JP3624267B2 - 高輝度図柄発光表示シートおよび高輝度図柄発光表示体 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、面発光板に表示した図柄の背面より受ける太陽直射光および拡散天空光を図柄面へ導光させて天空以上に均一に高輝度発光させることで、太陽直射光の逆光時および建造物や地形による逆光時の視認性の悪化状態において、極めて高い図柄の視認性および誘目性が得られることから、道路標識板、視線誘導表示器、鉄道関係標識板、港湾関係表示器、一般の看板、室内窓表示器等の全般に利用できる高輝度図柄発光表示体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の図柄表示装置(無照明型図柄表示装置)の昼間における図柄の視認確保は、太陽直射光および拡散天空光、建造物、路面、樹木等からの二次的散乱光による散乱発光または吸収で視認性および誘目性を得るものであり、夜間にあっては街路灯や建造物からの拡散光、車輻のヘッドライト、または外部に照明を備えて視認性および誘目性を得るものである。
【0003】
また、内部照明図柄表示装置(内照型図柄表示装置)は昼間にあっては前記無照明型図柄表示装置と同様に図柄の視認性を確保させ、夜間においては内部照明を点灯させることにより図柄を発光させて視認させるものであった。
【0004】
図柄表示装置を道路標識に適用した一例として、図17乃至図20によって説明すると、図17の正面図および図18の側面図で示す道路標識の構造は、標識基板21上の白色反射シート22上に、透明着色インク、非透明着色インク、または着色反射シートおよび着色非反射シートの組合せによる図柄11を施してなるものである。
【0005】
図19は前記道路標識の作用の説明図であり、昼間にあっては前記図柄11面に直接作用する太陽直射光および拡散天空光23、二次的散乱光24による図柄面の散乱発光または吸収で視認性および誘目性を得るものであり、夜間は車輻のヘッドライトBによる回帰性反射光により視認性および誘目性を得るものであった。
【0006】
図20は内部照明を有する道路標識の構造を示す側断面図であり、ハウジング25の先端開口に取付けた白色拡散板からなる表面板28の裏面に図柄印刷29を施し、夜間に図柄を発光させるために、前記ハウジング25の内部に蛍光灯26または電界発光するEL素子板27を備えて図柄を発光させ、視認性および誘目性を有するようにしたものであり、昼間の視認性および誘目性は前記無照明反射標識と同じである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の技術の場合にあって、夜間は白色反射シートにヘッドライトが当たることにより、または内部照明および外部照明で図柄を照明することにより、図柄の視認性および誘目性は確保されるが、昼間における図柄の視認性および誘目性は、太陽直射光を含め天空拡散光の配光方向、建造物、地形による設置環境による配光方向によって鉛直面上にある図柄の照度は極めて大きく変化することである。
【0008】
特に図19に示すように、図柄背面から太陽直射光および天空拡散光Aが入射する逆光時にあっては、眩惑現象および図柄面の環境照度比の低下や日陰現象を生じ、極めて図柄の視認性および誘目性が悪い状態を生じ、著しい場合には図柄の視認性が不可能となって、図柄の視認性および誘目性の全く無い現象が、昼間において多発していることが大きな問題点であり、これが解決しようとする大きな課題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決することを目的とし、その第1の発明の高輝度図柄発光表示体8は、図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に透過するフラット面5aを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、第2の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板側1から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過するフレネルレンズ5bを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴としたものである。
【0011】
また、第3の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光シート2と、この高輝度図柄発光シート2と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9とよりなり、前記高輝度図柄発光シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に対向する表面に凸レンズ5cを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、この凹部6に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した高輝度発光層7′とよりなることを特徴としたものである。
【0012】
また、第4の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、この図柄表示層7の裏面に形成した無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過する凸レンズ5dを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】
前記第1の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフラット面5aを透過して、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0014】
また、前記第2の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフレネルレンズ5bを集束して透過し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0015】
また、前記第3の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部5に対向する表面に形成した凸レンズ5cを集束して透過し、この高輝度発光層7′と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9の図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9を透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、前記図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0016】
また、前記第4の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5の凸レンズ5dを透過して集束され、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0017】
以上のように作用すことで、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる作用効果を生み出すことができ、昼夜間共に常に明確に図柄を表示することができる高輝度図柄発光表示体を提供することができる。
【0018】
【実施例】
以下、この発明の高輝度図柄発光表示体の実施例について詳細に説明するが、この発明はこの実施例に限定されるものではなく、その実施態様を多少変えるように設計変更することは可能である。
【0019】
図1乃至図4は第1の発明の実施例を示し、図1はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図2は図1のC−C線における断面図、図3はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図4はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0020】
これらの図において、1は透明または半透明白色拡散板、2はこの透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シートであり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合される側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合される裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなっている。
【0021】
前記図柄表示層7の裏面に形成した前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に透過するフラット面5aを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成している。
【0022】
