JPH11300979A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH11300979A
JPH11300979A JP10516898A JP10516898A JPH11300979A JP H11300979 A JPH11300979 A JP H11300979A JP 10516898 A JP10516898 A JP 10516898A JP 10516898 A JP10516898 A JP 10516898A JP H11300979 A JPH11300979 A JP H11300979A
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cap
recording
recording head
cap member
head
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JP10516898A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hasegawa
宏 長谷川
Shinya Asano
晋也 浅野
Noriko Kawasaki
典子 川▲崎▼
Takashi Nojima
隆司 野島
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Akira Kida
朗 木田
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップ部材が記録ヘッドから離間した状態
でキャップ部材が傾いたりして記録ヘッドに接触するこ
とがなく、小型化された記録装置を実現する。 【解決手段】 記録ヘッドカートリッジ1には、吐出口
が形成された記録ヘッドが備えられている。非記録時に
記録ヘッドの吐出口面と当接して吐出口を外気と遮断す
るキャップ317がキャップホルダ341に取り付けら
れている。キャップホルダ341は、シリンダ腕部32
1Aによって回動自在に支持されると共にキャップバネ
344により記録ヘッドの吐出口面側に付勢されてい
る。キャップ317を吐出口面から離間させた際、キャ
ップホルダ341がキャップ制御バネ318と当接する
ことでキャップホルダ341に回転力が与えられると共
に、その回転力でキャップホルダ341のストッパ34
1aがシリンダ腕部321Aと当接し、キャップホルダ
341が固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を吐出する記
録ヘッドを有する記録装置に関し、特に、記録ヘッドの
吐出口面をキャッピングする機構を有する記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録ヘッドの吐出口からイン
クなどの液体を被記録媒体に向けて吐出することによっ
て記録を行なうインクジェット記録装置が、低騒音、高
速記録などの点で優れた記録装置として知られている。
【0003】一般的に、被記録媒体の搬送方向(副走査
方向)に対してほぼ垂直な方向に主走査するシリアルス
キャン方式を採るシリアルタイプの記録装置において
は、被記録媒体が所定の記録位置にセットされた後、被
記録媒体上を記録ヘッドを搭載したヘッド保持手段とし
てのキャリッジが移動することにより、被記録媒体に画
像が主走査方向に記録される。1行分の記録が終了する
と、所定の移動量の紙送り(ピッチ搬送)が行われ、そ
の後、再び停止した被記録媒体に対して、次の行の画像
の記録が主走査方向に行われる。
【0004】上述した動作が繰り返し行われることによ
って、被記録媒体全体の記録が行われる。
【0005】記録ヘッドのインク吐出部に紙粉やごみな
どの異物が付着したり、あるいは記録ヘッドの吐出部分
のインクが乾燥して増粘または固着すると、吐出口に目
詰まりが発生して吐出不良または不吐出を起こすことが
ある。そこで、吐出口の目詰まりを防止するために、非
記録時に記録ヘッドのインク吐出口をキャップ部材によ
り密閉すると共に、ポンプなどの吸引手段によりキャッ
プ部材を通して吐出口からインクを吸引することで吐出
口の正常化を図るようにした回復装置が使用されてい
る。なお、シリアルタイプのインクジェット記録装置に
おいて、キャップ部材による吐出口の密閉動作(キャッ
プ動作)としては、記録ヘッドを記録領域外に設けられ
たキャッピング位置へ移動させ、そのキャッピング位置
で記録ヘッドの吐出口面にキャップ部材を当接させるこ
とにより行われている。
【0006】記録ヘッドを保護するためのキャップ機構
を有する従来のインクジェット記録装置としては、特開
平8−224881号公報に示されるものがある。特開
平8−224881号公報に示されるインクジェット記
録装置は、記録ヘッドの記録の停止時に記録ヘッドの吐
出口面と当接して記録ヘッドの吐出口を外気と遮断する
キャップ部材を有している。キャップ部材は、付勢手段
である弾性部材としてのキャップバネにより記録ヘッド
の吐出口面に向けて付勢されている。また、キャップ部
材は、キャップ支持部材によって記録ヘッドの吐出口面
とほぼ平行な回転軸を中心に回動自在に支持されてい
る。これにより、キャップ部材が記録ヘッドの吐出口面
と当接した際にキャップ部材の、吐出口面との接触面が
吐出口面と平行となって吐出口面と密着する。
【0007】キャップ部材には、キャップ部材を通じて
記録ヘッドの吐出口からインクを吸引するための、塩素
化ブチルゴムなどのチューブが接続されている。記録ヘ
ッドにより記録を行う際には、キャップ移動手段によっ
てキャップ支持部材を移動することで、キャップ支持部
材と共にキャップ部材が移動し、記録ヘッドの吐出口面
からキャップ部材が離間する。キャップ部材が記録ヘッ
ドから離間した状態では、キャップ部材の姿勢を規制し
たり制御したりする機構が備えられておらず、また、前
述したようにキャップ部材がキャップ支持部材によって
回動自在に支持されているので、キャップバネやキャッ
プ部材に接続されたチューブの反力などによりキャップ
部材の姿勢が安定していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−224881号公報のインクジェット記録装置で
は、キャップ部材が記録ヘッドから離間した状態で、キ
ャップ部材に接続されたチューブや、キャップバネの反
力などによりキャップ部材の姿勢が安定しないので、こ
の状態でキャップ部材が傾いたりして記録ヘッドに接触
しないようにするためには、キャップ部材の移動量を大
きくしなければならない。この場合、キャップ部材の移
動量を大きくすると、キャップ部材を移動させるための
スペースが必要になり、記録装置の小型化が困難になる
という問題点がある。
【0009】本発明の目的は、キャップ部材が記録ヘッ
ドから離間した状態でキャップ部材が傾いたりして記録
ヘッドに接触することがなく、かつ、小型化が可能な記
録装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、液体を吐出する吐出口が形成され、吐出
口から液体を吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載する
ためのヘッド保持手段と、記録ヘッドの記録の停止時に
記録ヘッドの吐出口面と当接するキャップ部材と、キャ
ップ部材を記録ヘッドの吐出口面に向けて付勢する付勢
手段と、記録ヘッドの吐出口面にキャップ部材が当接し
た際にイコライズ動作をするように、キャップ部材を記
録ヘッドの吐出口面と略平行な回転軸を中心に回動自在
に支持するキャップ支持部材と、記録ヘッドにより記録
を行う際にキャップ支持部材を移動させることで記録ヘ
ッドの前記吐出口面から前記キャップ部材を離間させる
キャップ移動手段とを有する記録装置において、キャッ
プ部材が記録ヘッドの吐出口面から離間した際にキャッ
プ部材を固定するキャップ固定手段を有する。
【0011】上記の発明では、キャップ支持部材により
回動自在に支持されたキャップ部材が記録ヘッドの吐出
口面から離間した際に、キャップ部材がキャップ固定手
段により固定されるので、キャップ部材がキャップ移動
手段により記録ヘッドから離間した際にキャップ付勢手
段などの作用によりキャップ部材が傾いて記録ヘッドと
接触することがない。これにより、キャップ部材を記録
ヘッドから離間させる際に、キャップ部材を記録ヘッド
から離間させるための、キャップ部材の移動量を、キャ
ップ部材を固定しない場合よりも小さくでき、また、確
実にキャップ部材を記録ヘッドに接触しないようにする
ことができる。したがって、キャップ部材の移動量を小
さくすることで、記録装置の小型化が可能となる。
【0012】また、前記キャップ固定手段は、記録ヘッ
ドの吐出口面にキャップ部材が当接した際にキャップ部
材の固定を解除するものである。
【0013】上記のようなキャップ固定手段を用い、記
録ヘッドの吐出口面にキャップ部材が当接した際にキャ
ップ固定手段によるキャップ部材の固定が解除されるこ
とにより、回動自在に支持されたキャップ部材の、吐出
口面との接触面が吐出口面と平行な状態で吐出口面と当
接する。したがって、吐出口を確実に外気と遮断するこ
とができる。
【0014】具体的には、前記キャップ固定手段は、キ
ャップ部材の回動方向の一方の方向にキャップ部材が回
転するようにキャップ部材を押圧する弾性部材と、弾性
部材により押圧されたキャップ部材と当接することで弾
性部材の回転を規制する規制部材とから構成されてい
る。
【0015】また、前記規制部材としてキャップ支持部
材が用いられていることが好ましい。
【0016】さらに、前記キャップ固定手段は、キャッ
プ部材の、吐出口面との接触面が吐出口面と略平行とな
るようにキャップ部材を固定するものであることが好ま
しい。
【0017】上記のようなキャップ固定手段を用いて、
キャップ部材の、吐出口面との接触面が吐出口面と平行
となるようにキャップ部材を固定してすることにより、
記録ヘッドからキャップ部材を離間させて固定するため
のスペースを小さくすることができ、記録装置の小型化
を図ることができる。
【0018】また、本発明の記録装置は、吐出口から液
体を吐出して記録を行う記録ヘッドの該吐出口を覆うキ
ャップ部材と、キャップ部材を揺動可能に支持する支持
手段と、キャップ部材の揺動を禁止する禁止手段とを有
することを特徴とする。
【0019】上記の発明では、支持手段により揺動可能
に支持されたキャップ部材を記録ヘッドから離間させた
際に、キャップ部材の揺動を禁止手段により禁止するこ
とによって、キャップ部材が記録ヘッドから離間した際
にキャップ部材が傾いて記録ヘッドと接触することがな
い。これにより、キャップ部材を記録ヘッドから離間さ
せる際に、キャップ部材の移動量を小さくできる。した
がって、キャップ部材の移動量を小さくすることで、記
録装置の小型化が可能となる。
【0020】さらに、禁止手段は、キャップ部材が記録
ヘッドの吐出口を覆う際にキャップ部材の揺動の禁止を
解除するものである。
【0021】具体的には、禁止手段は、前記キャップ部
材を押圧する弾性部材と、該弾性部材により押圧された
前記キャップ部材と当接することで前記弾性部材の揺動
を規制する規制部材とから構成されている。
【0022】また、規制部材として前記支持手段が用い
られていることが好ましい。
【0023】なお、前記記録ヘッドは、液体を吐出する
ために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体
を有することが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して具体的に説明する。
【0025】[全体外観構成]図1は本発明の実施の一
形態である記録装置の外観を排紙口側から見た斜視図、
図2は図1に示した記録装置を反対側から見た斜視図、
図3は図1及び図2に示した記録装置の使用状態を示す
斜視図である。
【0026】図1及び図2で示す形態の記録装置は、装
置の上面を覆う上ケース100と装置の下面を覆う下ケ
ース101とからなり、用紙通路で分割されている。
【0027】ここで、上ケース100と下ケース101
の組み立て方法について説明する。図4は図1及び図2
に示した記録装置の筐体部分の断面図である。
【0028】図4に示すように、上ケース100には爪
部100bが設けられており、下ケース101には爪部
100bに対応する引っかけ部101bが設けられてい
る。通常、爪部100bと引っかけ部101bには隙間
124が設けられている。この隙間124は、部品寸法
のバラツキや組み立て性を考慮して、通常0.2〜0.
