JP3621494B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ駆動制御装置に係り、より詳しくは、モータ負荷としきい値とを比較してモータの駆動を停止又は一定量反転させて停止するモータ駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、モータ駆動制御装置は、例えば、パワーウィンドウ装置に適用されている。このようにモータ駆動制御装置がパワーウィンドウ装置に適用された場合には、ドアガラスを昇降させるために、モータが用いられている。また、このパワーウィンドウ装置では、ドアガラスと窓枠との間の異物の挟む込みを検知する等のためにモータの回転に同期してパルス信号を発生するパルスエンコーダが設けられている。
【0003】
そして、例えば、異物挟み込みが生じた場合(図5のt)、図5(c)に示すように、パルスエンコーダから発生したパルス信号の周期が長くなるので、該パルス信号の周期の変化量ΔS(*) を求めると共に求めた変化量ΔS(*) がしきい値thより大きいか否かを判断することにより、ドアガラスと窓枠との間に異物の挟み込みが発生したか否かを判断する。なお、異物の挟み込みが発生したと判定した場合には、モータの駆動を一定量反転(ドアガラスを下降)させて停止する。また、パルスエンコーダから発生したパルス信号からモータの回転速度を求め、上記と同様に異物の挟み込みが発生したか否かを判断するようにしてもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モータに投入する電源が他のアクチュエータにも接続され、かつ、図5(a)に示すように、他のアクチュエータに電源が投入された場合(on)には、図5(b)に示すように、モータに印加する電圧(モータ電圧)が減少し、これに伴い、図5(c)に示すように、パルス信号の周期が変化する。よって、上記のように異物挟み込みが発生しているか否かを判断しても、パルス信号の周期の変化量にモータに印加する電圧の減少に伴うパルス信号の周期の変化量ΔS″が含まれる場合があるので、異物挟み込みによる変化量ΔS(*) とモータに印加する電圧の減少に伴うパルス信号の周期の変化量ΔS″とを判別でない、即ち、パルス信号の周期の変化量としきい値とを精度よく比較することができず、異物挟み込みの発生を精度よく判定することはできない。
【0005】
本発明は、上記事実に鑑み成されたもので、モータに印加する電圧が変化してもモータ負荷の変化量としきい値とを精度よく比較することの可能なモータ駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため請求項1記載の発明は、モータ負荷の変化量としきい値とを比較してモータの駆動を停止又は一定量反転させて停止するモータ駆動制御装置において、前記モータに印加される電圧を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量に基づいて、前記モータ負荷の変化量及び前記しきい値の少なくとも一方を補正する補正手段と、を備えている。
【0007】
ここで、本発明の原理を説明する。即ち、モータ駆動制御装置では、モータ負荷の変化量を、モータの回転に同期して発生したパルス信号の立ち上がり及び立ち下がりの少なくとも一方により定まる時間の変化量又は前記モータの回転速度の変化量により推定する場合があるが、モータに投入されている電源が他のアクチュエータにも投入及び該投入が遮断されると、モータに印加される電圧が変化する。このようにモータに印加される電圧が変化すると、上記時間の変化量又はモータの回転速度の変化量が変化する。よって、モータ負荷の変化量としきい値とを精度よく比較することができず、この結果、モータの駆動を誤停止したり、停止すべきときに停止できない場合がある。
【0008】
しかしながら、本発明では、検出手段によりモータに印加される電圧を検出し、補正手段により検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量に基づいて、モータ負荷の変化量及びしきい値の少なくとも一方を補正することことから、モータ負荷の変化量及びしきい値の一方を他方と又はモータ負荷の変化量及びしきい値を相互に精度よく比較することのできる値とすることができ、よって、モータ負荷の変化量としきい値とを精度よく比較することができる。なお、補正手段は、モータ負荷の変化量のみを補正する場合、検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量をモータ負荷の変化量から減算したり、しきい値のみを補正する場合、検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量を、しきい値に加算する。
【0009】