この第1の発明の高輝度図柄発光表示体は、図4に示すように、前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフラット面5aを透過して、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0023】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0024】
図5乃至図8は第2の発明の実施例を示し、図5はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図6は図5のD−D線における断面図、図7はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図8はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0025】
この第2の発明が前記第1の発明と相違する点は、前記図柄表示層7の裏面に形成した前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に、透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを図柄表示層7の表面側に集束して透過するフレネルレンズ5bを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した点である。
【0026】
この第2の発明の高輝度図柄発光表示体8においては、図8に示すように、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフレネルレンズ5bを集束して透過し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0027】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0028】
図9乃至図12は第3の発明の実施例を示し、図9はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図10は図9のE−E線における断面図、図11はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図12はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0029】
この第3の発明が前記第2の発明と相違する点は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光シート2と、この高輝度図柄発光シート2と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9とよりなり、前記高輝度図柄発光シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に対向する表面に凸レンズ5cを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、この凹部6に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した高輝度発光層7′とよりなる。
【0030】
この第3の発明の高輝度図柄発光表示体においては、図12に示すように、この高輝度図柄発光表示体8を構成する前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面の凹部5に対向する表面に形成した凸レンズ5cを集束して透過し、高輝度発光層7′に対向させた図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0031】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示板9の表面に入射して透過すると、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0032】
図13乃至図15は第4の発明の実施例を示し、図13はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図14は図13のF−F線における断面図、図15はこの高輝度図柄発光表示体8の作用を説明する図である。
【0033】
この第4の発明が前記第1、第2、第3の発明と相違する点は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、この図柄表示層7の裏面に形成した無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板側1から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過する凸レンズ5dを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したものである。
【0034】
この第4の発明の高輝度図柄発光表示体8においては、図15に示すように、この発明の高輝度図柄発光表示体8を構成する前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、図柄表示層7の裏面に形成した凹部5の凸レンズ5dを集束して透過し、この図柄表示層7に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0035】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、この図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、前記図柄表示層7に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0036】
【発明の効果】
この第1の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面に形成Lた凹部のフラット面を透過して、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0037】
この第2の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面に形成した凹部のフレネルレンズを集束して透過して、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0038】
この第3の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、高輝度発光層の裏面の凹部に対向する表面に形成した凸レンズを集束して透過し、この高輝度発光層に対向した設けた図柄表示板に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0039】
この第4の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面の凹部に形成した凸レンズを集束して透過し、この図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0040】
また、この第1、第2、第4の発明の高輝度図柄発光表示体は、夜間に自動車のヘッドライトが図柄表示層の表面に入射すると、この図柄表示層の裏面に形成した凹部のマイクロプリズム面で反射し、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0041】
また、この第3の発明の高輝度図柄発光表示体は、夜間に自動車のヘッドライトが図柄表示板を透過して高輝度発光層の表面に入射すると、この高輝度発光層の裏面に形成した凹部のマイクロプリズム面で反射し、前記図柄表示板に表示した図柄を高輝度発光させて夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図2】図1のC−C線における断面図である。
【図3】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図4】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図5】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図6】図5のD−D線における断面図である。
【図7】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図8】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図9】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図10】図9のE−E線における断面図である。
【図11】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図12】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図13】第4の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図14】図13のF−F線における断面図である。