5mm程度で設けられている。
【0029】また、下ケース101の上ケース100と
の接合面には凸部101aが設けられている。
【0030】爪部100bと引っかけ部101bを結合
させビス123で締めると、上ケース100は凸部10
1aを回転中心として図中矢印Aの方向に回動する。こ
の回動動作により隙間124が小さくなりビス123を
締めていくと隙間は0となる。
【0031】この凸部101aを中心とした回動動作に
より隙間が0となるので、上ケース100と下ケース1
01のガタが無くなり、装置筐体としての剛性が向上
し、記録装置の印字動作による振動によるいわゆる「び
びり音」も無くなる。
【0032】上記の組立方法では、通常はビス4本で4
隅を固定する場合に比べて部品が減り、作業工数が減る
ため、コストダウンになる。さらに、ビスのスペースが
不必要になるため、装置の小型化にも貢献する。
【0033】図1及び図2に示す上ケース100には穴
部が設けられており、この穴部を覆うように上ケース1
00にはヘッド交換蓋102が設けられている。このヘ
ッド交換蓋102を開いた状態を図5に示す。この図に
示すようにヘッド交換蓋102を開くことで、上ケース
100の穴部より記録ヘッドカートリッジ1を交換した
り、記録装置(プリンター)内部で紙つまりが発生した
場合のジャム処理や、内部の清掃を行うことができる。
【0034】また、ヘッド交換蓋102で覆う穴部は上
ケース100の略中央部で、かつ後述のキャリア走査範
囲の一部のみが露出する部分に設けられている。このよ
うに穴部を上ケース100の一部のみに開口する構成に
したことにより上ケース100の剛性低下が最小限に抑
えられる。
【0035】また、後述する回復部の上部が常に上ケー
ス100で覆われているため、ゴミ等が回復部に付着す
ることが防止できると共に、ヘッド保持手段としてのキ
ャリア2がヘッドの回復を行うために回復部の位置に移
動している場合はヘッドにユーザーが不用意に触れない
ようにする効果もある。
【0036】また、ヘッド交換蓋102は、板状の形状
であり、閉めたときに外側になる第1の面とキャリア走
査部に対向する第2の面がある。ヘッド交換蓋102の
第2の面にはヘッド交換説明板104が設けられてい
る。
【0037】そこでヘッド交換説明板104について図
6、図7及び図8を参照して説明する。図6はヘッド交
換説明板104がヘッド交換蓋102に取り付けられた
状態を示す断面図、図7はヘッド交換説明板104の取
り付け方法を示した断面図、図8はヘッド交換説明板1
04の詳細図である。
【0038】ヘッド交換板104は図8に示すようにヘ
ッド交換の方法などが印刷された厚さ0.2mmのポリ
エステル製のシートである。ヘッド交換の説明印刷を別
部材に施した理由は、ヘッド交換蓋102に印刷を直接
行ったり、印刷物を貼り付けたりすると、異物となりリ
サイクルするの際の障害となるためである。
【0039】ヘッド交換蓋102には図6及び図7に示
すようにフック102aが対向して2ケ所に設けられて
おり、このフック102aにヘッド交換板104の穴部
104aが引っ掛けられ固定されている。ヘッド交換説
明板104及びヘッド交換蓋102は上ケース100の
穴部より2mm程度大きく設計されており、上ケース1
00の穴部の開口縁に設けられた段差部100aにオー
バーラップするようになっている。
【0040】このためヘッド交換蓋102を閉じたと
き、ヘッド交換説明板104の端部はヘッド交換蓋10
2と上ケースの段差部100aに挟み込まれた状態にな
り、ヘッド交換説明板104の端部が垂れてキャリア2
と干渉する事を防止している。
【0041】ヘッド交換説明板104の取り付け方法を
図7を参照して説明する。
【0042】ヘッド交換蓋102は、2mmのポリカー
ボネイトプラスチックで成形されており、図7に示すよ
うに撓められた状態でヘッド交換説明板104の穴部1
04aにはめ込まれる。ヘッド交換蓋102の撓みを解
消すると、図6に示したようにフック102aによりヘ
ッド交換説明板104が取り付けられる。なお、リサイ
クルのために分別を行う場合は上記の逆の方法で取り外
す事ができる。
【0043】また、この記録装置の上面には図1、図2
及び図3に示したように、装置の電源の入切を行う電源
スイッチ106、電源の投入状態を表すパワーランプ1
10、装置のエラー状態を表すエラーランプ109、装
置のエラー状態を解除するエラー解除スイッチ107が
備えられている。エラーランプ109は記録装置の各種
の障害状態が発生した場合点灯する。エラー解除スイッ
チ107は、記録装置の障害状態を解除した後、押すこ
とによりエラーを解除するものである。
【0044】さらに、記録装置の一方の側面には、記録
装置(プリンター)を持ち運ぶ際に不用意に電源が入ら
ないように電源スイッチ106を無効にするためのホー
ルドスイッチ105と、記録装置に電力を供給する電源
コナクター117とが備えられている。
【0045】上記記録装置のもう一方の側面には、ホス
トコンピュータからの信号ケーブルを接続するインター
フェイスコネクター118と、赤外線通信のための赤外
線通信窓120とが備えられている。インターフェイス
コネクター118はインターフェイスコネクタカバー1
19によって覆われている。インターフェイスコネクタ
カバー119は弾性体で成形されており、一端が上ケー
ス100に固定されており他方は自由端である。カバー
119のヒンジ部119aは他の部分より薄く成形され
ることでヒンジ機能を持たせている。材質は耐引き裂き
性の良好な熱可塑性ポリウレタンのアジベート系硬度8
5(ショアーA)を選定した。
【0046】また、この記録装置では、用紙は図3に示
すように給紙口121から挿入し排紙口122(図1参
照)から排紙される。
【0047】不使用時は図2に示すように給紙トレー1
11が閉じた状態であり、使用時に図3に示すように給
紙トレー111は開いた状態において、給紙する記録用
紙22をガイドする。
【0048】給紙トレー111には用紙の挿入基準であ
る左ガイド部111aが一体的に設けられている。用紙
のサイズに関わらず給紙方向に対して左側の基準位置は
同一である。一方、記録用紙22の右端部をガイドする
右ガイド112は、用紙のサイズに合わせてユーザーが
スライドさせて使用する。
【0049】また、給紙口121の面にはオプションコ
ネクター58を有する。オプションコネクター58は不
便用時はオプションコネクターカバー126によって覆
われている(図2参照)。この記録装置のオプションの
1例として図9に示す自動給紙装置(ASF)がある。
ASF127にはオプションコネクター58に接続する
ASFコネクター128を有する。この記録装置とAS
F127は図9中の矢印の方向にスライドして合体す
る。このとき紙パスの方向と合体方向とが同一であるた
め、ASF127の設置場所において通常排紙方向には
排紙のスペースが確保されているため装着が容易であ
る。例えば紙パスと直交した方向から接続する方式では
ASF127の横にもスペースが必要になり設置場所が
限定されてしまう。また紙パスの方向と合体解除方向と
が同一であるため紙がジャムした時に処理が容易であ
る。
【0050】合体時には給紙口121と同一面にオプシ
ョンコネクター58を有していることにより、ASFコ
ネクター128との接続もユーザーが意識せず同時に行
われるので、接続の手間や接続忘れ、コネクター挿入不
足等のトラブルが防止できる。
【0051】この記録装置はバッテリーを内蔵しており
携帯して使用される事を主眼においた考慮がなされてい
る。
【0052】手のひらの長さは70mm〜120mm程
度なので、握り易さを考慮すると厚さは60mm以下が
携帯性に好適である。このため装置のサイズは巾約30
0mm、奥行き約110mm、厚さ約50mmとして、
手でつかむことが可能な寸法に設定し携帯性を向上させ
ている。
【0053】またアルミ製のピンチローラー、中空紙送
りローラ、中空ガイドシャフト、体積効率の良いリチウ
ムイオンバッテリー等の軽量化技術により記録装置の総
重量を約900gとし携帯性を向上した。
【0054】[全体内部構成]図10及び図11は、本
発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を示す分
解斜視図である。
【0055】図10及び図11において、プラテン14
は後述する回復系部、紙送り部の下部などを構成してい
る。軽量化のためアルミの材質で構成されているフレー
ム4は、後述するキャリア走査部、紙送り部の上部など
を保持し記録装置を構成している。
【0056】プラテン14とフレーム4は、側面左右の
排紙側に設けられているプラテン14のボスとフレーム
4の切欠き部が嵌合することで位置決めされ、プラテン
14左右側面の給紙側に設けられている爪部にフレーム
4が引っ掛かり固定されている。
【0057】フレーム4の給紙側には、図10、図11
に示される基板ホルダ113が不図示のボス2カ所によ
り位置決めされ、上部に設けられている爪3カ所と下部
中央部にビス1カ所で固定されている。
【0058】この基板ホルダ113には、バッテリーの
着脱自在に保持する機能、基板57の保持機能、記録用
紙22を給紙するときの上部経路をガイドする機能、な
どを兼ね備えている。
【0059】まず、図12、図13も用いて、基板ホル
ダ113のバッテリーの保持機能について説明する。図
12は基板ホルダ113のバッテリーの保持構造を拡大
して見た斜視図、図13はバッテリーの構成を示す斜視
図である。
【0060】記録用紙22の給紙側からみて左側の基板
ホルダ113の壁の外側には、オスの端子が4本あるバ
ッテリー接点115がバッテリー基板(不図示)に半田
付けされた状態で保持されている。そして、バッテリー
接点115のオスの端子側はバッテリー116が収まる
基板ホルダ凹部113bの中に飛び出している。また、
バッテリー基板(不図示)からバッテリーケーブル13
1が基板57にバッテリーコネクタ132を介して接続
されている。
【0061】基板ホルダ凹部113bと対向する面(右
側)には、基板ホルダ113に設けられている通紙方向
と略平行の基板ホルダレール113aと、スライドして
出入りするバッテリーフック125とが設けられてい
る。バッテリフック125はバッテリーロックレバー1
14のスライド動作と連動して出入りする。そしてバッ
テリーフックバネ(不図示)でバッテリフック125は
常に出た状態に付勢されている。
【0062】図13にも示すように、バッテリー116
の端部には基板ホルダ113の基板ホルダ凹部113b
に対応して、バッテリー段差部116aが設けられてお
り、バッテリ接点115と結合する位置にバッテリー接
点メス116bが設けられている。反対の端部には基板
ホルダレール113aに対応してバッテリー溝部116
cが設けられ、さらにバッテリーフック125に対応し
てバッテリー凹部116dが設けられている。
【0063】このような構成でバッテリ116のバッテ
リー段差部116aを基板ホルダ113の基板ホルダ凹
部113bに入れる。そして、バッテリ接点115とバ
ッテリー接点メス116bを接合させ、バッテリー11
6を図12の矢印A方向に回動させるようにして反対の
端部の基板ホルダレール113aにバッテリー溝部11
6cに挿入しながら突き当たるまで回転させると、バッ
テリフック125がバッテリーフックバネ(不図示)の
バネ力によりバッテリー凹部116dに嵌まるのでバッ
テリー116が固定される。
【0064】また、基板ホルダ113のバッテリー11
6が収まる奥側であってバッテリーフック125の取付
部寄りには、バッテリーポップアップ60がバッテリー
116を押し出す方向にバッテリーポップアップバネ6
1により付勢されている。よって、バッテリーロックレ
バー114をバッテリーフックバネ(不図示)の力に抗
してスライドさせるとバッテリフック125が連動し、
バッテリー凹部116dとの嵌合が外れ、バッテリーポ
ップアップ60がバッテリーポップアップバネ61の力
により図12の矢印C方向に飛び出て、その力によりバ
ッテリー116を押し出す。すると、バッテリー116
は、バッテリ接点115とバッテリー接点メス116b
の接点部を中心に図12の矢印B方向に回動し、バッテ
リー116が外れる。
【0065】バッテリー116について、図13を用い
て簡単に説明する。バッテリー116は、直列にバッテ
リーセル(不図示)が中に並んでおり、溶着により塞が
されている。さらには、バッテリー116の前部の上部
には、バッテリーリブ116eが前幅において設けられ
ており給紙トレー111を閉めた際のゴミの進入防止の
役割をしている。また、このバッテリーリブ116eの
中央部は、円弧状に下部方向に若干下がっており、給紙
トレー111を開ける際の指の掛かりからよけられるよ
うになっている。
【0066】次に、記録用紙22を給紙するときの上部
経路をガイドする機能について説明する。
【0067】図17にも示すように、基板ホルダ113
とバッテリー116は、記録用紙22の給紙側からみた
ときに、前方下部が、R形状になっており、給紙しやす
くなっている。さらにその先は、下部がプラテン14
で、上部が基板ホルダ113とバッテリー116とによ
り記録用紙22の給紙経路が形成されており、給紙経路
のガイドを兼ねている。
【0068】さらに、図10に示すように、基板ホルダ
113には、給紙側手前左右上部には基板ホルダボス1
13cが設けられており、この基板ホルダボス113c
が基板57の穴部に挿入され、基板57の位置決めと支
えとになっている。また、基板57の奥側は、フレーム
4に左右2カ所ビスにより固定されている。この部分よ