なお、モータの回転に同期して発生したパルス信号の立ち上がり及び立ち下がりの少なくとも一方により定まる時間は、パルス信号の立ち上がり及び立ち下がり間、立ち上がり間、及び立ち下がり間の何れかの時間である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。本形態のモータ駆動制御装置は、図1に示すように、モータ22を備えている。モータ22には、ウィンドウレギュレータ部16が連結されている。ウィンドウレギュレータ部16は、本形態では所謂ワイヤ式とされており、モータ22の駆動軸に取付けられた回転板22Aにワイヤが巻き掛けられている。このワイヤの端部はドアガラス20の下端部を支持する保持チャンネル24に連結されており、さらに、保持チャンネル24はメインガイド26へ上下移動可能に取り付けられている。これにより、モータ22が正逆方向に回転すると、この回転駆動力がワイヤを介して伝達されて、ドアガラス20がガラスガイド18に沿って上下移動する。なお、ウィンドウレギュレータ部16の構成は、このようなワイヤ式に限らず、Xアーム式や、モータ自体がラックに沿って移動する所謂モータ自走式を用いるようにしてもよい。
【0011】
モータ22によってドアガラス20が上昇されると、ドアガラス20の周端部がドア12のフレーム12A内のゴム製のウェザーストリップ(図示省略)に嵌合してドアフレーム12Aの開口が閉じられる。また、モータ22の回転駆動によって、ドアガラス20が下降移動されるとドア12のフレーム12Aの開口が開かれる。
【0012】
一方、モータ22は、オート/マニュアルスイッチ34によって操作される。オート/マニュアルスイッチ34は、例えば、両方向へそれぞれ2段操作可能なものが適用でき、1段操作のときは操作中にのみドア12のモータ22が駆動し(マニュアル操作)、2段操作することによってスイッチから手を離してもドアガラス20が所定の位置に達するまでモータ22が駆動される(オート操作)。また、モータ22は、回転板22A(図2に示す)を正逆方向の何れかに回転し、ドアガラス20を上昇または降下させることができる。
【0013】
図2に示すようにモータ駆動制御装置10は、前記モータ22の駆動をオート/マニュアルスイッチ34の操作によって制御するためのパワーウィンドウ制御部50を備えている。なお、パワーウィンドウ制御部50は、マイクロコンピュータで構成され、マイクロコンピュータは、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、及びアナログディジタル(A/D)変換器を含んで構成され、これらはバスにより相互に接続されている。
【0014】
モータ駆動制御装置10は、バッテリ60のプラス端子と接続されている。なお、バッテリ60のマイナス端子はアースされている。
【0015】
パワーウィンドウ制御部50は、オート/マニュアルスイッチ34の各スイッチからの信号線52が接続されている。
【0016】
パワーウィンドウ制御部50には、ドアガラス開閉用の第1及び第2のリレーコイル110、112のそれぞれの両端が接続されており、前記オート/マニュアルスイッチ34の操作に従って、パワーウィンドウ制御部50は、何れかのリレーコイル110、112を励磁する。
【0017】
第1のリレーコイル110に対応する位置には第1のリレースイッチ108が配置されている。第1のリレースイッチ108のコモン端子108Aは、前記モータ22の一端に接続されている。また、第1接点108Bはバッテリ60のプラス側端子に接続され、第2接点108Cはアースされている。なお、第1のリレーコイル110が非励磁の場合は第1のリレースイッチ108は第2接点108Cに切り換わっている。
【0018】
一方、第2のリレーコイル112に対応する位置には第2のリレースイッチ109が配置されている。第2のリレースイッチ109のコモン端子109Aは、前記モータ22の他端に接続されている。また、第1接点109Bはバッテリ60のプラス側端子に接続され、第2接点109Cはアースされている。なお、第2のリレーコイル112が非励磁の場合は第2のリレースイッチ109は第2接点109Cに切り換わっている。
【0019】
ここで、第1のリレーコイル110が励磁されると、第1のリレースイッチ108は第1接点108Bに切り換わり、モータ22の一端から他端へ電流が流れ、モータ22が正転しドアガラスは閉方向へ移動する。また、第2のリレーコイル112励磁されると、第2のリレースイッチ109は第1接点109Bに切り換わり、モータ22の他端から一端へ電流が流れ、モータ22が逆転しドアガラスは開方向へ移動する。
【0020】
一方、第1接点108B及びバッテリ60のプラス側端子間には線30の一端が接続され、線30の他端はパワーウィンドウ制御部50の前述したアナログディジタル(A/D)変換器に接続されている。これにより、パワーウィンドウ制御部50は、モータ22に印加される電圧(以下、モータ電圧という)を検出することができる。
【0021】
