JP3618819B2 - インクジェット記録装置および該インクジェット記録装置が内蔵された情報処理装置 - Google Patents

インクジェット記録装置および該インクジェット記録装置が内蔵された情報処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、可搬性のパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の情報処理装置に内蔵するのに適したインクジェット記録装置、およびインクジェット記録装置を内蔵した情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
可搬性のパーソナルコンピュータ(いわゆるノートパソコン)やワードプロセッサ等の情報処理装置に内蔵されるインクジェット記録装置においては、その装置構成の容易さから、記録用紙の搬送経路として、搬送ローラに記録用紙を巻き付けてU字状の搬送経路を構成したものが一般的であった。一方、上記情報処理装置の小型化のため、インクジェット記録装置の小型化も求められている。しかし、搬送ローラの径をあまり小さくすると、記録用紙の腰の強さによっては記録用紙を巻き付けることができなかったり、あるいは記録用紙がカールしてしまうので、搬送ローラの径を小さくするには制限があり、インクジェット記録装置の小型化にも限界があった。そこで、記録用紙の搬送経路として、概ね直線状の搬送経路を構成するインクジェット記録装置を情報処理装置に内蔵したものが提案されている。直線状の搬送経路を構成したものは、搬送ローラの径を小さくすることができ、小型化には有利である。
【0003】
また、インクジェット記録装置においては、記録ヘッドのインク吐出面と記録用紙の記録面との間隔を所定の間隔に保つことが重要である。例えば、記録ヘッドと記録用紙との間隔が狭すぎると、記録用紙が吐出されたインクにより膨潤し凹凸状に波打つ、いわゆるコックリング現象が生じたときに、記録用紙が記録ヘッドと擦れて記録用紙に記録ヘッドの汚れが付着したり、紙ジャムの原因となるおそれがある。逆に、記録ヘッドと記録用紙との間隔が広すぎると、記録ヘッドの吐出口から吐出されるインクの吐出方向のばらつきにより、記録品位が低下してしまうおそれがある。
【0004】
そこで従来は、記録ヘッドのインク吐出面と記録用紙の記録面とをある適切な間隔に保つために、記録ヘッドを搭載するキャリアを、そのガイド軸を中心に回動自在に設け、葉書や封筒等の厚手の記録用紙を使用するときには、記録ヘッドのインク吐出面を記録用紙の厚さだけ退避させるように構成したものが、多く提案され実施されている。
【0005】
さらに、特開平5−116793号公報には、記録用紙を搬送する搬送手段を構成するローラ対のうち、記録面と接触するローラの位置を固定する一方、非記録面と接触するローラを、ばねにより記録面と接触するローラに向けて付勢しつつ変位可能に支持し、非記録面側のローラで記録用紙の厚さを吸収するように構成したものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のインクジェット記録装置のうち、記録用紙の厚さに応じて記録ヘッドを退避させる構成のものでは、記録ヘッドを退避させるための切り替え機構等が必要となり、その機構自体がインクジェット記録装置の小型化の障害となってしまう。特に、インクジェット記録装置には、通常、記録ヘッドの吐出機能を維持するために、記録ヘッドをキャッピングするキャップや吐出面の汚れを拭き取るブレード等を備える回復機構を有する。そのため、記録ヘッドを退避させて記録用紙と記録ヘッドとの間隔を広げても、記録ヘッドと回復機構との位置関係が変わらないように構成する必要があり、そのための機構がさらに複雑になってしまう。
【0007】
一方、搬送手段を構成するローラ対により記録用紙の厚さを吸収する構成のものは、切り替え機構が必要ないので小型化にはよいが、例えば封筒のような、反ったり膨らんだりする記録用紙に対しては、ローラの変位だけでは記録用紙の厚さを吸収しきれない場合があった。
【0008】
そこで本発明は、小型化を図りつつも、厚さの厚い記録用紙にも対応できるインクジェット記録装置、および該インクジェット記録装置を内蔵した情報処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体を、互いに接触する2つのローラで挟持しつつ前記2つのローラの接触面に平行な方向に搬送する搬送ローラ対と、被記録媒体の搬送方向に対して前記搬送ローラ対よりも下流側に、前記接触面を含む平面と所定の間隔をおいて配置された、被記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載するキャリアとを有するインクジェット記録装置において、
前記搬送ローラ対の接触面に被記録媒体を供給するための供給経路が、前記接触面を含む平面に対し、前記搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち被記録媒体の記録面に接触するローラのある面側に傾いており、
前記搬送ローラ対の、前記被記録媒体の記録面に接触するローラと対向する側のローラが、前記記録面に接触するローラ側へばね付勢され、
前記記録ヘッドによる記録が行われるプリンタ部における被記録媒体の搬送経路は、前記供給経路に対して前記キャリア側に傾いており、
前記供給経路によって案内された腰の弱い被記録媒体は、前記搬送ローラ対の下流側において、前記接触面に沿って搬送され、腰の強い被記録媒体は前記搬送ローラの下流側においてもほぼ前記供給経路によって供給された方向に沿って搬送されることを特徴とする。
【0010】
また、前記搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち、前記被記録媒体の記録面に接触するローラの回転軸の位置が固定されているものであってもよい。被記録媒体の記録面に接触するローラの傾きは、4°±1°であることが好ましい。
さらに、データを入力するための入力部と、前記入力部から入力されたデータに所定の処理を施す制御部と、前記制御部で処理された結果を必要に応じて表示する表示部とが一体となった情報処理装置に内蔵されていてもよい。
【0011】
本発明の情報処理装置は、データを入力するための入力部と、前記入力部から入力されたデータに所定の処理を施す制御部と、前記制御部で処理された結果を必要に応じて表示する表示部とが一体となった情報処理装置において、
上記本発明のインクジェット記録装置が内蔵されたことを特徴とする。
【0012】
また、前記入力部が、情報処理装置の底面に略平行に配置されたキーボードであり、前記インクジェット記録装置の供給経路が、前記キーボードの下方に設けられているものであってもよく、
特に、前記キーボードが、情報処理装置の筐体に開閉可能に支持され、前記キーボードを開けることにより前記供給経路が露出されるものであってもよい。
【0013】
【作用】
上記のとおり構成された本発明のインクジェット記録装置では、搬送ローラ対の接触面に被記録媒体を供給するための供給経路が、前記接触面を含む平面に対し、搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち被記録媒体の記録面に接触するローラのある面側に傾いている。さらに、搬送ローラ対の、被記録媒体の記録面に接触するローラと対向する側のローラが、記録面に接触するローラ側へばね付勢され、記録ヘッドによる記録が行われるプリンタ部における被記録媒体の搬送経路は、供給経路に対してキャリア側に傾いている。
【0014】
このような構成において、コピー紙等の普通紙を搬送ローラ対に供給すると、普通紙は腰が弱いので搬送ローラ対で搬送方向が曲げられ、ローラの接触面を含む平面に沿って搬送される。一方、封筒や葉書等、厚紙を供給すると、厚紙は腰が強いので、搬送ローラ対では搬送方向は曲げられず、供給経路に沿って記録ヘッドとの間隔が大きくなる方向に搬送される。その結果、厚紙が反ったり歪んだりしていても、厚紙は記録ヘッドとの距離が十分に保たれて搬送される。さらに、被記録媒体の記録面に接触するローラと対向する側のローラが、記録面に接触するローラ側へばね付勢されているので、被記録媒体はその腰の強さによらずに適切な角度で記録ヘッドへ導かれる。しかも、被記録媒体はローラに巻き付けられずに搬送されるのでローラの径を小さくすることができ、インクジェット記録装置の小型化が達成される。
【0015】
また、搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち、被記録媒体の記録面が接触するローラの回転軸の位置を固定することで、ローラの接触面を含む平面と記録ヘッドとの間隔は常に一定となる。これにより、被記録媒体の厚さによらずに、被記録媒体と記録ヘッドとの間隔が十分に保たれる
【0016】
そして、上述のように小型化が達成されることにより、情報処理装置へ内蔵される記録装置として極めて適したものとなる。
【0017】
本発明の情報処理装置は、上記本発明のインクジェット記録装置を内蔵しているので、厚紙にも対応した記録装置を一体としつつも、小型の情報処理装置が実現される。
【0018】
特に、キーボードの下方に供給経路を設けることで、情報処理装置内のスペースが有効に活用される。また、キーボードを情報処理装置の筐体に開閉可能に設け、キーボードを開くことで供給経路が露出するように構成することで、供給経路への被記録媒体のセットは、キーボードを開いた状態で行える。
【0019】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を具体的に説明する。
【0020】
図1は、本発明の記録装置の一実施例を示す斜視図であり、後述する情報処理装置400(図19参照)にプリンタ部401として内蔵されるものである。
【0021】
図1において、キャリア2は、記録ヘッドカートリッジ1を着脱自在に保持するものであり、フレーム4に両端部が固定され互いに並行に配置されたガイドシャフト5及びガイドレール12に、被記録媒体である記録用紙22の搬送方向と直行し、かつ、記録用紙22の面に平行な方向に摺動自在に支持される。またキャリア2は、キャリアモータ10により不図示のギア列を介して回転駆動される駆動プーリ13と、回転自在に支持されたアイドルプーリ27との間にかけ回されたベルト11の一部位に結合されており、キャリアモータ10を駆動することで、ベルト11が駆動され、キャリア2が上記方向に往復移動する構成になっている。
【0022】
また記録ヘッドカートリッジ1にはインクタンク8が着脱自在に搭載されており、記録によってインクが無くなった場合には、インクタンク8を交換することにより次の記録を行うことが出来る。
【0023】
ホームポジションセンサ26は、キャリア2の通過を検出することにより、キャリア2がホームポジションに位置するか否かを検出するものである。フレキシブルケーブル3は、記録ヘッドカートリッジ1に不図示の制御基板から電気信号を伝えるものである。
【0024】
次に記録用紙22を搬送する構成について説明する。
【0025】
フレーム4に回転可能に支持された紙送りローラ6には、図2に示す紙送りモータ23によって回転駆動されるLFギア18が固定されている。また、紙送りローラ6にはピンチローラ7が下方より不図示のバネによって圧接されており、これら紙送りローラ6とピンチローラ7とで搬送ローラ対が構成される。紙送りローラ6とピンチローラ7の間に挟まれた記録用紙22は、前記紙送りモータ23の駆動によって搬送される。記録用紙22の搬送方向に対し紙送りローラ6の直上流には、記録用紙22の有無を検出するペーパセンサ25が設けられている。記録後の記録用紙22を排出するための排紙ローラ15は、アイドルギア列21により、紙送りローラ6から駆動力が伝達され、紙送りローラ6と同期して回転する。排紙ローラ15には拍車16が圧接されており、排紙ローラ15と拍車16との間に記録用紙22を挟み込み搬送する。排紙ローラ15の近傍の記録用紙22の有無は、排紙センサ17で検出される。
【0026】
本装置の記録装置としての機能は、前記キャリア2の往復移動に同期して記録ヘッドカートリッジ1を駆動し、インクを記録信号に応じて、図1において下向きに吐出することにより、記録用紙22に1行分の記録を行なうものである。すなわちこの記録ヘッドカートリッジ1は、インク滴を吐出する微細な吐出口(オリフィス)と、吐出口へインクを供給する液路と、液路の一部に設けられたエネルギー作用部と、この作用部にある液体に作用して液体を吐出するために利用される液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段とを備えている。
【0027】
このようなエネルギーを発生させるエネルギー発生手段としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体、レーザ等の電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発生手段、あるいは発熱抵抗を有する発熱素子などの電気熱変換体によって液体を加熱して液体を吐出させるエネルギー発生手段などがある。
【0028】
