JP3617722B2 - 写真フイルム加工装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプールに写真フイルムの先端部を係止させるための写真フイルム加工装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パトローネ入り35mm写真フイルムは、規定長さの写真フイルムを巻きつけたスプールと、これを回動自在に保持するパトローネ本体とから構成されている。このようなパトローネ入り写真フイルムを製造する際には、スプールのスリットに写真フイルムの先端部を挿入して、スリット内の爪にフイルムの係止孔を係止させることで、写真フイルムの先端をスプールに取り付けるようにしている。このため、写真フイルムの製造装置においては、定尺フィードスプロケットと、トリマーと、フイルムガイドと、インサートローラとを順に配置して、トリマーで連続写真フイルムを切断すると同時に先端部と後端部との端末加工を行い、写真フイルムの先端部をスプールのスリットに送り込むようにしている。
【0003】
例えば、特開平2−222946号公報では、定尺フィードスプロケットを回転させて写真フイルムの定尺フィードを開始し、フイルム先端がインサートローラを通過した後に、エア式のフイルム搬送路を開放状態にし、フイルム先端がスプールに近づくとインサートローラをインサート速度まで減速して、スプールの係止爪にフイルム先端部の係止孔が確実に係止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような公報記載の装置においてサイクルタイムを短縮化するために、フイルム搬送速度を上げると、フイルム先端がインサートローラを通過してからフイルム搬送路が開放されるまでの走行期間と、その後のインサート速度に減速する期間とにおけるフイルム走行距離が長くなってしまう。したがって、インサートローラとスプールとの間の距離を長くとる必要がある。このため、インサートガイドが長くなり、その結果、インサートローラとスプールとの間でフイルムがたるんでしまい、インサート動作が不安定になるとともに、フイルムが折れ曲がってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、フイルム搬送速度をあげてもフイルム先端部とスプールとの係止を確実に行うことができるようにした写真フイルム加工装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記目的を達成するために、本発明の写真フイルム加工装置は、トリマーで連続写真フイルムの先端部及び後端部を加工するように切断し、この切断により先端部が加工された写真フイルムをスプールに送って先端部をスプールに係止させる写真フイルム加工装置において、前記トリマーのフイルム入口側に設けられ、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送る定尺送り手段と、前記トリマーのフイルム出口側に設けられ、トリマーで切断された写真フイルムの後端部をトリマーの外部に送り出す後端送り手段と、後端送り手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの両縁をガイドするガイド位置と、写真フイルムをループ状に貯留するループスペースを開くために退避する退避位置との間で変位するフイルムガイド手段と、このフイルムガイド手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの両縁をガイドするフイルムガイド、このフイルムガイドのフイルム送り方向両端部近くにフイルム送り方向に順に配置される第1及び第2のインサートローラ、これらインサートローラを同期させて、前記定尺送り手段による送り速度またはこの送り速度よりも低いインサート送り速度で回転させるインサートモータ、及び写真フイルムの先端が前記第1インサートローラを通過することを検出する第1のセンサからなるインサート送り手段と前記トリマーで写真フイルムを切断した後に、前記定尺送り手段、後端送り手段、インサート送り手段を回転させて写真フイルムの送りを開始し、前記第1センサで写真フイルムの先端を検出した後に前記フイルムガイド手段をガイド位置から退避位置にセットし、 このフイルムガイド手段の退避位置へのセット後に前記インサートモータにより前記インサートローラのフイルム送り速度を減速してインサート速度にし、前記インサートセンサで写真フイルムのインサートを検出した後にインサート送り手段の送りを停止し、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送った後に前記定尺送り手段及び後端送り手段の送りを停止し、この後にトリマーを作動させて連続写真フイルムを切断し、この後に後端送り手段で写真フイルムの後端を送り出すように制御する制御部とを備えることを特徴とする。したがって、サイクルタイムを短縮化するために写真フイルムの定尺送りを高速にする場合でも、2個のインサートローラによって写真フイルムを送るので、スプールに写真フイルムの先端が確実に送られ、写真フイルムのインサートが確実に行えるようになる。しかも、写真フイルムの定尺送りを速やかに行うことができる他に、写真フイルムの先端部をスプールに確実に挿入することができる。
【0008】
また、本発明は、後端送り手段を、駆動ローラと押さえローラとからなる送りローラ対から構成し、前記インサート送り手段が減速した後に、これらローラの一方を他方のローラの軸心を中心として変位させて送り方向を変え、写真フイルムループのたわみの方向付けを行うようにしたものである。これにより、写真フイルムのたわみによるフイルム同士の接触などが防止される。
【0009】
