JP3621728B2 - 直動機構部用の給油パッド - Google Patents
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Description
【利用分野】
本発明は、直線駆動用のレールと、これの頭部に移動自在に外嵌する直動軸受との組み合わせからなる直動機構部に用いる給油パッドに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
フライス盤等の工作機械や省力化機械では、ワーク(W) を支持又は保持する可動ベッド(B) を、フレーム(F) 上に直線移動自在に支持させたものがあり、この支持機構として、図1及び図2に示すように、前記フレーム(F) 上に配置した一対のレール(R)(R)と、これの頭部に移動自在に外嵌し且つ前記可動ベッド(B) の下面に装着される複数の直動転がり軸受(1a)(1a)とからなる直動機構を採用するものがある。尚、同図のものでは、レール(R)(R)を支持するフレーム(F) と可動ベッド(B) との間に送りネジ装置等の直動往復機構(M) が介在され、これの作動により前記可動ベッド(B) が往復駆動される。
【0003】
この直動機構では、前記直動転がり軸受(1a)に内蔵される多数のボールがレール(R) との間で転がり移動すると共に、軸受本体内のボール通路を介して循環することから、直動転がり軸受(1a)の移動抵抗が大幅に低減され、これにより、可動ベッド(B) がスムーズに移動する(図7、図8参照)。
ところが、この直動機構では、長期間使用すると、レール(R) の表面の油膜が消失して、このレール(R) が錆びたり、直動転がり軸受(1a)内のボールの円滑作動が損なわれ易いという問題がある。これは、直動転がり軸受(1a)内に充填されたグリス等の油がこの直動転がり軸受(1a)の移動に伴ってレール(R) の表面に塗布されるが、前記油は、主として軸受本体内の潤滑に使用され、又、油の保持容量が比較的小さいからである。
【0004】
そこで、レール(R) の表面を常時油膜形成状態に維持するには、前記直動転がり軸受(1a)に装備されるグリスニップル等から油を頻繁に補充する必要がある。ところが、前記直動転がり軸受(1a)の配置部は何れも狭い場所や油補充のしにくい場所に設定されることが多く、レール(R) の表面の油膜が消失し易い。この結果、レール(R) の表面が錆びたり、直動転がり軸受(1a)内のボールの円滑動作が損なわれる。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、『レール(R) とこれの頭部に移動自在に装着される直動軸受(1) とからなる直動機構の前記レール(R) の前記頭部に装着される直動機構部用の給油パッド』において、レール(R) の頭部表面の油膜が長期にわたって維持されるようにする為、直動軸受(1) と共に移動する部材によってレール(R) の表面に給油できるようにすることをその課題とする。[請求項1の発明]
【0006】
【技術的手段】
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『レール(R) の頭部断面を包囲する断面形状に形成され柔軟で且つ連続気泡を備える多孔質な含油パッド(3) と、この含油パッド(3) における前記レール(R) の軸線方向に平行な上面及び両側面に添設形成された断面逆U字状の弾性板製のカバー(2) とからなり、前記含油パッド(3) には、潤滑又は防錆用の油を含浸させ、前記カバー(2) の弾性変形能を、その両側の垂下片(21)(21)の一方を含油パッド(3) と共に上方に弾性変形させて直動軸受(1) に支持固定された可動ベッドとレール(R) との間に強制的に挿入できる程度に設定した』ことである。
【0007】
【作用】
上記技術的手段は次のように作用する。
可動ベッドが直動軸受(1)(1)を介してレール(R)(R)によって支持される場合、通常は、一つのレール(R) に対して少なくとも一対の直動軸受(1)(1)が装着される。又、レール(R) と可動ベッドとの間が比較的狭いものとなる。
【0008】