その中でも、熱エネルギーによって液体を吐出させるインクジェット記録方法に用いられている記録ヘッドは、上記吐出口を高密度に配列することができるため、高解像度の記録をすることが可能である。特に、電気熱変換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野におけ技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
【0029】
前記記録ヘッドカートリッジ1の移動により1行分の記録が行なわれると、記録用紙22は紙送りモータ23により、図1に示した矢印方向に1行分搬送され、次の行の記録が行なわれる構成になっている。
【0030】
また、本実施例の記録装置には、複数枚の記録用紙22を積載し、積載された記録用紙22を一枚ずつ分離して給送する自動給紙部100が設けられている。この構成については後述する。
【0031】
さらに、本実施例の記録装置には、記録ヘッドカートリッジ1のインク吐出機能を維持するためのポンプ機構部およびブレード機構が設けられている。
【0032】
まず、ポンプ機構部について説明する。
【0033】
図1、4および5において、記録ヘッドカートリッジ1を密封し得る弾性材料で形成されたキャップ301は、塩素化ブチルゴムその他の弾性を有する適宜な材料で形成される。前記キャップ301はキャップホルダ303に一体的に保持されている。そして前記キャップホルダ303はシリンダ304から一体的に伸びた腕部304Aに回転自在に保持されている。
【0034】
シリンダ304は内部に不図示のピストンを有しており、ピストン軸305を駆動することで、シリンダ304内に負圧を発生することが可能となっている。
【0035】
またキャップ301にはキャップ301と一体的に形成されたジョイント部301Aを有しており、このジョイント部301Aをシリンダ304に設けたジョイント部304Bに締め代をもって圧入する事で、シリンダ304とキャップ301はシールされた状態で接合される。
【0036】
次に、記録ヘッドカートリッジ1に対するキャップ301の圧接および解除方法について説明する。
【0037】
前述のように、キャップホルダ303に一体的に保持されたキャップ301は、シリンダ304と密閉を持って結合されており、さらにキャップホルダ303はシリンダ304に対して腕部304Aに回転自在に保持されている。
【0038】
ここで、図5に示すように、キャップホルダ303とベース14との間にはキャップばね306が設置されており、キャップホルダ303を常に記録ヘッドカートリッジ1側に付勢している。ここでシリンダ304はベース14にシリンダ軸上で回転自在に支持されている。これにより、シリンダ304およびキャップ301は、シリンダ軸を中心としてキャップばね306により回転力が与えられることになる。
【0039】
また、シリンダ304には、図4に示すようにシリンダ制御部304Cが一体的に形成されており、シリンダ制御部304Cの先端は、ベース14に回転自在に保持されたポンプカムギア19のカム部19Aに当接している。従って、シリンダ304の回転は、シリンダ制御部304Cを介してポンプカムギア19のカム部19Aによって制御されることになる。
【0040】
すなわちポンプカムギア19のカム部19Aに沿ってシリンダ制御部304Cが上下動することによって、シリンダ304を介してキャップ301が記録ヘッドカートリッジ1に対してキャッピングおよびキャッピング解除する事が可能になる。
【0041】
なお、ベース14に保持されているポンプカムギア19および駆動伝達部はベース14の搬送経路を避けた右端部に設けられている。また、ポンプカムギア19は紙送りローラ6に圧入軸着されたLFギア18と選択的に噛み合い可能となっており、紙送りモータ23の駆動を不図示のギア列を介してLFギア18に伝え、キャリア2の動作によってクラッチギア20をLFギア18側に押しつけるというクラッチ動作を行うことで、紙送りモータ23の駆動をポンプカムギア19に伝えることが可能となる。
【0042】
ポンプカムギア19はシリンダキャップギア307と噛み合っており、さらにシリンダキャップギア307の内壁に設けたボス307Aをピストン軸305に設けられたリード溝に嵌合させることにより、ポンプカムギア19の回転運動をピストン軸305の直線運動に変換することが可能となる。
【0043】
また、ポンプカムギア19は一部欠歯部19Bを有するので、キャリア2がクラッチ動作を行わない場合にはLFギア18の伝達は切れ、ポンプカムギア19には駆動は伝わらない。
【0044】
図6に、キャリア2によるクラッチ動作を行った上で、紙送りモータ23を駆動することにより、ポンプカムギア19を回転させたときの、ポンプカムギア19の回転によるピストン軸305およびキャップ301の動作をチャートにしたものを示す。
【0045】
図6において、横軸はポンプカムギア19の回転角を示す。縦軸は、上のチャートが上向きを負圧発生方向としたピストン軸305の位置で、下のチャートが上向きをキャッピング方向としたキャップ301の位置を示す。また、下のチャートに示す吐出口面位置はキャップ301に対する吐出口面の関係を示したものであり、キャップ301の上面がこの位置にきたときにキャッピング動作は完了する。点線で示す部分は、キャップ301のオーバーストローク分である。すなわち記録ヘッドカートリッジ1が装着されていないときのキャップ301の動作を示す。
【0046】
このチャートから分かるように、ポンプカムギア19の回転につれキャッピング解除の状態からキャッピング状態に状態が変化していくのと同時に、負圧が発生していくので、キャッピング後にはキャップ301内が負圧になり、記録ヘッドカートリッジ1の記録ノズルよりインクを吸い出すことができる。なお、ポンプカムギア19はチャートに示す右端まで行った後は、逆転により元の位置まで戻す構成になっている。
【0047】
以上説明したように、本実施例のポンプ機構部においては、ベース14に保持され、かつベース14とキャップホルダ303間にキャップばね306を介在させることで、キャップ301を記録ヘッドカートリッジ1に圧接する事が可能になる。従って非記録時に記録ヘッドカートリッジ1をキャッピングし、ノズルの乾燥を防ぐと共に、ノズル内に発生した泡や、ノズル部に付着したゴミによる吐出不良時に、ポンプ部を作動させ記録ヘッドカートリッジ1のノズル部よりインクを吸引することで、吐出を正常化させることができる。
【0048】
前述のポンプ機構部により、キャップ301を介して記録ヘッドカートリッジ1より吸引されたインクは廃インクとして処理される。前記廃インクはシリンダ304内に入り、不図示のピストンの動きによりシリンダ端部304Dより排出される。シリンダ端部304Dはベース14内に差し込まれており、ベース14に回転自在に保持されている。シリンダ端部304Dにはシリンダ吸収体311が差し込まれている。シリンダ吸収体311は発泡スポンジにより形成されインクの伝達性の良い材料が選ばれる。すなわちシリンダ304内にある廃インクを効率よく外部に排出する性能が要求される。
【0049】
シリンダ吸収体311は、ベース14内に納められた廃インク吸収体312に接触している。廃インク吸収体312は、たとえば紙の積層シートや高分子吸収体などの、インク保持能力の高い材料が選ばれる。
【0050】
このように構成されているため、記録ヘッドカートリッジ1から吸引された廃インクは、シリンダ304、シリンダ吸収体311を介して、ベース14内に納められた廃インク吸収体312へ到達し、廃インク吸収体312内に保持される。
【0051】
次にブレード機構について説明する。
【0052】
図1において、ウレタンゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム等の弾性材料からなる、薄板状のブレード302は、ブレードホルダ308に下方を固定支持され、上方は自由端となっている。ブレード302の上方端部は、その上をキャリアモータ10の駆動により記録ヘッドカートリッジ1が通過する際には、記録ヘッドカートリッジ1の吐出口面に接触できる長さに構成されている。従って、ブレード302の上を記録ヘッドカートリッジ1の吐出口面を通過させると、ブレード302の上方端部は前記吐出口面に当接し、ブレード302の上方端部はたわみながら前記吐出口面の表面をしごくことになる。
【0053】
ブレード302は、その動作により前記吐出口面のノズルの近傍に付着したゴミなどの異物を取り除き常に正常な記録を行わせる(ワイピング動作)ものである。
【0054】
ブレードホルダ308は、キャップ301から遠ざかる方向へ倒れながら、前記吐出口面から離れる方向に移動し吐出口面に触れない位置まで待避する、待避動作が可能なように、ベース14に回転可能に支持されている。
【0055】
図1において、キャリア2が右方に移動して行き、ブレード解除レバー309を右方に倒すことにより前述待避動作を行わせるように構成されている。また、その状態からキャリア2が逆方向に、すなわち左方に移動し、キャリア2の不図示の凸部がブレードレバー310を左方に倒すと、ブレードホルダ308は待避動作が解除され、前記吐出口面に当接できる位置まで復帰する構成になっている。
【0056】
その動作を説明するチャートを図7に示す。図7において、上のチャートはキャリア2が左方から右端に移動した場合、下のチャートはキャリア2が右端から左方へ移動した場合を示す。共に縦軸は、ブレード302の先端の位置であり、上に行くと前記吐出口面に当接する方向である。横軸はキャリア2の位置を示している。また、図中の吐出口面位置と記した横線は、ブレード302に対する吐出口面の位置を示すものであり、その線よりブレード302の先端が上方にいるとき(図中点線で示す範囲)にブレード302の先端はその分だけ曲げ方向にたわみワイピング動作を行う。すなわち図中の点線は記録ヘッドカートリッジ1が装着されていないときのブレード302の先端の動きを示している。
【0057】
図7の下のチャートに示すように、キャリア2が右方へ移動してくるとA点でブレード302と吐出口面の当接が始まり(すなわち前記ワイピング動作)、さらにキャリア2を移動していくとB点でキャリア2がブレード解除レバーを倒し始めることにより、ブレード302は吐出口面より離れ、ワイピング動作を終了する。一方、図7の下のチャートに示すように、キャリア2が右端から左方へ移動すると、C点においてキャリア2の不図示の凸部がブレードレバー310を右方に倒す。これによりブレード302の先端は最初の位置に復帰し、次のワイピング動作に備えるものである。
【0058】
このように構成されているので、キャリア2を図1において右端に移動させることにより、記録ヘッドカートリッジ1の吐出口面のワイピング動作が行われるため、必要なときにこの動作を行わせれば、正常な記録を得ることが可能になる。
【0059】
次に本装置に装着可能な記録ヘッドに関して説明する。
【0060】
以上の説明においては、本記録装置のキャリア2上には着脱自在に記録ヘッドカートリッジ1が搭載される例について説明してきたが、その点について図3、図8、図9および図10を用いてさらに詳細に説明する。
【0061】
記録ヘッドカートリッジ1は詳細には、図8に示すモノクロ記録ヘッド部49、および図9に示すカラー記録ヘッド部50の二種類が存在し、さらには図10に示す、記録用紙22の代わりに挿入された原稿を読み取ることのできる、スキャナヘッド200が存在する。合計3種類のヘッド部のいずれかを、本装置のキャリア2上に搭載することが可能である。以下では前記モノクロ記録ヘッド部49、カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200の3種類を総称する場合にはヘッド部48と記す。
【0062】
まず図3を参照して、上述した3種類のヘッド部48を着脱可能に搭載するキャリア2の説明をする。
【0063】
図3は、ヘッド部48を搭載していないときのキャリア2部の斜視図である。フレキシブルケーブル3のキャリア2側の一端に設けられたケーブル端子部3aは、キャリア2にモノクロ記録ヘッド部49、カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200のいずれかを装着した際に、各々のヘッド部48のヘッド端子部56(図8、9、10参照)が当接するもので、これによりヘッド部48との電気的接続がなされる。
【0064】
キャリア2のケーブル端子部3aが位置している面には、2つのヘッド部位置決め突起2a,2bが一体的に設けられている。キャリア2にヘッド部48が装着された状態では、ヘッド部位置決め突起2aはヘッド部48側の位置決め切り欠き57に、またヘッド部位置決め突起2bはヘッド部48側の位置決め穴58にそれぞれ嵌合し、ヘッド部48のキャリア2に対する正確な位置決めがなされる。
【0065】
さらに、キャリア2の、ケーブル端子部3aと対向する位置には、コンタクトバネ28が設けられ、その先端部には、樹脂で成形されたヘッドガイド29が固着されている。すなわちヘッドガイド29は、キャリア2に弾性的に支持されている。
【0066】
キャリア2にヘッド部48が装着された状態では、ヘッドガイド29は、ヘッド部48をケーブル端子部3a側に付勢することにより、ケーブル端子部3aとヘッド端子部56とが圧接され、両者の電気的接続を実現している。
【0067】
