JP3624636B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の読取機能を備えた画像読取装置であって、例えばコピー機、或いはコピーとファクシミリの両方の機能を備えた画像処理装置等における光学的画像読取装置等に適用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなコピー機、或いはコピーとファクシミリの両方の機能を備えた画像処理装置等には、光学的画像読取装置が備えられている。従来、画像読取装置には原稿読取部が設けられ、原稿読取部上面部に本等の静止した原稿を読み取る静止原稿読取部と、1枚づつ原稿を給紙して読み取る連続原稿給紙部とが設けられている。一般に、静止原稿読取部には、静止原稿読取面上に上方より押さえる原稿押さえカバーが開閉自在に設けられている。連続原稿給紙部には、原稿を供給するための原稿ホッパと読み取られた原稿を収容する排出トレイが必要になる。画像処理装置では装置全体のコンパクト化を図るため、原稿押さえカバーに原稿ホッパと排出トレイを設けたものがある。これらの装置では、原稿押さえカバーの上面には、連続原稿給紙部内の移動原稿読取部で読み取られた原稿が排出され、積載収容される排出原稿トレイが形成されている。
【0003】
そして、その排出原稿トレイの上方には、移動原稿読取部に供給される堆積状の原稿が載せられる原稿ホッパが、移動原稿読取部から遠ざかるにつれて上方へいくような傾斜状に、原稿押さえカバーと一体化して取り付けられていた。上記構成により、原稿ホッパに載せられた堆積状の原稿は、一枚ずつ連続原稿給紙部内の移動原稿読取部に連続的に供給されて読み取られ、原稿押さえカバーの上に形成された排出原稿トレイに排出され、積載収容されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の画像読取装置では、原稿押さえカバー上に形成された排出原稿トレイと原稿ホッパとの間に部材がなかった。そのため、原稿押さえカバー開時、排出原稿トレイと原稿ホッパとの間から、排出原稿トレイに積載収容された原稿が落下するといった問題が発生していた。また、原稿ホッパが原稿押さえカバーに一体化されていたため、原稿ホッパに負荷がかかると、原稿ホッパと原稿押さえカバーの接合部が変形、破損等したり、さらには原稿ホッパ自体が破損するといった問題が発生していた。
【0005】
本発明の目的は、従来のこのような欠点を解消し、原稿押さえカバーの開時に原稿押さえカバー上に積載された原稿の落下を防止すると共に、原稿ホッパを確実に支持する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、静止原稿読取面と移動原稿読取部と原稿ホッパと静止原稿読取面を開閉自在に覆う原稿押さえカバーと、原稿ホッパから一枚ずつ原稿を移動原稿読取部に連続給紙する連続原稿給紙部とを備えた画像読取装置であって、原稿ホッパを支持すると共に、原稿押さえカバーの上面に形成された排出原稿トレイに積載された原稿原稿押さえカバー開時に落下するのを防止するストッパ部材を原稿押さえカバーに設け、前記原稿ホッパは原稿押さえカバーの上方に設けられ、前記原稿ホッパと前記ストッパ部材は原稿押さえカバーに脱着自在とした。また、ストッパ部材は、原稿ホッパの下面に当たり原稿ホッパを支持し原稿押さえカバーのヒンジ機構側に設けた。さらに、ストッパ部材は、原稿押さえカバーに設けた孔とストッパ部材に設けたL字状の突起部により脱着自在である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像読取装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態の画像読取装置を含む画像処理装置であって、原稿押さえカバー開時を示す斜視図である。図2は、図1の画像処理装置の原稿押さえカバー閉時を示す斜視図である。図3は、画像処理装置の画像読取部の内部を示す断面図である。図4は、画像読取装置の原稿押さえカバーへの原稿ホッパの取付けを示す斜視図である。図5は、図1の画像処理装置の原稿押さえカバー開時を示す側面図である。
