JP3733239B2 - 記録装置 - Google Patents

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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • B41J29/393Devices for controlling or analysing the entire machine ; Controlling or analysing mechanical parameters involving printing of test patterns

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置に関するものであり、特にバッテリー駆動の記録装置のバッテリー保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機およびファクシミリなどの機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサなどを含む複合型電子機器やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチック薄板などの被記録材(記録媒体)に画像を記録していくように構成されている。これらの記録装置は、記録方式によりインクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式およびレーザビーム式などに分けることができる。
【0003】
また、ワープロやパーソナルコンピュータの小型化に伴い、これらの出力機器であるプリンターや複写機、ファクシミリ装置などの記録装置も小型化されるようになってきた。特に、ノート型と呼ばれる携帯可能なパソコン等にあっては、通常記録装置が付属しておらず、外出先で情報の記録を行うためには携帯可能な記録装置が必要である。
【0004】
携帯用途の記録装置に求められる要求は小型化、軽量化、バッテリー駆動である。
【0005】
従来、バッテリーの構造としては通常、セルと呼ばれるバッテリー本体が、外側に接続端子や記録装置と着脱する形状を有するバッテリーケースに収納されている。電圧の容量が1本では不足する場合、バッテリーケース内でセルを直列又は並列に電気接続する場合もある。そして、このバッテリーケースは記録装置の下側および裏側に設けられた収納部に着脱自在に収められ、その収納部は開閉自在な蓋により覆われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の記録装置において記録装置を駆動するバッテリーを着脱するには記録装置をひっくり返して蓋を外すなどの操作が必要であり、携帯先で交換するには非常に時間がかかり手間を要するという問題点がある。
【0007】
そこで本発明の目的は、記録装置を駆動するバッテリーをワンタッチ操作で着脱することが可能なバッテリー着脱手段を備えた記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、記録手段によって記録される記録媒体を搬送するための搬送手段と、
前記搬送手段に前記記録媒体を送り込むための給紙口と、
前記給紙口を開閉自在とし、記録装置の不使用時には閉じられ、記録装置の使用時には開いた状態において前記給紙口から前記搬送手段に送り込む前記記録媒体をガイドするトレーと、
閉じた状態の前記トレーの内側でかつ前記給紙口の上部に位置し、一部が前記記録媒体のガイドを兼ねた、記録装置の駆動電源となるバッテリーと、
前記バッテリーを記録媒体搬送方向と略平行な方向に着脱自在に保持するための保持部と、
前記保持部に前記バッテリーを保持させたときに前記記録装置と前記バッテリーとを電気的に接続する接続手段と、
前記保持部に前記バッテリーを保持させるときの装着方向と反対側に前記バッテリーを付勢するための付勢手段と、
前記保持部に保持された前記バッテリーを該付勢手段の付勢力に抗して固定するための固定手段とを備えている。
【0009】
前記バッテリーの一端部には段差部が設けられ、前記保持部には前記段差部が収まる凹部が設けられている。さらに、前記保持部の前記凹部と対向する部位には記録媒体搬送方向と略平行のレールが設けられ、前記バッテリーの前記段差部と反対側端部には前記レールと係合する溝部が設けられている。
【0010】
前記固定手段は、前記保持部の前記凹部と対向する部位に突出するように付勢されたフックと、該フックを後退させるためのレバーと、前記バッテリーの前記段差部と反対側端部に設けられ、前記フックが嵌合する凹部とからなる。
【0011】
前記接続手段は、前記保持部の凹部と前記バッテリーの段差部にそれぞれ配設した接続端子からなる。
【0012】
前記付勢手段は、前記保持部の前記バッテリーが保持される奥側で、かつ前記保持部の前記凹部と対向する部位寄りの位置に設けられている。
【0013】
上記のとおりの構成の作用について説明する。
【0014】
保持部にバッテリーを装着する場合、ユーザーは、まずバッテリーの一端部の段差部を保持部の凹部に入れる。そして、凹部と段差部の接続端子どうしを接続し、この接続部を中心にバッテリーを、付勢手段の付勢力に抗して、保持部の凹部と対向する部位に向けて回動させる。この回動に伴い、保持部の凹部と対向する部位のレールにバッテリーの段差部と反対側端部の溝部を係合させていく。すると、バッテリーが所定の位置に来たとき、フックがバッテリーの凹部と嵌合し、バッテリーが固定される。
【0015】
一方、保持部よりバッテリーを外す場合、ユーザーはレバーによりフックを後退させると、フックとバッテリーの凹部との嵌合が外れ、バッテリーが付勢手段の付勢力により押し出される。すると、バッテリーは、バッテリーの段差部と保持部の凹部との接続部を中心に回動し、外れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
[全体外観構成]
図1は本発明の実施の一形態である記録装置の外観を排紙口側から見た斜視図、図2は図1に示した記録装置を反対側から見た斜視図、図3は図1及び図2に示した記録装置の使用状態を示す斜視図である。
【0018】
図1及び図2で示す形態の記録装置は、装置の上面を覆う上ケース100と装置の下面を覆う下ケース101とからなり、用紙通路で分割されている。
【0019】
ここで、上ケース100と下ケース101の組み立て方法について説明する。図4は図1及び図2に示した記録装置の筐体部分の断面図である。
【0020】
図4に示すように、上ケース100には爪部100bが設けられており、下ケース101には爪部100bに対応する引っかけ部101bが設けられている。通常、爪部100bと引っかけ部101bには隙間124が設けられている。この隙間124は、部品寸法のバラツキや組み立て性を考慮して、通常0.2〜0.5mm程度で設けられている。
【0021】
また、下ケース101の上ケース100との接合面には凸部101aが設けられている。
【0022】
爪部100bと引っかけ部101bを結合させビス123で締めると、上ケース100は凸部101aを回転中心として図中矢印Aの方向に回動する。この回動動作により隙間124が小さくなりビス123を締めていくと隙間は0となる。
【0023】
この凸部101aを中心とした回動動作により隙間が0となるので、上ケース100と下ケース101のガタが無くなり、装置筐体としての剛性が向上し、記録装置の印字動作による振動によるいわゆる「びびり音」も無くなる。
【0024】
上記の組立方法では、通常はビス4本で4隅を固定する場合に比べて部品が減り、作業工数が減るため、コストダウンになる。さらに、ビスのスペースが不必要になるため、装置の小型化にも貢献する。
【0025】
図1及び図2に示す上ケース100には穴部が設けられており、この穴部を覆うように上ケース100にはヘッド交換蓋102が設けられている。このヘッド交換蓋102を開いた状態を図5に示す。この図に示すようにヘッド交換蓋102を開くことで、上ケース100の穴部より記録ヘッドカートリッジ1を交換したり、記録装置(プリンター)内部で紙つまりが発生した場合のジャム処理や、内部の清掃を行うことができる。
【0026】
また、ヘッド交換蓋102で覆う穴部は上ケース100の略中央部で、かつ後述のキャリア走査範囲の一部のみが露出する部分に設けられている。このように穴部を上ケース100の一部のみに開口する構成にしたことにより上ケース100の剛性低下が最小限に抑えられる。
【0027】
また、後述する回復部の上部が常に上ケース100で覆われているため、ゴミ等が回復部に付着することが防止できると共に、キャリア2がヘッドの回復を行うために回復部の位置に移動している場合はヘッドにユーザーが不用意に触れないようにする効果もある。
【0028】
また、ヘッド交換蓋102は、板状の形状であり、閉めたときに外側になる第1の面とキャリア走査部に対向する第2の面がある。ヘッド交換蓋102の第2の面にはヘッド交換説明板104が設けられている。
【0029】
そこでヘッド交換説明板104について図6、図7および図8を参照して説明する。図6はヘッド交換説明板104がヘッド交換蓋102に取り付けられた状態を示す断面図、図7はヘッド交換説明板104の取り付け方法を示した断面図、図8はヘッド交換説明板104の詳細図である。
【0030】
ヘッド交換板104は図8に示すようにヘッド交換の方法などが印刷された厚さ0.2mmのポリエステル製のシートである。ヘッド交換の説明印刷を別部材に施した理由は、ヘッド交換蓋102に印刷を直接行ったり、印刷物を貼り付けたりすると、異物となりリサイクルするの際の障害となるためである。
【0031】
ヘッド交換蓋102には図6及び図7に示すようにフック102aが対向して2ケ所に設けられており、このフック102aにヘッド交換板104の穴部104aが引っ掛けられ固定されている。ヘッド交換説明板104及びヘッド交換蓋102は上ケース100の穴部より2mm程度大きく設計されており、上ケース100の穴部の開口縁に設けられた段差部100aにオーバーラップするようになっている。
【0032】
このためヘッド交換蓋102を閉じたとき、ヘッド交換説明板104の端部はヘッド交換蓋102と上ケース100の段差部100aに挟み込まれた状態になり、ヘッド交換説明板104の端部が垂れてキャリア2と干渉する事を防止している。
【0033】
ヘッド交換説明板104の取り付け方法を図7を参照して説明する。
【0034】
ヘッド交換蓋102は、2mmのポリカーボネイトプラスチックで成形されており、図7に示すように撓められた状態でヘッド交換説明板104の穴部104aにはめ込まれる。ヘッド交換蓋102の撓みを解消すると、図6に示したようにフック102aによりヘッド交換説明板104が取り付けられる。なお、リサイクルのために分別を行う場合は上記の逆の方法で取り外す事ができる。
【0035】
また、この記録装置の上面には図1、図2及び図3に示したように、装置の電源の入切を行う電源スイッチ106、電源の投入状態を表すパワーランプ110、装置のエラー状態を表すエラーランプ109、装置のエラー状態を解除するエラー解除スイッチ107が備えられている。エラーランプ109は記録装置の各種の障害状態が発生した場合点灯する。エラー解除スイッチ107は、記録装置の障害状態を解除した後、押すことによりエラーを解除するものである。
【0036】
さらに、記録装置の一方の側面には、記録装置(プリンター)を持ち運ぶ際に不用意に電源が入らないように電源スイッチ106を無効にするためのホールドスイッチ105と、記録装置に電力を供給する電源コネクター117とが備えられている。
【0037】