り、基板57はグランドを取っている。その他、オプシ
ョンコネクタ58がビス2本で基板ホルダ113に固定
され保持されている。
【0069】さらには図17に示されるように、ペーパ
ーセンサー25が基板ホルダ113の下部、つまり記録
用紙22の通紙される側に保持されている。
【0070】また、メモリ保持用の二次コインバッテリ
(不図示)が基板ホルダ113により囲まれた部分に保
持され収まっている。
【0071】また、図10において、基板ホルダ113
の給紙側前部には、左側に基板ホルダ穴部113d、右
側に基板ホルダ長穴部113eが設けられており、AS
F127の位置決め部となっている。
【0072】ここで、図10に示されるシールド板56
について図14を参照して説明する。図14はシールド
板14の構造を示す断面図である。
【0073】シールド板56は、上部に導電性を有する
アルミ箔56b、下部に絶縁性を有するPET56aと
を配し、アルミ箔56bとPET56aとを接着層56
cにより接着して構成されている。
【0074】シールド板56は、図10に示すように2
カ所をフレーム4にビスで固定されており、シールド板
56の上部のアルミ箔56bとビスが接触することによ
り、フレーム4と導通を図っている。フレーム4は不図
示のグランドと導通している。
【0075】このため、シールド板56は基板57上面
を覆っていて、基板57から発生する放射ノイズをシー
ルドする効果がある。
【0076】また、低湿環境ではユーザーの身体に静電
気が蓄積され記録装置を操作する際に記録装置に空中放
電する場合がある。この電圧は時に40kVに達する場
合があり、基板57のパターン57aに放電されると基
板57上の素子が破壊されたり動作不良となる。このよ
うな場合においてもシールド板56で基板57が覆われ
ているため、静電気はアルミ箔56bを通じてグランド
に流れ、基板57上の素子は保護される。
【0077】シールド板56を構成する部材の厚さは、
シールド板56のアルミ箔56bはt=50μm、シー
ルド板56のPET56aはt=100μm、シールド
板56の接着層56cはt=40μm、となっている。
【0078】この厚さは、以下のことにより決まってい
る。シールド板56のアルミ箔56bはこれ以上薄いと
製造上取り扱いが困難となりシワなどが発生する。シー
ルド板のPET56aはこれ以上薄いとフレーム4にビ
スで固定する際シワになる。
【0079】また、シールド板56は自己消火性の難燃
材を使用している。
【0080】上ケース100、電源スイッチ106及び
エラー解除スイッチ107、シールド板56、基板57
の配置を示す構成を図15の断面図で説明する。
【0081】図15に示すように、上ケース100の穴
部100cから操作面が突出するように電源スイッチ1
06及びエラー解除スイッチ107は弾性をもって取り
付けられている。
【0082】電源スイッチ106及びエラー解除スイッ
チ107の直下にはシールド板56を介して基板57上
にタクトスイッチ57bが設置されている。したがっ
て、基板57上に配置されている、電源スイッチ106
に対応したタクトスイッチ57b及びエラー解除スイッ
チ107に対応したタクトスイッチ57bは、シールド
板56を介して押される。同様に図15では図示しない
ヘッド交換スイッチに対応したタクトスイッチも、シー
ルド板56を介して押される。
【0083】また、穴100cは電源スイッチ106及
びエラー解除スイッチ107と0.2mm程度の隙間を
もって寸法的に干渉しないように、形成されている。
【0084】このため、帯電したユーザーがスイッチ操
作を行った場合、上ケース100の穴100cと電源ス
イッチ106またはエラー解除スイッチ107との隙間
を通り静電気が放電される。シールド板56は電気的に
グランドに接続されているため、静電気はグランドに流
れ、基板57の素子やパターン57aは保護される。
【0085】[キャリア走査部]図16は、本発明の実
施の一形態である記録装置の内部構成を排紙側から見た
分解斜視図である。
【0086】本装置は、図16に示すように記録ヘッド
カートリッジ1を着脱自在に保持するキャリア2を備え
ている。キャリア2は、フレーム4に両端部が固定され
互いに平行に配置されたガイドシャフト5及びガイドレ
ール12に、不図示の記録用紙(プラスチックシートな
どの記録可能な可とう性シートを含む記録媒体)の搬送
方向と直交し、かつ、記録用紙22の面に平行な主走査
方向に摺動自在に支持されている。
【0087】ガイドシャフト5はパイプ状の薄肉中空軸
であり、その一端の内側にはロックアーム370の取り
付け及びガイドシャフト5をフレーム4に固定するため
の溝部を設けたプラグ5aが固定されている。
【0088】またキャリア2は、フレーム4に固定され
たキャリアモータ10によって回転駆動される駆動プー
リ13と、ガイドシャフト5と平行な方向に摺動自在
で、かつ回転自在となるよう不図示のばねを介してフレ
ーム4に支持された駆動プーリ(アイドルプーリ)27
との間に掛け回されたベルト11の一部位に結合されて
おり、キャリアモータ10を駆動することで、ベルト1
1が駆動され、キャリア2がガイドシャフト5及びガイ
ドレール12に沿った上記方向に往復移動する構成にな
っている。
【0089】また、記録ヘッドカートリッジ1には着脱
自在にインクタンク8が搭載されており、記録によって
インクが無くなった場合にはインクタンク8を交換する
ことにより次の記録を行うことができる。
【0090】また、キャリア2の通過を検出する事によ
りキャリア2の位置を検出するためのホームポジション
センサ(不図示)や、記録ヘッドカートリッジ1に制御
基板57から電気信号を伝えるフレキシブルケーブル3
が本装置に備えられている。
【0091】[紙送り部]次に、図16を参照し、記録
用紙22を搬送する構成について説明する。
【0092】フレーム4には紙送りローラ6が回転可能
に支持されており、紙送りローラ6の軸端にはLFギア
18が固定されている。この紙送りローラ6は、軽量化
のために外局にウレタン塗装を施したパイプ形状の薄肉
中空軸で作製されている。このパイプの形状は、外径φ
7.561mm、内径φ5mm、パイプ肉厚t=1.2
8mmとなっている。この寸法は、製造上の振れ精度や
外周公差と、軽量化や落下時のフレーム4などの強度問
題との兼ね合いにより決まっている。そして、紙送りロ
ーラ6はLFギア18を介して紙送りモータ23によっ
て回転駆動される。
【0093】図17に本発明の実施の一形態である記録
装置の断面図を示す。
【0094】この図に示すように紙搬送面の下側は主に
プラテン14で構成されている。プラテン14は下ケー
ス101の内壁に沿って組み込まれていて、プラテン1
4と下ケース101との間は、後述する廃インク吸収体
327を収納するための空隙を有する箱構造になってい
る。この状態でプラテン14と下ケース101をビス締
めすることにより、部品単体での反りを矯正し、装置の
剛性を向上させている。
【0095】プラテン14の表面には、記録用紙22の
静電気による貼り付きや搬送中の摺動負荷を低減するた
めの突起状リブが、記録用紙22の搬送方向に沿って複
数列にわたり形成されている。
【0096】プラテン14に回転自在に取り付けられた
ピンチローラホルダ9によって保持されるピンチローラ
7が、不図示のばねによって紙送りローラ6に対して下
方より圧接されており、紙送りローラ6とピンチローラ
7の間に挟まれた不図示の記録用紙は、紙送りモータ2
3(図16参照)の駆動によって搬送される。
【0097】ピンチローラ7は、紙送りローラ6との間
で記録用紙22を挟持する外周部の径が、紙送りローラ
6よりやや小さく外径φ6mmとなっている。また、ピ
ンチローラホルダ9によって保持される回転軸部の外径
が、ピンチローラ7の外周部の径の比率が2:15とな
っていて、軸径φ0.8mmとなっている。さらには、
材質は軽い金属であるアルミで形成されている。このた
め、軽量で回転負荷が軽いため、記録用紙22を搬送す
るロスがほとんどなく送ることができる。かつ、ピンチ
ローラ7の外径と紙送りローラ6の外径とがほとんど同
じであるため、給紙する際にピンチローラ7と紙送りロ
ーラ6との接点(ニップ)に不図示の記録用紙を導きや
すくなっていて、さらには記録用紙の先端をニップに押
し込む力を低減することが可能となっている。
【0098】また、アルミでできているピンチローラ7
の前記外周部・軸部はともにアロジン処理が施されてお
り、記録ヘッドカートリッジ1から吐出され、機内の雰
囲気中に含まれるインクミストによる腐食や、ピンチロ
ーラホルダ9との間で長時間にわたり摺動した場合の摩
耗が低減されているため、長期使用後でもピンチローラ
7の回転負荷はほとんど増加しない。
【0099】記録ヘッドカートリッジ1を挟んで紙送り
ローラ6の反対側には、記録後の記録用紙を機外へ排出
するための排紙ローラ15が2列にわたり、プラテン1
4に取り付けられている。排紙ローラ15は、紙送りロ
ーラ6からアイドルギア列21(図16参照)を介して
駆動力を伝達されることにより、紙送りローラ6と同期
して回転する。排紙ローラ15の上方にはガイドレール
12に取り付けられた拍車16が配置されており、排紙
ローラ15が下方より不図示のばねによって拍車16に
圧接されていることにより、記録後の記録用紙は排紙ロ
ーラ15と拍車16の間に挟持して搬送される。
【0100】紙送りローラ6を挟んで記録ヘッドカート
リッジ1と反対の給紙口121側にはペーパーセンサ2
5、2列の排紙ローラ15の間には排紙センサ17が備
えられ、各々の近傍での記録用紙の有無を検知する。
【0101】図18は本発明の実施の一形態である記録
装置の給紙口側を示す正面図である。
【0102】プラテン14は、給紙口側から見て左端
に、記録用紙を挿入する際の基準となる紙ガイド部14
aを有する。また、プラテン14の表面には複数の突起
状リブが形成されており、これらのリブのうち紙ガイド
部14aに最も近いリブ14bは、記録用紙を紙ガイド
部14aへと寄せる際の引っ掛かりを防ぐため、紙ガイ
ド部14aと反対側の斜面のみに緩やかな傾斜を形成し
ている。
【0103】さらにプラテン14は凹部14cを有し、
記録用紙が挿入されていないときにペーパーセンサ25
の先端を収納している。
【0104】ペーパーセンサ25の紙ガイド部14aと
反対側にはテーパ部25aが設けられている。このた
め、記録用紙がペーパーセンサ25よりも紙ガイド部1
4aから遠い側でペーパーセンサ25よりも奥まで挿入
され、その後紙ガイド部14aに向けて寄せられた場合
に、記録用紙やペーパーセンサ25の破損を防ぐことが
できる。
【0105】[記録部]本装置の記録装置としての機能
は、キャリア2の往復移動に同期して記録ヘッドカート
リッジ1が記録信号に応じてインクを、図16において
装置下面に向けて吐出することにより、記録用紙に一行
記録を行なうものである。すなわち、この記録ヘッドカ
ートリッジ1は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路
およびこの液路の一部に設けられたエネルギ作用部と、
該作用部に有る液体に作用させる液滴形成エネルギを発
生するエネルギ発生手段とを備えている。
【0106】このようなエネルギを発生させるエネルギ
発生手段としてはピエゾ素子などの電気機械変換体を用
いた記録方法や、レーザ等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギ発生
手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗を有する発熱
素子などの電気熱変換体によって液体を加熱して液体を
吐出させるエネルギ発生手段を用いた記録方法などが有
る。
【0107】その中でも熱エネルギによって液体を吐出
させるインクジェット記録方法に用いられている記録ヘ
ッドは、記録用の液体を吐出して吐出用液滴を形成する
ための液体吐出口を高密度に配列することができるため
に高解像度の記録をすることが可能である。その中でも
電気熱変換体をエネルギ発生源として用いた記録ヘッド
は、コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野
における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術や
マイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実
装化が容易で、製造コストも安価なことから有利であ
る。
【0108】また、記録ヘッドカートリッジ1の移動に
より一行記録を行なうと、記録用紙は紙送りモータ23
により、図3に示した記録用紙22上に搬送方向として
示した矢印の向きに、一行分搬送され次行の記録を行な
う構成になっている。
【0109】[回復部]本装置は、記録ヘッドカートリ
ッジ1のノズル内に溜まったインクや異物を吸引により
取り除く、後述の回復機構を有する。また、この回復動
作などを行ってもノズル内に残される少量の異物やイン
クを取り除く、予備吐出動作と呼ばれる動作を行う。予
備吐出動作は、印字のために行う記録ヘッド駆動を、記
録用紙上以外の所定の位置で行うものである。これらの
動作により排出された廃インクは、プラテン14の内壁
に組み込まれた廃インク吸収体327(図17参照)に
収容される。
【0110】図19は、本発明の実施の一形態である記
録装置の紙送りモータから回復系のピストン駆動伝達経
路を示す図である。
【0111】紙送りモータ23の回転が、LFモータギ
