JP3617563B2 - 分解性ポリエステルアミドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分解性を有するポリエステルアミドの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、生分解性を持つ合成高分子の研究開発が盛んに行われ、従来より利用されていた医療分野のみならず、環境保護の立場から廃棄物処理関連等の幅広い分野での利用が期待される。
脂肪族ポリエステル類は、水の存在下で容易に加水分解する特性により、汎用樹脂として使用する場合には、廃棄後に環境を汚染することなく分解するために環境にやさしく、医療用材料として生体内に留置する場合には、目的達成後に生体内に毒性を及ぼすことなく生体内で分解・吸収されるために生体にやさしいという優れた生分解性ポリマーであることから、医療用材料や汎用樹脂の代替物として、本出願の以前に既に注目されていた。
しかし、反面、脂肪族ポリエステル類は、強靱性、耐熱性、耐摩耗特性に乏しいという欠点があった。
【0003】
一方ナイロンは、耐摩耗特性、強靱性、耐薬品性、耐熱性、耐寒性、易成形性に優れている等の理由から、工業的規模で大量に生産され、日常生活のあらゆる場面で利用されている。しかしながら、反面ナイロンは自然環境下で分解されにくく、ゴミ処理の点で問題となっている。そのため、ナイロンからなる各種材料および成型品は不要となって捨てられた場合、焼却されないかぎり長期間廃棄物として蓄積される。産業の発展に伴って廃棄物の発生量が飛躍的に増大しており、近年世界的に大きな社会問題となっている。この両者の欠点を解決すべく様々な改良がなされてきた。
【0004】
公開特許昭57−26688号には、高分子量ポリカプロラクトンと高分子量脂肪族ポリアミドとの混合物をそれらの融点以上に加熱溶融し、エステルーアミド交換反応を行い、生分解性共重合体を得る方法が開示されている。
しかし、この方法においては、ポリアミドを溶解させ、反応させるために、ポリアミドの融点以上の高温(例えば6−ナイロンでは、270℃)での反応が要求される。
【0005】
公開特許平4−36320号には、ラクトン化合物とポリアミドとの混合物を加熱、溶融しエステル−アミド交換反応することにより、生分解性ポリエステル−ポリアミド共重合体を得る方法が開示されている。
しかし、この方法においては、ポリアミドを溶解させるためにポリアミドの融点付近(例えば6−ナイロンでは、220℃)まで温度を上げなければならず、更に、その後の反応においては、更に高温(例えば6−ナイロンでは、270℃)での反応が要求されている。高温で反応を行う場合、ラクトン化合物は重合反応よりも分解反応が優先して起こるため、共重合体を作ることが難しい。
【0006】
公開特許平6−256506号には、環状アミドと環状ラクトンとを減圧下で触媒を用いて反応させることにより、生分解性を有する樹脂を得る方法が開示されている。
しかし、この方法において得られる樹脂は、ランダム共重合体であり、ナイロンの持つ耐熱性等の物性を欠いているものと予想される。
【0007】
公開特許平7−173282号には、ポリアミドと脂肪族ポリエステルを芳香族モノヒドロキシ化合物の存在下、アミド/エステル交換反応を行いブロッックポリマーを得る方法が開示されている。
しかし、この方法においては、ポリアミドを溶解させるためにポリアミドの融点付近(例えば6−ナイロンでは、240℃)まで温度を上げなければならず、更に、その後の反応においては、更に高温(例えば6−ナイロンでは、260℃)、1mmHg以下程度の高真空状態での反応が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、分解性を有するポリエステルアミドの新規製造方法を得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、脂肪族ポリアミドを、ヒドロキシカルボン酸に溶解させ、触媒の存在下、脂肪族ポリアミドとヒドロキシカルボン酸を反応させることを特徴とする、ポリエステルアミドの製造方法である。
【0010】
本発明は、反応を、有機溶剤中で行うことを特徴とする、請求項1に記載のポリエステルアミドの製造方法である。
【0011】
本発明は、
工程1として、
脂肪族ポリアミドを、ヒドロキシカルボン酸に溶解させ、触媒の存在下、脂肪族ポリアミドとヒドロキシカルボン酸を反応させることを特徴とする、ポリエステルアミドを製造する工程、及び、
工程2として、
工程1の反応系に、有機溶剤を加えて、さらに、脂肪族ポリアミドとヒドロキシカルボン酸を反応させて、分子量をさらに上げることを特徴とする、ポリエステルアミドを製造する工程、
とを含むことを特徴とする、ポリエステルアミドの製造方法である。
【0012】