上記記録装置のもう一方の側面には、ホストコンピュータからの信号ケーブルを接続するインターフェースコネクター118と、赤外線通信のための赤外線通信窓120とが備えられている。インターフェースコネクター118はインターフェースコネクタカバー119によって覆われている。インターフェイスコネクタカバー119は弾性体で成形されており、一端が上ケース100に固定されており他方は自由端である。カバー119のヒンジ部119aは他の部分より薄く成形されることでヒンジ機能を持たせている。材質は耐引き裂き性の良好な熱可塑性ポリウレタンのアジベート系硬度85(ショアーA)を選定した。
【0038】
また、この記録装置では、用紙は図3に示すように給紙口121から挿入し排紙口122(図1参照)から排紙される。
【0039】
不使用時は図2に示すように給紙トレー111が閉じた状態であり、使用時に図3に示すように給紙トレー111は開いた状態において、給紙する記録用紙22をガイドする。
【0040】
給紙トレー111には用紙の挿入基準である左ガイド部111aが一体的に設けられている。用紙のサイズに関わらず給紙方向に対して左側の基準位置は同一である。一方、記録用紙22の右端部をガイドする右ガイド112は、用紙のサイズに合わせてユーザーがスライドさせて使用する。
【0041】
また、給紙口121の面にはオプションコネクター58を有する。オプションコネクター58は不使用時はオプションコネクターカバー126によって覆われている(図2参照)。この記録装置のオプションの1例として図9に示す自動給紙装置(ASF)がある。ASF127にはオプションコネクター58に接続するASFコネクター128を有する。この記録装置とASF127は図9中の矢印の方向にスライドして合体する。このとき紙パスの方向と合体方向とが同一であるため、ASF127の設置場所において通常排紙方向には排紙のスペースが確保されているため装着が容易である。例えば紙パスと直交した方向から接続する方式ではASF127の横にもスペースが必要になり設置場所が限定されてしまう。また紙パスの方向と合体解除方向とが同一であるため紙がジャムした時に処理が容易である。
【0042】
合体時には給紙口121と同一面にオプションコネクター58を有していることにより、ASFコネクター128との接続もユーザーが意識せず同時に行われるので、接続の手間や接続忘れ、コネクター挿入不足等のトラブルが防止できる。
【0043】
この記録装置はバッテリーを内蔵しており携帯して使用される事を主眼においた考慮がなされている。
【0044】
手のひらの長さは70mm〜120mm程度なので、握り易さを考慮すると厚さは60mm以下が携帯性に好適である。このため装置のサイズは巾約300mm、奥行き約110mm、厚さ約50mmとして、手でつかむことが可能な寸法に設定し携帯性を向上させている。
【0045】
またアルミ製のピンチローラー、中空紙送りローラ、中空ガイドシャフト、体積効率の良いリチウムイオンバッテリー等の軽量化技術により記録装置の総重量を約900gとし携帯性を向上した。
【0046】
[全体内部構成]
図10および図11は、本発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を示す分解斜視図である。
【0047】
図10及び図11において、プラテン14は後述する回復系部、紙送り部の下部などを構成している。軽量化のためアルミの材質で構成されているフレーム4は、後述するキャリア走査部、紙送り部の上部などを保持し記録装置を構成している。
【0048】
プラテン14とフレーム4は、側面左右の排紙側に設けられているプラテン14のボスとフレーム4の切欠き部が嵌合することで位置決めされ、プラテン14左右側面の給紙側に設けられている爪部にフレーム4が引っ掛かり固定されている。
【0049】
フレーム4の給紙側には、図10、図11に示される基板ホルダ113が不図示のボス2カ所により位置決めされ、上部に設けられている爪3カ所と下部中央部にビス1カ所で固定されている。
【0050】
この基板ホルダ113には、バッテリーの着脱自在に保持する機能、基板57の保持機能、記録用紙22を給紙するときの上部経路をガイドする機能、などを兼ね備えている。
【0051】
まず、図12、図13も用いて、基板ホルダ113のバッテリーの保持機能について説明する。図12は基板ホルダ113のバッテリーの保持構造を拡大して見た斜視図、図13はバッテリーの構成を示す斜視図である。
【0052】
記録用紙22の給紙側からみて左側の基板ホルダ(保持部)113の壁の外側には、オスの端子が4本あるバッテリー接点115がバッテリー基板(不図示)に半田付けされた状態で保持されている。そして、バッテリー接点115のオスの端子はバッテリー116の一端部が収まる基板ホルダ凹部113bの中に飛び出している。また、バッテリー基板(不図示)からバッテリーケーブル131が基板57にバッテリーコネクタ132を介して接続されている。
【0053】
基板ホルダ113にの基板ホルダ凹部113bと対向する面(右側)には、記録媒体搬送方向と略平行の基板ホルダレール113aと、スライドして進退自在に出入りするバッテリーフック125とが設けられている。バッテリフック125はバッテリーロックレバー114のスライド動作と連動して出入りする。そしてバッテリーフックバネ(不図示)でバッテリフック125は常に出た状態に付勢されている。
【0054】
図13にも示すように、バッテリー116の端部には基板ホルダ113の基板ホルダ凹部113bに対応して、バッテリー段差部116aが設けられており、バッテリ接点115と結合する位置にバッテリー接点メス116bが設けられている。反対の端部には基板ホルダレール113aに対応してバッテリー溝部116cが設けられ、さらにバッテリーフック125に対応してバッテリー凹部116dが設けられている。
【0055】
このような構成でバッテリ116のバッテリー段差部116aを基板ホルダ113の基板ホルダ凹部113bに入れる。そして、バッテリ接点115とバッテリー接点メス116bを接合させ、バッテリー116を図12の矢印A方向に回動させるようにして反対の端部の基板ホルダレール113aにバッテリー溝部116cに挿入しながら突き当たるまで回転させると、バッテリフック125がバッテリーフックバネ(不図示)のバネ力によりバッテリー凹部116dに嵌まるのでバッテリー116が固定される。
【0056】
また、基板ホルダ113のバッテリー116が収まる奥側であってバッテリーフック125の取付部寄りには、付勢手段であるバッテリーポップアップ60がバッテリー116を押し出す方向にバッテリーポップアップバネ61により付勢されている。よって、バッテリーロックレバー114をバッテリーフックバネ(不図示)の力に抗してスライドさせるとバッテリフック125が連動し、バッテリー凹部116dとの嵌合が外れ、バッテリーポップアップ60がバッテリーポップアップバネ61の力により図12の矢印C方向に飛び出て、その力によりバッテリー116を押し出す。すると、バッテリー116は、バッテリ接点115とバッテリー接点メス116bの接点部を中心に図12の矢印B方向に回動し、バッテリー116が外れる。
【0057】
バッテリー116について、図13を用いて簡単に説明する。バッテリー116は、直列にバッテリーセル(不図示)が中に並んでおり、溶着により塞がされている。更には、バッテリー116の前部の上部には、バッテリーリブ116eが前幅において設けられており給紙トレー111を閉めた際のゴミの進入防止の役割をしている。また、このバッテリーリブ116eの中央部は、円弧状に下部方向に若干下がっており、給紙トレー111を開ける際の指の掛かりからよけられるようになっている。
【0058】
次に、記録用紙22を給紙するときの上部経路をガイドする機能について説明する。
【0059】
図17にも示すように、基板ホルダ113とバッテリー116は、記録用紙22の給紙側からみたときに、前方下部が、R形状になっており、給紙しやすくなっている。さらにその先は、下部がプラテン14で、上部が基板ホルダ113とバッテリー116とにより記録用紙22の給紙経路が形成されており、給紙経路のガイドを兼ねている。
【0060】
さらに、図10に示すように、基板ホルダ113には、給紙側手前左右上部には基板ホルダボス113cが設けられており、この基板ホルダボス113cが基板57の穴部に挿入され、基板57の位置決めと支えとになっている。また、基板57の奥側は、フレーム4に左右2カ所ビスにより固定されている。この部分より、基板57はグランドを取っている。その他、オプションコネクタ58がビス2本で基板ホルダ113に固定され保持されている。
【0061】
更には図17に示されるように、ペーパーセンサー25が基板ホルダ113の下部、つまり記録用紙22の通紙される側に保持されている。
【0062】
また、メモリ保持用の二次コインバッテリ(不図示)が基板ホルダ113により囲まれた部分に保持され収まっている。
【0063】
また、図10において、基板ホルダ113の給紙側前部には、左側に基板ホルダ穴部113d、右側に基板ホルダ長穴部113eが設けられており、ASF127の位置決め部となっている。
【0064】
ここで、図10に示されるシールド板56について図14を参照して説明する。図14はシールド板14の構造を示す断面図である。
【0065】
シールド板56は、上部に導電性を有するアルミ箔56b、下部に絶縁性を有するPET56aとを配し、アルミ箔56bとPET56aとを接着層56cにより接着して構成されている。
【0066】
シールド板56は、図10に示すように2カ所をフレーム4にビスで固定されており、シールド板56の上部のアルミ箔56bとビスが接触することにより、フレーム4と導通を図っている。フレーム4は不図示のグランドと導通している。
【0067】
このため、シールド板56は基板57上面を覆っていて、基板57から発生する放射ノイズをシールドする効果がある。
【0068】
また、低湿環境ではユーザーの身体に静電気が蓄積され記録装置を操作する際に記録装置に空中放電する場合がある。この電圧は時に40kVに達する場合があり、基板57のパターン57aに放電されると基板57上の素子が破壊されたり動作不良となる。このような場合においてもシールド板56で基板57が覆われているため、静電気はアルミ箔56bを通じてグランドに流れ、基板57上の素子は保護される。
【0069】
シールド板56を構成する部材の厚さは、シールド板56のアルミ箔56bはt=50μm、シールド板56のPET56aはt=100μm、シールド板56の接着層56cはt=40μm、となっている。
【0070】
この厚さは、以下のことにより決まっている。シールド板56のアルミ箔56bはこれ以上薄いと製造上取り扱いが困難となりシワなどが発生する。シールド板のPET56aはこれ以上薄いとフレーム4にビスで固定する際シワになる。
また、シールド板56は自己消化性の難燃材を使用している。
【0071】
上ケース100、電源スイッチ106及びエラー解除スイッチ107、シールド板56、基板57の配置を示す構成を図15の断面図で説明する。
【0072】
図15に示すように、上ケース100の穴部100cから操作面が突出するように電源スイッチ106及びエラー解除スイッチ107は弾性をもって取り付けられている。
【0073】
電源スイッチ106及びエラー解除スイッチ107の直下にはシールド板56を介して基板57上にタクトスイッチ57bが設置されている。従って、基板57上に配置されている、電源スイッチ106に対応したタクトスイッチ57b及びエラー解除スイッチ107に対応したタクトスイッチ57bは、シールド板56を介して押される。同様に図15では図示しないヘッド交換スイッチに対応したタクトスイッチも、シールド板56を介して押される。
【0074】
また、穴100cは電源スイッチ106及びエラー解除スイッチ107と0.2mm程度の隙間をもって寸法的に干渉しないように、形成されている。
【0075】
このため、帯電したユーザーがスイッチ操作を行った場合、上ケース100の穴100cと電源スイッチ106またはエラー解除スイッチ107との隙間を通り静電気が放電される。シールド板56は電気的にグランドに接続されているため、静電気はグランドに流れ、基板57の素子やパターン57aは保護される。
【0076】
