JP3617509B2 - Icカード及び情報処理端末、3者間データ通信システム及び方法 - Google Patents

Icカード及び情報処理端末、3者間データ通信システム及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データを保持するメモリ機能を備えるとともに非接触によりメモリへの読み書きが可能な非接触ICカード又はICチップに係り、特に、無線データにより外部のリーダ/ライタからメモリ機能へのアクセスを行なうための無線インターフェースを備えるとともに、外部機器と接続するための有線インターフェースを備えた非接触ICカード又はICチップ、並びに、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる携帯電話機、PDAやパーソナル・コンピュータなどの情報処理端末に関する。
【0002】
また、本発明は、ICカード又はICチップに対して読み書き動作を行なう読み書き装置と、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる情報処理端末の間のICカード又はICチップを介在させた3者間通信システム及び3者間通信方法に係り、特に、電磁波からなる質問信号を送出する読み書き装置と質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって読み書き装置の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行なうICカードが一体化され、電磁検出によりICカードとして起動し、通常の電源投入により読み書き装置として起動するICモジュールを利用した3者間通信システム及び3者間通信方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来から、本人確認や認証処理のために暗証番号やパスワードを用いたさまざまな装置が考案され、実用に供されている。例えば、銀行やその他の金融機関において、キャッシュ・カードやクレジット・カードを使用する際には、キャッシュ・ディスペンサやその他の金融端末上で、本人認証の手段として、暗証番号やパスワードの入力を使用者に対して促し、使用者から正しい暗証番号やパスワードが入力されたことを確認してから、入出金動作を行なうようになっている。
【0004】
1枚のキャッシュ・カード上に配設されている磁気ストライプなどの記憶媒体の中には、その銀行に対してのみ使用可能な記憶領域しか設けられていない。したがって、上述したような暗証番号あるいはパスワードの入力は、この単一の記憶領域へのアクセスに過ぎないので、偽造や盗用に対する保護は充分とは言い難い。
【0005】
このため、偽造防止などの観点から、キャッシュ・カードやクレジット・カードなどに電気的な接点を持った接触式ICカードや、無線データを介して非接触でデータの読み書きを行う非接触ICカードがよく使われるようになってきている。例えばキャッシュ・ディスペンサやコンサート会場の出入口、駅の改札口などに設置されたICカード・リーダ/ライタは、利用者がかざしたICカードに非接触でアクセスすることができる。
【0006】
利用者が暗証番号をICカード・リーダ側に入力して、入力された暗証番号をICカード上に格納された暗証番号と照合することで、ICカードとICカード・リーダ/ライタ間で本人確認又は認証処理が行なわれる。そして、本人確認又は認証処理に成功した場合には、例えば、ICカード内に保存されているアプリケーションの利用が可能となる。ここで、ICカードが保持するアプリケーションとしては、例えば、電子マネーや電子チケットなどの価値情報を挙げることができる。(ICカード・アクセス時に使用する暗証番号のことを、特にPIN(Personal Identification Number)と呼ぶ。)
【0007】
最近では、微細化技術の向上とも相俟って、比較的大容量の記憶空間を持つICカードが出現し、普及してきている。従来のキャッシュ・カードなどにおいては単一の記憶領域すなわち単一のアプリケーションしか担持しないので、各用途又は目的毎に応じた複数のカードを持ち歩く必要がある。これに対して、このような大容量メモリ付きのICカードによれば、複数のアプリケーションを同時に格納しておくことができるので、1枚のICカードを複数の用途に利用することができる。例えば、1枚のICカード上に、電子決済を行なうための電子マネーや、特定のコンサート会場に入場するための電子チケットなど、2以上のアプリケーションを格納しておき、1枚のICカードをさまざまな用途に適用させることができる。
【0008】
さらに、ICカードがカード用リーダ/ライタ(カード読み書き装置)との非接触インターフェースの他に、外部機器と接続するための外部有線インターフェースを備えることにより、ICカードを携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)やパーソナル・コンピュータなどの情報処理端末に接続したり内蔵したりして用いることができる(但し、端末に内蔵される多くの場合、ICカードはワンチップ化して構成される。以下では、ICカード及びICチップを総称して単に「ICカード」と呼ぶことにする)。
【0009】
このような場合、ICカードを利用したさまざまなアプリケーション・サービスを、情報処理端末上で実行することができる。例えば、情報処理端末上のキーボードやディスプレイなどのユーザ・インターフェースを用いてICカードに対するユーザインタラクションを情報処理端末上で行なうことができる。また、ICカードが携帯電話機と接続されていることにより、ICカード上の記憶内容を電話網経由でやり取りすることもできる。
【0010】
このようにICカードが非接触インターフェースと外部有線インターフェースという2種類のインターフェースを備えることにより、便利なことが多い。例えば、外部有線インターフェースに接続されている情報処理端末は、ICカードを介して、カード読み書き装置との間で非接触データ通信を行なうことができる。
【0011】
また、このような非接触データ通信は、コネクタの接続などの手作業を含まないので、挿脱の繰り返しによるコネクタ・ピンの破損や摩耗など部品の機械的なダメージを伴わない。
【0012】
例えば、ユーザがICカード内蔵型の携帯端末を携行し、また、音楽や画像などのコンテンツ、あるいはゲームなどのプログラムを配布する街頭端末にカード読み書き装置が搭載されているとする。ユーザは、街頭端末上のカード読み書き装置に携帯端末をかざすだけで、カード読み書き装置と携帯端末間の非接触データ通信が開始され、所望のコンテンツやプログラムが携帯端末側にダウンロードされる。
【0013】
しかしながら、ICカードに接続された情報処理端末とカード読み書き装置間のデータ通信を行なうための機構は存在しない。
【0014】
また、最近では、実装技術の進歩により、ICカード機能とその読み書き装置を一体化して単一の半導体チップとして構成することが可能となってきている。このようなICチップは、電磁検出によりICカードとして起動し、通常のパワーオン操作により読み書き装置として起動するようになっている。
【0015】
このような読み書き機能を一体化されたICモジュールを介在させたデータ通信の機構もいまだ存在しない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、無線データにより外部のリーダ/ライタからメモリ機能へのアクセスを行なうための無線インターフェースを備えるとともに、外部機器と接続するための有線インターフェースを備えた優れた非接触ICカード又はICチップ、並びに、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる優れた情報処理端末を提供することにある。
【0017】
本発明のさらなる目的は、ICカードを利用して非接触データ通信を行なうことができる、優れたデータ通信システム及びデータ通信方法を提供することにある。
【0018】
本発明のさらなる目的は、ICカードに接続された情報処理端末とカード読み書き装置間で好適な非接触データ通信を行なうことができる、優れたデータ通信システム及びデータ通信方法を提供することにある。
【0019】
本発明のさらなる目的は、ICカード又はICチップに対して読み書き動作を行なう読み書き装置と、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる情報処理端末の間にICカード又はICチップを介在させた、優れた3者間通信システムを提供することにある。
【0020】
本発明のさらなる目的は、電磁波からなる質問信号を送出する読み書き装置と質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって読み書き装置の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行なうICカードが一体化され、電磁波検出によりICカードとして起動し、通常の電源投入により読み書き装置として起動するICモジュールを利用した、優れた3者間通信システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、所定の情報を保持するためのメモリと、
前記メモリに対するアクセス動作を制御する制御部と、
前記メモリにアクセスする読み書き装置と無線通信を行う無線通信部と、
チップ外部の情報処理端末と接続するための外部インターフェースとを備え、
前記無線通信部を介して前記読み書き装置と通信を行う際に、前記読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換して、あるいは別のパケット構造に変換して、前記外部インターフェースを介して前記情報処理端末に送信する、
ことを特徴とするICカードである。
【0022】
また、本発明の第2の側面は、所定の情報を保持するためのメモリと、
前記メモリに対するアクセス動作を制御する制御部と、
前記メモリにアクセスする読み書き装置と無線通信を行う無線通信部と、
チップ外部の情報処理端末と接続するための外部インターフェースとを備え、
前記無線通信部を介して前記読み書き装置と通信を行う際に、前記外部インターフェースを介した前記情報処理端末からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換して、あるいは別のパケット構造に変換して、前記無線通信部を介して前記読み書き装置に送信する、
ことを特徴とするICカードである。
【0023】
ここで、前記無線通信部は、前記読み書き装置からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって前記読み書き装置の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて非接触データ通信を行なうことができる。
