JP3618908B2 - 伸縮性長繊維不織布及びその製造方法 - Google Patents

伸縮性長繊維不織布及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パップ材、芯地、伸縮テープ等の用途に好適なポリエステル系エラストマーからなる伸縮性長繊維不織布及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル系エラストマーからなる不織布は、特開昭57−82553号公報、特開平3−8855号公報、特開平5−140853号公報等に提案されている。しかしながら、ポリエステル系エラストマーなどの弾性体は粘着性が高いため、紡糸・引取り工程において糸同士が膠着しやすく、十分に開繊されたウエブを得ることが困難であるという問題がある。このため特開昭57−82553号公報、特開平3−8855号公報等においては、単糸本数を30本以下に減らす方法が採用されているが、このような方法では開繊性はまだ不十分であるばかりか、生産性も下がってしまう。またこの生産性を改善するために多くの口金とエジェクターを設置すると、コストが著しく高くなってしまうという問題がある。一方、前記特開平5−140853号公報においては、ポリオレフィンを1〜10重量%及び無機微粉末を1〜8重量%エラストマーに添加して膠着を防止する方法が提案されているが、このような方法では十分に開繊されたウエブを得ることは困難である。
【0003】
また、特公平7−13345号公報には、繊維に捲縮数1.2〜12個/cm、捲縮度2〜20%の立体捲縮を付与して開繊性を向上させる方法が提案されている。しかしながら、この方法は製糸時の膠着を防止するものではないので、すでに膠着した繊維は、立体捲縮を発現させる工程では開繊されない。また開繊と同時又は開繊前に立体捲縮を発現させると、逆に開繊性は悪くなるという問題がある。
【0004】
また特開昭60−339353号公報、特開平3−119164号公報には、メルトブロー法による伸縮性不織布が提案されている。確かにこの方法によれば、繊維を開繊することなく直接捕集して不織布となすので、繊維同士の膠着はあまり問題にならない。しかしながら、繊維の配向が進みにくいため得られる不織布の強度は弱く、また結晶化が起りにくいため弾性性能も劣ったものしか得られないし、これらの性能を改善しようと熱処理すると、不織布はゴムシート状になりやすいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、繊維間の膠着がないために開繊性が良好で目付けの均一性に優れ、しかも良好な弾性回復特性を有するポリエステル系エラストマーからなる伸縮性長繊維不織布及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、前記本発明の目的は、
「 弾性繊維からなる伸縮性長繊維不織布において、該弾性繊維が、下記組成の膠着防止剤を1〜10重量%含有するポリエステル系エラストマーからなることを特徴とする伸縮性長繊維不織布。
膠着防止剤組成
(a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化合物50〜95重量%
R−SOM ……(1)
(式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表す。)
(b)下記一般式(2)で表される膠着防止助剤5〜50重量%
R’−X−CHCHOH
(式中、R’は平均炭素数が5〜25のアルキル基、XはCONY、N(CHCHOH)又は直接結合を表し、YはH又はCHCHOHを表す。)」及び、
「 上記組成の膠着防止剤を1〜10重量%含有するポリエステル系エラストマーを口金から紡出し、該紡出糸条をエジェクターにて牽引した後開繊し、移動する捕集面上に堆積させてウエブを形成させ、次いで該ウエブに部分的な熱接着又は交絡処理を施すことを特徴とする伸縮性長繊維不織布の製造方法。」
により達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される上記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化合物は、分子中に少なくとも1個のスルホン酸金属塩からなる親水性基と適度な撥水性を示す基とを有する化合物であり、ポリエステル系エラストマー中に含有せしめることにより、該エラストマーの膠着防止効果を発揮するものである。式中、Mはアルカリ金属を表し、ナトリウム、カリウム、リチウムなどであり、特にナトリウムが好ましい。また、Rは平均炭素数が5〜25アルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、ここでアルキル基は直鎖又は分岐を有することもある飽和又は不飽和炭化水素基である。Rの炭素数が5未満の場合には膠着防止効果が小さくなり、一方25を越える場合にはポリマー中への相溶性が悪くなることがある。このようなスルホン酸金属塩化合物の具体例としては、平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、デカンジスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
