5及び表6の結果から、燐系難燃剤を用いて得られたポリブチレンテレフタレート自体でもその物性が優秀であるが、ここにガラス強化繊維のような強化剤を一定量だけ混合する場合、引っ張り強度、屈曲強度及びアイゾッド衝撃強度などの機械的物性が向上することがわかる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂は難燃性に優れると共に燃焼時にジオキシンなどの有害性物質を発生せず、結晶性及び耐熱性を低下させず、成形性が優秀で既存の難燃性ポリブチレンテレフタレートを製造する方法を解決できる。更に、重合時に又は樹脂製造後に金属触媒及び無機粒子を添加する場合に燐系難燃剤の使用による結晶化速度の低下を防止し、又得られた樹脂に強化剤を添加する場合に燐系難燃剤の使用により発生される機械的物性の低下を防止し、得られた樹脂は電気、電子及び事務機器のフレーム、ハウジング、ソケット及びコネクタなどの多様な分野に適用することができるという効果がある。

Claims (26)

  1. ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物をエステル交換反応させてオリゴマーを製造する段階と、
    前記オリゴマーを、前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し0.5〜30重量部の下記の一般式Iで表示される燐系難燃剤と、反応させる段階と、
    重縮合反応触媒の存在下に重縮合反応してポリブチレンテレフタレートを製造する段階と、からなる難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
    Figure 0003625462
    前記式において、R及びRは互いに同じであるか又は異なったもので、メチル基、又は、ヒドロキシル基を含むブチル基である。
  2. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤はジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し1〜15重量部になるように投入することを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  3. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤をエステル交換反応時又は重縮合反応時に投入することを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  4. エステル交換反応において触媒としては酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、水酸化マンガン、水酸化亜鉛、水酸化コバルト、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム及び炭素数2〜6のアルキル基を有するチタン酸アルキルからなる群より選択された1又は2種以上を混合して使用することを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  5. 重縮合反応触媒としては酸化アンチモン、酸化スズ、二酸化ゲルマニウム、炭素数2〜6のアルキル基に置換されたチタン酸テトラアルキル、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム及び酢酸リチウムからなる群より選択された1又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  6. ポリブチレンテレフタレート樹脂はアイゾッド衝撃強度3kg・cm/cm以上で、引っ張り強度400kgf/cm以上で、引張伸率が10%以上であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  7. ポリブチレンテレフタレート樹脂は固有粘度が0.60dl/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  8. ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物をエステル交換反応させてオリゴマーを製造する段階と、
    前記オリゴマーを、前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し0.5〜30重量部の下記の一般式Iで表示される燐系難燃剤と、反応させる段階と、
    重縮合反応触媒の存在下で析出粒子含有系原料又は無機粒子系原料を添加して重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する段階と、からなることを特徴とする難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
    Figure 0003625462
    前記式において、R及びRは互いに同じであるか又は異なったもので、メチル基、又は、ヒドロキシル基を含むブチル基である。
  9. 前記難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂は限界酸素指数が25以上で、熱分析の際に急冷したときに再結晶ピークの大きさが9.0J/g以下で、溶融ピークの大きさが35J/g以上であることを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  10. 析出粒子含有系原料は酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酸化アンチモン、酸化スズ及び二酸化ゲルマニウムからなる群より選択された1又は2種以上の組み合わせであり、析出粒子含有系原料は全体樹脂中0.001〜5重量%で添加されることを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  11. ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物をエステル交換反応させてオリゴマーを製造する段階と、
    前記オリゴマーを、前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し0.5〜30重量部の下記の一般式Iで表示される燐系難燃剤と、反応させる段階と、
    重縮合反応触媒の存在下で重縮合反応させてポリブチレンテレフタレート樹脂を製造する段階と、
    この樹脂に無機粒子系原料を添加する段階と、からなることを特徴とする難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
    Figure 0003625462
    前記式において、R 及びR は互いに同じであるか又は異なったもので、メチル基、又は、ヒドロキシル基を含むブチル基である。