本発明に係る製造方法においては、反応の全過程の少なくとも一部の過程において、有機溶剤の少なくとも一部を、反応系外に取り出し、取り出した有機溶剤が有する水分量以下の水分量を有する有機溶剤を、反応系に追加装入することを特徴とするものであってもよい。
【0013】
本発明に係る製造方法においては、反応の全過程の少なくとも一部の過程において、有機溶剤の少なくとも一部を、反応系外に取り出し、取り出した有機溶剤が有する水分量以下の水分量となるように、取り出した有機溶剤を乾燥剤と接触させて水分の少なくとも一部を除去し、その後、反応系に追加装入することを特徴とするものであってもよい。
【0014】
本発明に係る製造方法においては、反応を、110℃〜200℃の範囲の反応温度で行うことを特徴とするものであってもよい。
本発明に係る製造方法においては、乾燥剤が、モレキュラーシーブ類、イオン交換樹脂、五酸化二リン及び金属水素化物からなる群から選択された少なくとも1種であってもよい。
【0015】
本発明に係る製造方法においては、反応系に追加装入する有機溶剤が、50ppm以下の水分量を有するものであってもよい。
【0016】
本発明に係る製造方法においては、有機溶剤が、ヒドロキシカルボン酸以外の有機溶剤であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、有機溶剤が、エーテル系溶媒であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、エーテル系有機溶剤が、アニソール及び/又はフェネトールであってもよい。
本発明に係る製造方法においては、エーテル系有機溶剤が、ジフェニルエーテル系溶媒であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、ジフェニルエーテル系溶媒が、ジフェニルエーテルであってもよい。
本発明に係る製造方法においては、有機溶剤が、ハロゲン化炭化水素系溶剤であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、ハロゲン化炭化水素系溶剤が、オルトジクロロベンゼンであってもよい。
本発明に係る製造方法においては、有機溶剤が、180℃以上の沸点を有するものであってもよい。
【0017】
本発明に係る製造方法においては、ヒドロキシカルボン酸が、乳酸又はグリコール酸であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、触媒が、錫系触媒、亜鉛系触媒及びチタン系触媒からなる群から選択された少なくとも1種であってもよい。
本発明に係る製造方法においては、錫系触媒が、金属第一錫及び酸化第一錫、亜鉛系触媒が、ホウ酸亜鉛及び酢酸亜鉛、並びに、チタン系触媒が、チタニウムイソプロポキシドであることを特徴とするものであってもよい。
【0018】
本発明は、本発明に係る製造方法により得られたポリエステルアミドである。本発明は、本発明に係る製造方法により得られたポリエステルアミドを、成形後、熱処理することにより得られた耐熱性成型物である。
本発明においては、熱処理温度が60℃以上であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、脂肪族ポリアミドを触媒の存在下ヒドロキシカルボン酸に溶解させ反応させることにより、脂肪族ポリアミドの特性を失うことのないポリエステルポリアミドが得られる事を見い出し本発明を完成した。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、脂肪族ポリアミドを触媒の存在下ヒドロキシカルボン酸に溶解させ反応させた後、有機溶剤を加えて更に反応させて得られたものである。
【0020】
本発明で用いられる脂肪族ポリアミドは、ラクタム類の開環重合体等であり、具体的には例えば、4−ナイロン、6−ナイロン、6,6−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロンまたはこれらの2種類以上の組合せもしくは共重合体が挙げられる。これらの分子量は特に制限されない。
【0021】
本発明で用いられるヒドロキシカルボン酸は、分子内にヒドロキシ基を有する脂肪族カルボン酸類であり、例えば、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシブチリックアシッド、4−ヒドロキシブチリックアシッド、3−ヒドロキシバレリックアシッド、5−ヒドロキシバレリックアシッド、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。分子内に不斉炭素を有する場合はD体、L体、それぞれ単独であっても良いし、D体とL体の混合物即ちラセミ体であっても良い。また、一つのヒドロキシカルボン酸に他のヒドロキシカルボン酸を混合しても良い。
【0022】