【図15】第4の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図16】この発明の高輝度図柄発光表示体を道路標識として適用した正面図である。
【図17】従来の道路標識の正面図である。
【図18】従来の道路標識の側面図である。
【図19】従来の道路標識の作用の説明図である。
【図20】従来の内部照明標識の構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 透明または半透明白色拡散板
2 高輝度図柄発光表示シート
3 透明接着層
4 透明フィルム層
5 凹部
5a フラット面
5b フレネルレンズ
5C 凸レンズ
5d 凸レンズ
6 凹部
6a マイクロプリズム面
7 図柄表示層
7′ 高輝度発光層
8 高輝度図柄発光表示体
9 図柄表示板
11 図柄
21 標識基板
22 白色反射シート
23 太陽直射光および拡散天空光
24 二次的散乱光
25 ハウジング
26 蛍光灯
27 EL素子板
28 表面板
29 図柄印刷
A 太陽直射光および天空拡散光
B ヘッドライト
【産業上の利用分野】
この発明は、面発光板に表示した図柄の背面より受ける太陽直射光および拡散天空光を図柄面へ導光させて天空以上に均一に高輝度発光させることで、太陽直射光の逆光時および建造物や地形による逆光時の視認性の悪化状態において、極めて高い図柄の視認性および誘目性が得られることから、道路標識板、視線誘導表示器、鉄道関係標識板、港湾関係表示器、一般の看板、室内窓表示器等の全般に利用できる高輝度図柄発光表示体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の図柄表示装置(無照明型図柄表示装置)の昼間における図柄の視認確保は、太陽直射光および拡散天空光、建造物、路面、樹木等からの二次的散乱光による散乱発光または吸収で視認性および誘目性を得るものであり、夜間にあっては街路灯や建造物からの拡散光、車輻のヘッドライト、または外部に照明を備えて視認性および誘目性を得るものである。
【0003】
また、内部照明図柄表示装置(内照型図柄表示装置)は昼間にあっては前記無照明型図柄表示装置と同様に図柄の視認性を確保させ、夜間においては内部照明を点灯させることにより図柄を発光させて視認させるものであった。
【0004】
図柄表示装置を道路標識に適用した一例として、図17乃至図20によって説明すると、図17の正面図および図18の側面図で示す道路標識の構造は、標識基板21上の白色反射シート22上に、透明着色インク、非透明着色インク、または着色反射シートおよび着色非反射シートの組合せによる図柄11を施してなるものである。
【0005】
図19は前記道路標識の作用の説明図であり、昼間にあっては前記図柄11面に直接作用する太陽直射光および拡散天空光23、二次的散乱光24による図柄面の散乱発光または吸収で視認性および誘目性を得るものであり、夜間は車輻のヘッドライトBによる回帰性反射光により視認性および誘目性を得るものであった。
【0006】
図20は内部照明を有する道路標識の構造を示す側断面図であり、ハウジング25の先端開口に取付けた白色拡散板からなる表面板28の裏面に図柄印刷29を施し、夜間に図柄を発光させるために、前記ハウジング25の内部に蛍光灯26または電界発光するEL素子板27を備えて図柄を発光させ、視認性および誘目性を有するようにしたものであり、昼間の視認性および誘目性は前記無照明反射標識と同じである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の技術の場合にあって、夜間は白色反射シートにヘッドライトが当たることにより、または内部照明および外部照明で図柄を照明することにより、図柄の視認性および誘目性は確保されるが、昼間における図柄の視認性および誘目性は、太陽直射光を含め天空拡散光の配光方向、建造物、地形による設置環境による配光方向によって鉛直面上にある図柄の照度は極めて大きく変化することである。
【0008】
特に図19に示すように、図柄背面から太陽直射光および天空拡散光Aが入射する逆光時にあっては、眩惑現象および図柄面の環境照度比の低下や日陰現象を生じ、極めて図柄の視認性および誘目性が悪い状態を生じ、著しい場合には図柄の視認性が不可能となって、図柄の視認性および誘目性の全く無い現象が、昼間において多発していることが大きな問題点であり、これが解決しようとする大きな課題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決することを目的とし、その第1の発明の高輝度図柄発光表示体8は、図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に透過するフラット面5aを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、第2の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板側1から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過するフレネルレンズ5bを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴としたものである。
【0011】
また、第3の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光シート2と、この高輝度図柄発光シート2と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9とよりなり、前記高輝度図柄発光シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に対向する表面に凸レンズ5cを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、この凹部6に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した高輝度発光層7′とよりなることを特徴としたものである。
【0012】
また、第4の発明の高輝度図柄発光表示体8は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、この図柄表示層7の裏面に形成した無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過する凸レンズ5dを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】
前記第1の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフラット面5aを透過して、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0014】
また、前記第2の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフレネルレンズ5bを集束して透過し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0015】
また、前記第3の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部5に対向する表面に形成した凸レンズ5cを集束して透過し、この高輝度発光層7′と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9の図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9を透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、前記図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0016】
また、前記第4の発明のような高輝度図柄発光表示体8にしたことにより、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5の凸レンズ5dを透過して集束され、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0017】
以上のように作用すことで、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる作用効果を生み出すことができ、昼夜間共に常に明確に図柄を表示することができる高輝度図柄発光表示体を提供することができる。
【0018】
【実施例】
以下、この発明の高輝度図柄発光表示体の実施例について詳細に説明するが、この発明はこの実施例に限定されるものではなく、その実施態様を多少変えるように設計変更することは可能である。
【0019】
図1乃至図4は第1の発明の実施例を示し、図1はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図2は図1のC−C線における断面図、図3はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図4はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0020】