ア30及びLFダブルギア31からLFギア18に伝達
されて紙送りローラ6が回転する。キャリア2(図16
参照)が非記録領域に達して、キャリア2に形成された
クラッチ切替突起2cによりトリガーギア32(紙送り
ローラに同軸的に摺動かつ回転可能にして装着されてい
る)が押されると、トリガーギア32がLFギア18方
向へ移動して、後に詳述する噛み合い形状によりLFギ
ア18の駆動がトリガーギア32へ伝達される。トリガ
ーギア32とポンプギア316は、この状態において噛
み合っているためポンプギア316へ駆動が伝達され
る。通常、トリガーギア32はLFギア18から離れて
おり、また、ポンプギア316にはLFギア18との噛
み合い位置に欠歯部が設けられているため、ポンプギア
316にはLFギア18からの駆動は伝達されない。
【0112】LFギア18とポンプギア316との噛み
合いと同時にキャリア2がキャッピング位置に移動して
キャップ317により記録ヘッドカートリッジ1のイン
ク吐出口が塞がれる。ポンプギア316は、シリンダギ
ア361を介してシリンダ321中のピストンを移動さ
せ、これに伴って、キャップ317を介して記録ヘッド
カートリッジ1のインク吐出口からシリンダ321内に
インクが吸引されるため、記録ヘッドカートリッジ1の
インク吐出機能が回復する。
【0113】このように、ポンプギア316への紙送り
モータ23からの駆動力の伝達は、ポンプギア316、
LFギア18、トリガーギア32およびキャリア2の動
きによって制御される。
【0114】図20は、本発明の実施の一形態である記
録装置の切り換え機構部まわりの拡大図である。
【0115】図20において、トリガーギア32は紙送
りローラに同軸的でかつ摺動自在にして設けられてい
る。またトリガーギア32とポンプギア316は噛み合
い状態にある。この状態ではトリガーギア32とLFギ
ア18とは離間しているのでトリガーギア32へのLF
ギア18からの駆動は伝達されない。またポンプギア3
16はLFギア18と噛み合う部分が欠損(欠歯)して
いるため、LFギア18の駆動力を受けない。図示しな
いキャリアがより一層LFギア18方向へ移動すると、
トリガーギア32はさらにLFギア18側に移動し、ト
リガーギア32とLFギア18とが接触する。
【0116】互いに接触面(互いの対向面)には、互い
に噛み合う三角形状をなす歯部が設けられている。図2
1は、LFギア18とトリガーギア32の噛み合せ形状
を示した図であり、(a)はLFギア18に設けられた
トリガーギア32との接触面形状を示した図、(b)は
(a)のLFギア18の接触面18aの断面図、(c)
はトリガーギア32に設けられたLFギア18との接触
面形状を示した図、(d)はトリガーギア32の接触面
32aの断面図である。
【0117】図21の(a)及び(b)に示すように、
LFギア18の接触面18aの形状は三角形状をなす歯
(以後、三角歯)である。また、そのピッチはLFギア
18のギア18bと同一である、三角歯の谷がギア18
bの山と同一となるように設定されている。また、図2
1の(c)及び(d)に示すようにトリガーギア32の
接触面32aの形状はLFギア18の接触面18aの形
状と同一の三角歯である。そしてそのピッチはトリガー
ギア32のギア32bと同一であり、三角歯の山がギア
32bの山と同一になるように設定されている。
【0118】以上の構成より、LFギア18とトリガー
ギア32が接触すると、LFギア18の接触面18aの
三角歯の谷部とトリガーギア32の接触面32aの三角
歯の山部が噛み合い、LFギア18とトリガーギア32
のギア18b,32bが同一位相となる。これによって
LFギア18の回転に伴ってトリガーギア32が回転す
る。トリガーギア32がLFギア18側に移動しても、
ポンプギア316とトリガーギア32との噛み合いは解
除されないので、トリガーギア32の回転によってポン
プギア316が回転する。
【0119】しかし、このようなLFギア18によるト
リガーギア32を介したポンプギア316の間接的な駆
動ではその駆動力に制限がある。
【0120】そこで、図20に示すように、ポンプギア
316の周縁部に半径方向に延びる幅の広い切り欠き部
316aが形成されている。すなわち、ポンプギア31
6はトリガーギア32及びLFギア18よりも厚く形成
された部分を有しており、さらにポンプギア316の周
縁は刻まれた歯の一部分が軸方向中心近傍から一端部方
向(図20中、矢印E)へ切り欠かれた切り欠き部31
6aを有する。
【0121】図22はポンプギア316とトリガーギア
32の構成配置を示した図であり、(a)は図20の右
側面から見た図、(b)は図20の左側面から見た図で
ある。但し、この図ではLFギア18は省略してある。
【0122】図22(a)に示すように切り欠き部の幅
(図22(a)中、矢印F)は、ポンプギア316とL
Fギア18とが互いに噛み合う位置に設定されていて、
少なくともこの切り欠き部とLFギア18の歯部とが接
触しない程度の幅となっている。
【0123】しかし、トリガーギア32が少し回動する
と、ポンプギア316が回転して切り欠き部316aが
移動するためポンプギア316とLFギア18が直接噛
み合うようになり、それによって大きな駆動力が得られ
る。
【0124】この状態で不図示のキャリアをLFギア1
8から遠ざかる方向へ動かして、後に詳述する機構によ
りトリガーギア32とLFギア18との噛み合いを解除
してもポンプギア316とLFギア18とが直接噛み合
っているので駆動力は伝達され続ける。
【0125】また、トリガーギア32はポンプギア31
6と噛み合ったままの状態で移動してLFギア18と噛
み合いが解除されるので、トリガーギア32の移動によ
る歯面の衝突等の問題は生じない。
【0126】また、ポンプギア316とトリガーギア3
2の噛み合い状態は、ポンプギア316とLFギア18
が噛み合い状態になった時点で必要とされないため、ポ
ンプギア316のトリガーギア32との噛み合い領域は
少なくとも図22(b)に示すように少なくとも切り欠
き領域以上の噛み合い部(図22(b)中、ハッチング
部、矢印G)を設けるのみでよい。
【0127】このことにより、ポンプギア316のトリ
ガーギア32との噛み合い部以外は歯幅を小さくできる
ので、その領域に違う機構部品等を配置することができ
る。
【0128】次に、ポンプギア316とLFギア18が
噛み合った後の、トリガーギア32とLFギア18との
噛み合い解除機構について説明する。
【0129】上述したように、トリガーギア32とLF
ギア18が噛み合った状態では、両ギアの接触面に形成
された三角歯は噛み合い状態にある。この状態から不図
示のキャリアをトリガーギア32から離しさらに回転し
ても、駆動力はポンプギア316とLFギア18とで直
接伝達されており、また、トリガーギア32には駆動力
は伝達されないのでトリガーギア32はLFギア18と
の噛み合い状態を保持しようとする(実際には、振動等
により噛み合いが解除される場合もある)。
【0130】この状態から、LFギア18からポンプギ
ア316への駆動伝達を解除するためLFギア18の回
転をこれまでとは逆回転させる。するとポンプギア31
6の切り欠き部(欠歯部)316aが再び現れ、それと
同時にポンプギア316のトリガーギア32との噛み合
いギア部(図22(b),G部)とトリガーギア32が
再び噛み合い状態となる。そしてさらにLFギア18を
回転させると、ポンプギア316とLFギア18間の直
接的な駆動の伝達はなくなり、ポンプギア316の回転
は停止する。しかし、トリガーギア32はLFギア18
と噛み合っているためさらに回転するのでポンプギア3
16への駆動伝達はトリガーギア32を伝わって行われ
る。このとき、図22(b)に示すように、ポンプギア
316は、欠歯位置状態においては、シリンダ321の
腕部321a(図19参照)がポンプギア316の凹部
壁面316cとぶつかって回転を阻止しているため回転
しない。このため、トリガーギア32はポンプギア31
6のギアの歯面に沿ってスラスト方向の力が働き、トリ
ガーギア32はLFギア18から離間する。
【0131】次に、図23〜図27を参照してキャップ
及びシリンダ等からなる回復手段の詳しい説明をする。
【0132】図23〜図28は、本発明の実施の一形態
である記録装置における回復系の動作説明図である。
【0133】キャップ317は塩素化ブチルゴムその他
の弾性を有する適宜な材料で形成されており、キャップ
ホルダー341に一体に保持されている。キャップ31
7及びキャップホルダー341から、記録ヘッドカート
リッジ1の吐出口を外気と遮断するキャップ部材が構成
されている。そしてキャップホルダー341はシリンダ
321から一体に延びたキャップ支持部材または支持手
段である腕部321Aに回転自在に保持される。これに
より、キャップ317及びキャップホルダー341が記
録ヘッドカートリッジ1の吐出口面と平行な回転軸を中
心に回動自在となり、記録ヘッドカートリッジ1の吐出
口面にキャップ317が当接した際に、キャップ317
の、吐出口面との接触面がその吐出口面と平行になる。
【0134】すなわち、キャップ317が腕部321A
により揺動可能に支持され、記録ヘッドカートリッジ1
の吐出口面にキャップ317が当接した際にキャップ3
71がイコライズ動作を行う。このようにして記録ヘッ
ドカートリッジ1の吐出口がキャップ317で覆われる
ことにより、吐出口が確実に外気と遮断される。
【0135】シリンダ321は内部にゴム等の弾性体で
作られたピストン342を有しており、ピストン軸34
3を駆動することでシリンダ321内に負圧を発生させ
ることが可能となっている。ピストン軸343及びピス
トン342の動きに関しては詳細に後述する。
【0136】キャップ317にはキャップ317と一体
的に形成されたジョイント部317Aが設けられてお
り、このジョイント部317Aをシリンダ321に設け
られたジョイント部321Bに締め代をもって圧入され
ることで、シリンダ321とキャップ317はシールさ
れた状態で結合される。
【0137】また、シリンダ321に設けられたジョイ
ント部321Bの内部にはシリンダ内とキャップ317
が連通するインク吸引口321Cが設けられている。
【0138】次に記録ヘッドカートリッジ1に対するキ
ャップ317の圧接及び解除する方法について図23、
図24及び図25を用いて説明する。
【0139】前述のようにキャップホルダー341に一
体に保持されたキャップ317はシリンダ321と密閉
をもって結合されており、さらにキャップホルダー34
1はシリンダ321に対して、シリンダ腕部321Aに
回転自在に保持されている。
【0140】ここで、キャップ317とシリンダ321
はジョイント部317A及び321Bで結合されている
ものの、ジョイント部317Aは弾性体例えば塩素化ブ
チルゴムでキャップ317と一体で作られているため、
またL型で変形自在に作られているため、キャップホル
ダー341の回動に対して何ら障害になることはない
(図24参照)。
【0141】図24に示すようにキャップホルダー34
1の下部には、付勢手段である異径圧縮キャップバネ3
44がプラテン14とキャップホルダー341間に設置
されており、キャップホルダー341を常に記録ヘッド
カートリッジの吐出口面側に付勢している。ここで、シ
リンダ321はプラテン14によってシリンダ軸上で回
転自在に支持されている。したがって、シリンダ321
及びキャップ317はシリンダ軸を中心として異径圧縮
キャップバネ344により回転力が与えられることにな
る。
【0142】また、シリンダ321には図23に示すよ
うにシリンダ制御部321Dが一体的に形成されてお
り、シリンダ制御部321Dの先端はポンプギア316
の第1のカム部材であるキャップ制御カム部316Aに
当接している。したがって、シリンダ321の回転はシ
リンダ制御部321Dを介してポンプギア316のキャ
ップ制御カム部316Aによって制御されることにな
る。すなわち、ポンプギア316のキャップ制御カム部
316Aに沿ってシリンダ制御部321Dが上下動する
ことによってシリンダ321を介してキャップ317の
記録ヘッドカートリッジ1に対するキャッピング及びキ
ャッピング解除が可能となる。
【0143】図24はキャップ317が記録ヘッドカー
トリッジ1へ圧接状態、図25はその解除状態を示して
いる。図24においてプラテン14とキャップホルダ3
41の間にはさらに弾性部材としてのキャップ制御バネ
318が配置されており、キャップ制御バネ318の全
長はプラテン14のバネ規制部14dにより制限されて
いてキャップホルダ341の下面とは離れている。従っ
てキャップ317の圧接状態には何ら影響していない。
【0144】図25は、ポンプギア316の回転により
シリンダ321が回動し、キャップ317が離れた状態
を示している。シリンダ321と共にシリンダ腕部32
1Aが回転移動することにより、キャップ317が記録
ヘッドカートリッジから離間する。したがって、シリン
ダ腕部321Aを回転移動させるキャップ移動手段が、
紙送りモータ23からの回転力をシリンダ321に伝え
るギアなどによって構成されている。図25に示した状
態においてはキャップ制御バネ318がキャップホルダ
341の下面に当接してキャップホルダ341に時計方
向の回動力を与えている。それに伴いキャップホルダ3
41は時計方向に回動するが、キャップホルダ341に
突起状態に設けられたストッパ341aが、規制手段と
しての役割を果たすシリンダ腕部321Aに当接したと
ころで回動が止まる。したがって、キャップ317が記