本発明に係る分解性ポリエステルアミド中のヒドロキシカルボン酸単位は30〜90重量%が好ましい。特に好ましくは50〜70重量%であり、あまり少ないと十分な柔軟性が得られなく、多すぎるとヒドロキシカルボン酸の強靱性、耐熱性、耐摩耗性に乏しいという欠点がでてしまい十分な強度が得られない。
【0023】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドを得るための製造方法は、脂肪族ポリアミドを触媒の存在下ヒドロキシカルボン酸に溶解せさて反応を行なう。更にコポリマーの高分子量化を計るには、有機溶剤を加えて反応を行う。この際、有機溶剤の少なくとも一部を除去し、除去した有機溶剤に溶解する水分量以下の水分量を有する有機溶剤を追加溶媒として反応系に装入しながら反応することができる。
【0024】
本発明に使用できる有機溶剤は、脂肪族ポリアミドを、溶解してもしなくてもよいし、少なくとも一部を溶解するものであってもよく、特に制限されない。本発明に使用できる有機溶剤は、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨ−ドベンゼン、ジクロロベンゼン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、p-クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、3−ヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン系溶媒、ジブチルエ−テル、アニソ−ル、フェネトール、o−ジメトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、3−メトキシトルエン、ジベンジルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、メトキシナフタレン等のエーテル系溶媒、フェニルスルフィド、チオアニソール等のチオエーテル溶媒、安息香酸メチル、フタル酸メチル、フタル酸エチル等のエステル系溶媒、ジフェニルエーテル、または4−メチルフェニルエーテル、3−メチルフェニルエーテル、3−フェノキシトルエン等のアルキル置換ジフェニルエーテル、または、4−ブロモフェニルエーテル、4−クロロフェニルエーテル、4ーブロモジフェニルエーテル、4−メチル−4’−ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン置換ジフェニルエーテル、または、4−メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシフェニルエーテル、3−メトキシフェニルエーテル、4−メチル−4’−メトキシジフェニルエーテル等のアルコキシ置換ジフェニルエーテル、または、ジベンゾフラン、キサンテン等の環状ジフェニルエーテル等のジフェニルエーテル系溶媒が挙げられ、これらは、単独でまたは混合して用いることができる。
【0025】
本発明の溶剤の沸点は高い方が好ましく、180℃以上の沸点を有する溶媒がより好ましい。反応を低温、減圧下で反応を行うことにより、好ましくない副反応を伴うことなく、効率的に脱水を進行することができる。
【0026】
本発明に係るポリエステルアミドの製造方法において、後述するように、反応中に生成する水を除去しながら反応することが好ましく、そのために、分液や蒸留等の分離手段により、水を容易に分離することができる溶媒が好ましく、特に分子量の高いコポリマーを得るためには、ハロゲン化アリール系溶媒、エーテル系溶媒、アルキル−アリールエーテル系溶媒及びジフェニルエーテル系溶媒がより好ましいが、ハロゲン化アリール系溶媒、アルキル−アリールエーテル系溶媒およびジフェニルエーテル系溶媒が特に好ましい。
これらの溶媒の使用量は、得られるポリマーの濃度に換算すると、10〜80%の範囲であることが好ましい。
【0027】
本発明において、用いた有機溶剤に溶解した水でポリマーの加水分解することを防ぐために、溶媒の一部を除去し乾燥剤で処理したり、蒸留等により水分量を低下させた後、反応系に戻して反応させても良い。この際に、ポリマー同士の反応と同時に縮合反応が進行して分子量が上がっても良い。
本発明の溶媒は水と共沸するものでも、しないものでもよく、水と分液するものでも、しないものでもよい。
【0028】
