JP3618953B2 - ガイド支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガイド支持装置に係り、主として、室内の出入り口等の開口部を開閉する引戸体等の被取付部材を案内するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、室内の開口部の上下には平行な2条のガイド凹溝を有する上部ガイドレール及び平行な2条のガイド凹溝を有する下部ガイドレールがそれぞれ相対して平行に固定され、この上下のガイドレールの2条のガイド凹溝間には少なくとも2枚の引戸体が開閉自在に建付けされているが、この2枚の引戸体は上端部に一体の前記上部ガイドレールのガイド凹溝に嵌合するガイド凸条をそれぞれ有するとともに、その下端部に一体の前記下部ガイドレールのガイド凹溝に嵌合するガイド凸条をそれぞれ有している。
【0003】
そして、上下のガイドレール間に引戸体を建付ける際には、上部ガイドレールのガイド凹溝内に引戸体の上端部のガイド凸条を斜め下方から嵌合し、この引戸体を持ち上げながら下部ガイドレール上に押し込み、この引戸体を下げて下端部のガイド凸条を下部ガイドレールのガイド凹溝に嵌合して引戸体を建付けるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、ガイド凹溝に嵌合するガイド凸条は引戸体に一体に突設されているため、このガイド凸条をガイド凹溝の溝幅に応じて位置を調節することができず、上下のガイドレール間に建付けた2枚の引戸体を重ね合わせた際に、この2枚の引戸体の相互間が開き過ぎて隙間が生じても、その隙間を閉じる方向に調整することができず、すなわち、2枚の引戸体間を適性な開閉及び閉塞状態に建付け調整することができない、という問題がある。
【0005】
また、上下のガイドレール間に引戸体を建付ける際には、引戸体を一旦持ち上げて上部のガイド凹溝内に上端部のガイド凸条を斜め下方から嵌合し、この引戸体を持ち上げたまま斜めの状態から垂直方向に押し込み、さらに、この引戸体を下げて下端部のガイド凸条を下端部のガイド凹溝に嵌合しなければならないので、引戸体の建付けに手数を要するとともに、この引戸体を持ち続けたままで引戸体を動かして建付けるので、特に重量的に重い引戸体の建付け操作は容易ではない、という問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、引戸体のような被取付部材をこの被取付部材の厚み方向に簡単に建付け調整することができ、被取付部材をガイドレールのような被ガイド体に簡単に建付け操作できるガイド支持装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のガイド支持装置は、被取付部材に埋設して取り付けるケース体と、このケース体に回動可能に嵌合され偏心位置に前記被取付部材に対向した被ガイド体に係合する上下方向のガイドを有するガイド支持体と、前記ケース体に回動可能に設けられ前記被取付部材の端面側に操作部を有しこの操作部の回動操作に前記ガイド支持体を連動して回動しこのガイド支持体のガイドの位置を前記被取付部材の厚み方向に調整操作するガイド調整手段とを具備し、前記ガイド支持体は、前記ケース体に形成された嵌合孔内に位置決めされた状態で回動可能に嵌合され、このガイド支持体の偏心位置に形成され前記ガイドを上下動可能に嵌合したガイド嵌合孔と、このガイド嵌合孔内に設けられ前記ガイドを常時前記ケース体から突出させる方向に附勢するスプリングと、を有する、ものである。
【0008】
そして、被取付部材の端面側に設けたガイド調整手段の操作部を回動操作することにより、このガイド調整手段にてガイド支持体が連動して回動され、このガイド支持体のガイドが被ガイド体に係合した状態で偏心回動され、このガイドにて被取付部材がこの被取付部材の厚み方向に移動調整される。したがって、このガイドにて被取付部材間が適性な開閉状態及び閉塞状態に簡単に建付け調整される。この際、ガイド調整手段の操作部は被取付部材の端面側に設けられていることにより、被取付部材の端面側でガイド調整手段の操作部を簡単に回動操作でき、被取付部材の位置を目視しながらこの被取付部材を適性位置に容易に建付け調整される。また、ガイドをスプリングに抗してケース体内に後退させた状態で、被取付部材を被ガイド体に対向させるとともに、ガイドの後退を解くことにより、スプリングの復帰力にてガイドがケース体から突出され、このガイドが被ガイド体に係合される。また、ガイド調整手段にてガイド支持体が連動されるとともに、このガイド支持体がケース体の嵌合孔内で容易に回動され、このガイド支持体にてガイドが被取付部材を建付け調整する位置に容易に偏心回動される。したがって、被ガイド体にガイドを介して被取付部材が簡単に建付けられる。
【0009】
請求項2記載のガイド支持装置は、請求項1記載のガイド支持装置において、ガイドにストッパーが形成され、このストッパーはガイド支持体の位置決め段部に係合して位置決めされるものである。
【0010】
請求項3記載のガイド支持装置は、請求項1または2記載のガイド支持装置において、ガイド調整手段は、ケース体に形成され被取付部材の端面側に開口した軸挿通孔に挿通する回動可能な操作軸と、この操作軸の一端部に形成され前記被取付部材の端面側に操作部を形成した角柱軸部と、前記操作軸の他端部に形成された駆動ギヤと、ガイド支持体に固着され前記駆動ギヤに噛合された従動ギヤと、を有する、ものである。