また、本発明では、インサート手段を、フイルムガイドとこのフイルムガイドの両端部にフイルム送り方向に順に設けた第1及び第2のインサートローラと、これらインサートローラを同期させて、前記定尺送り手段による送り速度またはこの送り速度よりも低いインサート送り速度で回転させるインサートモータとから構成し、前記トリマーで写真フイルムを切断した後に、前記定尺送り手段、後端送り手段、インサート送り手段を回転させて写真フイルムの送りを開始し、前記インサート手段の第1インサートローラを写真フイルムの先端が通過した後に、前記フイルムガイド手段をガイド位置から退避位置にセットし、このフイルムガイド手段が退避位置にセットされた後に、前記インサートモータにより第1インサートローラ及び第2インサートローラを減速してインサート速度にし、スプールへの写真フイルムのインサートを検出した後にインサート送り手段の送りを停止し、 規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送った後に前記定尺送り手段及び後端送り手段の送りを停止し、次にトリマーを作動させて連続写真フイルムを切断し、次に後端送り手段で写真フイルムの後端を送り出すようにしたものである。これにより、写真フイルムの定尺送りを高速に行え、サイクルタイムを短縮化することができる。
【0010】
また、本発明では、トリマーの中心からスプールの中心までの長さを、最小規定撮影枚数に応じた長さよりも短くなるように設定したものである。これにより、切断長サイズが変更される場合でも基本的なシーケンスは変わることがなく、単に定尺送り量が変更になるだけであるので、複数の切断長サイズを処理する写真フイルム加工装置の制御が簡単になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は、写真フイルムパトローネの製造システムを示すものである。連続写真フイルム10は、写真フイルムロール11から引き出されてフイルムスプライサ12を介して、間欠式穿孔機13に送られる。フイルムスプライサ12は、写真フイルムロール11から引き出された連続写真フイルム10の後端と新たにセットされた写真フイルムロール11の連続写真フイルム10の先端とを接合する。穿孔機13はパンチ13aとダイ13bとを備え、連続写真フイルム10の両側にパーフォレーションを形成する。なお、穿孔機13はルーパー部13c,13dを備えており、ルーパー部13c,13dは連続写真フイルム10をフリーループにして貯留する。このフリーループにより、製造システムにおける写真フイルムの連続送りと、この穿孔機13における間欠的な穿孔との処理速度差を吸収する。パーフォレーションが形成された連続写真フイルム10は、サイドベルトプリンタ15を経てトリマー16に送られる。
【0012】
サイドベルトプリンタ15は、ガイドローラ21と、測長ローラ対22と、プリンタ本体23とテンショナー24とから構成されている。測長ローラ対22としては、パーフォレーションに噛合するスプロケットを有した駆動ローラと押さえローラとが用いられる。測長ローラ対22にはロータリエンコーダが設けられており、このロータリエンコーダは、一定角度回転するごとにパルスを発生する。このパルスは、制御部14でカウントされ、そのカウント値から連続写真フイルム10の搬送量が測定される。
【0013】
設定器25は、フイルムサイズを制御部14に入力する。制御部14は、このフイルムサイズに基づいてサイドプリントすべき情報を特定する。そして、制御部14は、前記ロータリエンコーダーからの信号を参照して、プリンタ本体23を作動させる。このプリンタ本体23は、連続写真フイルム10の片側または両側にフイルム品種に応じて帯状のサイドプリントを潜像としてプリントする。
【0014】
サイドプリントされた連続写真フイルム10は、フリーループにされた後に定尺フィードローラ70に送られる。ドットプリンタ26は、定尺フィードローラ70とプリンタ本体26aとから構成されている。定尺フィードローラ70としては、スプロケット70aと押さえローラ70b、フィードローラ70cと押さえローラ70dの2対が用いられる。フィードローラ70cはスプロケット70aに対して0.1〜3%程度周速度が遅くなるような構成にされている。これにより、連続写真フイルム10に適切な張力をかけられる。また、スプロケット70aにはロータリーエンコーダ100が設けられている。ドットプリンタ26は、フイルムサイズに応じて、DXバーコード、コマ番号数字、コマ番号バーコード、商品名等を潜像としてプリントする。これらは、撮影後の現像処理で顕像になる。現在市販中のフイルムサイズには、「36枚撮り」、「24枚撮り」、「12枚撮り」等の少なくとも3種類があり、各種類は予め決められた長さの写真フイルム片とされている。
【0015】
定尺フィードローラ70でプリントされた連続写真フイルム10はトリマー16に送られる。トリマー16は可動刃16aと固定刃16bとから構成されており、フイルムサイズに応じた長さに連続写真フイルム10を切断して、所定の長さの写真フイルム片27にする。このトリマー16でのフイルム切断時には、切り離された写真フイルム片27の後端部(フイルムリーダ)と、次に作成される写真フイルム片27の先端部(フイルムトレーラ)10bとの加工が行われる。また、この先端部10bの加工と同時に、スプール係止用の孔10a(図9参照)が形成される。ここでいう、写真フイルム片27の後端部(フイルムリーダ)27aは、写真フイルムパトローネ28に完成されたときに、外部に露呈される側であり、また、写真フイルム片27の先端部(フイルムトレーラ)10bは、写真フイルムパトローネ28に完成されたときに、スプール31に係止される側である。トリマー16からの連続写真フイルム10は写真フイルム巻取機30のスプール31に送られる。なお、本実施形態では、トリマー16により規定長さに切断された後の連続写真フイルム10を写真フイルム片27と言い、トリマー16による切断前の連続写真フイルム10とは区別している。
【0016】
写真フイルム巻取機30は、スプールターレット32、スタッカ33、本発明の写真フイルムインサート装置(加工装置)34、スプール巻取り手段35、巻済みスプール移載機36、パトローネ組立機37、及び切換え機38等で構成されており、これらはサブ制御部39で統括的に制御される。このサブ制御部39は、制御部14からフイルムサイズの情報が入力されるとともに、制御部14との間で制御信号等の通信を行って、制御部14との間で写真フイルムの送りの同期を図っている。なお、このような制御部14とサブ制御部39とによる制御の外に、1つの制御部でこれらを制御してもよい。
【0017】
スプールターレット32は、軸40に回転自在に取り付けられており、メカ式インデックス装置41によって60度ずつ間欠回転する。このスプールターレット32には、6個のスプールホルダ42が設けられている。
【0018】
