JP3623122B2 - 研磨用ワーク保持盤およびワークの研磨装置ならびにワークの研磨方法 - Google Patents

研磨用ワーク保持盤およびワークの研磨装置ならびにワークの研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ等のワークの表面を精密研磨する際に使用する研磨用ワーク保持盤およびワークの研磨装置ならびにワークの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワークの研磨加工においては、剛性材料であるガラス、金属、セラミックス等の板をワーク保持盤とし、その表面にワックス等の接着剤でワークを貼り付けたり、通気性のある多孔質材料や表面に多数の吸着貫通孔を設けたワーク保持盤表面に真空吸着等でワークを保持して、定盤に貼り付けられた研磨布に研磨剤を流しながらワークを押し付け、ワークおよび定盤を回転させて研磨を行う。図3に示したように、ワークWをワーク保持盤1に真空吸着させる場合、ワーク保持盤本体2の背面に、ワーク保持盤本体2との密閉性を保ち、かつ真空路を確保するために真空用溝5の加工を施した保持盤裏板4を設け、各吸着貫通孔3が保持盤裏板4の溝5を経由してバキューム路7に続く構造として、ワークWをワーク保持面8に真空吸着させている。
従来、この保持盤裏板4の材質には、金属または硬質の合成樹脂が使用されており、ワーク保持盤本体2の背面と保持盤裏板4との密閉性を高めるためOリング6等も使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワーク研磨中に、真空吸着されたワークとワーク保持盤本体のワーク保持面との僅かな隙間から研磨剤スラリの吸い込みが発生し、吸い込まれた研磨剤スラリは、保持盤本体背面と保持盤裏板との間で蒸発乾固してしまう。その結果、保持盤裏板と保持盤本体背面との間で固化した研磨剤が真空吸着時の圧力で保持盤裏板で加圧され、保持盤本体を僅かに変形させ、その変形が研磨中のワーク表面に転写されてしまい、研磨されたワークの表面品質に悪影響を及ぼすことになる。また、保持盤裏板の溝型自体も保持盤本体を介して研磨中のワークに形状転写される場合もある。
さらに、保持盤本体背面と保持盤裏板との間の密閉性を高めるために使用しているOリングにも偏荷重が発生し易く、ワーク研磨における面内取り代分布にバラツキが生じ、ワークの平坦性に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0004】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ワークを真空吸着保持する研磨用ワーク保持盤の保持盤裏板の材質を改良し、保持盤本体との密閉性を高めて、たとえ研磨剤スラリが侵入して固化しても、保持盤本体の変形がワーク表面に転写することのない保持盤裏板を開発して、高精度のワーク保持面を有する研磨用ワーク保持盤とワークの研磨装置、およびそれを使用したワークの研磨方法を提供することを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の請求項1に記載した発明は、ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔を有するワーク保持盤本体および該保持盤本体の背面に密着し、真空用溝を有する保持盤裏板からなる研磨用ワーク保持盤において、該保持盤裏板の材質が合成樹脂であり、かつアスカーC硬度が70以上98未満であることを特徴とする研磨用ワーク保持盤である。
【0006】
ワーク研磨中に、真空吸着されたワークとワーク保持盤本体のワーク保持面との僅かな隙間から研磨剤スラリの吸い込みが発生し、この吸い込まれた研磨剤スラリは、保持盤本体背面と保持盤裏板との間で蒸発乾固してしまう。その結果、この固化した研磨剤のパターンが真空吸着時の圧力で保持盤裏板で加圧されるが、このように、保持盤裏板の材質を、アスカーC硬度が70以上98未満の合成樹脂とすれば、保持盤裏板を軟質樹脂で形成したためこの圧力は吸収されてしまい、保持盤本体を変形させることなく、その変形が研磨中のワーク表面に転写されることもなくなった。また、保持盤裏板の真空用溝型自体が、保持盤本体を介して研磨中のワークに形状転写されることもなくなった。従って、本発明のような硬さをもつ樹脂製の保持盤裏板を使用すれば、所望の高い平坦度とうねりのない高精度なワーク研磨加工が可能となる。
