JP3729583B2 - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • F16D2055/0004Parts or details of disc brakes
    • F16D2055/0016Brake calipers
    • F16D2055/002Brake calipers assembled from a plurality of parts

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  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や自動二輪車等の走行車両に用いられるディスクブレーキに係り、詳しくは、ディスクロータの両側部に1本のハンガーピンを用いて吊持される摩擦パッドのガタ付きをパッドスプリングで抑制するようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦パッドのガタ付きをパッドスプリングで抑制するようにした従来の車両用ディスクブレーキとして、例えば実公平6−45066号公報に示されるものがある。
この技術は、各裏板のディスク半径方向外側面中央に延設した吊下げ部に1本のハンガーピンを挿通して、摩擦パッドをディスクロータの両側部にディスク軸方向へ移動可能に吊持し、前記ハンガーピンのディスク半径方向内側をくぐらせたパッドスプリングの両端を、裏板のディスク半径方向外側面両端に弾接して、それぞれの摩擦パッドをディスク半径方向内側へ付勢することにより、走行振動によるガタ付きを防止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成では、制動時の摩擦パッドが、ディスクロータとの摺接によってディスク回出方向へ引摺られ、摩擦パッドのディスク回出側面がキャリパボディのディスク回出側のトルク受け部に当接してから制動力が発生するため、初期制動が立ち遅れたり、耳障りな当接音を生じることとなる。また、摩擦パッドが1本のハンガーピンで吊持されることから、摩擦パッドがディスクロータの引摺りよってハンガーピンを支点に回動するため、トルク受け部との当たりが一様でなく、制動初期に所定の制動トルクが得られないことがある。
【0004】
そこで本発明は、初期制動の立ち遅れや当接音の発生がなく、制動初期から所定の制動トルクを得ることのできる車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段を、図面の符号を括弧書きで付記して表すと以下の通りである。なお、本明細書において、ディスク回入側及び回出側は、車両前進時についてである。ディスクロータ(2)の外周を跨ぐキャリパボディ(3)のブリッジ部(3c)に天井開口部(10)を設け、該天井開口部(10)を通してディスクロータ(2)両側部で、キャリパボディ(3)のディスク回入側のトルク受け部(3j)とディスク回出側のトルク受け部(3k)との間に配設される一対の摩擦パッド(4,4)のディスク半径方向外側面中央にそれぞれ吊下げ部(4e,4e)を延設し、前記キャリパボディ(3)にディスクロータ(2)を跨いでディスク軸方向に架設される1本のハンガーピン(11)を前記吊下げ部(4e,4e)に挿通して、前記摩擦パッド(4,4)をディスク軸方向へ移動可能に吊持すると共に、該摩擦パッド(4,4)と前記ハンガーピン(11)との間にパッドスプリング(12)を縮設した車両用ディスクブレーキにおいて、前記パッドスプリング(12)は、ディスクロータ(2)の厚みと略同一な細幅の帯片を山形に曲げて形成された基片(12a)と、該基片(12a)の山頂部分を円弧状に凹ませて形成された第1当接部(12b)と、基片(12a)の一端から両側に延びる第1スプリング部(12c)と、基片(12a)の他端から両側に延びる連結部(12d)と、該連結部(12d)の一側面から基片(12a)を挟んで該基片(12a)と平行に第1スプリング部(12c)方向へ延出するとともに前記第1当接部(12b)と反対方向に膨出した膨出部先端部から基片(12a)方向へ傾斜する第2スプリング部(12g,12g)と、前記連結部(12d)の両端から第1スプリング部(12c)と反対方向へ前記連結部(12d)の幅よりも外側へ開脚しながら突出する一対の第2当接部(12f,12f)と、を持ち、前記パッドスプリング(12)は、第1当接部(12b)をディスクロータ(2)の外側でハンガーピン(11)のディスク半径方向内側面に、第2当接部(12f,12f)を天井開口部を挟んでブリッジ部(3c)のディスク回出側にそれぞれ設けられている切欠き段部(3i,3i)にそれぞれ当接させ、第1スプリング部(12c)を摩擦パッド(4,4)のディスク回入側の肩部(4f,4f)に弾接し、第2スプリング部(12g,12g)を吊下げ部(4e,4e)のディスク回入側面に弾接させて摩擦パッド(4,4)を前記車両前進時におけるディスク回出側のトルク受け部(3k)に押圧せしめることを特徴としている。
