JP2000248442A - 抗菌性交編織物 - Google Patents

抗菌性交編織物

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JP2000248442A JP11055677A JP5567799A JP2000248442A JP 2000248442 A JP2000248442 A JP 2000248442A JP 11055677 A JP11055677 A JP 11055677A JP 5567799 A JP5567799 A JP 5567799A JP 2000248442 A JP2000248442 A JP 2000248442A
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acid
fibers
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Fumio Matsuoka
文夫 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストが高くなく、かつ安全性が高い抗菌性
混合糸を提供する。 【解決手段】 ポリ乳酸系繊維と公定水分率が5%以上
の繊維とからなる交編織物であり、該交編織物には親水
性の界面活性剤が付与され、静菌活性値が2.2以上で
あることを特徴とする抗菌性交編織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性能を有する
交編織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】素材に抗菌性を付与する方法は従来より
今日にいたり行われており、例えば、繊維素材あるいは
繊維布帛やシート等を抗菌性物質によって表面処理を行
う方法がある。しかし、この方法では抗菌性能を付与で
きるものの、抗菌性能の耐久性に劣るという問題があ
る。これを解決する方法として、ナイロンやポリエステ
ルのような繊維素材の製造工程中に活性のある抗菌物質
を混合練り込む方法がある。しかし、この方法では一定
の抗菌性能を示すもののコスト高になる。また、一般
に、抗菌剤自体が一定の毒性を有するものが多く、安全
上問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明らは、上記問題
点に鑑み、コストが高くなく、かつ安全性のある抗菌剤
について、検討した。従来より、乳酸が食品の日持ちを
向上させる食品保存剤として用いられており、乳酸が静
菌・防カビ作用を有することが知られている。しかし、
乳酸の脱水縮合重合体であるポリ乳酸系重合体からなる
繊維やフィルムには、抗菌性が認められるという明確な
報告はなく、ましてやポリ乳酸のポリマー組成物との関
係について抗菌性を論じた報告はない。本発明者らは、
繊維への成形加工工程で、乳酸が有する潜在的な静菌・
防カビ作用を発現させるべく、ポリ乳酸系重合体と抗菌
性との関係について種々検討した結果、ポリ乳酸系重合
体の構成成分においてある特定の組成範囲のものに、顕
著な抗菌活性が認められることを見出し、本発明に到達
した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリ乳酸系繊
維と公定水分率が5%以上の繊維とからなる交編織物で
あり、該交編織物には親水性の界面活性剤が付与され、
静菌活性値が2.2以上であることを特徴とする抗菌性
交編織物を要旨とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリ乳酸系繊維を
構成するポリ乳酸系重合体は、熱可塑性脂肪族ポリエス
テルであって、ポリ(α−ヒドロキシ酸)を主たる繰り
返し単位とする重合体が挙げられる。具体的には、ポリ
(D−乳酸)、ポリ(L−乳酸)、D−乳酸とL−乳酸
との共重合体、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共
重合体、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合
体、DL−乳酸とヒドロキシカルボン酸等が挙げられ、