本発明に係るポリエステルアミドの製造方法に使用する触媒は、周期表II、III、IV、V族の金属、その酸化物あるいはその塩等が挙げられる。具体的には、亜鉛末、錫末、アルミニウム、マグネシウム等の金属、酸化錫、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等の金属酸化物、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化第二錫、フッ化アンチモン、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、硫酸錫、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、酢酸錫、オクタン酸錫、乳酸錫、酢酸亜鉛、酢酸アルミニウム等の有機カルボン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸錫、p−トルエンスルホン酸錫等の有機スルホン酸塩が挙げられる。その他の例としては、ジブチルチンオキサイド等の上記金属の有機金属酸化物、または、チタニウムイソプロポキサイド等の上記金属の金属アルコキサイド、または、ジエチル亜鉛等の上記金属のアルキル金属等が挙げられる。これらは、単独でまたは混合して用いることができる。
【0029】
触媒の使用量は、得られるコポリマーの0.0001〜5重量%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.001〜1重量%の範囲がより好ましい。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、脂肪族ポリアミドを触媒の存在下ヒドロキシカルボン酸に溶解させ反応させた後、有機溶剤を加えて更に反応させて得られるが、反応系に生成して反応系の有機溶剤に溶解している水により、ポリマーが加水分解することを防いで、分子量の高いコポリマーを得るためには、反応混合物中の水分含有率を、50ppm以下にすることが好ましく、20ppm以下にすることがさらに好ましく、5ppm以下にすることが最も好ましい。そのために有機溶剤の少なくとも一部を除去し、除去した有機溶剤に溶解する水分量以下の水分量を有する有機溶剤を、追加溶媒として反応系に装入しながら反応することが好ましい。そのために、反応系の溶媒の一部を系外に取り出して、系外で乾燥剤処理や蒸留により脱水した後に、再び系内に戻して反応させても良い。また、他の実施態様としては、過剰の溶媒を予め装入しておき、単に溶媒を抜き出すのみで脱水刷る方法、反応溶媒を他の溶媒を用いて乾燥する方法等も含まれる。
【0030】
本発明において、重量平均分子量の高いコポリマーを得るために用いる乾燥剤の例としては、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X等のモレキュラーシーブ類、イオン交換樹脂、例えばレバチットS100(バイエル社製)やダイヤイオンSK1B(三菱化学製)のような強酸性陽イオン交換樹脂、アルミナ、シリカゲル、塩化カルシム、硫酸カルシウム、五酸化二リン、濃硫酸、過塩素酸マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、あるいは水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物、または、ナトリウム等のアルカリ金属等があげられる。これらは、単独でまたは混合して用いることができる。中でも、取扱い及び再生の容易さからモレキュラーシーブ類、陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0031】
本発明における反応温度は、コポリマーの生成速度および生成したコポリマーの熱分解速度を考慮して、好ましくは90〜200℃であり、より好ましくは、110〜180℃の範囲である。反応は、通常、使用する有機溶剤の還流温度で行われる。反応温度を好ましい範囲にするために、高沸点の有機溶剤を用いる場合には、減圧下で行っても良い。また、溶媒が水を共沸するために、沸点が低下したとしても所定の温度で行われればよい。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドを製造するには、系外から水分が入らないように、そして系内で生成した水分を除去しながら、真空または窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、不活性ガスで置換しながら、又は不活性ガスでバブリングしながら行っても良い。
【0032】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドの重量平均分子量は、溶媒の種類、触媒の種類および量、反応温度、反応時間、共沸により留出した溶媒の処理方法等の反応条件を変えることにより、種々のものが得られるが、成型品またはフィルム、フィラメント、糸、発砲体等の加工品として使用する場合、重量平均分子量が約50,000〜400,000の範囲のものが好ましく、重量平均分子量が約100,000〜400,000の範囲のものがより好ましい。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドを製造する反応は、連続操作でも回分操作でも行うことができる。また溶媒の脱水、溶媒の装入も、連続操作でも回分操作でも行うことができる。
【0033】