上記構成の給油パッドを、直動軸受(1)(1)の間のレール(R) と可動ベッドとの間の間隙にその側方から押し込んで取り付ける。カバー(2) は、断面U字状の弾性板製であり、このカバー(2) の弾性変形能は、その両側の垂下片(21)(21)の一方を含油パッド(3) と共に上方に弾性変形させて前記間隙に強制挿入できる程度に設定されているから、前記押込みによって、押込み方向前方の垂下片(21)及びこれの内側の含油パッド(3) の側部が前記押込み方向後方に変形し、これらが最終的に前記間隙を越えた時点で初期形状に復元して、この給油装置がレール(R) に外嵌された状態となる。そして、可動ベッドの移動、つまり、直動転がり軸受(1) の移動に伴ってこの給油パッドが移動されることから、含油パッド(3) 内の油がレール(R) の表面に塗布される。
【0009】
一方、この給油パッド内の油がなくなった場合には、これを前記間隙から強制的に引き抜く。このとき、上記とは逆に、引抜き方向後方の垂下片(21)及びこれの内側の含油パッド(3) の側部が前記引抜き方向後方に変形して、最終的にこれらが前記間隙を抜けた時点で初期形状に復元する。
この給油パッドでは、レール(R) への装着及び取り外しが容易であるから、含油パッド(3) 内の油がなくなった場合における油補充が容易である。尚、再補充せずに新しいものと交換してもよい。
【0010】
【効果】
この給油パッドをレール(R) に装着すると、直動軸受(1) と共に移動してレール(R) の表面に給油でき、又、この給油パッド内に保持される含油量が比較的大きいから、レール(R) の頭部表面の油膜が長期にわたって維持される。
又、この給油パッドでは、油補充の回数が少なくてよく、しかも、前記補充又は交換の為の取り外し及び再装着が容易であるから、上記油膜維持の為のメンテナンスが簡便なものとなる。
【0011】
更に、カバー(2) は、合成樹脂を射出成形する等によって製作可能であり、これを含油パッド(3) に添設するだけでその全体が製作されるから、全体が安価となる。
尚、この給油パッドの全体をレール(R) の両側に2分割可能な構成としたものも考えられるが、このものでは、レール(R) への装着に際して、このレール(R) の両側に前記給油パッドを構成する分割部材を配置する必要がある。ところが、可動ベッドは、通常、一対のレール(R)(R)により支持され、しかも、これらレール(R)(R)の支持台と前記可動ベッドとの間が狭いから、これらレール(R)(R)間に一方の分割部材を挿入できない場合があるが、本発明のものでは、レール(R)(R)の外側から出し入れするものであるから、このような不都合が生じない。
[請求項2の発明]
この請求項2の発明は、上記請求項1の発明に於いて、『カバー(2) の上面板(20)に、位置決め孔(23)を形成した』ものであり、この場合、可動ベッドの下面におけるレール(R) との対向部に突起を設けておくと、給油パッドの上記押し込みに際して、前記突起がカバー(2) の上面板(20)の位置決め孔(23)に嵌入されてこの給油パッドが可動ベッドに対して位置決めされる。これにより、この給油パッドが可動ベッドと同期して移動する。尚、この給油パッドの取付後に、可動ベッドの貫通孔から位置決め孔(23)に係止ピンを挿入するようにしてもよい。
[請求項3の発明]
この請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明に於いて、『カバー(2) に、複数の給油孔(22)(22)を貫通形成した』ものであり、この場合、含油パッド(3) の油がなくなったときに、この含油パッド(3) の内周部に直接油を塗布できるのに加えて、給油孔(22)(22)からも油を補給できる。これにより、含油パッド(3) の内周部からの含浸油が到達しにくい外周部にも油を含浸させ易い。つまり、含油パッド(3) の全体に油を含浸させ易い。これにより、給油パッドの含油量を最大にできる。
【0012】
【実施例】
次に、上記した本発明の実施例を図面に従って詳述する。
[実施例1]
この実施例1は、図3から図6に示すように、断面逆台形状のガイド部(R1)と、このガイド部(R1)の下方に連設されてこれの下端よりも両側に張り出す断面矩形状の支持部(R2)とからなるレール(R) に使用できる給油パッド(P) としたものである。尚、レール(R) は、機器のフレーム(F) 上に固定され、又、このレール(R) の上記ガイド部(R1)に直動転がり軸受(1a)(1a)が外嵌し、これら直動転がり軸受(1a)(1a)が可動ベッド(B) の下面に装着される。
【0013】