また、ヘッドガイド29は、ヘッド部48交換の際にはたわむことにより着脱を可能にし、かつ装着されたヘッド部48が上方へ外れてしまわないように保持する作用を持っている。
【0068】
このように構成されているため、ユーザーがヘッド部48を交換する際には、ヘッド部48のヘッド端子部56側を、キャリア2のケーブル端子部3aに対向するように差し込み、次にヘッド部48の上面を下方に押すことにより、ヘッドガイド29がたわみクリック感を持って、ヘッド部48の装着が完了し、その時点では電気的接続も完了している。
【0069】
ヘッド部48を外す際には、ヘッド部48に設けられた、ヘッド部着脱操作部51a,53a,200aを指で引き上げると、ヘッドガイド29がたわみ、ヘッド部48をキャリア2から外すことが可能になっている。
【0070】
次に、ヘッド部48について図8、9、10を用いて説明する。
【0071】
図8は、単色の印字(通常は黒色)のみを行わせるための、モノクロ記録ヘッド部49の斜視図であり、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51と、これに着脱自在に保持されるモノクロインクタンク52とで構成される。モノクロ記録ヘッドカートリッジ51は、手前の部分に記録のためのインクを吐出するノズル部を持つ吐出口面51bが形成されている。ヘッド端子部56は、前述したようにモノクロ記録ヘッドカートリッジ51がキャリア2に装着されることで、キャリア2のケーブル端子部3aと電気的に接続され、吐出を行うための電気信号を受ける。プリンタ部401よりヘッド端子部56を介してモノクロ記録ヘッドカートリッジ51に電気信号が与えられることにより、インクが吐出口面51bに設けられたノズルから図8において下向きに吐出され記録が行える。位置決め切り欠き57および位置決め穴58は、それぞれキャリア2に設けられたヘッド部位置決め突起2a,2bと嵌合することにより、キャリア2に対する位置決めを確実にするものである。
【0072】
モノクロインクタンク52の内部にはインクが収容されている。モノクロインクタンク52は、モノクロインクタンク52に一体的かつ弾性的に形成された、ラッチ部52aによってモノクロ記録ヘッドカートリッジ51に着脱自在に固定されている。また、モノクロインクタンク52からモノクロ記録ヘッドカートリッジ51のノズル部へのインクの供給は、不図示のジョイント部によりなされる。
【0073】
記録によってインクが消費され、モノクロインクタンク52内のインクが無くなった場合は、ラッチ部52aをたわめてモノクロインクタンク52をモノクロ記録ヘッドカートリッジ51より外し、新しいモノクロインクタンク52を装着することにより記録を続けることができる。
【0074】
図9は、カラー記録を行わせるための、カラー記録ヘッド部50の斜視図である。カラー記録ヘッド部50については、モノクロ記録ヘッド部49と異なる点のみについて説明する。吐出口面53bには、カラーの記録を行うために、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色を吐出するための各々独立した4種類のノズル群が設けられている。ブラックインクタンク54は、内部にブラックインクを収容し、不図示のジョイント部を介して、前記吐出口面53bに設けられたブラックのノズル群につながっている。また、カラーインクタンク55は、内部は独立した3つの部分に分割されており、その各々に、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクを収容している。カラーインクタンク55もブラックインクタンク54と同様に、イエローインクはイエローのノズル群へ、マゼンタインクはマゼンタのノズル群へ、シアンインクはシアンのノズル群へ、各々独立した3つの不図示のジョイント部を介してつながっている。ブラックインクタンク54およびカラーインクタンク55には、それぞれカラー記録ヘッド部50に対する着脱のためのラッチ部54a,55aが一体的に設けられている。
【0075】
以上説明したように、カラー記録ヘッド部50をプリンタ部401に装着することによりカラー記録が可能になるとともに、ブラックインクが無くなった場合にはブラックインクタンク54のみの交換、イエロー、マゼンタ、シアンのいずれか、あるいは全部が無くなったときにはカラーインクタンク55のみを交換することが可能である。
【0076】
図10は、スキャナーヘッド200の斜視図である。モノクロ記録ヘッド部49およびカラー記録ヘッド部50と同様にヘッド端子部56、位置決め切り欠き57および位置決め穴58を有する。また、下面は読み取り部面200bとなっている。スキャナヘッド200の詳細については、図11を用いて後に詳しく説明する。
【0077】
図8、9において、位置決め切り欠き57から吐出口面51b,53bまでの距離Xは、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51、カラー記録ヘッドカートリッジ53においては同一の値であり、本発明の場合は約13mmである。それに対して図10に示すスキャナヘッド200においては、位置決め切り欠き部57から読み取り部面200b間での距離Yは、上記Xよりも短く設定されており、本発明においては約9mmである。
【0078】
この値を図6および図7のキャップ301およびブレード302の動作説明チャートにプロットしたのが、図6および図7の読み取り部面と記した横線である。ここで吐出口面位置と読み取り部面の横線の縦方向の差が、上記13mmと9mmの差である4mmである。
【0079】
図6、7より、スキャナヘッド200を装着した場合には、キャッピング動作およびワイピング動作を行っても、キャップ301、ブレード302共にスキャナヘッド200の読み取り部面200bに触れることはないことが分かる。
【0080】
このように構成した結果、スキャナヘッド200を搭載したときに、インクで汚れたキャップ301およびブレード302によって読み取り表面200bが汚れてしまうことを防止できる。
【0081】
次に、スキャナヘッド200について説明する。
図11にスキャナヘッド200の概略断面図および斜視図を示す。図11において、スキャナヘッド200の内部には、原稿面209の照明用のLED206および光を検知するセンサ202が設けられている。LED206から発せられたLED光207はLED開口部211を通って原稿面209を照らす。原稿面209の画像光208はセンサ開口部212に設けられたフィールドレンズ204を通過しミラー203により光路を直角に曲げられ、結像用レンズ201を通過し、センサ202上に結像する。
【0082】
センサ開口部212の中心からヘッド端子部56側の端面までの距離は、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51及びカラー記録ヘッドカートリッジ53の吐出口213からヘッド端子部56側の端面までの距離と比較して大きく、本実施例では両者は4mm程度ずれている。
【0083】
LED206及びセンサ202は電気的に接続され配線基板205により外部に引き出されている。配線基板205のヘッド端子部56には電極が形成されており、キャリア2のケーブル端子部3a(図3参照)の電極と圧接により接触し、信号を本体側制御回路へ導くことが出来る。
【0084】
スキャナヘッド200は、外観形状は記録ヘッドカートリッジ1にインクタンク8が装着された形状と同じで、記録ヘッドカートリッジ1と同様にキャリア2へ、外装の一部である爪部210のラッチによって装着することができる。また、外すときはヘッド部着脱操作部200aを持ち上げると爪部210のラッチが外れて簡単に取り外すことが出来る。
【0085】
スキャナヘッド200がキャリア2に装着されると、CPU502(図23参照)はスキャナドライバ部513(図23参照)を介して配線基板205の印字ヘッドカートリッジ/スキャナ認識信号を読みとり、スキャナモードに入る。
【0086】
CPU502は動作中のアプリケーション或いはキーボード部402(図23参照)や外部インターフェース405(図23参照)などよりスキャナ読み取り信号が入力されると、記録用紙22と同様、読み取り原稿を自動給紙部100や紙送りモータ23の駆動により所定の位置まで搬送し、LED206を点灯した後、キャリアモータ10を駆動しながら、スキャナドライバ部513を介して画像信号を読み取る。
【0087】
ここで、スキャナヘッド200の原稿読み取りモードによって、キャリアモータ10の駆動スピードは変えることが出来る。モードは読み取り解像度と各読み取り値の階調の組み合わせであり、プリンタ部401は主走査方向に360dpiの分解能を持ち、副走査方向としてスキャナヘッド200のセンサ202の解像度は360dpiで、64階調の出力が得られるので、例えば主走査方向360dpi、副走査方向360dpiで64階調での読み取りから、主走査方向90dpi、副走査方向90dpiで2階調での読み取り、また主走査方向の解像度を200dpiとして読み取り、ファクシミリとの整合性を考慮したモードもある。主走査方向360dpi、副走査方向360dpiで64階調の読み取りのようにデータ量の多いモードでは、データ処理や転送に時間がかかるため、キャリア駆動スピードを遅くし、主走査方向90dpi、副走査方向90dpiで2階調の読み取りではキャリア駆動スピードを速くできる。
【0088】
1行分の読み取りが終了すると、紙送りモータ23により原稿が1行分搬送され次行の読み取りを行う。このような動作を原稿が終了するまで行う。
【0089】
スキャナヘッド200をキャリア2に取り付けた時のキャリア2の待機位置は記録ヘッドカートリッジ1を取り付けた時の位置と同じである必要はなく、スキャナヘッド200の読み取り部面200bが記録ヘッドカートリッジ1のメンテナンスを行うための、ブレード302やキャップ301を含む回復部を避ける形状となっていれば、待機位置を回復部側に移動して、生じた可動区間をキャリア2の走行安定性を増すための空走区間として使用してもよい。本実施例では、図2に示した二点鎖線214が、スキャナヘッド200を搭載したキャリア2の停止位置となる。
【0090】
また、画像信号のレベルを定める目的で反射濃度0.1以下の基準の反射率を持つ白基準9が設けてあり、CPU502はスキャナヘッド200を搭載したキャリア2を白基準9上まで移動した後、LED206を点灯し、センサ202からの信号を読み取り、画像信号の基準とする。また、CPU502が上記の白基準チェックを行うタイミングは、スキャナヘッド200が装着された直後でも原稿を読む直前でも、また原稿を読み取っている途中でも良い。
【0091】
以上説明したように、本実施例の記録装置は、記録ヘッドカートリッジ1による記録用紙22への記録、およびスキャナヘッド200による原稿の読み取りを行うことができるもので、以下の説明において記録用紙22といった場合には、記録のみに関する説明の場合を除き、原稿も含むものとする。
【0092】
次に、自動給紙装置100について、図1、図12および図13を参照して説明する。図1において、自動給紙部100は、記録用紙22の搬送方向に対して紙送りローラ6の上流側に固定されている。
【0093】
図12は、図1に示した記録装置の自動給紙部100を、給紙方向側から見た斜視図である。また、図13は、図12に示した自動給紙部100の断面図で、(A)は紙ストッパ部の断面、(B)は分離ローラ部の断面、(C)は予備ローラ部の断面、(D)は給紙イニシャルセンサ部の断面を示す。なお、図13において、(A)および(D)では記録用紙22の搬送方向の上流を左側とし、(B)および(C)では記録用紙22の搬送方向の上流を右側として示している。
【0094】
メインホルダ111は、自動給紙部100の部品をすべて支持し、前記インクジェット記録装置に固定されている。記録用紙22は、ベース14の給紙ガイド部14a上に積載される。
【0095】
回転によって記録用紙22を一枚ずつ分離し、インクジェット記録装置の給紙ローラ6ピンチローラ7との接触面(以下、「給紙口」という)へ送り込むための、ゴム等で管状に形成された分離ローラ105は、ギア部113aとカム部113bが一体的に構成された分離ローラ軸113に嵌入されており、分離ローラ105と分離ローラ軸113は一体的に回転可能となっている。
【0096】
分離ローラ軸113は、分離ローラホルダ106に回動可能に保持されている。分離ローラホルダ106はメインホルダ111に支持された分離シャフト118に回動可能に軸支されている。分離ローラホルダ106には、ばねかけ部が設けられており、メインホルダ111との間には、分離ローラばね107が掛けられていて、分離ローラホルダ106は、図13(B)に示す矢印P方向に付勢されている。
【0097】
分離ローラ軸113のカム113bの外周は、分離ローラ軸ののカム受け部111aに当接していて、分離ローラホルダ106の矢印P方向の回転を規制している。
【0098】
分離ローラ軸のカム受け部111aに分離ローラ軸113のカム半径最大部113cが当接しているときは、分離ローラ105は分離シート112とは離間した位置にあり、分離ローラ105と分離シート112との間に供給経路が形成される。分離ローラ軸のカム受け部111aに分離ローラ軸113のカム半径最小部113dが当接しているときは、分離ローラ105は分離シート112と接することが可能で、このとき分離ローラ105と分離シート112の間に記録用紙22があれば、記録用紙22を記録装置の給紙口に送ることが出来る。