第1ステーションST1では、スタッカ33から供給されたスプール31がスプールホルダ42にセットされる。スタッカ33の下部には、アクチュエータ44で開閉されるシャッタ45が設けられている。このシャッタ45の開閉により1個のスプール31がスタッカ33から取り出される。
【0019】
図1に示すように、スプール31は、巻軸31aと一対のフランジ31bとを一体に形成した形態とされている。この巻軸31aには、連続写真フイルム10の先端部10bが挿入されるスリット31cと、このスリット内に形成した2個の爪31dとが設けられている。これらの爪31dに連続写真フイルム10の先端部10bに設けた孔10aが係止される。なお、2個の爪31dの間には脱落防止片31eが突出して形成されている。この脱落防止片31eはフイルム先端部10bを爪側に押しつけることにより、爪31dとフイルム先端部10bの係止孔10aとの係止が外れないようにしている。
【0020】
図2に示すように、第2ステーションでは、周知のようにスプール駆動軸が移動してスプール31にカップリングし、ステーション位置決め用のさぐり爪をスプールの周面に接触させた後に、スプール駆動軸を回転させる。さぐり爪がスプールの周面に設けた係止用段差に引っ掛かると、トルクリミッタ43bが働きスプール31の回転が停止し、スプール31のスリットがスプールターレット32の放射方向に位置決めされる。
【0021】
第3ステーションST3では、写真フイルムインサート装置34によりフイルム先端部10bがスプール31のスリット31c(図1参照)に挿入され、スプール31のスリット31c内の爪31dにフイルム先端部10bの係止孔10aが係止される。フイルム先端部10bがスプール31に係止された後は、後に詳しく説明するように連続写真フイルム10が規定長さ分だけ定尺送りされる。図2に示すように、この定尺送りにより連続写真フイルム10はフイルムループ室29にループ状に貯留される。定尺送りの後に連続写真フイルム10はトリマー16で切断され、写真フイルム片27にされる。この写真フイルム片27の後端部27aはトリマー16からフイルムループ室29に排出される。なお、インサート装置34のフイルムガイド74,75及びインサートガイド76の下側部分は後に詳しく説明するように可動ガイドとなっている。この可動ガイドは、ガイド位置から退避位置に変位すると、この変位によりフイルムループ室29を開き、写真フイルム片27をループ状にしてフイルムループ室29に貯留する。
【0022】
第4ステーションST4では、スプール駆動軸がモータ46に連結される。そして、モータ46が回転することによりフイルムループ室29の写真フイルム片27がスプール31に巻き取られる。この巻き取りの際にはニップローラ対48により写真フイルム片27が適度に巻き締められる。モータ46は、ドライバ46aを介してモータ制御部49により回転が制御される。モータ制御部49には2個のフイルムセンサ50,51が接続されている。これらフイルムセンサ50,51はフイルム巻き取りの際にフイルム後端の位置を検出する。モータ制御部49は第1のフイルムセンサ50のフイルム後端検出信号に基づきモータ46の回転を高速から低速回転に切り換える。また、第2のフイルムセンサ51のフイルム後端検出信号に基づきモータ制御部49はモータ46の回転を停止する。第2のフイルムセンサ51は図4に示すように、赤外線投光器51aと受光センサ51bとから構成されている。また、第1のフイルムセンサ50も赤外線投光器と受光センサとから構成されている。このように2個のセンサ50,51を用いて制御を行うことにより、写真フイルム片27の規定長さが異なる場合でも、同一の制御方式で巻き取られるため、フイルムの後端部の巻き残し量は常に一定に保たれる。
【0023】
前記フイルムガイド47は、スプールターレット32の放射方向に沿って延ばして設けられた一対のガイドプレート53,54から構成されている。これらのガイドプレート53,54は、写真フイルム片27を巻き込む時のフイルムガイドであり、内部がフイルム通路とされている。これらのガイドプレート53,54のうち第3ステーションST3側のガイドプレート(以下「上側ガイドプレート」という。)53は、図3及び図4に示すように、2枚のプレート53a,53bから構成されており、これらはスプールターレット32の放射方向に沿って延ばした軸53c,53dを中心にして開閉される。この開閉は、プレート開閉機構55(図2参照)の駆動によりフイルム通路を形成する閉じ位置と第3ステーションST3からの写真フイルム片27を下側のガイドプレート54で受け止めさせる開き位置との間で行われる。
【0024】
下側のガイドプレート54は、固定プレート54aと可動プレート54b,54cとから構成されている。このガイドプレート54は、スプールターレット32の放射方向に沿って写真フイルム片27の後端部27aが残る部分を境に、スプールターレット32側である内側可動プレート54b,54cと外側になる外側固定プレート54aとで構成されている。可動プレート54b,54cの開閉は、プレート開閉機構56の駆動によりフイルム通路を形成する閉じ位置と、残された写真フイルム片27の後端を第4ステーションST4から第5ステーションST5に向けて逃がすときの開き位置との間で行われる。
【0025】
サブ制御部39は、スプールターレット32のタクト回転の前に、下側可動プレート54b,54cを開き位置に移動させると同時に、又は移動後に上側のプレート53を開き位置に移動させる。また、スプールターレット32をタクト回転させた後にこれらを閉じ位置に復帰させる。
【0026】
第5ステーションST5では、写真フイルム片27を巻き付けたスプール31が、巻済みスプール移載機36によって取り出されて、パトローネ組立機37に送られる。パトローネ組立機37には、パトローネ供給機60、切換え機38、キャップホッパー61等が接続されている。パトローネ供給機60は、フイルムサイズに応じて複数設けられている。各パトローネ供給機60には、薄い金属板を丸めた円筒状の表面にフイルムサイズに応じたDXコードやメーカー名等を印刷した胴部62が収納されている。
【0027】
制御部14は、設定器25で指定されたフイルムサイズに応じて切換え機38を作動させ、所望するパトローネ供給機60を選択する。この選択されたパトローネ供給機60から胴部62が、1個ずつシュート63を通ってパトローネ組立機37に送られる。また、パトローネ組立機37には、キャップホッパー61から2個ずつキャップ64が送られてくる。
