JP3619943B2 - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • F16D2055/0004Parts or details of disc brakes
    • F16D2055/0016Brake calipers
    • F16D2055/002Brake calipers assembled from a plurality of parts

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  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や自動二・三輪車等の走行車両に搭載されるディスクブレーキに係り、詳しくは、ハンガーピンを用いて摩擦パッドを吊持する形式のディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】
一対の摩擦パッドを、キャリパボディにハンガーピンを用いて吊持する形式の車両用ディスクブレーキにあっては、摩擦パッドのディスク半径方向外側に板状のパッドスプリングを縮設し、摩擦パッドをパッドスプリングにてディスク内方へ付勢して、摩擦パッドが走行振動でガタ付いたり、制動時にディスク外方へ浮き上がることのないようにしており、このようなパッドスプリングを用いたディスクブレーキとして、例えば特開平5−180250号公報に示されるものがある。
【0003】
このディスクブレーキは、キャリパボディに架設されるハンガーピンを摩擦パッドの吊下げ片に挿通して、ディスクロータの両側に一対の摩擦パッドを対向配置し、パッドスプリングに一対のパッド抑え片と両パッド抑え片をつなぐ連結片とを設けて、ディスクロータの外側でディスク周方向に配設される連結片の中央を、ハンガーピンのディスク半径方向内側面に弾接し、双方のパッド抑え片を摩擦パッドのディスク半径方向外側面のディスク回入側と回出側とに当接させることにより、摩擦パッドをディスク内方へ付勢している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成にあっては、パッドスプリングの連結片にある程度の横幅を確保することによって、パッド抑え片から摩擦パッドに作用するセット荷重が保持されるが、ディスクロータ両側の摩擦パッドが、ライニングの摩耗に連れて徐々にディスクロータ方向へアジャストされて行き、更にライニングの全部がフル摩耗した場合には、双方の摩擦パッドの裏板が、ディスクロータを直接挟むように位置して、パッドスプリングの連結片が、摩擦パッドの吊下げ片の間に挟まれるため、連結片をディスクロータの厚さよりも幅広にすることができないという制約がある。
【0005】
このため、上述のディスクブレーキでは、略同一形状の2枚のパッドスプリングを重合して用いることによって、摩擦パッドを抑えるのに必要な所要のセット荷重を確保しているが、このような二枚重ね構造は、ばね下荷重の増加を招き、また組付け性と生産性並びにコスト面から不利であった。
【0006】
そこで本発明は、一枚板構造のパッドスプリングに、摩擦パッドに作用するセット荷重を充分に確保して、上述の諸問題を解消した車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的に従って、ディスクロータの外側を跨いで配設されるキャリパボディのブリッジ部に、摩擦パッドを抜き差しする天井開口部を内外に貫通して設け、該天井開口部をディスク軸方向に貫通してキャリパボディに架設されるハンガーピンを摩擦パッドのパッド吊下げ片に挿通して、前記ディスクロータの両側部に一対の摩擦パッドを対向配置し、該一対の摩擦パッドをパッドスプリングにてディスク内方へ付勢すると共に、該パッドスプリングに、前記一対の摩擦パッドのディスク半径方向外側面を押圧するパッド抑え片と、該パッド抑え片に連続して前記一対の摩擦パッドの吊下げ片の間をディスク周方向に配設され、前記ハンガーピンのディスク半径方向内側面に弾接する連結片とを設けた車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドスプリングは、一枚板構造であって、前記連結片は、ディスクロータの厚さと同一かこれよりも狭い横幅で形成されており、かつ、前記パッドスプリングに、前記一対の摩擦パッドの反ディスクロータ側を迂回して前記パッド抑え片に連続し、且つ摩擦パッドの反ディスクロータ側で前記ハンガーピンのディスク半径方向内側面と弾接して、該ハンガーピンからの反力を前記パッド抑え片にディスク内方への弾発力として付与する補強片を設けたことを特徴としている。かかる構成によれば、パッドスプリングの補強片は、摩擦パッドの反ディスクロータ側に配設され、ライニングの摩耗に連れてディスクロータ方向へアジャストする摩擦パッドに支障とならない。従って、横幅をディスクロータの板厚内に制限された連結片に不足するセット荷重を補強片に持たせることができるようになる。