[キャリア走査部]
図16は、本発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を排紙側から見た分解斜視図である。
【0077】
本装置は、図16に示すように記録ヘッドカートリッジ1を着脱自在に保持するキャリア2を備えている。キャリア2は、フレーム4に両端部が固定され互いに平行に配置されたガイドシャフト5及びガイドレール12に、不図示の記録用紙(プラスチックシートなどの記録可能な可とう性シートを含む記録媒体)の搬送方向と直交し、かつ、記録用紙22の面に平行な主走査方向に摺動自在に支持されている。
【0078】
ガイドシャフト5はパイプ状の薄肉中空軸であり、その一端の内側にはレバー部材であるロックアーム370の取り付け及びガイドシャフト5をフレーム4に固定するための溝部を設けたプラグ5aが固定されている。
【0079】
またキャリア2は、フレーム4に固定されたキャリアモータ10によって回転駆動される駆動プーリ13と、ガイドシャフト5と平行な方向に摺動自在で、かつ回転自在となるよう不図示のばねを介してフレーム4に支持された駆動プーリ(アイドルプーリ)27との間に掛け回されたベルト11の一部位に結合されており、キャリアモータ10を駆動することで、ベルト11が駆動され、キャリア2がガイドシャフト5及びガイドレール12に沿った上記方向に往復移動する構成になっている。
【0080】
また、記録ヘッドカートリッジ1には着脱自在にインクタンク8が搭載されており、記録によってインクが無くなった場合にはインクタンク8を交換することにより次の記録を行うことが出来る。
【0081】
また、キャリア2の通過を検出する事によりキャリア2の位置を検出するためのホームポジションセンサ(不図示)や、記録ヘッドカートリッジ1に制御基板57から電気信号を伝えるフレキシブルケーブル3が本装置に備えられている。
【0082】
[紙送り部]
次に、図16を参照し、記録用紙22を搬送する構成について説明する。
【0083】
フレーム4には紙送りローラ6が回転可能に支持されており、紙送りローラ6の軸端にはLFギア18が固定されている。この紙送りローラ6は、軽量化のために外周にウレタン塗装を施したパイプ形状の薄肉中空軸で作製されている。このパイプの形状は、外径φ7.561mm、内径φ5mm、パイプ肉厚t=1.28mmとなっている。この寸法は、製造上の振れ精度や外周公差と、軽量化や落下時のフレーム4などの強度問題との兼ね合いにより決まっている。そして、紙送りローラ6はLFギア18を介して紙送りモータ23によって回転駆動される。
【0084】
図17に本発明の実施の一形態である記録装置の断面図を示す。
【0085】
この図に示すように紙搬送面の下側は主にプラテン14で構成されている。プラテン14は下ケース101の内壁に沿って組み込まれていて、プラテン14と下ケース101との間は、後述する廃インク吸収体327を収納するための空隙を有する箱構造になっている。この状態でプラテン14と下ケース101をビス締めすることにより、部品単体での反りを矯正し、装置の剛性を向上させている。
【0086】
プラテン14の表面には、記録用紙22の静電気による貼り付きや搬送中の摺動負荷を低減するための突起状リブが、記録用紙22の搬送方向に沿って複数列にわたり形成されている。
【0087】
プラテン14に回転自在に取り付けられたピンチローラホルダ9によって保持されるピンチローラ7が、不図示のばねによって紙送りローラ6に対して下方より圧接されており、紙送りローラ6とピンチローラ7の間に挟まれた不図示の記録用紙は、紙送りモータ23(図16参照)の駆動によって搬送される。
【0088】
ピンチローラ7は、紙送りローラ6との間で記録用紙22を挟持する外周部の径が、紙送りローラ6よりやや小さく外径φ6mmとなっている。また、ピンチローラホルダ9によって保持される回転軸部の外径が、ピンチローラ7の外周部の径の比率が2:15となっていて、軸径φ0.8mmとなっている。さらには、材質は軽い金属であるアルミで形成されている。このため、軽量で回転負荷が軽いため、記録用紙22を搬送するロスがほとんどなく送ることができる。かつ、ピンチローラ7の外径と紙送りローラ6の外径とがほとんど同じであるため、給紙する際にピンチローラ7と紙送りローラ6との接点(ニップ)に不図示の記録用紙を導きやすくなっていて、さらには記録用紙の先端をニップに押し込む力を低減することが可能となっている。
【0089】
また、アルミでできているピンチローラ7の前記外周部・軸部はともにアロジン処理が施されており、記録ヘッドカートリッジ1から吐出され、機内の雰囲気中に含まれるインクミストによる腐食や、ピンチローラホルダ9との間で長時間にわたり摺動した場合の摩耗が低減されているため、長期使用後でもピンチローラ7の回転負荷はほとんど増加しない。
【0090】
記録ヘッドカートリッジ1を挟んで紙送りローラ6の反対側には、記録後の記録用紙を機外へ排出するための排紙ローラ15が2列にわたり、プラテン14に取り付けられている。排紙ローラ15は、紙送りローラ6からアイドルギア列21(図16参照)を介して駆動力を伝達されることにより、紙送りローラ6と同期して回転する。排紙ローラ15の上方にはガイドレール12に取り付けられた拍車16が配置されており、排紙ローラ15が下方より不図示のばねによって拍車16に圧接されていることにより、記録後の記録用紙は排紙ローラ15と拍車16の間に挟持して搬送される。
【0091】
紙送りローラ6を挟んで記録ヘッドカートリッジ1と反対の給紙口121側にはペーパーセンサ25、2列の排紙ローラ15の間には排紙センサ17が備えられ、各々の近傍での記録用紙の有無を検知する。
【0092】
図18は本発明の実施の一形態である記録装置の給紙口側を示す正面図である。
【0093】
プラテン14は、給紙口側から見て左端に、記録用紙を挿入する際の基準となる紙ガイド部14aを有する。また、プラテン14の表面には複数の突起状リブが形成されており、これらのリブのうち紙ガイド部14aに最も近いリブ14bは、記録用紙を紙ガイド部14aへと寄せる際の引っ掛かりを防ぐため、紙ガイド部14aと反対側の斜面のみに緩やかな傾斜を形成している。
【0094】
さらにプラテン14は凹部14cを有し、記録用紙が挿入されていないときにペーパーセンサ25の先端を収納している。
【0095】
ペーパーセンサ25の紙ガイド部14aと反対側にはテーパ部25aが設けられている。このため、記録用紙がペーパーセンサ25よりも紙ガイド部14aから遠い側でペーパーセンサ25よりも奥まで挿入され、その後紙ガイド部14aに向けて寄せられた場合に、記録用紙やペーパーセンサ25の破損を防ぐことができる。
【0096】
[記録部]
本装置の記録装置としての機能は、キャリア2の往復移動に同期して記録ヘッドカートリッジ1が記録信号に応じてインクを、図16において装置下面に向けて吐出することにより、記録用紙に一行記録を行なうものである。すなわち、この記録ヘッドカートリッジ1は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に設けられたエネルギ作用部と、該作用部に有る液体に作用させる液滴形成エネルギを発生するエネルギ発生手段とを備えている。
【0097】
このようなエネルギを発生させるエネルギ発生手段としてはピエゾ素子などの電気機械変換体を用いた記録方法や、レーザ等の電磁波を照射して発熱させ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギ発生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗を有する発熱素子などの電気熱変換体によって液体を加熱して液体を吐出させるエネルギ発生手段を用いた記録方法などが有る。
【0098】
その中でも熱エネルギによって液体を吐出させるインクジェット記録方法に用いられている記録ヘッドは、記録用の液体を吐出して吐出用液滴を形成するための液体吐出口を高密度に配列することができるために高解像度の記録をすることが可能である。その中でも電気熱変換体をエネルギ発生源として用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
【0099】
また、記録ヘッドカートリッジ1の移動により一行記録を行なうと、記録用紙は紙送りモータ23により、図3に示した記録用紙22上に搬送方向として示した矢印の向きに、一行分搬送され次行の記録を行なう構成になっている。
【0100】
[回復部]
本装置は、記録ヘッドカートリッジ1のノズル内に溜まったインクや異物を吸引により取り除く、後述の回復機構を有する。また、この回復動作などを行ってもノズル内に残される少量の異物やインクを取り除く、予備吐出動作と呼ばれる動作を行う。予備吐出動作は、印字のために行う記録ヘッド駆動を、記録用紙上以外の所定の位置で行うものである。これらの動作により排出された廃インクは、プラテン14の内壁に組み込まれた廃インク吸収体327(図17参照)に収容される。
【0101】
図19は、本発明の実施の一形態である記録装置の紙送りモータから回復系のピストン駆動伝達経路を示す図である。
【0102】
紙送りモータ23の回転が、LFモータギア30およびLFダブルギア31からLFギア18に伝達されて紙送りローラ6が回転する。キャリア2(図16参照)が非記録領域に達して、キャリア2に形成されたクラッチ切替突起2cによりトリガーギア32(紙送りローラに同軸的に摺動かつ回転可能にして装着されている)が押されると、トリガーギア32がLFギア18方向へ移動して、後に詳述する噛み合い形状によりLFギア18の駆動がトリガーギア32へ伝達される。トリガーギア32とポンプギア316は、この状態において噛み合っているためポンプギア316へ駆動が伝達される。通常、トリガーギア32はLFギア18から離れており、また、ポンプギア316にはLFギア18との噛み合い位置に欠歯部が設けられているため、ポンプギア316にはLFギア18からの駆動は伝達されない。
【0103】
LFギア18とポンプギア316との噛み合いと同時にキャリア2がキャッピング位置に移動してキャップ317により記録ヘッドカートリッジ1のインク吐出口が塞がれる。ポンプギア316は、シリンダギア361を介してシリンダ321中のピストンを移動させ、これに伴って、キャップ317を介して記録ヘッドカートリッジ1のインク吐出口からシリンダ321内にインクが吸引されるため、記録ヘッドカートリッジ1のインク吐出機能が回復する。
【0104】
このように、ポンプギア316への紙送りモータ23からの駆動力の伝達は、ポンプギア316、LFギア18、トリガーギア32およびキャリア2の動きによって制御される。
【0105】
図20は、本発明の実施の一形態である記録装置の切り換え機構部まわりの拡大図である。
【0106】
図20において、トリガーギア32は紙送りローラに同軸的でかつ摺動自在にして設けられている。またトリガーギア32とポンプギア316は噛み合い状態にある。この状態ではトリガーギア32とLFギア18とは離間しているのでトリガーギア32へのLFギア18からの駆動は伝達されない。またポンプギア316はLFギア18と噛み合う部分が欠損(欠歯)しているため、LFギア18の駆動力を受けない。図示しないキャリアがより一層LFギア18方向へ移動すると、トリガーギア32はさらにLFギア18側に移動し、トリガーギア32とLFギア18とが接触する。
【0107】
互いに接触面(互いの対向面)には、互いに噛み合う三角形状をなす歯部が設けられている。図21は、LFギア18とトリガーギア32の噛み合せ形状を示した図であり、(a)はLFギア18に設けられたトリガーギア32との接触面形状を示した図、(b)は(a)のLFギア18の接触面18aの断面図、(c)はトリガーギア32に設けられたLFギア18との接触面形状を示した図、(d)はトリガーギア32の接触面32aの断面図である。
【0108】