【0028】
パトローネ組立機37はサブ制御部39で制御され、写真フイルムパトローネ28を組み立てる。このパトローネ組立機37は、先ず写真フイルム片27を巻き付けたスプール31を胴部62の横から挿入し、次に、胴部62の両側に2個のキャップ61を嵌めることで写真フイルムパトローネ28を完成する。なお、パトローネ供給機60にはパトローネ成形機を直接に連結してもよい。また、パトローネ組み立ての別方法として、周知のように丸めた金属板の片側にキャップを嵌めたもの(片パト)をパトローネ組立機37に供給するようにしてもよい。この場合に、パトローネ組立機37では、写真フイルム片27を巻き付けたスプール31を片パトのキャップの無い側から挿入し、次にキャップを嵌めることで写真フイルムパトローネ28を完成する。なお、片パト組立機を本装置に直接に連結してもよい。
【0029】
【実施例】
図1に示すように、本発明の写真フイルムインサート装置34は、定尺フィードスプロケット70と、フイルム後端部送りローラ対71と、2個のインサートローラ対72,73と、フイルムガイド74,75と、インサートガイド76とから構成されている。定尺フィードスプロケット70は、トリマー16のフイルム入口側に配置されており、既に説明したようにドットプリンタ26と兼用になっている。また、フイルム後端部送りローラ対71はトリマー16のフイルム出口側に配置されている。
【0030】
定尺フィードスプロケット70は、定尺フィードモータ80によって回転される。定尺フィードモータ80は、ドライバ81を介してサブ制御部39により回転制御される。サブ制御部39は、制御部14からのフイルムサイズの情報に基づき対応するフイルム送り量を決定する。また、後端部送りローラ対71は後端送りモータ82で回転される。更に、第1及び第2インサートローラ対72,73はタイミングベルト83を介してインサートモータ84により回転制御され、同じ送り速度になるようにされている。これら後端部送りモータ82及びインサートモータ84も、ドライバ85,86を介してサブ制御部39により回転制御される。
【0031】
第1フイルムガイド74は、後端部送りローラ対71と、第1インサートローラ対72との間に配置されている。このフイルムガイド74は、上側ガイド板88と、下側可動ガイド板89とから構成されている。下側可動ガイド板89は、図5に示すように、2枚のフラップ89a,89bから構成されており、フイルムの送り方向に延びた軸89cを中心にして揺動自在に取り付けられている。これらフラップ89a,89bは、ガイド板開閉機構90により図5に示す水平状態となったガイド位置と、図6に示す垂直状態となった退避位置との間で変位される。この2枚のフラップ89a,89bはフイルムループ室29の入口ドアとして機能する。図6に示すように、フラップ89a,89bが退避位置にあるときにフイルムループ室29が開いた状態になり、このフイルムループ室29の内部に連続写真フイルム10がループ状に貯留される。
【0032】
第2フイルムガイド75は、第1及び第2インサートローラ対72,73の間に配置されており、このフイルムガイド75は上側ガイド板92と下側可動ガイド板93とから構成されている。図7及び図8に示すように、下側可動ガイド板93は、ガイド板本体93aとこれを取り付ける取付軸93bとから構成されており、ガイド板開閉機構94により図7に示すように水平状態となったガイド位置と、図8に示すように垂直状態となった退避位置との間で変位する。
【0033】
図1に示すように、インサートガイド76は、第2フイルムガイド75の先端側で連続写真フイルム10の幅方向中央部分をガイドするように配置されている。図9に示すように、このインサートガイド76は、上側ガイドブロック95と下側ガイドブロック96とから構成されている。これら両ガイドブロック95,96のガイド面95a,96aは、フイルム幅方向を通る断面において円弧形状にされた湾曲面から構成されており、上側ガイドブロック95のガイド面95aは凹状に、下側ガイドブロック96のガイド面96aは凸条に形成されている。また、下側ガイドブロック96の第2フイルムガイド75側のガイド面は斜面96bにされており、この斜面96bにより第2フイルムガイド75から案内されて送られて来た連続写真フイルム10の先端部10bを凸状のガイド面96aに円滑に案内されるようになっている。これらインサートガイド76のガイド面95a,96aの間を連続写真フイルム10の先端部10bが通過することで、先端部10bは樋状に湾曲された状態でスプールのスリットに挿入される。これら第2フイルムガイド75,インサートガイド76,インサートローラ対72,73によってインサート送り手段が構成される。なお、本実施例では、インサートガイド76を第2フイルムガイドの先端に取り付けているが、これは個別に配置してもよい。この場合には、下側ガイドブロック96にガイド板開閉機構94を設けて、第2フイルムガイド75の下側可動ガイド板93と同じようにガイド板と退避位置との間に変位させるようにする。
【0034】
図1に示すように、前記第2フイルムガイド75には、第1センサ97と第2センサ98とが配置されている。これらセンサ97,98は、赤外線投光器97a,98aと、赤外線受光器97b,98bとから構成されている。これらの第1センサ97、第2センサ98は、連続写真フイルム10が存在するときに出力信号を低レベル「L」で、また存在していないときに出力信号をハイレベル「H」でサブ制御部39に送る。サブ制御部39は、各センサ97,98の出力信号が「H」から「L」に反転した時に、連続写真フイルム10の先端が各センサ97,98の位置を通過したものと判定する。
【0035】
サブ制御部39は、第3ステーションST3にスプール31がセットされ、このセット完了を検知すると、定尺フィードモータ80,後端送りモータ82,インサートモータ84を下流になるにしたがってフイルム送り速度が速くなるようにドロー比を付けて回転する。このドロー比は例えば0.1%〜5%であり、これにより各ローラ間における連続写真フイルム10にたるみが発生することがないようにする。なお、フイルム送り開始を、第2ステーションST2から第3ステーションST3へのインデックス送り中に行うようにして、サイクルタイムの短縮化を図ってもよい。