【0008】
パッドスプリングには、摩擦パッドのディスク半径方向外側を覆うカバー部を一体に設けてもよく、このカバー部によって、キャリパボディの内部に水や土砂が侵入しにくくなるので、土砂の付着や錆による作動不良が有効に抑制され、また耐久性の向上も図れる
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4は、本発明の第1形態例を示し、ディスクブレーキ1は、図示しない車輪と矢印A方向へ一体に回転するディスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体に固設された4ポット対向型のキャリパボディ3と、キャリパボディ3の作用部3a,3bの間に、ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド4,4とを持っている。
【0010】
キャリパボディ3は、作用部3a,3bのそれぞれに、ディスクロータ2の外側を跨いで配設されるブリッジ部3cの半部ずつを一体形成した一対のキャリパ半体3d,3eを、4本の連結ボルト7で連結して構成されており、作用部3a,3bに対向して設けられた大小4個のシリンダ孔8には、それぞれコップ状のピストン9が液密に内挿され、各ピストン9とシリンダ孔8の底部との間に液圧室10が画成されている。
【0011】
車体取付け側となる一方の作用部3aには、ディスク回出側の液圧室10に作動液を導入するためのユニオン孔11と、作動液中の混入エアを排出するためのブリーダスクリュ12とが設けられている。作用部3aの2つの液圧室10,10は図示しない液通孔にて連通し、またディスクロータ2を挟んでディスク回入側と回出側のそれぞれに対向する2つずつの液圧室10,10が、ブリッジ部3cを貫通する2本の液通孔13,13にて連通している。
【0012】
ブリッジ部3cの中央には、矩形の天井開口部14が、ディスクロータ2の両側部に摩擦パッド4,4を抜き差しできる大きさで内外に貫通形成されている。天井開口部14の作用部側壁3f,3fは、ディスク回入及び回出側の側壁よりも低く窪んでおり、作用部側壁3f,3fのディスク回入側に別途のガイド溝3g,3gが凹設されると共に、作用部側壁3f,3fの外側中央には、作用部3a,3bの外面から突出したハンガーピン取付け用のボス部3h,3iが、ディスク回入及び回出側の側壁と略同一の高さに延びている。
【0013】
作用部3a,3bのディスクロータ側面ディスク回入側及び回出側には、上下に分断されたトルク受け部3j,3jが、天井開口部14のディスク回入側面及び回出側面と面一に設けられており、各摩擦パッド4は、これらトルク受け部3j,3jの間にライニング5と裏板6の本体部6aを収容し、天井開口部14内に位置する吊下げ片6bのピン孔6cに、天井開口部14をディスク軸方向に貫通してボス部3h,3iに架設されるハンガーピン15を挿通して、ピストン9,9の前面にディスク軸方向へ移動可能に吊持されており、更にハンガーピン15との間に係着されたパッドスプリング16にてディスク内方へ付勢されている。
【0014】
前記ユニオン孔11には、別途の液圧マスタシリンダにブレーキホース(いずれも図示せず)を介して接続され、運転者のブレーキ操作によって液圧マスタシリンダで昇圧された作動液は、ユニオン孔11を通して4つの液圧室10へ供給され、各ピストン9をシリンダ孔8の開口部方向へ押動し、それぞれの摩擦パッド4のライニング5をディスクロータ2の側面へ押圧して、制動作用が行なわれる。
【0015】
パッドスプリング16は、断面クランク状に形成された長短一対の平行なパッド抑え片16a,16bと、パッド抑え片16a,16bの一部として内側部に連続する平板部16c,16cと、両平板部16c,16cの中央を連結する連結片16dと、平板部16c,16cから連結片16dを挟んで突出する4枚のカバー部16eと、対向するカバー部16e,16eの外側を迂回して、平板部16c,16cの側端から略台形に突出する補強片16f,16fとからなっている。
【0016】
一方のパッド抑え片16aは、天井開口部14のディスク軸方向の幅よりもやや長く形成され、他方のパッド抑え片16bは、同じく天井開口部14のディスク軸方向の幅よりもやや短く形成されている。また中央の連結片16dは、ディスクロータ2の厚さと同一かこれよりもやや狭い横幅で形成されており、外側へ湾曲して盛上げた中間部の中央に、ハンガーピン15の外径と同一円弧状のピン当接部16gが凹設されている。連結片16dと平行な補強片16f,16fの中間部分は、パッド抑え片16a,16bや平板部16cよりも外側に位置しており、この中間部分の中央には、連結片16dのピン当接部16gと同形のピン当接部16h,16hが、連結片16dのピン当接部16gと同一直線上に凹設されている。
【0017】