【0099】
給紙ガイド部14aに積載された何枚かの記録用紙22のうち最上部の1枚を分離ローラ105の位置まで搬送するための、ゴム等で管状に形成された予備ローラ108は、ギア部114aとカム部114bが一体的に構成された予備ローラ軸114に嵌入されており、予備ローラ108と予備ローラ軸114は一体的に回転可能となっている。
【0100】
予備ローラ軸114は、予備ローラホルダ109に回動可能に保持されている。予備ローラホルダ109は、メインホルダ111に支持されたメインシャフト117に回動可能に軸支されている。予備ローラホルダ109には、ばねかけ部が設けられており、メインホルダ111との間には、予備ローラばね110が掛けられていて、予備ローラホルダ109は、図13(C)に示す矢印Q方向に付勢されている。
【0101】
予備ローラ軸114のカム部114bの外周は、予備ローラ軸のカム受け部111bに当接していて、予備ローラホルダ109の矢印Q方向の回転を規制している。
【0102】
予備ローラ軸のカム受け部111bに予備ローラ軸114のカム半径最大部114cが当接しているときは、予備ローラ108は分離シート112とは離間した位置にあり、予備ローラ108と分離シート112との間に供給経路が形成される。予備ローラ軸のカム受け部111bに予備ローラ軸114のカム半径最小部114dが当接しているときは、予備ローラ108は分離シート112と接することが可能で、このとき予備ローラ108と分離シート112の間に記録用紙22があれば、記録用紙22を記録装置の給紙口に送ることが出来る。
【0103】
自動給紙モータ101は、出力軸の先端に不図示のモータピニオンが設けられ、複数の二段ギア列で構成された減速ギア列103を収納するギアボックス115の爪115aに係合して固定されている。自動給紙モータ101は、パルスモータであり、2相励磁で、バイポーラ駆動され、20ステップで1周する。また、自動給紙モータ101からドライブギア116までの減速のトータルギア比は、約1:74である。
【0104】
減速ギア列103を介して伝達された自動給紙モータ101の駆動力は、ドライブギア機構を介して予備ローラ軸114のギア部114aに伝達される。ドライブギア機構は、両端にそれぞれギア部116a、116bを有し、自動給紙モータ101からの駆動力はギア部116aに伝達され、予備ローラ軸114のギア部114aへの駆動力の伝達はギア部116bで行われる。このギア部116bと予備ローラ軸のギア部114aのギア比は、1:1であり、ドライブギア機構が1回転すると予備ローラ軸114も1回転する。さらに、ドライブギア機構のギア部116bは、分離アイドルギア119および分離ダブルギア120を介して分離ローラ軸113のギア部113aへも駆動力を伝達している。そして、ドライブギア機構のギア部116bと分離ローラ軸113のギア部113aのギア比は、予備ローラ軸114のギア部114aと同様に1:1であり、ドライブギア機構が1回転すると分離ローラ軸113も1回転する。
【0105】
紙ストッパ104は、分離ローラ105および予備ローラ108が、ともに分離シート112に接しない位置(以下、「不作用位置」という。また、分離シート112に接する位置を「作用位置」という)にある状態で、操作者が記録用紙22をセットする際に、記録用紙22の先端位置を決めるもので、メインホルダ111の紙ストッパ軸111cに係合し、紙ストッパばね121により図13(A)に示す矢印S方向に付勢されている。
【0106】
ドライブギア機構は紙ストッパ用カム116cを有する。紙ストッパ104の、紙ストッパ用カム116cに対向する部分にはカム部104aが形成され、通常、初期位置では、図13(A)に示すように、カム部104aと紙ストッパ用カム116cとは係合していない状態にある。このとき、紙ストッパ104の先端部104bは、自動給紙装置100の下にあるベース14の給紙ガイド部14aの紙ストッパ穴14bに侵入しており、記録用紙22は、紙ストッパ104よりは先に進入できない構成となっている。
【0107】
また、紙ストッパ104の先端部104bは、回転中心であるメインホルダ111の紙ストッパ軸111cを中心とした円弧形状を形成している。これは、記録用紙22の進入方向の力に対して、紙ストッパ104が揚力を受けないようにするためである。さらに、ドライブギア機構が回転し、その紙ストッパ用カム116cが紙ストッパ104のカム部104aを押し上げているときは、図14(A)に示すようにベース14の給紙ガイド部14aとの間に隙間が出来ることにより供給経路が形成される。なお、紙ストッパ104においても、先端部104bが紙ストッパ穴14bに侵入した状態の位置を「不作用位置」といい、給紙ガイド部14aとの間に隙間が形成される状態の位置を「作用位置」という。
【0108】
次に、自動給紙部100の初期位置(ホームポジション)検出について説明する。図12および図13(D)に示すように、ドライブギア機構の、給紙イニシャルセンサ102の検出部102aに対向する位置には、イニシャル位置検出用カム116dが設けられている。このイニシャル位置検出用カム116dは一周に一度、ホームポジションの位置で給紙イニシャルセンサ102の検出部102aから離間することにより給紙イニシャルセンサ102からon信号を出し、また、イニシャル位置検出用カム116dが検出部102aを押すことにより給紙イニシャルセンサ102からoff信号を出すように構成されている。この給紙イニシャルセンサ102からのon(off)信号を基準に自動給紙部100の初期位置(ホームポジション)検出が行われる。
【0109】
以上の構成より成る自動給紙部100の一連の動作を図13〜図18を参照して説明する。図13〜図17は、図13に対応する部分の動作を経時的に示す図であり、図18は、各要素のタイミングチャートである。
【0110】
自動給紙部100の動作は、給紙ガイド部14aに積載された記録用紙22を1枚ずつ分離して給送する自動給紙モードと、操作者自身が給紙口に記録用紙22を直接供給する手差しモードとがある。まず、自動給紙モードについて説明する。
【0111】
<自動給紙モード>
図13は、記録用紙22が装填される前のホームポジションの状態を示す。このとき、自動給紙部100の各要素は図18の(1)の状態である。
(A) 紙ストッパ104は、ベース14の給紙ガイド部14aの紙ストッパ穴14bに入っている。故に、給紙ガイド部14aに積載される記録用紙22は、紙ストッパ104によりその先端が位置決めされる。
(B) 分離ローラ105は、分離ローラ軸113のカム部113bのカム最大半径部113cが分離ローラ軸のカム受部111aに当接しており、不作用位置にある。
(C) 予備ローラ108は、予備ローラ軸114のカム部114bのカム最大半径部114cが予備ローラ軸のカム受部111bに当接しており、分離ローラ105と同様に不作用位置にある。
(D) ドライブギア機構のイニシャル位置検出用カム116dは、給紙イニシャルセンサ102の検出部102aから離間している。これにより給紙イニシャルセンサ102からはon信号が出されている。
【0112】
図14は、自動給紙モータ101が回転を開始して、ホームポジションからドライブギア機構が約43°回転した状態である。この位置は、手差しモード位置でもある。このとき、自動給紙部100の各要素は図18の(2)の状態である。
(A) 紙ストッパ104は、ベース14の給紙ガイド部14aの紙ストッパ穴14bより出て不作用位置となり、給紙ガイド部14aとの間に供給経路が形成される。
(B) 分離ローラ105は、まだ不作用位置にある。
(C) 予備ローラ108も、不作用位置にある。
(D) ドライブギア機構のイニシャル位置検出用カム116dが回転し、給紙イニシャルセンサ102の検出部102aが押し込まれる。これにより給紙イニシャルセンサ102からはoff信号が出される。
【0113】
図15は、自動給紙モータ101が更に回転して、ホームポジションからドライブギア機構が約93°回転した状態である。このとき、自動給紙部100の各要素は図18の(3)の状態である。
(A) 紙ストッパ104は、前述と同じく不作用位置にある。
(B) 分離ローラ105は、予備ローラ108に先立って、給紙ガイド部14a上の分離シート112に接し、作用位置となる。
(C) 予備ローラ108は、まだ不作用位置にあり、記録用紙22は、まだ給送されず初期位置にいる。分離ローラ105を先に作用位置とするのは、予備ローラ105による記録用紙22の給送が起こる前に、分離部の分離メカニズムを確定させ、記録用紙22の重送を防止するためである。
(D) ドライブギア機構のイニシャル位置検出用カム116dは、前述と同じく給紙イニシャルセンサ102の検出部102aを押しており、給紙イニシャルセンサ102からはoff信号が出ている。
【0114】
図16は、自動給紙モータ101が更に回転して、ホームポジションからドライブギア機構が約129°回転した状態である。このとき、自動給紙部100の各要素は図18の(4)の状態である。
(A) 紙ストッパ104は、前述と同じく不作用位置にある。
(B) 分離ローラ105は、前述と同じく作用位置にある。
(C) 予備ローラ108は作用位置となり、記録用紙22の給送が始まる。分離シート112上に複数枚の記録用紙22があるときは、予備ローラ108と記録用紙22との摩擦係数が記録用紙22間の摩擦係数より大であるので一番上の記録用紙22のみを搬送し始める。また、分離シート112と記録用紙22との摩擦係数は、やはり記録用紙22間の摩擦係数より大であるので、複数枚の記録用紙22が一度に搬送されることもない。ここで、
予備ローラ108と記録用紙22との摩擦係数・・・μy
記録用紙22間の摩擦係数・・・・・・・・・・・・μk
記録用紙22と分離シート112の摩擦係数・・・・μmb
とすると、
μy>μk>μmb
なる関係になる。
(D) ドライブギア機構のイニシャル位置検出用カム116dは、前述と同じく給紙イニシャルセンサ102の検出部102aを押しており、給紙イニシャルセンサ102からはoff信号が出ている。
【0115】
図17は、自動給紙モータ101が更に回転して、ホームポジションからドライブギア機構が約233°回転した状態である。このとき、自動給紙部100の各要素は図18の(5)の状態である。
(A) 紙ストッパ104は、前述と同じく不作用位置にある。
(B) 分離ローラ105は、前述と同じく作用位置にあり、記録用紙22は分離部を越えて、分離ローラ105により記録装置の給紙口に向かって送られる。
(C) 予備ローラ108は、不作用位置になり始める。予備ローラ108を先に不作用位置とするのは、図15の状態のときに述べた理由と同じで、予備ローラ108を先に不作用位置にして分離部の分離メカニズムを解除させる前に、予備ローラ108による記録用紙22搬送を中止し、記録用紙22の重送を防止するためである。
(D) ドライブギア機構のイニシャル位置検出用カム116dは、前述と同じく給紙イニシャルセンサ102の検出部102aを押しており、給紙イニシャルセンサ102からはoff信号が出ている。
【0116】
その後、図13の状態に戻り、動作の1サイクルを終える。本案の装置は、小型化のために分離ローラ105や予備ローラ108の径は小さい。それ故に1サイクルの動作では記録用紙22は給紙口まで届かないので、通常4サイクルで給送を行なっている。
【0117】
また、給紙口の近傍に設けられたペーパセンサ25(図1参照)は、記録用紙22が給紙口に向かって正常に搬送されているか検知していて、2サイクル目の図14と図15の間の状態である初期位置よりドライブギア機構が約115°回転した所で紙有りを検知したら、更に2サイクル+78°自動給紙モータ101の駆動を行ない、そこから、自動給紙部100と協働して記録装置の紙送り機構を起動させる。
【0118】
これは、記録用紙22の先端揃え(レジストを取る)のためであり、また、本自動給紙部100で記録用紙22を押込みながら搬送を行なうことで、記録装置への記録用紙22の食い込みを良くする作用もある。このとき、自動給紙部100での給送スピードは、記録装置側とほぼ同等に設定されている。なお、記録用紙22の種類によっては、2サイクル目でもペーパセンサ25の位置まで記録用紙22が給送されない場合があるので、本案では、4サイクル目までペーパセンサ25による検出を行なうことにしている。
【0119】
記録装置側に記録用紙22が送り込まれた後は、本自動給紙部100は、図13の初期状態に戻る。
【0120】
次に、手差しモードについて説明する。
【0121】
<手差しモード>
前記、図14の位置まで自動給紙モータ101を回転させ、停止する。分離ローラ105、予備ローラ108および紙ストッパ104は不作用位置であるので、操作者は希望の記録用紙22を紙ストッパ104を越えて記録装置の給紙口に直接挿入出来る。このモードは、自動給紙部100で給送できないような、例えば封筒や葉書等の厚さの厚いものに記録を行う場合に用いられる。
【0122】
次に本実施例のプリンタ部401を組み込んだ情報処理装置400の概略を説明する。
【0123】