【0024】
本発明の第1及び第2の側面に係るICカードによれば、カード読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、外部インターフェースを介して情報処理端末に送信することができる。また逆に、外部インターフェースを介して情報処理端末から受信したデータをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、非接触インターフェースを介してカード読み書き装置に送信することができる。
【0025】
したがって、本発明の第1及び第2の側面に係るICカードを搭載した情報処理端末は、ICカードを介してカード読み書き装置との間でデータ通信を行なうことができる。
【0026】
例えば、ユーザがICカード内蔵型の携帯端末を携行し、また、音楽や画像などのコンテンツ、あるいはゲームなどのプログラムを配布する街頭端末にカード読み書き装置が搭載されているとする。ユーザは、街頭端末上のカード読み書き装置に携帯端末をかざすだけで、カード読み書き装置と携帯端末間の非接触データ通信が開始され、所望のコンテンツやプログラムが携帯端末側にダウンロードされる。
【0027】
前記制御部は、前記無線通信部を介した前記読み書き装置との無線通信動作に従って変化する内部状態を前記外部インターフェース経由で前記情報処理端末に通知するようにしてもよい。あるいは、前記制御部は、前記無線通信部を介した前記読み書き装置との無線通信動作に従って変化する内部状態を前記外部インターフェース以外の専用の通信路を介して前記情報処理端末に通知するようにしてもよい。
【0028】
これに対し、前記情報処理端末側では、通知された内部状態に応じて、ICカードを介した読み書き装置とのデータ通信を行なうことができる。例えば、ICカードが書き込み準備完了状態であればデータ送信を行なうことができ、また、読み出し準備完了状態であればデータ受信を行なうことができる。
【0029】
また、本発明の第3の側面は、読み書き装置と無線通信を行うICチップを装備した情報処理端末であって、
前記ICチップを接続する外部インターフェースと、
該端末の動作を統括的にコントロールする制御部を備え、
前記ICチップの内部状態に応じて、前記外部インターフェースを介して前記ICチップに対してデータを送受信する、
ことを特徴とする情報処理端末である。
【0030】
このような情報処理端末に搭載されたICチップは、前記読み書き装置からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって前記読み書き装置の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて非接触データ通信を行なうことができる。そして、ICチップは、読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、外部インターフェースを介して情報処理端末に送信することができる。また逆に、外部インターフェースを介して情報処理端末から受信したデータをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、非接触インターフェースを介して読み書き装置に送信する。
【0031】
これによって、本発明の第3の側面に係る情報処理端末は、ICチップを介して読み書き装置との間でデータ通信を行なうことができる。
【0032】
本発明の第3の側面に係る情報処理端末は、前記ICチップから、前記外部インターフェース経由で前記読み書き装置との無線通信動作に従って変化する内部状態の通知を受けるようにしてもよい。あるいは、前記ICチップから、前記外部インターフェース以外の専用の通信路を介して前記読み書き装置との無線通信動作に従って変化する内部状態の通知を受けるようにしてもよい。
【0033】
そして、前記制御部は、前記ICチップが読み出し準備完了状態であることに応答して前記外部インターフェース経由で前記ICチップからデータを受信するようにすればよい。
【0034】
また、前記制御部は、前記ICチップが書き込み準備完了状態であることに応答して前記外部インターフェース経由で前記ICチップへデータを送信するようにすればよい。
【0035】
また、本発明の第の側面は、ICカードに対して読み書き動作を行なう読み書き装置と、有線インターフェースを介してICカードに接続される情報処理端末の間にICカード又はICチップを介在させてなる3者間データ通信方法であって、
情報処理端末がICカードに対して内部状態を問い合わせ、ICカードがこれに返信するステップと、
読み書き装置がICカードをポーリングするステップと、
ICカードがポーリングを受信してレスポンスを読み書き装置に返すステップと、
ICカードが用意するサービスを用いて読み書き装置がICカードと非接触データ通信を行ない、ICカードへのデータの書き込みを行なうステップと、
ICカードの内部状態の問い合わせによりICカードへのデータの書き込みの終了を検出したことに応答して、情報処理端末がICカードから該データの読み出しを行なうステップと、
を具備することを特徴とする3者間データ通信方法である。
【0036】
また、本発明の第の側面は、ICカードに対して読み書き動作を行なう読み書き装置と、有線インターフェースを介してICカードに接続される情報処理端末の間にICカード又はICチップを介在させてなる3者間データ通信方法であって、
ICカードが用意するサービスを用いて情報処理端末がICカードとデータ通信を行ない、ICカードへのデータの書き込みを行なうステップと、
読み書き装置がICカードをポーリングするステップと、
情報処理端末とのトランザクション終了後に、ICカードがポーリングを受信してレスポンスを読み書き装置に返すステップと、
ICカードからのレスポンスに応答して、ICカードが用意するサービスを用いて読み書き装置がICカードから該データの読み出しを行なうステップと、
を具備することを特徴とする3者間データ通信方法である。
【0037】
本発明の第4及び第5の側面によれば、カード読み書き装置と、非接触インターフェースによりカード読み書き装置とデータ交換を行なうICカードと、外部有線インターフェース経由でICカードに接続されている情報処理端末の3者によるデータ通信システムを構成することができる。そして、このデータ通信システムは、カード読み書き装置側からICカード経由で情報処理端末にデータが流れる「ダウンロード」と、逆に、情報処理端末側からICカード経由でカード読み書き装置にデータが流れる「アップロード」という2通りの動作を実現することができる。
【0038】
また、本発明の第の側面は、ICカード機能部とカードの読み書き装置機能部が一体化して構成されるICモジュールを介在して、前記ICカード機能と無線通信インターフェースによって接続される外部のカード読み書き装置と、前記ICモジュールと無線通信インターフェースによって接続される情報端末の間でデータ転送を行なう3者間データ転送システムであって、前記ICカードは、
内部電源が投入されたことに応答して前記ICカード読み書き機能部が起動して前記情報処理端末とのトランザクションを行なう有線通信モードで動作するとともに、外部のカード読み書き装置からの搬送波を検出したことに応答して前記ICカード機能部が起動して外部のカード読み書き装置とのトランザクションを行なう無線通信モードで動作し、
前記有線通信モード下でアクティベート・コマンドにより一時的に無線通信モードに切り換わるとともに、非アクティベート・コマンドにより有線通信モードに戻り、
前記無線通信モード下で、外部のカード読み書き装置からの第2のアクティベート・コマンドにより一時的に有線通信モードに切り換わるとともに、第2の非アクティベート・コマンドにより無線通信モードに戻る、
ことを特徴とする3者間データ転送システムである。
【0039】
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0040】
本発明の第の側面に係る3者間データ転送システムによれば、前記ICカードが有線通信モードで動作している場合、まず、前記情報処理端末がアクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを一時的に無線通信モードに切り換え、次いで、外部のカード読み書き装置が該一時的な無線通信モード下で前記ICカードにデータを書き込み、前記ICカードへのデータ書き込みの終了に応答して、前記情報処理端末が非アクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを有線通信モードに戻し、次いで、前記ICカードに書き込まれたデータを読み出すことによって、ICカードを介して外部のカード読み書き装置から前記情報処理端末へデータを転送することができる。
【0041】
また、本発明の第の側面に係る3者間データ転送システムによれば、前記ICカードが有線通信モードで動作している場合、まず前記情報処理端末が前記ICカードにデータを書き込んだ後、アクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを一時的に無線通信モードに切り換え、次いで、外部のカード読み書き装置が該一時的な無線通信モード下で前記ICカードからデータを読み出し、前記ICカードからのデータ読み出しの終了に応答して、前記情報処理端末が非アクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを有線通信モードに戻すことによって、ICカードを介して前記情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを転送することができる。
【0042】
また、本発明の第の側面に係る3者間データ転送システムによれば、前記ICカードが無線通信モードで動作している場合、まず外部のカード読み書き装置が前記ICカードにデータを書き込んだ後、第2のアクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを一時的に有線通信モードに切り換え、次いで、前記情報処理端末が該一時的な有線通信モード下で前記ICカードからデータを読み出し、前記ICカードからのデータ読み出しの終了に応答して、外部のカード読み書き装置が第2の非アクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを無線通信モードに戻すことによって、ICカードを介して外部のカード読み書き装置から前記情報処理端末へデータを転送することができる。
【0043】