上記パッドスプリング16は、摩擦パッド4,4を天井開口部14からディスクロータ2の両側部へ差し入れたのち、パッド抑え片16a,16bを、天井開口部14内で裏板6,6の本体部6a,6aの外面ディスク回入側端及び回出側端に掛け渡して、ディスク回入側の一方のパッド抑え片16aの両端を、ブリッジ部3cのガイド溝3g,3gに収容する。これにより、中央の連結片16dはディスクロータ2の外側に沿って位置し、両側部の補強片16f,16fが天井開口部14の作用部側壁3f,3fの外側に位置すると共に、4枚のカバー部16eが、裏板6の吊下げ片6bを挟みながら、摩擦パッド4,4のディスク半径方向外側を覆って配設される。
【0018】
次に、連結片16dと補強片16f,16fの中央部をディスク内方へ押圧しながら、ボス部3h,3iにハンガーピン15を掛け渡して摩擦パッド4,4を吊持したのち、連結片16dと補強片16f,16fの押圧を解除すると、ディスクロータ2の外側で、連結片16dのピン当接部16gがハンガーピン15のディスク半径方向内側面と弾接し、また摩擦パッド4,4の反ディスクロータ側を迂回した補強片16f,16fのピン当接部16h,16hが、同じくハンガーピン15のディスク半径方向内側面と弾接する。ハンガーピン15に弾接した連結片16dと補強片16f,16fにはハンガーピン15からの反力が作用し、この反力は更に裏板6,6の外面ディスク回入側端及び回出側端に掛け渡されたパッド抑え片16a,16bにディスク内方への弾発力として伝達され、両摩擦パッド4,4はパッド抑え片16a,16bに付与された弾発力によって、それぞれディスク内方へ付勢される。
【0019】
パッド抑え片16a,16bに作用する弾発力は、中央の連結片16dに設定されたセット荷重のほか、両側の補強片16f,16fからも、横幅をディスクロータ2の板厚内に制限された連結片16dに不足するセット荷重が作用するので、摩擦パッド4,4のガタ付きや制動時の浮き上がりを有効に防止することができる。また、双方の補強片16f,16fは、摩擦パッド4,4の反ディスクロータ側を迂回して配設されるので、摩擦パッド4,4がライニング5の摩耗に連れてディスクロータ方向へアジャストし、ライニング5がフル摩耗して双方の裏板6,6がディスクロータ2を直接挟むように位置しても、パッドスプリング16の連結片16dや補強片16f,16fが制動の支障となることはない。
【0020】
このように、本形態例のパッドスプリング16は、一枚板構造でありながら、摩擦パッド4,4の抑えに必要な所要のセット荷重を持たせることができ、従来の二枚重ね構造のものと較べると、軽量化によるばね下荷重の軽減が図れ、またパッドスプリング16の生産性とキャリパボディ3への組付け性に優れると共に、コスト的にも有利なものとなる。
【0021】
更に、パッドスプリング16に設けた4枚のカバー部16eが、裏板6の吊下げ片6bを挟んで、摩擦パッド4,4のディスク半径方向外側を覆うので、キャリパボディ3の内部に水や土砂が侵入しにくくなり、土砂の付着や錆によるディスクブレーキ1の作動不良を有効に抑制することができ、また耐久性の向上も図ることができる。
【0022】
次に、本発明の第2形態例を、図5乃至図9に基づいて説明する。尚、第1形態例と同一構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0023】
ディスクブレーキ20は、ディスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体に固着されるキャリパブラケット21と、該キャリパブラケット21とディスク軸方向へスライド可能に支持されるピンスライド型のキャリパボディ22と、キャリパボディ22の作用部22aと反作用部22bとの間に、ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド23,23とを持っている。
【0024】
キャリパボディ22は、上述の作用部22a及び反作用部22bと、これらをディスクロータ2の外側を跨いで連結するブリッジ部22cとからなっている。作用部22aには、シリンダ孔8及びピストン9と液圧室10,ユニオン孔11,ブリーダスクリュ12とが設けられ、反作用部22bには反力爪22dが設けられている。ブリッジ部22cのディスク回出側には、キャリパボディ22のスライドを案内するスライドピン24がディスク軸方向に挿通されており、ブリッジ部22cの中央には、矩形の天井開口部25が、ディスクロータ2の両側部に配設された摩擦パッド4,4よりもディスク軸方向にやや幅広の大きさで設けられている。
【0025】
摩擦パッド23,23は、ピストン9と反力爪22dの前面にライニング26と裏板27の本体部27aとを収容し、天井開口部25内に位置する吊下げ片27bのピン孔27cに、天井開口部25をディスク軸方向に貫通してボス部22e,22fに架設されるハンガーピン15を挿通して、ディスク軸方向へ移動可能に吊持されると共に、ハンガーピン15との間に係着されたパッドスプリング28にてディスク内方へ付勢されている。
