JP3620556B2 - 転写装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された現像像を被転写材上に転写させる転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
用紙などの被転写材を搬送するとともに、像担持体上に形成された現像像をその被転写材上に転写させる被転写材搬送ベルトを備えた転写装置は、例えば特開平8−22201号により公知である。
この種の転写装置においては、被転写材が正規のタイミングで搬送されなかったりすると、本来、被転写材上に転写されるべき現像像が被転写材搬送ベルト上に直接転写されてしまうことになる。この状態を放置すると、プリントを再開した時に、被転写材搬送ベルト上に転写された現像像により被転写材の裏面が汚されてしまい、品質不良の印刷物を生じさせてしまうので、従来より被転写材搬送ベルト近傍には、被転写材搬送ベルトの搬送面を清掃するクリーニング装置が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術においては、クリーニング装置を構成するブラシ部材やブレード部材を常時、被転写材搬送ベルトに当接させていたので、双方の磨耗が著しく、寿命が短くなるという欠点があった。
【0004】
本発明の目的は、被転写材搬送ベルトおよびクリーニング装置の長寿命化を図れる転写装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、像担持体表面に対し当接/離隔可能で、且つ複数の回転部材を介して無端移動可能に保持された被転写材搬送ベルトと、該被転写材搬送ベルトの像担持体とは反対側に設けられ、像担持体上に形成された現像像を被転写材上に転写させる転写器と、前記被転写材搬送ベルト表面を清掃するクリーニング装置とを有する転写装置において、前記クリーニング装置を前記被転写材搬送ベルトの回転部材の軸外周部で重力方向に吊り下げて回動自在に保持させ、前記被転写材搬送ベルトが前記像担持体表面から離隔したとき前記クリーニング部材が前記被転写材搬送ベルトに接触することにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
図1は印刷動作時の像担持体と転写装置の関係を示す要部断面図、図2は待機時の像担持体と転写装置の関係を示す要部断面図である。
図において、被転写材搬送ベルト1は、軸方向に互いに平行に配置された駆動ローラ2、従動ローラ3および補助ローラ4,6,7からなる複数の回転部材に張架保持されている。ローラ3,4,6,7は接地されており、被転写材搬送ベルト1は体積抵抗が10〜1015Ω・cmを有する材質で構成されている。
被転写材搬送ベルト1は用紙などの被転写材(図示せず)を搬送するための搬送面を有し、搬送面の背面側には、像担持体11上に形成された現像像12を被転写材上に転写させる転写器8が設けられている。
【0007】
被転写材搬送ベルト1の搬送面を清掃するクリーニング装置5は、例えばクリーニングブレード5aと、クリーニングブレード5aを保持するブレードホルダ5bからなり、補助ローラ4の軸外周部に対し回動自在に保持されている(詳細は後に述べる)。
なお、帯電器9は、被転写材が被転写材搬送ベルト1から剥離する際に、被転写材の除電を行うとともに被転写材搬送ベルト1上に付着した紙粉やトナーの電気的性質を揃えるための帯電器である。
これら、被転写材搬送ベルト1、クリーニング装置5、転写器8および帯電器9は、ハウジング10に収納されており、図示しない駆動手段により駆動ローラ2の回転軸を支点に揺動可能に設けられている。
【0008】
補助ローラ4とクリーニング装置5との係合部の詳細を図3に示す。図3は図1のA−A線矢視断面図である。
図において、補助ローラ4は、ハウジング10に軸受13を介して係止されており、また、クリーニング装置5のブレードホルダ5bの両端部には、軸受13外周部に係合する貫通穴5cが設けられており、これによって、クリーニング装置5は、補助ローラ4の軸外周部で重力方向に吊り下げられるとともに、前記軸外周部に回動自在に保持されることになる。
【0009】
以上の構成おいて、印刷動作時は、被転写材搬送ベルト1は図示しない駆動手段により像担持体11に圧接され、裏面より転写器8により帯電される。これに伴う静電気力により被転写材搬送ベルト1は像担持体11上の現像像12を被転写材上に転写させるとともに被転写材を静電吸着し像担持体11から剥離させる。帯電器9は、被転写材が被転写材搬送ベルト1から剥離する際に被転写材の除電を行うとともに被転写材搬送ベルト1上に付着した紙粉やトナーの電気的性質を揃える機能も有する。
【0010】
クリーニングブレード5aは、ブレードホルダ5bを介して補助ローラ4の回転軸の回りに回転自由に係止されているので、クリーニングブレード5a先端の位置を適切に設計することにより、図1の印刷動作時は被転写材搬送ベルト1とは接触せず、図2の待機時は被転写材搬送ベルト1に接触する状態を得られる。
【0011】
正常に印刷動作が行われている時は、像担持体11上の殆どの現像像12は被転写材上に転写されるため被転写材搬送ベルト1をトナーで汚すことはなく、従って、クリーニングブレード5aの先端が被転写材搬送ベルト1に接触しなくても大きな問題は生じない。これに対し、被転写材の搬送不良などで像担持体11上の現像像12が被転写材搬送ベルト1上に直接転写された場合は清掃が必要となる。
【0012】
本実施例では、搬送不良状態を解消した再起動時に被転写材搬送ベルト1を図2に示す待機位置に後退させ、これによりクリーニングブレード5aの先端と被転写材搬送ベルト1表面が接触する状態を作った後、駆動軸を一定時間駆動し被転写材搬送ベルト1を回すことによりクリーニングブレード5aにてクリーニングするようにした。
なお、本実施例では、クリーニング部材としてブレードを用いた例を示したが、円筒状に構成されたブラシを用いた場合でも同様の作用効果が得られる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、必要時にのみクリーニング部材を被転写材搬送ベルトに当接させるので、被転写材搬送ベルトおよびクリーニング装置の長寿命化を図れる転写装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷動作時の像担持体と転写装置の関係を示す要部断面図。
【図2】待機時の像担持体と転写装置の関係を示す要部断面図。
【図3】補助ローラとクリーニング装置との係合部の詳細説明図。
【符号の説明】
1…被転写材搬送ベルト、2…駆動軸、3…従動軸、4,6,7…補助ローラ、5…クリーニング装置、8…転写器、11…像担持体、12…現像像。

Claims (1)

  1. 像担持体表面に対し当接/離隔可能で、且つ複数の回転部材を介して無端移動可能に保持された被転写材搬送ベルトと、該被転写材搬送ベルトの像担持体とは反対側に設けられ、像担持体上に形成された現像像を被転写材上に転写させる転写器と、前記被転写材搬送ベルト表面を清掃するクリーニング装置とを有する転写装置において、前記クリーニング装置を前記被転写材搬送ベルトの回転部材の軸外周部で重力方向に吊り下げて回動自在に保持させ、前記被転写材搬送ベルトが前記像担持体表面から離隔したとき前記クリーニング部材が前記被転写材搬送ベルトに接触することを特徴とする転写装置。
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