JP3621007B2 - 空気清浄器に対するカバーの取付構造 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は刈払い機、動力鋸などの携帯作業機に搭載される小型内燃機関の空気清浄器に対するカバーの取付構造，特にカバーを簡単に取り外しできるようにした空気清浄器に対するカバーの取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の空気清浄器では、カバーは複数のネジにより本体に取り付られている。即ち、カバーを外れないように固定するネジは、気化器本体と清浄器本体とを一緒に吹返し防止板に固定するように螺合されるが、ネジが吹返し防止板のネジ孔へ合わせにくく、特にカバーの内部にはフイルタが収容されるので、ネジを吹返し防止板のネジ孔へ合わせる場合に、ネジがフイルタの通孔に引つ掛かり、ネジ孔へ合わせることを困難にしている。
【０００３】
携帯作業機は埃を発生する劣悪な環境で使用されるので、所定時間毎にカバーを外してフイルタに捕集された埃を取り除く必要があり、このためにもカバーは取外しが容易なことが要求される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、振動などにより外れることがないように取り付けられ、しかもカバーの取外しが容易な、空気清浄器に対するカバーの取付構造を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は気化器本体に結合した本体にフイルタを挟んでカバーが結合される空気清浄器において、前記カバーの下縁に設けた係合片を、前記本体の下縁に左右１対の支板により支持したロツドへ係合し、前記カバーの上縁から前記本体へ突出する腕を、前記本体の上縁部に設けた開口へ挿通し、前記腕の先端に接続した折曲げ片の先端の溝を前記開口へ係合するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明ではカバーの下縁部に設けた係合片を、本体の下縁部に支持したロツドに引つ掛け、カバーの上縁部から本体の方へ延びる腕を、本体の上縁部に設けた開口へ挿通し、腕の先端に設けた折曲げ片を折り返し、かつ開口に係合して抜けないようにする。また、折曲げ片を本体の上側へ折り返し、折曲げ片から下方へ突出する抜止め片を腕の開口へ係止するようにしてもよい。折曲げ片は弾性的に開口の縁部に係合するか、腕の開口に係止されるので、機関の振動に対しカバーの折曲げ片が外れることはない。カバーを取り外すには、折曲げ片を本体の開口または腕の開口から解放し、腕と折曲げ片を本体の開口から引き出し、カバーを本体から取り外す。
【０００７】
【実施例】
図１，２に示すように、空気清浄器は本体２とフイルタ本体１１とカバー１５とからなり、本体２とカバー１５にそれぞれ長方形の枠６と枠２２（図３）が形成され、両者の間にフイルタ本体１１の枠１３が挟持されるとともに、枠１３と一体に形成した枠１３よりも少し小さい嵌合縁１３ａが枠６の内部へ嵌合される。本体２は長方形の基板５に長方形の枠６を一体に形成され、下縁部の左右１対の支板９の間にロツド１０を支持される。本体２の上縁部には開口３を有する支持部材４が形成される。基板５の枠６の内部に気化器本体（図示せず）の吸気路に連通する出口８が備えられ、出口８の両側に１対の通孔７が備えられる。出口８を覆う邪魔板１２の両端の通孔７ａを有する支板が通孔７へ重ね合わされる。１対のボルトが通孔７ａ，７へ挿通され、さらに気化器本体と断熱管の通孔を経て機関の吸気ポート付近の壁部へ螺合される。フイルタ本体１１は薄い不織布などからなるフイルタ１４の周縁部を長方形の枠１３に結合してなり、枠１３と一体に枠１３よりも幾分小さい長方形の嵌合縁１３ａが一体に備えられる（図４を参照）。
【０００８】