更に、モータ22には、パルスエンコーダ62が取付けられており、その信号線64はパワーウィンドウ制御部50に接続されている。このため、パワーウィンドウ制御部50では、モータ22の回転数をパルスエンコーダ62から供給されるパルス信号に基づいて得ることができる。また、このパルスエンコーダ62からの信号をカウントすることによって、ある程度のドアガラス20の位置を確認できる。
【0022】
次に、挟み込み検出処理ルーチンを示したフローチャート(図3参照)に沿って本形態の作用を説明する。なお、本ルーチンは、オート/マニュアルスイッチ34がオンされた場合、所定時間毎にメインルーチンに割り込んで実行される。ここで、メインルーチンは、オート/マニュアルスイッチ34がオンされた場合にスタートし、オート/マニュアルスイッチ34の操作に応じて第1のリレーコイル110及び第2のリレーコイル112の何れかを励磁することにより、ドアガラス20を上昇(閉止)又は下降(開放)させ、上昇ロック停止又は下降ロック停止した場合に、第1のリレーコイル110又は第2のリレーコイル112の励磁を停止する。
【0023】
挟み込み検出処理ルーチンのステップ70では、オート/マニュアルスイッチ34により、ドアガラス20を上昇する指示があったか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ72で、パルス信号の立ち上がりを連続して2回検出すると共にパルス信号の立ち上がり間の時間(現パルス信号の周期)を求め、Sにセットする。
【0024】
ステップ74では、モータ22に現在印加されている電圧(現モータ電圧)を取込み、Eにセットする。
【0025】
ステップ76で、パルス信号の周期の変化量ΔSを(1)式に従って演算する。
【0026】
【数1】
ΔS=S−S−J・(V−V)・S ・・・(1)
ここで、(1)式を説明する。Sは、パルス信号の周期の移動平均値であり、Eは、モータ電圧の移動平均値である。なお、これらの詳細は後述する。
【0027】
また、S−S(=ΔS′)は、パルス信号の周期の移動平均値に対する現パルス信号の周期の変化量(以下、第1の変化量という)である。更に、E−Eは、モータ電圧の移動平均値に対する現モータ電圧の変化量である。
【0028】
ここで、図5(a)に示すように、他のアクチェータに電源が投入された場合(on)、モータ電圧が、図5(b)に示すようにVからVに変化し、これにより、パルス信号の周期が、図5(c)に示すようにSからSに変化し、モータ22の回転速度が、図5(d)に示すようにnからnに変化したとする。なお、このようにモータ電圧が変化した場合、モータ22の回転速度は変化するが、モータ電流は変化しない。このときのモータ電流をIとする。
【0029】
モータ22の回転速度の変化量Δn(=n−n)は、(2)式から得られる。
【0030】
【数2】
Figure 0003621494
【0031】
但し、Kはモータ22の構造から決まる定数であり、p・z/aで表される。なお、aは、電機子回路の並列数/2、pは、電機子回路の磁極数/2、及びZは、全導体数である。また、φは1磁極あたりの磁束(Wb)である。
【0032】
ここで、モータ22が1回転するのにパルス信号がm回出力されるとすると、(2)式は、(3)式に変形できる。
【0033】
【数3】
Figure 0003621494
【0034】
(2)式及び(3)式から(4)式が得られる。
【0035】
【数4】
Figure 0003621494
【0036】
(4)式のS−S(=ΔS″)は、他のアクチェータへの電源の投入によりモータ電圧がEからEに変化したことによるパルス信号の周期の変化量(以下、第2の変化量という)である。
【0037】
なお、本形態におけるパルス信号の周期は、常温(10℃)でも10msec以下と小さい値であるため、S とSとは近似する値をとる(S ≒S)。このため、これらの積(S ・S)は、S と置き換えることができる。また、m/(K・φ)をJとすると、(4)式は(5)式に変形できる。
【0038】
【数5】
ΔS″=J・(V−V)・S ・・・(5)
以上説明したように、上記第1の変化量がしきい値(異物挟み込みと判定するための判定値)を越えているか否か判断することにより異物挟み込みが発生しているか否かを判断しても、当該第1の変化量には上記第2の変化量が含まれる場合があるので、異物挟み込みの発生を精度よく判定することはできない。よって、異物挟み込みの発生を精度よく判定するためには、第1の変化量から第2の変化量を減算(ΔS′−ΔS″)することにより第1の変化量を補正する必要がある。このように第1の変化量を補正すると、補正された第1の変化量は(1)式のΔSとなる。
【0039】
ステップ78で、判定値ΔSを(6)式に従って演算する。
【0040】
【数6】
ΔS=K・T・S +αS +β・・・(6)
ここで、(6)式を説明する。
【0041】