【0011】
そして、被取付部材の端面側で操作軸の一端部に形成された操作部を回動操作することにより、この操作軸の他端部の駆動ギヤが回動され、この駆動ギヤにて従動ギヤが連動されて回動され、この従動ギヤを固着したガイド支持体が回動される。また、このガイド支持体の回動でガイドが被ガイド体に係合した状態で偏心回動され、このガイドにて被取付部材がこの被取付部材の厚み方向に容易に移動調整される。
【0012】
この際、操作部の回動操作でガイド支持体はギヤ連動により回動されることにより、このガイド支持体を介してガイドが確実に偏心回動されるとともに、このガイドにて被取付部材がこの被取付部材の厚み方向に簡単に微調整される。
【0013】
請求項4記載のガイド支持装置は、請求項3記載のガイド支持装置において、ケース体の軸挿通孔は、操作軸の角柱軸部を挿通する位置に変形可能なスプライン軸孔を有し、このスプライン軸孔にて前記角柱軸部を位置決めする、ものである。
【0014】
そして、操作部を回動操作すると、この操作部を有する操作軸の角柱軸部がケース体の軸挿通孔の変形可能なスプライン軸孔の内周面を変形しながら回動される。また、この操作部の回動操作を停止すると、この操作部を有する操作軸の角柱軸部の各角部に変形したスプライン軸孔のスプラインが係合し、このスプラインにて操作軸の角柱軸部が位置決めされる。したがって、操作軸にて調整操作されたガイド支持体のガイドが被取付部材の厚み方向の所定の位置に調整された設定位置に確実に保持される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
1は合成樹脂にて被取付部材Aの厚みより薄く略矩形状に形成されたケース体で、このケース体1は、ケース本体2と、このケース本体2に嵌合して取り付けるキャップ体3とにより構成されている。
【0017】
そして、前記ケース本体2は、本体部4と、この本体部4の前側下部に一体に突設され下面に円弧状面5を形成した係合突部6とを有し、前記本体部4と係合突部6との連続した上下方向の外面がこのケース本体2を前記被取付部材Aに埋設時にこの被取付部材Aの端面Bと一致する操作側面7として略垂直状に形成されている。
【0018】
また、前記本体部4は下端部に水平状に形成された係合面8を有し、前記係合突部6は内面に前記係合面8と交差する垂直状に形成された係合面9を有し、この係合面9と前記係合面8とにより前記本体部4の下端部に前記キャップ体3を嵌合して取り付ける取付凹部10が形成されている。また、前記取付凹部10の後端部に前記本体部4の厚み方向の両端部に位置して係合突起11がそれぞれ一体に形成されている。
【0019】
さらに、前記本体部4は後側部に位置して上下方向に貫通した円筒状の嵌合孔12を有し、この嵌合孔12は上下方向の略中間部に拡径した位置決め段部13を介して形成された径大孔部14を有している。また、前記本体部4は下端部の近傍に位置して前記操作側面7に開口した軸挿通孔15を有している。
【0020】
前記軸挿通孔15は後述する操作軸の角柱軸部を挿通する位置に、すなわち、前記操作側面7側に位置して内周面に軸方向の多数のスプライン16を平行に形成したスプライン軸孔17を有し、このスプライン軸孔17の内周面から外方にわずかに離間した相対する位置に前記スプライン軸孔17に沿って円弧状に形成された軸方向の空所18がそれぞれ形成され、この相対する空所18とこの空所18が対向する位置の前記スプライン軸孔17の内周面との間に前記スプライン軸孔17の内径を変形可能にした弾性変形部19がそれぞれ形成されている。
【0021】
また、前記スプライン軸孔17の下方に位置して前記係合突部6に前記操作側面7及び前記係合面9に貫通して開口した取付孔20が形成され、この取付孔20の前記係合面9側に開口された挿入口21に係止突起22が一体に突設されている。また、前記取付孔20の下方に位置して前記係合突部6に前記操作側面7の挿入口23を開口し前記係合面9に貫通して開口した挿入口23より小径の挿通孔24が形成され、この挿通孔24と前記挿入口23との連続部にテーパー状の取付座25が形成されている。
【0022】
さらに、前記本体部4は前記操作側面7の上端部とこの操作側面7の上端部に連続する上面部との間の角部に形成された係合凹部26を有し、この係合凹部26は前記本体部4の厚み方向の両側部にそれぞれスリット27を介して形成された相対する係合片28及びこの両係合片28の基端部(内端部)間に形成された内壁面29にて形成されている。
【0023】
また、前記両係合片28は前記操作側面7側の先端部に前記本体部4の厚み方向に拡開傾斜して形成された案内面30をそれぞれ有している。そして、前記両係合片28は前記スリット27にて弾性変形可能に形成されている。
【0024】
つぎに、前記キャップ体3は、前記ケース本体2の本体部4に形成された前記取付凹部10に嵌合して取り付けられる本体部31を有し、この本体部31は前記操作側面7側の先端部に前記係合突部6の係合面9に当接する垂直状の当接面32を有し、この当接面32に前記係合突部6に形成された取付孔20の挿入口21の係止突起22に係合する係合突起33が一体に突設され、前記本体部31に前記当接面32に開口し前記係合突部6の挿通孔24に連通する連通孔34が貫通して形成されている。