【0007】
さらに、保持盤裏板として適度な硬度を持っているので、保持盤本体背面との密着性に優れ、この密着面における外気のリークは殆ど起こらない。従って従来この密着性を高めるために使用されていたOリングを使用する必要はなくなり、Oリングにかかる偏荷重が原因で生じるワーク研磨における面内取り代分布のバラツキやワークの平坦性に悪影響を及ぼす恐れは殆どなくなると共に、魔鏡でもワーク表面にうねりが見られず、高精度な加工が達成された。
【0008】
この場合、請求項2に記載したように、前記合成樹脂を、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂から選択される1種とすることができる。
合成樹脂の材質を上記の中から選択すれば、本発明で要求されるアスカーC硬度の範囲を十分満足することができる。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載した発明は、研磨布を貼着した回転テーブルと研磨布表面に研磨剤を供給する手段と、ワークを研磨布表面に強制的に圧接させる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨装置において、該研磨用ワーク保持盤が、前記請求項1または請求項2に記載したものであることを特徴とするワークの研磨装置である。
このように本発明の硬度の樹脂製保持盤裏板とワーク保持盤本体とからなる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨装置とすれば、所望の高平坦度と魔鏡におけるワーク表面にうねりのない高精度のワークに研磨仕上げすることができる。特にワークが半導体ウエーハの場合には、高集積デバイス工程での高集積デバイスの歩留りと生産性の向上を図ることができる。
【0010】
そして、本発明の請求項4に記載した発明は、前記請求項1または請求項2に記載した研磨用ワーク保持盤の表面をワーク保持面としてワークの裏面を真空吸着保持し、次いで該ワークを研磨布に接触させてワークの表面を研磨することを特徴とするワークの研磨方法である。
本発明の方法によれば、保持盤裏板の材質を特定硬度範囲の合成樹脂としたことにより、保持盤本体に対して適度なクッション性が与えられるので、ワークと保持盤本体保持面との間から侵入し、保持盤本体背面と保持盤裏板との隙間で固化する研磨剤による保持盤本体の変形が吸収され、この変形に伴うワークへの転写を阻止することができるようになった。また、保持盤裏板の真空用溝形状自体も保持盤本体を介して研磨中のワークに形状転写されることもなくなった。従って、本発明の方法によれば、所望の高い平坦度と魔鏡においてもワーク表面にうねりのない高精度なワーク研磨加工が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述のようにワークの研磨に際し、保持盤本体の保持面と真空吸着されたワークとの僅かな隙間から研磨剤スラリを吸い込み、研磨剤スラリは保持盤本体背面と保持盤裏板の隙間で乾燥固着してしまう。その結果、従来の研磨用ワーク保持盤、特にその保持盤裏板の材質が金属または硬質合成樹脂の場合には、研磨剤の汚れ、パターンが研磨中のワークに転写されてしまいワークの表面品質に悪影響を及ぼす。また保持盤裏板の溝形状自体も保持盤本体を介して研磨中のワークに形状転写される場合もあるという問題があった。
【0012】
そこで、本発明者らは、これらの問題点を解決するために、保持盤裏板の材質、構造等を調査、検討した結果、保持盤裏板の材質を特定範囲の硬度を有する合成樹脂で形成すれば、例え、保持盤本体背面に研磨剤スラリが侵入して固化し、研磨剤の固着による汚れパターンが生じることによって、保持盤本体に背圧が掛かったとしても、樹脂が適度に軟質なため吸収されてしまい、ワークへの転写は防止でき、高い平坦度とうねりのない高精度なワークが得られることを見出し、諸条件を見極めて本発明を完成させた。
【0013】
先ず、本発明の研磨用ワーク保持盤を使用する研磨装置を図面に基づいて説明する。ここで図1は本発明の一例として研磨用ワーク保持盤の構成概要を説明するための概略説明図である。また、図2は(a)が研磨用ワーク保持盤を装着した研磨ヘッド、(b)が研磨ヘッドを具備したワークの研磨装置の構成概要を説明するための説明図である。
【0014】
本発明の研磨装置は、ワーク例えば半導体ウェーハの片面を研磨する装置として構成され、図2(b)に示すように、研磨装置20は、回転する定盤(回転テーブル)21と研磨ヘッド10に装着した研磨用ワーク保持盤1と研磨剤供給ノズル23から成っている。定盤21の上面には研磨布22が貼付してある。定盤21は回転軸により所定の回転速度で回転される。
【0015】
そして、研磨用ワーク保持盤1は、真空吸着等によりそのワーク保持面8にワーク(ウエーハ)Wを保持し、回転軸をもつ研磨ヘッド10に装着され、研磨ヘッド10により回転されると同時に所定の荷重で研磨布22にワークWを押しつける。研磨剤24の供給はノズル23から所定の流量で研磨布22上に供給し、この研磨剤24がワークWと研磨布22の間に供給されることによりワークWが研磨される。
【0016】
さらに、図1(a)および図2(a)に示したように、本発明の研磨用ワーク保持盤1は、ワーク保持面8と多数の吸着貫通孔3をもつワーク保持盤本体2および保持盤裏板4とから構成され、吸着貫通孔3は保持盤裏板4に設けた真空用溝5を経てバキューム路7から不図示の真空装置につながり、真空の発生によってワーク保持面8にワークWを吸着保持するようになっている。
【0017】
本発明では、特に保持盤裏板4の材質をアスカーC硬度が70以上98未満の合成樹脂製とした。
ここで、アスカーC硬度を説明しておく。これは、JIS K 6301にあるようなスプリング式硬さ試験機を用いて測定する方法で、試験片表面、ここでは保持盤裏板に加工された合成樹脂面に試験機の加圧面を接触させた時、加圧面の中心の穴からバネ圧力で突き出ている押針が試験片表面によって押し戻される距離を硬さとして表している。具体的には、アスカーC硬度計(日本ゴム協会規格、高分子計器社製)を用いて測定した値である。
【0018】
アスカーC硬度で70以上98未満とすれば、保持盤裏板としての作用効果は十分確保され、研磨中の真空による保持盤裏板と保持盤本体背面との気密性が向上し、従来のようにOリングを設ける必要が無くなった。この結果、Oリングに偏荷重が掛かるという問題もなくなり、より安定した品質が得られるようになった。また、この接触面に研磨剤スラリが侵入して固化することによって、研磨剤の固着による汚れパターンにより保持盤本体に背圧が掛かったとしても樹脂が適度に軟質なため吸収されてしまい、保持盤本体の変形がなくなるため、ワークへ転写されることは阻止され、高い平坦度と魔鏡におけるうねりのない高精度な表面を有するワークを得ることができる。
【0019】
この保持盤裏板を構成する合成樹脂の種類としては、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂から選択される1種とすればよく、上記アスカーC硬度範囲を有する材料の入手も容易であり、所望の保持盤裏板の形状に成形することができる。
また、該保持盤裏板4の真空用溝5の配列については特に限定されるものではないが、例えば、図1の(b)、(c)に示したように、裏板の中心でバキューム路7につながる複数の同心円状および放射線状の溝に加工したものとすれば、本発明のような硬度の樹脂製であっても真空圧力によって変形することはなく、保持盤本体背面との密着性は十分確保することができる。
【0020】
研磨ヘッド10は、例えばその回転ホルダ11の内部に加圧空間部13を設け、弾性体リング12を介して研磨用ワーク保持盤1を気密に保持している。加圧空間部13は加圧路14を経て空気圧縮機(不図示)につながっている。そしてワークWをワーク保持面8上に真空吸着保持しているワーク保持盤1に回転あるいは揺動を与えると同時にワーク保持盤1の背面を空気により加圧して、ワーク保持盤1を研磨布22に押し付けるようになっている。
【0021】
以上のように構成した研磨用ワーク保持盤1を研磨ヘッド10に装着し、これを研磨装置20にセットし、ワーク保持盤本体2のワーク保持面8上にワークWを真空吸着保持して、回転する研磨布22上に圧接し、研磨剤24を滴下して研磨加工すれば、本発明の硬さの樹脂製保持盤裏板と保持盤本体背面との高い密着性と保持盤裏板の真空圧吸収性により、吸い込まれ固化した研磨剤の汚れパターンのワークへの転写が阻止され、高い平坦度とうねりのないワークに研磨加工することができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例と比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)研磨用ワーク保持盤および保持盤裏板は図1(a)、(b)、(c)に示した構造のものを使用した。これらは、ウエーハ直径より若干大きめな径であり、保持盤本体の厚さは30mm、保持盤裏板の厚さは12mmである。保持盤裏板には、深さ5mm、幅10mmの溝が形成されている。
(2)研磨ヘッドは図2(a)に、ワークの研磨装置は図2(b)に示した構造のものを使用した。
(3)ワーク:単結晶シリコンウエーハ;直径 200mm;厚さ 735μm、P型、結晶方位;<100>、エッチングウエーハ。
(4)保持盤裏板材質:ウレタン樹脂;アスカーC硬度 70または90。
この硬度は、アスカーC硬度計を用い、上記保持盤裏板の凸部(肉厚の部分)を溝が形成されていない側より測定した値である。
(5)ワーク研磨条件:研磨荷重 250g/cm ;研磨相対速度 50m/min;研磨加工代 12μm;研磨布 不織布系研磨布(アスカーC硬度 80);研磨剤 コロイダルシリカ(pH 10.5)。
(6)複数回の使用によりワーク保持盤本体背面と保持盤裏板との間に研磨剤スラリを固着させた状態にてワークを真空吸着し片面研磨を行う。
【0023】
以上の条件下では、保持盤裏板材質が、アスカーC硬度で70または90のウレタン樹脂の場合、いずれの場合もワーク研磨後の魔鏡像に特定のパターンは発生せず、うねりのない高平坦度のウエーハが得られた。
この場合、保持盤本体背面と保持盤裏板の溝の凸部との間に入り込んだ研磨剤固形物のパターンが存在するはずであるが、材質が適度に柔らかい保持盤裏板に吸収され、汚れパターンのワーク表面への転写が抑制されたものと思われる。
【0024】
(比較例1)
実施例1の(4)項の保持盤裏板材質を、アスカーC硬度98の塩化ビニル樹脂とした以外は、実施例1と同条件で研磨を行った。
この条件下では、ワーク研磨後の魔鏡像に異常部が見られワーク品質に影響している。このパターンは、保持盤本体背面と保持盤裏板の溝の凸部との間に入り込んだ研磨剤固形物のパターンと一致し、保持盤本体への応力の強さが変化し、結果的に固形物のパターンがワーク表面に転写されてしまったためと考えられる。
【0025】
(実施例2)
上記比較例1において、ワーク研磨後のワーク品質に影響を及ぼした保持盤本体に、実施例1で使用したアスカーC硬度が70または90のウレタン樹脂製保持盤裏板を再度組み合わせ、同条件で研磨テストを行った。
その結果、ワーク研磨後における魔鏡像は良好であった。このことは、研磨剤固形物による汚れやパターンが発生してワーク品質に影響を及ぼした保持盤本体であっても、それに組み合わせる保持盤裏板の材質が適度に軟質な合成樹脂でアスカーC硬度が98未満のものであればワーク品質に影響を及ぼすものでないことが判る。
【0026】
(比較例2)
実施例1の(4)項の保持盤裏板材質を、アスカーC硬度68のウレタン樹脂とした以外は、実施例1と同条件で研磨を行った。
ワークをワーク保持盤本体のワーク保持面から離脱させる際に、ワーク保持盤へ加圧空気を供給してワーク保持盤内部の真空破壊を行っているが、上記の条件下では、加圧により保持盤裏板自体が膨らんでワーク離脱のために高い供給空気圧を要したり、離脱に時間がかかる等の問題が発生した。このため保持盤裏板に用いる樹脂のアスカーC硬度の下限値を70以上とした。
【0027】
(実施例3)
実施例1の(6)項の条件を外す、すなわち研磨前にワーク保持盤本体背面と保持盤裏板との間に研磨剤スラリを固着させておかないで、ワークを真空吸着し研磨を行う以外は、実施例1と同条件で研磨を行った。
その結果、ワーク研磨後の魔鏡像に保持盤裏板の溝型のパターンは発生しなかった。これは、保持盤裏板が柔らかくなったため、保持盤本体背面と保持盤裏板との間の密着性が著しく高くなり、同心円状の溝型により保持盤本体への応力のバラツキが緩和されたためと思われる。これによりワークの高平坦度が得られ、魔鏡においてうねりが見られず、高精度な研磨加工が達成された。
【0028】
(比較例3)
実施例3において、保持盤裏板の材質を、アスカーC硬度98の塩化ビニル樹脂とした以外は、実施例3と同一条件で研磨を行った。
この条件下では、ワーク研磨後の魔鏡像に、同心円状のパターンが発生し、このパターンは保持盤裏板の溝型と一致する。つまり保持盤裏板の溝型の有無により、保持盤本体への応力の強さが変化するため微小な凹凸が保持盤本体のワーク保持面に転写され、結果的にワーク表面にうねりが発生したものと考えられる。
【0029】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0030】
例えば、本発明の実施形態では、直径200mm(8インチ)のシリコンウエーハを研磨しているが、近年の250mm(10インチ)〜400mm(16インチ)あるいはそれ以上の大直径化にも十分対応することができるし、研磨されるワークもシリコン以外の精密基板等であっても良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、研磨ヘッド部のワーク保持盤を構成する保持盤裏板の材質を、特定範囲のアスカーC硬度を有する合成樹脂に変更したことにより、安定的に優れた平坦度とうねりのない表面を持ったワークを作製することができる。また、従来の保持盤裏板材質では保持盤本体背面と保持盤裏板との密閉性を高めるため、Oリングを設けていたが、本発明では、保持盤裏板自体の密閉性が優れているため、Oリングは不要となった。これによりワーク研磨時にOリングに偏荷重が掛かり、そのため発生する面内取り代分布にバラツキが生じたり、ワークの平坦度に大きく影響する恐れもなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨用ワーク保持盤の概略説明図である。
(a)縦断面図、(b)保持盤裏板の正面図、
(c)保持盤裏板の縦断面図。
【図2】本発明の研磨用ワーク保持盤を装着した研磨ヘッドおよび研磨ヘッドを具備した研磨装置の概略説明図である。
(a)研磨ヘッド、(b)ワークの研磨装置。
【図3】従来の研磨用ワーク保持盤の概略説明図である。
【符号の説明】
1…研磨用ワーク保持盤、2…ワーク保持盤本体、3…吸着貫通孔、
4…保持盤裏板、5…真空用溝、6…Oリング、7…バキューム路、
8…ワーク保持面、
10…研磨ヘッド、11…回転ホルダ、12…弾性体リング、
13…加圧空間部、14…加圧路、
20…研磨装置、21…定盤、22…研磨布、23…研磨剤供給ノズル、
24…研磨剤。
W…ワーク(ウェーハ)。

Claims (4)

  1. ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔を有するワーク保持盤本体および該保持盤本体の背面に密着し、真空用溝を有する保持盤裏板からなる研磨用ワーク保持盤において、該保持盤裏板の材質が合成樹脂であり、かつアスカーC硬度が70以上98未満であることを特徴とする研磨用ワーク保持盤。
  2. 前記合成樹脂が、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂から選択される1種であることを特徴とする請求項1に記載した研磨用ワーク保持盤。
  3. 研磨布を貼着した回転テーブルと研磨布表面に研磨剤を供給する手段とワークを研磨布表面に強制的に圧接させる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨装置において、該研磨用ワーク保持盤が、前記請求項1または請求項2に記載したものであることを特徴とするワークの研磨装置。
  4. 前記請求項1または請求項2に記載した研磨用ワーク保持盤の表面をワーク保持面としてワークの裏面を真空吸着保持し、次いで該ワークを研磨布に接触させてワークの表面を研磨することを特徴とするワークの研磨方法。
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