JP2004135212A - 画像形成装置 - Google Patents

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武田 秀敏
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Abstract

【課題】FBSとADFとを備える画像形成装置において、FBSの上面を有効利用できるようにすること、構成をより簡素化すること、装置をよりコンパクト化することを実現する画像形成装置を提供する。
【解決手段】FBS3は装置本体2の上部に位置し、記録用紙カセット5は装置本体2の下部に位置する。プリンタ部6は記録用紙カセット5の上方に位置し、ADF4はFBS3とプリンタ部6との間に位置する。FBS用読取手段17とADF用読取手段24は別個に設けた。FBS3と記録用紙カセット5との間の空間には、ADF4に係る原稿とプリンタ部6に係る記録紙とを収容する排紙トレイ7が位置する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、載置原稿読取装置と原稿自動供給装置とを備える、ファクシミリ装置やコピー装置等に使用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6に示すように、原稿載置台に載置した原稿を読み取る載置原稿読取装置〔以下、FBS(フラットベッドスキャナ)〕91と、原稿を1枚ずつ自動で読取位置に供給する原稿自動供給装置(以下、ADF)93とを備える複合機がある。この複合機では、下部にプリンタ(記録用紙カセット等を含む)90が配置され、このプリンタ90の上方に開閉可能なプラテンカバー92が付設されたFBS91が設けられ、FBS91のプラテンカバー92上にADF93が設けられているのが一般的である。また、プリンタ90により記録された用紙は記録紙排出トレイ94に排出されるようになっている。
【0003】
しかしながら、そのような複合機では、FBS91の上にADF93が位置するので、FBS91(すなわちプラテンカバー92)の上面が平坦にはならず、FBS91の上面を有効利用することができないという問題がある。すなわち、FBS91の上面に、原稿や取扱説明書を安定良く置くためのスペースや必要な文書を貼付するためのスペースを確保できないという問題がある。
【0004】
このような事情から、例えば下部に給紙装置を配置し、この給紙装置の上に画像記録装置(プリンタ)を設け、更に排紙トレイ用の空間を隔ててADFを配置し、このADFの上に原稿読取装置を配置した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−165034号公報(〔0014〕、図17、図18)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載の画像形成装置では、ADFは原稿読取装置の上に位置しておらず、原稿読取装置とプリンタとの間に位置する。しかしながら、原稿読取装置は、ADFによって搬送される原稿を上面から読み取るためのものであり、上記公報記載の画像形成装置では、FBSの存在は記載されていない。従って、ブックなどの厚原稿を読み取ることができないという問題がある。
【0007】
この発明は、そのような実状に着目してなされたものであって、FBSとADFとを備える画像形成装置において、FBSの上面を有効利用できるようにすること、構成をより簡素化すること、装置をよりコンパクト化することを実現する画像形成装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1記載の画像形成装置は、原稿載置台に載置した原稿を読み取る載置原稿読取装置と、原稿を1枚ずつ自動で読取位置に供給する原稿自動供給装置と、載置原稿読取装置又は原稿自動供給装置で読み取った画像を記録するための用紙を収容する記録用紙収容部と、読み取った画像を記録用紙収容部から取り出した用紙に記録する画像記録部とを備えたものであって、前記画像記録部を前記記録用紙収容部の上側に配置するとともに、前記載置原稿読取装置を画像記録部の上方に配置し、この画像記録部と載置原稿読取装置との間に前記原稿自動供給装置を配置したことを特徴とする。
【0009】
この画像形成装置では、原稿自動供給装置(ADF)は載置原稿読取装置(FBS)の上にはなく、上下位置関係においてFBSと画像記録部との間に位置するので、FBSの上面が平坦になる。これにより、FBSの上面に原稿や取扱説明書を安定良く置くためのスペースや必要な文書を貼付するためのスペースを確保でき、FBSの上面を有効利用することが可能となる。また、ブックなどの厚原稿を読み取ることも可能である。