【0025】
また、前記本体部31は上端部に前記ケース本体2の本体部4に形成された前記係合面8に当接する水平状の当接面35を有し、この当接面35の略中間部にこの当接面35に開口し前記ケース本体2の径大孔部14に連通する収容凹部36が形成されている。また、前記収容凹部36と前記当接面32との間に位置して前記本体部31に前記当接面35に開口し前記ケース本体2の本体部4の下端面との間で前記軸挿通孔15を形成した軸挿通凹部37が形成され、この軸挿通凹部37は前記収容凹部36に連通して形成されている。
【0026】
また、前記垂直状の当接面32と反対側に位置して前記水平状の当接面35の両側端部に相対して前記ケース本体2の本体部4の両側部に形成された係合突起11に嵌合する嵌合突起38がそれぞれ上方に向かって一体に突設されている。さらに、前記本体部31の下面は前記ケース本体2の係合突部6の円弧状面5に連続する円弧状面39として形成されている。
【0027】
そして、前記ケース本体2の本体部4の取付凹部10に前記キャップ体3の本体部31に押し込むことにより、この本体部31の当接面32が係合突部6の係合面9に係合し、かつ、この本体部31の当接面35がケース本体2の本体部4の係合面8に係合した状態で、この本体部31の係合突起33が係合突部6の挿入口21の係止突起22に嵌合して係止されるとともに、この本体部31の嵌合突起38がケース本体2の本体部4の係合突起11に嵌合して係止される。したがって、ケース本体2の本体部4にキャップ体3の本体部31が簡単に連結される。
【0028】
つぎに、前記ケース本体2の本体部4に形成された嵌合孔12内にガイド支持体40が回動自在に嵌合されている。このガイド支持体40は、円柱状に形成され、その上下方向の略中間部に前記嵌合孔12の拡径した位置決め段部13に回動自在に係合して位置決めされる係合段部41を有するとともに、前記嵌合孔12の径大孔部14に回動自在に嵌合した径大部42を有している。
【0029】
また、前記ガイド支持体40は、偏心位置に上下方向に貫通したガイド嵌合孔43を有し、このガイド嵌合孔43は、その上部にこのガイド嵌合孔43より大径で前記ガイド支持体40の上面部44に開口したガイド収容凹部45と、その下部の両側部にこのガイド嵌合孔43より拡径した位置決め段部46を介して前記ガイド支持体40の下面部47に開口した楕円形状のばね収容凹部48と、を有している。
【0030】
また、前記ガイド収容凹部45の偏心側の上面部44に位置して位置合せ突起44a が一体に突設され、この位置合せ突起44a は前記ケース本体2の本体部4に形成された嵌合孔12の開口縁部に突設された位置決め突起12a に位置合わせされるようになっている。
【0031】
また、前記ガイド支持体40の下端部に従動ギヤ49が回り止めされた状態で嵌合されている。この従動ギヤ49は上端部に前記ばね収容凹部48の下端部の開口縁部に嵌合する楕円形状の嵌合段部50及びこの嵌合段部50上の偏心位置に前記ばね収容凹部48の下端部内に嵌合する有底の環状突部51がそれぞれ一体に突設されている。また、前記従動ギヤ49は下端部に前記キャップ体3の収容凹部36の底部に摺動可能に支持されるギヤ支柱52が下方に向かって一体に突設されている。前記従動ギヤ49はベベルギヤ53にて形成されている。
【0032】
そして、前記従動ギヤ49は後述する駆動ギヤにて回動されることにより、この従動ギヤ49にてこの従動ギヤ49を回り止めした状態で一体的に嵌合した前記ガイド支持体40が回動され、このガイド支持体40の上下にガイド収容凹部45及びばね収容凹部48を有するガイド嵌合孔43が偏心回動されるようになっている。
【0033】
つぎに、前記ガイド嵌合孔43内にガイド54が上下方向に摺動可能に嵌合されている。このガイド54は上下方向のローラ支軸55にて形成され、このローラ支軸55は上端部にローラ支持部56を有し、このローラ支持部56に合成樹脂にて形成されたガイドローラ57を嵌合して回転自在に軸架されている。そして、このガイドローラ57は下降時に前記ガイド支持体40のガイド収容凹部45内に収容されるようになっている。
【0034】
また、ローラ支軸55は下端部にこのローラ支軸55の径より大きい楕円形状のストッパー58が一体に形成され、このストッパー58は前記ガイド支持体40の位置決め段部46に係合して位置決めされるようになっている。
【0035】
また、前記ばね収容凹部48内にスプリングとしてのコイルばね59が収容され、このコイルばね59の一端部が前記ローラ支軸55の下端部に当接されているとともに、このコイルばね59の他端部が前記従動ギヤ49の環状突部51の底部に当接されている。そして、前記コイルばね59にて前記ローラ支軸55が常時上方に向かって附勢され、このローラ支軸55のストッパー58が前記位置決め段部46に係合した状態でこのローラ支軸55が位置決めされ、このローラ支軸55の上端部のガイドローラ57が常時前記ケース本体2の上端面より上方に向かって突出されるようになっている。
【0036】
つぎに、前記ケース本体2の本体部4に形成された軸挿通孔15に操作軸60が回動自在に挿通されている。この操作軸60は一端部に前記軸挿通孔15のスプライン軸孔17内に回動可能に嵌合した角柱軸部61を有し、この角柱軸部61の外面部にすなわち前記操作側面7に位置してこの操作軸60を回動操作する操作部62が形成され、この操作部62はプラスドライバーを係合する+字溝63からなっている。