反応終了後、反応液から所望のコポリマーを回収する処理方法は、公知・公用のいずれの方法によってもよい。生成コポリマー回収方法の例としては、生成コポリマーの貧溶媒、例えば、イソプロピルアルコールに反応液を加え、析出した結晶を濾過、乾燥するものが挙げられる。
このようにして得られた本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、優れた強度、伸び特性とともに、脂肪族ポリアミドとポリヒドロキシカルボン酸のブレンド品では得られない高い相溶性を有する。このことは、本発明に係る分解性ポリエステルアミドの13C−NMRスペクトルにおいてエステル交換によるピークが見られないことから、本発明に係る分解性ポリエステルアミドが高いブロック性を有する共重合体であことを推測させると同時に、本発明に係るポリエステルアミドの製造方法により一部生成したコポリマーが、相溶化剤として、脂肪族ポリアミドとポリヒドロキシカルボン酸のホモポリマーの相溶化を促進した結果とも推測される。
【0034】
本発明によれば、ポリヒドロキシカルボン酸では満足し得ない特性を有する分解性ポリエステルアミドを提供することができる。また、該分解性コポリマーの優れた特性を活かした成型品や加工品を提供することができる。例えば、本発明によれば、NYLON6とポリ乳酸或はポリグリコール酸から得られる分解性ポリエステルアミドにより、ポリ乳酸或はポリグリコール酸フィルムでは得ることができなかった著しく大きな強靱性と、NYLON6では得ることができなかった分解性を有するフィルムを提供することができる。
本発明の分解性ポリエステルアミドに添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線安定剤、滑剤、充填剤、付着防止剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑り防止剤、顔料等を加えることにより、所望の物性を有する成型品、フィルム、シートフィラメント、糸、テキスタイル等の加工品を製造することができる。
【0035】
また、本発明に係る分解性ポリエステルアミドから得られる成型品やフィルム、シート、フィラメント、糸、テキスタイル等の加工品を熱処理及び/又は延伸すると、高い可撓性及び耐熱性を併せ有する高性能加工製品を得ることができる。延伸、熱処理条件(温度、温度変化・履歴、倍率、時間等)は、所望の特性・性状を有する糸とすることができれば、特に制限されない。延伸条件は、通常、分解性高分子の種類、熱的性質、分子量等を考慮して、適宜、設定する。延伸温度は、通常、分解性高分子のガラス転移温度以上、融点以下の温度範囲内から選択される。例えばポリヒドロキシカルボン酸がポリ乳酸の場合、コポリマーに占めるポリ乳酸の比率が相対的に高い場合は、延伸温度は、一般的には、60〜160℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。延伸倍率は、一般的には、2〜20倍が好ましく、4〜15倍がより好ましい。熱処理温度は、一般的には、延伸温度より高い温度が選択される。コポリマーに占めるポリ乳酸の比率が相対的に高い場合は、熱処理温度は、80〜160℃が好ましく、120〜150℃がより好ましい。熱処理は、連続操作でも回分操作でもよい。このようにして、本発明に係る分解性ポリエステルアミドから得られるフィルムを熱処理及び又は延伸することにより、高い可撓性に加え、ポリヒドロキシカルボン酸熱処理フィルムでは得ることができなかった顕著に高い耐熱性を付与することができる。
【0036】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成形、バルーン成形、中空成形、真空成形等の成形に好適な材料である。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、適当な成形加工法により、例えば、ボールペン・シャープペン・鉛筆等の筆記用具の部材、歯ブラシ、ステーショナリーの部材、ゴルフ用ティー、始球式用発煙ゴルフボール用部材、皮膚・粘膜用貼付剤用担体、農薬用カプセル、肥料用カプセル、種苗用カプセル、コンポスト、釣り糸用糸巻き、釣り用浮き、漁業用擬餌、ルアー、漁業用ブイ、狩猟用デコイ、狩猟用散弾カプセル、食器等のキャンプ用品、釘、杭、結束材、ぬかるみ・雪道用滑り止め材、ブロック等としても好適に使用することができる。
【0037】
また、本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、フィルム、通気性フィルムやシートの製造に好適な材料である。本発明に係る分解性ポリエステルアミドを含むフィルム、通気性フィルム又はシートは、ショッピングバッグ、ゴミ袋、コンポストバッグ、セメント袋、肥料袋、食品・菓子包装用フィルム、食品用ラップフィルム、農業用・園芸用フィルム、温室用フィルム、ビデオやオーディオ等の磁気テープカセット製品包装用フィルム、フロッピーディスク包装用フィルム、フェンス、海洋用・河川用・湖沼用オイルフェンス、粘着テープ、テープ、結束材、防水シート、かさ、テント、土嚢用袋、セメント袋、肥料用袋等として好適に使用することができる。