また、本発明の第の側面に係る3者間データ転送システムによれば、前記ICカードが無線通信モードで動作している場合、まず外部のカード読み書き装置が第2のアクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを一時的に有線通信モードに切り換え、次いで、前記情報処理端末が該一時的な有線通信モード下で前記ICカードへデータを書き込み、前記ICカードへのデータ書き込みの終了に応答して、外部のカード読み書き装置が第2の非アクティベート・コマンドを発行して前記ICカードを無線通信モードに戻し、前記ICカードに書き込まれたデータを読み出すことによって、ICカードを介して前記情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを転送することができる。
【0044】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
【0046】
A.非接触データ通信システムの基本構成
本発明は、ICカードを利用した非接触データ通信システムを提供するものであり、より具体的には、ICカードに接続された情報処理端末とカード読み書き装置間で好適な非接触データ通信を実現するものである。
【0047】
例えば、ユーザがICカード内蔵型の携帯端末を携行し、また、音楽や画像などのコンテンツ、あるいはゲームなどのプログラムを配布する街頭端末にカード読み書き装置が搭載されているとする。ユーザは、街頭端末上のカード読み書き装置に携帯端末をかざすだけで、カード読み書き装置と携帯端末間の非接触データ通信が開始され、所望のコンテンツやプログラムが携帯端末側にダウンロードされる。
【0048】
ここで、まず、ICカード及びカード読み書き装置間の非接触データ通信の仕組みについて、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0049】
カード読み書き装置とICカード間の無線通信は、例えば電磁誘導の原理に基づいて実現される。図1には、電磁誘導に基づくカード読み書き装置とICカードとの無線通信の仕組みを概念的に図解している。カード読み書き装置は、ループ・コイルで構成されたアンテナLRWを備え、このアンテナLRWに電流IRWを流すことでその周辺に磁界を発生させる。一方、ICカード側では、電気的にはICカードの周辺にループ・コイルLが形設されている。ICカード側のループ・コイルL端にはカード読み書き装置側のループ・アンテナLが発する磁界による誘導電圧が生じて、ループ・コイルL端に接続されたICカードの端子に入力される。
【0050】
カード読み書き装置側のアンテナLRWとICカード側のループ・コイルLは、その結合度は互いの位置関係によって変わるが、系としては1個のトランスを形成していると捉えることができ、ICカードの読み書き動作を図2に示すようにモデル化することができる。
【0051】
カード読み書き装置側では、アンテナLRWに流す電流IRWを変調することによって、ICチップ上のループ・コイルLに誘起される電圧Vは変調を受け、そのことを利用してカード読み書き装置はICカードへのデータ送信を行なうことができる。
【0052】
また、ICカードは、カード読み書き装置へ返送するためのデータに応じてループ・コイルLの端子間の負荷を変動させる機能(Load Switching)を持つ。ループ・コイルLの端子間の負荷が変動すると、カード読み書き装置側ではアンテナ端子間のインピーダンスが変化して、アンテナLRWの通過電流IRWや電圧VRWの変動となって現れる。この変動分を復調することで、カード読み書き装置はICカードの返送データを受信することができる。
【0053】
すなわち、ICカードは、カード読み書き装置からの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって、カード読み書き装置側の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行なうことができる訳である。
【0054】
B.第1の実施形態
本発明の第1の実施形態に係るICカードは、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末、あるいはパーソナル・コンピュータ(PC)などの情報処理端末に接続して用いられる。このため、ICカードは、カード読み書き装置と接続するための非接触インターフェース以外に、外部機器接続用の外部インターフェースを備えている。以下で説明する実施形態では外部インターフェースは有線インターフェースで構成されるが、本発明の要旨はこれに特に限定されるものではなく、無線インターフェースで構成されていてもよい。
【0055】
図3には、本発明の実施形態に係るICカード100のハードウェア構成を模式的に示している。同図に示すように、ICカード100は、アンテナ部101と、アナログ部102と、ディジタル制御部103と、メモリ104と、外部インターフェース105とで構成されている。
【0056】
アンテナ部101は、図示しないカード読み書き装置との間で非接触データの送受信を行なう。アナログ部102は、検波、変復調、クロック抽出など、アンテナ部101から送受信されるアナログ信号の処理を行なう。
【0057】
ディジタル制御部103は、送受信データの処理やその他ICカード内の動作を統括的にコントロールする。ディジタル制御部103は、アドレス可能なメモリ104をローカルに接続しており、電子マネーや電子チケットなどのアプリケーションを格納したり、ディジタル制御部103が実行するプログラム・コードをロードしたり、実行中の作業データを保存するために使用することができる。
【0058】
外部インターフェース105は、カード読み書き装置(図示しない)と結ぶ非接触インターフェースとは相違するインターフェース・プロトコルにより、ディジタル制御部103が携帯端末110などの外部機器と接続するための機能モジュールである。メモリ104に書き込まれたデータは、外部インターフェース105を経由して、携帯端末110に転送することができる。
【0059】
ここで、カード読み書き装置と通信を行なう際に、カード読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、外部インターフェースを介して携帯端末110に送信する。また逆に、外部インターフェースを介して携帯端末110から受信したデータをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、非接触インターフェースを介してカード読み書き装置に送信する。
【0060】
本実施形態では、ICカード100は、携帯端末110に内蔵して用いられることを想定しており、外部インターフェース105には、UARTやICのような有線インターフェースを使用する(後述)。但し、外部インターフェース105のインターフェース仕様は特に限定されず、有線インターフェースであっても、あるいはBluetoothやIEEE.802.11bなどの無線インターフェースであってもよい。
【0061】
また、本実施形態では、ICカード100と携帯端末110間は、外部インターフェース105以外に、専用信号線121によっても結ばれている。ディジタル制御部103は、ICカード100の内部状態の変化を検出すると、外部インターフェース105経由であるいは外部インターフェース105を介さず、専用信号線121を介して携帯端末110側に直接通知することができる。ここで言う内部状態には、ICカード100がカード読み書き装置とのデータ通信がReady又はNot Readyであるかを示す情報などが含まれる。
【0062】
ICカード100は、例えば、アンテナ部101経由で受信されるカード読み書き装置からの受信電波によって駆動することができる。勿論、携帯端末110側からの供給電力によって、一部又は全部が動作するように構成されていてもよい。
【0063】
携帯端末110は、例えば携帯電話機やPDA、パーソナル・コンピュータ(PC)などの情報処理端末に相当する。携帯端末110は、プログラム制御部111と、表示部112と、ユーザ入力部113とで構成される。
【0064】
プログラム制御部111は、例えばマイクロプロセッサと、RAMと、ROMで構成され(いずれも図6には図示しない)、マイクロプロセッサは、ROMに格納されたプログラム・コードに従って、RAMを作業領域に用いてさまざまな処理サービスを実行する。処理サービスには、携帯電話機など携帯端末110本来の機能の他に、ICカード100に対する処理も含まれる。勿論、プログラム制御部111は、ハード・ディスクなどの外部記憶装置や、その他の周辺装置を備えていてもよい。
【0065】
プログラム制御部111は、外部インターフェース105経由で、ICカード100にアクセスすることができる。
【0066】
また、本実施形態では、プログラム制御部111は、ICカード100−2側とは専用信号線121を介して直接結ばれている。プログラム制御部111には、この専用信号線121を用いて、ICカード100の内部状態の変化が通知される。
【0067】
表示部112は、例えば液晶表示ディスプレイ(LCD:liquid Crystal Display)で構成される。表示部112は、例えば、プログラム制御部111における処理結果などを画面出力してユーザに通知することができる。
【0068】
ユーザ入力部113は、キーボードやジョグダイヤル、あるいは表示部112の表示画面に重畳されたタッチパネルなどで構成され、ユーザが携帯端末110にコマンドやデータを入力するために使用される。
【0069】
携帯端末110内のプログラム制御部111は、バッテリなど図示しない主電源からの給電により駆動する。
【0070】
ICカード100が内蔵された携帯端末110のユーザが携帯端末110を所定のカード読み書き装置にかざすことにより、ICカード100とカード読み書き装置間の無線通信が開始され、無線インターフェースとしてのアンテナ部101及びアナログ部102を介して、ディジタル部103とカード読み書き装置の間でデータ交換が行なわれる。
【0071】
ディジタル制御部103は、データ交換の度に、カード読み書き装置との通信フェーズなどの内部状態が遷移していく。本実施形態では、ディジタル制御部103にローカル接続されているメモリ104の特定のアドレスは、この内部状態をインジケートするための状態フラグに割り当てられている。
【0072】
ディジタル制御部103は、この状態フラグの内容の変化を、外部インターフェース105又は専用信号線121を介して、携帯端末110側のプログラム制御部111に直接通知する。
【0073】