  12. 無機粒子系原料は二酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、粘土、雲母、ケイ酸アルミニウム、シリカ、メタケイ酸カルシウム及び三水化アルミナからなる群より選択された1又は2種以上の組み合わせで、無機粒子系原料は平均粒径0.1〜100μmで、全体樹脂中0.01〜10重量%になるように添加されることを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  13. 無機粒子系原料は二酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、粘土、雲母、ケイ酸アルミニウム、シリカ、メタケイ酸カルシウム及び三水化アルミナからなる群より選択された1種以上のもので、平均粒子0.1〜100μmで、全体樹脂中で0.01〜10重量%になるように添加されることを特徴とする請求項11に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  14. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤はジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し1〜15重量部になるように投入することを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  15. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤をエステル交換反応のときに又は重縮合反応のときに投入することを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  16. エステル交換反応において触媒としては酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、水酸化マンガン、水酸化亜鉛、水酸化コバルト、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム及び炭素数2〜6のアルキル基を有するチタン酸アルキルからなる群より選択された1又は2種以上を混合して使用することを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  17. 重縮合反応触媒としては酸化アンチモン、酸化スズ、二酸化ゲルマニウム、炭素数2〜6のアルキル基に置換されたチタン酸テトラアルキル、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム及び酢酸リチウムからなる群より選択された1又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項8に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂。
  18. ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と1,4−ブタンジオール化合物をエステル交換反応させてオリゴマーを製造する段階と、
    前記オリゴマーに以下の一般式Iで表示される燐系難燃剤を前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し0.5〜30重量部を投入して反応させる段階と、
    重縮合反応触媒の存在下で重縮合反応してポリブチレンテレフタレートを製造する段階と、を経て得られ、
    アイゾッド衝撃強度3kg・cm/cm以上で、引っ張り強度400kgf/cm以上で、引張伸率が10%以上であるポリブチレンテレフタレート樹脂50〜90重量%と、強化剤10〜50重量%とからなる難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    Figure 0003625462
    前記式において、R及びRは互いに同じであるか又は異なったもので、メチル基、又は、ヒドロキシル基を含むブチル基である。
  19. 強化剤はガラス強化繊維又は炭素繊維であることを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  20. 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂はアイゾッド衝撃強度が4kg・cm/cm以上で、引っ張り強度が500kg/cmであることを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  21. 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂は限界酸素指数が26以上であることを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  22. ポリブチレンテレフタレート樹脂は固有粘度が0.60dl/g以上であることを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  23. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤はジカルボン酸又はそのエステル誘導体100重量部に対し1〜15重量部になるように投入することを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  24. 前記一般式Iで表示される燐系難燃剤をエステル交換反応時又は重縮合反応時に投入することを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  25. エステル交換反応において触媒としては酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、水酸化マンガン、水酸化亜鉛、水酸化コバルト、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム及び炭素数2〜6のアルキル基を有するチタン酸アルキルからなる群より選択された1又は2種以上を混合して使用することを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  26. 重縮合反応触媒としては酸化アンチモン、酸化スズ、二酸化ゲルマニウム、炭素数2〜6のアルキル基に置換されたチタン酸テトラアルキル、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム及び酢酸リチウムからなる群より選択された1又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求項18に記載の難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
JP2002545086A 2000-11-27 2001-11-12 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂 Expired - Fee Related JP3625462B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020000070880A KR100365813B1 (ko) 2000-11-27 2000-11-27 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트의 제조방법
KR10-2001-0039218A KR100452798B1 (ko) 2001-07-02 2001-07-02 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지
KR10-2001-0039217A KR100452797B1 (ko) 2001-07-02 2001-07-02 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지 조성물
PCT/KR2001/001925 WO2002042374A1 (en) 2000-11-27 2001-11-12 Flame retardant polybutyleneterephthalate resin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004517164A JP2004517164A (ja) 2004-06-10
JP3625462B2 true JP3625462B2 (ja) 2005-03-02