【0010】
本発明の画像形成装置において、FBS用読取手段とADF用読取手段とを別個に設けることにより、FBSとADFとで読取手段を兼用する場合に比べて構成が簡単になる。
【0011】
また、ADFを使って読み取られた原稿を排出するための原稿排紙部と画像記録部を使って記録された記録紙を排出するための記録紙排紙部とを共通の排紙面を有する兼用排紙部として構成することにより、装置構成がコンパクトになる。
【0012】
更に、ADFにおける原稿搬送経路の下方に画像記録部を配置し、画像記録部を使って記録された記録紙を兼用排紙部に排出する際の出口となる記録紙排出口の直上に、ADFを使って読み取られた原稿を兼用排紙部に排出する際の出口となる原稿排出口を配置し、ADFを使って読み取られた原稿及び画像記録部を使って記録された記録紙が各々の排出口から兼用排紙部に対して同一方向に排出されるようにすることにより、紙搬送経路が簡単になる。
【0013】
更にまた、兼用排紙部において、ADFを使って読み取られた原稿の排出位置と画像記録部を使って記録された記録紙の排出位置とを、兼用排紙部への排出方向と直交する方向にずらすことにより、兼用排紙部上で原稿と記録紙とを簡単に区別できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0015】
その実施形態に係る画像形成装置の基本構成の概略図を図1に示す。この画像形成装置1は、FBS(原稿載置台に載置した原稿を読み取る載置原稿読取装置)3と、ADF(原稿を1枚ずつ自動で読取位置に供給する原稿自動供給装置)4とを備える、コピー装置とファクシミリ装置を兼用する複合機である。装置下部には、FBS3又はADF4で読み取った画像を記録するための用紙を収容する記録用紙カセット(記録用紙収容部)5が配置され、記録用紙カセット5の上方には、読取用光学系9と開閉可能なプラテンカバー13を有するFBS3が設けられている。
【0016】
FBS3と記録用紙カセット5との間には、ADF4と読み取った画像を記録用紙カセット5から取り出した用紙に記録するプリンタ部(画像記録部)6とが配置され、上下位置関係においてADF4はFBS3とプリンタ部6との間に位置する。FBS3と記録用紙カセット5との空間には排出トレイ(兼用排紙部)7が配置され、ADF4側の装置側面には、原稿をセットする原稿セットトレイ21が折り畳み自在に付設されている。
【0017】
この画像形成装置1では、ADF4は、FBS3上に位置していないので、FBS3(プラテンカバー13)の上面が平坦になり、FBS3の上面に物を安定良く載せたり、取扱説明書を広げたりするなど、FBS3の上面を有効利用できる。勿論、ブックなどの厚原稿も読み取ることができる。
【0018】
この画像形成装置1の更に詳細な構成を図2に概略的に示す。この画像形成装置1では、FBS3は装置本体2の上部に位置し、記録用紙カセット5は装置本体2の下部に位置する。プリンタ部6は記録用紙カセット5の上方に位置し、ADF4はFBS3とプリンタ部6との間に位置する。また、プリンタ部6はADF4を使って読み取られる原稿の搬送経路の下方に位置する。更に、FBS3と記録用紙カセット5との間の空間には、ADF4を使って読み取られた原稿とプリンタ部6を使って記録された記録紙とを排出する排紙トレイ7が設けられている。
【0019】
FBS3は、原稿を載置する原稿載置台11と、後部側に設けられたヒンジ12により開閉可能に取付けられたプラテンカバー13とを有する。FBS3における原稿載置台11の下側には、原稿載置台11の原稿を読み取るFBS用読取手段17が配置されており、この読取手段17は光源、複数のミラー、レンズ、撮像素子(CCD等)等で構成され、原稿を主走査方向(図の矢印方向)に読み取る。すなわち、FBS3は、原稿載置台11の上面に載置した静止状態の原稿画像を、FBS用読取手段17の一部又は全部を移動させながら読み取る。また、FBS3の前側には、テンキー、スタートキー、ストップキー等からなる操作部15が設けられ、図面には示されていないが操作部15には表示部(LCD)が設けられている。
【0020】
ADF4は、原稿の搬送経路の上流側から、原稿100をセットする原稿セットトレイ21と、原稿セットトレイ21にセットされた原稿100を1枚ずつ取り出すピックアップローラ22と、取り出された原稿100を読取位置に向けて送る搬送ローラ23と、送られてきた原稿を読取位置において読み取るADF用読取手段24と、読み取られた原稿を排出方向に向けて送る搬送ローラ25と、原稿を排紙トレイ(原稿排紙部)7に排出する排出ローラ26とを備える。この排出ローラ26が原稿を排紙トレイ7に排出する際の出口となる。ADF4による読み取りは、原稿を搬送しながら行われるため、静止状態のADF用読取手段24により行う。