【0006】
上述のパッドスプリング(12)には、摩擦パッド(4,4)のディスク回出側をディスク半径方向内側とディスク回出方向とへ弾発する第3スプリング部(12h)を設けてもよく、摩擦パッド(4,4)の吊下げ部(4e,4e)を覆うカバー部(12e,12e)を設けることもできる。
【0007】
本発明の構成によれば、パッドスプリングから、摩擦パッドにディスク半径方向内側とディスク回出方向の付勢力が働き、非制動時の摩擦パッドは、予めディスク回出側面がディスク回出側のトルク受け面に支承される。
摩擦パッドは、ハンガーピンに保持されたディスク半径方向外側部分である吊下げ部が、第2スプリング部の弾発力によってディスク回出方向へ付勢され、ライニングを設けたディスク半径方向内側部分が、第1スプリング部によるディスク回出方向の弾発力によってディスク回出方向へ付勢されるので、摩擦パッドのディスク回出側面が、ディスク回出側のトルク受け面へ極力平行に弾接するようになる。
【0008】
また、パッドスプリングに第3スプリング部を設けることによって、第3スプリング部の弾発力が、摩擦パッドのディスク回入側に作用する第1,第2スプリング部の弾発力と拮抗し、ディスク回出方向へは、摩擦パッドのディスク回出側面が、ディスク回出側のトルク受け面へより平行に弾接するようになる。
パッドスプリングに、摩擦パッドの吊下げ部を覆うカバー部を設けると、水や土砂がハンガーピンに付着したり、吊下げ部のピン孔に侵入することが極力防止されるので、摩擦パッドのスライド性が確保できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1形態例を、図1乃至図4に基づいて説明する。
車両用ディスクブレーキ1は、図示しない車輪と共に矢印A方向へ一体に回転するディスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体に支持されるキャリパボディ3と、ディスクロータ2の両側部に対向配置される一対の摩擦パッド4,4とを持っている。
【0010】
キャリパボディ3は、ディスクロータ2の両側部に対向する作用部3a,3bに、ディスクロータ2側へ開口するシリンダ孔5,5を対向して設け、各シリンダ孔5に液密且つ移動可能に内挿されるピストン6を、シリンダ孔底部の液圧室7に供給される作動液にて押動し、摩擦パッド4のライニング4aをディスクロータ2の側面に摺接させて制動作用を行なうピストン対向型で、ディスクロータ2の外側を跨いで作用部3a,3bをつなぐブリッジ部3cの中央部からディスクロータ2の肉厚中心線に沿って2分割したキャリパ半体3d,3eを、2本の連結ボルト8,8で一体に連結した構成となっている。
【0011】
一方のキャリパ半体3dには、車体取付け用のブラケット部3f,3gと、別途の図示しない液圧マスタシリンダで昇圧された作動液を液圧室7,7に導入するユニオン孔3hと、作動液中に混入するエアを外部へ排出するためのブリーダスクリュ9とが設けられている。
【0012】
ブリッジ部3cの中央には、矩形の天井開口部10が、摩擦パッド4,4をディスクロータ2の両側部へ差し込み可能な大きさで形成されており、ブリッジ部3cのディスク回出側には、切欠き段部3i,3iが天井開口部10を挟んで設けられている。ブリッジ部3cに覆われる各シリンダ孔7の前面両側部には、それぞれトルク受け部3j,3kが、天井開口部10のディスク回入側面10aとディスク回出側面10bに連続して設けられている。
【0013】
各摩擦パッド4は、ディスクロータ2の側面と摺接する上述のライニング4aと、1本のハンガーピン11を介してキャリパボディ3に保持される裏板4bとからなっている。ライニング4aが接合される裏板4bの本体部4cは、トルク受け部3j,3kの間隔よりもやや幅狭に形成されており、ディスク半径方向外側面中央には横長のピン孔4dを穿った吊下げ部4eが延設され、ディスク半径方向外側面両端には肩部4f,4fが突設されている。
【0014】
天井開口部10から差し込まれた摩擦パッド4は、裏板4bの本体部4cがトルク受け部3j,3kの間から天井開口部10内に跨って収容され、天井開口部10を通して作用部3a,3bの隆条部3m,3nにディスク軸方向へ架設されるハンガーピン11を吊下げ部4eのピン孔4dに挿通して、ディスク軸方向へ移動可能に吊持されると共に、裏板4bとブリッジ部3c及びハンガーピン11とにパッドスプリング12が係着される。