プログラム制御部111は、通知された内部状態に対応した処理を行う。例えば、「只今通信中」などの内部状態を表示部112上でアイコン表示したり、ユーザ入力をプロンプトするダイアログを開いたり、内部状態に対応したアプリケーションを起動したり、電話回線に接続したり(但し、携帯電話機の場合)、LANやインターネットなどの外部ネットワークへの通信を開始したりする。携帯端末110が電話網やネットワークに接続されている場合、さらに、ICカード100−2とカード読み書き装置間の通信データをネットワーク上のホストに送信したり、逆にホストからダウンロードしたデータをICカード100−2経由でカード読み書き装置に送信したりすることができる。
【0074】
図4には、カード読み書き装置側に蓄積されているデータをICカード経由でこれに接続されている情報処理端末にダウンロードするときのシーケンスを示している。
【0075】
情報処理端末上では、例えばICカード操作用のアプリケーションが起動すると、外部有線インターフェースを介してICカードにActivationメッセージが送信され、ICカードはこれに対してレスポンスを返す。
【0076】
この後、情報処理端末は、外部インターフェース経由で、ICカードに対して内部状態を問い合わせるメッセージ(Request Status)を繰り返し送信し、ICカードはこれに返信する。
【0077】
他方、カード読み書き装置は、非接触インターフェースを用いて、常にICカードのICカードをポーリングしている。ICカードは、ポーリングを受信し認識すると、カード読み書き装置にレスポンスを返す。
【0078】
カード読み書き装置は、ICカードからの応答を受け付けると、今度はICカードにサービス要求メッセージ(Request Service)を送信して、ICカードがサポートするサービス内容を返信する。
【0079】
そして、カード読み書き装置は、ICカードが用意するサービスを用いてICカードと非接触データ通信を行なう。例えば、ICカードからのRead(読み出し)や、ICカードへの書き込み(Write)などを行なう。
【0080】
ICカードは、カード読み書き装置とのデータ通信の間、逐次内部状態を変化させている。例えば、読み出し(Read)動作のReady/Not Readyや、書き込み(Write)動作のReady/Not Readyなどである。そして、ICカード内では、内部メモリ空間上の特定のアドレスを内部状態をインジケートするために割り当てている(前述)。
【0081】
ICカードと外部有線インターフェースを介して接続されている情報処理端末は、ICカードの内部状態を問い合せ続けている(前述)。そして、ICカードがカード読み書き装置とのトランザクション(すなわち、データのダウンロード)の終了を検出すると、情報処理端末は、ICカードにサービス要求メッセージ(Request Service)を送信して、ICカードがサポートするサービス内容を返信する。
【0082】
情報処理端末は、ICカードに対して読み出し(Read)要求メッセージを行なうことにより、カード読み書き装置からICカードに書き込まれたデータの読み出しすなわちダウンロードを行なうことができる。また、情報処理端末は、ICカードに対して書き込み(Write)要求メッセージを送信してもよい。
【0083】
ICカードからのダウンロードに関する一連の動作が完了すると、情報処理端末はICカードにDiactivationメッセージを送信し、これに対するICカードからのレスポンスを受信して、本処理を終了する。
【0084】
また、図5には、ICカードに接続されている情報処理端末からICカード経由でカード読み書き装置にデータをアップロードするときのシーケンスを示している。
【0085】
情報処理端末上では、例えばICカード操作用のアプリケーションが起動すると、外部有線インターフェースを介してICカードにActivationメッセージが送信される。
【0086】
情報処理端末は、ICカードからレスポンスを受信すると、今度はICカードにサービス要求メッセージ(Request Service)を送信して、ICカードがサポートするサービス内容を返信する。
【0087】
そして、情報処理端末は、ICカードが用意するサービスを用いて、外部有線インターフェース経由でICカードとデータ通信を行なう。例えば、ICカードからのRead(読み出し)や、ICカードへの書き込み(Write)などを行なう。情報処理端末は、カード読み書き装置にアップロードしたいデータをICカードに書き込む。
【0088】
他方、カード読み書き装置は、非接触インターフェースを用いて、常にICカードのICカードをポーリングしている。但し、ICカードは、情報処理端末によってActivationされた後、情報処理端末とのトランザクションが終了するまでは、ポーリングに対するレスポンスを行なわず、カード読み書き装置を待機させる。
【0089】
情報処理端末は、ICカードへのトランザクションが完了すると、ICカードのポーリングに対するレスポンスをイネーブルする。その後、情報処理端末は、外部インターフェース経由で、ICカードに対して内部状態を問い合わせるメッセージ(Request Status)を繰り返し送信する。
【0090】
ICカードは、ポーリングに対するレスポンスをイネーブルされると、カード読み書き装置側からのポーリングを認識して、カード読み書き装置にレスポンスを返す。
【0091】
カード読み書き装置は、ICカードからの応答を受け付けると、今度はICカードにサービス要求メッセージ(Request Service)を送信して、ICカードがサポートするサービス内容を返信する。
【0092】
そして、カード読み書き装置は、ICカードが用意するサービスを用いてICカードと非接触データ通信を行なう。この場合、情報処理端末によってICカードに書き込まれているアップロード用のデータのRead(読み出し)を行なう。
【0093】
ICカードは、カード読み書き装置とのデータ通信の間、逐次内部状態を変化させている。
【0094】
情報処理端末は、ICカードの内部状態を問い合せ続けている(前述)。そして、ICカードがカード読み書き装置とのトランザクション(すなわち、データのアップロード)の終了を検出すると、情報処理端末はICカードにDiactivationメッセージを送信し、これに対するICカードからのレスポンスを受信して、本処理を終了する。
【0095】
ICカードは、図4及び図5に示すようなダウンロードやアップロードなどの手順をひとまとまりにしてマイクロコマンドを形成して、例えばデータ処理部40内のROM42やEEPROM43内に格納しておけばよい。
【0096】
C.第2の実施形態
最近では、実装技術の進歩により、ICカード機能とその読み書き装置を一体化して単一の半導体チップとして構成することが可能となってきている。このようなICチップは、電磁波検出によりICカードとして起動し、通常のパワーオン操作により読み書き装置として起動するようになっている。
【0097】
本発明の第2の実施形態は、このようなICカード機能とカードの読み書き装置機能が一体化して構成されるICモジュールを利用した3者間通信システムに関する。
【0098】
図6には、読み書き機能が一体化したICカード100のハードウェア構成を示している。同図に示すように、このICカード100は、アナログ部102に相当するカード機能部30と、ディジタル制御部103、メモリ104及び外部インターフェース105に相当するデータ処理部40と、カード読み書き部50で構成される。
【0099】
カード機能部30では、アンテナ32で受信された搬送波は、整流器31で整流された後、データ処理部40内の信号処理部44に供給されるとともに、シリアル・レギュレータ33を介して論理回路38に供給されている。
【0100】
論理回路38は、シリアル・レギュレータ33からの電圧を制御して、ICカード100で使用するための適正な電源電圧VDDを供給するようになっている。
【0101】
シリアル・レギュレータ33は、入力電圧の如何に拘わらず、出力電圧をほぼ一定に保つようになっている。すなわち、入力電圧が高いときには、内部インピーダンスを高くして、逆に入力電圧が低いときには内部インピーダンスを低くすることによって、電圧を保つ動作を可能とする。
【0102】
電圧検出器39は、論理回路38に接続された外部電源(バッテリなど)の出力端子電圧を監視して、外部電源の電圧が所定電圧を下回った場合には外部電源の使用を禁止する信号を論理回路38に出力するようになっている。
【0103】
また、カード機能部30において、アンテナ32から入力された電波は、搬送波検出器34で受信電波中に搬送波が含まれているか否かが判断され、含まれている場合には、搬送波検出信号VRが論理回路38に出力される。論理回路38は、さらに、データ処理部40に対して搬送波が検出された旨の信号を出力することができる。
【0104】
クロック抽出器35は、アンテナ32から入力された電波からクロックを抽出して、これをクロック選択器36に供給する。また、クロック発振器37は、例えばICカード100外に配設された水晶振動子で構成され、ICカード100上で使用される駆動周波数のクロックを発生して、クロック選択器36に供給する。クロック選択器36は、クロック抽出器35から供給されたクロック、又は、クロック発振器37から供給されたクロックのいずれか一方を選択して、ICカード100内の各部に供給する。
【0105】
一方、カード読み書き部50は、送信アンプ51と、受信信号検出器53と、受信アンプ・フィルタ54と、送受信用のアンテナ52及び55で構成される。
【0106】
データを送信するときは、データ処理部40の信号処理部44によって変調並びにD/A変換されて、アナログ・ベースバンドにアップコンバートされた送信信号(質問信号)が送信アンプを介してアンテナ51から送出される。また、アンテナ52から受信された信号(応答信号)は、受信信号検出器53によって検出され、受信アンプ54で増幅されてから、信号処理部44に供給される。信号処理部44は、アナログ・ベースバンド信号にダウンコンバートし、D/A変換並びに復調処理して、ディジタル・データを再現する。
【0107】
なお、ICカードとカード読み書き装置の間のカード読み書き動作は、図1及び図2を参照しながら既に説明した通りである。
【0108】
データ処理部40は、先述の信号処理部44の他、CPU(Central Processing Unit)45と、DES(Data Encryption Standard)エンジン46と、CRC(Cyclic Redundancy Check)47と、RAM(Random Access Memory)41と、ROM(Read Only Memory)42と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)43と、UARTインターフェース48と、ICインターフェース49を備えており、各部は内部バスによって相互接続されている。
【0109】
CPU45は、ICカード100内の動作を統括的に制御するメイン・コントローラであり、オペレーティング・システム(OS)の制御下で、例えばROM42(あるいはEEPROM43)に格納されたプログラム・コードを実行するようになっている。例えば、CPU45は、カード機能部30やカード読み書き部40を介して送受信されるデータに関するアプリケーションを実行するようになっている。