【0008】
先ず、本発明の画像読取装置が適用される画像処理装置について、図1〜図3により説明する。装置全体の筐体構造としては、原稿読取部Aと画像記録部10とが上下に設けられている。原稿読取部Aは、画像記録部10の上部に形成されるものであり、本等の静止原稿を載せている透明状の静止原稿読取面Bが上面に設けられている。そして、静止原稿読取面Bの後方にて、原稿読取部Aに、ヒンジ機構Eを介して開閉自在な原稿押さえカバーCを取り付けており、原稿押さえカバーCにて、静止原稿読取面B上に置かれた原稿を上方より押さえるものとなっている。
【0009】
原稿読取部A内においては、図3の如く、その底面にレンズ13a及び光電変換器13bを備えた光電変換ユニット13が設けられている。そして、光源11a及び第一反射鏡11bを備えた第一走査体11と、第二反射鏡12a及び第三反射鏡12bを備えた第二走査体12とを、静止原稿読取面Bの下方で搬送させ、光源11aで静止原稿読取面Bを照射する。その上方に置かれる原稿Dの画像を、第一反射鏡11b、第二反射鏡12a、及び第三反射鏡12bを介して反射し、光電変換ユニット13のレンズ13aで結像させ、光電変換器13bにて電気信号化するものである。第一走査体11と第二走査体12とは、静止原稿読取面Bのガラス直下で搬送される。
【0010】
また、原稿読取部Aの上部には、静止原稿読取面Bに隣接して、移動原稿読取部14が設けられており、その上方には連続原稿給紙部15が設けられている。そして、原稿押さえカバーCの上面には排出原稿トレイ18が形成されている。原稿押さえカバーCの上方には移動原稿読取部14に供給する複数の原稿を堆積状に載せる原稿ホッパ17が設けられ、一枚ずつ原稿を連続的に供給して読み取ることもできるようになっている。この場合には、移動原稿読取部14の下方に第一走査体11及び第二走査体12を静止させておくものである。
【0011】
このような画像読取部にて読み取られた画像情報や、或いは、受信されたファクシミリ情報を基に、画像記録部10内に設けられている記録部にて、記録紙に記録がなされる。
【0012】
原稿ホッパ17は、連続原稿給紙部15から遠ざかるにつれて上方へいくように傾斜状に設けられている。原稿ホッパ17には原稿ガイド17aが設けられ、原稿ホッパ17に載せられる原稿D1の幅方向をガイドするようになっている。原稿ホッパ17側の連続原稿給紙部15側端に、連続原稿給紙部15の原稿入口部23が設けられ、原稿入口部23の直下に原稿排出口24が設けられている。
【0013】
連続原稿給紙部15の原稿入口部23には、ピックアップローラ5、分離ローラ6、リタードローラ7が設けられ、原稿ホッパ17上に載せられた原稿D1が1枚ずつ分離され、連続原稿給紙部15内に略横U字状に形成された原稿搬送経路15a内を搬送される。原稿搬送経路15aの湾曲部分には、給紙ローラ8が設けられ、給紙ローラ8を経た原稿搬送経路15aの最下部には、連続供給される原稿の読取部を形成する、ガラスなどの透明部材よりなる移動原稿読取部14が設けられている。
【0014】
原稿搬送経路15aの終端部の原稿排出口24には、排出ローラ21、22が設けられている。排出ローラ21、22を経て排出された原稿は、原稿押さえカバーC上に形成した排出原稿トレイ18上に排出され、連続供給された原稿が次々と堆積していく。また、原稿排出口24は、上下方向において、排出原稿トレイ18表面と原稿ホッパ17との裏面との間に形成された排出原稿受け入口部27の上端部に位置させている。そして、原稿排出口24と排出原稿トレイ18との高低差を大きくして、排出原稿トレイ18上に載せられる排出原稿の堆積量が多く確保できるように構成している
【0015】