本形態では、異物挟み込みのない通常のドアガラスの上昇中に更にT(例えば、10)〔N〕の荷重(トルク)がモータ22にかかった場合に異物挟み込みと判定する。また、このときのモータ22の回転速度をn、パルス信号の周期をSとする。なお、T〔N〕の荷重がモータ22にかかった場合、モータ電圧Vは変化せず、モータ電流が変化する。即ち、モータ電流がIからIに変化したとする。更に、モータ22の回転速度がnに変化したとする。この場合、モータ22の回転速度の変化量Δn′(=n−n)は、(7)式から得られる。
【0042】
【数7】
Figure 0003621494
【0043】
ところで、モータ電流IとトルクTとは(8)式の関係がある。
【0044】
【数8】
Figure 0003621494
【0045】
但し、Kはモータ22の構造から決まる定数(p・z/(2π・a))である。(8)式から(7)式は、(9)式に変形できる。
【0046】
【数9】
Figure 0003621494
【0047】
(9)式、(3)式、及び(4)式から理解されるように、通常のドアガラスの上昇時にT〔N〕の荷重(トルク)がモータ22にかかった場合、現パルス信号の周期の上記パルス信号の移動平均値に対する変化量ΔS(=S−S)は、(10)式から得られる。
【0048】
【数10】
Figure 0003621494
【0049】
m・R/(K・K・φ)をKとおき、上記のようにS・SをS とおくと、(10)式は(11)式に変形できる。
【0050】
【数11】
ΔS=K・T・S ・・・(11)
よって、変化量ΔSが変化量ΔS以上であれば、異物の挟み込みと判定することもできる。即ち、変化量ΔSを判定値とすることもできる。
【0051】
しかしながら、異物挟み込みと判定されたときに、励磁する対象を第1のリレーコイル110から第2のリレーコイル112に切り換えても直ちにドアガラスは下降せず、ドアガラスが一定量上昇(オーバーラン)した後下降する。よって、変化量ΔSに、このドアガラスのオーバーランを補正する値を加味する必要がある。
【0052】
そこで、本形態では、ドアガラスのオーバーランを補正する値としてαS +βを用いて変化量ΔSに加えている。これは、(6)式となる。
【0053】
次のステップ80で、補正された第1の変化量ΔSが判定値ΔS以上であるか否かを判断することにより、異物挟み込みが発生したか否かを判断し、異物挟み込みが発生したと判定された場合には、ステップ82で、ドアガラスを下降させ、ステップ84で、ドアガラスの下降量がD(なお、50〔mm〕≦D≦200〔mm〕 例えば、D=50〔mm〕)以上か否かを判断し、ドアガラスの下降量がD以上の場合にドアガラスの下降を停止して、本ルーチンを終了する。
【0054】
なお、ドアガラスの下降量がD以上と判定されなかった場合には、ステップ88で、トアガラスが下降ロック停止したか否かを判断し、下降ロック停止したと判断された場合には、ステップ86に進んで、ドアガラスの下降を停止し、下降ロック停止していないと判断された場合には、ステップ82に戻って、ドアガラスの下降を継続する。
【0055】
一方、補正された第1の変化量ΔSが判定値ΔS以上でないと判断された場合には、ステップ90で、現パルス信号の周期Sが、絶対値Sより小さいか否かを判断する。
【0056】
ここで、絶対値Sを説明する。
前述したように補正された第1の変化量ΔSを求めるのに、パルス信号の周期の移動平均値を用いているので、例えば、上腕部等の軟らかいものが挟み込まれた場合には、パルス信号の周期が除々に増加するので、パルス信号の周期の移動平均値が除々に増加し、これにより、上記変化量ΔSが小さくなり、本来異物挟み込みが発生しているに挟み込みが発生していないと誤判定される場合がある。そこで、異物挟み込みが発生していると判定できるパルス信号の周期を絶対値として用いている。
【0057】
現パルス信号の周期Sが絶対値S以上の場合には、異物挟み込みが発生していると判定でき、この場合には、ステップ82に進む。一方、現パルス信号の周期Sが絶対値Sが小さい場合には、異物挟み込みが発生していないと判定でき、本ルーチンを終了する。
【0058】
次に、移動平均値S 、E を説明する。移動平均値S 、E は、異物挟み込みが発生していないと判定された場合に、挟み込み検出処理ルーチンとは別個の処理ルーチン(図4参照)により求められる。
【0059】
図4のステップ92で、パルス信号の周期の平均処理を実行する。なお、本ステップでは、例えば、16個(なお、16個に限定されない)のパルス信号の移動平均値を求める。ステップ94で、モータ電圧の平均処理を実行する。なお、本ステップは、ステップ92と同様の方法で求める。
【0060】
以上説明したように、本形態では、モータ電圧が変化して、パルス信号の周期が変化しても、モータ電圧の変化量に対応するパルス信号の周期の変化量を、検出したパルス信号の周期の変化量から減算しているので、モータ電圧の変化に伴うパルス信号の周期の変化量を相殺でき、異物挟み込みが発生しているか否かを精度よく判定することができる。