録ヘッドカートリッジから離間した際にキャップ317
を固定するキャップ固定手段または、キャップ317の
揺動を禁止する禁止手段が、キャップ制御バネ318と
シリンダ腕部321Aとから構成されている。
【0145】このときにキャップ317と記録ヘッドカ
ートリッジ1が平行になるようにストッパ341aの位
置を設定しておくと、キャップ解放時にキャップ317
と記録ヘッドカートリッジ1の関係を常に平行に保つこ
とが可能になる。
【0146】以上の効果として、キャップ317が記録
ヘッドカートリッジ1から離間した際にキャップ317
が固定されてキャップ317の姿勢が安定するため、キ
ャップ317の開放のための移動量を小さくしても、キ
ャップ317、キャップホルダ341の傾きによりキャ
ップ317と記録ヘッドカートリッジ1が接触すること
が無く、記録装置の小型化を図ることができる。
【0147】また、キャップ開放時にキャップ317
の、吐出口面との接触面と、吐出口面とを平行にした状
態でキャップ317を固定することにより、キャップ3
17を離間させて固定するためのスペースを小さくする
ことができ、記録装置の小型化をさらに図ることができ
る。
【0148】なお、ポンプギア316はLFギア18と
選択的に接続可能になっており、紙送りモータ(不図
示)の駆動力が不図示のギア列を介してLFギア18に
伝わり、その後、キャリア2の動きでクラッチ動作が行
なわれるとLFギア18に伝わった駆動力がポンプギア
316に伝わることになる。なお、ここでキャリア2が
クラッチ動作を行なわないと、ポンプギア316には一
部欠歯部を設けてあるので、LFギア18の伝達は途切
れ、ポンプギア316には駆動力が伝わらない。
【0149】ここでピストン軸343及びピストン34
2の動きについて説明する。
【0150】図23において、ポンプギア316はシリ
ンダギア361と接続されている。すなわち、前述のキ
ャリア2がクラッチ動作を行なうことで、LFギア18
の駆動がポンプギア316に伝わり、さらにシリンダギ
ア361に伝わることになる。さらにシリンダギア36
1内壁に設けられたボス361Aを、ピストン軸343
に設けられたリード溝343Aに嵌合させ、また、ピス
トン軸343の先端に設けられた溝343Bに、シリン
ダ321に設けられたガイド321Eを嵌合させてピス
トン軸343の回転を止めることにより、ポンプギア3
16の回転運動をピストン軸343の直線運動に変換す
ることが可能となる。
【0151】ピストン軸343には軸と一体で形成され
た2つのフランジ部343C,343Dが設けられてい
る。
【0152】これらのフランジ部343C,343D間
には、シリコンゴム、NBRゴム等の弾性部材で作ら
れ、中央に貫通穴のあるいわゆるドーナツ形状のピスト
ン342がセットされている。当然、シリンダ321及
びピストン342は円筒形状をしており、シリンダ32
1の内径に対してピストン342の外径の方が大きく、
ある締め代(おおよそ、0.2mm〜0.5mm程度)
をもっている。したがって、ピストン342の移動時で
もシリンダ内壁とピストン外壁はシール性を保つことが
可能となる。
【0153】シリンダシール345もドーナツ状をして
おり、シリンダシール345の外径はシリンダの内径と
シール性をもっており、かつ、シリンダシール345の
内径はピストン軸343とシール性を保っている。シリ
ンダワッシャ346は、シリンダ321に設けられた段
差部で係止されている。ピストン342の側面にはリブ
342Aが全周にわたってフランジ343Cに対向して
設けられており、さらにピストン342の内径は、ピス
トン軸343の外径より大きく、ガタが設けられてい
る。
【0154】また、ピストン軸343に設けられた2つ
のフランジ部間の距離に対してピストン342の幅の方
が小さくなっている。これらのガタは吸引したインクの
排出のためのもので後述する。
【0155】ポンプのイニシャル状態は図23に示すよ
うにピストン軸343が引き上げられ、すなわちピスト
ン342もフランジ343Dに押されて、図23に示す
位置にある。
【0156】次に、吸引信号がMPUから出されると、
キャリア2がラッチ動作を行ない、LFギア18からポ
ンプギア316、シリンダギア361に駆動が伝わり、
シリンダギア361への回転がピストン軸343の直線
運動になる。
【0157】ここでピストン軸343が図23中左方向
に移動すると、図26に示すようにフランジ部343C
がピストン342側面のリブ342Aに圧接し、ピスト
ン342より図26中右側の空間321Fが密閉状態に
なる。
【0158】さらに、ピストン軸343が図26中左側
に進むことで、空間321Fは密閉状態のまま体積が増
加するため空間321Fは徐々に大気庄以下(負圧状
態)になる。この負圧はピストン軸343(ピストン3
42)の移動とともに徐々に大きくなり、ピストン34
2の側面の端部がインク吸引口321Cを通過するとき
が最大になる(図27参照)。
【0159】なぜなら、空間321Fとインク吸引口3
21Cが連通することでインク吸引口321C、キャッ
プ317を介して外部より、インクあるいは空気が空間
321Fに流入するため、空間321Fの負圧が解消さ
れるからである。ここでピストン342がインク吸引口
321Cを通過するときに記録ヘッドカートリッジに対
してキャップ317が密閉するようにポンプギア316
に設けたキャップ制御カム部316Aを形成することで
インク吸引が可能となる。
【0160】次に図28において、シリンダ321内の
インクの排出について述べる。前述のように記録ヘッド
カートリッジ1より吸引したインクはシリンダ321内
の空間321Fに滞留しているが、次にモータを逆転す
ることでピストン軸343を引き上げると(図28中矢
印B方向)、ピストン軸343のフランジ343C,3
43D間に対してピストン342の幅が小さく、さらに
ピストン342の内径がピストン軸343の外径より大
きいため、ピストン軸343(ピストン342)の引き
上げに伴いピストン342とピストン軸343のガタを
通って、空間321Fにあったインクがピストン342
の図28中左側の空間321Hに移動することになる
(図28中矢印Cの流れ)。したがって、ピストン軸3
43(ピストン342)の往復動作を繰り返すうちに、
徐々にシリンダ321の端部321Gより排出が行なわ
れることになる。
【0161】シリンダ端部321Gにはシリンダ吸収体
326が差し込まれている。シリンダ吸収体326は発
泡スポンジにより形成されインクの伝達性の良い材料が
選ばれる。すなわちシリンダ321内にあるインクを効
率よく外部に排出する性能が要求され、本実施形態では
メラミン樹脂系の発泡材料が用いられている。
【0162】シリンダ吸収体326はプラテン14内に
収められた廃インク吸収体327に接触している。廃イ
ンク吸収体327は例えば紙の積層シートや高分子吸収
体などの、インク保持能力の高い材料が選ばれる。
【0163】このように構成されているため、記録ヘッ
ドカートリッジ1から吸引された廃インクはシリンダ3
21、シリンダ吸収体326を介して廃インク吸収体3
27へ到達し、そこに保持される。
【0164】本実施形態では廃インク吸収体327の自
身の体積は120立方センチメートルであるが、そこに
保持できるインク量は約70%の84立方センチメート
ルであることが、実験的に確認されている。
【0165】次に図16,19及び図29〜図32を用
いてアーム部材であるロックアームが、ポンプギアに制
御され、キャリッジを固定する動作について説明する。
【0166】図29は、本発明の実施の一形態の記録装
置におけるロックアーム解除状態を図19の左側から見
た図であり、図30は、本発明の実施の一形態の記録装
置におけるロックアーム固定状態を図19の左側から見
た図であり、図31は、本発明の実施の一形態の記録装
置におけるロックアームによるキャリッジ解除状態を図
19の下側から見た図であり、図32は、本発明の実施
の一形態の記録装置におけるロックアームによるキャリ
ッジ固定状態を図19の下側から見た図である。
【0167】前述の回復系動作の説明にて示したよう
に、ポンプギア316の図19の左側の面には、キャッ
プ317の開閉をシリンダ321の腕部321aを介し
て制御するキャップ制御カム部316Aが設けられてお
り、一方、ポンプギア316の図19の右側の面にはロ
ックアーム370のボス部370aと係合し、ロックア
ーム370によるキャリア2の固定及び解除制御を行う
第2のカム部材であるロック制御カム部316Bが溝形
状にて形成されている。
【0168】図29及び図30においてはロックアーム
370のボス部370aとポンプギア316のロック制
御カム部316Bとは係合した状態である。
【0169】図16及び図19に示すようにロックアー
ム370は、装置の右側、LFギア18及びポンプギア
316等のギア列の幅にはぼ等しい範囲に設けられてお
り、記録ヘッドカートリッジ1を搭載したキャリア2の
移動範囲外に収められている。
【0170】次に、図29及び図30を参照してロック
アーム370の装着状態を詳しく述べる。
【0171】ロックアーム370の回転中心部370b
はその一部が解放状態となっている軸受け形状に形成さ
れており、ガイドシャフト5に対して回転自在に軸支さ
れている。なお、組み込み方法はガイドシャフト上方よ
り前述の回転中心部370bに設けられた解放部を強制
的にはめ込むことで回転中心部370bは弾性力を有す
るため組み込み支持される。また、ロックアーム370
の中央付近には前述のボス部370aが設けられてお
り、ポンプギア316のロック制御部316Bと係合し
ている。さらにロックアーム370は回転中心部370
bよりボス部370a方向に延びており、ロック部37
0cが形成されている。
【0172】ロックアーム370のロック部370cは
図16及び図19に示すように、回転中心部370bよ
りボス部370a方向に長尺となった先にL字型状に形
成された部位である。また、図31及び図32に示すよ
うにロック部370cにはキャリア2に設けられたロッ
ク突起2dに係合可能な形状となったキャリッジ固定部
370d及びガイドレール12のアーム係合部12aと
フレーム4の間に係合可能な規制部370eが設けられ
ている。
【0173】次に、図29及び図31を用いてロックア
ーム370によりキャリア2が固定解除されている状態
を説明する。
【0174】ポンプギア316は前述の駆動伝達及び回
復系の説明にて示したように、図29の状態はイニシャ
ル状態すなわち、LFギア18の駆動力がポンプギア3
16に伝達されず、キャップ制御カム部316Aによっ
てキャップ(不図示)が解放されている状態である。
【0175】ロックアーム370は回転中心部370b
を回転中心として、ボス部370aがポンプギア316
のロック制御部316Bによって上方に持ち上げられた
状態であり、その結果ロック部370cも上方に位置し
た状態となっている。この状態にてロック部370cの
L字形状部とキャリア2との係合状態を図31に示して
いる。キャリッジ固定部370dはキャリア2のロック
突起2dの上方に位置し、キャリア2は移動可能な状態
となっている。
【0176】次に、図30及び図32を用いてロックア
ーム370によりキャリア2が固定されている状態を説
明する。
【0177】ポンプギア316は前述の駆動伝達及び回
復系の説明にて示したように、図30の状態はキャッピ
ングされた状態であり、ロックアーム370は、ポンプ
ギア316、ロック制御部316Bによってボス部37
0aが下方に下げられることにより下方に下げられ、そ
の結果ロック部370cも下方に位置した状態となって
いる。
【0178】この状態においてロック部370cのL字
形状部とキャリア2との係合状態を図32にて示してい
る。キャリッジ固定部370dはキャリア2のロック突
起2dに係合している状態となっており、キャリア2は
移動不可能な状態であり、また、アーム係合部370e
もガイドレール12の係合部12aとフレーム4に挟ま
れる位置に位置している。
【0179】このためキャリア2を強引に動かした場合
でもロックアーム370のロック部370cにより確実
にキャリア2を止めることが可能となるとともに、前述
の回転中心部370b及びボス部370aに無理な力が
加わることもなく安定した動作が可能となる。
【0180】また図16及び図19に示したように、ロ
ックアーム370の先端部370fはキャップ317よ
り左側に位置している。例えば何らかの理由でキャリア
2がキャップ位置になく、かつキャップがキャップ状態
であるときにキャリア2を強引にキャップ位置へ移動さ
せようとすると、キャップが出張った状態となっている
ため、キャリア2及び記録ヘッドカートリッジ1にてキ
ャップ317にダメージを与えるもしくはキャップ31
7にて記録ヘッドカートリッジ1にダメージを与える可
能性がある。そのため、図16及び図19に示されるよ
うに、ロックアーム370の先端370fが伸びている
構成とすれば、移動規制部370eによってキャリア2
のロック突起2dが右方向キャップ位置へ移動すること
を防ぐため、前述のダメージを与えることを回避可能と
している。
【0181】図29乃至図32において、フレーム4に
はアームストッパ4aが設けられており、図31におい
て解除状態のロックアーム370の上面に対してクリア
ランス4bを確保してロックアーム370の上方に位置
している。
【0182】このクリアランス4bは図35に示すロッ
クアームのボス部370aの先端部面取りの距離370
g、図29に示すロックアーム317の回転中心からボ
ス部370aの中心までの距離307h、同様に回転中