【0021】
なお、ADF4においては、排出後の原稿の順序を維持するためには、原稿セットトレイ21にフェースアップ(片面読取の場合に原稿面を上面とした状態)でセットした原稿を下から1枚ずつ取り込んで読み取る必要があることから、ADF用読取手段24は原稿搬送経路の上側に位置する。両面読取機能を備える場合には、ADF用読取手段24を原稿搬送経路の上下両側に配置する。また、ここでは、ADF4による読み取りにおいて、図2の矢印方向(左右方向)が副走査方向になっている。
【0022】
図2から明らかなように、ADF4を使って読み取る原稿の搬送経路(ピックアップローラ22によるピックアップから排出ローラ26による排出までの経路)は、略直線状である。また、原稿セットトレイ21は、装置本体2に対して折り畳み自在である。この原稿セットトレイ21は、使用するときのみ引き出し、引き出した状態では装置本体2の側面から斜め上方に向かって突出している。勿論、原稿セットトレイ21を使用しないときは折り畳んでおく。
【0023】
プリンタ部6は、ADF4を使って読み取る原稿の搬送経路の下方、すなわちADF用読取手段24の直下に位置し、感光ドラム、帯電器、現像器、転写器、定着器等で構成される。
【0024】
記録用紙カセット5は、装置本体2の前側に引き出し可能になっており、記録用紙101をセットするトレイ31を有する。記録用紙カセット5の記録用紙101は、ピックアップローラ32により上から1枚ずつ取り出され、搬送ローラ33,34によりプリンタ部6に送られ、プリンタ部6でFBS3又はADF4で読み取られた原稿の画像が記録された後、排出ローラ35により排紙トレイ(記録紙排紙部)7に排出される。この排出ローラ35が記録紙を排紙トレイ7に排出する際の出口となる。
【0025】
ADF4を使って読み取られた原稿の排出口である排出ローラ26は、プリンタ部6を使って記録された記録紙の排出口である排出ローラ35の直上に位置する。また、ここでは、FBS3の主走査方向(矢印方向)とADF4の主走査方向(紙面に垂直方向)とは直交しているが、FBS3を水平に90°回転させた状態とし、両主走査方向を一致させてもよい。
【0026】
ここで、ADF用読取手段24の構成例を図3及び図4に概略図で示す。図3の読取装置40では、光源41からの光が原稿100に照射され、その反射光が4つのミラー42,43,44,45により図示のような光路で反射され、レンズ46により集光されてCCD47で撮像される。
【0027】
図4の読取装置50では、光源51からの光が原稿100に照射され、その反射光が4つのミラー52,53,54,55により図示のような光路で反射され、集光レンズ56により集光されてラインセンサ57で撮像される。
【0028】
図3及び図4のように、ADF用読取手段24では、4つのミラー(5つ以上でも良い)を使って光を反射させているため、コンパクトな構成により必要な光軸長さを確保することができる。すなわち、原稿からの反射光を4回以上ミラーで反射させた後に撮像素子(CCD47、ラインセンサ57)に入射するようにしたので、装置を大型化することなしに、プリンタ部6とFBS3との間における、ADF原稿搬送経路近傍の狭い空間にADF用読取手段24を配置することができる。
【0029】
このように構成した画像形成装置1では、前記したように、ADF4はFBS3の上ではなく、FBS3とプリンタ部6との間に位置するので、FBS3(すなわちプラテンカバー13)の上面を有効利用できる。これに加えて、FBS用読取手段17とADF用読取手段24が個別に設けられているので、FBS3とADF4で読取手段を兼用する場合に比べて、構成が簡単になる。また、排紙トレイ7は、原稿排出用と記録紙排出用との共通排紙面を有する兼用排紙部を構成しているので、構成をコンパクトにすることができる。更に、排紙トレイ7に対して原稿と記録紙が同一方向に排出されるので、紙搬送経路が簡単になる。
【0030】
ところで、排出ローラ26から排出される原稿100と排出ローラ35から排出される記録紙101は、排紙トレイ7に対して同一方向に排出されるが、この場合、図5の(a)に示すように、原稿100と記録紙101は排紙トレイ7上に略完全に重なって溜まる。これだと、後で原稿100と記録紙101を区別するのが面倒なので、図5の(b)に示すように、原稿100と記録紙101の排出位置を排出方向と直交する方向にずらせば、排紙トレイ7上で原稿100と記録紙101を簡単に区別できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、ADFがFBSの上にはなく、FBSと画像記録部との間に位置するので、FBSの上面が平坦になる。その結果、ブックなどの厚原稿を読み取ることができるのは勿論のこと、FBSの上面に原稿や取扱説明書を安定良く置くためのスペースや必要な文書を貼付するためのスペースを十分に確保でき、FBSの上面を有効利用することが可能となる。