これらの図において、1は透明または半透明白色拡散板、2はこの透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シートであり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合される側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合される裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなっている。
【0021】
前記図柄表示層7の裏面に形成した前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には前記透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に透過するフラット面5aを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成している。
【0022】
この第1の発明の高輝度図柄発光表示体は、図4に示すように、前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフラット面5aを透過して、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0023】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0024】
図5乃至図8は第2の発明の実施例を示し、図5はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図6は図5のD−D線における断面図、図7はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図8はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0025】
この第2の発明が前記第1の発明と相違する点は、前記図柄表示層7の裏面に形成した前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に、透明または半透明白色拡散板1側から入射した光りを図柄表示層7の表面側に集束して透過するフレネルレンズ5bを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した点である。
【0026】
この第2の発明の高輝度図柄発光表示体8においては、図8に示すように、透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに図柄表示層7の裏面に形成した凹部5のフレネルレンズ5bを集束して透過し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0027】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示層7の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0028】
図9乃至図12は第3の発明の実施例を示し、図9はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図10は図9のE−E線における断面図、図11はこの高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図、図12はこの高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【0029】
この第3の発明が前記第2の発明と相違する点は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光シート2と、この高輝度図柄発光シート2と対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板9とよりなり、前記高輝度図柄発光シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5に対向する表面に凸レンズ5cを形成し、前記無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、この凹部6に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成した高輝度発光層7′とよりなる。
【0030】
この第3の発明の高輝度図柄発光表示体においては、図12に示すように、この高輝度図柄発光表示体8を構成する前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、高輝度発光層7′の裏面の凹部5に対向する表面に形成した凸レンズ5cを集束して透過し、高輝度発光層7′に対向させた図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0031】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示板9の表面に入射して透過すると、高輝度発光層7′の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、図柄表示板9に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0032】
図13乃至図15は第4の発明の実施例を示し、図13はこの発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図、図14は図13のF−F線における断面図、図15はこの高輝度図柄発光表示体8の作用を説明する図である。
【0033】
この第4の発明が前記第1、第2、第3の発明と相違する点は、透明または半透明白色拡散板1と、この透明または半透明白色拡散板1に接合する高輝度図柄発光表示シート2とよりなり、この高輝度図柄発光表示シート2は、前記透明または半透明白色拡散板1に接合する側から順次、透明接着層3と、透明フィルム層4と、この透明フィルム層4と接合する裏面に無数の所望形状の凹部5,6を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層7とよりなり、この図柄表示層7の裏面に形成した無数の凹部5,6のうち一個置きに隣接する凹部5には、前記透明または半透明白色拡散板側1から入射した光りを前記図柄表示層7の表面側に集束して透過する凸レンズ5dを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部6には、前記図柄表示層7の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面6aを形成したものである。
【0034】
この第4の発明の高輝度図柄発光表示体8においては、図15に示すように、この発明の高輝度図柄発光表示体8を構成する前記透明または半透明白色拡散板1の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光Aは、この透明または半透明白色拡散板1と透明接着層3と透明フィルム層4とを透過し、さらに、図柄表示層7の裏面に形成した凹部5の凸レンズ5dを集束して透過し、この図柄表示層7に表示した図柄を高輝度発光させて、昼間の特に逆光時における図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0035】
一方、夜間に自動車のヘッドライトBが図柄表示層7の表面に入射すると、この図柄表示層7の裏面に形成した凹部6のマイクロプリズム面6aで反射し、前記図柄表示層7に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0036】
【発明の効果】
この第1の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面に形成Lた凹部のフラット面を透過して、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0037】
この第2の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面に形成した凹部のフレネルレンズを集束して透過して、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0038】
この第3の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、高輝度発光層の裏面の凹部に対向する表面に形成した凸レンズを集束して透過し、この高輝度発光層に対向した設けた図柄表示板に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0039】