心からアームストッパ4aまでの距離370iに対し
て、370g×(370i/370h)>4b の関係
に構成されている。
【0183】ここで記録装置に落下衝撃等が加わった場
合を考えてみる。
【0184】通常は記録装置の非動作時であるのでロッ
クアーム370はキャリア2を固定している状態、すな
わち図30、図32に示す状態になっている。特に記録
装置の上面を下にして落下された場合にはロックアーム
370には図32の上方に向かって強い慣性力が働く
(実験的には30cmの落下でも150乃至200gの
加速度が加わる)。
【0185】ある程度の力まではロックアーム370の
ボス部370aがポンプギア316のロック制御カム部
316Bの係合によって保持できるが、耐えられなくな
るとボス部370aの破損を防ぐためにポンプギア31
6およびそれを軸支しているプラテン14が弾性変形を
しボス部370aがポンプギア316を押しのけてロッ
ク制御カム部316Bから外れるように構成している。
【0186】その場合の説明を図33,34,35を用
いて行う。図33、34はポンプギア316部の拡大図
である。
【0187】図33において、ポンプギア316の位置
はキャリア2をロックアーム370が固定している状態
であり、符号370(a)で示すのは正常な状態でのロ
ックアーム370の位置を示している。
【0188】前述した衝撃が掛かると図33においてロ
ックアーム370はボス部370aがロック制御カム部
316Bから外れて上方(図33中矢印方向)へ移動し
てしまう。しかしながら、ロックアーム370はアーム
ストッパ4aに当接して停止するため、図33の符号3
70(b)に示す位置まで移動して停止する。
【0189】この状態で使用者が電源をONすると、記
録装置は初期化を行うため、まずキャップ開放動作を行
う。すなわちポンプギア316を時計方向に回転させ
る。その状態が図34である。
【0190】ロックアーム370のボス部370aはロ
ック制御カム部316Bから外れてはいるが、前述した
アームストッパ4aのクリアランス4bの関係より、ボ
ス部370aの先端部面取りの一部は必ずロック制御カ
ム部316Bの中にある事が分かる。その状態を断面で
示したのが図35である。
【0191】ロックアーム370は片面をフレーム4が
サポートしているため傾くことはなく、ポンプギア31
6がボス部370aに押しのけられた状態になってい
て、さらにはボス部370aの先端部面取りの一部はロ
ック制御カム部370Bの中に入り込んでいる。
【0192】そのときにロックアーム370がポンプギ
ア316の反発力によって受ける力370jは力A37
0kと力B370lに分解でき、力B370lはロック
アーム370を下に移動しようとする力になっている。
【0193】この状態でポンプギア316が図34でさ
らに時計方向に回転すると、ボス部370aの先端部と
ロックアーム制御部316Bの接触面は動摩擦となるた
め、ロックアーム370のボス部370aは下方に移動
しロック制御カム部316Bの中に戻ることが可能にな
る。
【0194】従ってユーザーが誤って記録装置を落とし
てしまったような場合でも、次の電源ONで正常に戻る
ことができる記録装置を提供できると共に、ロックアー
ム370のボス部370aやポンプギア316やプラテ
ン14の強度をいたずらに上げる必要がないため、小型
軽量で、高信頼性の記録装置を提供できる。
【0195】図36はボス部370aの変形例であり、
ボス部370aの先端部を球面にしたものである。この
場合は半径が先端部面取りの距離370gに相当するこ
とになる。当然円筒状のボスに対して周状の面取りであ
る必要はなく、角柱に一稜面取り形状でも良い。ストッ
パで規制した方向にある量の面取り形状があればよい。
【0196】また、本装置は、前述した回復手段によっ
て記録ヘッドカートリッジ1より排出され、廃インク吸
収体327に収容された廃インク量を精度よく検知す
る、以下の構成を有している。
【0197】制御基板57上に配置されたEEPROM
509(図45参照)内には、予備吐出動作により排出
されたインク量を1ng(10-9g)単位で積算する4
バイトの領域(以下、予備吐カウンタ)と、回復動作に
より排出されたインク量のうち所定の割合を占める、時
間の経過に伴い蒸発することが見込まれるインク量を1
0mg(10-2g)単位で積算する2バイトの領域(以
下、蒸発分カウンタ)と、回復動作により排出されたイ
ンク量のうち所定の割合を占める、将来においても蒸発
することはないと考えられるインク量を10mg(10
-2g)単位で積算する2バイトの領域(以下、非蒸発分
カウンタ)と、前回廃インク量の計算を行ってから現在
までの経過時間を1分単位で記憶する1バイトの領域
(以下、廃インクタイマ)とが確保されている。
【0198】各時点で廃インク吸収体327に収容され
ている廃インク総量は蒸発分、非蒸発分及び予備吐カウ
ンタ値の和で求められる。
【0199】回復動作中、給紙動作前、記録動作中など
のタイミングで予備吐出が行われると、各ノズルの吐出
発数及び1発あたり吐出量に応じた予備吐出量の合計が
予備吐カウンタに加算される。
【0200】予備吐カウンタは約4,000mgまで積
算可能であるが、図37に示す予備吐カウンタ値チェッ
クフローチャートのとおり、100,000,000n
g(100mg)を超えた時点で所定の比率によって蒸
発分と非蒸発分とに分割され、各々蒸発分、非蒸発分カ
ウンタに加算される。
【0201】回復動作によりインクが排出される場合
は、記録ヘッドカートリッジ1の種類や回復動作の種類
によって、予め記憶されている排出量が蒸発分、非蒸発
分カウンタにそれぞれ加算される。
【0202】図38に本装置の廃インク蒸発量計算フロ
ーチャートを示す。
【0203】装置電源が投入されたとき、装置がリセッ
トされたとき、回復動作を行おうとするときなどのタイ
ミングにおいて、ステップS202にて前記廃インクタ
イマ値が所定時間Tを超えているかどうか判別し、ステ
ップS203で廃インクタイマ値を所定時間Tを減じた
値に更新する。さらにステップS204にてこの所定時
間内に蒸発したとみなされるインク量を減じた蒸発分カ
ウンタ値を算出し、再びステップS202に戻ってこの
手順を繰り返し行う。
【0204】その後現在行おうとする動作によって排出
される廃インク量を前記の手順で加算して、新たな廃イ
ンク総量を算出する。
【0205】前記所定時間T内に蒸発したとみなされる
インク量の計算には、以下の式を用いる。
【0206】(所定時間Tあたり蒸発インク量)=k1
×(蒸発分カウンタ値/非蒸発分カウンタ値) よって所定時間経過後の蒸発分カウンタ値は、 蒸発分カウンタ値=蒸発分カウンタ値×(1−k1/非
蒸発分カウンタ値) で表される。
【0207】ここでk1は、本装置で用いられるインク
及び廃インク吸収体327の蒸発特性を実験的に求めた
図39より定められる蒸発係数である。
【0208】図39(a)は本装置の廃インク吸収体3
27に収容可能なインク量約84gに対し、50%、2
5%、12%のインクを充填し、放置した場合のインク
残存率(重量比)を示している。図39(b)は、上記
充填されたインクのうち所定の割合を占める、将来にお
いても蒸発することはないと考えられる非蒸発分インク
量と、時間の経過に伴い蒸発することが見込まれる蒸発
分インク量との比率(蒸発分インク残存率)に対する、
所定時間Tあたりの蒸発インク量を表している。
【0209】これらの線図を傾きk1の直線と近似して
求められるのが、上記蒸発インク量計算式である。
【0210】なお、廃インク吸収体327へと排出され
るインク量は重量計あるいは流量計などを用いて直接測
定してもよい。
【0211】上記手順によって算出される廃インク総量
が所定の廃インク警告量を超えた場合は、制御基板57
から発するブザー音及びランプ点灯によってユーザーに
その旨を通知するが、ユーザーの操作により警告を解除
すれば本装置の使用は可能となる。また、時間の経過と
ともに廃インク総量が減少し、上記廃インク警告量を下
回った場合には、ユーザーへの通知を停止し、通常使用
が可能となる。
【0212】さらに廃インク総量が増加し所定の廃イン
クエラー量を超えた場合には、制御基板57から発する
ブザー音及びランプ点灯によってユーザーにその旨を通
知するが、時間の経過とともに廃インク総量は減少し、
上記廃インクエラー量を下回った場合には、上記廃イン
ク警告の場合と同様にユーザーの操作により警告を解除
すれば本装置の使用は可能となる。さらに時間が経過し
廃インク総量が減少して、上記廃インク警告量を下回っ
た場合には、ユーザーへの通知を停止し、通常使用が可
能となる。
【0213】以上の構成を用いて廃インク吸収体327
に収容される廃インク量を精度よく検知することによ
り、装置容積を増やすことなく、持ち運び中の廃インク
の滴れを防ぐことができた。
【0214】また、上記検知に要する記憶領域を最小限
にとどめたため、EEPROM509の容量を増加する
必要がなく、装置容積の増大やコストアップを防ぐこと
ができた。
【0215】[ヘッド装着部]次に、本装置に装着可能
なヘッドに関して説明する。
【0216】以上の説明においては、本記録装置のキャ
リア2上には着脱自在に記録ヘッドカートリッジ1が搭
載される例において説明してきたが、その点について図
40、図41、図42、図43を用いてさらに詳細に説
明する。
【0217】記録ヘッドカートリッジ1は詳細には、図
41に示すモノクロ記録ヘッド部49、及び図42に示
すカラー記録ヘッド部50の二種類が存在し、さらには
図43に示す、記録用紙22の代わりに挿入された原稿
を読み取ることのできる、スキャナヘッド200、合計
3種類のヘッド部のいずれかを、本装置のキャリア2上
に搭載することが可能である。
【0218】以下では前記モノクロ記録ヘッド部49、
カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200の3種
類を総称する場合にはヘッド部と記す。
【0219】先ず、図40において上述3種類のヘッド
部を着脱可能に搭載するための説明をする。
【0220】図40は、図16に示すヘッド部を何も搭
載していないときのキャリア2の斜視図である。
【0221】キャリア2の一端には、フレキシブルケー
ブル3のケーブル端子部3aが設けられている。ケーブ
ル端子部3aは、キャリア2にモノクロ記録ヘッド部4
9、カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200の
いずれかを装着した際に、各々のヘッド部のヘッド端子
部56(図41、42、43参照)が当接するもので、
これによりヘッド部との電気的接続がなされる。
【0222】キャリア2のケーブル端子部3aが位置し
ている面には2つのヘッド部位置決め突起2a,2bが
一体的に設けられている。キャリア2にヘッド部が装着
された状態では、ヘッド部位置決め突起2aはヘッド部
側の位置決め切り欠き557に、またヘッド部位置決め
突起2bはヘッド部側の位置決め穴558にそれぞれか
ん合し、ヘッド部のキャリア2に対する正確な位置決め
がなされる。
【0223】さらに、キャリア2の、ケーブル端子部3
aと対向する位置には、コンタクトばね28が設けら
れ、その先端部には、樹脂が成形されたヘッドガイド2
9が固着されている。すなわちヘッドガイド29は、キ
ャリア2に弾性的に支持されている。
【0224】キャリア2にヘッド部が装着された状態で
は、ヘッドガイド29は、ヘッド部をケーブル端子部3
a側に付勢する事により、ケーブル端子部3aとヘッド
端子部の電気的接続を実現している。
【0225】また、ヘッドガイド29は、ヘッド部交換
の際には撓むことにより着脱を可能にし、かつ装着され
たヘッド部が上方へ外れてしまわないように保持する作
用を持っている。
【0226】このように構成されているため、ユーザー
がヘッド部を交換する際には、ヘッド部のヘッド端子部
56側を、キャリア2のケーブル端子部3aに対向する
ように差し込み、次にヘッド部の上面を下方に押すこと
により、ヘッドガイド29がたわみクリック感を持って
ヘッド部の装着が完了し、その時点では電気的接続も完
了している。
【0227】またヘッド部を外す際には、ヘッド部に設
けられた、ヘッド部着脱操作部51a,53a,または
200aを指で引き上げると、ヘッドガイド29はたわ
み、ヘッド部をキャリア2から外すことが可能になって
いる。
【0228】[ヘッド部〕次に、上記のヘッド部につい
て図41、42、43を用いて説明する。
【0229】図41は、単色の印字(通常は黒色)のみ
を行わせるための、モノクロ記録ヘッド部49の斜視図
である。図41において、符号51はモノクロ記録ヘッ
ドカートリッジを示し、この記録ヘッドカートリッジ5
1の手前の部分には記録のためのインクを吐出するノズ
ル部を持つ吐出口面51bが形成されている。また符号
56は、吐出を行うための電気信号を受けるためのヘッ
ド端子部を示している。記録装置本体よりヘッド端子部
56を介してモノクロ記録ヘッドカートリッジ51に電
気信号が与えられることにより、インクが吐出口面51
bに設けられたノズルから図41において下向きに吐出
され記録が行える。符号557は位置決め切り欠き、符
号558は位置決め穴を示し、これら位置決め切り欠き
557及び位置決め穴558は、キャリア2に設けられ
たヘッド部位置決め突起2a,2bと嵌合する事によ
り、キャリア2に対する位置決めを確実にするものであ
る。
【0230】符号52はモノクロインクタンクを示し、
内部にはインクが収容されている。モノクロインクタン