【0026】
上記パッドスプリング28は、略全体が天井開口部25に収容される大きさの矩形に形成されており、このパッドスプリング28には、一対の平行なパッド抑え片28a,28aと、両パッド抑え片28a,28aの略中央を連結する連結片28bと、パッド抑え片28a,28aの一側部を連結する補強片28cと、パッド抑え片28a,28aから連結片28bと補強片28cの間へ対向して突出するカバー部28d,28dと、パッド抑え片28a,28aの他側部から連結片28bの外側へ対向して突出するカバー部28e,28eとが設けられている。
【0027】
カバー部28d,28d,28e,28eの先端は外側へ傾斜しており、連結片28bと補強片28cとの間のカバー部28d,28dは、連結片28bの外側のカバー部28e,28eよりも幅広に形成されている。パッド抑え片28a,28aの略中央につながる連結片28bは、幅広のカバー部28d,28dを迂回するため、中間部分が外側のカバー部28e,28e側に偏位している。また、連結片28bと補強片28cは、外側へ緩やかに傾斜する山形に形成されており、頂部となる中間部には、ハンガーピン15の外径と同一円弧状のピン当接部28f,28gが凹設されている。
【0028】
上記パッドスプリング28は、天井開口部25から摩擦パッド4,4をディスクロータ2の両側部へ差し入れたのち、パッド抑え片28a,28aを、天井開口部25内で裏板27,27の本体部27a,27aの外面ディスク回入側端及び回出側端に掛け渡すことにより、補強片28cが天井開口部25の作用部側端に配設され、外側のカバー部28e,28eが、天井開口部25の反作用部側端で吊下げ片27bを挟みながら、反作用部側の裏板27のディスク半径方向外側を覆って配設される。更に、パッドスプリング28の連結片28bは、反作用部側の摩擦パッド23のディスク半径方向外側でライニング26を覆って配設され、また幅広のカバー部28d,28dは、作用部側の摩擦パッド23のディスク半径方向外側で吊下げ片27bを挟みながら、作用部側の摩擦パッド23の裏板27からディスクロータ2までを覆って配設される。
【0029】
連結片28bと補強片28cのピン当接部28f,28gは、それぞれハンガーピン15のディスク半径方向内側面と弾接して設けられ、ハンガーピン15からの反力が、連結片28bと補強片28cに設定されたセット荷重としてパッド抑え片28a,28bに作用し、双方の摩擦パッド4,4をディスク内方へ弾発する。
【0030】
本形態例のディスクブレーキ20は、以上のように構成されており、摩擦パッド23のライニング26が摩耗しない初期設定時には、キャリパボディ22を始めとする構成部材が、図5〜図7のように位置している。この状態において、パッドスプリング28の連結片28bは、前述の如くディスクロータ2から外れた反作用部側の摩擦パッド23のライニング26の外側に偏位しており、また補強片28cは、天井開口部25内で作用部側の摩擦パッド23の反ディスクロータ側を迂回するよう配設されている。
【0031】
また、運転者の制動操作によって、昇圧された作動液が液圧室10へ供給されると、ピストン9がシリンダ孔8を開口部方向へ移動し、作用部22a側の摩擦パッド23をディスクロータ方向へ押動して、ライニング26をディスクロータ2の一側面へ押圧する。キャリパボディ22は、この制動反力を受けて作用部22a方向へ移動し、反作用部22bの反力爪22dが反作用部22b側の摩擦パッド23をディスクロータ方向へ押動して、ライニング26をディスクロータ2の他側面へ押圧することにより、制動作用が行なわれる。
【0032】
キャリパボディ22と、反作用部22b側の摩擦パッド23及びパッドスプリング28は、摩擦パッド23のライニング26が摩耗するに連れて、作用部22a方向へ一体にアジャストされて行き、ライニング26がフル摩耗した段階では、パッドスプリング28の連結片28bが、図9に示すようにディスクロータ2の外側に移動する。
【0033】
これにより、ライニング26のフル摩耗で、摩擦パッド23,23の裏板27,27がディスクロータ2を直接挟むように位置しても、パッドスプリング28の連結片28bがディスクロータ2の外側へ移動し、また補強片28cは、予め作用部側の摩擦パッド23の反ディスクロータ側を迂回するよう組付けされているので、パッドスプリング28が制動の支障となることはない。また、補強片28cには、連結片28bに不足するセット荷重を持たせることができるので、本形態例においても、第1形態例と同様の効果を奏することができる。
【0034】