【0015】
上記パッドスプリング12は、ディスクロータ2の厚みと略同一な細幅の帯片を山形に曲げて形成された基片12aと、該基片12aの山頂部分を円弧状に凹ませて形成された第1当接部12bと、基片12aの一端から両側に延びる第1スプリング部12cと、基片12aの他端から両側に延びる連結部12dと、該連結部12dの一側面から、基片12aを挟んで該基片12aと平行に第1スプリング部12c方向へ延出するとともに前記第1当接部12bと反対方向に膨出した膨出部からなる一対のカバー部12e,12eと、連結部12dの他側面両端から、第1スプリング部12cと反対方向へ連結部12dよりも外側へ開脚しながら突出する一対の第2当接部12f,12fとを持っている。
【0016】
パッドスプリング12の第1スプリング部12cから第2当接部12f,12fの先端までの長さは、天井開口部10のディスク周方向の長さよりも短く、これに直交する第1スプリング部12c及び連結部12dの各長さと、カバー部12e,12eの外端間距離とは、天井開口部10のディスク軸方向の長さよりもやや短い同一長となっていて、第2当接部12f,12fを除く他の部分を天井開口部10に収容できる大きさとしている。
【0017】
カバー部12e,12eは、第1当接部12bの両側部で、第1当接部12bの窪みとは反対方向へ吊下げ部4eの上半分を包む形状に形成されており、基片12a方向へ傾斜する先端側の直線状部分を、第2スプリング部12g,12gとなしている。
【0018】
上述のように構成されるパッドスプリング12は、第1当接部12bをディスクロータ2の外側でハンガーピン11の下面、すなわち、ディスク半径方向内側面に、また第2当接部12f,12fをブリッジ部3cの切欠き段部3i,3iにそれぞれ当接させ、第1スプリング部12cを裏板4b,4bのディスク回入側の肩部4f,4fに弾接し、カバー部12e,12eにて摩擦パッド4,4の吊下げ部4e,4eを覆うと共に、第2スプリング部12g,12gを吊下げ部4e,4eのディスク回入側面に弾接させて取付けられる。
【0019】
第1スプリング部12cと第2当接部12f,12fには、第1当接部12bから反力が作用し、第1スプリング部12cには、摩擦パッド4,4のディスク回入側をディスク半径方向内側へ付勢する弾発力が働き、同時に第2当接部12f,12fを支点とする図1の反時計方向のモーメントが作用して、摩擦パッド4,4のディスク回入側をディスク回出方向へ付勢する弾発力が働く。また、吊下げ部4e,4eのディスク回入側面に弾接する第2スプリング部12g,12gには、吊下げ部4e,4eをディスク回出方向へ付勢する弾発力が働き、ハンガーピン11に吊持される非作動時の摩擦パッド4,4は、第1,第2スプリング部12c,12g,12gの弾発力によって、ディスク半径方向内側とディスク回出方向へ付勢され、裏板4bのディスク回出側がディスク回出側のトルク受け部3kに支承される。
【0020】
第1及び第2スプリング部12c,12g,12gによるディスク回出方向への弾発力のうち、第2スプリング部12gは、摩擦パッド4のディスク半径方向外側部分である天井開口部内の吊下げ部4eをハンガーピン11方向へ弾発し、またディスク回入側の肩部4fを支える第1スプリング部12cは、摩擦パッド4のディスク半径方向内側部分である本体部4cを、第2当接部12f,12fを支点とするモーメントによってディスク回出方向へ弾発するので、第1及び第2スプリング部12c,12g,12gによるディスク回出方向の弾発力が摩擦パッド4の全体にバランスして作用し、裏板4b,4bの本体部4c,4cのディスク回出側が、ディスク回出側のトルク受け面3kに、またディスク回出側の肩部4fが天井開口部10のディスク回出側面10bに、極力平行に弾接するようになる。
【0021】
本形態例は、摩擦パッド4,4が、キャリパボディ3から1本のハンガーピン11で吊持されるにも拘らず、予め、各裏板4bの本体部4cのディスク回出側面がディスク回出側のトルク受け面3kに、またディスク回出側の肩部4fが天井開口部10のディスク回出側面10bにそれぞれ支承されているので、初期制動の立ち遅れや耳障りな当接音の発生がなくなる。また、第1及び第2スプリング部12c,12g,12gが、裏板4bの本体部4cや肩部4fをトルク受け面3kや天井開口部10のディスク回出側面10bへ極力平行に弾接させるので、制動初期から所定の制動トルクを得ることができる。このように裏板4bのディスク回出側を支承される摩擦パッド4はまた、第1スプリング部12cによってディスク回入側をディスク半径方向内側へ弾発されるので、車両の走行振動によるディスク半径方向のガタ付きが有効に抑制される。