図21の(a)及び(b)に示すように、LFギア18の接触面18aの形状は三角形状をなす歯(以後、三角歯)である。また、そのピッチはLFギア18のギア18bと同一である、三角歯の谷がギア18bの山と同一となるように設定されている。また、図21の(c)及び(d)に示すようにトリガーギア32の接触面32aの形状はLFギア18の接触面18aの形状と同一の三角歯である。そしてそのピッチはトリガーギア32のギア32bと同一であり、三角歯の山がギア32bの山と同一になるように設定されている。
【0109】
以上の構成より、LFギア18とトリガーギア32が接触すると、LFギア18の接触面18aの三角歯の谷部とトリガーギア32の接触面32aの三角歯の山部が噛み合い、LFギア18とトリガーギア32のギア18b,32bが同一位相となる。これによってLFギア18の回転に伴ってトリガーギア32が回転する。トリガーギア32がLFギア18側に移動しても、ポンプギア316とトリガーギア32との噛み合いは解除されないので、トリガーギア32の回転によってポンプギア316が回転する。
【0110】
しかし、このようなLFギア18によるトリガーギア32を介したポンプギア316の間接的な駆動ではその駆動力に制限がある。
【0111】
そこで、図20に示すように、ポンプギア316の周縁部に半径方向に延びる幅の広い切り欠き部316aが形成されている。すなわち、ポンプギア316はトリガーギア32及びLFギア18よりも厚く形成された部分を有しており、さらにポンプギア316の周縁は刻まれた歯の一部分が軸方向中心近傍から一端部方向(図20中、矢印E)へ切り欠かれた切り欠き部316aを有する。
【0112】
図22はポンプギア316とトリガーギア32の構成配置を示した図であり、(a)は図20の右側面から見た図、(b)は図20の左側面から見た図である。但し、この図ではLFギア18は省略してある。
【0113】
図22(a)に示すように切り欠き部の幅(図22(a)中、矢印F)は、ポンプギア316とLFギア18とが互いに噛み合う位置に設定されていても、少なくともこの切り欠き部とLFギア18の歯部とが接触しない程度の幅となっている。
【0114】
しかし、トリガーギア32が少し回動すると、ポンプギア316が回転して切り欠き部316aが移動するためポンプギア316とLFギア18が直接噛み合うようになり、それによって大きな駆動力が得られる。
【0115】
この状態で不図示のキャリアをLFギア18から遠ざかる方向へ動かして、後に詳述する機構によりトリガーギア32とLFギア18との噛み合いを解除してもポンプギア316とLFギア18とが直接噛み合っているので駆動力は伝達され続ける。
【0116】
また、トリガーギア32はポンプギア316と噛み合ったままの状態で移動してLFギア18と噛み合いが解除されるので、トリガーギア32の移動による歯面の衝突等の問題は生じない。
【0117】
また、ポンプギア316とトリガーギア32の噛み合い状態は、ポンプギア316とLFギア18が噛み合い状態になった時点で必要とされないため、ポンプギア316のトリガーギア32との噛み合い領域は少なくとも図22(b)に示すように少なくとも切り欠き領域以上の噛み合い部(図22(b)中、ハッチング部、矢印G)を設けるのみでよい。
【0118】
このことにより、ポンプギア316のトリガーギア32との噛み合い部以外は歯幅を小さくできるので、その領域に違う機構部品等を配置することができる。
【0119】
次に、ポンプギア316とLFギア18が噛み合った後の、トリガーギア32とLFギア18との噛み合い解除機構について説明する。
【0120】
上述したように、トリガーギア32とLFギア18が噛み合った状態では、両ギアの接触面に形成された三角歯は噛み合い状態にある。この状態から不図示のキャリアをトリガーギア32から離しさらに回転しても、駆動力はポンプギア316とLFギア18とで直接伝達されており、また、トリガーギア32には駆動力は伝達されないのでトリガーギア32はLFギア18との噛み合い状態を保持しようとする(実際には、振動等により噛み合いが解除される場合もある)。
【0121】
この状態から、LFギア18からポンプギア316への駆動伝達を解除するためLFギア18の回転をこれまでとは逆回転させる。するとポンプギア316の切り欠き部(欠歯部)316aが再び現れ、それと同時にポンプギア316のトリガーギア32との噛み合いギア部(図22(b),G部)とトリガーギア32が再び噛み合い状態となる。そしてさらにLFギア18を回転させると、ポンプギア316とLFギア18間の直接的な駆動の伝達はなくなり、ポンプギア316の回転は停止する。しかし、トリガーギア32はLFギア18と噛み合っているためさらに回転するのでポンプギア316への駆動伝達はトリガーギア32を伝わって行われる。このとき、図22(b)に示すように、ポンプギア316は、欠歯位置状態においては、シリンダ321の腕部321a(図19参照)がポンプギア316の凹部壁面316cとぶつかって回転を阻止しているため回転しない。このため、トリガーギア32はポンプギア316のギアの歯面に沿ってスラスト方向の力が働き、トリガーギア32はLFギア18から離間する。
【0122】
次に、図23〜図27を参照してキャップおよびシリンダ等からなる回復手段の詳しい説明をする。
【0123】
図23〜図28は、本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【0124】
キャップ317は塩素化ブチルゴムその他の弾性を有する適宜な材料で形成されており、キャップホルダー341に一体に保持されている。そしてキャップホルダー341はシリンダ321から一体に延びた腕部321Aに回転自在に保持される。
【0125】
シリンダ321は内部にゴム等の弾性体で作られたピストン342を有しており、ピストン軸343を駆動することでシリンダ321内に負圧を発生させることが可能となっている。ピストン軸343及びピストン342の動きに関しては詳細に後述する。
【0126】
キャップ317にはキャップ317と一体的に形成されたジョイント部317Aが設けられており、このジョイント部317Aをシリンダ321に設けられたジョイント部321Bに締め代をもって圧入されることで、シリンダ321とキャップ317はシールされた状態で結合される。
【0127】
また、シリンダ321に設けられたジョイント部321Bの内部にはシリンダ内とキャップ317が連通するインク吸引口321Cが設けられている。
【0128】
次に記録ヘッドカートリッジ1に対するキャップ317の圧接及び解除する方法について図23、図24及び図25を用いて説明する。
【0129】
前述のようにキャップホルダー341に一体に保持されたキャップ317はシリンダ321と密閉をもって結合されており、さらにキャップホルダー341はシリンダ321に対して、シリンダ腕部321Aに回転自在に保持されている。ここで、キャップ317とシリンダ321はジョイント部317Aおよび321Bで結合されているものの、ジョイント部317Aは弾性体例えば塩素化ブチルゴムでキャップ317と一体で作られているため、またL型で変形自在に作られているため、キャップホルダー341の回動に対して何ら障害になることはない(図24参照)。
【0130】
図24に示すようにキャップホルダー341の下部には異径圧縮キャップバネ344がプラテン14とキャップホルダー341間に設置されており、キャップホルダー341を常に記録ヘッドカートリッジ側に付勢している。ここで、シリンダ321はプラテン14によってシリンダ軸上で回転自在に支持されている。したがって、シリンダ321及びキャップ317はシリンダ軸を中心として異径圧縮キャップバネ344により回転力が与えられることになる。
【0131】
また、シリンダ321には図23に示すようにシリンダ制御部321Dが一体的に形成されており、シリンダ制御部321Dの先端はポンプギア316の第1のカム部材であるキャップ制御カム部316Aに当接している。したがって、シリンダ321の回転はシリンダ制御部321Dを介してポンプギア316のキャップ制御カム部316Aによって制御されることになる。すなわち、ポンプギア316のキャップ制御カム部316Aに沿ってシリンダ制御部321Dが上下動することによってシリンダ321を介してキャップ317の記録ヘッドカートリッジ1に対するキャッピング及びキャッピング解除が可能となる。
【0132】
図24はキャップ317が記録ヘッドカートリッジ1へ圧接状態、図25はその解除状態を示している。図24においてプラテン14とキャップホルダ341の間にはさらにキャップ制御バネ318が配置されており、キャップ制御バネ318の全長はプラテン14のバネ規制部14dにより制限されていてキャップホルダ341の下面とは離れている。従ってキャップ317の圧接状態には何ら影響していない。
【0133】
図25は、ポンプギア316の回転によりシリンダ321が回動し、キャップ317が離れた状態を示している。この状態においてはキャップ制御バネ318がキャップホルダ341の下面に当接してキャップホルダ341に時計方向の回動力を与えている。それに伴いキャップホルダ341は時計方向に回動するが、キャップホルダ341に突起状態に設けられたストッパ341aがシリンダ腕部321Aに当接したところで回動が止まる。
【0134】
このときにキャップ317と記録ヘッドカートリッジ1が平行になるようにストッパ341aの位置を設定しておくと、キャップ解放時にキャップ317と記録ヘッドカートリッジ1の関係を常に平行に保つことが可能になる。
【0135】
以上の効果として、キャップ解放時の姿勢が安定するため、キャップ317の開放のための移動量を小さくしても、キャップ317、キャップホルダ341の傾きによりキャップ317と記録ヘッドカートリッジ1が接触することが無く、装置の小型化を図ることが出来る。
【0136】
なお、ポンプギア316はLFギア18と選択的に接続可能になっており、紙送りモータ(不図示)の駆動力が不図示のギア列を介してLFギア18に伝わり、その後、キャリア2の動きでクラッチ動作が行なわれるとLFギア18に伝わった駆動力がポンプギア316に伝わることになる。なお、ここでキャリア2がクラッチ動作を行なわないと、ポンプギア316には一部欠歯部を設けてあるので、LFギア18の伝達は途切れ、ポンプギア316には駆動力が伝わらない。
ここでピストン軸343及びピストン342の動きについて説明する。
【0137】
図23において、ポンプギア316はシリンダギア361と接続されている。すなわち、前述のキャリア2がクラッチ動作を行なうことで、LFギア18の駆動がポンプギア316に伝わり、さらにシリンダギア361に伝わることになる。さらにシリンダギア361内壁に設けられたボス361Aを、ピストン軸343に設けられたリード溝343Aに嵌合させ、また、ピストン軸343の先端に設けられた溝343Bに、シリンダ321に設けられたガイド321Eを嵌合させてピストン軸343の回転を止めることにより、ポンプギア316の回転運動をピストン軸343の直線運動に変換することが可能となる。
【0138】
ピストン軸343には軸と一体で形成された2つのフランジ部343C,343Dが設けられている。
【0139】
これらのフランジ部343C,343D間には、シリコンゴム、NBRゴム等の弾性部材で作られ、中央に貫通穴のあるいわゆるドーナツ形状のピストン342がセットされている。当然、シリンダ321及びピストン342は円筒形状をしており、シリンダ321の内径に対してピストン342の外径の方が大きく、ある締め代(おおよそ、0.2mm〜0.5mm程度)をもっている。したがって、ピストン342の移動時でもシリンダ内壁とピストン外壁はシール性を保つことが可能となる。
【0140】
シリンダシール345もドーナツ状をしており、シリンダシール345の外径はシリンダの内径とシール性をもっており、かつ、シリンダシール345の内径はピストン軸343とシール性を保っている。シリンダワッシャ346は、シリンダ321に設けられた段差部で係止されている。ピストン342の側面にはリブ342Aが全周にわたってフランジ343Cに対向して設けられており、さらにピストン342の内径は、ピストン軸343の外径より大きく、ガタが設けられている。