【0036】
次に、サブ制御部39は、第1センサ97から得られる出力信号に基づき連続写真フイルム10の先端が通過したことを検知すると、下側可動ガイド板89を図5に示すガイド位置から図6に示す退避位置に変位させる。
【0037】
また、第2センサ98が連続写真フイルム10の先端を検知したときに、サブ制御部39はインサートモータ84を減速し、フイルム10をインサート速度で送る。図9に示すように、連続写真フイルム10の先端部10bがインサートガイド76を通過すると、ガイドブロック95,96のガイド面95a,96aによって連続写真フイルム10が樋状にされ、この状態で図1に示すようにスプール31のスリット31cに挿入される。これによりフイルム先端部10bが折れ曲がることなくスリット31c内に確実に挿入され、係止孔10aが爪31dに係止される。
【0038】
フイルム先端部10bがスプール31のスリットから突出すると、インサート検出器99によりフイルム先端部10bが検出される。インサート検出器99は、検出レバー99aと赤外線投受光器99bとから構成されている。赤外線投受光器99bは、インサート完了による検出レバー99aの変位を検出することでインサート完了信号を出力する。このインサート検出器99によるフイルム先端検出信号はサブ制御部39に送られる。サブ制御部39はこのフイルム先端検出信号からインサート完了を判定する。これにより、インサートモータ84の回転が停止されるとともに、第2フイルムガイド75の下側可動ガイド板93がガイド位置から退避位置にセットされる。この退避位置へのセットにより、第2フイルムガイド75の下方のフイルムループ室29(図2参照)が開かれる。
【0039】
インサートモータ84が回転を停止しても定尺フィードローラ70,後端部送りローラ対71は連続写真フイルム10を規定長さ分だけ送るように回転を続けるため、フイルムループ室29には連続写真フイルム10がループ状に貯留され、このループは徐々に大きくなる。そして、定尺フィードローラ70が規定長さのフイルムを送ったことがロータリーエンコーダ100の信号から判定されると、定尺フィードモータ80及び後端部送りモータ82の回転が停止される。この後、トリマー16が作動して連続写真フイルム10が切り離され、写真フイルム片27にされる。トリマー16が作動した後にフイルム後端部送りモータ82が所定時間回転され、後端部送りローラ対71により写真フイルム片27の後端部27aがトリマー16からフイルムループ室29へ排出される。
【0040】
図10に示すように、この後端部送りローラ対71は、後端部送りモータ82により回転される送りローラ105と、押さえローラ106とから構成されている。そして、押さえローラ106は揺動アーム107に回転自在に取り付けられている。揺動アーム107は送りローラ105と同軸で45度の範囲で回転自在に取り付けられている。揺動アーム107にはソレノイド108が連係されている。このソレノイド108はサブ制御部39により制御され、インサートモータ84が減速を開始した後の、連続写真フイルム10のフリーループの形成初期にONにされ、揺動アーム107を反時計方向に45度回転させる。これにより、ループ形成の方向付けが行われる。このように、ループ形成の方向付けが行われるため、ループが上方に向かって形成されて装置に連続写真フイルム10の感光乳剤面が接触したりすることがない。更にループが上方に向かって形成された後にループの形成方向が上から下に変わる際の搬送負荷変動等が無くなる。なお、揺動アーム107の揺動角度は45度に限定されるものではなく、フイルムループの形状やループ室29の大きさ等に応じて適宜変更される。図11は、本実施例における処理手順を説明するフローチャートである。
【0041】
次に、写真フイルムパトローネ28の製造システムの作動について説明する。まず、フイルムサイズを設定器25から入力する。制御部14は、このフイルムサイズの情報によりフイルムサイズに応じて切換え機38を作動させ、いずれかのパトローネ供給機60を選択する。また、制御部14は、フイルムサイズに応じてサイドプリントすべき情報や、連続写真フイルム10を切断する長さを決定する。
【0042】
制御部14にシステムスタートを指示すると、連続写真フイルム10の加工が開始される。写真フイルムロール11から引き出された連続写真フイルム10には、穿孔機13によってパーフォレーションが両側に一定ピッチで形成される。サイドベルトプリンタ15及びドットプリンタ26は、連続写真フイルム10の両側に、サイドベルトやフイルムサイズに応じたコマ番号やDXコード等をプリントする。
【0043】
図1に示すように、定尺フィードローラ70は、モータ80によって回転され、その外周に形成した歯がパーフォレーションに噛合して連続写真フイルム10を搬送する。連続写真フイルム10の先端がトリマー16に達したことがフイルム送り量によって検出されると、フイルム送りを停止してトリマー16により連続写真フイルム10の先端を加工するとともに、係止孔10aを形成する。
【0044】
図2に示すように、制御部14からのフイルム巻取開始信号でサブ制御部39は、アクチュエータ44を作動させてシャッタ45を開閉し、スタッカ33から1個のスプール31を取り出して、第1ステーションST1に位置しているスプールホルダー42に装填する。この装填後に、サブ制御部39は、インデックス装置41を作動してスプールターレット32をタクト回転する。これにより、スプール31がセットされたスプールホルダー42を、第2ステーションST2にセットする。また、第1ステーションST1には、空のスプールホルダー42がセットされ、前述したようにシャッタ45の開閉によって1個のスプール31を装填する。第2ステーションST2では、サブ制御部39は、ドライバ43aを介してモータ43を回転させて、スプール回動軸によってスプール31のスリット31cをスプールターレット32の放射方向に向くように位置決めする。
【0045】
サブ制御部39は、スプールセット済みのスプールホルダー42が第3ステーションST3に位置決めされると、図1に示すように各モータ80,82,84を回転させる。これにより、定尺フィードローラ70、後端部送りローラ対71、インサートローラ対72,73が回転して連続写真フイルム10をスプール31に向けて送る。各ローラにおける周速度にはドロー比が付けてあるので、下流になるほどその周速度は少し高くされており、各ローラ間において連続写真フイルム10にたるみが発生しないようにされている。