【0110】
信号処理部44は、カード機能部30やカード読み書き部40を介して送信されるデータの変調、D/A変換、アップコンバートなどの処理や、受信したデータのダウンコンバート、A/D変換、復調などの処理を行う。
【0111】
DESエンジン46は、カード機能部30やカード読み書き部40を介して送受信されるデータを手順公開型の秘密鍵暗号により暗号化及び復号化処理する。
【0112】
CRC47は、カード機能部30やカード読み書き部40を介して受信したデータの巡回冗長検査を行なう。
【0113】
UART48並びにICインターフェース49は、ICカード100を携帯電話器やPDA、パーソナル・コンピュータなどの外部機器に接続するための外部有線インターフェースを構成する。このうちUART(Universal asynchronous receiver transmitter)48は、コンピュータ内のパラレル信号をシリアル信号に変換したり、シリアル信号をパラレル信号に変換したりする機能を持つ。
【0114】
RAM41は書き込み可能なメモリ装置であり、CPU41はRAM41を作業領域としてプログラムを実行する。RAM41が提供するメモリ空間はアドレス可能であり、CPU41や内部バス上の各装置はこのメモリ空間にアクセスすることができる。
【0115】
EEPROM43は、電気的に消去可能な形態でデータを不揮発的に保持するメモリ装置である。本実施形態では、電子マネーや電子チケット、あるいはその他のICカード向けのアプリケーションやサービスを担持するために、EEPROM43あるいはRAM41が使用される。
【0116】
本実施形態では、CPU45は、カード機能部30側から搬送波検出の通知を受けるようになっている(前述)。また、CPU45は、信号処理部44を介して送受信データの処理を実行するが、通信フェーズに応じてICカード100内の内部状態を制御する。
【0117】
RAM41又はEEPRM43上で展開されるメモリ空間の特定のアドレスは、搬送波の検出の有無(すなわち通信状態)やICカード100の内部状態をインジケートするための内部状態フラグに割り当てられており、CPU45は、通信状態や内部状態の変化に応じて、内部状態フラグの設定内容を更新するようになっている。
【0118】
UART48やICインターフェース49などの外部有線インターフェースを介して接続される外部機器も、RAM41又はEEPROM43上のこの内部状態フラグにアクセスして、ICカード100の通信状態や内部状態を検知することができる。
【0119】
本実施形態では、データ処理部40の主な役割は、カード機能部30が図示しないカード読み書き装置と通信を行なう際に、カード読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、外部インターフェースを介して携帯端末に送信することと、逆に、外部インターフェースを介して携帯端末から受信したデータをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、非接触インターフェースを介してカード読み書き装置に送信することである。カード読み書き装置は、例えば、プログラムやコンテンツなどのデータをダウンロードするための街頭端末などである。
【0120】
本実施形態では、ICカード100は、外部のカード読み書き装置からの搬送波を検出したことに応答してカード機能部30が起動し、また、内部電源が投入されたことに応答してカード読み書き部50が起動するようになっている。また、ICカード100は、UARTなどの有線インターフェースを介して情報処理端末(図示しない)とのトランザクションを行なう「有線通信モード」と、電磁誘導作用に基づく非接触インターフェースを介して外部のカード読み書き装置とのトランザクションを行なう「無線通信モード」を備えている。
【0121】
また、本実施形態に係るデータ通信システムは、カード読み書き装置と、非接触インターフェースによりカード読み書き装置とデータ交換を行うICカードと、外部有線インターフェースを介してICカードに接続されている情報処理端末の3者で構成される。そして、データ通信システムは、カード読み書き装置側からICカード経由で情報処理端末にデータが流れる「ダウンロード」と、逆に、情報処理端末側からICカード経由でカード読み書き装置にデータが流れる「アップロード」という2通りの動作を備えている。
【0122】
C−1.3者間通信概説
非接触インターフェースを利用した本実施形態に係る3者間通信を実行するに当たって使用される信号ライン(有線インターフェースとしてのUART、内部電源コントロール用のPOW_ON、3者間通信の状態を示すIBO3、搬送波検出出力用のURO)は、以下の3つの機能を実現する。
【0123】
(1)外部のカード読み書き装置からカード機能部30経由での情報処理端末へのデータ転送(192バイト)
(2)情報処理端末からカード機能部30経由での外部のカード読み書き装置へのデータ転送(192バイト)
(3)ICカード100内のEEPROM43への、外部のカード読み書き装置と情報処理端末の双方からのアクセス
【0124】
これらの機能を実現するために、通常のコマンドの他に、以下のコマンドが追加されている。
【0125】
Activate:有線通信モードを一時的に無線通信モードに切り換える。
Inactivate:Activateコマンドで有効にした無線通信モードを有線通信モードに戻す。
Activate2:外部のカード読み書き装置からの本コマンドにより、無線通信モードが一時的に有線通信モードに切り換わる。
Inactivate2:外部のカード読み書き装置からの本コマンドにより、一時的に有効にした有線通信モードを無線通信モードに戻す。
Push:有線及び無線それぞれの通信モードでデータをICカードに送る。
Pull:有線及び無線それぞれの通信モードでICカードからデータを取り出す。
Get Status:Activate又はActivate2コマンドでセットしたアクション・フラグを取り出す。
【0126】
ICカード100が起動され、3者間通信が実行される基本動作は以下の通りとなる。
【0127】
(1)ICカード100が内部コントローラで電源コントロール・ライン(POW _ ON)を操作し起動した場合:
ICカード100がPOW_ONから起動されて有線通信モードにあるとき、ICカード100は、カード読み書き部50を介した無線通信を行なうことはできない。このような状態で、外部のカード読み書き装置→ICカード100→情報処理端末という方向でデータの転送を行ないたい場合は、以下のような手順で実行する。
【0128】
▲1▼まず、UARTなどの有線インターフェースを介して情報処理端末からICカード100にActivateコマンドを発行する。これにより、ICカードは3者間通信が可能な状態になり、外部のカード読み書き装置からのコマンド待ちとなる。
▲2▼次いで、外部のカード読み書き装置がICカード100に対してPolling、Get Statusコマンドに続けて、Pushコマンドでデータを送信する。これに応答して、ICカード100は、有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンド待ちとなる。
▲3▼ここで、情報処理端末がICカード100に対してInactivateコマンドを発行すると、無線インターフェース経由の通信が禁止される。その後、情報処理端末は、Pullコマンドを発行して、データを取り込む。
【0129】
以上のようにして、外部のカード読み書き装置からICカード100経由での情報処理端末へのデータ転送を実現することができる。また、情報処理端末→ICカード100→外部のカード読み書き装置という方向でデータの転送を行ないたい場合は、以下のような手順で実行する。
【0130】
1まず、UARTなどの有線インターフェースを経由して情報処理端末からICカード100にPushコマンドに続いてActivateコマンドを発行する。これに応答して、ICカード100は、3者間通信が可能な状態になり、外部のカード読み書き装置からのコマンド待ちとなる。
2次いで、外部のカード読み書き装置がICカード100に対して、Polling、Get Statusコマンドに続けてPullコマンドでデータを受信する。これに応答して、ICカード100は、有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンド待ちとなる。
3ここで、情報処理端末がICカード100に対してInactivateコマンドを発行する。
【0131】
以上のようにして、情報処理端末からICカード100経由での外部のカード読み書き装置へのデータ転送を実現することができる。
【0132】
Pushコマンド及びPullコマンドでは、暗号化されていない平文のデータのやり取りが行なわれる。秘匿性を要求するデータ転送には独自に暗号化する必要がある。
【0133】
外部のカード読み書き装置による一連の作業を終了すると、ICカード100は、IBO3端子をロー状態にすることで通知する。有線インターフェースで接続される情報処理端末は、この信号をトリガにしてInactivateコマンドを発行して、3者間通信を終了する。
【0134】
以上のようなPush、Pull今度を使用したデータ転送の他に、3者間通信中に非接触インターフェースの既存のコマンドを利用してサービス用メモリ(EEPROM43)に対してアクセスすることができる。例えば、PIN解除を情報処理端末から行ない、その後、外部のカード読み書き装置がPIN解除されたサービス又はエリアにアクセスする場合には、有線インターフェース経由で情報処理端末がWrite w/o Encription(暗号なし書き込み)コマンドによってPINの解除を行ない、さらにActivateコマンドによって3者間通信が可能となった後、外部のカード読み書き装置から無線インターフェース経由で通常のコマンドによって上記のPIN解除されたサービスやエリアにアクセスする。
【0135】
(2)ICカード100が外部のカード読み書き装置の電磁界(質問信号)により起動されている場合:
ICカード100が外部のカード読み書き装置からの搬送波によって起動とされて無線通信モードにあるとき、通常ではICカード100は、情報処理端末とUARTなどの有線インターフェースを介して通信を行なうことはできない。このような状態で、外部のカード読み書き装置→ICカード100→情報処理端末という方向でデータの転送を行ないたい場合は、以下のような手順で実行する。
【0136】