【0008】
また本発明で使用される上記一般式(2)で表される膠着防止助剤は、XがCONHである脂肪酸モノエタノールアミド、XがCON(CH CH OH)である脂肪族ジエタノールアミドなどであり、式中R’は前記のアルキル基と同様に、直鎖又は分岐を有することもある飽和又は不飽和炭化水素基であり、その平均炭素数は5〜25、好ましくは8〜18である。炭素数がこの範囲を外れると、前記スルホン酸金属塩化合物をポリエステル系エラストマー中に均一に分散できなくなるので好ましくない。好ましく用いられる膠着防止助剤の具体的な例としては、ラウロイルモノエタノールアミド、ステアロイルモノエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアミド、ステアロイルジエタノールアミド等が挙げられる。
【0009】
本発明の膠着防止剤は、前記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化合物50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%と、前記一般式(2)で表されるの膠着防止助剤5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%との混合物である。スルホン酸金属塩化合物の混合割合が50重量%未満の場合には、十分な膠着防止効果得られないだけでなく、併用する前記助剤が50重量%を越えるため熱安定性が低下し、紡糸調子等が悪くなることがある。一方、スルホン酸金属塩化合物の混合割合が95重量%を越える場合には、助剤の配合割合が5重量%未満になるため、ポリエステル系エラストマー中へのスルホン酸金属塩化合物の分散性が悪くなり、十分な膠着防止効果が得られなくなる。
【0010】
なお、本発明の膠着防止剤は、上記一般式(2)で表される助剤を上記範囲で併用しているので、適度なブリードアウト性を有している。このため、繊維表面により多くの膠着防止剤が分布し、より優れた膠着防止効果が得られる。
【0011】
本発明で使用されるポリエステル系エラストマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等の高融点芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等のポリ(アルキレンオキシド)グリコール(脂肪族ポリエーテル)、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル、ポリドデシレンイソフタレート、ポリオクチレンイソフタレート等の低融点又は非晶性芳香族ポリエステルなどをソフトセグメントするブロック共重合体であり、特にポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルブロック共重合体が好適に用いられる。
【0012】
かかるポリエーテルエステルブロック共重合体についてより詳細に述べると、全酸成分の80モル以上、好ましくは90モル以上がテレフタル酸である酸成分と、グリコール成分の80モル以上、好ましくは90モル以上が1,4−ブタンジオールである低分子量グリコール成分、及び平均分子量が約400〜4000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分からなるポリエーテルエステルブロック共重合体が好ましく用いられる。
【0013】
20モル%以下の割合で共重合してもよいテレフタル酸成分以外の酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボシキフェニル)メタン、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸及び1,4−シクロへキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が挙げられる。
【0014】
また、20モル%以下の割合で共重合してもよい1,4−ブタンジオール以外の低分子量グリコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール及び、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
【0015】
ポリ(アルキレンオキシド)グリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられ、特に平均分子量が1000〜3000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールが好ましい。
【0016】
ポリエーテルエステルブロック共重合体中のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分の含有量は、40〜80重量%、特に50〜70重量%の範囲内にあることが好ましく、上記範囲より少ないと伸縮性が低下し、逆に多くなると結晶性が低下して紡糸が困難になり、また伸縮性も低下する。なお、ポリエーテルエステルブロック共重合体は、オルトクロロフェノールを溶媒として温度30℃で測定した固有粘度は1.0〜3.0が適当である。また、該共重合体には、得られる不織布の用途に応じて着色剤、酸化防止剤、耐熱剤、艶消し剤等の添加剤をを少量添加してもよい。