【0037】
また、前記操作軸60は他端部に前記キャップ体3の本体部31に形成された収容凹部36内に位置して前記従動ギヤ49に噛合する駆動ギヤ64を有している。この駆動ギヤ64は前記ベベルギヤ53に噛合するベベルギヤ65にて形成されている。また、前記操作軸60の角柱軸部61はこの角柱軸部61の各角部61a が前記スプライン軸孔17の所定の位置のスプライン16に係合して回り止めされ、この各スプライン16に抗して角柱軸部61が回動操作されると、この角柱軸部61の各角部61a にてスプライン軸孔17の両側部の弾性変形部19が押動されてスプライン軸孔17を拡径方向に弾性変形されることにより、この角柱軸部61が回動されるようになっている。
【0038】
そして、前記ガイド支持体40の下端部に嵌合した従動ギヤ49と、この従動ギヤ49に噛合した駆動ギヤ64と、この駆動ギヤ64を有する操作軸60と、この操作軸60の角柱軸部61と、この角柱軸部61の外面部に形成した操作部62と、により前記ガイド54の位置を前記被取付部材Aの厚み方向に調整するガイド調整手段66が構成されている。
【0039】
つぎに、前記被取付部材Aは引戸体67にて形成され、この引戸体67の端面B、すなわち、引戸体67の戸当り端面68の上端部とこの戸当り端面68の上端部に連続する前記引戸体67の上端面との角部に、この戸当り端面68の上端部及びこの引戸体67の上端面に開口した前記ケース体1を埋設する略U字形状の埋設凹部69が形成されている。この埋設凹部69は、この埋設凹部69内に前記ケース体1を嵌合した際には戸当り端面68にケース体1の操作側面7が一致する深さで形成されている。
【0040】
つぎに、70は前記引戸体67の建付け時にこの引戸体67の上端部が対向する被ガイド体で、この被ガイド体70は前記引戸体67の開閉方向のガイドレール71にて形成されている。このガイドレール71は間口等の開口部の上端部の框体等の被固定体Cに下面を開口して形成された取付凹部Dに嵌合固定され、このガイドレール71は、レール基板72と、このレール基板72の幅方向に所定の間隔をおいて上方に向かってそれぞれ突設され下面を開口した引戸体67の開閉方向の2条平行なローラ係合凹部73と、を有して構成されている。
【0041】
また、前記開口部の下端部の床面等の被固定部に前記上部のガイドレール71に対向し上面を開口した引戸体67の開閉方向の2条平行な係合凹部を有する下部のガイドレール(図示せず)が固定されている。そして、前記上下のガイドレール71の2条平行な前記ローラ係合凹部73と2条平行な係合凹部との間に2枚の引戸体67がそれぞれ開閉自在に取り付けられるようになっている。
【0042】
また、前記レール基板72は幅方向の両端部に前記取付凹部Dの対向する壁面Eに係合する係合側板74をそれぞれ有し、この両係合側板74は下端部に互いに反対方向に向かって突出し前記取付凹部Dの開口縁部に係合する係合片75をそれぞれ有している。また、前記2条のローラ係合凹部73の中間下部に位置して下方に向かって突設された仕切り板76を有している。そして、前記仕切り板76にて仕切られた前後部に前記引戸体67の上端部がそれぞれ開閉自在に収容されるようになっている。
【0043】
つぎに、前記ガイドレール71の一方のローラ係合凹部73の一端部及び他方のローラ係合凹部73の他端部に、前記開口部を開放した前記引戸体67のケース体1に形成された係合凹部26が嵌合してキャッチされケース体1を介して引戸体67が開口部を全開した状態に保持されるキャッチ装置77がそれぞれ設けられている。
【0044】
前記キャッチ装置77は、前記ローラ係合凹部73の端部に嵌合して固定されるベース体78と、このベース体78に回動可能に取り付けられるストッパー体79と、前記ベース体78に前記ストッパー体79を回動自在に軸架する上下方向の回動中心軸80と、前記ケース体1に形成された両側部に弾性変形可能な係合片28を有する係合凹部26と、により構成されている。
【0045】
前記ベース体78は、前記ローラ係合凹部73の幅と略同等の厚みを有して前記ローラ係合凹部73の長さ方向に長い矩形状に形成され、その内端部に前記ガイドローラ57を係合する円弧状の係合凹部81が形成され、この係合凹部81の近傍部に位置して前記ベース体78に上下方向に貫通した取付孔82が形成されている。
【0046】
また、前記ベース体78は、長さ方向の略中間部に前記回動中心軸80を挿通する軸挿通孔83が上下方向に貫通して形成され、この軸挿通孔83は上端部に前記ベース体78の上面に開口しこの軸挿通孔83より拡径した係止凹部84を有している。
【0047】
また、前記ベース体78の外端部の近傍に前記軸挿通孔83を中心としてこのベース体78の下面に開口した円弧状の案内溝85が形成されている。また、前記取付孔82は下端部に前記ベース体78の下面に開口しこの取付孔82より拡径した取付凹部86を有している。
【0048】
前記ストッパー体79は、前記ケース体1の係合凹部26の高さと略同等な高さを有して前記ローラ係合凹部73の長さ方向に長い楔状に形成され、その内端部を前記係合凹部26の両側部の係合片28間の間隔より狭い幅の挿入端部87として形成され、その両側部を前記挿入端部87から外端部に向かって次第に拡開傾斜し前記係合凹部26の両側部の係合片28を押動するテーパー状の押動面88として形成されている。