1まず、外部のカード読み書き装置がPushコマンドでデータをICカード100に送り続けて、Activate2コマンドを発行する。これに応答して、ICカード100は、3者間通信が可能な状態になり、有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンド待ちとなる。
2次いで、情報処理端末がICカード100に対してGet Statusコマンドに続けてPullコマンドでデータを受け取る。これに応答して、ICカード100は、3者間通信終了状態となって、外部のカード読み書き装置からのコマンド待ちとなる。
3 ここで、外部のカード読み書き装置がICカード100に対してInactivate2コマンドを発行する。
【0137】
以上のようにして、外部のカード読み書き装置から情報処理端末へのデータ転送を実現することができる。また、情報処理端末→ICカード100→外部のカード読み書き装置という方向でデータの転送を行ないたい場合は、以下のような手順で実行する。
【0138】
▲1▼まず、外部のカード読み書き装置がActivate2コマンドを発行する。これに応答して、ICカード100は、3者間通信が可能な状態になり、UARTなどの有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンド待ちとなる。
▲2▼次いで、情報処理端末がICカード100に対してGet Statusコマンドに続いてPushコマンドでデータを受け取る。これに応答して、ICカード100は、3者間通信終了状態となり、外部のカード読み書き装置からのコマンド待ちとなる。
▲3▼その後、外部のカード読み書き装置がICカード100に対してPullコマンドを発行する。
【0139】
以上のようにして、情報処理端末から外部のカード読み書き装置へのデータ転送を実現することができる。電源コントロール・ライン(POW_ON)でICカード100が起動した場合(上述)と同様に、Pushコマンド及びPullコマンドでは暗号化されていない平分のデータのやり取りが行なわれるので、秘匿性を要求するデータの転送又は情報処理端末とのトランザクションが終了したら、外部のカード読み書き装置は、Inactivate2コマンドを発行し、ICカード100の有線通信を禁止する。ICカード100は、Inactivate2コマンドを受け付けると、IBO3端子をハイ・レベルに戻した後、Inactivate2コマンドのレスポンスを返信する。
【0140】
C−2.有線通信モードで起動した場合の3者間通信の使用方法
本実施形態に係るICカード100は、内部電源が投入されたことに応答してカード読み書き部50が起動して、UARTなどの有線インターフェースを介して情報処理端末(図示しない)とのトランザクションを行なう「有線通信モード」で動作する(前述)。この項では、ICカード100が有線通信モードで起動した場合の3者間通信の使用方法について詳解する。
【0141】
C−2−1.外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを転送する場合
図7には、ICカード100が有線通信モードで起動した場合の外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを伝送するための動作シーケンスを示している。
【0142】
(1)ICカード100を起動した後に、情報処理端末がICカード100に対してActivateコマンドを発行すると、ICカード100は外部のカード読み書き装置からのコマンド待ち状態となる。この場合、ICカード100が外部のカード読み書き装置から受け付けられるコマンドは、PollingとGet StatusとPush又はPullのみである。
【0143】
(2)外部のカード読み書き装置からGet Statusコマンドを発行する。
【0144】
(3)外部のカード読み書き装置は、Get Statusコマンドのレスポンスの内容から、情報処理端末へのデータの送信を行なえる状態かどうかを判断して、Pushコマンドを発行して、データをICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込む。
【0145】
(4)Pushコマンドが発行されると、ICカード100は、IBO3端子をロー・レベルに下げて終了通知を行なう。また、対応するレスポンスを外部のカード読み書き装置に返信した後、UARTなどの有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンドを受け付けることが可能になる。
【0146】
(5)情報処理端末は、ICカード100の終了通知を検出したら、Inactivateを発行して、ICカード100に対して外部のカード読み書き装置からの通信を禁止する。
【0147】
(6)ICカード100は、Inactivateコマンドを受信すると、IBO3端子をハイ・レベルに戻し、Inactivateコマンドのレスポンスを返信する。
【0148】
(7)情報処理端末は、Pullコマンドを発行して、ICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込まれた内容を読み出すことができる。
【0149】
情報処理端末は、独自のタイムアウト制御によって終了検出を待たずにICカード100の電源を遮断する(POW_ONをロー状態に転じる)ことができる。この場合は、次にICカード100が起動したときにはIBO3端子は初期状態のハイ・レベルとなる。
【0150】
C−2−2.情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを転送する場合
図8には、ICカード100が有線通信モードで起動した場合の情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを伝送するための動作シーケンスを示している。
【0151】
(1)ICカード100を起動した後、情報処理端末はPushコマンドを発行して、データをICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込む。
【0152】
(2)情報処理端末がActivateコマンドを発行すると、ICカード100は、外部のカード読み書き装置からのコマンド待ち状態となる。この場合、ICカード100が外部のカード読み書き装置から受け付けるコマンドは、PollingとGet StatusとPush又はPullコマンドのみである。
【0153】
(3)情報処理端末からの要求を確認するため、外部のカード読み書き装置はgET Statusコマンドを発行する。
【0154】
(4)Get Statusコマンドのレスポンスの内容から、外部のカード読み書き装置は、情報処理端末からのデータを受信できる状態かどうかを判断した後、Pullコマンドを発行して、ICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込まれたデータを読み出す。
【0155】
(5)ICカード100は、Pullコマンドが発行されると、IBO3端子をロー・レベルに下げる。また、対応するレスポンスを外部のカード読み書き装置に変身した後、UARTなどの有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンドを受け付けることが可能になる。
【0156】
(6)情報処理端末は、終了通知を検出したら、Inactivateコマンドを発行して、外部からICカード100への通信を禁止する。
【0157】
(7)ICカード100は、Inactivateコマンドを受信すると、IBO3端子をハイ・レベルに戻した後、Inactivateコマンドのレスポンスを返信する。
【0158】
情報処理端末は、独自のタイムアウト制御によって終了検出を待たずにICカード100の電源を遮断する(POW_ONをロー状態に転じる)ことができる。この場合は、次にICカード100が起動したときにはIBO3端子は初期状態のハイ・レベルとなる。
【0159】
C−2−3.3者間通信中にICカード100のコマンドを利用する場合
図9には、ICカード100のコマンドを利用して3者間通信を行なうための動作シーケンスを示している。
【0160】
(1)必要があれば上位のサーバとICカード100の間で相互認証を行なう。
【0161】
(2)ICカード100を起動した後、情報処理端末は、UARTなどの有線インターフェース経由で有線アクセス(Wired Access)のサブコマンドとしてのReadやWriteなどのコマンドによって、所望のサービスに対してアクセスを行なう。
【0162】
(3)相互認証を行なっていた場合は、ここでRead Modeコマンドによってモード0に戻す。または、POW_ON端子をロー・レベルとして一旦電源をオフし、再度POW_ON端子をハイ・レベルにして、ICカード100を起動することで同様のモードになる。
【0163】
(4)その後、Activateコマンドを発行すると、ICカード100は外部のカード読み書き装置からのコマンド待ちとなる。この場合、ICカード100が外部のカード読み書き装置から任意のコマンドを受け付ける。
【0164】
(5)必要があれば、外部カード読み書き装置とICカード100間で相互認証を行なう。
【0165】
(6)外部のカード読み書き装置からはReadコマンドやWriteコマンドなどが発行され、目的のサービスに対してアクセスを行なうことができる。
【0166】
(7)ここで、外部のカード読み書き装置からPush又はPullコマンドが発行されれば、ICカード100は情報処理端末に対して終了通知を行なうことができる。終了条件は、アクション・フラグにより設定される(この場合、PushあるいはPullでデータの転送を行なうこともできる。データの転送を行なわない場合のPushやPullは終了通知のためのダミー命令である)。終了通知を行なわない場合は、情報処理端末は、自身のタイムアウト制御によるか、VRO端子がロー・レベルになっていれば、それは外部のカード読み書き装置からの搬送波がなくなったことを示すので、VRO信号を利用して、ICカード100の3者間通信を強制的に終了することができる。この場合は、次にICカード100が起動したときにはIBO3端子は初期状態のハイ・レベルとなる。
【0167】
なお、鍵ありサービスを3者間通信中にアクセスするとき、PushあるいはPullで終了を通知しない場合は、相互認証後、モードが1以上になったままになる。このような状態はセキュリティ管理上危険な状態であるので、このような使い方をする場合は、タイムアウト処理を行なう、使用後の電源遮断、VROの監視などの手段を使って、このような状態が長時間続かないようにすることが好ましい。
【0168】
C−3.無線通信モードで起動した場合の3者間通信の使用方法