上記給油パッド(P) は、同図に示すように、上記ガイド部(R1)の断面上部から断面両側部までを包囲する断面形状の含油パッド(3) と、これの外周部に添接形成されるカバー(2) とからなる。前記含油パッド(3) は、後述の柔軟なスポンジから構成され、レール(R) の軸線に平行な一対の外側面と上面を具備するようにした一様な断面の型材で、その内周側の摺動溝部(31)の断面形状が前記ガイド部(R1)の断面輪郭に一致する。当然ながら、直動転がり軸受(1a)内のボール(11)(11)群が対接するボール溝(L)(L)にも接触する形状である(図7、図8参照)。これら構成により、含油パッド(3) の内周部は、レール(R) の頭部全域に密着するものとなる。尚、給油パッド(P) のレール(R) への非装着状態における含油パッド(3) の断面内周形状の大きさを、ガイド部(R1)の断面輪郭形状の大きさより極僅かに小さく(0.5mm程度)設定している。これにより、レール(R) へ装着した状態における前記密着度合いが向上する。
【0014】
上記カバー(2) は、合成樹脂製であり、矩形状の上面板(20)の両側辺に垂下片(21)(21)が連設された断面逆U字状の板状体に形成されている。このカバー(2) は、合成樹脂により製作される。これにより、このカバー(2) の弾性変形能は、前記垂下片(21)(21)の一方を上記含油パッド(3) と共に上方に弾性変形させて可動ベッド(B) とレール(R) との間に強制的に挿入できる程度に設定される。更に、このカバー(2) の上面板(20)には、含油パッド(3) に油を補給する為の複数の給油孔(22)(22)が貫通形成されている。尚、上記含油パッド(3) とカバー(2) とは、接着等により一体化される。
【0015】
更に、含油パッド(3) を構成するスポンジは、耐油性エステル系の合成樹脂を発泡成形して製作され、その発泡倍率が7〜20倍程度の連続気泡スポンジとなっている。そして、この含油パッド(3) には、潤滑及び防錆用の油が含浸されている。尚、前記発泡倍率が30倍程度の場合、連続気泡が大きく毛細管現象による吸上げ高さが2〜3mm程度と小さくなり、含油能力が不十分であった。一方、発泡倍率を極端に小さくすると、連続気泡が使用時のホコリ等により目づまりし易いものとなって使用には適さなかった。これらに対して、上記した7〜20倍程度のものでは、目づまりしにくく含油能力も十分であった。尚、前記吸上げ高さは、10倍程度で36mm前後、15倍程度で25mm前後であった。
【0016】
上記構成の給油パッド(P) を、レール(R) に取り付けるには、直動転がり軸受(1a)(1a)間において、各レール(R) と可動ベッド(B) との間の間隙にその側方から押し込む。すると、図5の二点鎖線に示すように、押込み方向前方の垂下片(21)及びこれの内側の含油パッド(3) の側部がその内側(前記押込み方向後方)に弾性変形して前記間隙に挿入される。そして、最終的に前記垂下片(21)が前記間隙を越えた時点で、この垂下片(21)及び含油パッド(3) の側部が初期形状に復元される。これにより、給油パッド(P) がレール(R) のガイド部(R1)に外嵌された状態となる。尚、前記復元に際しては、垂下片(21)の高さ(H) が、前記外嵌状態の給油パッド(P) の上端コーナー部とガイド部(R1)の上端コーナー部との間の間隔(A) より多少大きい場合でも、前記押し込みの最終段階で、前記押込み方向後方の垂下片(21)がその外側(前記押込み方向後方)に弾性変形するまで押し込むことにより、前記前方の垂下片(21)を上記間隙から脱出させることができる。この後、給油パッド(P) を少し引き戻すと、上記外嵌状態となる。
【0017】
このとき、非装着状態での含油パッド(3) におけるガイド部(R1)の上面との対接面からカバー(2) の上面までの厚さを、ガイド部(R1)と可動ベッド(B) との間の間隙寸法に一致させていることから、又、可動ベッド(B) におけるレール(R) の対向部の中央には、突起(B1)が突出していることから、前記押込みの最終段階でこの突起(B1)がカバー(2) の上面板(20)の中央の給油孔(22)に嵌入する。これにより、この給油パッド(P) が、可動ベッド(B) に対して位置決め状態に固定される。つまり、この実施例では、前記給油孔(22)が既述の位置決め孔(23)となる。尚、給油パッド(P) の上記厚さを、上記間隙寸法より僅かに大きく設定すると、これのレール(R) への装着状態に於いて、含油パッド(3) とガイド部(R1)の上面との密着度合いがより一層向上する。
【0018】