【0022】
更に、パッドスプリング12のカバー部12e,12eが、摩擦パッド4,4の吊下げ部4eを覆うので、水や土砂がハンガーピン11の表面に付着したり、ピン孔4dに侵入することがなくなり、摩擦パッド4,4のスライド性を良好に確保することができる。また、第2スプリング部12g,12gは、カバー部12e,12eの一部を利用して形成するので、材料取りと加工性並びに経済性に優れている。
【0023】
図5乃至図8は、本発明の第2形態例を示すもので、本第2形態例は、第1形態例のパッドスプリング12に第3スプリング部12hを付加しており、それ以外は第1形態例と同様の構成となっている。
パッドスプリング12の第3スプリング部12hは、連結部12dの他側面中央から、第2当接部12f,12fの間を拡がりながら、第1スプリング部12cと反対方向へ突出する略三角形に形成されており、第3スプリング部12hの先端は、カバー部12e,12eの膨みとは逆方向から円弧状に曲げ戻されている。
【0024】
第3スプリング部12hを除くパッドスプリング12の他の部分は、第1形態例と同様にして、摩擦パッド4やブリッジ部3c,ハンガーピン11に当接または弾接され、摩擦パッド4,4の各部位を第1形態例と同様に付勢する。また、第3スプリング部12hは、先端を、裏板4b,4bの本体部4c,4cのディスク半径方向外側面と、ディスク回出側の肩部4f,4fの立上がり部との間に弾接させて組付けられ、第1当接部12bと肩部4fとの間に圧縮された弾発力が、ディスク半径方向内側とディスク回出方向との間を斜め方向に作用する。
【0025】
第3スプリング部12hの弾発力は、摩擦パッド4,4にディスク半径方向とディスク回出方向との分力として作用し、摩擦パッド4,4のディスク回出側を、ディスク半径方向とディスク回出方向とへ付勢する。
【0026】
本形態例は、パッドスプリング12の第3スプリング部12hが、摩擦パッド4,4のディスク回出側を、ディスク半径方向とディスク回出方向とへ付勢するので、摩擦パッド4,4のディスク回入側に作用する第1,第2スプリング部の弾発力と拮抗し、車両の走行振動によるディスク半径方向のガタ付きをより一層抑制すると共に、摩擦パッド4,4のディスク回出側を、ディスク回出側のトルク受け面3kと天井開口部10のディスク回出側面10bへより平行に弾接させるので、制動初期から所定の制動トルクを一層安定して得ることができるようになる。
【0027】
尚、本発明は、形態例で示したピストン対向型以外に、ピンスライド型のキャリパボディにも適用が可能である。
【0028】
【発明の効果】
本発明の車両用ディスクブレーキは、パッドスプリングに、ハンガーピンのディスク半径方向内側に当接する第1当接部と、摩擦パッドのディスク回入側をディスク半径方向内側へ弾発する第1スプリング部と、前記ハンガーピンよりもディスク回出側でキャリパボディに係合して、前記第1スプリング部にディスク回出方向の付勢力を付与する第2当接部と、吊下げ部のディスク回入側面をディスク回出方向へ弾発し、前記第1スプリング部と共に摩擦パッドのディスク回出側面をディスク回出側のトルク受け部に押圧する第2スプリング部とを設けたから、摩擦パッドが、キャリパボディから1本のハンガーピンで吊持されるにも拘らず、予め摩擦パッドのディスク回出側面が、第1及び第2スプリング部の弾発力によって、ディスク回出側のトルク受け面に支承されているので、初期制動の立ち遅れや耳障りな当接音の発生がなくなり、しかも第1,第2スプリング部の弾発力は、摩擦パッドのディスク回出側面をディスク回出側のトルク受け部へ極力平行に弾接させるので、制動初期から所定の制動トルクを得ることができる。また、摩擦パッドのディスク回入側をディスク半径方向内側へ弾発する第1スプリング部12cによって、車両の走行振動によるディスク半径方向のガタ付きが有効に抑制される。
【0029】
更に、上述のパッドスプリングに、摩擦パッドのディスク回出側をディスク半径方向内側とディスク回出方向とへ弾発する第3スプリング部を設けると、摩擦パッドのディスク回入側に作用する第1,第2スプリング部の弾発力と拮抗し、車両の走行振動によるディスク半径方向のガタ付きをより一層抑制すると共に、摩擦パッドのディスク回出側を、ディスク回出側のトルク受け面へより平行に弾接させるので、制動初期から所定の制動トルクを一層安定して得ることができるようになる。
【0030】