本実施形態に係るICカード100は、外部のカード読み書き装置からの搬送波(質問信号)が検出されたことに応答してカード機能部30が起動して、無線インターフェースを介して外部のカード読み書き装置(図示しない)とのトランザクションを行なう「無線通信モード」で動作する(前述)。この項では、ICカード100が無線通信モードで起動した場合の3者間通信の使用方法について詳解する。
【0169】
C−3−1.外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを転送する場合
図10には、ICカード100が無線通信モードで起動した場合の外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを伝送するための動作シーケンスを示している。
【0170】
(1)ICカード100を起動した後、外部のカード読み書き装置はICカード100に対してPushコマンドを発行して、データをICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込む。
【0171】
(2)次いで、外部のカード読み書き装置がActivate2コマンドを発行する。これに応答し、ICカード100は、IBO3端子をロー・レベルに下げて、情報処理端末に対しデータ書き込み終了を通知し、外部のカード読み書き装置に対しActivate2コマンドのレスポンスを返した後、UARTなどの有線インターフェース経由での情報処理端末からのコマンド待ちとなる。この場合、ICカード100が情報処理端末から受け付けるコマンドは、Get Manufacture IDと、Get Statusと、Push又はPullのみである。
【0172】
(3)外部のカード読み書き装置の要求を確認するため、情報処理端末からGet Statusコマンドが発行される。
【0173】
(4)Get Statusコマンドのレスポンスの内容から、外部のカード読み書き装置からのデータの受信を行なうべきであると判断した場合、情報処理端末は、Pullコマンドを発行して、ICカード100内のRAM41又はEEPROM43の内容を読み出す。
【0174】
(5)ICカード100は、Pullコマンドに対応するレスポンスをコントローラに返信した後、無線インターフェースからのコマンド待ちとなる。
【0175】
(6)外部のカード読み書き装置は、Inactivate2コマンドを発行し、ICカード100の有線通信を禁止する。Inactivate2コマンドの発行タイミングとしては、Activate2コマンドを発行した後すぐに発行することもできるが、終了確認はInactivate2コマンドのレスポンスが成功となったときに有効となる。
【0176】
(7)ICカード100は、Inactivate2コマンドを受け付けると、IBO3端子をハイ・レベルに戻した後、Inactivate2コマンドのレスポンスを返信する。
【0177】
C−3−2.情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを転送する場合
図11には、ICカード100が無線通信モードで起動した場合の情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを伝送するための動作シーケンスを示している。
【0178】
(1)ICカード100を起動した後、外部のカード読み書き装置は、ICカード100に対してActivate2コマンドを発行する。これに応答し、ICカード100は、IBO3端子をロー・レベルに下げて3者間通信データ読み出し、準備終了を情報処理端末に通知する。そして、外部のカード読み書き装置に対してActivate2コマンドのレスポンスを返した後、UARTなどの有線インターフェース経由で情報処理端末からのコマンド待ちとなる。この場合、ICカード100が情報処理端末から受け付けるコマンドは、Get Manufacture IDと、Get Statusと、Push又はPullのみである。
【0179】
(2)外部のカード読み書き装置の要求を確認するため、情報処理端末からICカード100へGet Statusが発行される。
【0180】
(3)Get Statusコマンドのレスポンスの内容から、情報処理端末は、ICカード100からデータの送信を行なうことができる状態かどうかを判断して、Pushコマンドを発行し、データをICカード100内のRAM41又はEEPROM43に書き込む。
【0181】
(4)その後、ICカード100は、Pushコマンドに対応するレスポンスを情報処理端末に返信した後、無線インターフェースからのコマンド待ちとなる。
【0182】
(5)外部のカード読み書き装置は、Inectivate2コマンドを発行し、ICカード100の有線通信を禁止する。Inactivate2コマンドの発行タイミングとしては、Activate2コマンドを発行した後すぐに発行することできるが、終了確認はinactivate2コマンドのレスポンスが成功となったときに有効となる。
【0183】
(6)ICカード100は、Inactivate2コマンドを受け付けると、IBO3端子をハイ・レベルに戻した後、Inactivate2コマンドのレスポンスを返信する。
【0184】
(7)その後、外部のカード読み書き装置は、Pullコマンドを発行することによって、ICカード100内のRAM41又はEEPROM43上のデータを読み出すことができる。
【0185】
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0186】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、無線データにより外部のリーダ/ライタからメモリ機能へのアクセスを行なうための無線インターフェースを備えるとともに、外部機器と接続するための有線インターフェースを備えた優れた非接触ICカード又はICチップ、並びに、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる優れた情報処理端末を提供することができる。
【0187】
また、本発明によれば、ICカードを利用して非接触データ通信を行なうことができる、優れたデータ通信システム及びデータ通信方法を提供することができる。
【0188】
また、本発明によれば、ICカードに接続された情報処理端末とカード読み書き装置間で好適な非接触データ通信を行なうことができる、優れたデータ通信システム及びデータ通信方法を提供することができる。
【0189】
本発明に係るICカードによれば、カード読み書き装置からの受信データをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、外部インターフェースを介して情報処理端末に送信することができる。また逆に、外部インターフェースを介して情報処理端末から受信したデータをそのまま、あるいは適当な変換規則で変換し、あるいは別のパケット構造に変換して、非接触インターフェースを介してカード読み書き装置に送信することができる。したがって、本発明に係るICカードを搭載した情報処理端末は、ICカードを介してカード読み書き装置との間でデータ通信を行なうことができる。
【0190】
また、本発明によれば、ICカード又はICチップに対して読み書き動作を行なう読み書き装置と、有線インターフェースを介してこの種のICカードを接続したりICチップを搭載したりして用いられる情報処理端末の間にICカード又はICチップを介在させた、優れた3者間通信システムを提供することができる。
【0191】
また、本発明によれば、電磁波からなる質問信号を送出する読み書き装置と質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって読み書き装置の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行なうICカードが一体化され、電磁検出によりICカードとして起動し、通常の電源投入により読み書き装置として起動するICモジュールを利用した、優れた3者間通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁誘導に基づくカード読み書き装置とICカードとの無線通信の仕組みを概念的に示した図である。
【図2】カード読み書き装置とICカードからなる系を1個のトランスとして捉えてモデル化した図である。
【図3】本発明の実施形態に係るICカード100のハードウェア構成を模式的に示した図である。
【図4】カード読み書き装置側に蓄積されているデータをICカード経由でこれに接続されている情報処理端末にダウンロードするときのシーケンス図である。
【図5】ICカードに接続されている情報処理端末からICカード経由でカード読み書き装置にデータをアップロードするときのシーケンス図である。
【図6】読み書き機能が一体化したICカード100のハードウェア構成をより詳細に示した図である。
【図7】ICカード100が有線通信モードで起動した場合の外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを伝送するための動作シーケンスを示した図である。
【図8】ICカード100が有線通信モードで起動した場合の情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを伝送するための動作シーケンスを示した図である。
【図9】ICカード100のコマンドを利用して3者間通信を行なうための動作シーケンスを示した図である。
【図10】ICカード100が無線通信モードで起動した場合の外部のカード読み書き装置から情報処理端末へデータを伝送するための動作シーケンスを示した図である。
【図11】ICカード100が無線通信モードで起動した場合の情報処理端末から外部のカード読み書き装置へデータを伝送するための動作シーケンスを示した図である。
【符号の説明】
30…カード機能部
40…データ処理部
50…カード読み書き部
100…ICカード
101…アンテナ部
102…アナログ部
103…ディジタル制御部
104…メモリ
105…外部インターフェース
106…搬送波検出器
110…携帯端末
111…プログラム制御部
112…表示部
113…ユーザ入力部
114…電源制御部

Claims (20)

  1. 読み書き装置と、
    情報処理端末内に設けられたプログラム制御部と、
    前記情報処理端末に内蔵され、前記読み書き装置と無線通信を行なう無線通信インターフェース、前記プログラム制御部に接続するための有線通信インターフェース、及びメモリを備えたICカードとの間でデータ通信を行なう3者間通信システムであって、
    前記ICカードは、前記読み書き装置からの搬送波検出に応じて前記無線通信インターフェースを介してトランザクションを行なう無線通信モードと、前記情報処理端末の内部電源の起動に応じて前記有線通信インターフェースを介してトランザクションを行なう有線通信モードで動作し、