図19および図20は情報処理装置400の外観を示す模式的斜視図である。また、図22は情報処理装置400を側面から見た模式的断面図である。同図において、この情報処理装置400は、これまで説明してきたプリンタ部401と、文字や数字およびその他のキャラクタを入力するためのキーや各種指令を与えるためのキーなどを備えた、入力部としてのキーボード部402と、表示器を備え後述するコントローラでの処理結果を必要に応じて表示する表示部403とが一体となっている。また、情報処理装置400の筐体には、外部からプリンタ部401を操作するためのプリンタ開口部406が形成されるとともに、プリンタ開口部406を塞ぐためのプリンタ蓋407が開閉自在に設けられている。プリンタ蓋407は、プリンタ部401を操作する必要のないときには閉じられ、プリンタ開口部406を塞いでいる。
【0124】
なお、図19では表示部403が表示可能状態に、またキーボード部402を操作可能状態とした場合の情報処理装置400の状態を示してある。さらに図20では情報処理装置400本体の保護カバーを兼ねた表示部403を閉じて収納状態とし、プリンタ部401を操作するためにプリンタ蓋407を開いた状態を示している。
【0125】
図22に示すように、プリンタ部401は、例えば情報処理装置400の最後方に内蔵されるが、その取り付け方向は自動給紙部100をキーボード部402側に、排紙ローラ15を情報処理装置400の後端側になるような向きに配置されている。すなわち、記録用紙22の搬送方向は、情報処理装置400のキーボード部402側から挿入し、筐体後端側に向かって排出される方向である。また、その供給経路はキーボード部402の下面と情報処理装置400の筐体の上面との間の隙間を通過し、プリンタ部401に至るように構成されている。
【0126】
また、図22から分かるように、プリンタ部401は、情報処理装置400の載置面に対して傾くように、情報処理装置400に搭載されている。これを拡大した図を図38に示す。図38に示すように、自動給紙部100での供給経路は情報処理装置400の載置面と平行であるが、プリンタ部401での搬送経路は、自動給紙部100での供給経路に対して4±1°だけ上側(記録用紙22の記録面側)に傾いている。また、ピンチローラ7の回転軸の位置も、紙送りローラ6の真下ではなく、紙送りローラ6の回転軸の位置よりも、1°排紙ローラ15側に寄った位置となっている。すなわち、自動給紙部100での供給経路が、紙送りローラ6とピンチローラ7との接触面を含む平面に対して、記録用紙22の記録面に接するローラである紙送りローラ6のある面側に傾いている。
【0127】
ここで、用紙の厚さによる搬送方向の特性について図39を用いて説明する。コピー用紙等、普通紙を搬送すると、普通紙は腰が弱いので、紙送りローラ6とピンチローラ7との接触面と平行な方向に搬送される。例えば(a)に示すように、ピンチローラ7の回転軸の位置が紙送りローラ6の回転軸の位置よりも左側にある場合、用紙の搬送方向は下向きに曲げられる。逆に、(b)に示すように、ピンチローラ7の回転軸の位置が紙送りローラ6の回転軸の位置よりも右側にある場合、用紙の搬送方向は上向きに曲げられる。ところが、封筒や葉書等、腰の強い厚紙を搬送すると、紙送りローラ6とピンチローラ7との接触面には影響されず、ほぼ供給された方向に沿って搬送される。
【0128】
以上の特性をふまえ、本情報処理装置400に厚紙を供給すると、厚紙は、紙送りローラ6とピンチローラ7とで挟持されて搬送されても、水平方向に搬送される。これにより、厚紙はキャリア2の下方に搬送されたときには吐出口面53bから十分に離れており、厚紙が反ったり歪んでいても、厚紙と吐出口面53bとの間隔を調整するための機構を必要とせずに、吐出口面53bに接触することなく搬送される。そして、厚紙の先端が排紙ローラ15と拍車16とで挟持されると、記録が行われる部分の上流および下流で挟持されることになるので反ったり歪んだりした厚紙でも適切な位置に保たれて搬送される。
【0129】
一方、普通紙の場合は、封筒に比べて反りや歪みが少ないので、上述したようにピンチローラ7を1°ずらして少し上向きに出すことにより、用紙の先端が排紙ローラ15に届く手前でも、吐出口面53bとの間隔が適切に保たれる。理論上は、ピンチローラ7は記録部分の搬送経路の傾き分すなわち4°ずらしても構わないが、4°を越えると用紙が吐出口面53bに向かって送られることになるので、組立や部品の誤差を考慮して位置を設定する。
【0130】
また、ここでは自動給紙部100の供給経路を水平にし印字部分の搬送経路を傾けているが、搬送経路を水平にし供給経路を傾けてもプリンタの機能上は問題ない。しかし、キーボード部402の下方を供給経路とした場合には、スペースを有効に活用することを考えると供給経路を傾けることはできず、図22に示した構成とすることが好ましい。
【0131】
また本実施例では、供給経路と搬送経路との角度は、厚紙の搬送に必要な値に設定し、普通紙についてはピンチローラ7の位置で調整する構成としている。すなわち、ピンチローラ7は、ばねにより変位可能に支持し、用紙の厚さを吸収できるようにしている。これにより、用紙の腰の強さにらずに適切な角度で用紙を記録部へ導くことができる。本実施例においては供給経路と搬送経路との傾きは4°が適切であったが、この値は紙送りローラ6と排紙ローラ15との間隔や、ピンチローラ7の圧接力、吐出口面53bと用紙との間隔等によって変わってくる。
【0132】
図21に情報処理装置400へ記録用紙22をセットした状態の図を示す。図21に示すように、キーボード部402は、その後端、すなわち表示部403に近い側に不図示のヒンジを持ち、前記ヒンジを中心として回転可能に構成されている。通常キーボード部402を使用する場合は図19の状態とする。この状態では、キーボード部402は情報処理装置400の底面に対して略平行となっている。記録用紙22をセットする場合に図21のようにキーボード部402の前端を持ち上げて回動させ、記録用紙22の供給経路を露出させる。これにより、記録用紙22のセットを容易にすることが出来る。この際に、不図示のストッパによりキーボード部402を解放状態で固定しておくことも可能である。
【0133】
記録用紙22をセットした後は、そのままキーボード部402を解放状態で記録動作を行うことも可能であるし、キーボード部402を閉じて図19の状態に戻して記録動作を行うことも可能である。後者の状態で記録動作を行うために、キーボード部402の下面と情報処理装置400の筐体の上面との間には、複数枚の記録用紙22を積載しても記録用紙22の移動を妨げないのに十分な隙間を確保してある。
【0134】
また、情報処理装置400の筐体上面の記録用紙22の積載部には、常に記録用紙を所定位置に積載可能なようにガイド部材が設けられている。本情報処理装置400の場合には、記録動作時に記録用紙22の左側の辺を基準位置としているため、記録用紙をセットする際に左用紙ガイド408に記録用紙22を突き当て、その後、記録用紙22の幅に応じて記録用紙22の幅方向に移動可能な右用紙ガイド409を記録用紙22の幅に合わせて移動させることにより、安定した記録用紙搬送が可能となる。さらに、上記積載部に複数枚の記録用紙22をセットし、自動給紙部100により記録用紙22を給送する際に、最下位置の記録用紙22の重送を防止するために、積載部には重送防止シート410が設けられている。
【0135】
次に、プリンタ部401を外部から操作する必要がある時、操作者が行う手順を説明する。
【0136】
操作者がプリンタ部401に対して行う動作は、主に、以下に示す4つの場合の動作が考えられる。第1の場合は、キャリア2上に搭載された、記録ヘッドカートリッジ1や、インクタンク8や、スキャナヘッド200を取り外したり取り付けたりする動作である。第2の場合は、ベース14に設けられた白基準9が何らかの原因により汚染された時にこれを清掃する動作である。第3の場合は、何らかの原因によって記録用紙22がジャムを起こし、記録用紙22がプリンタ部401内に残された時にこれを取り除く動作である。第4の場合は、何らかの原因によって記録用紙22が存在する範囲外に記録用のインクが飛散しベース14が汚染された時にこれを清掃する動作である。
【0137】
第1の場合には、操作者が交換キー(不図示)を操作すると、後述するフローに従ってキャリア2が交換ポジション(図20の拡大図にあるキャリア位置)に移動する。交換ポジションでは、情報処理装置400のプリンタ開口部406にキャリア2が位置し、操作者がキャリア2を直接手で触れることが可能になっている。これにより操作者はプリンタ開口部406を介して記録ヘッドカートリッジ1等をキャリアから着脱できる。
【0138】
逆に、キャリア2がホームポジションにある場合、記録ヘッドカートリッジ1等の交換作業を行うことは、記録ヘッドカートリッジ1のインク吐出口近辺に損傷を与える可能性があり望ましくない。そのため、ホームポジションにキャリア2がある時は、直接操作者がキャリア2に手を触れられないようなプリンタ開口部406形状としてある。
【0139】
第2の場合には、操作者はキャリア2がホームポジションにある時に操作を行う。本実施例のプリンタ部401の白基準9は、キャリア2の走査範囲のホームポジションと反対側に取り付けられているので、キャリア2がホームポジションにある時に操作者が手を触れることが出来るようなプリンタ開口部406形状としてある。本実施例の場合は交換ポジションは白基準9が取り付けられた場所の近傍であるので、操作者が指を入れるスペースをキャリア操作時のプリンタ開口部と共有することができ、無用にプリンタ開口部406を大きくする必要がなく、情報処理装置400筐体の剛性低下を防ぐことが可能である。
【0140】
第3の場合、および第4の場合には、第2の場合と同様にキャリア2がホームポジションにある状態で操作を行うことが出来る。前述のようにキャリア2のホームポジション近傍はプリンタ開口部406が塞がれているので、記録用紙22やベース14の記録可能範囲全域を触れることは出来ないが、大部分は触れることが可能であるので、記録用紙22のジャムの処理や、ベース14の清掃を行うことが可能である。また、この場合は、第1の場合や第2の場合ほど広い開口部を設ける必要がないので、交換作業用の開口部よりは幅を狭くすることが可能である。
【0141】
次に本実施例の記録装置を用いた情報処理装置の動作のうち、記録動作に関連する事項を電気回路のブロック図とソフトウェアのフローチャートを用いて説明する。
【0142】
図23は本実施例に関する情報処理装置400の電気回路構成を表わすブロック図である。図23に示すように、本情報処理層400は、電気回路構成的には、主制御部をなす主コントローラ501と、プリンタ部401を制御するプリンタコントローラ507とに大別される。
【0143】
主コントローラ501は、ある手順を実行する例えばマイクロコンピュータ形態のCPU502と、テキストデータや画像データを展開したりする領域や作業用の領域などを設けたRAM503と、前記手順に対応したプログラムやその他フォントデータなどの固定データを格納したROM504と、CPU502の実行サイクルを作り出したりプリンタ部401による記録動作の際に必要なタイミングを作り出したりするタイマ505と、CPU502からの信号と周辺装置を結ぶインターフェイス部506とで構成される。
【0144】
プリンタコントローラ507は、記録ヘッドカートリッジ1の有無、種類、記録ヘッド49、50の温度を検出するセンサの出力値や、インクタンク8内のインクの有無を検出するセンサの出力等の、記録ヘッドカートリッジ1に関する情報を検出するヘッド検出部508と、記録ヘッドカートリッジ1の記録データを蓄えるためのラインバッファ509と、記録ヘッドカートリッジ1に記録信号や電力などを送出するヘッドドライバ510と、それぞれキャリアモータ10、紙送りモータ23および自動給紙モータ101を駆動するのに必要な信号や電力などを送出するモータドライバ511a、511b、511cと、ホームポジションセンサ26、ペーパセンサ25あるいは給紙イニシャルセンサ102等のセンサの出力を検出するセンサ検出部512とを有する。
【0145】
さらに、主コントローラ501およびプリンタコントローラ507の他に、例えばFDD、HDD、RAMカードなどの外部記憶装置404と、例えば他の情報処理装置と通信を行なったり、内部のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするための外部インターフェイス405とを有する。
【0146】
なお、図23のブロック図には含まれていないが、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源部を有する。電源部には、例えば充電式のバッテリーや、使い捨ての乾電池、あるいは情報処理装置本体を固定して使用する場合のAC電源用変換器などがある。
【0147】
上述の電気回路構成によりプリンタ部401で記録用紙22に記録を行うわけであるが、以下に記録動作制御シーケンスの概略を図24以降のフローチャートを用いて説明する。
【0148】
図24は、記録装置あるいは情報処理装置400の電源のオン、オフの際の処理を説明するフローチャートである。
【0149】
