JP3624550B2 - スピーカ用ボイスコイルおよびこれを用いたスピーカ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は各種音響機器に使用されるスピーカ用ボイスコイルおよびこれを用いたスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピーカについて図3、図4を用いて説明する。図3、図4において、2は上部プレート1とセンターポールを有する下部プレート3に挟持されたリング状のマグネットで、これらで磁気回路4を構成している。この磁気回路4の上面にはフレーム5が結合され、このフレーム5の周縁部にはコーン状の振動板6の外周に結合されたエッジ7が結合され、この振動板6の中央部にはボイスコイル本体8が結合され、このボイスコイル本体8の中間部はダンパー9で支持され、ボイスコイルの下部は磁気回路4に形成された磁気ギャップ10に偏心することなくはまり込み、振動板6の中央部上面にはダストキャップ11が貼り付けられている。
【0003】
なお、上記ボイスコイル本体8に巻装されたマグネットワイヤ15の始終端には、電気信号を伝えるための錦糸線12の一端がそれぞれ接続されて引き出され、この錦糸線12の他端はフレーム5に結合されたターミナル13にそれぞれ接続されて構成されていた。なお、スピーカ用ボイスコイルはボイスコイル本体8、マグネットワイヤ15、錦糸線12より形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のスピーカにおいては、ボイスコイル本体8に巻装されたマグネットワイヤ15の始終端にそれぞれ接続された錦糸線12と上記ボイスコイル本体8の接合部分14が1点で固着されていたために、接着強度のバラツキが発生し、スピーカを動作させた際に錦糸線12がボイスコイル本体8から剥離したり、半田接合が不十分であるため導通不良になったり、錦糸線12の接合位置がバラツクことによる錦糸線12の形状保持ができなくなることによって、スピーカの異常音発生やダンパー9との接合不良などの可能性を有するものであった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するもので、ボイスコイル本体に固着した錦糸線の接合部分の接合強度のバラツキによる剥離を防止したり、ボイスコイル本体に固着した錦糸線の接合部分の位置のバラツキによる上記不良を防止し、優れた信頼性を有するスピーカ用ボイスコイルを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のスピーカ用ボイスコイルは、ボイスコイル本体と、このボイスコイル本体に装着される両端に切りおこし部を設けた一対の金属箔と、始終端が夫々上記夫々の金属箔の一方の切りおこし部に接合される上記ボイスコイル本体に巻回されたマグネットワイヤと、上記夫々の金属箔の他方の切りおこし部に接合された外部接続用のリード線とで構成するとともに、上記両端に設けられた切りおこし部の第1の切りおこし部は一端の両側に設けられて上記外部接続用のリード線を挟持して接合し、第2の切りおこし部は他端中央に設けられて上記マグネットワイヤを巻きつけて接合するものであり、金属箔とマグネットワイヤの始終端を接合して接合強度のバラツキを抑え、接合強度を向上させ剥離を防止できるとともに、リード線の接合位置を特定してリード線の形状を一定に保持して、スピーカの異常音発生の防止も行えるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、ボイスコイル本体と、このボイスコイル本体に装着される両端に切りおこし部を設けた一対の金属箔と、始終端が夫々上記夫々の金属箔の一方の切りおこし部に接合される上記ボイスコイル本体に巻回されたマグネットワイヤと、上記夫々の金属箔の他方の切りおこし部に接合された外部接続用のリード線とで構成するとともに、上記両端に設けられた切りおこし部の第1の切りおこし部は一端の両側に設けられて上記外部接続用のリード線を挟持して接合し、第2の切りおこし部は他端中央に設けられて上記マグネットワイヤを巻きつけて接合するものであり、
金属箔とマグネットワイヤの始終端を接合して接合強度のバラツキを抑え、接合強度を向上させ剥離を防止できるとともに、リード線の接合位置を特定してリード線の形状を一定に保持して、スピーカの異常音発生の防止も行えるものである。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載のスピーカ用ボイスコイルの金属箔の曲率径をボイスコイル本体の曲率径より略同等か10%以下小さい曲率径に成型加工したものであり、ボイスコイル本体と金属箔との熱膨張係数の差による金属箔の剥離防止を行えるものである。
【0009】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1記載のスピーカ用ボイスコイルの金属箔の中間部に複数の孔部を設けたものであり、金属箔の剛性を緩和してこの金属箔の剥離防止の信頼性を向上するものである。
【0010】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2または請求項3記載のスピーカ用ボイスコイルを用いたスピーカであり、ボイスコイルに起因する不良を防止した高品質のスピーカとするとともに、金属箔の特定位置にマグネチックワイヤーの始終端やリード線を接合するので自動化が可能となり、スピーカの組立の生産性の向上が図れるものである。