    前記プログラム制御部は、前記有線通信モードを一時的に前記無線通信モードに切り換えるアクティベート・コマンドと、前記一時的に有効にされた無線通信モードを前記有線通信モードに戻す非アクティベート・コマンドを発行し、
    前記読み書き装置は、前記無線通信モードを一時的に前記有線通信モードに切り換える第2のアクティベート・コマンドと、前記一時的に有効にされた有線通信モードを前記無線通信モードに戻す第2の非アクティベート・コマンドを発行し、
    前記ICチップは、前記アクティベート・コマンドの受信によって開始された無線通信モードのトランザクションの終了、前記非アクティベート・コマンドを受信することによる有線通信モードのトランザクションの回復、前記第2のアクティベート・コマンドの受信による有線通信モードのトランザクションの開始、及び前記第2の非アクティベート・コマンドを受信することによる無線通信モードのトランザクションの回復を前記プログラム制御部に通知する通知手段を有する、
    ことを特徴とする3者間通信システム。
  2. 前記通知手段は、無線通信終了を示す出力である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3者間通信システム。
  3. 前記ICチップは、前記読み書き装置とデータ通信をするICカード機能の他に、外部のICカードとデータ通信をする読み書き機能を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3者間通信システム。
  4. 前記読み書き装置は、前記メモリにデータを送信するプッシュ・コマンドと、前記メモリに記憶されているデータを受信するプル・コマンドを発行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3者間通信システム。
  5. 前記プログラム制御部は、前記メモリにデータを送信するプッシュ・コマンドと、前記メモリに記憶されているデータを受信するプル・コマンドを発行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3者間通信システム。
  6. プログラム制御部と、電源と、外部の読み書き装置と無線通信を行なう無線通信インターフェースと、前記プログラム制御部に接続するための有線通信インターフェース、及びメモリとを備えた情報処理端末であって、
    前記ICカードは、前記読み書き装置からの搬送波検出に応じて前記無線通信インターフェースを介してトランザクションを行なう無線通信モードと、前記電源の起動に応じて前記有線通信インターフェースを介してトランザクションを行う有線通信モードで動作し、
    前記プログラム制御部は、前記有線通信モードを一時的に前記無線通信モードに切り換えるアクティベート・コマンドと、前記一時的に有効にされた無線通信モードを前記有線通信モードに戻す非アクティベートコマンドを発行し、
    前記ICカードは、前記読み書き装置から前記無線通信モードを一時的に前記有線通信モードに切り換える第2のアクティベート・コマンドと、前記一時的に有効にされた有線通信モードを前記無線通信モードに戻す第2の非アクティベート・コマンドを受信し、前記アクティベート・コマンドの受信によって開始された無線通信モードのトランザクションの終了、前記非アクティベート・コマンドを受信することによる有線通信モードのトランザクションの回復、前記第2のアクティベート・コマンドの受信による有線通信モードのトランザクションの開始、及び前記第2の非アクティベートコマンドを受信することによる無線通信モードのトランザクションの回復を前記制御部に通知する通知手段を備える、
    ことを特徴とする情報処理端末。
  7. 前記通知手段は、無線通信終了を示す出力である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
  8. 前記ICカードは、前記読み書き装置とデータ通信をするICカード機能の他に、外部のICカードとデータ通信をする読み書き機能を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
  9. 前記ICカードは、前記読み書き装置から前記メモリにデータを送信するプッシュ・コマンドと、前記メモリに記憶されているデータを受信するプル・コマンドを受信する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
  10. 前記プログラム制御部は、前記メモリにデータを送信するプッシュ・コマンドと、前記メモリに記憶されているデータを受信するプル・コマンドを発行する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
  11. 前記ICカードは、ICチップ、又はICチップにアンテナを接続した構成とされている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
  12. 外部の読み書き装置と無線通信をする無線通信インターフェースと、情報処理端末に設けられた制御部と有線通信する有線通信インターフェースと、データを保持するメモリとを有するICカードを介して、前記読み書き装置と前記制御部の間でデータ転送を行なう3者間通信方法であって、
    前記ICカードは、前記情報処理端末の内部電源の投入によって起動し前記制御部とのトランザクションを行なう有線通信モードと、前記読み書き装置からの搬送波検出によって起動し前記読み書き装置とのトランザクションを行なう無線通信モードで動作し、
    前記制御部が前記ICカードの有線通信モードを一時的に無線通信モードに切り換えるアクティベート・コマンドを発行するステップと、
    前記読み書き装置と前記ICカードが無線通信を行なうステップと、
    前記無線通信の終了後、前記無線通信モードを前記有線通信モードに切り換えることを前記制御部に通知するステップと、
    前記一時的に切り換わった無線通信モードを前記有線通信モードに戻す非アクティベート・コマンドを発行するステップと、
    を具備することを特徴とする3者間通信方法。
  13. 前記無線通信は、前記読み書き装置が前記アクティブ・コマンドを受信した前記ICカードからアクション・フラグを取り出す工程を含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の3者間通信方法。
  14. 前記一時的に切り換わった無線通信モード下で、前記読み書き装置が前記一時的な無線通信モードで前記ICカードのメモリにデータを書き込むステップと、
    前記有線通信モードに切り換わった有線通信モード下で、前記メモリに書き込まれたデータを前記制御部が読み出すステップと、
    を備えることを特徴とする請求項12又は13のいずれかに記載の3者間通信方法。
  15. 前記制御部が前記ICカードのメモリにデータを送信するステップと、
    前記一時的に切り換わった無線通信モードで、前記読み書き装置が前記メモリに書き込まれたデータを読み出すステップを備える、
    ことを特徴とする請求項12又は13のいずれか記載の3者間通信方法。
  16. 外部の読み書き装置と無線通信をする無線通信インターフェースと、情報処理端末に設けられた制御部と有線通信する有線通信インターフェースと、データを保持するメモリを有するICカードを介して、前記読み書き装置と前記制御部の間でデータ転送を行なう3者間通信方法であって、
    前記ICカードが前記無線通信モードで前記読み書き装置と無線通信を行なうステップと、
    前記無線通信モードを一時的に有線通信モードに切り換える第2のアクティベート・コマンドを発行するステップと、
    前記一時的に有線通信モードに切り換わったことを前記制御部に通知するステップと、
    前記有線通信モードで前記制御部と前記ICカードが有線通信を行なうステップと、
    前記有線通信モードを無線通信モードに戻す第2の非アクティベート・コマンドを発行するステップと、
    を有することを特徴とする3者間通信方法。
  17. 前記有線通信は、前記制御部が、前記第2のアクティベート・コマンドを受信した前記ICカードからアクション・フラグを取り出す工程を有する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の3者間通信方法。
  18. 前記無線通信モードで前記ICカードにデータを書き込むステップと、
    前記一時的に切り換わった有線通信モードで、前記制御部が前記メモリに書き込まれたデータを読み出すステップと、
    を備えることを特徴とする請求項16又は17のいずれかに記載の3者間通信方法。
  19. 前記一時的に切り換わった有線通信モード下で、前記ICカードのメモリにデータを書き込むステップと、
    前記第2の非アクティベート・コマンドを発行した後、前記メモリに書き込まれたデータを読み出すステップと、
    を備えることを特徴とする請求項16又は17のいずれかに記載の3者間通信方法。
  20. 少なくともプログラム制御部と電源を備える情報処理端末に搭載されて、外部の読み書き装置と通信を行なうICチップであって、
    前記読み書き装置と無線通信を行なう無線通信インターフェースと、前記プログラム制御部に接続するための有線通信インターフェースと、メモリとを備え、
    前記読み書き装置からの搬送波検出に応じて前記無線通信インターフェースを介してトランザクションを行なう無線通信モードと、前記電源の起動に応じて前記有線通信インターフェースを介してトランザクションを行なう有線通信モードで動作し、
    前記プログラム制御部から発行される前記有線通信モードを一時的に前記無線通信モードに切り換えるアクティベート・コマンド、前記一時的に有効にされた無線通信モードを前記有線通信モードに戻す非アクティベート・コマンドを受信し、
    前記読み書き装置から発行される前記無線通信モードを一時的に前記有線通信モードに切り換える第2のアクティベート・コマンド、前記一時的に有効にされた有線通信モードを前記無線通信モードに戻す第2の非アクティベート・コマンドを受信し、
    前記アクティベート・コマンドの受信によって開始された無線通信モードのトランザクションの終了、前記非アクティベート・コマンドを受信することによる有線通信モードのトランザクションの回復、前記第2のアクティベート・コマンドの受信による有線通信モードのトランザクションの開始、及び前記第2の非アクティベート・コマンドを受信することによる無線通信モードのトランザクションの回復を前記プログラム制御部に通知する、
    ことを特徴とするICチップ。
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