図２，３に示すように、カバー１５の上縁部から本体２の方へ突出する腕１６の先端に、ピン１７により折曲げ片１８が接続され、折曲げ片１８の端部に支持部材４に係合する溝１９が形成される。カバー１５の内面には前述した長方形の枠６と同様の枠２２が形成され、枠２２の底部に複数の空気取入口２０が設けられる。空気取入口２０を囲む円筒部２０ａは、互いに隣接して下方へ延びる。枠２２の底縁の外面に、先端が円弧状に湾曲した係合片２１が備えられる。本体２とカバー１５はそれぞれ合成樹脂から一体に成形される。折曲げ片１８を折り返した時の寸法は、カバー１５の引掛け部の隙間よりも大きくし、折曲げ片１８と開口３との係合部分で抜止め構造とする。
【０００９】
図４に示すように、カバー１５を本体２へ取り付けるには、まずカバー１５の係合片２１を本体２のロツド１０へ係合し、次いで、嵌合縁１３ａを枠６へ嵌合し、本体２の枠６とカバー１５の枠２２との間にフイルタ本体１４の枠１３を挟む。カバー１５から突出する腕１６を支持部材４の開口３へ挿通し、折曲げ片１８をピン１７の部分から折り返し、折曲げ片１８の溝１９を支持部材４の上縁部に弾性的に係合する。折曲げ片１８が支持部材４の開口３の縁部に係合されることから、腕１６が開口３から抜け出ることはない。
【００１０】
図５に示す実施例では、カバーの取付構造はカバー１５から前方ないし本体２の方へ突出する腕１６の途中に、開口２４と支持部材４の縁部に係合する突片１６ａとを設け、腕１６の先端に折曲部分１７ａから折曲げ片１８ａを設け、折曲げ片１８ａを支持部材４の上側を経て腕１６の上に重ね合わせ、折曲げ片１８から下方へ突出する抜止め片２５を開口２４へ弾性的に係合するように構成される。カバー１５を取り外す時は、折曲げ片１８ａを前方へ押して湾曲させ、抜止め片２５を開口２４から取り外す。
【００１１】
【発明の効果】
本発明によれば、空気清浄器の本体に対しカバーがネジを用いないで、本体の上縁部の開口に、カバーの上縁部の折曲げ片を有する腕が弾性的に係合されるものであるから、カバーの装着と取外しが容易であり、フイルタ本体にネジ挿通孔を設ける必要がなく、本体とカバーは合成樹脂から一体に成形できるので、製造経費の節減にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る空気清浄器に対するカバーの取付構造を示す分解斜視図である。
【図２】同空気清浄器のカバーを示す斜視図である。
【図３】同空気清浄器の内側を示す斜視図である。
【図４】同空気清浄器に対するカバーの組付け状態を示す側面断面図である。
【図５】本発明の一部変更実施例に係る空気清浄器に対するカバーの取付構造の要部を示す側面断面図である。
【符号の説明】
２：本体 ３：開口 ４：支持部材 ５：基板 ６：枠 ７：通孔 ７ａ：通孔８：出口 ９：支板 １０：ロツド １１：フイルタ本体 １２：邪魔板 １３：枠 １３ａ：嵌合縁 １４：フイルタ １５：カバー １６：腕 １６ａ：突片 １７：ピン １７ａ：折曲げ部 １８：折曲げ片 １８ａ：折曲げ片 １９：溝 ２０：空気取入口 ２０ａ：円筒部 ２１：係合片 ２２：枠 ２３：２４：開口 ２５：抜止め片

Claims (2)

1. 気化器本体に結合した本体にフイルタを挟んでカバーが結合される空気清浄器において、前記カバーの下縁に設けた係合片を、前記本体の下縁に左右１対の支板により支持したロツドへ係合し、前記カバーの上縁から前記本体へ突出する腕を、前記本体の上縁部に設けた開口へ挿通し、前記腕の先端に接続した折曲げ片の先端の溝を前記開口へ係合するようにしたことを特徴とする、空気清浄器に対するカバーの取付構造。
2. 前記腕に開口と前記本体の開口に当接する突片とを設ける一方、前記折曲げ片に前記腕の開口に係合する抜止め片を備えた、請求項１に記載の空気清浄器に対するカバーの取付構造。

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