これらの重合体のうち、融点が80℃以上である重合体
が好ましい。ここで、乳酸とヒドロキシカルボン酸との
共重合体である場合におけるヒドロキシカルボン酸とし
ては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草
酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒ
ドロキシカプリル酸などが挙げられる。
【0006】このようなポリ乳酸系重合体は、数平均分
子量が約20,000以上、好ましくは40,000以
上のものが製糸性及び得られる糸条特性の点で好まし
い。数平均分子量の上限については、溶融紡糸が行える
ものであればよく、150,000程度であればよい。
【0007】ポリ乳酸系重合体には、必要に応じて他の
添加剤、例えば艶消し剤や顔料、結晶核剤等の各種添加
剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加しても良
い。
【0008】ポリ乳酸系繊維の繊維横断面形状は、通常
の丸断面の他、楕円形、菱形、三角形、四角形、多角
形、T形、井形等の異形断面のもの等いずれのものを用
いることができ、適宜選択すればよい。また、中空部を
有する中空断面形状であってもよい。
【0009】ポリ乳酸系繊維は、一種のポリ乳酸系重合
体単独からなる単相形態のものであっても、2種以上の
ポリ乳酸系重合体からなる複合形態のものであってもよ
い。複合形態としては、並列型複合形態、多層型複合形
態、芯鞘型複合形態、分割型複合形態、分割型多葉複合
形態等が挙げられ、用途等に応じて適宜選択すればよ
い。
【0010】本発明の混合糸を構成するポリ乳酸系繊維
において、繊維表面積が大きい方が細菌との接触面積が
増えるため、より静菌作用を発揮でき、また、交編織物
を自然界において分解する生分解性能を要する用途に用
いる場合にも繊維の表面積が大きいものが分解性に優れ
るので、中空断面、異形断面、分割型複合断面等の断面
形状のものを用いることが好ましい。
【0011】ポリ乳酸系繊維の結晶化度は、10〜40
%の範囲にあることが好ましい。繊維の結晶化度を上記
範囲とすることによって、繊維の熱収縮を低く抑え、実
用的な機械的強度を有するものとなる。上記範囲の結晶
化度は、熱処理を行うことや延伸を行うことにより、ま
た、ポリ乳酸系重合体に対して、例えば、タルク、窒化
ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタ
ンなど結晶核剤を添加することにより達成される。結晶
核剤を添加すると繊維の結晶化を促進させ、得られる混
合糸の機械的強度や耐熱性を向上させることができ、し
かも製造時の溶融紡出・冷却工程での紡出糸条間の融着
(ブロッキング)を防止しうる点で好ましい。このよう
な結晶核剤の添加量は、0.1〜3.0重量%の範囲、
より好ましくは0.2〜2.0重量%の範囲であることが
望ましい。
【0012】ポリ乳酸系繊維の単糸繊度は、適宜選択す
ればよいが、0.5デニール以上であることが好まし
い。単糸繊度が0.5デニール未満であると、生産量が
低下する傾向にあり、また生産量を向上させるために紡
糸口金の数を増加させた場合に、紡糸工程が不安定にな
る。また、単糸繊度の上限についても特に限定されな
い。一般的な冷却風で繊維を固化させる方法にいよる製
造面からは、50デニール程度が好ましい。50デニー
ルを超えると、溶融紡糸された糸条の冷却不足により引
き取りが困難になる傾向にあり、また、糸条の冷却を促
進させるために紡糸口金の孔数を減らした場合に生産量
が低下する。
【0013】本発明の交編織物は、前記ポリ乳酸系繊維
と公定水分率5%以上の吸水性を有する繊維とからなる
ものであり、公定水分率が5%以上の繊維としては、天
然繊維である木綿、麻、羊毛、絹などを用いることがで
きる。また、再生繊維として、パルプより得られるビス
コースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、溶剤紡糸され
たレーヨンであるリヨセルなどを用いることもできる。
さらに、合成繊維であっても、ポリエーテルエステルア
ミドを含有したものやポリアルキレンオキシド変性物等
を含有したものも用いることができる。また、公定水分