【0032】
請求項2記載の発明によれば、FBSとADFで読取手段を兼用する場合に比べて構成が簡単になる。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、装置構成がコンパクトになる。
【0034】
請求項4記載の発明によれば、紙搬送経路が簡単になる。
【0035】
請求項5記載の発明によれば、兼用排紙部上で原稿と記録紙とを簡単に区別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置(FBSとADFを備える複合機)の基本構成を示す概略図である。
【図2】同画像形成装置の更に詳細な構成を示す概略図である。
【図3】同画像形成装置のADFにおけるADF用読取手段の構成例を示す概略図である。
【図4】同画像形成装置のADFにおけるADF用読取手段の別の構成例を示す概略図である。
【図5】同画像形成装置の排紙トレイに対する原稿と記録紙の排出位置が同じであるときの状態を示す概略平面図(a)、及び排出位置がずれているときの状態を示す概略平面図(b)である。
【図6】従来例に係る画像形成装置(FBSとADFを備える複合機)の基本構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1    画像形成装置
2    装置本体
3    FBS(載置原稿読取装置)
4    ADF(原稿自動供給装置)
5    記録用紙カセット(記録用紙収容部)
6    プリンタ部(画像記録部)
7    排紙トレイ(兼用排紙部)
13   プラテンカバー
17   FBS用読取手段
21   原稿セットトレイ
24   ADF用読取手段
100  原稿
101  記録用紙

Claims (5)

  1. 原稿載置台に載置した原稿を読み取る載置原稿読取装置と、原稿を1枚ずつ自動で読取位置に供給する原稿自動供給装置と、載置原稿読取装置又は原稿自動供給装置で読み取った画像を記録するための用紙を収容する記録用紙収容部と、読み取った画像を記録用紙収容部から取り出した用紙に記録する画像記録部とを備えた画像形成装置であって、
    前記画像記録部を前記記録用紙収容部の上側に配置するとともに、前記載置原稿読取装置を画像記録部の上方に配置し、この画像記録部と載置原稿読取装置との間に前記原稿自動供給装置を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記載置原稿読取装置用読取手段と前記原稿自動供給装置用読取手段とを別個に設けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記原稿自動供給装置を使って読み取られた原稿を排出するための原稿排紙部と前記画像記録部を使って記録された記録紙を排出するための記録紙排紙部とを共通の排紙面を有する兼用排紙部として構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記原稿自動供給装置における原稿搬送経路の下方に前記画像記録部を配置し、前記画像記録部を使って記録された記録紙を前記兼用排紙部に排出する際の出口となる記録紙排出口の直上に、前記原稿自動供給装置を使って読み取られた原稿を前記兼用排紙部に排出する際の出口となる原稿排出口を配置し、原稿自動供給装置を使って読み取られた原稿及び画像記録部を使って記録された記録紙が各々の排出口から前記兼用排紙部に対して同一方向に排出されるようにしたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記兼用排紙部において、前記原稿自動供給装置を使って読み取られた原稿の排出位置と前記画像記録部を使って記録された記録紙の排出位置とは、前記兼用排紙部への排出方向と直交する方向にずれていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20100149608A1 (en) * 2008-12-12 2010-06-17 Avision Inc. Scanning apparatus with flatbed and sheet-feeding scanning functions
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