ク52はモノクロインクタンク52に一体的かつ弾性的
に形成された、ラッチ部52aによってモノクロ記録ヘ
ッドカートリッジ51に着脱自在に固定されている。ま
たモノクロインクタンク52とモノクロ記録ヘッドカー
トリッジ51は不図示の着脱可能なジョイント部により
インクの流路が形成されている。
【0231】したがって、記録によってインクが消費さ
れ、モノクロインクタンク52内のインクが無くなった
場合は、ラッチ部52aを撓めてモノクロインクタンク
52をモノクロ記録ヘッドカートリッジ51より外し、
新しいモノクロインクタンク52を装着する事により記
録を続けることができる。
【0232】図42は、カラー記録を行わせるための、
カラー記録ヘッド部50の斜視図である。
【0233】ここでは図41に示したモノクロ記録ヘッ
ド部49と異なる点のみについて説明する。吐出口面5
3bには、カラーの記録を行うために、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックの4色を吐出するための各々独
立した4種類のノズル群が設けられている。符号54は
ブラックインクタンクを示し、このブラックインクタン
ク54は内部にブラックインクを収容し、着脱可能な不
図示のジョイント部を介して、前記吐出口面53bに設
けられたブラックのノズル群につながっている。
【0234】また符号55はカラーインクタンクを示
し、カラーインクタンク55の内部は独立した3つの容
積に分割されており、その各々に、イエローインク、マ
ゼンタインク、シアンインクを収容している。カラーイ
ンクタンク55もブラックインクタンク54と同様に、
イエローインクはイエローのノズル群へ、マゼンタイン
クはマゼンタのノズル群へ、シアンインクはシアンのノ
ズル群へ、各々独立した3つの不図示の着脱可能なジョ
イント部を介してつながっている。
【0235】符号54aはブラックインクタンク54交
換のためのラッチ部を示し、また符号55aはカラーイ
ンクタンク55交換のためのラッチ部を示している。
【0236】以上説明したように、カラー記録ヘッド部
50をプリンタ部のキャリア2に装着することによりカ
ラー記録が可能になると共に、ブラックインクが無くな
った場合にはブラックインクタンク54のみの交換、イ
エロー、マゼンタ、シアンのいずれか、あるいは全部が
無くなったときにはカラーインクタンクのみを交換する
ことが可能である。
【0237】図43はスキャナヘッド200の斜視図で
ある。詳細な説明は後述する。
【0238】図41、42において、符号Xは位置決め
切り欠き57から吐出口面51b,53bまでの距離を
表し、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51、カラー記
録ヘッドカートリッジ53においては同一の値であり、
本実施形態の場合は約13mmである。それに対して図
43におけるスキャナヘッド200においては、符号Y
は位置決め切り欠き部57から読み取り部面200b間
での距離を表し、距離Xよりも短く設定されており、本
実施形態においては約9mmである。
【0239】このY値から吐出口面位置と読み取り部面
の横線の縦方向の差が、上記13mmと9mmの差であ
る4mmである。
【0240】このためスキャナヘッド200を装着した
場合には、キャッピング動作およびワイピング動作を行
っても、キャップ及びブレードと共にスキャナヘッド2
00の読み取り部面200bに触れることはない。
【0241】このように構成した結果、スキャナヘッド
200を搭載したときに、インクで汚れたキャップおよ
びブレードによって読み取り表面200bが汚れてしま
うことを防止できる。
【0242】[スキャナ部]次に、本発明の記録装置の
特徴のひとつであるスキャナ部について説明する。
【0243】図44にスキャナヘッド200の槻略断面
図及び斜視図を示す。
【0244】図44において、符号206は原稿面20
9の照明用のLEDを示し、LED206から発せられ
たLED光207はLED開口部211を通って原稿面
209を照らし、原稿面209の画像光208はセンサ
開口部212に設けられたフィールドレンズ204を通
過しミラー203により光路を直角に曲げられ、結像用
レンズ201を通過し、センサ202上に結像する。
【0245】センサ開口部212の中心は、モノクロ記
録ヘッドカートリッジ51及びカラー記録ヘッドカート
リッジ53のインク吐出口213の、各記録ヘッドカー
トリッジがキャリア2と位置決め当接する面からの距離
と比較して大きく、本実施例では4mm程度ずれてい
る。
【0246】LED206及びセンサ202は電気的に
接続され配線基板205により外部に引き出されてい
る。配線基板205のヘッド端子部56には電極が形成
されており、不図示のキャリアの電極と圧接により接触
し、信号を本体側の制御回路へ導くことができる。
【0247】スキャナヘッド200は、外観形状は記録
ヘッドカートリッジ1にインクタンク8が装着された形
状と同じで、記録ヘッドカートリッジ1と同様にキャリ
ア2へ、外装の一部である爪部210のラッチによって
装着することができる。また、外すときはヘッド部着脱
操作部200aを持ち上げると爪部210のラッチが外
れて簡単に取り外すことができる。
【0248】キャリア2へ装着すると、後述する、MP
U500(図45参照)はスキャナを自動的に判別しス
キャナモードに入る。
【0249】MPU500はホストコンピューター等か
らスキャナ読み取り信号が入力されると、記録用紙22
と同様、読み取り原稿を紙送りモータ23の駆動により
所定の位置まで搬送し、LED206を点灯した後、キ
ャリアモータ10を駆動しながら、スキャナドライバ部
513を介して画像信号を読み取る。
【0250】ここで、スキャナヘッド200の原稿統み
取りモードによって、キャリアモータ10の駆動スピー
ドは変えることができる。モードは読み取り解像度と各
読み取り値の階調の組み合わせであり、紙搬送方向であ
るところの主走査方向は360dpiの分解能を持ち、
キャリア2の走査方向であるところの副走査方向として
スキャナヘッド200のセンサ202の解像度は360
dpiで、64階調の出力が得られるので、例えば主走
査方向360dpi、副走査方向360dpiで64階
調での読み取りから、主走査方向90dpi、副走査方
向90dpiで2階調での読み取り、また主走査方向の
解像度を200dpiとして読み取り、FAXとの整合
性を考慮したモードもある。主走査方向360dpi、
副走査方向360dpiで64階調の読み取りの様にデ
ータ量の多いモードでは、データ処理や転送に時間がか
かるため、キャリア駆動スピードを遅くし、主走査方向
90dpi、副走査方向90dpiで2階調の読み取り
ではキャリア駆動スピードを速くできる。
【0251】一行の読み取りが終了すると、紙送りモー
タ23により一行分搬送され次行の読み取りを行う。こ
の様な動作を原稿が終了するまで行う。
【0252】以上説明したように、本実施形態の記録装
置は、記録ヘッドカートリッジ1による記録用紙22へ
の記録、およびスキャナヘッド200による原稿の読み
取りを行うことができるもので、以下の説明において記
録用紙22といった場合には、記録のみに関する説明の
場合を除き、原稿も含むものとする。
【0253】[回路部]図45に本記録装置の電気構成
のブロック図を示す。
【0254】図45において、符号500はMPU部及
びプリンターコントロール部を一体化したASICを示
している。符号504は記録装置の全体を制御するプロ
グラムが収められたフラッシュROM、符号505は文
字フォント等が納められているマスクROM、符号50
6はASIC500の作業エリア及び信号のバッファー
として使用されるDRAMを示している。符号509は
EEPROMを示し、このEEPROM509は書き換
え可能なROMであり電源が供給されなくても内容が消
えないものである。このため電源ONの時にユーザーが
行った設定情報や、使用インク量、記録装置内部に溜ま
っている積算排インク量等が書き込まれている。
【0255】符号508はDC−DCコンバーターを示
しており、DC−DCコンバーター508はアダプター
507からの電圧を記録装置内で使用する電源電圧に変
換するものである。アダプター507は家庭用100V
交流電圧から13V直流電圧に変換するものである。
【0256】本記録装置は家庭用電源のない屋外でも使
用可能とするため、バッテリー116が内蔵されてい
る。また記録装置内にバッテリー充電回路510を内蔵
しているため別に充電器を用意することなく充電が行え
る。
【0257】符号502はキャリア2の駆動を行うため
のキャリアモータードライバーを、符号503は紙送り
ローラー6を駆動するための紙送りモータドライバーを
示している。キャリアモータードライバー502及び紙
送りモータドライバー503はAISIC500から出
力される制御信号によりモータのコントロールを行う。
【0258】符号106は本体の電源を投入する電源ス
イッチを示し、符号108はキャリア2を交換位置に移
動するためのヘッド交換スイッチを示し、符号107は
エラー解除スイッチ、符号110はパワーランプ、符号
109はエラーランプ、符号511はブザーを示してい
る。
【0259】符号118はインターフェイスコネクタ
ー、符号501は赤外線モジュールを示し、例えばホス
トコンピューターなどの外部との信号通信はインターフ
ェイスコネクター118、及び赤外線モジュール501
により行う。インターフェイスコネクター118は有線
でホストコンピューターに接続される。赤外線モジュー
ル501は赤外線によるシリアル通信ボートでホストコ
ンピューターの赤外線ボートと向き合わせて赤外線によ
る信号の入出力を行う。
【0260】またオプションコネクター58が、オプシ
ョンASF127と通信を行うために用意されている。
【0261】HPセンサー26は、フォトインタラプタ
タイプのセンサーではキャリア2のエッジ部を検出して
キャリア2の位置を検出する。またペーパーセンサー2
5、排紙センサー17は接点式のセンサーで記録装置内
の記録用紙の有無を検出する。
【0262】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、キャップ
支持部材により回動自在に支持されたキャップ部材が記
録ヘッドの吐出口面から離間した際にキャップ部材がキ
ャップ固定手段により固定されるので、キャップ部材が
離間した際にキャップ部材が傾いて記録ヘッドと接触す
ることがない。したがって、キャップ部材を記録ヘッド
から離間させるための、キャップ部材の移動量を小さく
することでき、記録装置の小型化が可能になるという効
果がある。
【0263】また、キャップ固定手段は、記録ヘッドの
吐出口面にキャップ部材が当接した際にキャップ部材の
固定を解除するものであることにより、記録ヘッドの吐
出口面にキャップ部材が当接した際に、回動自在に支持
されたキャップ部材の、吐出口面との接触面が吐出口面
と平行な状態で吐出口面と当接する。したがって、吐出
口を確実に外気と遮断することができるという効果があ
る。
【0264】さらに、キャップ固定手段は、キャップ部
材の、吐出口面との接触面が吐出口面と略平行となるよ
うにキャップ部材を固定するものであることにより、記
録ヘッドからキャップ部材を離間させて固定するための
スペースを小さくすることができ、記録装置の小型化を
図ることができるという効果がある。
【0265】さらに、本発明の記録装置は、支持手段に
より揺動可能に支持されたキャップ部材を記録ヘッドか
ら離間させた際に、キャップ部材の揺動を禁止手段によ
り禁止することによって、その際にキャップ部材が傾い
て記録ヘッドと接触することがないので、キャップ部材
の移動量を小さくできる。したがって、上述したのと同
様にキャップ部材の移動量を小さくすることで、記録装
置の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である記録装置の外観を
排紙口側から見た斜視図である。
【図2】図1に示した記録装置を反対側から見た斜視図
である。
【図3】図1及び図2に示した記録装置の使用状態を示
す斜視図である。
【図4】図1及び図2に示した記録装置の筐体部分の断
面図である。
【図5】図1及び図2に示したヘッド交換蓋を開いた状
態を示す図である。
【図6】図5に示したヘッド交換蓋にヘッド交換説明板
が取り付けられた状態を示す断面図である。
【図7】図6に示したヘッド交換説明板の取り付け方法
を示した断面図である。
【図8】図6に示したヘッド交換説明板の詳細図であ
る。
【図9】本発明の実施の一形態である記録装置に自動給
紙装置(ASF)を装着した状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の一形態である記録装置の内部
構成を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の実施の一形態である記録装置の内部
構成を示す分解斜視図である。
【図12】図10及び図11に示した基板ホルダのバッ
テリーの保持構造を拡大して見た斜視図である。
【図13】図12に示したバッテリーの構成を示す斜視
図である。
【図14】図10及び図11に示したシールド板の構造
を示す断面図である。
【図15】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る上ケース、電源スイッチ、エラー解除スイッチ、シー