【0049】
また、前記ストッパー体79は、前記挿入端部87の近傍位置に前記ベース体78の軸挿通孔83に連通し前記回動中心軸80を挿通する上下方向に貫通して形成された摺動孔89を有し、この摺動孔89は前記ストッパー体79の下面に形成された係合段部90に開口されている。また、前記ストッパー体79は、その外端近傍部に位置してこのストッパー体79の上面部から上方に向かって一体に突設された案内支軸91を有し、この案内支軸91は前記ベース体78の案内溝85内に挿入されこの案内溝85に沿って移動されるようになっている。
【0050】
前記回動中心軸80は、その上端部に前記ベース体78の軸挿通孔83の上端部の係止凹部84に抜け止め係止される軸挿通孔83より大径の抜止め頭部92を有するとともに、その下端部に前記ストッパー体79の摺動孔89の下端部の係合段部90に抜け止め支持される摺動孔89より大径の抜止め支持部93を有している。この抜止め支持部93は前記回動中心軸80の下端部に螺合手段等にて着脱可能に取り付けられている。
【0051】
そして、前記ガイドレール71の一方のローラ係合凹部73の一端部及び他方のローラ係合凹部73の他端部に前記ベース体78がそれぞれ嵌合され、この両端部のベース体78は取付孔82から前記ガイドレール71のレール基板72に捩じ込んだ固定ねじ(図示せず)にてガイドレール71にそれぞれ固定されている。
【0052】
また、前記ベース体78の案内溝85内に前記ストッパー体79の案内支軸91をそれぞれ挿入した状態で、前記ベース体78の軸挿通孔83及び前記ストッパー体79の摺動孔89に前記回動中心軸80をそれぞれ挿通し、この回動中心軸80にて前記ベース体78に前記ストッパー体79をそれぞれ回動自在に支持することにより、このストッパー体79は前記回動中心軸80を中心として案内支軸91が案内溝85に案内されて前記ガイドレール71の幅方向に回動されるようになっている。
【0053】
つぎに、前記実施の形態の作用を説明する。
【0054】
引戸体67の幅方向の両側端部の上端角部に形成された埋設凹部69にケース体1をそれぞれ嵌合して埋設し、このケース体1の係合突部6の挿入口23から挿通孔24及びキャップ体3の連通孔34に固定ねじ94をそれぞれ挿入するとともに、この固定ねじ94を引戸体67に捩じ込むことにより、この固定ねじ94にて引戸体67の幅方向の両側端部の上端角部ににケース体1がそれぞれ簡単に固定される。
【0055】
そして、ケース体1の操作側面7が引戸体67の両側端部の戸当り端面68にそれぞれ略同一面として連続した戸当り端面7aとなり、この戸当り端面7a側にガイド調整手段66の操作部62がそれぞれ位置される。また、ケース体1の上端面が引戸体67の上端面に略同一面として連続され、このケース体1の上端面からガイド支持体40に支持されたガイド54のガイドローラ57が上方に向かって突出される。このガイドローラ57の突出量(ケース体1の上端面から突出する高さ)は、この引戸体67をガイドレール71に建付けた際にガイドレール71のローラ係合凹部73に移動自在に係合する突出量となる。
【0056】
つぎに、上下のガイドレール71間に引戸体67を建付る場合には、下部のガイドレールの一方側の係合凹部に一方の引戸体67の下端部を係合し、この一方の引戸体67の両側端部のガイドローラ57をコイルばね59に抗してそれぞれ後退させてケース本体2のガイド収容凹部45内に収容させた状態で、この一方の引戸体67の上端部を上部のガイドレール71の一方のローラ係合凹部73に対向させる。
【0057】
そして、この一方の引戸体67の両側端部のガイドローラ57の後退を解くことにより、この両ガイドローラ57はコイルばね59の復帰力にてガイド収容凹部45からそれぞれ突出され、この両ガイドローラ57が上部のガイドレール71の一方のローラ係合凹部73にそれぞれ係合される。したがって、上下のガイドレール71の一方の係合凹部とローラ係合凹部73との間に一方の引戸体67が簡単に開閉移動自在に建付けられる。
【0058】
また、下部のガイドレールの他方側の係合凹部に他方の引戸体67の下端部を係合し、この他方の引戸体67の両側端部のガイドローラ57をコイルばね59に抗して後退させてケース本体2のガイド収容凹部45内にそれぞれ収容させた状態で、この他方の引戸体67の上端部を上部のガイドレール71の他方のローラ係合凹部73に対向させる。
【0059】
そして、この他方の引戸体67の両側端部のガイドローラ57の後退を解くことにより、この両ガイドローラ57はコイルばね59の復帰力にてガイド収容凹部45からそれぞれ突出され、この両ガイドローラ57が上部のガイドレール71の他方のローラ係合凹部73に係合される。したがって、上下のガイドレール71の一方の係合凹部とローラ係合凹部73との間に他方の引戸体67が簡単に開閉移動自在に建付けられる。
【0060】
このようにして、上下のガイドレール71間にはそれぞれの2条の係合凹部とローラ係合凹部73複数枚の引戸体67がそれぞれ簡単に開閉自在に建付けられる。
【0061】
つぎに、上下のガイドレール71間に建付けた隣接する2枚の引戸体67を重ね合わせたり、この2枚の引戸体67を閉じた(開口部を閉じる)際に、2枚の引戸体67の相互間が開き過ぎて不必要な隙間が生じたり、2枚の引戸体67の相互間が接触して引戸体67の開閉が不円滑になる場合等には、2枚の引戸体67間を適性な開閉及び閉塞状態に建付け調整する必要がある。