次に、本発明の原稿押さえカバーCについて述べる。上述のように、原稿押さえカバーCは、原稿読取部Aにヒンジ機構Eの支点を介して取り付けられている。図1に示すように、原稿押さえカバーCはプラテンカバー51と押圧シート54とから構成されている。プラテンカバー51は、ヒンジ機構Eに取付けられる。プラテンカバー51は、軽量化して開閉の操作性を向上させる等のため、例えば樹脂が用いられる。押圧シート54は、原稿Dの上面に接触して押圧する柔軟な部材である。押圧シート54はプラテンカバー51に取り付けられている。
【0016】
そして、図3に示すように、原稿読取部Aの静止原稿読取面B上に本等の原稿Dを載せて原稿押さえカバーCを閉め、原稿Dも押さえて、原稿読取部Aに原稿の画像を読み取らすことができる。
【0017】
次に、原稿ホッパ17について、主に図2〜図4を参照しつつ述べる。先ず、原稿ホッパ17の構成について述べる。原稿ホッパ17は、図4に示されるように、両側面の隅部に突起部30、31が一体成形で設けられている。また、図4に示されるように、原稿押さえカバーCにおけるプラテンカバー51の突出部51a、51bの各々に、対向して孔32、33が設けられている。原稿ホッパ17は、撓ませることができるプラスチック成形品からなり、図4に示されるように、原稿ホッパ17を幅方向に撓ませることにより突起部30が孔32に、突起部31が孔33に、それぞれ挿入される(原稿押さえカバーCを撓ませて、突起部30を孔32に、突起部31を孔33に挿入させることも可能である。)。上述のように、原稿ホッパ17(原稿押さえカバーC)を撓ませることにより、原稿ホッパ17は原稿押さえカバーCから脱着自在である。また、突起部30と孔32、突起部31と孔33とにより原稿ホッパのヒンジ機構Hが構成され、原稿ホッパ17は回動自在となっている。
【0018】
回動する原稿ホッパ17は、後述するストッパ部材40により、連続原稿給紙部15から遠ざかるにつれて上方へいくように傾斜状態で静止するようになっている。原稿ホッパ17上には、図2、図4に示されるように、一対の原稿ガイド17aが原稿D1の幅方向に往復移動できるように設けられている。一対の原稿ガイド17aは、図2に示されるように、原稿ホッパ17に堆積状に載せられる原稿D1を幅方向に挟み、ガイドする。
【0019】
上述のように原稿ホッパ17は突起部30と孔32、突起部31と孔33で構成されるヒンジ機構Hにより回動自在であり、原稿ホッパ17を持ち上げて回動させ、連続原稿給紙部15から排出原稿トレイ18に排出され、積載収容された原稿を取り出す。また、原稿ホッパ17と排出原稿トレイ18が2段に構成されるために、装置の設置面積が小さくなり、装置がコンパクトとなっている。また、原稿ホッパ17が上段であるため、堆積状の原稿D1を原稿ホッパ17に載せ易くなっている。
【0020】
次に、ストッパ部材40について述べる。図2、図3および図5に示されるように、ストッパ部材40は原稿ホッパ17と原稿押さえカバーCとの間、且つ、図5に示すようにヒンジ機構E側に設けられている。ストッパ部材40は、図5に示すようにZ字状の支持部41と、図3、図5に示すようにZ字状の支持部41の底部41b底面から延びる一対のL字状の突起部42とからなる。Z字状の支持部41とL字状突起部42は一体成形されている。ストッパ部材40のZ字状の支持部41の上部41a上面が、回動可能な原稿ホッパ17の下面に当たり原稿ホッパを支持する。
【0021】
図3に示されるように、ストッパ部材40は、原稿押さえカバーCのプラテンカバー51の突出部51bに設けられた一対の孔51hに、一対のL字状の突起部42が矢印m方向に入れられて取り付けられる(尚、図3では一方の孔51h、突起部42のみを示している。)。即ち、支持部41の底部41b底面とプラテンカバー51の突出部51b上面が接し、Z字状の支持部41の底部41bとL字状突起部42の先端部42aとの間への突出部51b上面の係合により固定される。ストッパ部材40は上記のような構成であるため脱着自在とすることができる。
【0022】
上記構成のように、ヒンジ機構E側にストッパ部材40が原稿押さえカバーC上面に設けられているので、図5に示すように原稿押さえカバーC上面に原稿D1が積載されたまま原稿押さえカバーCが開けられても、原稿D1はストッパ部材40当たり、原稿押さえカバーCから原稿の床面等への落下が防止される。