そして、この外嵌状態で、可動ベッド(B) を移動させると、これに同期して給油パッド(P) が移動する。これにより、含油パッド(3) に含浸される油がガイド部(R1)の表面に塗布される。このものでは、含油パッド(3) が上記した含油能力を具備することから、長期にわたって前記ガイド部(R1)の表面の油膜が維持される。又、前記含油パッド(3) は、上記合成樹脂製のスポンジであるから、フェルトを用いた場合のような繊維等の脱落がなく、この点でも、直動転がり軸受(1a)(1a)のレール(R) に対する移動の円滑性が向上する。
【0019】
更に、長期使用により含油パッド(3) の油がなくなった場合には、給油パッド(P) をレール(R) から取り外すが、この取り外しに際しては、前記給油パッド(P) を側方に引き抜く。このとき、図6に示すように、引抜き方向後方の垂下片(21)とこれの内側の含油パッド(3) の側部とが、この給油パッド(P) の外側に弾性変形して、これらの部分が最終的に前記間隙を越えた時点で、初期形状に復元する。尚、前記引き抜きに際しては、カバー(2) の両端面中央を把持して下方に抑えながら引き抜く。これにより、上記突起(B1)と位置決め孔(23)との係合が解除される。
【0020】
この引き抜かれた給油パッド(P) の含油パッド(3) には、レール(R) との対接面に直接、油を塗布すると共に、カバー(2) の全ての給油孔(22)(22)から給油する。これにより、前記対接面からの含浸油が到達しにくいパッド外周部にも油を含浸させ易く、含油パッド(3) の全体に油が含浸されるものとなる。この後、上記と同様にして、この給油パッド(P) をレール(R) に再装着する。尚、この給油パッド(P) は、再使用せずに、新しいものと交換してもよいことは言うまでもない。
【0021】
このものでは、含油パッド(3) 内に含浸された油が常時レール(R) の頭部表面に補給されるから、この表面の油膜が消失しにくい。又、含油パッド(3) 内の油が消失した時には、これを取り外して油を補給するか又は新たな給油パッド(P) に交換するだけでよく、しかも、この取り外し及び装着が簡単である。更に、この給油パッド(P) では、その全体が合成樹脂成形品により構成されるから、製作が容易であり、全体が安価となる。
[実施例2]
この実施例2は、上記実施例1の含油パッド(3) に相当する含油パッド部(3a)を発泡成形し、この成形時において金型と接触する表面部に形成される非発泡層(2a)に、上記実施例1のカバー(2) の機能を持たせたものである。
【0022】
このものを製造する際、先ず、図10に示すように、矩形状断面の棒状のブロック体(K) が発泡性合成樹脂により金型を用いて成形される。これにより、金型との接触面から一定深さが非発泡層(2a)となる。このブロック体(K) を、同図の二点鎖線に示すように複数に裁断してパッド体(P0)(P0)を形成する。そして、各パッド体(P0)の下面中央部を長手方向に切除して上記レール(R) のガイド部(R1)との接触部となる摺動溝部(31)を形成する。これにより、図9に示すように、含油パッド部(3a)と、これの外表面の全域に被覆形成された非発泡層(2a)とからなる含油パッド(P) が形成される。
【0023】
尚、含油パッド(P) を構成する合成樹脂の種類を適切に選定することにより上記非発泡層(2a)の弾性変形能が上記カバー(2) と同様に設定されている。
従って、この給油パッド(P) も、レール(R) と可動ベッド(B) との間の間隙にその側方から押し込むと、前記非発泡層(2a)における押込み方向前方の垂下片(21)、その下端の横片(25)及びこれらの内側の含油パッド部(3a)の側部が、上記実施例1と同様に、押込み方向後方に弾性変形して前記間隙に挿入され、更に、前記間隙を越えた時点で初期形状に復元する。これにより、給油パッド(P) が上記ガイド部(R1)に外嵌される。尚、給油パッド(P) の取り外しの際の各部も上記実施例1と同様に作用する。
【0024】
この給油パッド(P) では、含油パッド部(3a)の外表面の全域が非発泡層(2a)により被覆されているから、この給油パッド(P) がレール(R) に沿って移動したときに、何かにぶつかっても前記含油パッド部(3a)が損傷しにくい。尚、この実施例2では、含油パッド部(3a)の外表面の全域を非発泡層(2a)により被覆させているが、これを、上記実施例1と同様に、前記含油パッド部(3a)の下面を被覆させない構成、つまり、垂下片(21)(21)の下端に横片(25)(25)を設けない構成としてもよいことは言うまでもない。
【0025】
又、この実施例2でも、非発泡層(2a)に貫通させて上記位置決め孔(23)及び給油孔(22)を形成すると、上記実施例1と同様に、位置決めや給油ができる。