【0062】
このような場合には、2枚の引戸体67間の状況により、たとえば、その一方の引戸体67に対して他方の引戸体67の両側端部のケース体1の戸当り端面7a側に位置するガイド調整手段66の操作部62を、たとえば、右方向または左方向に回動操作することにより、この操作部62にて操作軸60が回動され、この操作軸60にて駆動ギヤ64のベベルギヤ65が回動され、このベベルギヤ65にて従動ギヤ49のベベルギヤ53が連動されて回動され、このベベルギヤ53を嵌合して固着したガイド支持体40がケース本体2の嵌合孔12内で回動される。
【0063】
また、このガイド支持体40の回動でガイドローラ57が上部のガイドレール71のローラ係合凹部73に係合した状態で偏心回動され、このガイドローラ57にて他方の引戸体67がこの他方の引戸体67の厚み方向に容易に移動調整される。
【0064】
すなわち、ケース本体2の嵌合孔12内にガイド支持体40を回動自在に嵌合した通常時では、ケース本体2の嵌合孔12の開口縁部に突設された位置決め突起12a にガイド支持体40のガイド収容凹部45の開口縁部に突設された位置合せ突起44a が対向した状態となっているので、ガイド調整手段66にてガイド支持体40が回動されることにより、このガイド支持体40はケース本体2の嵌合孔12の位置決め突起12a を基準としてガイド調整手段66の調整操作に応じて右方向または左方向に回動操作される。
【0065】
そして、ガイド支持体40のガイドローラ57の偏心回動により、このガイドローラ57にて他方の引戸体67がこの他方の引戸体67の厚み方向に容易に移動調整され、この他方の引戸体67は一方の引戸体67との間の間隔が調整される。
【0066】
したがって、2枚の引戸体67の相互間が開き過ぎて不必要な隙間が生じたり、2枚の引戸体67の相互間が接触して引戸体67の開閉が不円滑になることがない状態にこの2枚の引戸体67間が適性な開閉状態及び閉塞状態に簡単に建付け調整される。
【0067】
すなわち、他方の引戸体67の両側端部のガイドローラ57が一方の引戸体67から離れる厚み方向に偏心回動されることにより、他方の引戸体67が一方の引戸体67に近付く方向に移動されて建付け調整され、また、他方の引戸体67の両側端部ののガイドローラ57が一方の引戸体67に近付く厚み方向に偏心回動されることにより、他方の引戸体67が一方の引戸体67から離れる方向に移動されて建付け調整され、したがって、2枚の引戸体67間が適性な開閉状態及び閉塞状態に簡単に建付け調整される。
【0068】
この際、ガイド調整手段66の操作部62は引戸体67の戸当り端面68と略同一面のケース本体2の操作側面7すなわち戸当り端面7aに設けられていることにより、このケース本体2の戸当り端面7a側でガイド調整手段66の操作部62を簡単に回動操作することができ、引戸体67の位置を目視しながらこの引戸体67を適性な開閉及び閉塞位置に容易に建付け調整される。
【0069】
また、操作部62の回動操作でガイド支持体40は互いに噛合したベベルギヤ53,65のギヤ連動により回動されることにより、このガイド支持体40を介してガイド54すなわちガイドローラ57が確実に偏心回動されるとともに、このガイドローラ57にて引戸体67がこの引戸体67の厚み方向に確実に調整操作され、かつ、この引戸体67がこの厚み方向に確実に微調整される。
【0070】
また、ガイド調整手段66の操作部62を回動操作する際は、両側部に空所18にて形成された弾性変形部19を有するスプライン軸孔17内に操作軸60の角柱軸部61が挿通され、このスプライン軸孔17のスプライン16にて操作軸60の角柱軸部61を位置決めされているので、この操作部62を回動操作すると、この操作部62を有する操作軸60の角柱軸部61がその各角部61a にて変形可能なスプライン軸孔17の両側部の弾性変形部19を押動して変形しながら回動される。
【0071】
そして、この操作部62の回動操作を停止すると、この操作部62を有する操作軸60の角柱軸部61の各角部61a に変形したスプライン軸孔17のスプライン16が係合し、このスプライン16にて操作軸60の角柱軸部61が位置決めされる。したがって、ガイド調整手段66にて調整操作されたガイド支持体40のガイドローラ57を有するガイド54が引戸体67の厚み方向の所定の位置に調整された設定位置に確実に保持される。
【0072】
また、2枚の引戸体67間を建付け調整する場合において、その2枚の引戸体67間の状況により、一方の引戸体67に対して他方の引戸体67を建付け調整する場合に限らず、2枚の引戸体67をそれぞれ前記の場合と同様に調整操作することにより、この2枚の引戸体67間が適性な開閉状態及び閉塞状態に簡単に建付け調整される。
【0073】
つぎに、2枚の引戸体67を上下のガイドレール71に沿って互いに反対方向のガイドレール71の端部に向かって移動し、この引戸体67の戸当り端面68が開口部の側壁面に近ずくと、この引戸体67の戸当り端面68側に開口したケース本体2の係合凹部26の両側の係合片28の案内面30間にガイドレール71の端部に固着されたキャッチ装置77のストッパー体79の挿入端部87が挿入される。
【0074】