【0038】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドから製造された成型物、フィルム、通気性フィルム、又はシート等に、カレンダー法、押し出し法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、凸版法、凹版法、ドクターブレード法、浸漬法、スプレー法、エアブラシ法、静電塗装法等の公知・公用の方法の後処理工程又は仕上工程を、目的に応じ、採用することができる。
本発明に係る分解性ポリエステルアミドから製造されたフィルム又はシートは、紙や他のポリマー等の他の材質のシートと、ラミネートや貼り合わせ等により、多層構造の積層体とすることもできる。
【0039】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、柔軟性を有し、発泡体として使用できる。本発明に係る分解性ポリエステルアミドによって製造できる発泡体は、例えば、弁当箱、食器、コンビニエンスストアで販売されるような弁当や惣菜の容器、カップラーメンのカップ、飲料の自動販売機で使用されるようなカップ、鮮魚・精肉・青果・豆腐・惣菜等の食料品用の容器やトレイ、鮮魚市場で使用されるようなトロバコ、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料等の乳製品用の容器、炭酸飲料・清涼飲料等の容器、ビール・ウィスキー等の酒類ドリンク用の容器、化粧品容器、洗剤容器、漂白剤容器、保冷箱、植木鉢、テープ、テレビやステレオ等の家庭電化製品の輸送時に使用するための緩衝材、コンピューター・プリンター・時計等の精密機械の輸送時に使用するための緩衝材、カメラ・眼鏡・顕微鏡・望遠鏡等の光学機械の輸送時に使用するための緩衝材、ガラス・陶磁器等の窯業製品の輸送時に使用するため
の緩衝材、遮光材、断熱材、防音材等としても好適に使用することができる。
【0040】
また、本発明に係る分解性ポリエステルアミドを含む発泡体は、医療用又は衛生用に好適に用いることができる。例えば、包帯、皮膚・粘膜用貼付剤用担体、三角巾、絆創膏、タオル、使い捨てタオル、使い捨て濡れタオル、おしぼり、雑巾、ティッシュー、清浄用・消毒用ぬれティッシュー、あかちゃんのおしりふき用ぬれティッシュー、使い捨ておむつ、生理用・おりもの用ナプキン、生理用タンポン、手術用・出産用血液吸収用タンポン、衛生用カバーストック材、滅菌バッグ等に好適に用いることができる。
【0041】
これら医療用又は衛生用の製品は、加熱や蒸気による滅菌、エチレンオキサイドガスによる滅菌、過酸化水素水やオゾンによる滅菌、紫外線や電磁波の照射による滅菌、ガンマー線等の放射線の照射による滅菌、エタノールや塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤等を用いた公知・公用の方法により滅菌、殺菌又は消毒のうえ、無菌包装をすることができる。また、HEPAフィルターにより超清浄空気を層流で供給できるクリーンベンチやクリーンルームの中に、工程を設置することにより、無菌状態及び又はエンドトキシン・フリーの状態で製品を製造、包装することもできる。
【0042】
さらに、本発明に係る分解性ポリエステルアミドを含む発泡体は、農業、漁業、林業、工業、建設土木業、運輸交通業を包含する一般産業用途及びレジャー、スポーツを包含するリクエーション用途に好適に用いることができる。例えば、農業用寒冷紗、オイル吸収材、軟弱地盤補強材、人工皮革、フロッピーディスクの裏地、土嚢用袋、断熱材、防音材、クッション材、ベッド・椅子等の家具用クッション材、床用クッション材、包装材、結束材、ぬかるみ・雪道用滑り止め材等として好適に用いることができる。
【0043】
本発明に係る分解性ポリエステルアミドは、製糸条件、紡績条件、編織条件、後処理条件、染色条件、加工条件を、目的に応じて、適宜設定することにより、所望の、太さ、断面形状、繊度(テックス、デニール、番手等)、引っ張り強さ及び伸び率、結束強さ、耐熱性、捲縮度、吸水性、吸油性、嵩高さ、腰の強さ、風合い等の物性や特性を有する糸やテキスタイルに加工することができる。
【0044】
本願の糸は、モノフィラメント、マルチフィラメント、ステープルファイバー(スフ)、トウ、ハイバルクスフ、ハイバルクトウ、紡績糸、混紡糸、加工糸、仮撚糸、異形断面糸、中空糸、コンジュゲート糸、POY(部分配向糸)、DTY(延伸加工糸)、POY−DTY、スライバー等をも包含する。また、本願のテキスタイルは織布、編物、不織布、紐や縄を含む組物、綿状ハイバルクスフ、スライバー、多孔質スポンジ、フェルト、紙、網等の繊維構造体と認識されるもの一般を包含する。