この第4の発明の高輝度図柄発光表示体は、以上説明したように構成したので、逆光時に透明または半透明白色拡散板の背面に受ける太陽直射光および拡散天空光は、この透明または半透明白色拡散板と透明接着層と透明フィルム層とを透過し、さらに、図柄表示層の裏面の凹部に形成した凸レンズを集束して透過し、この図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させるので、昼間の逆光時の図柄の視認性の悪化の状態を、逆に視認性および誘目性が極めて高い状態に反転させる効果がある。
【0040】
また、この第1、第2、第4の発明の高輝度図柄発光表示体は、夜間に自動車のヘッドライトが図柄表示層の表面に入射すると、この図柄表示層の裏面に形成した凹部のマイクロプリズム面で反射し、図柄表示層の表面に表示した図柄を高輝度発光させて、夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【0041】
また、この第3の発明の高輝度図柄発光表示体は、夜間に自動車のヘッドライトが図柄表示板を透過して高輝度発光層の表面に入射すると、この高輝度発光層の裏面に形成した凹部のマイクロプリズム面で反射し、前記図柄表示板に表示した図柄を高輝度発光させて夜間の図柄の視認性および誘目性が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図2】図1のC−C線における断面図である。
【図3】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図4】第1の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図5】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図6】図5のD−D線における断面図である。
【図7】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図8】第2の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図9】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図10】図9のE−E線における断面図である。
【図11】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た拡大斜視図である。
【図12】第3の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図13】第4の発明の高輝度図柄発光表示体の一部を表面側から見た斜視図である。
【図14】図13のF−F線における断面図である。
【図15】第4の発明の高輝度図柄発光表示体の作用を説明する図である。
【図16】この発明の高輝度図柄発光表示体を道路標識として適用した正面図である。
【図17】従来の道路標識の正面図である。
【図18】従来の道路標識の側面図である。
【図19】従来の道路標識の作用の説明図である。
【図20】従来の内部照明標識の構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 透明または半透明白色拡散板
2 高輝度図柄発光表示シート
3 透明接着層
4 透明フィルム層
5 凹部
5a フラット面
5b フレネルレンズ
5C 凸レンズ
5d 凸レンズ
6 凹部
6a マイクロプリズム面
7 図柄表示層
7′ 高輝度発光層
8 高輝度図柄発光表示体
9 図柄表示板
11 図柄
21 標識基板
22 白色反射シート
23 太陽直射光および拡散天空光
24 二次的散乱光
25 ハウジング
26 蛍光灯
27 EL素子板
28 表面板
29 図柄印刷
A 太陽直射光および天空拡散光
B ヘッドライト
Claims (8)
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示シートであって、透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には前記透明または半透明白色拡散板側から入射した光りを前記図柄表示層の表面側に透過するフラット面を形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示シート。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光表示シートとよりなり、この高輝度図柄発光表示シートは、前記透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成し、表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には前記透明または半透明白色拡散板側から入射した光りを前記図柄表示層の表面側に透過するフラット面を形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示体。
- 透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には、前記透明または半透明白色拡散板側から入射した光りを前記図柄表示層の表面側に集束して透過するフレネルレンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示シート。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光表示シートとより構成され、この高輝度図柄発光表示シートは、前記透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には、前記透明または半透明白色拡散板側から入射した光りを前記図柄表示層の表面側に集束して透過するフレネルレンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示体。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示シートであって、透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部に対向する表面に凸レンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部は、この凹部に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成した高輝度発光層とよりなることを特徴とする高輝度図柄発光表示シート。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光シートと、この高輝度図柄発光シートと対向する図柄を表面あるいは裏面に表示した図柄表示板とよりなり、前記高輝度図柄発光シートは、前記透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部に対向する表面に凸レンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部は、この凹部に対向する表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成した高輝度発光層とよりなることを特徴とする高輝度図柄発光表示体。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示シートであって、透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、この図柄表示層に形成した前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には、前記透明接着層側から入射した光りを図柄表示層の表面側に集束して透過させる凸レンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示シート。
- 図柄背面に受ける太陽直射光および拡散天空光の入射光面の逆面の図柄面を、均一に高輝度発光させるための高輝度図柄発光表示体であって、透明または半透明白色拡散板と、この透明または半透明白色拡散板に接合する高輝度図柄発光表示シートとよりなり、この高輝度図柄発光表示シートは、前記透明または半透明白色拡散板に接合する側から順次、透明接着層と、透明フィルム層と、この透明フィルム層と接合する裏面に無数の所望形状の凹部を形成するとともに表面に図柄を表示した図柄表示層とよりなり、この図柄表示層に形成した前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する凹部には、前記透明接着層側から入射した光りを図柄表示層の表面側に集束して透過させる凸レンズを形成し、前記無数の凹部のうち一個置きに隣接する他の凹部には、前記図柄表示層の表面側から入射した光りを反射するマイクロプリズム面を形成したことを特徴とする高輝度図柄発光表示体。
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1995
- 1995-03-16 JP JP09577795A patent/JP3624267B2/ja not_active Expired - Fee Related
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