パワーオフの状態(ステップS1)では、タイマ505(図23)の動作以外は機能が停止した状態である。パワーオフの状態からパワーオンの信号、すなわち電源スイッチのオンによって動作が開始されると、記録装置においては、まずパワーオン処理が実行される(ステップS2)。パワーオン処理が終了すると、パワーオンの状態となる(ステップS3)。記録動作等が行なわれるのはパワーオンの状態である。
【0150】
パワーオンの状態においてパワーオフの信号が検出されると、パワーオフ処理が実行される(ステップS4)。パワーオフ処理が終了すると、パワーオフの状態となる(ステップS1)。従って、電源のオン、オフの際には所定の処理を経て電源オン、オフの状態となる。
【0151】
また、パワーオンの状態において一時停止信号が検出されると、一時停止処理が実行される(ステップS5)。一時停止信号とは、例えば図19に示す表示部403がパワーオンの状態においてキーボード部402の上に畳まれた場合やバッテリーの交換を行なった場合等、使用者が装置動作中にもかかわらず、非動作中に行なうような行為を行なった場合にこれを検出するための手段、例えば表示部403の開閉を検出するセンサやバッテリーの着脱を検出するセンサ等によって出力される信号である。また、一時停止処理とは、基本的使用と異なる使用をされた場合に装置の破損、不良発生防止のために行なう処理であり、詳細は後述する。
【0152】
一時停止処理が終了すると、一時停止状態となる(ステップS6)。一時停止状態においては、必要な部分以外の機能を停止あるいは電源をオフした状態となっている。
【0153】
一時停止状態において、一時停止解除信号が検出されると、一時停止解除処理が行なわれる(ステップS7)。一時停止解除信号とは、前記一時停止信号と対になる信号であり、例えば表示部403が閉じた状態から開いた状態に変化した時や、バッテリーが外された状態から装着状態に変化した時等、装置が動作可能状態にもどったことを示す信号である。また、一時停止解除処理とは、一時停止以前の状態に復帰するための処理であり、詳細は後述する。これによって使用者が装置動作中に不用意に表示部403を開閉したり、バッテリーを着脱した場合においても、もとの状態に復帰することが可能となる。
【0154】
一時停止解除処理が終了すると、パワーオン状態へもどる(ステップS3)。一時停止信号においては、信号検出時に一時停止処理を行なうかどうかの選択ができるようにしてもよい。例えば、記録装置が動作中は紙の取り扱いがあるため、表示部403を閉じたほうが良い場合には、表示部403の開閉時に一時停止処理を禁止するように、装置の設定を選択するようにすることができる。
【0155】
図25は、図24に示したパワーオン処理を説明するフローチャートである。まず、自動給紙のイニシャライズを行なう(ステップS11)。詳細については、後述する自動給紙部100の動作フローの説明で述べる。
【0156】
次に、回復系、紙送り、ホームポジションのイニシャライズを行う(ステップS12)。具体的には、紙送りモータ23とキャリアモータ10と回復系をイニシャルする。その後紙送りモータ23を駆動して紙送り駆動機構のガタをとるため、紙送りモータ23を逆方向および順方向にそれぞれ所定量駆動する。次にホームポジションイニシャライズ、すなわちキャリア203の位置を確定させる。具体的にはキャリアモータ10を駆動し、ホームポジションセンサ26の出力が切り替わる位置をキャリア203の基準位置とした後、紙送りモータ23およびキャリアモータ10を駆動して記録ヘッドカートリッジ1の吐出口をキャップ301によってふさぐキャッピング状態とする。
【0157】
次に、タイマ505によって最後に記録ヘッドカートリッジ1の吐出あるいは吸引が行なわれてから現在までの時間を計測し、そのインターバルを所定時間nと比較する(ステップS13)。インターバルが所定時間以上であれば、記録ヘッドの回復処理を行なう(ステップS14)。回復処理においては、記録ヘッドカートリッジ1の回復処理として、記録ヘッドカートリッジ1のキャップ301内への吐出、ブレード302による記録ヘッドカートリッジ1の吐出口部の清掃、ポンプユニットによる記録ヘッドカートリッジ1からのインクの吸引等をおこなう。回復処理によって、長時間記録ヘッドカートリッジ1が未使用で放置された結果、記録ヘッドカートリッジ1の吐出口部インクの蒸発による粘度上昇によるインク吐出不良等を未然に防ぐことができる。
【0158】
回復処理の終了後、ペーパセンサ25が紙有りを検出しているかチェックする(ステップS15)。なお、インターバルと所定時間nとの比較の結果、インターバルが所定時間n未満であれば、回復処理を行わずに紙有り検出のチェックを行う。紙有りならば紙排出処理を行って(ステップS16)からパワーオン処理を終了し(ステップS17)、紙なしならばそのままパワーオン処理を終了する(ステップS17)。紙排出処理においては、検出された紙を排出する。すなわちペーパセンサ25が紙なしを検出した後所定量まで紙送りモータ23を順方向に駆動する。
【0159】
図26は、図24に示したパワーオフ処理を説明するフローチャートである。まず、記録ヘッドカートリッジ1がキャッピング状態にあるかチェックし(ステップS21)、キャッピング状態になければ、キャリアモータ10および紙送りモータ23を駆動して記録ヘッドカートリッジ1をキャッピング(ステップS22)した後、記録装置の電源をオフし(ステップS23)機能を停止させる。キャッピング状態でなければ、そのまま電源オフの処理を行う(ステップS23)。
【0160】
本処理においては、記録ヘッドカートリッジ1がキャッピング状態にない場合すなわち記録実行中等に電源スイッチをオフ状態にされた場合においても確実に記録ヘッドカートリッジ1をキャッピング状態にした後電源オフとするため、記録ヘッドカートリッジ1の吐出口部分が大気にさらされインクの蒸発による粘度上昇によって吐出不良が発生することを防止している。
【0161】
図27は、図24に示した一時停止処理を説明するフローチャートである。まず、現在実行中の処理の有無をチェックする(ステップS31)。実行中処理があるならば現在実行中の処理を所定分だけ実行する(ステップS32)。具体的には、記録実行中であれば実行中の行の記録が終了するまで、紙送りや自動給紙動作中であれば動作完了まで、処理を実行する。また、紙排出処理中であれば即時に処理中断する。
【0162】
次に、現在の状態を記憶する(ステップS33)。すなわち、中断した処理があれば中断した状態、表示部403や操作パネル(不図示)の状態、オンライン、オフラインの状態、あるいはバッテリー電源のための省力モードがあればその状態等をメモリーに保存する。現在実行中の処置の有無のチェック(ステップS31)において、実行中処理がない場合には、ステップS32の処理を行わずに、現在の状態を記憶する(ステップS33)。
【0163】
次に、記録ヘッドカートリッジ1をキャッピング状態にする(ステップS34)。すでにキャッピング状態にあればなにもしない。次に、一時停止状態において不必要な部分の電源をオフし(ステップS35)、一時停止処理を終了する(ステップS36)。
【0164】
本処理においても、記録実行中に一時停止信号が検出されても記録ヘッドカートリッジ1のキャッピングが確実に行なわれ、記録ヘッドカートリッジ1がキャッピングしないで放置され吐出不良が発生することを防止している。
【0165】
図28は、図24に示した一時停止解除処理を説明するフローチャートである。まず、所定部のイニシャライズを行なう(ステップS41)。具体的には、図25に示したパワーオン処理のステップS11の処理、およびステップS12の処理と同様に、キャリア203の位置確定、紙送りモータ23のガタとり、自動給紙機構のイニシャル位置セット等を行なう。
【0166】
次に、図27に示したステップS33において記憶された一時停止前状態をチェックする(ステップS42)。次に、一時停止前の状態に復帰する処理を行ない(ステップS43)、一時停止解除処理を終了する(ステップS44)。一時停止前の状態に復帰する処理では、具体的には、中断した処理があれば処理を完了し、表示部403や操作パネルの状態を復帰させたりする。従って、記録装置の処理実行中に一時中断状態になっても復帰後一時停止前の処理を継続して行なうことができる。
【0167】
図29は、図24に示したパワーオンの状態における処理を説明するフローチャートである。まず、各種エラーのチェックおよびエラー処理を行なう(ステップS51)。具体的には例えば記録装置に記録用紙がない場合、記録ヘッドカートリッジ1やインクタンク8が装着されていない場合、インクタンク8内にインクがない場合、記録処理中に紙ジャムを検出した場合、記録ヘッドカートリッジ1の温度が異常に上昇した場合、各種モータの走査エラーを検出した場合、等においてエラーを表示部403や操作パネルに表示したりブザーを鳴らして警告したりする。
【0168】
次に、キーボード部402、操作パネル、外部インターフェース部405等からのキー操作やコマンド受信をチェックし、対応する処理を行なう(ステップS53)。具体的には、紙送りキーが押された場合には、紙の挿入、排出、所定量の紙送り等を状況に応じて行なう。また、オンラインキーが押された場合やオンライン、オフラインコマンドが受信された場合にはエラー状態をチェックし、オンライン状態、オフライン状態の処理を行なう。また、記録等に関するコマンドを受信した場合には対応する処理を行なう。さらには、記録ヘッドカートリッジ1あるいはインクタンク8の交換を行なうためのキー入力あるいはインクタンク8内のインクなしを検出した場合には、キャリアモータ10を駆動しキャリア203を交換のやりやすい交換ポジションに移動させ、交換が終了したのちキャリアモータ10および紙送りモータ23を駆動し記録ヘッド201をキャップ301に移動し、ポンプユニットによって記録ヘッドカートリッジ1の吐出口よりインクを吸引する。インクタンク8の交換時に記録ヘッドカートリッジ1およびインクタンク8の間のインク流路途中に空気が混入した場合においてもインクの吸引によって混入した空気を記録ヘッドカートリッジ1外に吸い出すことができ、記録ヘッドカートリッジ1の空気混入による吐出不良の発生を未然に防ぐことができる。
【0169】
次に、記録あるいは読み取り処理を行なう(ステップS53)。詳細は後述する。
【0170】
次に、パワーオフ信号をチェックし(ステップS54)、パワーオフ信号を検出した場合には、図24に示したパワーオフ処理(ステップS4)へ進み、検出しない場合には、エラーチェック処理(ステップS51)に戻る。
【0171】
図30は、図29に示したステップS53の処理うちの記録処理を説明するフローチャートである。
【0172】
まず、記録を実行するコマンド例えば紙送りコマンドや記録すべきデータの受信の有無をチェックする(ステップS61)。記録命令がある場合には、オンライン状態のチェックを行い(ステップS62)、ない場合には、本処理を終了する(ステップS71)。
【0173】
オンライン状態のチェックでオンライン状態ならば、キャリア2に記録ヘッドカートリッジ1が装着されているかどうかをチェックし(ステップS63)、オフライン状態ならば、本処理を終了する(ステップS71)。
【0174】
記録ヘッドカートリッジ1が装着されているかどうかのチェックで、装着されていなければ、その旨を表示部403や操作パネルに表示したり、ブザーを鳴らして警告を発するといったエラー処理を行い(ステップS64)、本処理を終了する(ステップS71)。記録ヘッドカートリッジ1が装着されていれば、記録開始のための処理を行う(ステップS65)。具体的には、記録ヘッドカートリッジ1内のヒーターによる記録ヘッドカートリッジ1の温度調整を行なったり、記録ヘッドカートリッジ1の記録領域外への吐出による吐出調整を行なったり、キャリアモータ10の正逆走査時のズレ量をホームポジションセンサによって計測し、双方向記録時のズレ補正を行なったりする。
【0175】
次に、給紙のチェックを行なう(ステップS66)。自動給紙状態で記録位置に紙挿入がされていない場合には、自動給紙モータ101を駆動して給紙を行なう。次に、1行単位の記録を実行する(ステップS67)。具体的には、キャリアモータ10を駆動し、記録ヘッドカートリッジ1によってインクを吐出し記録を行なう。
【0176】
1行の記録が終了したら、記録用紙22を所定量送り、エラーのチェックを行う(ステップS68)。エラーのチェックは例えば紙下端の検出、紙ジャムの検出、インクの有無の検出、各種モータの走査エラー、等であり、検出されたエラーは、図29に示したステップS51において処理される。
【0177】
ここで、エラーがあれば、記録終了の処理を行い(ステップS70)、本処理を終了する(ステップS71)。記録終了の処理では、記録用紙22の排出、記録ヘッドカートリッジ1のキャッピング等を行う。エラーがなければ、記録終了を示すコマンド、例えば紙排出コマンド、の受信のチェックを行なう(ステップS69)。記録終了であれば上述した記録終了の処理を行い(ステップS70)、本処理を終了する(ステップS71)。記録終了でなければステップS67に戻り記録を継続する。
【0178】
図31は、図29に示したステップS53の処理のうちの読みとり処理を説明するフローチャートである。
【0179】