【0011】
以下本発明の一実施の形態について、図1〜図2により説明する。なお、説明にあたっては、従来技術と同一部分は同一番号を付して説明を省略して説明する。
【0012】
図1は本発明のスピーカ用ボイスコイルの一実施の形態の斜視図、図2は要部である金属箔の拡大図である。
【0013】
8aはボイスコイル本体であり、銅などから成る金属箔8bが一対装着されており、その一端の両側には第1の切りおこし部8cが設けられ、他端の中央には凸状の第2の切りおこし部8dが設けられている。
【0014】
第1の切りおこし部8cはリード線である錦糸線12を挟持仮固定して半田付等により金属箔8bと錦糸線12を接合するとともに、凸状の第2の切りおこし部8dはマグネットワイヤ15の始終端を夫々、この第2の切りおこし部8dに巻付けて、仮固定して半田付等により金属箔8bとマグネットワイヤ15を接合し、結果、錦糸線12とマグネットワイヤ15を電気的に接合するものである。
【0015】
また、金属箔8bはその曲率径をボイスコイル8bの曲率径より10%程度小さく成形して装着している。これは、ボイスコイル本体8aの製造工程において、ボイスコイル本体8aに巻装されたマグネットワイヤ15を熱硬化するときに必要な加熱条件たとえば、180℃〜200℃で30分間〜60分間の加熱処理時にボイスコイル本体8aのボビン材質とボイスコイル本体8aに装着する金属箔8bとの熱膨張係数に相違があるため、また金属箔8bの元に戻る力(バックテンション)により、金属箔8bがボイスコイル本体8aから剥離することを防止するためであり、このためにボイスコイル本体8aに装着する金属箔8bの曲率径をボイスコイル本体8aの曲率径と同等か10%以下の小なる曲率径にて成形加工したものを上記ボイスコイル本体8aの所定部分に装着することが必要となる。10%以上になると金属箔8bの剛性が高いためにボイスコイル8aを傷つけたり、金属箔8bの中央部が浮く可能性がでてくる。望ましくはボイスコイル本体8aに装着する金属箔8bの曲率径をボイスコイル本体8aの曲率径の5%程度小さくすると最も良好となる。
【0016】
また、金属箔8bの中間部分には孔部8eを複数個設けている。
これにより、ボイスコイル本体8aが軽量になり、ボイスコイル本体8aの組立時にボイスコイル本体8aに巻装されたマグネットワイヤ15を熱硬化するときに必要な加熱条件たとえば、180℃〜200℃で30分間〜60分間の加熱処理時にボイスコイル本体8aの材質とボイスコイル本体8aに装着する金属箔8bとの熱膨張係数に相違があっても、また金属箔8bの元に戻る力(バックテンション)が孔部8eによって剛性が緩和され、金属箔8bがボイスコイル本体8aから剥離する不良原因が改善される。
【0017】
また、孔部8eによって、半田付するときに必要な熱が逃げなくなり、半田付性が良好となる。孔部8eは金属箔8bの幅寸法の2/3以下が良く、望ましくは1/2が望ましい。なお、孔部8eの設置個数、大きさはボイスコイル本体8aの大きさ等によって適宜設定される。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、マグネットワイヤやリード線とボイスコイル本体に装着した上記マグネットワイヤおよびリード線を接続する切りおこし部を有する金属箔を介して接続したので接合強度のバラツキを抑え、接合強度を向上させ剥離を防止できるとともに、リード線の接合位置も特定し、リード線の形状を一定に保持して、スピーカの異常音発生の防止も行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボイスコイルの一実施の形態の斜視図
【図2】同要部である金属箔近傍の斜視図
【図3】従来のスピーカの半断面正面図
【図4】同要部であるボイスコイルの斜視図
【符号の説明】
8a ボイスコイル本体
8b 金属箔
8c 第1の切りおこし部
8d 第2の切りおこし部
8e 孔部
12 錦糸線
15 マグネットワイヤ
Claims (4)
- ボイスコイル本体と、このボイスコイル本体に装着される両端に切りおこし部を設けた一対の金属箔と、始終端が夫々上記夫々の金属箔の一方の切りおこし部に接合される上記ボイスコイル本体に巻回されたマグネットワイヤと、上記夫々の金属箔の他方の切りおこし部に接合された外部接続用のリード線とで構成されるスピーカ用ボイスコイルであって、上記両端に設けられた切りおこし部の第1の切りおこし部は一端の両側に設けられて上記外部接続用のリード線を挟持して接合し、第2の切りおこし部は他端中央に設けられて上記マグネットワイヤを巻きつけて接合するものであるスピーカ用ボイスコイル。
- 金属箔の曲率径をボイスコイル本体の曲率径より、略同等か10%以下小さい曲率径に成型加工したものである請求項1記載のスピーカ用ボイスコイル。
- 金属箔の中間部に複数の孔部を設けた請求項1記載のスピーカ用ボイスコイル。
- 請求項1または請求項2または請求項3記載のスピーカ用ボイスコイルを用いたスピーカ。
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