また、上述のパッドスプリングに、摩擦パッドの吊下げ部を覆うカバー部を設けると、水や土砂がハンガーピンの表面に付着したり、吊下げ部のピン孔に侵入することがなくなるので、摩擦パッドのスライド性を良好に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すディスクブレーキの一部断面正面図
【図2】本発明の第1形態例を示すディスクブレーキの一部断面平面図
【図3】本発明の第1形態例を示す図1のIII −III 断面図
【図4】本発明の第1形態例を示すパッドスプリングの斜視図
【図5】本発明の第2形態例を示すディスクブレーキの一部断面正面図
【図6】本発明の第3形態例を示すディスクブレーキの一部断面平面図
【図7】本発明の第2形態例を示す図5のVII −VII 断面図
【図8】本発明の第2形態例を示すパッドスプリングの斜視図
【符号の説明】
1…車両用ディスクブレーキ
2…ディスクロータ
3…キャリパボディ
3a,3b……作用部
3c…ブリッジ部
3d,3e…キャリパ半体
3i…切欠き段部
3j…ディスク回入側のトルク受け部
3k…ディスク回出側のトルク受け部
4…摩擦パッド
4a…ライニング
4b…裏板
4c…裏板4bの本体部
4d…ピン孔
4e…吊下げ部
4f…肩部
10…天井開口部
10a…天井開口部10のディスク回入側面
10b…天井開口部10のディスク回出側面
11…ハンガーピン
12…パッドスプリング
12a…基片
12b…第1当接部
12c…第1スプリング部
12d…連結部
12e…カバー部
12f…第2当接部
12g…第2スプリング部
12h…第3スプリング部
A…ディスクロータ2の回転方向

Claims (3)

  1. ディスクロータの外周を跨ぐキャリパボディのブリッジ部に天井開口部を設け、該天井開口部を通してディスクロータ両側部で、キャリパボディの車両前進時におけるディスク回入側のトルク受け部と車両前進時におけるディスク回出側のトルク受け部との間に配設される一対の摩擦パッドのディスク半径方向外側面中央にそれぞれ吊下げ部を延設し、前記キャリパボディにディスクロータを跨いでディスク軸方向に架設される1本のハンガーピンを前記一対の吊下げ部に挿通して、前記一対の摩擦パッドをディスク軸方向へ移動可能に吊持すると共に、該一対の摩擦パッドと前記ハンガーピンとの間にパッドスプリングを縮設した車両用ディスクブレーキにおいて、
    前記パッドスプリングは、ディスクロータの厚みと略同一な細幅の帯片を山形に曲げて形成された基片と、該基片の山頂部分を円弧状に凹ませて形成された第1当接部と前記片の一端から両側に延びる第1スプリング部と、前記基片の他端から両側に延びる連結部と、該連結部の一側面から基片を挟んで該基片と平行に第1スプリング部方向へ延出するとともに前記第1当接部と反対方向に膨出した膨出部先端部から基片方向へ傾斜する一対の第2スプリング部と、前記連結部の両端から第1スプリング部と反対方向へ前記連結部の幅よりも外側へ開脚しながら突出する一対の第2当接部と、を持ち、
    前記パッドスプリングは前記第1当接部を前記ディスクロータの外側で前記ハンガーピンのディスク半径方向内側面に、前記一対の第2当接部を天井開口部を挟んでブリッジ部の車両前進時におけるディスク回出側にそれぞれ設けられている切欠き段部にそれぞれ当接させ、前記第1スプリング部を前記一対の摩擦パッドの車両前進時におけるディスク回入側のそれぞれの部に弾接し、前記第2スプリング部を前記一対の吊下げ部の車両前進時におけるディスク回入側面にそれぞれ弾接させて、前記一対の摩擦パッドを前記車両前進時におけるディスク回出側のトルク受け部に押圧せしめることを特徴とする車両用ディスクブレーキ。
  2. 前記パッドスプリングは前記連結部の他側面中央から、前記一対の第2当接部の間を拡がりながら、前記第1スプリング部と反対方向へ突出し、その先端を円弧状に曲げ戻し形成した第3スプリング部を有し、
    該第3スプリング部の先端を、前記一対の摩擦パッドの車両前進時におけるディスク回出側のディスク半径方向外側面及び前記それぞれの肩部の立上がり部との間に弾接させて前記一対の摩擦パッドを前記車両前進時におけるディスク回出側のトルク受け部に押圧せしめることを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
  3. 前記膨出部は、前記一対の摩擦パッドの吊下げ部を覆うカバー部となることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ディスクブレーキ。
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