【0045】
従って、本発明に係る分解性ポリエステルアミドからなるテキスタイルは、一般衣料用又は医療用衣料用の外衣、作業衣、手術着、ねまき、下着、肌着、裏地、帽子、マスク、包帯、三角巾、ソックス、婦人用ストッキング、婦人用ファウンデーション(ブラジャー、ショーツ等)、パンスト、タイツ、靴下、軍足、手袋、軍手、タオル、ガーゼ、手拭い、カーペット、マット、カーテン、壁紙、衣服芯材、自動車用内装材、マットレス、袋、風呂敷、寝具、布団綿、枕カバー、毛布、シーツ、防寒着用断熱材、レース、テープ、合成又は人工の人造皮革、合成又は人工の人造ファー、合成又は人工の人造スウェード、合成又は人工の人造レザー、網状パイプ等に好適に用いることができる。
【0046】
また、本発明に係る分解性ポリエステルアミドからなるテキスタイルは、医療用又は衛生用に好適に用いることができる。例えば、包帯、三角巾、絆創膏、タオル、使い捨てタオル、使い捨て濡れタオル、営業用ロールタオル、おしぼり、雑巾、ティッシュー、清浄用・消毒用ぬれティッシュー、あかちゃんのおしりふき用ぬれティッシュー、使い捨ておむつ、消毒綿、生理用・おりもの用ナプキン、生理用タンポン、アンダーパッド、手術用・出産用血液吸収用タンポン、衛生用カバーストック材、滅菌バッグ、生ゴミ用ネット、ゴミ袋等に好適に用いることができる。
【0047】
これら医療用又は衛生用の製品は、上記発泡体の場合と同様の方法により、滅菌、殺菌又は消毒のうえ、無菌包装をすることができる。また、上記発泡体の場合と同様の方法により、無菌状態及び又はエンドトキシン・フリーの状態で製品を製造、包装することもできる。
【0048】
さらに本発明に係る分解性ポリエステルアミドからなるテキスタイルは、農業、漁業、林業、工業、建設土木業、運輸交通業を包含する一般産業用途及びレジャー、スポーツを包含するリクエーション用途に好適に用いることができる。例えば、農業用寒冷紗、防虫防鳥網、ふるい、釣り糸、漁網、投網、延縄、オイル吸収材、網、ロープ、ザイル、セイル(帆布)、幌、ターポリン、タイコン、コンテナバッグ、産業用通い袋、セメント袋、肥料袋、濾過材、埋立工事用透水布、軟弱地盤補強用布、人工皮革、製紙用フェルト、フロッピーディスクの裏地、テント、土嚢用袋、植林用ネット、断熱材、防音材、遮光材、衝撃緩衝材、クッション材、結束材、ぬかるみ・雪道用滑り止め材、ネット状パイプ、土木建築用水抜きパイプ等として好適に用いることができる。
【0049】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、この実施例で用いた評価方法は、以下の通りである。
重量平均分子量: ポリヒドロキカルボン酸類の平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム温度40℃、クロロホルム溶媒)により、ポリスチレン標準サンプルとの比較でもとめた。
溶媒中の水分測定: カールフィシャー水分計(MKC−210、京都電子工業株式会社製)を用いて行った。
対数粘度(η): コポリマーの対数粘度数(η)は、ウベローデ粘度計を用 い、コポリマーを塩化メチレン100ml当たり0.1g溶解した溶液を用いて20℃で測定し、下記式(式1)から求め た。
【式1】
η=ln(t/t0)/C
(ここでtは溶液の流出時間、t0は溶媒の流出時間、Cは溶液の濃 度(g /dl)を表わす。)
示差熱分析: 走査熱量計(R−DSC110、セイコー電子社製)で、30℃〜250℃の温度範囲で分析した。
【0050】
実施例1
(1)反応
NYLON6(東レ社製 アミラン 紡糸グレード)21.6gと酸化第一錫0.36gを90%L−乳酸56.0g(0.56モル)に110℃で溶解させた後、脱水を行う。その後、水分が10ppm以下であるオルソジクロロベンゼン208.0gを加え、モレキュラーシーブ3Aが49g充填され、水分が10ppm以下であるオルソジクロロベンゼン69.6gが入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにして、140℃/260mmHgで71時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌し反応させた。なお、モレキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量は、2ppmであった。この反応液に0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶液250mlを加え1時間攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去した。濾塊をイソプロピルアルコール250mlで攪拌した後吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、続いてヘキサン洗浄を行った。60℃熱風乾燥後、41.05g(収率64%)のコポリマーを得た。得られたコポリマーの重量平均分子量は102,000で、このポリマーの示差熱分析によるガラス転移温度は、125.6℃、融点201.4℃であった。