【0141】
また、ピストン軸343に設けられた2つのフランジ部間の距離に対してピストン342の幅の方が小さくなっている。これらのガタは吸引したインクの排出のためのもので後述する。
【0142】
ポンプのイニシャル状態は図23に示すようにピストン軸343が引き上げられ、すなわちピストン342もフランジ343Dに押されて、図23に示す位置にある。
【0143】
次に、吸引信号がMPUから出されると、キャリア2がラッチ動作を行ない、LFギア18からポンプギア316、シリンダギア361に駆動が伝わり、シリンダギア361へ回転がピストン軸343の直線運動になる。
【0144】
ここでピストン軸343が図23中左方向に移動すると、図26に示すようにフランジ部343Cがピストン342側面のリブ342Aに圧接し、ピストン342より図26中右側の空間321Fが密閉状態になる。
【0145】
さらに、ピストン軸343が図26中左側に進むことで、空間321Fは密閉状態のまま体積が増加するため空間321Fは徐々に大気庄以下(負圧状態)になる。この負圧はピストン軸343(ピストン342)の移動とともに徐々に大きくなり、ピストン342の側面の端部がインク吸引口321Cを通過するときが最大になる(図27参照)。
【0146】
なぜなら、空間321Fとインク吸引口321Cが連通することでインク吸引口321C、キャップ317を介して外部より、インクあるいは空気が空間321Fに流入するため、空間321Fの負圧が解消されるからである。ここでピストン342がインク吸引口321Cを通過するときに記録ヘッドカートリッジに対してキャップ317が密閉するようにポンプギア316に設けたキャップ制御カム部316Aを形成することでインク吸引が可能となる。
【0147】
次に図28において、シリンダ321内のインクの排出について述べる。前述のように記録ヘッドカートリッジ1より吸引したインクはシリンダ321内の空間321Fに滞留しているが、次にモータを逆転することでピストン軸343を引き上げると(図28中矢印B方向)、ピストン軸343のフランジ343C,343D間に対してピストン342の幅が小さく、さらにピストン342の内径がピストン軸343の外径より大きいため、ピストン軸343(ピストン342)の引き上げに伴いピストン342とピストン軸343のガタを通って、空間321Fにあったインクがピストン342の図28中左側の空間321Hに移動することになる(図28中矢印Cの流れ)。したがって、ピストン軸343(ピストン342)の往復動作を繰り返すうちに、徐々にシリンダ321の端部321Gより排出が行なわれることになる。
【0148】
シリンダ端部321Gにはシリンダ吸収体326が差し込まれている。シリンダ吸収体326は発泡スポンジにより形成されインクの伝達性の良い材料が選ばれる。すなわちシリンダ321内にあるインクを効率よく外部に排出する性能が要求され、本実施形態ではメラミン樹脂系の発泡材料が用いられている。
【0149】
シリンダ吸収体326はプラテン14内に収められた廃インク吸収体327に接触している。廃インク吸収体326は例えば紙の積層シートや高分子吸収体などの、インク保持能力の高い材料が選ばれる。
【0150】
このように構成されているため、記録ヘッドカートリッジ1から吸引された廃インクはシリンダ321、シリンダ吸収体326を介して廃インク吸収体327へ到達し、そこに保持される。
【0151】
本実施形態では廃インク吸収体327の自身の体積は120立方センチメートルであるが、そこに保持できるインク量は約70%の84立方センチメートルであることが、実験的に確認されている。
【0152】
次に図16,19及び図29〜図32を用いてアーム部材であるロックアームが、ポンプギアに制御され、キャリッジを固定する動作について説明する。
【0153】
図29は、本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアーム解除状態を図19の左側から見た図であり、図30は、本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアーム固定状態を図19の左側から見た図であり、図31は、本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアームによるキャリッジ解除状態を図19の下側から見た図であり、図32は、本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアームによるキャリッジ固定状態を図19の下側から見た図である。
【0154】
前述の回復系動作の説明にて示したように、ポンプギア316の図19の左側の面には、キャップ317の開閉をシリンダ321の腕部321aを介して制御するキャップ制御カム部316Aが設けられており、一方、ポンプギア316の図19の右側の面にはロックアーム370のボス部370aと係合し、ロックアーム370によるキャリア2の固定及び解除制御を行う第2のカム部材であるロック制御カム部316Bが溝形状にて形成されている。
【0155】
図29及び図30においてはロックアーム370のボス部370aとポンプギア316のロック制御カム部316Bとは係合した状態である。
【0156】
図16及び図19に示すようにロックアーム370は、装置の右側、LFギア18及びポンプギア316等のギア列の幅にはぼ等しい範囲に設けられており、記録ヘッドカートリッジ1を搭載したキャリア2の移動範囲外に収められている。
【0157】
次に、図29及び図30を参照してロックアーム370の装着状態を詳しく述べる。
【0158】
ロックアーム370の回転中心部370bはその一部が解放状態となっている軸受け形状に形成されており、ガイドシャフト5に対して回転自在に軸支されている。なお、組み込み方法はガイドシャフト上方より前述の回転中心部370bに設けられた解放部を強制的にはめ込むことで回転中心部370bは弾性力を有するため組み込み支持される。また、ロックアーム370の中央付近には前述のボス部370aが設けられており、ポンプギア316のロック制御部316Bと係合している。さらにロックアーム370は回転中心部370bよりボス部370a方向に延びており、ロック部370cが形成されている。
【0159】
ロックアーム370のロック部370cは図16及び図19に示すように、回転中心部370bよりボス部370a方向に長尺となった先にL字型状に形成された部位である。また、図31及び図32に示すようにロック部370cには、キャリア2に設けられたロック突起2dに係合可能な形状となったキャリッジ固定部370d及びガイドレール12のアーム係合部12aとフレーム4の間に係合可能な規制部370eが設けられている。
【0160】
次に、図29及び図31を用いてロックアーム370によりキャリア2が固定解除されている状態を説明する。
【0161】
ポンプギア316は前述の駆動伝達及び回復系の説明にて示したように、図29の状態はイニシャル状態すなわち、LFギア18の駆動力がポンプギア316に伝達されず、キャップ制御カム部316Aによってキャップ(不図示)が解放されている状態である。
【0162】
ロックアーム370は回転中心部370bを回転中心として、ボス部370aがポンプギア316のロック制御カム部316Bによって上方に持ち上げられた状態であり、その結果ロック部370cも上方に位置した状態となっている。この状態にてロック部370cのL字形状部とキャリア2との係合状態を図31に示している。キャリッジ固定部370dはキャリア2のロック突起2dの上方に位置し、キャリア2は移動可能な状態となっている。
【0163】
次に、図30及び図32を用いてロックアーム370によりキャリア2が固定されている状態を説明する。
【0164】
ポンプギア316は前述の駆動伝達及び回復系の説明にて示したように、図30の状態はキャッピングされた状態であり、ロックアーム370は、ポンプギア316、ロック制御カム部316Bによってボス部370aが下方に下げられることにより下方に下げられ、その結果ロック部370cも下方に位置した状態となっている。
【0165】
この状態においてロック部370cのL字形状部とキャリア2との係合状態を図32にて示している。キャリッジ固定部370dはキャリア2のロック突起2dに係合している状態となっており、キャリア2は移動不可能な状態であり、また、アーム規制部370eもガイドレール12のアーム係合部12aとフレーム4に挟まれる位置に位置している。
【0166】
このためキャリア2を強引に動かした場合でもロックアーム370のロック部370cにより確実にキャリア2を止めることが可能となるとともに、前述の回転中心部370b及びボス部370aに無理な力が加わることもなく安定した動作が可能となる。
【0167】
また図16及び図19に示したように、ロックアーム370の先端部370fはキャップ317より左側に位置している。例えば何らかの理由でキャリア2がキャップ位置になく、かつキャップがキャップ状態であるときにキャリア2を強引にキャップ位置へ移動させようとすると、キャップが出張った状態となっているため、キャリア2及び記録ヘッドカートリッジ1にてキャップ317にダメージを与える、もしくはキャップ317にて記録ヘッドカートリッジ1にダメージを与える可能性がある。そのため、図16及び図19に示されるように、ロックアーム370の先端370fが伸びている構成とすれば、先端部370fによってキャリア2のロック突起2dが規制されキャリア2が右方向キャップ位置へ移動することを防ぐため、前述のダメージを与えることを回避可能としている。
【0168】
図29乃至図32において、フレーム4にはロックアーム370のオーバーラン規制部材としてのアームストッパ4aが設けられており、図31において解除状態のロックアーム370の上面に対してクリアランス4bを確保してロックアーム370の上方に位置している。
【0169】
このクリアランス4bは図35に示すロックアームのボス部370aの先端部面取りの距離370g、図29に示すロックアーム317の回転中心からボス部370aの中心までの距離307h、同様に回転中心からアームストッパ4aまでの距離370iに対して、370g×(370i/370h)>4b の関係に構成されている。
【0170】
ここで記録装置に落下衝撃等が加わった場合を考えてみる。
【0171】
通常は記録装置の非動作時であるのでロックアーム370はキャリア2を固定している状態、すなわち図30、図32に示す状態になっている。特に記録装置の上面を下にして落下された場合にはロックアーム370には図32の上方に向かって強い慣性力が働く(実験的には30cmの落下でも150乃至200Gの加速度が加わる)。
【0172】
ある程度の力まではロックアーム370のボス部370aがポンプギア316のロック制御カム部316Bの係合によって保持できるが、耐えられなくなるとボス部370aの破損を防ぐためにポンプギア316およびそれを軸支しているプラテン14が弾性変形をしボス部370aがポンプギア316を押しのけてロック制御カム部316Bから外れるように構成している。
【0173】
その場合の説明を図33,34,35を用いて行う。図33、34はポンプギア316部の拡大図である。
【0174】
図33において、ポンプギア316の位置はキャリア2をロックアーム370が固定している状態であり、符号370(a)で示すのは正常な状態でのロックアーム370の位置を示している。
【0175】
前述した衝撃が掛かると図33においてロックアーム370はボス部370aがロック制御カム部316Bから外れて上方(図33中矢印方向)へ移動してしまう。しかしながら、ロックアーム370はアームストッパ4aに当接して停止するため、図33の符号370(b)に示す位置まで移動して停止する。
【0176】