率5%以上の繊維として、前述したものを2種類以上か
ら構成したものであってもよい。
【0014】公定水分率が5%以上の繊維は、吸水性に
優れるため、後述するポリ乳酸系繊維の静菌・抗菌性能
の発現に寄与する。また、本発明の交編織物の構成繊維
として公定水分率が5%以上の繊維を用いることによっ
て、交編織物に十分な吸水性、保水性を付与することが
できるため、例えば、吸汗性に優れた衣類や、水分の拭
き取り性に優れたワイパーなどの用途に好適に用いるこ
とができる。
【0015】公定水分率5%以上の繊維である天然繊維
や再生繊維は、ポリ乳酸系短繊維と同様に自然界で微生
物により分解される性質を有するため、生分解性が要求
される用途に好適に用いることができる。
【0016】本発明を構成するポリ乳酸系繊維および公
定水分率5%以上の繊維の形態は、短繊維であっても長
繊維であってもよく、適宜選択すればよく、例えば、短
繊維としては紡績糸を、長繊維としてはマルチフィラメ
ントやモノフィラメントの形態のものを用いて交編織す
ればよい。
【0017】交編手法としては、例えば、一般的に使用
されている経編による交編、ダブルニット編機による交
編、シングルニット編機において添糸編を施すことによ
る交編等の交編手法が挙げられる。
【0018】交織手法としては、例えば、経糸にポリ乳
酸系繊維からなる糸条を100%用いた場合には、緯糸
に公定水分率5%以上の繊維からなる糸条を100%用
いるか、あるいは、ポリ乳酸系繊維からなる糸条と公定
水分率5%以上の繊維からなる糸条を1本もしくは2本
交互等適宜組み合わせて使用する方法が挙げられる。
【0019】公定水分率が5%以上の繊維が、後述する
ポリ乳酸系繊維の静菌・抗菌性能の発現に効果的に寄与
するには、ポリ乳酸系繊維からなる糸条と公定水分率5
%以上の繊維からなる糸条との接触点が多ければ多いほ
どよい。そのため、本発明の交編織物としては、それぞ
れの繊維からなる糸条を引き揃えて編織したもの、経糸
にポリ乳酸系繊維からなる糸条を100%用いた場合に
は、緯糸に公定水分率5%以上の繊維からなる糸条を1
00%用いたもの等が好ましい。
【0020】本発明の交編織物のポリ乳酸系繊維と公定
水分率が5%以上の繊維との含有割合(重量比)は、7
0/30〜30/70であることが好ましい。ポリ乳酸
系繊維の割合が30重量%未満であると、本発明が目的
とする抗菌効果が得られない傾向となり、70重量%を
超えると、交編織物の吸水性に劣る傾向となる。
【0021】本発明の交編織物は、親水性の界面活性剤
が付与されており、親水性の界面活性剤としては、例え
ば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノ
ニオン系界面活性剤、両性系界面活性剤等が挙げられ、
これらを単独または混合して用いる。界面活性剤は、所
定濃度(例えば、1〜1.5重量%程度)に調整した水
溶液または水分散液の形態で、交編織物に噴霧するとよ
い。また、交編織する前(繊維製造工程等において)
に、ポリ乳酸系繊維および/または公定水分率5%以上
の繊維に噴霧してもよい。また、これらの繊維が短繊維
である場合、混綿工程で混綿ウエブに噴霧すると、界面
活性剤が付与された繊維は、カード機等の開繊装置で開
繊する際に、絡みつきが減少されるので好ましい。
【0022】交編織物に付与されてなる界面活性剤は、
100ppm以上であることが好ましい。100ppm
未満であると、交編織物の抗菌効果が十分に発揮されに
くい傾向となる。
【0023】ポリ乳酸系重合体は疎水性であるため、ポ
リ乳酸系重合体からなる繊維もまた疎水性である。この
ような疎水性のポリ乳酸系繊維は、素材自身が抗菌性を
持っていても、すなわち、後述するポリ乳酸系繊維を構
成するポリ乳酸系重合体中に、乳酸、ラクチドおよびそ
の他のオリゴ乳酸を含有していても、菌の繁殖を積極的
に抑える抗菌効果は発揮されない。親水性界面活性剤が
付与されることにより、ポリ乳酸系繊維表面が親水性と
なるので、菌との接触が可能となり、菌の繁殖を抑える
ことができると推定される。さらに、本発明の交編織物
は、公定水分率5%以上の繊維とポリ乳酸系繊維とが交
編織されたものであり、それぞれの繊維同士が隣接して