【0046】
第1センサ97がフイルム先端の通過を検出すると、サブ制御部39は、フイルムガイド74の下側可動ガイド板89を開いて、フイルムガイド74の下方のループ室29を開く。また、第2センサ98がフイルム先端の通過を検出すると、サブ制御部39は、インサートモータ84を減速して、インサートローラ対72,73によるフイルム送り速度をインサート速度にする。これにより、フイルムループ室29には連続写真フイルム10のフリーループが徐々に形成される。
【0047】
図9に示すように、フイルム先端部10bはインサートガイド76を通る際に湾曲したガイド面95a,96aによってフイルムの幅方向における断面形状が円弧状に湾曲されて樋状となり、この状態で図1に示すようにスプール31のスリット31cに挿入される。これにより、先端部10bをスリット31cに挿入する際に挿入抵抗があっても樋状の断面形状により曲げ剛性が高くなるため、連続写真フイルム10がたわむことがなく、スリット31cへの挿入が確実に行われる。
【0048】
フイルム先端がスプール31のスリット31cから突出すると、インサート検出器99がフイルム先端部10bを検出する。サブ制御部39は、このフイルム先端検出信号からインサート完了を判定して、インサートモータ84の回転を停止させるとともに、第2フイルムガイド75の下側可動ガイド板93を図7に示すガイド位置から図8に示す退避位置にセットする。これにより、下側可動ガイド板93に取り付けられた下側ガイドブロック96も退避位置にセットされ、これらの下方にあるフイルムループ室29が開放される。
【0049】
制御部14は、ロータリエンコーダー100からのパルスをカウントして、フイルムサイズに応じた搬送量に達したときに定尺送りの完了を検出し、定尺送り完了信号をサブ制御部39に送る。サブ制御部39は、この定尺送り完了信号に基づきモータ80,82の駆動を一時停止する。この停止後に制御部14はトリマー16を作動させて、連続写真フイルム10を写真フイルム片27に切り離すと共に、先端及び後端を加工する。トリマー16の作動後に、サブ制御部39は、フイルム後端部送りモータ82を定量回転させ、フイルム後端部27aをトリマー16からフイルムループ室29に排出する。
【0050】
この後、サブ制御部39はインデックス装置41を作動させてスプールターレット32をタクト回転させる。タクト回転した後に、サブ制御部39は揺動ソレノイド108をOFFにして、連続写真フイルム10の送り方向を水平に戻す。また、各フイルムガイド74,75の可動ガイド板89,93を退避位置からガイド位置に戻す。
【0051】
第4ステーションST4では、サブ制御部39は、フイルム先端部10bが係止されたスプール31を回転して、フイルムループ室29内の写真フイルム片27をスプール31に巻き取る。第5ステーションST5では、サブ制御部39は、巻済みスプール移載機36により写真フイルム片27を巻き付けたスプール31を取り出して、パトローネ組立機37に送る。
【0052】
パトローネ組立機37は、胴部62の内部に、写真フイルム片27を巻き付けたスプール31を挿入した後に、スプール31を回転自在に支持した状態で2個のキャップ64を胴部62の両端に嵌めて、写真フイルムパトローネ28を組み立てる。この写真フイルムパトローネ28は、写真フイルム片27の後端部27a、すなわちフイルムリーダがパトローネからフイルムサイズに関係なく、一定の長さで突出している。以下、同様にして制御部14とサブ制御部39とは同期をとりながら作動し、写真フイルムの加工、スプール31への巻取り、パトローネの組み立てを行う。
【0053】
フイルムサイズを変更する場合には、設定器25から新しいフイルムサイズを入力する。このフイルムサイズの変更によって、切換え機38がパトローネ供給機60の切換えを行う。また、サイドプリント情報が変更される。さらに、フイルムサイズに応じてトリマー16で切断する写真フイルムの長さが変更される。一方、フイルムサイズが変更されても、トリマー16からスプール31までの距離を、最小切断長サイズのフイルム長さよりも短く設定してあるので、インサート装置34におけるフイルムインサートの基本的なシーケンスは変更されることはなく、定尺フィードローラ70によるフイルム送り量が写真フイルムの規定撮影枚数に応じて変更されるだけである。したがって、複数の切断長サイズを処理するフイルム巻取機の制御を簡単にすることができる。
【0054】
トリマー16の中心からスプール31の中心までの距離は、例えば切断長サイズが740〜1800mmの範囲である場合には、740mm未満にする。好ましくは、サイクルタイムの短縮化に応じて第2フイルムガイド75を長く設定する必要があるので、トリマー16からスプール31までの距離は500〜700mmの範囲内に設定するとよい。また、第1インサートローラ対72の中心からスプール31の中心までの距離、第1センサ97から第2センサ98までの距離、第2センサ98からスプール31の中心までの距離は、定尺フィード速度V1、減速レートα、インサート速度V2を考慮して決定する。例えば、V1=150〔m/min 〕、α=0.1〔sec /(150m/min )〕、V2=40〔m/min 〕とし、フイルム先端が第1センサ97を通過してから第1フイルムガイド74の下側可動ガイド板89が開き始めて、フイルムと干渉しなくなるまでの時間を50〔msec〕とすると、その間にフイルムは125mm進むことになるので、第1センサ97から第2センサ98までの距離は125mm以上必要になる。また、定尺フィード速度V1からインサート速度V2に減速レートαで減速する場合に、フイルムは116mm進むことになるので、第2センサ98からスプール31の中心までの距離は、116mm以上必要になる。これらを考慮して第1インサートローラ対72と第2インサートローラ対73との距離(第2フイルムガイド75の長さ)は上記の速度や減速レートの場合に250mm程度にすることが好ましい。また、トリマー16の中心からスプール31の中心までの距離は、最小切断長サイズのフイルム長さよりも短くする条件と、上記第2フイルムガイド75の長さと、フイルムループ形成の安定化を考慮して第1フイルムガイド74をできるだけ長くしたい条件とを考慮して、上記の速度や減速レートの場合に700mm程度にすることが好ましい。