ルド板、および基板の配置構成を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の一形態である記録装置の内部
構成を排紙側から見た分解斜視図である。
【図17】本発明の実施の一形態である記録装置の断面
図である。
【図18】本発明の実施の一形態である記録装置の給紙
口側を示す正面図である。
【図19】本発明の実施の一形態である記録装置の紙送
りモータから回復系のピストン駆動伝達経路を示す図で
ある。
【図20】本発明の実施の一形態である記録装置の切り
換え機構部まわりの拡大図である。
【図21】図20に示したLFギアとトリガーギアの噛
み合せ形状を示した図である。
【図22】図20に示したポンプギアとトリガーギアの
構成配置を示した図である。
【図23】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図24】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図25】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図26】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図27】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図28】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る回復系の動作説明図である。
【図29】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアーム解除状態を図19の左側から見た図である。
【図30】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアーム固定状態を図19の左側から見た図である。
【図31】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアームによるキャリッジ解除状態を図19の下側か
ら見た図である。
【図32】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアームによるキャリッジ固定状態を図19の下側か
ら見た図である。
【図33】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアーム固定状態及び外力で外れた状態を図19の左
側から見た図である。
【図34】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロ
ックアームが定位置に戻る様子を図19の左側から見た
図である。
【図35】図34に示した状態の断面拡大図である。
【図36】図35に示すボス部の先端部の変形例を示す
図である。
【図37】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る予備吐カウンタ値チェックフローチャートである。
【図38】本発明の実施の一形態である記録装置におけ
る廃インク蒸発量計算フローチャートである。
【図39】廃インク蒸発特性線図である。
【図40】図16に示すヘッド部を何も搭載していない
ときのキャリア2の斜視図である。
【図41】本発明の実施の一形態である記録装置に用い
られるモノクロ記録ヘッド部の斜視図である。
【図42】本発明の実施の一形態である記録装置に用い
られるカラー記録ヘッド部の斜視図である。
【図43】本発明の実施の一形態である記録装置に用い
られるスキャナヘッドの斜視図である。
【図44】本発明の実施の一形態である記録装置に用い
られるスキャナヘッドの槻略断面図及び斜視図である。
【図45】本発明の実施の一形態である記録装置の電気
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッドカートリッジ 2 キャリア 2a ヘッド部位置決め突起 2b ヘッド部位置決め突起 2c クラッチ切替突起 2d クロック突起 3 フレキシブルケーブル 3a ケーブル端子部 4 フレーム 4a アームストッパ 4b クリアランス 5 ガイドシャフト 5a プラグ 6 紙送りローラ 7 ピンチローラー 8 インクタンク 9 ピンチローラホルダ 10 キャリアモーター 11 ベルト 12 ガイドレール 12a アーム係合部 13 駆動プーリ 14 プラテン 14a 紙ガイド部 14b リブ(最左) 14c 凹部(PEセンサ部) 14d バネ規制部 15 排紙ローラー 16 拍車 17 排紙センサー 18 LFギア 18a 接触面 18b ギア 21 アイドルギア列 22 記録用紙 23 紙送りモータ 25 ペーパーセンサー 25a テーパ部 27 アイドルプーリ 28 コンタクトばね 29 ヘッドガイド 30 LFモータギア 31 LFダブルギア 32 トリガーギア 32a 接触面 32b ギア 49 モノクロ記録ヘッド部 50 カラー記録ヘッド部 51 モノクロ記録カートリッジ 52 モノクロタンク 52a ラッチ部 53 カラー記録ヘッドカートリッジ 51a、53a ヘッド部着脱操作部 51b、53b 吐出口面 54 ブラックインクタンク 52a、54a、55a ラッチ部 55 カラーインクタンク 55a ラッチ部 56 シールド板 56a PET 56b アルミ箔 56c 接着層 57 基板 57a パターン 57b タクトスイッチ 58 オプションコネクター 60 バッテリーポップアップ 61 バッテリーポップアップバネ 100 上ケース 100a 段差部 100b 爪 101 下ケース 101a 凸部 101b 引っかけ部 102 ヘッド交換蓋 102a フック 103 ヘッド交換開口部 104 ヘッド交換説明板 104a 穴部 105 ホールドスイッチ 106 電源スイッチ 107 エラー解除スイッチ 108 ヘッド交換スイッチ 109 エラーランプ 110 パワーランプ 111 給紙トレー 111a 左ガイド部 112 右ガイド 113 基板ホルダー 113a 基板ホルダレール 113b 基板ホルダ凹部 113c 基板ホルダボス 113d 基板ホルダ穴部 113e 基板ホルダ長穴部 114 バッテリーロックレバー 115 バッテリー接点 116 バッテリー 116a バッテリー段差部 116b バッテリー接点メス 116c バッテリー溝部 116d バッテリー凹部 116e バッテリーリブ 117 電源コネクター 118 インターフェイスコネクター 119 インターフェイスコネクターカバー 119a ヒンジ部 120 赤外線通信窓 121 給紙口 122 排紙口 123 ビス 124 すき間 125 バッテリーフック 126 オプションコネクタカバー 127 ASF 128 ASFコネクタ 131 バッテリーケーブル 132 バッテリーコネクタ 144 バッテリーロックレバー 200 スキャナヘッド 200a ヘッド部着脱操作部 200b 読み取り部面 201 結像用レンズ 202 センサ 203 ミラー 204 フィールドレンズ 205 配線基板 206 LED 207 LED光 208 画像光 209 原稿面 210 爪部 211 LED開口部 212 センサ開口部 213 吐出口 316 ポンプギア 316a 切り欠き部(ポンプギア欠歯部) 316c 凹部壁面 316A キャップ制御カム部 316B ロック制御カム部 317 キャップ 317A ジョイント部 318 キャップ制御バネ 321 シリンダ 321A シリンダ腕部 321B シリンダジョイント部 321C シリンダ制御部 321C インク吸引口 321E ガイド 321F 空間 321H 空間 321G シリンダ端部 321a 腕部 326 シリンダ吸収体 327 廃インク吸収体 341 キャップホルダ 341a ストッパ 342 ピストン 342A リブ 343 ピストン軸 343A リード溝 343B 溝 343C フランジ 343D フランジ 344 キャップばね 345 シリンダシール 346 シリンダワッシャ 361 シリンダギア 361A ボス 370 ロックアーム 370a ボス部 370b 回転中心部 370c ロック部 370d キャリア固定部 370e 規制部 370f 先端部 370g 先端部面取りの距離 370h 距離 370i 距離 370j 反力 370k 力A 370l 力B 500 AISIC 501 赤外線モジュール 502 キャリアモータードライバー 503 紙送りモータードライバー 504 フラッシュROM 505 MASKROM 506 DRAM 507 アダプター 508 DCコンバーター 509 EEPROM 510 バッテリー充電回路(充填制御IC) 511 ブザー 556 ヘッド端子部 557 位置決め切り欠き 558 位置決め穴 k1 蒸発係数 T 廃インク量計算時の単位時間 η 予備吐カウンタ値の蒸発分比率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木田 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 武史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口が形成され、該吐
    出口から液体を吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載す
    るためのヘッド保持手段と、 前記記録ヘッドの記録の停止時に前記記録ヘッドの吐出
    口面と当接するキャップ部材と、 前記キャップ部材を前記記録ヘッドの吐出口面に向けて
    付勢する付勢手段と、 前記記録ヘッドの吐出口面に前記キャップ部材が当接し
    た際にイコライズ動作をするように、前記キャップ部材
    を前記吐出口面と略平行な回転軸を中心に回動自在に支
    持するキャップ支持部材と、 前記記録ヘッドにより記録を行う際に前記キャップ支持
    部材を移動させることで前記記録ヘッドの吐出口面から
    前記キャップ部材を離間させるキャップ移動手段とを有
    する記録装置において、 前記キャップ部材が前記記録ヘッドの吐出口面から離間
    した際に前記キャップ部材を固定するキャップ固定手段
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップ固定手段は、前記記録ヘッ
    ドの吐出口面に前記キャップ部材が当接した際に前記キ
    ャップ部材の固定を解除するものである請求項1に記載
    の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップ固定手段は、前記キャップ
    部材の回動方向の一方の方向に前記キャップ部材が回転
    するように前記キャップ部材を押圧する弾性部材と、該
    弾性部材により押圧された前記キャップ部材と当接する
    ことで前記弾性部材の回転を規制する規制部材とから構
    成されている請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記規制部材として前記キャップ支持部
    材が用いられている請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャップ固定手段は、前記キャップ
    部材の、前記吐出口面との接触面が前記吐出口面と略平
    行となるように前記キャップ部材を固定するものである
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 吐出口から液体を吐出して記録を行う記
    録ヘッドの該吐出口を覆うキャップ部材と、 前記キャップ部材を揺動可能に支持する支持手段と、 前記キャップ部材の揺動を禁止する禁止手段とを有する
    ことを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 前記禁止手段は、前記キャップ部材が前
    記記録ヘッドの前記吐出口を覆う際に前記キャップ部材
    の揺動の禁止を解除するものである請求項6に記載の記
    録装置。
  8. 【請求項8】 前記禁止手段は、前記キャップ部材を押
    圧する弾性部材と、該弾性部材により押圧された前記キ
    ャップ部材と当接することで前記弾性部材の揺動を規制
    する規制部材とから構成されている請求項6または7に
    記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記規制部材として前記支持手段が用い
    られている請求項8に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、前記液体を吐出す
    るために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831288B1 (ko) 2006-11-09 2008-05-22 주식회사 디지아이 디지털 프린팅 머신의 헤드 캡핑장치
JP2018187942A (ja) * 2018-08-28 2018-11-29 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2020040412A (ja) * 2019-11-28 2020-03-19 セイコーエプソン株式会社 記録装置

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