いるため、すなわち、ポリ乳酸系繊維は、公定水分率5
%以上の繊維が含有する水分とも接触した状態であるの
で、菌とも接触しやすくなり、その繁殖を抑えることが
できると推定される。
【0024】このような抗菌効果は、ポリ乳酸系繊維を
構成しているポリ乳酸系重合体中に、微量の乳酸、ラク
チドおよびその他のオリゴ乳酸を含有しているために発
揮されると推察される。ポリ乳酸系繊維を構成するポリ
乳酸系重合体中には、乳酸、ラクチドおよびその他のオ
リゴ乳酸を0.01〜1.0重量%含有していることが
好ましい。乳酸、ラクチドおよびその他のオリゴ乳酸の
含量が0.01重量%未満であると抗菌性能の効果が薄
れ、一方、1.0重量%を超えると常温下でも空気中の
湿気等の水分により加水分解が進行するため、長期保存
安定性に欠ける傾向となる。
【0025】本発明においては、ポリ乳酸系繊維を構成
するポリ乳酸系重合体中に含有する乳酸、ラクチドおよ
びその他のオリゴ乳酸の量を上記範囲とするためには、
重合過程において反応条件を調節すること、あるいは、
重合終了後、溶融状態で減圧することにより過剰のラク
チド、オリゴ乳酸等を除くことにより達成される。
【0026】本発明の交編織物は、統一試験法(繊維製
品衛生加工協議会認定の抗菌効果試験方法)による静菌
活性値が2.2以上である。静菌活性値とは、一定の菌
数の検定菌を標準試料および対象試料に植菌し、一定時
間培養後の標準試料の生菌数をB(cells/m
l)、一定時間培養後の対象試料の生菌数をC(cel
ls/ml)とした場合のlogB−logCで表され
る。静菌活性値が2.2未満であると、菌の繁殖を抑え
ることができるとはいえない。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。実施例において、各物性値は次のようにし
て求めた。また、抗菌性の評価すなわち静菌活性値につ
いては前述の方法により求めた。 (1)融点(℃):パーキンエルマ社製の示差走査熱量
計DSC−7型を使用し、昇温速度を20℃/分として
測定して得た融解吸熱曲線の極値を与える温度を融点
(℃)とした。
【0028】(2)メルトフローレート(以下、MFR
という。)(g/10分):ASTMD 1238に記
載の方法に準じて210℃、荷重2160gにおける溶
融吐出量を測定した。
【0029】(3)抗菌性能:抗菌性能は統一試験法
(繊維製品衛生加工協議会認定の抗菌効果試験方法)に
より、静菌活性値を測定し、抗菌性能を評価した。前記
評価にあたっては、使用菌株として、Staphylococcus a
ureus ATCC 6538P(黄色葡萄状球菌)を用いた。すなわ
ち、バイアル瓶に入れた滅菌済試料0.4gに生菌数を
1±0.3×105に調整した菌液0.2mlを出来る
だけ均一に接種し、37℃で18時間培養する。ツイン
80 0.2%を添加した生理食塩水20mlを加え攪
拌し菌を洗い出す。10倍希釈系列を作成しニュートリ
エント寒天培地と混釈し37℃で24時間以上培養しコ
ロニー数を数え、生菌数を求めた。
【0030】静菌活性値の計算としては、標準試料およ
び試験試料について、上記試験をそれぞれ行い、下式か
ら静菌活性値を求めた。なお、標準試料としては、ナイ
ロン標準白布を用いた。 静菌活性値=logB−logC B:標準試料の18時間培養後、回収した菌数 C:試験試料の18時間培養後、回収した菌数
【0031】実施例1 光学純度が98.8%で、融点170℃、MFR25g
/10分のポリL−乳酸樹脂を溶融し、紡糸温度220
℃、吐出量33g/分の条件下で、孔数36の紡糸口金
より溶融紡糸した。次に、紡出糸条を冷却装置にて冷却
し、紡糸油剤(分子量600のポリエチレングリコール
モノオレートを20重量%含有した油剤)を0.6重量
%付与した後、第1ローラー温度100℃、第1ローラー
速度3000m/分、第2位ローラー温度120℃、第2
ローラー速度4000m/分、巻取速度3970m/分
で巻き取って、75デニール/36フィラメントのマル
チフィラメントを得た。得られたポリ乳酸系マルチフィ
ラメントの強度は3.9g/デニール、100℃×15
分の沸水下における熱収縮率は11%であった。
【0032】公定水分率5%以上の繊維として、平均繊
度1.5デニール、平均繊維長24mmの木綿晒し綿に