Family

ID=27350362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002545086A Expired - Fee Related JP3625462B2 (ja) 2000-11-27 2001-11-12 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6610796B2 (ja)
EP (1) EP1263881A1 (ja)
JP (1) JP3625462B2 (ja)
CN (1) CN1161417C (ja)
AU (1) AU2002215249A1 (ja)
TW (1) TW528777B (ja)
WO (1) WO2002042374A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10330774A1 (de) * 2003-07-08 2005-03-03 Schill + Seilacher Ag Flammhemmend modifizierte, phosphorhaltige Copolyester, deren Verwendung und Verfahren zu ihrer Herstellung
US20090025432A1 (en) * 2006-01-13 2009-01-29 Seong Kyu Kim Laundry machine having changeable controlling part and dual laundry machine having the same
CN101376689B (zh) * 2007-08-30 2011-07-20 中国石化上海石油化工股份有限公司 制造纤维用的阻燃聚酯的制备方法
EP2574397B1 (en) * 2008-01-24 2016-04-13 PolyOne Corporation Epoxidized 1,3-propanediol disoyate
CN101307139B (zh) * 2008-07-10 2011-06-22 天津市凯华绝缘材料有限公司 一种用于阻燃电子封装材料的含磷聚酯的合成方法
DE102009037631A1 (de) * 2009-08-14 2011-02-17 Schill + Seilacher "Struktol" Gmbh Phosphorhaltiges Flammschutzmittel
CN101824143B (zh) * 2010-03-08 2011-10-05 江阴和时利工程塑胶科技发展有限公司 高结晶热塑型聚对苯二甲酸丁二醇酯切片的制备方法
US8604105B2 (en) 2010-09-03 2013-12-10 Eastman Chemical Company Flame retardant copolyester compositions

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4157436A (en) 1975-10-14 1979-06-05 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Phosphorus-containing polyesters
US4127590A (en) * 1975-10-14 1978-11-28 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Phosphorus-containing compounds
DE4328800A1 (de) * 1993-08-27 1995-03-02 Hoechst Ag Pillarm und schwer entflammbar modifizierte Polyester, Verfahren zu ihrer Herstellung und daraus geformte Gebilde
DE4334492A1 (de) * 1993-10-09 1995-04-13 Hoechst Ag Pillarme und schwer entflammbare, Phosphor und Silizium enthaltende Polyester-Mischungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und daraus geformte Gebilde

Also Published As

Publication number Publication date
CN1386129A (zh) 2002-12-18
EP1263881A1 (en) 2002-12-11
US6610796B2 (en) 2003-08-26
JP2004517164A (ja) 2004-06-10
AU2002215249A1 (en) 2002-06-03
TW528777B (en) 2003-04-21
US20030139565A1 (en) 2003-07-24
CN1161417C (zh) 2004-08-11
WO2002042374A1 (en) 2002-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0171195B1 (ko) 난연성 액정 폴리에스테르 조성물, 이의 제조방법 및 이로 이루어진 사출 성형품
EP0313852B1 (en) Aromatic polyester-polyorganosiloxane block copolymer
EP0389055A2 (en) Aromatic polycarbonate resin composition
JP3625462B2 (ja) 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂
KR930003020B1 (ko) 개량된 폴리아릴레이트 수지 및 그것을 함유한 조성물
JP2980054B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP5260111B2 (ja) 難燃性ポリアリレート樹脂組成物
JP2000256545A (ja) 難燃性ポリエステル樹脂組成物、その成形品およびその製造方法
KR100365813B1 (ko) 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트의 제조방법
KR0156893B1 (ko) 유리섬유강화 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지의 제조방법
KR100562462B1 (ko) 난연성 폴리에스테르 수지의 제조방법
JP3516788B2 (ja) 耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物
JP2629265B2 (ja) 液晶ポリエステル系樹脂組成物
JPH01118567A (ja) 難燃性ポリエステル組成物
KR100452798B1 (ko) 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지
KR20050100925A (ko) 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지
JPH0627247B2 (ja) 難燃性ポリエステル組成物
KR100452797B1 (ko) 난연성 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지 조성물
JP3443199B2 (ja) 樹脂組成物およびそれからなるリレー部品
KR0181677B1 (ko) 섬유강화 난연성 폴리에스테르 수지 조성물
JP3269218B2 (ja) 難燃化液晶ポリエステル組成物
JP2845444B2 (ja) ウエルド部を有する成形品
KR20180067291A (ko) 고분자 수지 조성물 및 그 성형품
JPS60226547A (ja) ポリエステル樹脂組成物の難燃性向上法
JPS6320267B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees