JP3621841B2 - インキローラの軸受調整装置 - Google Patents

インキローラの軸受調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は商業用や新聞用オフセット輪転機等に於いて、インキローラ群へ設備させる偏心軸受を介したインキローラの軸受調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
商業用等のオフセット輪転機に設けられたインキ供給装置の基本構成及び該インキ供給装置のインキ溜へ充填したインキをインキローラへ転移させた後、ブランケット胴から転接して走行するウェブ上へ転写し、所定の印刷を施すオフセット輪転機としての基本機能について、図6及び図7により説明する。
【0003】
図6に例示する様に、商業用オフセット輪転機はインキ溜1、該インキ溜1の一側面を形成するインキ元ローラ2、呼び出しローラ3、受け渡しローラ4、種々のインキローラ群5、インキ着けローラ6(6a、6bを総称する)、刷版7を巻着した版胴8、ブランケット胴9及び湿し水装置10等々から構成されている。
【0004】
前記構成のもと、インキ溜1へ充填したインキ11は、インキキー12で調整された適宜の膜厚でインキ元ローラ2の外周面へ付着し、回転移送された後揺動接離する呼び出しローラ3を介して受け渡しローラ4へ転移される。
【0005】
続いて種々のインキローラ群5を順次転移し、その途上で適度に練られた後インキ着けローラ6から刷版7へ供給され、次に刷版7を介し絵柄としてブランケット胴9へ転写される。そしてブランケット胴9へ転接し、走行するウェブ13上へ転写されて所定色の印刷が完了する。
【0006】
この様な構成のインキ供給装置において、前記ローラの一部、例えば往復ローラ14、インキ着けローラ6及び版胴8等に於いては、次のような機能が要求される。
【0007】
すなわち、インキ11を往復ローラ14から次のインキ着けローラ6へ転移する場合には、互いに係合する往復ローラ14及びインキ着けローラ6間へ所定のニップ圧を付加させる必要があり、加えて該インキ着けローラ6は刷版7の差替交換、清掃作業等に際して版胴8から離脱(図7にDで示す)させられること等から、上記インキ着けローラ6は往復ローラ14に対し所定のニップ圧を維持した状態で、かつ版胴8に対しては接離できる構造としておく必要がある。
【0008】
このため図7(a)、(b)に示す様に、基準となる往復ローラ14を駆動側と操作側に立設したフレーム15a,15bに対し軸方向へ移動できる様にすると共に、往復ローラ軸受16に対し図示省略のベアリングを介し任意に回転できるよう構成している。
【0009】
他方、並設するインキ着けローラ6aは前記往復ローラ軸受16を基準軸としてこれに軸着させた偏心軸受17を介して揺動可能に構成した一対の揺動アーム18a,18bの先端へシャフト19a,19bを固設し、該シャフト19a,19b間へベアリングを介して軸着させている。
【0010】
また、対向する別側のインキ着けローラ6bも前記と同様往復ローラ軸受16へ偏心軸受17を介して揺動可能に構成した一対の揺動アーム18a,18bを設け、揺動アーム18a,18bの先端へシャフト19a,19bを固設し該シャフト19a,19b間へ図示省略のベアリングを介して軸着させている。なお、図中20、25は揺動アーム18と偏心軸受17を固定する固定具である。
【0011】
前記の様に構成され、機能する基本構造のものにおいて、偏心軸受17と揺動アーム18を一体化する固定手段(固定具27、28)として従来のものにあっては、図8(a)、(b)または図9(a)、(b)に示すものが採用されていた。
【0012】
すなわち、図8(a)に全貌を示し、その要部を拡大して図8(b)に示す固定具27は、偏心軸受17を把持させた揺動アーム18の一部へ貫通した雌ねじを加工形成し、雌ねじ内径よりもわずかに小さい直径と所定厚さを有する円柱状の銅片29を挿入した後、揺動アーム18の外側より止めねじ24を螺合させたもので、この止めねじ24を締め込む事によって銅片29の下端面と偏心軸受17外周面の接触部へ発生する作用力により偏心軸受17と揺動アーム18が一体的に固定できるように構成されている。
【0013】
また、他の例として図9(a)に全貌を示し、その要部を拡大して図9(b)に示す固定具28は、偏心軸受17を把持させた揺動アーム18の一部へ貫通した雌ねじを加工形成し、雌ねじ内径よりもわずかに小さい直径と所定厚さを有する円柱状のゴム片30を挿入した後揺動アーム18の外側より止めねじ24を螺合させたもので、止めねじ24を締め込む事によってゴム片30の下端面と偏心軸受17外周面の接触部に発生する作用力により偏心軸受17と揺動アーム18が一体的に固定できるように構成されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記図8(a)、(b)の様な構造のものにおいては、固定具27は偏心軸受17を押圧する接触部材として金属部片である銅片29を使用する構造となっているために、図8(a)に示す様に極部的な作用力によって偏心軸受17が歪み、内径が楕円状に変形し、このため揺動アーム18が揺動し難くなり、ローラ圧が不安定になるという不具合、及び止めねじ24を締め込む際にその回転力が銅片29に伝わり、偏心軸受17の外周面に凹状の傷がつき、位相変更に当っての微調整が困難になる、等々の問題があった。
【0015】
また、前記図9(a)、(b)の様な構造のものにおいては、固定具28は偏心軸受17を押圧する接触部材として弾性体のゴム片30を採用する構造となっているために、偏心軸受17の変形や偏心軸受17の外周面に凹状の傷が発生する不具合はなくなるというものの、図9(a)に示す様に、偏心軸受17へ固定する揺動アーム18の着脱(止めネジの締め、緩め)及び該揺動アーム18の相対的位相変更に際して偏心軸受17に接触するゴム片30の上下面がむしれ、破損が生じる恐れがあり、また、この発生した破損粉が摺動面に入り込み、揺動アーム18と偏心軸受17の位相調整が困難になると共に偏心軸受17内部への入り込みによって揺動アーム18が揺動し難くなり、ローラ圧が不安定になる、等々の問題があった。
【0016】
本発明はこの様な従来のものにおける種々の問題点を解消し、長期に亘って安定して使用に供することを可能としたインキローラの軸受調整装置を提供することを課題とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、オフセット印刷機のインキ供給装置に配設したインキローラ群中で偏心軸受を介してローラを揺動可能に支持する構造を有するものにおいて、基準軸へ軸着させた偏心軸受を介してローラを揺動支持するように構成した揺動アームと該偏心軸受とを一体化させる固定手段として、前記揺動アームの一部に前記偏心軸受へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部に雌ねじを加工形成すると共に柱状金属盤を挿入し、同柱状金属盤には偏心軸受に面した側へゴム片を設けると共に反対側には外方に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを設け、同セットビス或いはボールプランジャの先端に当接させて揺動アームの外側より止めねじを螺合させた構造の固定具を備えたインキローラの軸受調整装置を提供するものである。
【0018】
すなわち本発明によれば、揺動アームと偏心軸受との一体化固定手段として、揺動アームに偏心軸受まで貫通する雌ねじを加工形成した孔部を設け、この孔部内に挿入する柱状金属盤には、偏心軸受に面した側へゴム片を、また、その反対側にセットビス或いはボールプランジャを配して構成し、かつ、セットビスの先端は錐状に、また、ボールプランジャの先端は鋼球を配し、この錐状又は鋼球の先端に当接する止めねじを前記孔部に螺合して固定具を構成しているので、止めねじとセットビス或いはボールプランジャとは点接触であり、止めねじの回転力はゴム片に対してはほとんど作用しないが、同止めねじの回転に伴う押圧力は確実に伝達されることになり、ゴム片のむしれ等を生じることなしに、偏心軸受と揺動アームを一体的に固定するようにしたものである。
【0019】
また本願の第2の発明は、オフセット印刷機のインキ供給装置に配設したインキローラ群中で偏心軸受を介してローラを揺動可能に支持する構造を有するものにおいて、基準軸へ軸着させた偏心軸受を介してローラを揺動支持するように構成した揺動アームと該偏心軸受とを一体化させる固定手段として、前記揺動アームの一部に前記偏心軸受へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部に雌ねじを加工形成すると共に柱状金属盤を挿入し、同柱状金属盤には偏心軸受に面した側へゴム片を設け、同柱状金属盤の反対側に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設け、同セットビス或いはボールプランジャの先端を前記柱状金属盤の反対側に当接させて揺動アームの外側より止めねじを螺合させた構造の固定具を備えたインキローラの軸受調整装置を提供するものである。
【0020】
すなわち本発明によれば、揺動アームと偏心軸受との一体化固定手段として、揺動アームに偏心軸受まで貫通する雌ねじを加工形成した孔部を設け、この孔部内に挿入する柱状金属盤には、偏心軸受に面した側へゴム片を配し、また、その反対側に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設け、この止めねじを前記孔部に螺合して固定具を構成しているので、止めねじとセットビス或いはボールプランジャとは点接触であり、止めねじの回転力はゴム片に対してに対してはほとんど作用しないが、同止めねじの回転に伴う押圧力は確実に伝達されることになり、ゴム片のむしれ等を生じることなしに、偏心軸受と揺動アームを一体的に固定するようにしたものである。
【0021】
しかも、本発明はセットビス或いはボールプランジャを前記した様に止めねじに設けているので、これに点接触して押圧力を伝達する柱状金属盤は別個の部品として製作することとなり、設計、製作、更に保守等に際し作業の自由度が増し、かつ、容易性を高めるようにしたものである。
【0022】
更にまた本願の第3の発明は、前記した第2の発明において、先端を錐状に形成したセットビス、或いは先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設けることに代えて、先端を錐状に形成した止めねじを設けたことを特徴とするインキローラの軸受調整装置を提供するものである。
【0023】
すなわち本発明によれば、止めねじの先端を錐状に加工するという簡単な工作で済むので、セットビス或いはボールプランジャ等を独立に製作し、これを柱状金属盤、又は止めねじ等に設置するものに比べ、部品点数及び製作工数が減少し、経済性、安定性を高めるようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の第1形態について図1及び図2に基づいて説明する。
なお、前記した図6、7における商業用等のオフセット輪転機に設けられたインキ供給装置の基本構成は勿論のこと、図8、9等に示した従来のものと同一の部分には図中同一の符号を付して示して重複する説明は極力省略し、本実施の形態に固有の特徴ある構成について重点的に説明する。
【0025】
すなわち、本実施の形態においては、前記固定具20に関して新規で有益な構造を提案するものであり、同固定具20は図1に示す様に、先ず、偏心軸受17を把持させた揺動アーム18の一部に、偏心軸受17へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部の内周面に雌ねじを加工形成している。
【0026】
次いでこの孔部には、前記雌ねじの内径よりもわずかに小さい直径と所定厚さを有する柱状金属盤の一例である円柱状金属盤23を挿入し、同円柱状金属盤23には偏心軸受17へ向かう側の片面へゴム片21を係合(貼着させても良い)させて設け、反対の面にはその中心に先端を錐状に形成したセットビス22を螺合させている。
【0027】
そして前記セットビス22の先端の錐状部分にその中心を当接する止めねじ24を揺動アーム18の外側から前記孔部の雌ねじに螺合し、これらゴム片21、円柱状金属盤23、セットビス22、及び止めねじ24等により固定具を構成している。
【0028】
本実施の形態のものは前記の様に構成されているので、偏心軸受17を適宜に回転させる事によって揺動アーム18を軸受16と直角方向へ伸縮でき、往復ローラ14とインキ着けローラ6の軸間距離Sを変更、つまりローラ14,6のニップ圧を適宜に調整する事ができる。
【0029】
なお、揺動アーム18は前記往復ローラ14,インキ着けローラ6のニップ圧を調整した後固定具20を介して偏心軸受17へ固定するもので、これによってインキ着けローラ6は往復ローラ14に対し所定の軸間距離S(図7に示す)を保った状態で版胴8に対して揺動することにより接離させる事ができるようになっている。
【0030】
そして本実施の形態においては前記の様に固定具20を構成したことにより、止めねじ24の回転に伴う押圧力は先端を円錐状に形成したセットビス22、円柱状金属盤23、ゴム片21を介して該ゴム片21の下面が接触する偏心軸受17へ伝わる事になり、上記セットビス22と止めねじ24部をねじの回転中心で点接触させた構造により止めねじ24の回転力がゴム片21へほとんど作用せず、押圧力だけが伝達できる事になり、ゴムがむしれる等の破損がなくなる。
【0031】
また、固定具20の先端をゴム片21としているため、偏心軸受17への押圧力伝達面積が広くなり、偏心軸受17の極部変形が少なくなる。
【0032】
したがって頻繁に相対的位相位置を変更しても偏心軸受17へ傷を付けたり、偏心軸受の極部変形が内径側に起こり、軸受16との間の円滑な動きを阻害するとか、或いはゴム片21の破損粉が摺動面に入り込み作動状態を劣化させる等々の問題がなくなった。
【0033】
なお、前記固定具20の応用構造例として図2に示す様に、円柱状金属盤23に先端を錐状に形成したセットビス22を止め、同円柱状金属盤23にはゴム片21のみを設けることとし、前記先端を錐状に形成したセットビス22を止めねじ24の内側中心へ螺合させて設け、該セットビス22先端の頂部を前記円柱状金属盤23中心へ当接させた構造としても良い。
【0034】
この様な変形をしたものでも、図1で説明したセットビス22を円柱状金属盤23に設けて止めねじ24と当接したものと同等の作用、効果を奏することができるものが得られる。
【0035】
しかもこの応用構造例においては、セットビス22を設置する部材は円柱状金属盤23ではなく止めねじ24であるため、ゴム片21を設けた円柱状金属盤23と、セットビス22を設けた止めねじ24を別個に、並行的に加工、工作することが可能となり、作業の自由度が増し、その容易化を達成するようにしたものである。
【0036】
次に本発明の実施の第2形態について図3、4に基づいて説明する。
なお、本実施の形態のものも前記実施の第1形態と同様に、前記した基本構成及び従来のものと同一の部分、更に前記実施の第1形態と同一の部分には、図中同一の符号を付して示し、重複する説明は極力省略し、本実施の形態に固有の特徴ある構成について重点的に説明する。
【0037】
すなわち、本実施の形態においては、前記実施の第1形態同様に、固定具25は図3に示す様に、先ず偏心軸受17を把持させた揺動アーム18の一部に、偏心軸受17へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部の内周面に雌ねじを加工形成している。
【0038】
次いで該雌ねじの孔部に片面へゴム片21を係合(貼着させても良い)させて設けると共に、反対側の面の中心へ先端に鋼球(ボール)を具備したボールプランジャ26を螺合させた雌ねじ内径よりもわずかに小さい直径と所定厚さを有する円柱状金属盤23を挿入し、その後揺動アーム18の外側より止めねじ24を螺合させている。
【0039】
そして止めねじ24を締め込む事によってゴム片21の下端と偏心軸受17外周面の接触部に発生する作用力により偏心軸受17と揺動アーム18を一体的に固定できるようにし、これらボールプランジャ26を有する円柱状金属盤23、止めねじ24等により固定具を構成している。
【0040】
本実施の形態に係るインキローラの軸受調整装置の固定具26は前記の様に構成されているので、止めねじ24の回転に伴う押圧力はボールプランジャ26、円柱状金属盤23、ゴム片21を介して該ゴム片21の下面が接触する偏心軸受17へ伝わる事になるが、上記ボールプランジャ26と止めねじ24を鋼球(ボール)を介して止めねじ24の回転中心で点接触しているだけであるために、止めねじ24の回転力がゴム片21へほとんど作用せず、押圧力だけを伝達することになる。
【0041】
従って前記実施の第1形態における固定具20と同様に機能し、頻繁に相対的位相位置を変更しても偏心軸受17へ傷を付けたり、楕円状に変形させる或いはゴム片21の破損粉が摺動面に入り込み作動状態を劣化させる等々の問題がなくなった。
【0042】
なお、前記固定具20の応用構造例として図4に示す様に、ボールプランジャ26を円柱状金属盤23に設ける代わりに止めねじ24側先端の中心へ螺合させ、該ボールプランジャ26先端の鋼球部を前記円柱状金属盤23中心へ接触させた構造としても良い。
【0043】
この様な変形をした応用構造例のものでも、図3で説明したボールプランジャ26を円柱状金属盤23に設けて止めねじ24と当接したもの、そしてまた、図2で説明した実施の第1形態に係る応用構造例のものと同等の作用、効果を奏するものを得ることができる。
【0044】
次に本発明の実施の第3形態について図5に基づいて説明する。
なお、本実施の形態のものも前記実施の第1、第2形態と同様に、前記した基本構成及び従来のものと同一の部分、更に前記実施の第1、第2形態と同一の部分には、図中同一の符号を付して示し、重複する説明は極力省略し、本実施の形態に固有の特徴ある構成について重点的に説明する。
【0045】
すなわち本実施の形態のものは、前記実施の第1形態に係る応用構造例として図2により説明したものを基にして発展させたものであり、前記実施の第1形態の応用構造例におけるセットビス22を省き、代わりに止めネジ24自体の内方先端部分を錐状に形成したものである。
【0046】
本実施の形態においては、この様な形状の止めネジ24を設けることにより、セットビス22を省略したぶん部品点数が減少し、経済的で、構造が簡単になり、また、セットビス22の様にねじ接合による可動部分が無くなるので作動も安定し保守管理も容易となり、それでいて止めネジ24と円柱状金属盤23との接合面積は減少するので、止めネジ24の回転力は円柱状金属盤23には伝達されず、前記実施の第1、第2形態と同等の効果を奏しうるものである。
【0047】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0048】
例えば、前記第1、第2の実施の形態においては、セットビス22の先端は錐状と説明しているので、より具体的に錐状は円錐状又は角錐状の何れでも良いが、止めネジ24が孔部の雌ねじと螺合することからすれば、円錐状に形成することが好ましいとも言える。
【0049】
また、ゴム片21を設ける部材は円柱状金属盤23と説明しているが、この形状は円柱状に限定されるものではなく、例えば角柱状であってもよく、要するに止めネジ24が螺合する孔部の内径と半径又は対角線等が近似し、同孔部の内径との間に微少隙間を有して孔部に収納され、同孔部に沿って案内される柱状構造のものであればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インキローラの軸受調整装置において、揺動アームと偏心軸受との一体化固定手段として、揺動アームに偏心軸受まで貫通する雌ねじを加工形成した孔部を設け、この孔部内に挿入する柱状金属盤には、偏心軸受に面した側へゴム片を、また、その反対側にセットビス或いはボールプランジャを配して構成し、かつ、セットビスの先端は錐状に、また、ボールプランジャの先端は鋼球を配し、この錐状又は鋼球の先端に当接する止めねじを前記孔部に螺合して固定具を構成しているので、止めねじとセットビス或いはボールプランジャとは点接触であり、止めねじの回転力はゴム片に対してはほとんど作用しないが、同止めねじの回転に伴う押圧力は確実に伝達されることになり、ゴム片のむしれ等を生じることなしに、偏心軸受と揺動アームを一体的に固定するようにし、これにより偏心軸受と揺動アームを頻繁に相対的位相位置を変更しても偏心軸受を傷を付ける心配もなく、偏心軸受の極部変形が内径側に起こり、軸受との間の円滑な動きを阻害するとか、或いはゴム片の破損粉が摺動面に入り込み作動状態を劣化させる等々の問題がなく、長期に亘って安定した操作を実行する装置を得ることが出来たものである。
【0051】
また請求項2の発明によれば、インキローラの軸受調整装置において、揺動アームと偏心軸受との一体化固定手段として、揺動アームに偏心軸受まで貫通する雌ねじを加工形成した孔部を設け、この孔部内に挿入する柱状金属盤には、偏心軸受に面した側へゴム片を配し、また、その反対側に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設け、この止めねじを前記孔部に螺合して固定具を構成しているので、止めねじとセットビス或いはボールプランジャとは点接触であり、止めねじの回転力はゴム片に対してに対してはほとんど作用しないが、同止めねじの回転に伴う押圧力は確実に伝達されることになり、ゴム片のむしれ等を生じることなしに、偏心軸受と揺動アームを一体的に固定するようにし、これにより前記第1の発明と同様に偏心軸受と揺動アームを頻繁に相対的位相位置を変更しても偏心軸受を傷を付ける心配もなく、偏心軸受の極部変形が内径側に起こり、軸受との間の円滑な動きを阻害するとか、或いはゴム片の破損粉が摺動面に入り込み作動状態を劣化させる等々の問題がなく、長期に亘って安定した操作を実行する装置を得ることが出来たものである。
【0052】
しかも、本発明はセットビス或いはボールプランジャを前記した様に止めねじに設けているので、これに点接触して押圧力を伝達する柱状金属盤は別個の部品として製作することとなり、設計、製作、更に保守等に際し作業の自由度が増し、かつ、容易性を高めるようにし、経済的効果をも一段と向上することが出来たものである。
【0053】
更にまた請求項3の発明によれば、インキローラの軸受調整装置において、前記した第2の発明における様に、先端を錐状に形成したセットビス、或いは先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設けることに代えて、先端を錐状に形成した止めねじを設けたものであり、本発明によれば、止めねじの先端を錐状に加工するという簡単な工作で済むので、セットビス或いはボールプランジャ等を独立に製作し、これを柱状金属盤、又は止めねじ等に設置するものに比べ、部品点数及び製作工数が減少し、経済性、安定性を一段と高めることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係るインキローラの軸受調整装置の要部を示す構造説明図である。
【図2】図1に示すものの一部を変形をした応用構造例の要部を示す構造説明図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係るインキローラの軸受調整装置の要部を示す構造説明図である。
【図4】図3に示すものの一部を変形をした応用構造例の要部を示す構造説明図である。
【図5】本発明の実施の第3形態に係るインキローラの軸受調整装置の要部を示す構造説明図である。
【図6】一般の商業用や新聞用オフセット輪転機に設けられたインキ供給装置の基本構成を概略的に示す構造説明図である。
【図7】図6のものにおける要部を部分的に示し、(a)は往復ローラと版胴との間のインキ着けローラの相互関係を示す説明図、(b)は(a)の矢視A−A図である。
【図8】従来の揺動アームと偏心軸受との相互関係を示し、(a)は要部の概略構造図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図9】従来の、もう一つの揺動アームと偏心軸受との相互関係を示し、(a)は要部の概略構造図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 インキ溜
2 インキ元ローラ
3 呼び出しローラ
4 受け渡しローラ
5 インキローラ群
6 インキ着けローラ
7 刷版
8 版胴
9 ブランケット胴
10 湿し水装置
11 インキ
12 インキキー
13 ウェブ
14 往復ローラ
15 フレーム
16 往復ローラ軸受
17 偏心軸受
18 揺動アーム
19 シャフト
20 固定具
21 ゴム片
22 セットビス
23 円柱状金属盤
24 止めねじ
25 固定具
26 ボールプランジャ
27 固定具
28 固定具
29 銅片
30 ゴム片

Claims (3)

  1. オフセット印刷機のインキ供給装置に配設したインキローラ群中で偏心軸受を介してローラを揺動可能に支持する構造を有するものにおいて、基準軸へ軸着させた偏心軸受を介してローラを揺動支持するように構成した揺動アームと該偏心軸受とを一体化させる固定手段として、前記揺動アームの一部に前記偏心軸受へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部に雌ねじを加工形成すると共に柱状金属盤を挿入し、同柱状金属盤には偏心軸受に面した側へゴム片を設けると共に反対側には外方に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを設け、同セットビス或いはボールプランジャの先端に当接させて揺動アームの外側より止めねじを螺合させた構造の固定具を備えたことを特徴とするインキローラの軸受調整装置。
  2. オフセット印刷機のインキ供給装置に配設したインキローラ群中で偏心軸受を介してローラを揺動可能に支持する構造を有するものにおいて、基準軸へ軸着させた偏心軸受を介してローラを揺動支持するように構成した揺動アームと該偏心軸受とを一体化させる固定手段として、前記揺動アームの一部に前記偏心軸受へ向かって貫通した孔部を設け、同孔部に雌ねじを加工形成すると共に柱状金属盤を挿入し、同柱状金属盤には偏心軸受に面した側へゴム片を設け、同柱状金属盤の反対側に向かって先端を錐状に形成したセットビス、或いは同先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設け、同セットビス或いはボールプランジャの先端を前記柱状金属盤の反対側に当接させて揺動アームの外側より止めねじを螺合させた構造の固定具を備えたことを特徴とするインキローラの軸受調整装置。
  3. 請求項2に記載の先端を錐状に形成したセットビス、或いは先端に鋼球を具備させたボールプランジャを配設した止めねじを設けることに代えて、先端を錐状に形成した止めねじを設けたことを特徴とするインキローラの軸受調整装置。
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