【0055】
なお、上記実施形態では、第3ステーションST3でフイルム先端部10bのスプール31へのインサートのみを行うようにしたが、この他に、インサートに続いてフイルムの巻き取りも行うようにしてもよい。この場合には、第2フイルムガイド75は開放する必要がないので固定ガイドにするとよい。また、巻き取りは1つのステーションで行う他に、2つのステーションで行うようにしてもよい。この場合には、各ステーションにおける巻込み量を設定することによりサイクルタイムの短縮化が図れる。更に、スプールターレット32のスプールホルダ数は6個に限定されることなく、処理内容に応じて適宜増減してもよい。また、スプール31の供給とスプール31の排出とを別々のステーションで分けて行っているが、本発明ではこれに限定されることなく、同じ作業ステーションで行うようにしてもよい。
【0056】
また、上記実施形態ではフイルムガイド74,75を上側ガイド板88,92と下側可動ガイド板89,93とから構成したが、この他に、図12に示すように、連続写真フイルム10の両縁部を案内するガイド溝110を有する可動ガイド111を取付軸112により、揺動自在に取り付け、実線位置で連続写真フイルム10のガイドを行い、2点鎖線位置で退避させるようにしてもよい。なお、ガイド溝110内には適宜ピッチでガイドローラ113を配置してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、後端部送りローラ対71の上側押さえローラ106を下側駆動ローラ105の周面上を転接して、写真フイルムループのたわみの方向付けを行うようにしたが、この逆に、下側のローラを上側のローラの周面上で転接してたわみの方向付けを行うようにしてもよい。また、上記実施形態では35mm写真フイルムに本発明を実施したが、この他にアドバンストフォトシステムタイプの写真フイルムに本発明を実施してもよい。
【0058】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、インサート送り手段を、写真フイルムの両縁をガイドするフイルムガイドと、このフイルムガイドのフイルム送り方向両端部近くに配置した第1及び第2のインサートローラ対とから構成したから、サイクルタイムを短くしようとしてフイルム送り速度を上げ、これに対応してインサートガイドが長くなる場合でも、フイルムのインサートを2個のローラにより確実に行うことができる。しかも、高速で搬送されたフイルムの先端を確実に減速してスプールにインサートすることができる。
【0059】
請求項2記載の発明によれば、定尺送り手段,後端送り手段,インサート送り手段を回転させて写真フイルムの送りを開始し、第1センサで写真フイルムの先端を検出した後に前記フイルムガイドをガイド位置から退避位置にセットし、第2センサで写真フイルムの先端を検出した後にインサート送り手段のフイルム送り速度を減速してインサート速度にし、インサート検出器で写真フイルムのインサートを検出した後にインサート送り手段の送りを停止し、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送った後に前記定尺送り手段及び後端送り手段の送りを停止し、この後にトリマーを作動させて連続写真フイルムを切断し、この後に後端送り手段で写真フイルムの後端を送り出すようにしたから、規定撮影枚数に応じて長さの異なる写真フイルムに対して、常に同じ処理手順で写真フイルムのインサートを行うことができ、写真フイルムの長さに応じて処理シーケンスを変更するなどの煩雑な制御を行う必要が無くなる。
【0060】
請求項3記載の発明によれば、フイルム後端部送り手段を、駆動ローラと押さえローラとからなる送りローラ対から構成し、前記インサート送り手段が減速した後に、これらローラの一方を他方のローラの軸心を中心として変位させて送り方向を変え、写真フイルムループのたわみの方向付けを行うようにしたから、フイルムループ室にループを確実に形成することができる。しかも、誤って上向きにループが形成されたりすることがなくなるので、写真フイルムの感光乳剤面が装置等に接触して傷付けられることがない。
【0061】
また、インサートガイドのフイルム案内面をフイルム送り方向に直交する断面において円弧状に形成し、写真フイルムの先端部を樋状に湾曲させてスプールに送ることにより、フイルムの曲げ剛性を高くして、インサートの際のフイルム折れ曲がり等を無くすことができ、インサートを確実に行うことができる。
【0062】
請求項4記載の発明によれば、インサート手段を、フイルムガイドとこのフイルムガイドの両端部にフイルム送り方向に順に設けた第1及び第2のインサートローラとから構成するとともに、前記定尺送り手段によるフイルム送り速度の高速化に伴いフイルムガイド長さを長く設定したから、写真フイルムの定尺送りをより一層高速化することができ、サイクルタイムを短縮化することができる。
【0063】
また、トリマーの中心からスプールの中心までの長さを、最小規定撮影枚数に応じた長さよりも短くなるように設定したから、切断長サイズが変更される場合でも基本的なシーケンスは変わることがなく、単に定尺送り量を変更するだけで対応が可能になる。したがって、複数の切断長サイズを処理する写真フイルム加工装置の制御が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真フイルム加工装置を示す概略図である。
【図2】写真フイルム加工装置を用いた写真フイルムパトローネの製造システムを示す概略図である。
【図3】第4ステーションにおけるフイルムガイドを開き位置にした状態を示す正面図である。
【図4】同フイルムガイドを閉じ位置にした状態を示す正面図である。
【図5】写真フイルム加工装置における第1フイルムガイドを閉じ位置にした状態を示す断面図である。
【図6】同第1フイルムガイドを開き位置にした状態を示す断面図である。
【図7】写真フイルム加工装置における第2フイルムガイドを閉じ位置にした状態を示す断面図である。
【図8】同第2フイルムガイドを開き位置にした状態を示す断面図である。
【図9】インサートガイドを分解して示す斜視図である。
【図10】後端部送りローラ対の動きを示す概略図である。
【図11】写真フイルム加工装置における処理手順を示すフローチャートである。