この状態で使用者が電源をONすると、記録装置は初期化を行うため、まずキャップ開放動作を行う。すなわちポンプギア316を時計方向に回転させる。その状態が図34である。
【0177】
ロックアーム370のボス部370aはロック制御カム部316Bから外れてはいるが、前述したアームストッパ4aのクリアランス4bの関係より、ボス部370aの先端部面取りの一部は必ずロック制御カム部316Bの中にある事が分かる。その状態を断面で示したのが図35である。
【0178】
ロックアーム370は片面をフレーム4がサポートしているため傾くことはなく、ポンプギア316がボス部370aに押しのけられた状態になっていて、さらにはボス部370aの先端部面取りの一部はロック制御カム部370Bの中に入り込んでいる。
【0179】
そのときにロックアーム370がポンプギア316の反発力によって受ける力370jは力A370kと力B370lに分解でき、力B370lはロックアーム370を下に移動しようとする力になっている。
【0180】
この状態でポンプギア316が図34で更に時計方向に回転すると、ボス部370aの先端部とロックアーム制御部316Bの接触面は動摩擦となるため、ロックアーム370のボス部370aは下方に移動しロック制御カム部316Bの中に戻ることが可能になる。
【0181】
従ってユーザーが誤って記録装置を落としてしまったような場合でも、次の電源ONで正常に戻ることが出来る記録装置を提供できると共に、ロックアーム370のボス部370aやポンプギア316やプラテン14の強度をいたずらに上げる必要がないため、小型軽量で、高信頼性の記録装置を提供できる。
【0182】
図36はボス部370aの変形例であり、ボス部370aの先端部を球面にしたものである。この場合は半径が先端部面取りの距離370gに相当することになる。当然円筒状のボスに対して周上の面取りである必要はなく、角柱に一稜面取り形状でも良い。ストッパで規制した方向にある量の面取り形状があればよい。
【0183】
また、本装置は、前述した回復手段によって記録ヘッドカートリッジ1より排出され、廃インク吸収体327に収容された廃インク量を精度よく検知する、以下の構成を有している。
【0184】
制御基板57上に配置されたEEPROM509(図45参照)内には、予備吐出動作により排出されたインク量を1ng(10-9g)単位で積算する4バイトの領域(以下、予備吐カウンタ)と、
回復動作により排出されたインク量のうち所定の割合を占める、時間の経過に伴い蒸発することが見込まれるインク量を10mg(10-2g)単位で積算する2バイトの領域(以下、蒸発分カウンタ)と、
回復動作により排出されたインク量のうち所定の割合を占める、将来においても蒸発することはないと考えられるインク量を10mg(10-2g)単位で積算する2バイトの領域(以下、非蒸発分カウンタ)と、
前回廃インク量の計算を行ってから現在までの経過時間を1分単位で記憶する1バイトの領域(以下、廃インクタイマ)とが確保されている。
【0185】
各時点で廃インク吸収体327に収容されている廃インク総量は蒸発分、非蒸発分及び予備吐カウンタ値の和で求められる。
【0186】
回復動作中、給紙動作前、記録動作中などのタイミングで予備吐出が行われると、各ノズルの吐出発数及び1発あたり吐出量に応じた予備吐出量の合計が予備吐カウンタに加算される。
【0187】
予備吐カウンタは約4,000mgまで積算可能であるが、図37に示す予備吐カウンタ値チェックフローチャートのとおり、100,000,000ng(100mg)を超えた時点で所定の比率によって蒸発分と非蒸発分とに分割され、各々蒸発分、非蒸発分カウンタに加算される。
【0188】
回復動作によりインクが排出される場合は、記録ヘッドカートリッジ1の種類や回復動作の種類によって、予め記憶されている排出量が蒸発分、非蒸発分カウンタにそれぞれ加算される。
【0189】
図38に本装置の廃インク蒸発量計算フローチャートを示す。
【0190】
装置電源が投入されたとき、装置がリセットされたとき、回復動作を行おうとするときなどのタイミングにおいて、ステップS202にて前記廃インクタイマ値が所定時間Tを超えているかどうか判別し、ステップS203で廃インクタイマ値を所定時間Tを減じた値に更新する。さらにステップS204にてこの所定時間内に蒸発したとみなされるインク量を減じた蒸発分カウンタ値を算出し、再びステップS202に戻ってこの手順を繰り返し行う。
【0191】
その後現在行おうとする動作によって排出される廃インク量を前記の手順で加算して、新たな廃インク総量を算出する。
【0192】
前記所定時間T内に蒸発したとみなされるインク量の計算には、以下の式を用いる。
【0193】
(所定時間Tあたり蒸発インク量)=k1×(蒸発分カウンタ値/非蒸発分カウンタ値)
よって所定時間経過後の蒸発分カウンタ値は、
蒸発分カウンタ値=蒸発分カウンタ値×(1−k1/非蒸発分カウンタ値)
で表される。
【0194】
ここでk1は、本装置で用いられるインク及び廃インク吸収体327の蒸発特性を実験的に求めた図39より定められる蒸発係数である。
【0195】
図39(a)は本装置の廃インク吸収体327に収容可能なインク量約84gに対し、50%、25%、12%のインクを充填し、放置した場合のインク残存率(重量比)を示している。図39(b)は、上記充填されたインクのうち所定の割合を占める、将来においても蒸発することはないと考えられる非蒸発分インク量と、時間の経過に伴い蒸発することが見込まれる蒸発分インク量との比率(蒸発分インク残存率)に対する、所定時間Tあたりの蒸発インク量を表している。
【0196】
これらの線図を傾きk1の直線と近似して求められるのが、上記蒸発インク量計算式である。
【0197】
なお、廃インク吸収体327へと排出されるインク量は重量計あるいは流量計などを用いて直接測定してもよい。
【0198】
上記手順によって算出される廃インク総量が所定の廃インク警告量を超えた場合は、制御基板57から発するブザー音及びランプ点灯によってユーザーにその旨を通知するが、ユーザーの操作により警告を解除すれば本装置の使用は可能となる。また、時間の経過とともに廃インク総量が減少し、上記廃インク警告量を下回った場合には、ユーザーへの通知を停止し、通常使用が可能となる。
【0199】
さらに廃インク総量が増加し所定の廃インクエラー量を超えた場合には、制御基板57から発するブザー音及びランプ点灯によってユーザーにその旨を通知するが、時間の経過とともに廃インク総量は減少し、上記廃インクエラー量を下回った場合には、上記廃インク警告の場合と同様にユーザーの操作により警告を解除すれば本装置の使用は可能となる。さらに時間が経過し廃インク総量が減少して、上記廃インク警告量を下回った場合には、ユーザーへの通知を停止し、通常使用が可能となる。
【0200】
以上の構成を用いて廃インク吸収体327に収容される廃インク量を精度よく検知することにより、装置容積を増やすことなく、持ち運び中の廃インクの滴れを防ぐことができた。
【0201】
また、上記検知に要する記憶領域を最小限にとどめたため、EEPROM509の容量を増加する必要がなく、装置容積の増大やコストアップを防ぐことができた。
【0202】
[ヘッド装着部]
次に、本装置に装着可能なヘッドに関して説明する。
【0203】
以上の説明においては、本記録装置のキャリア2上には着脱自在に記録ヘッドカートリッジ1が搭載される例において説明してきたが、その点について図40、図41、図42、図43を用いてさらに詳細に説明する。
【0204】
記録ヘッドカートリッジ1は詳細には、図41に示すモノクロ記録ヘッド部49、および図42に示すカラー記録ヘッド部50の二種類が存在し、さらには図43に示す、記録用紙22の代わりに挿入された原稿を読み取ることのできる、スキャナヘッド200、合計3種類のヘッド部のいずれかを、本装置のキャリア2上に搭載することが可能である。
【0205】
以下では前記モノクロ記録ヘッド部49、カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200の3種類を総称する場合にはヘッド部と記す。
【0206】
先ず、図40において上述3種類のヘッド部を着脱可能に搭載するための説明をする。
【0207】
図40は、図16に示すヘッド部を何も搭載していないときのキャリア2の斜視図である。
【0208】
キャリア2の一端には、フレキシブルケーブル3のケーブル端子部3aが設けられている。ケーブル端子部3aは、キャリア2にモノクロ記録ヘッド部49、カラー記録ヘッド部50、スキャナヘッド200のいずれかを装着した際に、各々のヘッド部のヘッド端子部56(図41、42、43参照)が当接するもので、これによりヘッド部との電気的接続がなされる。
【0209】
キャリア2のケーブル端子部3aが位置している面には2つのヘッド部位置決め突起2a,2bが一体的に設けられている。キャリア2にヘッド部が装着された状態では、ヘッド部位置決め突起2aはヘッド部側の位置決め切り欠き557に、またヘッド部位置決め突起2bはヘッド部側の位置決め穴558にそれぞれかん合し、ヘッド部のキャリア2に対する正確な位置決めがなされる。
【0210】
さらに、キャリア2の、ケーブル端子部3aと対向する位置には、コンタクトばね28が設けられ、その先端部には、樹脂が成形されたヘッドガイド29が固着されている。すなわちヘッドガイド29は、キャリア2に弾性的に支持されている。
【0211】
キャリア2にヘッド部が装着された状態では、ヘッドガイド29は、ヘッド部をケーブル端子部3a側に付勢する事により、ケーブル端子部3aとヘッド端子部の電気的接続を実現している。
【0212】
また、ヘッドガイド29は、ヘッド部交換の際には撓むことにより着脱を可能にし、かつ装着されたヘッド部が上方へ外れてしまわないように保持する作用を持っている。
【0213】
このように構成されているため、ユーザーがヘッド部を交換する際には、ヘッド部のヘッド端子部56側を、キャリア2のケーブル端子部3aに対向するように差し込み、次にヘッド部の上面を下方に押すことにより、ヘッドガイド29がたわみクリック感を持ってヘッド部の装着が完了し、その時点では電気的接続も完了している。
【0214】
またヘッド部を外す際には、ヘッド部に設けられた、ヘッド部着脱操作部51a,53a,または200aを指で引き上げると、ヘッドガイド29はたわみ、ヘッド部をキャリア2から外すことが可能になっている。
【0215】
[ヘッド部]
次に、上記のヘッド部について図41、42、43を用いて説明する。
【0216】
図41は、単色の印字(通常は黒色)のみを行わせるための、モノクロ記録ヘッド部49の斜視図である。図41において、符号51はモノクロ記録ヘッドカートリッジを示し、この記録ヘッドカートリッジ51の手前の部分には記録のためのインクを吐出するノズル部を持つ吐出口面51bが形成されている。また符号56は、吐出を行うための電気信号を受けるためのヘッド端子部を示している。記録装置本体よりヘッド端子部56を介してモノクロ記録ヘッドカートリッジ51に電気信号が与えられることにより、インクが吐出口面51bに設けられたノズルから図41において下向きに吐出され記録が行える。符号557は位置決め切り欠き、符号558は位置決め穴を示し、これら位置決め切り欠き557および位置決め穴558は、キャリア2に設けられたヘッド部位置決め突起2a,2bと嵌合する事により、キャリア2に対する位置決めを確実にするものである。
【0217】
符号52はモノクロインクタンクを示し、内部にはインクが収容されている。モノクロインクタンク52はモノクロインクタンク52に一体的かつ弾性的に形成された、ラッチ部52aによってモノクロ記録ヘッドカートリッジ51に着脱自在に固定されている。またモノクロインクタンク52とモノクロ記録ヘッドカートリッジ51は不図示の着脱可能なジョイント部によりインクの流路が形成されている。
【0218】