【0017】
上述のポリエステル系エラストマー中には、前記スルホン酸金属塩化合物及び膠着防止助剤からなる膠着防止剤を、ポリエステル系エラストマーの重量を基準として1〜10重量%含有させる必要がある。含有量が1重量%未満の場合には、十分な膠着防止効果が得られない。一方10重量%を越える場合には、紡糸の安定性が低下し、また繊維の熱接着性が低下したり弾性回復性能が低下して、不織布の伸縮性等が不十分なものとなる。
【0018】
ポリエステル系エラストマーに前記膠着防止剤を含有させる方法には特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、スルホン酸金属塩化合物と前記膠着防止助剤の混合物をポリエステル系エラストマーと溶融混合してまずマスターバッチを製造し、このマスターペレットをさらにポリエステル系エラストマーペレットと混合溶融する方法、スルホン酸金属塩化合物と前記膠着防止助剤の混合物にステアリン酸マグネシウム等の無機物を添加してペレット化し、これをポリエステル系エラストマーペレットとチップブレンドする方法、スルホン酸金属塩化合物と前記膠着防止助剤の混合物をポリエステル系エラストマーに溶融添加する方法等が挙げられる。
【0019】
上述のポリエステル系エラストマーからなる長繊維の断面形状、単繊維繊度は特に限定されるものではないが、単繊維繊度は1.0〜10.0デニールの範囲が適当である。また不織布の目付けも特に限定されず、用途に応じて適宜設定することができるが、通常は10〜100g/mの範囲が適当である。
【0020】
上述の長繊維から構成される本発明の不織布は、さらに部分的に好ましくは不織布の面積率でいって4〜20%が熱接着されているか、又はニードルパンチ、高圧水流噴射等による交絡処理が施されていることが好ましい。かくすることにより、50%伸長弾性回復率が70%以上と優れた伸縮特性を有し、かつドレープ性も良好で優れた風合を有する不織布が得られる。
【0021】
以上に述べた本発明の不織布は、例えば以下の方法により製造される。すなわち、前記の膠着防止剤を含有せしめたポリエステル系エラストマーを、従来公知の繊維用溶融紡糸装置を用いて紡糸する。紡糸された長繊維群は、エジェクター等の圧空装置で牽引し、次いで開繊器を通して開繊し、ネット等の移動する捕集面上に堆積させて所定の厚さ、目付けを有するウエブを形成する。この際、口金及びエジェクターの形状は任意であるが、丸形のエジェクターではディフューザー部等の絞り部で繊維が集束されて開繊性が低下しやすいので、エジェクターの形状を矩形とし、口金の形状もエジェクターの形状に合わせて矩形にするのが好ましい。
【0022】
このようにして得られたウエブは、例えばエンボスロール等を用いて部分的に熱圧着するか、高圧水流等で部分的に交絡処理して本発明の不織布を得ることができる。例えば前者の方法では、一対のエンボスローラー間又はエンボスローラーとフラットローラーからなる一組のローラー間にウエブを通す。ローラー温度は、使用するポリエステル系エラストマーの種類によって変わってくるが、通常はポリエステル系エラストマーの融点より5℃以上低い温度で圧接される。圧接される部分の割合は面積率で4〜20%が好ましく、この範囲未満になると不織布の形態保持性が低下し、越えると不織布の伸縮性が低下する傾向にある。一方後者の方法では、例えば10〜200Kg/cmの圧力を有する高圧水を細孔から噴射して繊維を交絡させる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における評価は下記の方法にしたがった。
【0024】
<膠着性(分繊性)>
捕集したウエブを熱接着することなく取出し、大きさ3cm×3cmのウエブ中の、長繊維10本以上がまとまった繊維群の数を測定し、その数が5群以下を良好なレベルであるとした。
【0025】
<紡糸調子>
紡糸中の単糸切れの回数を測定し、8時間以上単糸切れが発生しなかった場合を○、1〜8時間単糸切れが発生しなかった場合を△、1時間未満で単糸切れが発生した場合を×とした。
【0026】
<弾性回復率>
不織布シートから、幅5cm、長さ10cmの試験布をサンプリングし、引張試験機を用いて、引張速度10cm/分で伸度50%まで伸長し、次いで同速度で0%まで戻し、0%に戻した時の長さ(L)を測定して次式より弾性回復率を求めた。
弾性回復率(%)=100−100×(L−10)/5
【0027】
[実施例1]
ジメチルテレフタレ−ト170部、テトラメチレングリコ−ル100部、分子量2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ−ル280部とから、常法にしたがって固有粘度が1.35、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール成分の含有量が約60重量%のポリエ−テルエステルブロック共重合体を得た。この共重合体に、平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム塩80重量%とステアロイルモノエタノールアミド20重量%とからなる膠着防止剤を2.0重量%(共重合体重量を基準として)溶融混合して紡出し、エジェクターにて牽引し、開繊器で開繊した後、移動するネット上に捕集してウエブを形成した。得られたウエブを構成する長繊維の繊度は3.0デニールであった。このウエブを170℃に加熱したエンボスロールにて、部分的に熱接着(熱圧着)し、目付けが60g/mの長繊維不織布シートを得た。