【0023】
上述のように、ストッパ部材40が原稿ホッパ17を支持すると共に、図5に示されるように原稿押さえカバーCを開けた時、原稿押さえカバーC上の排出原稿トレイ18に積載収容された原稿D1の落下を防止する。また、ストッパ部材40が原稿ホッパ17を確実に支持することができるため、原稿ホッパ17に多少の負荷がかかっても、原稿ホッパ17が破損しない。また、上記のように、ストッパ部材40は、原稿押さえカバC上に設けた孔51とストッパ部材40に設けたL字状の突起部42の嵌合により取り付けられているので、容易に取り外すことができる。さらに、上記のように、原稿ホッパ17も取り外せるため、装置の突出部を無くすことができ、梱包状態をコンパクトにすることができる。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明により、原稿押さえカバー開時、排出原稿トレイと原稿ホッパとの間から、排出原稿トレイに積載収容された原稿が落下するといった問題を防止することができる。また、原稿ホッパを確実に支持することができるため、原稿ホッパに多少の負荷がかかっても、原稿ホッパと原稿押さえカバーへの取付けが変形、破損等したり、さらには原稿ホッパ自体が破損するといった問題が防止される。また、前記原稿ホッパと前記ストッパ部材とを取り外せるため、装置の突出部を無くすことができ、梱包状態をコンパクトにすることができる。
【0025】
請求項2の発明は、ストッパ部材を原稿押さえカバーのヒンジ機構側に設けたので、上記の原稿押さえカバー開時の原稿落下防止と共に、原稿押さえカバー上に積載収容された原稿の取り出しに支障をきたさない。また、原稿ホッパはストパ部材に当たって支持されているので、原稿ホッパの取り外しにストッパ部材が邪魔になることはない。
【0026】
請求項3の発明により、簡易な構成でストッパ部材を原稿押さえカバー上面に確実に取り付けることができると共に、ストッパ部材の取り外しも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の画像読取装置を含む画像処理装置であって、原稿押さえカバー開時を示す斜視図である。
【図2】図1の画像処理装置の原稿押さえカバー閉時を示す斜視図である。
【図3】画像処理装置の画像読取部の内部を示す断面図である。
【図4】画像読取装置の原稿押さえカバーへの原稿ホッパの取付けを示す斜視図である。
【図5】図1の画像処理装置の原稿押さえカバー開時を示す側面図である。
【符号の説明】
A 原稿読取部
B 静止原稿読取面
C 原稿押さえカバー
D1 原稿
E ヒンジ機構
14 移動原稿読取部
15 連続原稿給紙部
17 原稿ホッパ
40 ストッパ部材
42 突起部
51 プラテンカバー
51h 孔

Claims (3)

  1. 静止原稿読取面と移動原稿読取部と原稿ホッパと静止原稿読取面を開閉自在に覆う原稿押さえカバーと、原稿ホッパから一枚ずつ原稿を移動原稿読取部に連続給紙する連続原稿給紙部とを備えた画像読取装置であって、原稿ホッパを支持すると共に、原稿押さえカバーの上面に形成された排出原稿トレイに積載された原稿原稿押さえカバー開時に落下するのを防止するストッパ部材を原稿押さえカバーに設け、前記原稿ホッパは原稿押さえカバーの上方に設けられ、前記原稿ホッパと前記ストッパ部材は原稿押さえカバーに脱着自在としたことを特徴とする画像読取装置。
  2. ストッパ部材は、原稿ホッパの下面に当たり原稿ホッパを支持し原稿押さえカバーのヒンジ機構側に設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. ストッパ部材は、原稿押さえカバーに設けた孔とストッパ部材に設けたL字状の突起部により脱着自在であることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
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