【0051】
(2)フィルムの作製
反応により得た重合平均分子量102,000の該コポリマーを用いて、温度230℃でプレスフィルムを作製した。得られたフィルムは、充分な強度を持っていた。
【0052】
実施例2
(1)反応
NYLON6(東レ社製 アミラン 紡糸グレード)7.2g、酸化第一錫0.36g、90%L−乳酸100.0g(1.00モル)を用いて反応及び後処理を実施例1の(1)と同様に行って、重量平均分子量45,000のコポリマー51.2g(収率65%)を得た。
該コポリマーを示差熱分析したところ、ガラス転移温度は45.8℃、融点は142.7℃、151.4℃及び196.0℃の3つの値を示した。
【0053】
(2)フィルムの作製
反応により得た重合平均分子量45,000の該コポリマーを用いて、温度210℃でプレスフィルムを作製した。得られたフィルムは、充分な強度を持っていた。
【0054】
【発明の効果】
本発明のポリエステルアミドは、脂肪族ポリアミドフィルムでは得られなかった分解性を付与し、また、ポリヒドロキシカルボン酸フィルムにはなかった強度を付与でき、分解性を持ち、更に強度を要する釣り糸用途などに用いることができる材料である。
Claims (14)
- 工程1として、
脂肪族ポリアミドを、ヒドロキシカルボン酸に溶解させ、触媒の存在下、脂肪族ポリアミドとヒドロキシカルボン酸を反応させることを特徴とする、ポリエステルアミドを製造する工程、及び、
工程2として、
工程1の反応系に、有機溶剤を加えて、さらに、脂肪族ポリアミドとヒドロキシカルボン酸を反応させて、分子量をさらに上げることを特徴とする、ポリエステルアミドを製造する工程、
とを含むことを特徴とする、ポリエステルアミドの製造方法。 - 反応系の全過程の少なくとも一部の過程において、有機溶剤の少なくとも一部を、反応系外に取り出し、取り出した有機溶剤が有する水分量以下の水分量を有する有機溶剤を、反応系に追加装入することを特徴とする、請求項1に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- 取り出した有機溶剤を乾燥剤と接触させて水分の少なくとも一部を除去し、その後、反応系に追加装入することを特徴とする、請求項2に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- 乾燥剤が、モレキュラーシーブ類、イオン交換樹脂、五酸化二リン及び金属水素化物からなる群から選択された少なくとも一種である、請求項3に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- 反応系に追加装入する有機溶剤が、50ppm以下の水分量を有するものである、請求項2乃至4に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- 有機溶剤が、エーテル系溶剤、ジフェニルエーテル系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤の中から選択された一種である、請求項1乃至5の何れかに記載のポリエステルアミドの製造方法。
- エーテル系溶剤が、アニソール及び/又はフェネトールである、請求項6に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- ジフェニルエーテル系溶剤が、ジフェニルエーテルである、請求項6記載のポリエステルアミドの製造方法。
- ハロゲン化炭化水素系溶剤が、オルトジクロロベンゼンである、請求項6に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- ヒドロキシカルボン酸が、乳酸又はグリコール酸である、請求項1に記載のポリエステルアミドの製造方法。
- 触媒が、金属第一錫、酸化第一錫、チタニウムイソプロポキシドの中から選択された少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1 に記載のポリエステルアミド製造方法。
- 請求項1乃至11の何れかに記載された製造方法により得られたポリエステルアミド中のヒドロキシカルボン酸単位が30〜90重量%であるポリエステルアミド。
- 請求項12に記載されたポリエステルアミドを、成形後、熱処理することにより得られた耐熱性成型物。
- 熱処理温度が80℃〜160℃である請求項13に記載の成型物。
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