そして、この引戸体67の戸当り端面68が開口部の側壁面に更に近ずくことにより、この係合凹部26の両側の係合片28間にストッパー体79が挿入されるとともに、このストッパー体79の両側部のテーパー状の押動面88にてケース本体2の係合凹部26の両側の係合片28を拡開方向に押動されながらこの係合凹部26内にストッパー体79が更に深く圧入される。
【0075】
したがって、引戸体67の戸当り端面68が開口部の側壁面に当接されることにより、ケース本体2の係合凹部26内に深く圧入されたストッパー体79が係合凹部26の両側の係合片28にて挟持された状態でキャッチされ、このケース本体2を埋設した引戸体67がガイドレール71の端部に固着されたキャッチ装置77にて保持され、この引戸体67は戸当り端面68を開口部の側壁面に当接した状態に保持される。
【0076】
そして、2枚の引戸体67は互いに反対側の外側に位置する戸当り端面68を開口部の両側壁面にそれぞれ当接した状態でキャッチ装置77にて保持され、すなわち、開口部を閉じた状態の2枚の引戸体67がガイドレール71の両端部のキャッチ装置77にて保持される。
【0077】
この際、引戸体67がこの引戸体67の厚み方向に建付け調整され、この引戸体67の係合凹部26の両側の係合片28の案内面30間の中心部に対してキャッチ装置77のストッパー体79の挿入端部87の位置が一方の係合片28側に偏って位置ずれしている場合も、ケース本体2の係合凹部26の両側の係合片28の案内面30間にストッパー体79の挿入端部87が挿入される。
【0078】
そして、引戸体67の戸当り端面68が開口部の側壁面に更に近ずくと、この係合凹部26の一方側の係合片28にてストッパー体79の一方側のテーパー状の押動面88が押動され、このストッパー体79が回動中心軸80を中心としてベース体78の弧状の案内溝85に沿って移動する案内支軸91をガイドとして回動され、このストッパー体79が偏った位置ずれ状態を修正しながら係合凹部26の両側の係合片28間に挿入され、かつこのストッパー体79は両側の押動面88にて両側の係合片28を拡開方向に押動しつつ係合凹部26内に深く圧入される。
【0079】
したがって、引戸体67はこの引戸体67の厚み方向への建付け調整に対応して回動するストッパー体79を有するキャッチ装置77にて保持され、この引戸体67は戸当り端面68を開口部の側壁面に当接した状態に確実に保持される。
【0080】
つぎに、前記実施の形態では、キャッチ装置77はガイドレール71の一方側のローラ係合凹部73の一端部及びガイドレール71の他方側のローラ係合凹部73の他端部にそれぞれ設ける場合について説明したが、これに限らず、キャッチ装置77は一方側のローラ係合凹部73の両端部及び他方側のローラ係合凹部73の両端部にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0081】
このように構成することにより、2枚の引戸体67を重ね合わせた状態で開口部の一方側の側壁面または他方側の側壁面にその戸当り端面68をそれぞれ当接することにより、この2枚の引戸体67がそれぞれのキャッチ装置77にて確実に保持される。
【0082】
つぎに、前記実施の形態では、ガイドローラ57はガイドレール71のローラ係合凹部73内に回転自在に係合する円筒形状に形成したものを用いる場合について説明したが、これに限らず、ガイドローラ57は下端部にローラ係合凹部73の開口縁部に係合する環状の係合縁部を有するものを用いるようにしてもよい。
【0083】
このように構成することにより、引戸体67の開閉移動時にローラ係合凹部73の開口縁部にガイドローラ57の環状の係合縁部が係合して位置決めされた状態で、このガイドローラ57が回転移動されガイドローラ57がローラ係合凹部73内に深く入り過ぎることが防止される。
【0084】
また、前記実施の形態では、ガイドローラ57を上部のガイドレール71のローラ係合凹部73に回転移動自在に係合する場合について説明したが、これに限らず、ガイド54の上端部を上部のガイドレール56のローラ係合凹部73に直接移動自在に係合するようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、被取付部材の端面側に設けたガイド調整手段の操作部を回動操作することにより、このガイド調整手段にてガイド支持体が連動して回動され、このガイド支持体のガイドを被ガイド体に係合した状態で偏心回動でき、このガイドにて被取付部材をこの被取付部材の厚み方向に簡単に移動調整できる。この際、ガイド調整手段の操作部は被取付部材の端面側に設けたので、被取付部材の端面側でガイド調整手段の操作部を簡単に回動操作でき、被取付部材の位置を目視しながらこの被取付部材を適性位置に容易に建付け調整できる。したがって、被取付部材の端面側でガイド調整手段の操作部を調整操作することにより引戸体のような被取付部材を簡単に建付け調整することができ、2枚の引戸体のような被取付部材間を隙間が開き過ぎたり近接し過ぎることなく適性な開閉状態及び閉塞状態に簡単にかつ確実に建付け調整することができる。また、ガイド支持体は、ケース体に形成された嵌合孔内に位置決めされた状態で回動可能に嵌合され、このガイド支持体の偏心位置に形成されガイドを上下動可能に嵌合したガイド嵌合孔と、このガイド嵌合孔内に設けられ前記ガイドを常時前記ケース体から突出させる方向に附勢するスプリングとを有するので、ガイドをスプリングに抗してケース体内に後退させた状態で、被取付部材を被ガイド体に簡単に対向させることができるとともに、このガイドの後退を解くことにより、スプリングの復帰力にてガイドを被ガイド体に確実に係合できる。また、ガイド調整手段にてガイド支持体が連動されるとともに、このガイド支持体をケース体の嵌合孔内で容易に回動でき、このガイド支持体にてガイドを被取付部材を建付け調整する位置に容易に偏心回動させることができる。したがって、被ガイド体にガイドを介して被取付部材を簡単に建付けることができ、この被取付部材を簡単に建付け調整することができる。