【0028】
[比較例1]
平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム塩のみからなる膠着防止剤を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリエ−テルエステル共重合体からなるウエブを得、これを部分的に熱圧着して目付が60g/mの長繊維不織布シートを得た。
【0029】
[比較例2]
平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム塩を用いないで、膠着防止助剤のみを添加する以外は、実施例1と同様にしてポリエ−テルエステル共重合体からなるウエブを得、これを部分的に熱圧着して目付が60g/mの長繊維不織布シートを得た。
【0030】
[比較例3]
平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム塩80重量%とステアロイルモノエタノールアミド20重量%からなる膠着防止剤の含有量を12重量%にする以外は、実施例1と同様にしてポリエ−テルエステル共重合体からなるウエブを得、これを部分的に熱圧着して目付が60g/mの長繊維不織布シートを得た。
【0031】
[比較例4]
平均炭素数が15のアルキルスルホン酸ナトリウム塩40重量%とステアロイルモノエタノールアミド60重量%からなる膠着防止剤を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリエ−テルエステル共重合体からなるウエブを得、これを部分的に熱圧着して目付が60g/mの長繊維不織布シートを得た。
【0032】
以上の結果(膠着状態、紡糸調子、弾性回復率)をまとめて表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003618908
【0034】
【発明の効果】
本発明の伸縮性長繊維不織布は、スルホン酸金属塩化合物と膠着防止助剤とからなる膠着防止剤を含有するポリエステル系エラストマーで形成されているので、繊維間の膠着が著しく抑制されている。このため、各繊維は容易に開繊させることができるので、不織布の目付け斑は均一性に優れ、弾性回復性能も良好であるという特性を有する。かかる特性を生かして、パップ材、芯地、伸縮テープ等の分野に好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 弾性繊維からなる伸縮性長繊維不織布において、該弾性繊維が、下記組成の膠着防止剤を1〜10重量%含有するポリエステル系エラストマーからなることを特徴とする伸縮性長繊維不織布。
    膠着防止剤組成
    (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化合物50〜95重量%
    R−SOM ……(1)
    (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表す。)
    (b)下記一般式(2)で表される膠着防止助剤5〜50重量%
    R’−X−CH CH OH
    (式中、R’は平均炭素数が5〜25のアルキル基、XはCONYを表し、YはH又はCH CH OHを表す。)
  2. ポリエステル系エラストマーが、テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分、1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分及び平均分子量が約400〜4000のポリ(アルキレンオキシド)グリコール成分を構成成分とするポリエーテルエステルブロック共重合体である請求項1記載の伸縮性長繊維不織布。
  3. 下記組成の膠着防止剤を1〜10重量%含有するポリエステル系エラストマーを口金から紡出し、該紡出糸条をエジェクターにて牽引した後開繊し、移動する捕集面上に堆積させてウエブを形成させ、次いで該ウエブに部分的な熱接着又は交絡処理を施すことを特徴とする伸縮性長繊維不織布の製造方法。
    膠着防止剤組成
    (a)下記一般式(1)で表されるスルホン酸金属塩化合物50〜95重量%
    R−SOM ……(1)
    (式中、Rは平均炭素数が5〜25のアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を表す。)
    (b)下記一般式(2)で表される膠着防止助剤5〜50重量%
    R’−X−CH CH OH
    (式中、R’は平均炭素数が5〜25のアルキル基、XはCONYを表し、YはH又はCH CH OHを表す。)
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