【0061】
また、前述した実施の形態では、モータ電圧の変化に伴うパルス信号の周期の変化量を相殺するため、検出したパルス信号の周期の変化量から(1)式にあるようにJ・(V−V)・S を減算しており、他のアクチュエータへの電源の投入が遮断された場合には、VはVとなり、モータ電圧が変化する前の状態に戻すことができる。
【0062】
更に、仮に、モータ電圧VがVより大きくなると、J・(V−V)・S が負の値となるので、モータ電圧の変化に伴うパルス信号の周期の変化量を相殺でき、この場合も異物挟み込みが発生しているか否かを精度よく判定することができる。
【0063】
以上説明した実施の形態では、モータ電圧の変化量に対応するパルス信号の周期の変化量を、検出したパルス信号の周期の変化量から減算するようにしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、モータ電圧の変化量に対応するパルス信号の周期の変化量を判定値に加算するようにしてもよく、モータ電圧の変化量に対応するパルス信号の周期の変化量によりパルス信号の周期の変化量及び判定値を補正するようにしてもよい。
【0064】
また、前述した実施の形態では、パルス信号の周期をパルス信号の立ち上がりに基づいて求めるようにしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、パルス信号の立ち下がりに基づいて求めるようにしてもよい。
【0065】
更に、前述した実施の形態では、パルス信号の1周期を求めるようにしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、パルス信号の半周期を求めるようにしてもよい。即ち、パルス信号の立ち上がり及び立ち下がり間の時間を求めるようにしてもよい。
【0066】
また、前述した実施の形態では、パルス信号の周期の変化量を求めるようにしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、モータの回転速度を求めるようにしてもよい。
【0067】
なお、全閉時にはモータ22の回転数低下が生じるが、このときは、パルスエンコーダ62からのパルス信号で全閉位置近傍であることを認識できるため、挟み込み検出処理とは別に、例えば増し締め処理等を行う。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明は、モータ負荷の変化量としきい値とを精度よく比較することができるので、モータの駆動を停止すべきときに停止することができると共にモータの駆動の誤停止を防止することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転席側ドアの内部構造を示す斜視図である。
【図2】本形態例の係るモータ駆動制御装置の回路図である。
【図3】挟み込み検出制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】パルス信号の周期及びモータ電圧の平均値演算処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】他のアクチュエータに電源が投入された場合のモータ電圧、パルス信号の周期、モータの回転速度の変化の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 モータ駆動制御装置
22 モータ
50 パワーウィンドウ制御部
62 パルスエンコーダ

Claims (3)

  1. モータ負荷の変化量としきい値とを比較してモータの駆動を停止又は一定量反転させて停止するモータ駆動制御装置において、
    前記モータに印加される電圧を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量に基づいて、前記モータ負荷の変化量及び前記しきい値の少なくとも一方を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記モータ負荷の変化量のみを補正する場合、前記検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量を、前記モータ負荷の変化量から減算することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記しきい値のみを補正する場合、前記検出手段により検出された電圧の変化量に対応するモータ負荷の変化量を、前記しきい値に加算することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動制御装置。
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