[変形例]
▲1▼.上記実施例1では、レール(R) に給油パッド(P) を外嵌させた状態で、これが可動ベッド(B) に固定されるものとしたが、これを、直動転がり軸受(1a)に係脱自在に固定される構成としてもよい。又、一対の直動転がり軸受(1a)(1a)間に外嵌させるだけで、可動ベッド(B) や直動転がり軸受(1a)に固定しなくてもよい。更に、前記外嵌状態で、給油パッド(P) と可動ベッド(B) との間に間隙が形成される構成としてもよい。
【0026】
▲2▼.上記した直動転がり軸受(1a)(1a)を使用するものでは、上記外嵌状態において含油パッド(3) の内周部がボール溝(L)(L)に対接するかぎり前記含油パッド(3) の断面内周形状がレール(R) の断面輪郭に必ずしも全域にわたって一致しなくてもよい。
▲3▼.上記実施例1のカバー(2) は、上記した弾性変形能を具備するかぎり合成樹脂製でなくてもよい。又、含油パッド(3) は、十分な含油能力を具備するかぎり上記した構成のスポンジに限定されるものではない。
【0027】
▲4▼.上記実施例1では、直動軸受(1) として直動転がり軸受(1a)を使用した直動機構に本発明の給油パッド(P) を装着したが、これを、直動滑り軸受を使用した直動機構に装着してもよいことは言うまでもない。又、上記した何れの実施例でも、レール(R) の断面形状は、上記のものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】直動機構の説明図
【図2】そのX−X断面図
【図3】本発明実施例1の給油パッド(P) の斜視図
【図4】その使用状態の説明図
【図5】その装着動作及び装着完了状態を示す断面図
【図6】その取り外し動作を示す断面図
【図7】直動転がり軸受(1a)の説明図
【図8】同上
【図9】実施例2の要部断面図
【図10】その成形時の説明図
【符号の説明】
(R) ・・・レール
(1) ・・・直動軸受
(2) ・・・カバー
(3) ・・・含油パッド
(21)・・・垂下片
(20)・・・上面板
(22)・・・給油孔
(23)・・・位置決め孔
(3a)・・・含油パッド部
(2a)・・・非発泡層
Claims (6)
- レール(R) とこれの頭部に移動自在に装着される直動軸受(1) とからなる直動機構の前記レール(R) の前記頭部に装着される直動機構部用の給油パッドにおいて、
レール(R) の頭部断面を包囲する断面形状に形成され柔軟で且つ連続気泡を備える多孔質な含油パッド(3) と、この含油パッド(3) における前記レール(R) の軸線方向に平行な上面及び両側面に添設形成された断面逆U字状の弾性板製のカバー(2) とからなり、前記含油パッド(3) には、潤滑又は防錆用の油を含浸させ、前記カバー(2) の弾性変形能を、その両側の垂下片(21)(21)の一方を含油パッド(3) と共に上方に弾性変形させて直動軸受(1) に支持固定された可動ベッドとレール(R) との間に強制的に挿入できる程度に設定した直動機構部用の給油パッド。 - カバー(2) の上面板(20)に、位置決め孔(23)を形成した請求項1に記載の直動機構部用の給油パッド。
- カバー(2) に、複数の給油孔(22)(22)を貫通形成した請求項1又は2の何れかに記載の直動機構部用の給油パッド。
- 含油パッド(3) を、発泡倍率が7〜20倍程度の連続気泡スポンジとした請求項1から3の何れかに記載の直動機構部用の給油パッド。
- レール(R) とこれの頭部に移動自在に装着される直動軸受(1) とからなる直動機構の前記レール(R) の前記頭部に装着される直動機構部用の給油パッドにおいて、
レール(R) の頭部断面を包囲する断面形状に形成され柔軟で且つ連続気泡を備える発泡合成樹脂製の含油パッド部(3a)と、この含油パッド部(3a)の外表面における前記レール(R) の軸線方向に平行な上面及び両側面に被覆形成された断面逆U字状の非発泡層(2a)を形成し、前記含油パッド部(3a)には、潤滑又は防錆用の油を含浸させ、前記非発泡層(2a)の弾性変形能を、その両側の垂下片(21)(21)の一方を含油パッド部(3a)と共に上方に弾性変形させて直動軸受(1) に支持固定された可動ベッドとレール(R) との間に強制的に挿入できる程度に設定した直動機構部用の給油パッド。 - 含油パッド部(3a)における外表面全域を非発泡層(2a)とした請求項5に記載の直動機構部用の給油パッド。
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