よる紡績糸(撚り数19回/インチ、40番手、強度
2.8g/デニール、伸度33%)を用意した。
【0033】次に、インターロック編機(大隈鉄工製)
を用いて、前記2種の糸条を重量割合1:1で交編し
て、本発明の交編物を得た。
【0034】実施例2 ポリ乳酸系マルチフィラメントと木綿紡績糸との交編割
合を3:7(重量比)とした以外は、実施例1と同様に
して本発明の交編物を得た。
【0035】実施例3 ポリ乳酸系マルチフィラメントと木綿紡績糸との交編割
合を7:3(重量比)とした以外は、実施例1と同様に
して本発明の交編物を得た。
【0036】実施例4 実施例1で得たポリ乳酸系マルチフィラメントを300
回追撚した後、1本整経機にて整経したものを経糸とし
て用いた。また、緯糸としては、実施例1で公定水分率
5%以上の繊維として用いた平均繊度1.5デニール、
平均繊維長24mmの木綿晒し綿による紡績糸(撚り数
19回/インチ、40番手、強度2.8g/デニール、
伸度33%)を用い、平織り組織(経84本/インチ、
緯79本/インチ)で製織し、本発明の交織物を得た。
【0037】得られた実施例1〜4の交編織物の抗菌性
能の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0038】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜4は、いずれも静
菌・抗菌性能があることが確認できた。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ポリ乳酸系繊維と公定
水分率が5%以上の繊維とからなる交編織物に親水性界
面活性剤が付与されたものであって、親水性界面活性剤
を付与したことによってポリ乳酸系繊維の表面が親水性
となることで、菌と接触が可能となり、菌の繁殖を抑制
するという静菌・抗菌効果を発揮することができたもの
と考えられる。また、本発明の交編織物には、公定水分
率が5%以上の繊維が含まれているので、空気中の水分
を含有しやすく、このような繊維とポリ乳酸系繊維とが
接触していることで、ポリ乳酸系繊維は、さらに菌と接
触しやすくなる。したがって、公定水分率が5%以上の
繊維は、ポリ乳酸系繊維が静菌・抗菌効果を発現するこ
とに寄与し、また、混合糸自体に良好な吸湿・吸水性を
付与させるものである。
【0040】また、本発明の抗菌性交編織物は、ポリ乳
酸系重合体が抗菌性を発揮するものであるため、人体に
対しても安全性が極めて高い。
【0041】本発明の交編織物は、食品等の各種包装
材、壁紙、各種フィルター、流し等の水切り袋、テーブ
ルクロス、足拭きマット、ふきん等の日用品・生活関連
資材、農園芸資材、医療・衛生材、衣料品等の様々な分
野において、静菌・抗菌性能を発揮することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系繊維と公定水分率が5%以上
    の繊維とからなる交編織物であり、該交編織物には親水
    性の界面活性剤が付与され、静菌活性値が2.2以上で
    あることを特徴とする抗菌性交編織物。
  2. 【請求項2】 交編織物に親水性の界面活性剤が100
    ppm以上付与されていることを特徴とする請求項1記
    載の抗菌性交編織物。
  3. 【請求項3】 ポリ乳酸系繊維が、ポリ(D-乳酸)、
    ポリ(L-乳酸)、D-乳酸とL-乳酸との共重合体、D-
    乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、L-乳酸と
    ヒドロキシカルボン酸との共重合体、DL−乳酸とヒド
    ロキシカルボン酸との共重合体から選ばれるいずれかの
    重合体、あるいはこれらのブレンド体であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の抗菌性交編織物。
  4. 【請求項4】 公定水分率が5%以上の繊維を30〜7
    0重量%含有していることを特徴とする請求項1から3
    のいずれかに記載の抗菌性交編織物。
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