まず、読み取りを実行するコマンド例えば読み取り開始コマンドの有無をチェックする(ステップS81)。読み取り命令がない場合には、本処理を終了する(ステップS92)。読み取り命令がある場合には、オンライン状態のチェックを行う(ステップS82)。オフライン状態ならば、本処理を終了する(ステップS92)。オンライン状態ならば、キャリア2にスキャナヘッド200が装着されているかどうかチェックする。
【0180】
ここで、スキャナヘッド200が装着されていなければ、その旨を表示部403や操作パネルに表示したり、ブザーを鳴らして警告するといったエラー処理を行い(ステップS84)、本処理を終了する(ステップS92)。スキャナヘッド200が装着されていれば、読み取り開始のための処理を行なう(ステップS85)。具体的には、スキャナヘッド200内のLED206を点灯したり、キャリアモータ10の正逆走査時のズレ量をホームポジションセンサによって計測し、双方向記録時のズレ補正を行なったりする。
【0181】
次に、白基準補正処理を行なう(ステップS86)。具体的にはキャリアモータ10を駆動してスキャナヘッド200の読み取り部をベース14に設けられた白基準9の所まで移動させ、白基準9をスキャンして白レベルを読み取り、読みとったレベルに応じて、以降に読み取る読み取りレベルの補正値として記憶する。
【0182】
次に、給紙のチェックを行なう(ステップS87)。自動給紙状態でスキャナヘッド200による読み取り位置に原稿が挿入がされていない場合には、自動給紙モータ101を駆動して給紙を行なう。次に、1行単位の読み取りを実行する(ステップS88)。具体的には、キャリアモータ10を駆動し、スキャナヘッド200によって読み取りを行ない、1行の読み取りが終了したら原稿を所定量送り、エラーのチェックを行う(ステップS89)。エラーのチェックは例えば紙下端の検出、紙ジャムの検出、各種モータの走査エラー、等であり、検出されたエラーは、図29に示したステップS51において処理される。
【0183】
ここで、エラーがあれば、読み取り終了の処理を行い(ステップS91)、本処理を終了する(ステップS92)。読み取り終了の処理では、原稿の排出、スキャナヘッド200のホームポジション移動等を行う。エラーがなければ、読み取り終了を示すコマンド、例えば紙排出コマンド、の受信のチェックを行なう(ステップS90)。読み取り終了であれば上述した読み取り終了の処理を行い(ステップS91)、本処理を終了する(ステップS92)。読み取り終了でなければステップS88に戻り読み取りを継続する。
【0184】
図32は、図29に示したステップS53の記録処理や読み取り処理を行うための、キャリア2上のデバイスの交換処理を説明するフローチャートである。これは、記録装置が図24に示したパワーオン状態(ステップS3)にある場合に、例えばキーボード部402にある交換キー(不図示)により割り込みが掛かったり、インクの残量不足が検知されたりしたときなどに、本処理に入る。
【0185】
まず、記録ヘッドカートリッジ1やインクタンク8やスキャナヘッド200をキャリア2に搭載したり、交換したりする指示があるかどうかを判定する(ステップS101)。ここで交換の指示持がなければ、本処理を終了する(ステップS106)。
【0186】
交換の指示があれば、キャリア2がホームポジションにある場合は紙送りモータ23を駆動してキャリア2の固定を解除し、キャリアモータ10を駆動して、キャリア2を所定の交換ポジションまで移動する(ステップS102)。交換ポジションにおいて操作者は記録ヘッドカートリッジ1のうちモノクロ記録ヘッドカートリッジ51やカラー記録ヘッドカートリッジ53の交換を行なったり、インクのなくなったインクタンク8を交換したり、読み取りを行なうためにスキャナヘッド200に交換したり、といった作業を行なう。
【0187】
次に、交換終了のキーが押されたり、あるいは所定時間が経過したりして交換終了の指示があるかどうかを判定する(ステップS103)。交換終了の指示があれば、キャリアモータ10を駆動して2をホームポジションに移動させる(ステップS104)。交換終了の指示がなければ、指示があるまで待機する。
【0188】
次に、新規にキャリア2に搭載された記録ヘッドカートリッジ1やスキャナヘッド200等のデバイスに応じてその種類を検知し、それぞれのデバイスの使用に必要なパラメータをインターフェイス部506を介してRAM503にセットするなど、必要な処理を行い(ステップS105)、キャリア2上のデバイスの交換処理を終了する(ステップS106)。
【0189】
以上が、本情報処理装置400の全体的な動作である。次に、自動給紙部100の動作制御シーケンスを、図33〜図76のフローチャートを用いて説明する。
【0190】
図33は、記録装置あるいは情報処理装置の電源オン時の際の自動給紙部100のイニシャル動作の処理を説明するフローチャートである。
【0191】
自動給紙部のイニシャルが開始されると、RAM503内のイニシャルステップ記憶領域内に、A=82ステップに相当する分の値が初期値としてセット記憶される(ステップS201)。この値は、給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジ(onエッジ)からホームポジションまで自動給紙モータ101をあと何ステップ駆動させるかの値となる。
【0192】
次に、給紙イニシャルセンサ102がonしているか否かの判断を行う(ステップS202)。このとき、給紙イニシャルセンサ102がonしている場合には、給紙イニシャルセンサ102をoffするために、300ステップだけ自動給紙モータ101を駆動させた後、自動給紙モータ101の正転駆動を開始する(ステップS204)。給紙イニシャルセンサ102がoffしていた場合には、そのまま自動給紙モータ101の正転駆動を開始する(ステップS204)。
【0193】
次に、給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジ検出後、イニシャルステップ記憶領域内に記憶されている値Aに相当するステップ数だけ自動給紙モータ101の駆動を行った後、自動給紙モータ101を停止させる(ステップS205)。
【0194】
自動給紙モータ101が停止したら、自動給紙モードか手差しモードか、どちらのモードに指定されているかの判断を行う(ステップS206)。自動給紙モードである場合には、自動給紙部100のイニシャルを終了する。
【0195】
手差しモードであると判断した場合には、自動給紙モータ101を176ステップ駆動させ(ステップS207)、自動給紙部100内の各部品の状態を手差しモード対応位置に変化させ、その後、自動給紙モータ101を停止させ、自動給紙部100のイニシャルを終了する。
【0196】
図34は、自動給紙動作における紙送りモータ23の駆動開始までの、自動給紙部100の動作の処理を説明するフローチャートである。
【0197】
記録用紙22の給送命令が与えられると、自動給紙モータ101の正転駆動を開始し、記録用紙22の自動給紙を始める(ステップS221)。
【0198】
次に、分離ローラ105および予備ローラ108が何回転しているかの判断を行うための初期値として、RAM503内の回転回数記憶領域内にN=1をセットし(ステップS222)、続いて上記分離ローラ105および予備ローラ108自動給紙動作を開始してから1回転目であるか否かの判断を行う(ステップS223)。
【0199】
ここで1回転目であると判断した場合には、給紙イニシャルセンサ102がONしている領域を測定するため、自動給紙部100のホームポジションから1300ステップだけ自動給紙モータ101を駆動させた位置から、給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジの検出を開始させる(ステップS228)。そして、給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジからon→offエッジまでの測定を行い(ステップS229)、続いて給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジからon→offエッジまでの値の半分の値をイニシャルステップ記憶領域に記憶させる(ステップS230)。次いで、2回転目の駆動に入るという判断の準備のために、回転回数記憶領域の内容を2に変更する(ステップS231)。
【0200】
そして、再び上記各ローラ105、108の駆動が1回転目であるか否かの判断を行っている(ステップS223)が、今回は、2回転目であるため、1回転目ではないと判断され、次の処理へと移行する。
【0201】
2回転目の駆動において、ホームポジションから470ステップ自動給紙モータ101が駆動を行ったタイミングで、ペーパセンサ25のon検出を行う(ステップS224)。
【0202】
そして、ペーパセンサ25がonであるか否かを判断し(ステップS225)、onであると判断した場合には、自動給紙モータ101が3261ステップ駆動したところで、紙送りモータ23の駆動を開始させる(ステップS226)。
【0203】
また、自動給紙モータは101は、続いて給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジからイニシャルステップ記憶領域に記憶している値の分まで駆動した後、停止して(ステップS227)、給紙動作は完了となる。
【0204】
ペーパーセンサ25がonであるか否かの判断(ステップS225)において、ペーパセンサ25がoffであると判断した場合には、上記各ローラ105、108の駆動が4回転行われたか否かの判断を行う(ステップS232)。
【0205】
上述している時点では各ローラ105、108の回転は2回転であるので、再びステップS231の処理を行い、3回転目の駆動であるという判断の準備を行い、3回転目の駆動を連続して行う。
【0206】
そして、再び1回転目の駆動であるかの判断を行う(ステップS223)が、今回は3回転目の駆動であるので再びホームポジションから470ステップ自動給紙モータ101の駆動を行い(ステップS224)、ペーパセンサ25のon検出を行う(ステップS225)。
【0207】
ペーパセンサ25がonであると判断した場合には、上述したステップS226からステップS227までの処理を行う。また、ペーパセンサ25がoffであると判断した場合には、各ローラ105、108の回転が4回転目であるか否かの判断を行う(ステップS232)。上述している時点では各ローラ105、108の回転は3回転であるので、4回転目の駆動であるという判断の準備を行い(ステップS231)、4回転目の駆動を連続して行う。
【0208】
次に、再び1回転目の駆動であるかの判断を行う(ステップS223)が、今回は4回転目の駆動であるので、ホームポジションから470ステップ自動給紙モータ101を駆動し(ステップS224)、ペーパセンサ25のon検出を再び行う(ステップS225)。
【0209】
そして、ペーパセンサ25がonであると判断した場合には、上述したステップS226からステップS227までの処理を行う。ペーパセンサ25がoffであると判断した場合には、各ローラ105、108の回転が4回転目であるか。否かの判断を行う(ステップS232)。今回は、4回転目の駆動の区間においてもペーパセンサがonされなかったことになるため、表示部403へのエラーメッセージの表示やブザーによる警告等で操作者に給紙エラーであるということを知らせる(ステップS233)。その後、上述したステップS227の処理を行って終了となる。
【0210】
図35は、自動給紙モードから手差しモードへ切り替える時の、自動給紙部100の動作の処理を説明するフローチャートである。
【0211】
まず、本体である情報処理装置400から、自動給紙モードから手差しモードに切り替える命令が有るか無いかの判断を行い(ステップS270)、命令が有った場合には、自動給紙モータ101を176ステップ正転駆動し(ステップS271)、自動給紙モードから手差しモードへの切り替え処理を完了する。一方、自動給紙モードから手差しモードに切り替える命令が無かった場合には、そのまま処理を終了する。
【0212】
図36は、手差しモードから自動給紙モードへ切り替える時の、自動給紙部100の動作の処理を説明するフローチャートである。
【0213】
まず、本体である情報処理装置400から、手差しモードから自動給紙モードに切り替える命令が有るか無いかの判断を行い(ステップS280)、命令が有った場合には、自動給紙モータ101を176ステップ逆転駆動し(ステップS281)、手差しモードから自動給紙モードへの切り替え処理を完了する。一方、手差しモードから自動給紙モードに切り替える命令が無かった場合には、そのまま処理を終了する。
【0214】
図37において手差し給紙処理の説明をする。
【0215】
手差し給紙処理を行うに先だって、操作者が記録用紙22を、自動給紙部100のメインホルダ111と給紙ガイド部14aとの間から挿入し、記録用紙22先端を紙送りローラ6とピンチローラ7との接触面に突き当てる。
【0216】
手差し給紙処理では、まず、キー入力等による給紙命令が有るか無いかの判断を行い(ステップS250)、給紙命令が有った場合には、ペーパセンサ25がonであるか否かの判断を行う(ステップS251)。 給紙命令がない場合には、給紙命令を待つ。
【0217】