【図12】他の実施形態におるけフイルムガイドの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 連続写真フイルム
10a 係止孔
10b 先端部
16 トリマー
27 写真フイルム片
28 写真フイルムパトローネ
31 スプール
31c スリット
32 スプールターレット
42 スプールホルダー
62 胴部
64 キャップ
70 定尺フィードローラ
71 後端部送りローラ対
72,73 インサートローラ
74,75 フイルムガイド
76 インサートガイド
108 揺動ソレノイド

Claims (5)

  1. トリマーで連続写真フイルムの先端部及び後端部を加工するように切断し、この切断により先端部が加工された写真フイルムをスプールに送って先端部をスプールに係止させる写真フイルム加工装置において、
    前記トリマーのフイルム入口側に設けられ、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送る定尺送り手段と、
    前記トリマーのフイルム出口側に設けられ、トリマーで切断された写真フイルムの後端部をトリマーの外部に送り出す後端送り手段と、
    後端送り手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの両縁をガイドするガイド位置と、写真フイルムをループ状に貯留するループスペースを開くために退避する退避位置との間で変位するフイルムガイド手段と、
    このフイルムガイド手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの両縁をガイドするフイルムガイド、このフイルムガイドのフイルム送り方向両端部近くにフイルム送り方向に順に配置される第1及び第2のインサートローラ、これらインサートローラを同期させて、前記定尺送り手段による送り速度またはこの送り速度よりも低いインサート送り速度で回転させるインサートモータ、及び写真フイルムの先端が前記第1インサートローラを通過することを検出する第1のセンサからなるインサート送り手段と
    前記トリマーで写真フイルムを切断した後に、前記定尺送り手段、後端送り手段、インサート送り手段を回転させて写真フイルムの送りを開始し、前記第1センサで写真フイルムの先端を検出した後に前記フイルムガイド手段をガイド位置から退避位置にセットし、 このフイルムガイド手段の退避位置へのセット後に前記インサートモータにより前記インサートローラのフイルム送り速度を減速してインサート速度にし、前記インサートセンサで写真フイルムのインサートを検出した後にインサート送り手段の送りを停止し、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送った後に前記定尺送り手段及び後端送り手段の送りを停止し、この後にトリマーを作動させて連続写真フイルムを切断し、この後に後端送り手段で写真フイルムの後端を送り出すように制御する制御部とを備えたことを特徴とする写真フイルム加工装置。
  2. 請求項1記載の写真フイルム加工装置において、
    トリマーの中心からスプールの中心までの長さを、最小規定撮影枚数に応じた長さよりも短くなるように設定したことを特徴とする写真フイルム加工装置。
  3. 請求項1または2記載の写真フイルム加工装置において、
    前記後端送り手段を、駆動ローラと押さえローラとからなる送りローラ対から構成し、前記インサート送り手段が減速した後に、これらローラの一方を他方のローラの軸心を中心として他方のローラ周面上で変位させて送り方向を変え、写真フイルムループのたわみの方向付けを行うことを特徴とする写真フイルム加工装置。
  4. 連続写真フイルムの先端部及び後端部を加工するように切断するトリマーと、このトリマーのフイルム入口側に設けられ、規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送る定尺送り手段と、前記トリマーのフイルム出口側に設けられ、トリマーで切断された写真フイルムの後端部をトリマーの外部に送り出す後端送り手段と、後端送り手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの両縁をガイドするガイド位置と、写真フイルムをループ状に貯留するループスペースを開くために退避する退避位置との間で変位するフイルムガイド手段と、このフイルムガイド手段のフイルム送り下流側に設けられ、写真フイルムの先端部をスプールに送るインサート手段とを用いて、前記トリマーにより先端部が加工された写真フイルムをスプールに送って先端部をスプールに係止させる写真フイルム加工方法において、
    前記インサート手段を、フイルムガイドとこのフイルムガイドの両端部にフイルム送り方向に順に設けた第1及び第2のインサートローラと、これらインサートローラを同期させて、前記定尺送り手段による送り速度またはこの送り速度よりも低いインサート送り速度で回転させるインサートモータとから構成し、
    前記トリマーで写真フイルムを切断した後に、前記定尺送り手段、後端送り手段、インサート送り手段を回転させて写真フイルムの送りを開始し、
    前記インサート手段の第1インサートローラを写真フイルムの先端が通過した後に、前記フイルムガイド手段をガイド位置から退避位置にセットし、
    このフイルムガイド手段が退避位置にセットされた後に、前記インサートモータにより第1インサートローラ及び第2インサートローラを減速してインサート速度にし、
    スプールへの写真フイルムのインサートを検出した後にインサート送り手段の送りを停止し、
    規定撮影枚数に応じた長さだけ連続写真フイルムを送った後に前記定尺送り手段及び後端送り手段の送りを停止し、
    次にトリマーを作動させて連続写真フイルムを切断し、
    次に後端送り手段で写真フイルムの後端を送り出すようにしたことを特徴とする写真フイルム加工方法。
  5. 請求項4記載の写真フイルム加工方法において、
    トリマーの中心からスプールの中心までの長さを、最小規定撮影枚数に応じた長さよりも短くなるように設定したことを特徴とする写真フイルム加工方法。
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