従って、記録によってインクが消費され、モノクロインクタンク52内のインクが無くなった場合は、ラッチ部52aを撓めてモノクロインクタンク52をモノクロ記録ヘッドカートリッジ51より外し、新しいモノクロインクタンク52を装着する事により記録を続けることができる。
【0219】
図42は、カラー記録を行わせるための、カラー記録ヘッド部50の斜視図である。
【0220】
ここでは図41に示したモノクロ記録ヘッド部49と異なる点のみについて説明する。吐出口面53bには、カラーの記録を行うために、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色を吐出するための各々独立した4種類のノズル群が設けられている。符号54はブラックインクタンクを示し、このブラックインクタンク54は内部にブラックインクを収容し、着脱可能な不図示のジョイント部を介して、前記吐出口面53bに設けられたブラックのノズル群につながっている。
【0221】
また符号55はカラーインクタンクを示し、カラーインクタンク55の内部は独立した3つの容積に分割されており、その各々に、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクを収容している。カラーインクタンク55もブラックインクタンク54と同様に、イエローインクはイエローのノズル群へ、マゼンタインクはマゼンタのノズル群へ、シアンインクはシアンのノズル群へ、各々独立した3つの不図示の着脱可能なジョイント部を介してつながっている。
【0222】
符号54aはブラックインクタンク54交換のためのラッチ部を示し、また符号55aはカラーインクタンク55交換のためのラッチ部を示している。
【0223】
以上説明したように、カラー記録ヘッド部50をプリンタ部のキャリア2に装着することによりカラー記録が可能になると共に、ブラックインクが無くなった場合にはブラックインクタンク54のみの交換、イエロー、マゼンタ、シアンのいずれか、あるいは全部が無くなったときにはカラーインクタンクのみを交換することが可能である。
【0224】
図43はスキャナヘッド200の斜視図である。詳細な説明は後述する。
【0225】
図41、42において、符号Xは位置決め切り欠き57から吐出口面51b,53bまでの距離を表し、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51、カラー記録ヘッドカートリッジ53においては同一の値であり、本実施形態の場合は約13mmである。それに対して図43におけるスキャナヘッド200においては、符号Yは位置決め切り欠き部57から読み取り部面200b間での距離を表し、距離Xよりも短く設定されており、本実施形態においては約9mmである。
【0226】
このY値から吐出口面位置と読み取り部面の横線の縦方向の差が、上記13mmと9mmの差である4mmである。
【0227】
このためスキャナヘッド200を装着した場合には、キャッピング動作およびワイピング動作を行っても、キャップおよびブレードと共にスキャナヘッド200の読み取り部面200bに触れることはない。
【0228】
このように構成した結果、スキャナヘッド200を搭載したときに、インクで汚れたキャップおよびブレードによって読み取り表面200bが汚れてしまうことを防止できる。
【0229】
[スキャナ部]
次に、本発明の記録装置の特徴のひとつであるスキャナ部について説明する。
【0230】
図44にスキャナヘッド200の槻略断面図及び斜視図を示す。
【0231】
図44において、符号206は原稿面209の照明用のLEDを示し、LED206から発せられたLED光207はLED開口部211を通って原稿面209を照らし、原稿面209の画像光208はセンサ開口部212に設けられたフィールドレンズ204を通過しミラー203により光路を直角に曲げられ、結像用レンズ201を通過し、センサ202上に結像する。
【0232】
センサ開口部212の中心は、モノクロ記録ヘッドカートリッジ51及びカラー記録ヘッドカートリッジ53のインク吐出口213の、各記録ヘッドカートリッジがキャリア2と位置決め当接する面からの距離と比較して大きく、本実施例では4mm程度ずれている。
【0233】
LED206及びセンサ202は電気的に接続され配線基板205により外部に引き出されている。配線基板205のヘッド端子部56には電極が形成されており、不図示のキャリアの電極と圧接により接触し、信号を本体側の制御回路へ導くことが出来る。
【0234】
スキャナヘッド200は、外観形状は記録ヘッドカートリッジ1にインクタンク8が装着された形状と同じで、記録ヘッドカートリッジ1と同様にキャリア2へ、外装の一部である爪部210のラッチによって装着することができる。また、外すときはヘッド部着脱操作部200aを持ち上げると爪部210のラッチが外れて簡単に取り外すことが出来る。
【0235】
キャリア2へ装着すると、後述する、MPU500(図45参照)はスキャナを自動的に判別しスキャナモードに入る。
【0236】
MPU500はホストコンピューター等からスキャナ読み取り信号が入力されると、記録用紙22と同様、読み取り原稿を紙送りモータ23の駆動により所定の位置まで搬送し、LED206を点灯した後、キャリアモータ10を駆動しながら画像信号を読み取る。
【0237】
ここで、スキャナヘッド200の原稿統み取りモードによって、キャリアモータ10の駆動スピードは変えることが出来る。モードは読み取り解像度と各読み取り値の階調の組み合わせであり、紙搬送方向であるところの主走査方向は360dpiの分解能を持ち、キャリア2の走査方向であるところの副走査方向としてスキャナヘッド200のセンサ202の解像度は360dpiで、64階調の出力が得られるので、例えば主走査方向360dpi、副走査方向360dpiで64階調での読み取りから、主走査方向90dpi、副走査方向90dpiで2階調での読み取り、また主走査方向の解像度を200dpiとして読み取り、FAXとの整合性を考慮したモードもある。主走査方向360dpi、副走査方向360dpiで64階調の読み取りの様にデータ量の多いモードでは、データ処理や転送に時間がかかるため、キャリア駆動スピードを遅くし、主走査方向90dpi、副走査方向90dpiで2階調の読み取りではキャリア駆動スピードを速くできる。
【0238】
一行の読み取りが終了すると、紙送りモータ23により一行分搬送され次行の読み取りを行う。この様な動作を原稿が終了するまで行う。
【0239】
以上説明したように、本実施形態の記録装置は、記録ヘッドカートリッジ1による記録用紙22への記録、およびスキャナヘッド200による原稿の読み取りを行うことができるもので、本発明において記録用紙22といった場合には、記録のみに関する説明の場合を除き、原稿も含むものとする。
【0240】
[回路部]
図45に本記録装置の電気構成のブロック図を示す。
【0241】
図45において、符号500はMPU部及びプリンターコントロール部を一体化したASICを示している。符号504は記録装置の全体を制御するプログラムが収められたフラッシュROM、符号505は文字フォント等が納められているマスクROM、符号506はASIC500の作業エリア及び信号のバッファーとして使用されるDRAMを示している。符号509はEEPROMを示し、このEEPROM509は書き換え可能なROMであり電源が供給されなくても内容が消えないものである。このため電源ONの時にユーザーが行った設定情報や、使用インク量、記録装置内部に溜まっている積算排インク量等が書き込まれている。
【0242】
符号508はDC−DCコンバーターを示しており、DC−DCコンバーター508はアダプター507からの電圧を記録装置内で使用する電源電圧に変換するものである。アダプター507は家庭用100V交流電圧から13V直流電圧に変換するものである。
【0243】
本記録装置は家庭用電源のない屋外でも使用可能とするため、バッテリー116が内蔵されている。また記録装置内にバッテリー充電回路510を内蔵しているため別に充電器を用意することなく充電が行える。
【0244】
符号502はキャリア2の駆動を行うためのキャリアモータードライバーを、符号503は紙送りローラー6を駆動するための紙送りモータドライバーを示している。キャリアモータードライバー502及び紙送りモータドライバー503はAISIC500から出力される制御信号によりモータのコントロールをおこなう。
【0245】
符号106は本体の電源を投入する電源スイッチを示し、符号108はキャリア2を交換位置に移動するためのヘッド交換スイッチを示し、符号107はエラー解除スイッチ、符号110はパワーランプ、符号109はエラーランプ、符号511はブザーを示している。
【0246】
符号118はインターフェースコネクター、符号501は赤外線モジュールを示し、例えばホストコンピューターなどの外部との信号通信はインターフェースコネクター118、及び赤外線モジュール501により行う。インターフェイスコネクター118は有線でホストコンピューターに接続される。赤外線モジュール501は赤外線によるシリアル通信ボートでホストコンピューターの赤外線ボートと向き合わせて赤外線による信号の入出力を行う。
【0247】
またオプションコネクター58が、オプションASF127と通信を行うために用意されている。
【0248】
HPセンサー26はフォトインタラプタタイプのセンサーではキャリア2のエッジ部を検出してキャリア2の位置を検出する。またペーパーセンサー25、排紙センサー17は接点式のセンサーで記録装置内の記録用紙の有無を検出する。
【0249】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、記録手段によって記録される記録媒体を搬送するための搬送手段と、前記搬送手段に前記記録媒体を送り込むための給紙口と、前記給紙口を開閉自在とし、記録装置の不使用時には閉じられ、記録装置の使用時には開いた状態において前記給紙口から前記搬送手段に送り込む前記記録媒体をガイドするトレーと、閉じた状態の前記トレーの内側でかつ前記給紙口の上部に位置し、一部が前記記録媒体のガイドを兼ねた、記録装置の駆動電源となるバッテリーと、前記バッテリーを記録媒体搬送方向と略平行な方向に着脱自在に保持するための保持部と、前記保持部に前記バッテリーを保持させたときに前記記録装置と前記バッテリーとを電気的に接続する接続手段と、前記保持部に前記バッテリーを保持させるときの装着方向と反対側に前記バッテリーを付勢するための付勢手段と、前記保持部に保持された前記バッテリーを該付勢手段の付勢力に抗して固定するための固定手段とを備えたことにより、固定手段によるバッテリーの固定状態を解除すると、付勢手段の不勢力でバッテリーが保持部から押し出されるため、携帯先でのバッテリーの交換をワンタッチ操作で簡便に行うことができる。
【0250】
また、バッテリーは記録装置の給紙口の上部に保持されるため、記録装置をひっくり返して蓋を外すなどの面倒な操作が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である記録装置の外観を排紙口側から見た斜視図である。
【図2】図1に示した記録装置を反対側から見た斜視図である。
【図3】図1及び図2に示した記録装置の使用状態を示す斜視図である。
【図4】図1及び図2に示した記録装置の筐体部分の断面図である。
【図5】図1及び図2に示したヘッド交換蓋を開いた状態を示す図である。
【図6】図5に示したヘッド交換蓋にヘッド交換説明板が取り付けられた状態を示す断面図である。
【図7】図6に示したヘッド交換説明板の取り付け方法を示した断面図である。
【図8】図6に示したヘッド交換説明板の詳細図である。
【図9】本発明の実施の一形態である記録装置に自動給紙装置(ASF)を装着した状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を示す分解斜視図である。
【図12】図10及び図11に示した基板ホルダのバッテリーの保持構造を拡大して見た斜視図である。
【図13】図12に示したバッテリーの構成を示す斜視図である。