【0086】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加え、ガイド調整手段は、ケース体に形成され被取付部材の端面側に開口した軸挿通孔に挿通する回動可能な操作軸と、この操作軸の一端部に形成され前記被取付部材の端面側に操作部を形成した角柱軸部と、前記操作軸の他端部に形成された駆動ギヤと、ガイド支持体に固着され前記駆動ギヤに噛合された従動ギヤとを有するので、被取付部材の端面側で操作軸の一端部の操作部を回動操作することにより、この操作軸の他端部の駆動ギヤが回動され、この駆動ギヤにて従動ギヤを介してガイド支持体を確実に回動でき、このガイド支持体の回動でガイドを被ガイド体に係合した状態で偏心回動でき、このガイドにて被取付部材をこの被取付部材の厚み方向に容易に建付け調整できる。この際、操作部の回動操作でガイド支持体をギヤ連動により回動することにより、このガイド支持体を介してガイドを確実に偏心回動できるとともに、このガイドにて被取付部材をこの被取付部材の厚み方向に建付けを簡単に微調整することができる。
【0087】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、ケース体の軸挿通孔は、操作軸の角柱軸部を挿通する位置に変形可能なスプライン軸孔を有し、このスプライン軸孔にて前記角柱軸部を位置決めするので、操作部を回動操作すると、この操作軸はこの角柱軸部がケース体の軸挿通孔の変形可能なスプライン軸孔の内周面を押動変形しながら回動される。また、この操作部の回動操作を停止すると、この操作部を有する操作軸の角柱軸部の各角部に変形したスプライン軸孔のスプラインが係合し、このスプラインにて操作軸の角柱軸部を確実に位置決めできる。したがって、操作軸にて調整操作されたガイド支持体のガイドを被取付部材の厚み方向の所定の位置に調整された設定位置に確実に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すガイド支持装置の分解斜視図である。
【図2】同上被取付部材に取り付けた状態の断面図である。
【図3】同上ガイド支持装置及びキャッチ装置を示す斜視図である。
【図4】同上ガイド支持体の断面図である。
【図5】同上ガイドの偏心回動及びケース体にストッパー体が嵌合した状態を示すケース体の平面図である。
【図6】同上ガイドにて被取付部材を調整する状態の説明図である。
【図7】同上キャッチ装置の断面図である。
【図8】同上側面図である。
【図9】同上ベース体の断面図である。
【図10】同上平面図である。
【図11】同上ストッパー体の断面図である。
【図12】同上平面図である。
【符号の説明】
1 ケース体
12 嵌合孔
15 軸挿通孔
17 スプライン軸孔
40 ガイド支持体
43 ガイド嵌合孔
49 従動ギヤ
54 ガイド
59 スプリング
60 操作軸
61 角柱軸部
62 操作部
64 駆動ギヤ
66 ガイド調整手段
70 被ガイド体
A 被取付部材
B 端面
Claims (4)
- 被取付部材に埋設して取り付けるケース体と、
このケース体に回動可能に嵌合され偏心位置に前記被取付部材に対向した被ガイド体に係合する上下方向のガイドを有するガイド支持体と、
前記ケース体に回動可能に設けられ前記被取付部材の端面側に操作部を有しこの操作部の回動操作に前記ガイド支持体を連動して回動しこのガイド支持体のガイドの位置を前記被取付部材の厚み方向に調整操作するガイド調整手段とを具備し、
前記ガイド支持体は、前記ケース体に形成された嵌合孔内に位置決めされた状態で回動可能に嵌合され、このガイド支持体の偏心位置に形成され前記ガイドを上下動可能に嵌合したガイド嵌合孔と、このガイド嵌合孔内に設けられ前記ガイドを常時前記ケース体から突出させる方向に附勢するスプリングと、を有する、
ことを特徴とするガイド支持装置。 - ガイドにストッパーが形成され、このストッパーはガイド支持体の位置決め段部に係合して位置決めされる
ことを特徴とする請求項1記載のガイド支持装置。 - ガイド調整手段は、ケース体に形成され被取付部材の端面側に開口した軸挿通孔に挿通する回動可能な操作軸と、この操作軸の一端部に形成され前記被取付部材の端面側に操作部を形成した角柱軸部と、前記操作軸の他端部に形成された駆動ギヤと、ガイド支持体に固着され前記駆動ギヤに噛合された従動ギヤと、を有する、
ことを特徴とする請求項1または2記載のガイド支持装置。 - ケース体の軸挿通孔は、操作軸の角柱軸部を挿通する位置に変形可能なスプライン軸孔を有し、このスプライン軸孔にて前記角柱軸部を位置決めする、
ことを特徴とする請求項3記載のガイド支持装置。
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