ペーパセンサ25がonであると判断した場合には、自動給紙モータ101の正転駆動を開始する(ステップS252)。そして、自動給紙モータ101が612ステップ駆動したところで、紙送りモータ23の駆動を開始させ(ステップS253)、記録用紙22の先端を紙送りローラ6とピンチローラ7との接触部に喰いつかせる。
【0218】
また、自動給紙モータ101は続いて、給紙イニシャルセンサ102のoff→onエッジから、(イニシャルステップ記憶領域に記憶している値A+176)ステップだけ駆動した後、停止して(ステップS254)、手差し給紙動作を終了する。
【0219】
一方、ペーパセンサ25がonであるか否かの判断(ステップS251)において、ペーパセンサ25がoffであると判断した場合には、エラー処理を行い(ステップS225)、手差し給紙動作を終了する。
【0220】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したとおり構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
【0221】
本発明のインクジェット記録装置は、搬送ローラ対の接触面に被記録媒体を供給するための供給経路が、前記接触面を含む平面に対し、搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち被記録媒体の記録面に接触するローラのある面側に傾いており、かつ、搬送ローラ対の、被記録媒体の記録面に接触するローラと対向する側のローラが、記録面に接触するローラ側へばね付勢され、記録ヘッドによる記録が行われるプリンタ部における被記録媒体の搬送経路が、供給経路に対してキャリア側に傾いた構成とし、供給経路によって案内された被記録媒体の腰の強さの程度によって、搬送ローラ対の下流側での被記録媒体の搬送方向が変化するようにすることで、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調整するための特別な機構を必要とせず、小型でありながらも、両者の間隔を、被記録媒体の厚さによらずに十分な間隔に保つことができる。
【0222】
本発明の情報処理装置は、上記本発明のインクジェット記録装置を内蔵しているので、厚紙にも対応した記録装置を一体としつつも、小型の情報処理装置を実現することができる。このような情報処理装置は、可搬性の情報処理装置に最適である。
【0223】
特に、キーボードの下方に供給経路を設けることで、情報処理装置内のスペースを有効に活用することができ、より小型化を達成することができる。また、キーボードを情報処理装置の筐体に開閉可能に設け、キーボードを開くことで供給経路が露出するように構成することで、供給経路への被記録媒体のセットをキーボードを開いた状態で行え、被記録媒体のセットを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した記録装置を記録用紙の搬送方向側から見た斜視図である。
【図3】図1に示した記録装置のキャリアの斜視図である。
【図4】図1に示した記録装置の回復系の平面図である。
【図5】図4に示した回復系のキャップ部の平面図および側面図である。
【図6】回復系の動作を説明する動作説明チャートである。
【図7】ブレードとキャリアの動作の関係を示す動作説明チャートである。
【図8】キャリアに搭載されるモノクロ記録ヘッド部の斜視図である。
【図9】キャリアに搭載されるカラー記録ヘッド部の斜視図である。
【図10】キャリアに搭載されるスキャナヘッドの斜視図である。
【図11】キャリアに搭載されるスキャナヘッドの下方から見た斜視図および断面図である。
【図12】図1に示した記録装置の自動給紙部の斜視図である。
【図13】図12に示した自動給紙部の各部の動作を説明するための断面図である。
【図14】図12に示した自動給紙部の各部の動作を説明するための断面図である。
【図15】図12に示した自動給紙部の各部の動作を説明するための断面図である。
【図16】図12に示した自動給紙部の各部の動作を説明するための断面図である。
【図17】図12に示した自動給紙部の各部の動作を説明するための断面図である。
【図18】図12に示した自動給紙部の動作を説明するタイミングチャートである。
【図19】図1に示した記録装置を組み込んだ情報処理装置の一例の、表示部を開いた状態の斜視図である。
【図20】図19に示した情報処理装置の、表示部を開き、かつ、プリンタ蓋を閉じた状態の斜視図である。
【図21】図19に示した情報処理装置の、キーボード部を開いた状態の斜視図である。
【図22】図19に示した情報処理装置の側断面図である。
【図23】図19に示した情報処理装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【図24】図19に示した情報処理装置の電源オン、オフ処理を示すフローチャートである。
【図25】図24に示したパワーオン処理のフローチャートである。
【図26】図24に示したパワーオフ処理のフローチャートである。
【図27】図24に示した一時停止処理のフローチャートである。
【図28】図24に示した一時停止解除処理のフローチャートである。
【図29】図24に示したパワーオンからパワーオフ処理までのフローチャートである。
【図30】図29に示した記録処理のフローチャートである。
【図31】図29に示した読み取り処理のフローチャートである。
【図32】図19に示した情報処理装置のヘッド交換処理のフローチャートである。
【図33】図19に示した情報処理装置の自動給紙部のイニシャル動作のフローチャートである。
【図34】図19に示した情報処理装置の自動給紙部の給紙動作のフローチャートである。
【図35】図19に示した情報処理装置の自動給紙部の、自動給紙モードから手差しモードへの切り替え動作のフローチャートである。
【図36】図19に示した情報処理装置の自動給紙部の、手差しモードから自動給紙モードへの切り替え動作のフローチャートである。
【図37】図19に示した情報処理装置の自動給紙部の手差し給紙処理のフローチャートである。
【図38】図22に示した情報処理装置の断面の、プリンタ部をさらに断面で示した拡大図である。
【図39】搬送ローラ対の位置による用紙搬送方向の変化を説明するための図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッドカートリッジ
2 キャリア
2a ヘッド部位置決め突起
2b ヘッド部位置決め突起
3 フレキシブルケーブル
3a ケーブル端子部
4 フレーム
5 ガイドシャフト
6 紙送りローラ
7 ピンチローラ
8 インクタンク
9 白基準
10 キャリアモータ
11 ベルト
12 ガイドレール
13 駆動プーリ
14 ベース
14a 給紙ガイド部
14b 紙ストッパ穴
15 排紙ローラ
16 拍車
17 排紙センサ
18 LFギア
19 ポンプカムギア
20 クラッチギア
21 アイドルギア列
22 記録用紙
23 紙送りモータ
25 ペーパセンサ
26 ホームポジションセンサ
27 アイドルプーリ
28 コンタクトばね
29 ヘッドガイド
48 ヘッド部
49 モノクロ記録ヘッド部
50 カラー記録ヘッド部
51 モノクロ記録ヘッドカートリッジ
51a ヘッド部着脱操作部
51b 吐出口面
52 モノクロインクタンク
52a ラッチ部
53 カラー記録ヘッドカートリッジ
53a ヘッド部着脱操作部
53b 吐出口面
54 ブラックインクタンク
54a ラッチ部
55 カラーインクタンク
55a ラッチ部
100 自動給紙部
101 自動給紙モータ
102 給紙イニシャルセンサ
102a 検出部
103 減速ギア列
104 紙ストッパ
104a カム部
104b 先端部
105 分離ローラ
106 分離ローラホルダ
107 分離ローラばね
108 予備ローラ
109 予備ローラホルダ
110 予備ローラばね
111 メインホルダ
111a 分離ローラ軸のカム受け部
111b 予備ローラ軸のカム受け部
111c 紙ストッパ軸
112 分離シート
113 分離ローラ軸
113a ギア部
113b カム部
113c カム最大半径部
113d カム半径最小部
114 予備ローラ軸
114a ギア部
114b カム部
114c カム最大半径部
114d カム半径最小部
115 ギアボックス
115a 爪部
116 ドライブギア
116a ギア部
116b ギア部
116c 紙ストッパ用カム
116d イニシャル位置検出用カム
117 メインシャフト
118 分離シャフト
119 分離アイドルギア
120 分離ダブルギア
121 紙ストッパばね
200 スキャナヘッド
200a ヘッド部着脱操作部
200b 読み取り部面
201 結像用レンズ
202 センサ
203 ミラー
204 フィールドレンズ
205 配線基板
206 LED
207 LED光
208 画像光
209 原稿面
210 爪部
211 LED開口部
212 センサ開口部
213 吐出口
214 スキャナヘッド搭載時のキャリア停止位置
301 キャップ
301A ジョイント部
302 ブレード
303 キャップホルダ
304 シリンダ
304A シリンダ腕部
304B シリンダジョイント部
304C シリンダ制御部
304D シリンダ端部
305 ピストン軸
306 キャップばね
307 シリンダキャップギア
308 ブレードホルダ
309 ブレード解除レバー
310 ブレードレバー
311 シリンダ吸収体
312 廃インク吸収体
400 情報処理装置
401 プリンタ部
402 キーボード部
403 表示部
404 外部記憶装置
405 外部インターフェイス
406 プリンタ開口部
406a 白基準清掃用開口部
406b 交換作業用開口部
406c ジャム処理用開口部
407 プリンタ蓋
408 左用紙ガイド
409 右用紙ガイド
410 重送防止シート
501 主コントローラ
502 CPU
503 RAM
504 ROM
505 タイマ
506 インターフェイス部
507 プリンタコントローラ
508 ヘッド検出部
509 ラインバッファ
510 ヘッドドライバ
511 モータドライバ
512 センサ検出部
513 スキャナドライバ部

Claims (7)

  1. 被記録媒体を、互いに接触する2つのローラで挟持しつつ前記2つのローラの接触面に平行な方向に搬送する搬送ローラ対と、被記録媒体の搬送方向に対して前記搬送ローラ対よりも下流側に、前記接触面を含む平面と所定の間隔をおいて配置された、被記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載するキャリアとを有するインクジェット記録装置において、
    前記搬送ローラ対の接触面に被記録媒体を供給するための供給経路が、前記接触面を含む平面に対し、前記搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち被記録媒体の記録面に接触するローラのある面側に傾いており、
    前記搬送ローラ対の、前記被記録媒体の記録面に接触するローラと対向する側のローラが、前記記録面に接触するローラ側へばね付勢され、
    前記記録ヘッドによる記録が行われるプリンタ部における被記録媒体の搬送経路は、前記供給経路に対して前記キャリア側に傾いており、
    前記供給経路によって案内された腰の弱い被記録媒体は、前記搬送ローラ対の下流側において、前記接触面に沿って搬送され、腰の強い被記録媒体は前記搬送ローラの下流側においてもほぼ前記供給経路によって供給された方向に沿って搬送されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記搬送ローラ対を構成する2つのローラのうち、前記被記録媒体の記録面に接触するローラの回転軸の位置が固定されている請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記供給経路に対する前記搬送経路の傾きが4°±1°である請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. データを入力するための入力部と、前記入力部から入力されたデータに所定の処理を施す制御部と、前記制御部で処理された結果を必要に応じて表示する表示部とが一体となった情報処理装置に内蔵された請求項1ないしのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. データを入力するための入力部と、前記入力部から入力されたデータに所定の処理を施す制御部と、前記制御部で処理された結果を必要に応じて表示する表示部とが一体となった情報処理装置において、
    請求項1ないしのいずれか1項に記載されたインクジェット記録装置が内蔵されたことを特徴とする情報処理装置。
  6. 前記入力部は、情報処理装置の底面に略平行に配置されたキーボードであり、前記インクジェット記録装置の供給経路が、前記キーボードの下方に設けられている請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記キーボードは、情報処理装置の筐体に開閉可能に支持され、前記キーボードを開けることにより前記供給経路が露出される請求項に記載の情報処理装置。
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