【図14】図10及び図11に示したシールド板の構造を示す断面図である。
【図15】本発明の実施の一形態である記録装置における上ケース、電源スイッチ、エラー解除スイッチ、シールド板、および基板の配置構成を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の一形態である記録装置の内部構成を排紙側から見た分解斜視図である。
【図17】本発明の実施の一形態である記録装置の断面図である。
【図18】本発明の実施の一形態である記録装置の給紙口側を示す正面図である。
【図19】本発明の実施の一形態である記録装置の紙送りモータから回復系のピストン駆動伝達経路を示す図である。
【図20】本発明の実施の一形態である記録装置の切り換え機構部まわりの拡大図である。
【図21】図20に示したLFギアとトリガーギアの噛み合せ形状を示した図である。
【図22】図20に示したポンプギアとトリガーギアの構成配置を示した図である。
【図23】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図24】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図25】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図26】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図27】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図28】本発明の実施の一形態である記録装置における回復系の動作説明図である。
【図29】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアーム解除状態を図19の左側から見た図である。
【図30】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアーム固定状態を図19の左側から見た図である。
【図31】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアームによるキャリッジ解除状態を図19の下側から見た図である。
【図32】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアームによるキャリッジ固定状態を図19の下側から見た図である。
【図33】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアーム固定状態および外力で外れた状態を図19の左側から見た図である。
【図34】本発明の実施の一形態の記録装置におけるロックアームが定位置に戻る様子を図19の左側から見た図である。
【図35】図34に示した状態の断面拡大図である。
【図36】図35に示すボス部の先端部の変形例を示す図である。
【図37】本発明の実施の一形態である記録装置における予備吐カウンタ値チェックフローチャートである。
【図38】本発明の実施の一形態である記録装置における廃インク蒸発量計算フローチャートである。
【図39】廃インク蒸発特性線図である。
【図40】図16に示すヘッド部を何も搭載していないときのキャリア2の斜視図である。
【図41】本発明の実施の一形態である記録装置に用いられるモノクロ記録ヘッド部の斜視図である。
【図42】本発明の実施の一形態である記録装置に用いられるカラー記録ヘッド部の斜視図である。
【図43】本発明の実施の一形態である記録装置に用いられるスキャナヘッドの斜視図である。
【図44】本発明の実施の一形態である記録装置に用いられるスキャナヘッドの槻略断面図及び斜視図である。
【図45】本発明の実施の一形態である記録装置の電気構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッドカートリッジ
2 キャリア
2a ヘッド部位置決め突起
2b ヘッド部位置決め突起
2c クラッチ切替突起
2d クロック突起
3 フレキシブルケーブル
3a ケーブル端子部
4 フレーム
4a アームストッパ
4b クリアランス
5 ガイドシャフト
5a プラグ
6 紙送りローラ
7 ピンチローラー
8 インクタンク
9 ピンチローラホルダ
10 キャリアモーター
11 ベルト
12 ガイドレール
12a アーム係合部
13 駆動プーリ
14 プラテン
14a 紙ガイド部
14b リブ(最左)
14c 凹部(PEセンサ部)
14d バネ規制部
15 排紙ローラー
16 拍車
17 排紙センサー
18 LFギア
18a 接触面
18b ギア
21 アイドルギア列
22 記録用紙
23 紙送りモータ
25 ペーパーセンサー
25a テーパ部
27 アイドルプーリ
28 コンタクトばね
29 ヘッドガイド
30 LFモータギア
31 LFダブルギア
32 トリガーギア
32a 接触面
32b ギア
49 モノクロ記録ヘッド部
50 カラー記録ヘッド部
51 モノクロ記録カートリッジ
52 モノクロタンク
52a ラッチ部
53 カラー記録ヘッドカートリッジ
51a、53a ヘッド部着脱操作部
51b、53b 吐出口面
54 ブラックインクタンク
52a、54a、55a ラッチ部
55 カラーインクタンク
55a ラッチ部
56 シールド板
56a PET
56b アルミ箔
56c 接着層
57 基板
57a パターン
57b タクトスイッチ
58 オプションコネクター
60 バッテリーポップアップ
61 バッテリーポップアップバネ
100 上ケース
100a 段差部
100b 爪
101 下ケース
101a 凸部
101b 引っかけ部
102 ヘッド交換蓋
102a フック
103 ヘッド交換開口部
104 ヘッド交換説明板
104a 穴部
105 ホールドスイッチ
106 電源スイッチ
107 エラー解除スイッチ
108 ヘッド交換スイッチ
109 エラーランプ
110 パワーランプ
111 給紙トレー
111a 左ガイド部
112 右ガイド
113 基板ホルダー
113a 基板ホルダレール
113b 基板ホルダ凹部
113c 基板ホルダボス
113d 基板ホルダ穴部
113e 基板ホルダ長穴部
114 バッテリーロックレバー
115 バッテリー接点
116 バッテリー
116a バッテリー段差部
116b バッテリー接点メス
116c バッテリー溝部
116d バッテリー凹部
116e バッテリーリブ
117 電源コネクター
118 インターフェースコネクター
119 インターフェースコネクターカバー
119a ヒンジ部
120 赤外線通信窓
121 給紙口
122 排紙口
123 ビス
124 すき間
125 バッテリーフック
126 オプションコネクタカバー
127 ASF
128 ASFコネクタ
131 バッテリーケーブル
132 バッテリーコネクタ
144 バッテリーロックレバー
200 スキャナヘッド
200a ヘッド部着脱操作部
200b 読み取り部面
201 結像用レンズ
202 センサ
203 ミラー
204 フィールドレンズ
205 配線基板
206 LED
207 LED光
208 画像光
209 原稿面
210 爪部
211 LED開口部
212 センサ開口部
213 吐出口
316 ポンプギア
316a 切り欠き部(ポンプギア欠歯部)
316c 凹部壁面
316A キャップ制御カム部
316B ロック制御カム部
317 キャップ
317A ジョイント部
318 キャップ制御バネ
321 シリンダ
321A シリンダ腕部
321B シリンダジョイント部
321C シリンダ制御部
321C インク吸引口
321E ガイド
321F 空間
321H 空間
321G シリンダ端部
321a 腕部
326 シリンダ吸収体
327 廃インク吸収体
341 キャップホルダ
341a ストッパ
342 ピストン
342A リブ
343 ピストン軸
343A リード溝
343B 溝
343C フランジ
343D フランジ
344 キャップばね
345 シリンダシール
346 シリンダワッシャ
361 シリンダギア
361A ボス
370 ロックアーム
370a ボス部
370b 回転中心部
370c ロック部
370d キャリア固定部
370e 規制部
370f 先端部
370g 先端部面取りの距離
370h 距離
370i 距離
370j 反力
370k 力A
370l 力B
500 AISIC
501 赤外線モジュール
502 キャリアモータードライバー
503 紙送りモータードライバー
504 フラッシュROM
505 MASKROM
506 DRAM
507 アダプター
508 DCコンバーター
509 EEPROM
510 バッテリー充電回路(充填制御IC)
511 ブザー
556 ヘッド端子部
557 位置決め切り欠き
558 位置決め穴
k1 蒸発係数
T 廃インク量計算時の単位時間
η 予備吐カウンタ値の蒸発分比率

Claims (8)

  1. 記録手段によって記録される記録媒体を搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段に前記記録媒体を送り込むための給紙口と、
    前記給紙口を開閉自在とし、記録装置の不使用時には閉じられ、記録装置の使用時には開いた状態において前記給紙口から前記搬送手段に送り込む前記記録媒体をガイドするトレーと
    閉じた状態の前記トレーの内側でかつ前記給紙口の上部に位置し、一部が前記記録媒体のガイドを兼ねた、記録装置の駆動電源となるバッテリーと、
    前記バッテリーを記録媒体搬送方向と略平行な方向に着脱自在に保持するための保持部と、
    前記保持部に前記バッテリーを保持させたときに前記記録装置と前記バッテリーとを電気的に接続する接続手段と、
    前記保持部に前記バッテリーを保持させるときの装着方向と反対側に前記バッテリーを付勢するための付勢手段と、
    前記保持部に保持された前記バッテリーを該付勢手段の付勢力に抗して固定するための固定手段とを備えた記録装置。
  2. 前記バッテリーの一端部に段差部が設けられ、前記保持部には前記段差部が収まる凹部が設けられている請求項に記載の記録装置。
  3. 前記バッテリーは、前記固定手段を解除した時に前記付勢手段により、前記接続手段を中心に前記保持部の前記凹部と対向する側より回動しながら飛び出しはずすことができる請求項に記載の記録装置。
  4. 前記バッテリーは、前記保持部の凹部に前記バッテリーの段差部を差し込み、前記接続手段を中心に前記保持部の前記凹部と対向する側を回動させ、前記付勢手段の付勢力に抗して前記固定手段で固定することにより、前記保持部に固定することができる請求項に記載の記録装置。
  5. 前記保持部の前記凹部と対向する部位に記録媒体搬送方向と略平行のレールが設けられ、前記バッテリーの前記段差部と反対側端部には前記レールと係合する溝部が設けられている請求項2から4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記固定手段は、前記保持部の前記凹部と対向する部位に突出するように付勢されたフックと、該フックを後退させるためのレバーと、前記バッテリーの前記段差部と反対側端部に設けられ、前記フックが嵌合する凹部とからなる請求項2から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記接続手段は、前記保持部の凹部と前記バッテリーの段差部にそれぞれ配設した接続端子からなる請求項2から6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記付勢手段は、前記保持部の前記バッテリーが保持される奥側で、かつ前記保持部の前記凹部と対向する部位寄りの位置に設けられている請求項2から7のいずれか1項に記載の記録装置。
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