尚本発明は、摩擦パッドを2本のハンガーピンで吊持する形式のディスクブレーキにも適用が可能で、この場合には、平行な連結片と補強片の中間部を適数本のパッド抑え片で連結した構造のパッドスプリングとし、パッド抑え片を、双方の摩擦パッドのディスク半径方向外側面に掛け渡し、連結片と補強片の両端側を、双方のハンガーピンのディスク半径方向内側面に弾接させて組付けする。
【0035】
【発明の効果】
本発明の車両用ディスクブレーキは、パッドスプリングを以上のように一枚板で構成しながらも、横幅をディスクロータの板厚内に制限された連結片に不足するセット荷重を補強片で補って、パッドスプリングに摩擦パッドを抑えるのに必要な所要のセット荷重を確保することができ、しかもパッドスプリングの補強片を、摩擦パッドの反ディスクロータ側に配設したことにより、ライニングの摩耗に連れてディスクロータ方向へアジャストする摩擦パッドの支障となることもない。そして、従来の二枚重ね構造のものと較べると、軽量化によるばね下荷重の軽減が図れ、またパッドスプリングの生産性とキャリパボディへの組付け性に優れると共に、コスト的にも有利なものとなる。
【0036】
また、パッドスプリングに、摩擦パッドのディスク半径方向外側を覆うカバー部を設けることにより、キャリパボディの内部に水や土砂が侵入しにくくなり、土砂の付着や錆によるディスクブレーキの作動不良を有効に抑制することができ、また耐久性の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すディスクブレーキの一部断面平面図
【図2】本発明の第1形態例を示す図1のII−II断面図
【図3】本発明の第1形態例を示す図2のIII −III 断面図
【図4】本発明の第1形態例を示すパッドスプリングの斜視図
【図5】本発明の第2形態例を示すディスクブレーキの一部断面平面図
【図6】本発明の第2形態例を示す図5のVI−VI断面図
【図7】本発明の第2形態例を示す図6のVII −VII 断面図
【図8】本発明の第2形態例を示すパッドスプリングの斜視図
【図9】本発明の第2形態例を示すライニングがフル摩耗した状態のディスクブレーキの断面側面図
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ
2…ディスクロータ
3…4ポット対向型のキャリパボディ
3a,3b…作用部
3c…ブリッジ部
3f…天井開口部14の作用部側壁
3h,3i…ハンガーピン取付け用のボス部
3j…トルク受け部
4…摩擦パッド
5…ライニング
6…裏板
6a…裏板6の本体部
6b…裏板6の吊下げ片
6c…ピン孔
14…天井開口部
15…ハンガーピン
16…パッドスプリング
16a,16b…パッド抑え片
16d…連結片
16e…カバー部
16f…補強片
16g,16h…ピン当接部
20…ディスクブレーキ
22…ピンスライド型のキャリパボディ
22a…作用部
22b…反作用部
22c…ブリッジ部
22d…反力爪
22e,22f…ハンガーピン取付け用のボス部
23…摩擦パッド
24…スライドピン
25…天井開口部
26…ライニング
27…裏板
27a…裏板27の本体部
27b…裏板27の吊下げ片
27c…ピン孔
28…パッドスプリング
28a…パッド抑え片
28b…連結片
28c…補強片
28d,28e…カバー部
28f,28g…ピン当接部
A…ディスクロータ2の回転方向

Claims (2)

  1. ディスクロータの外側を跨いで配設されるキャリパボディのブリッジ部に、摩擦パッドを抜き差しする天井開口部を内外に貫通して設け、該天井開口部をディスク軸方向に貫通してキャリパボディに架設されるハンガーピンを摩擦パッドのパッド吊下げ片に挿通して、前記ディスクロータの両側部に一対の摩擦パッドを対向配置し、該一対の摩擦パッドをパッドスプリングにてディスク内方へ付勢すると共に、該パッドスプリングに、前記一対の摩擦パッドのディスク半径方向外側面を押圧するパッド抑え片と、該パッド抑え片に連続して前記一対の摩擦パッドの吊下げ片の間をディスク周方向に配設され、前記ハンガーピンのディスク半径方向内側面に弾接する連結片とを設けた車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドスプリングは、一枚板構造であって、前記連結片は、ディスクロータの厚さと同一かこれよりも狭い横幅で形成されており、かつ、前記パッドスプリングに、前記一対の摩擦パッドの反ディスクロータ側を迂回して前記パッド抑え片に連続し、且つ摩擦パッドの反ディスクロータ側で前記ハンガーピンのディスク半径方向内側面と弾接して、該ハンガーピンからの反力を前記パッド抑え片にディスク内方への弾発力として付与する補強片を設けたことを特徴とする車両用ディスクブレーキ。
  2. 前記パッドスプリングに、前記摩擦パッドのディスク半径方向外側を覆うカバー部を設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
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