JP3617046B2 - 露光方法 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体素子等を製造する際にマスクパターンを感光基板上に露光するための露光方法に関し、特に例えば半導体メモリ等を製造する際に使用されるイオン注入層のように、高い解像度を必要としないミドルレイヤと呼ばれる層と、高い解像度を必要とするクリティカルレイヤと呼ばれる層とに順番に露光を行うフォトリソグラフィ工程に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体素子、又は液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程において、縮小投影型露光装置(ステッパー等)が使用されている。一般に、超LSI等の半導体素子は、ウエハ上に多数層のパターンが重ねて形成されるが、それらの層の内、最も高い解像度が必要な層はクリティカルレイヤと呼ばれている。これに対して、例えば半導体メモリ等を製造する際に使用されるイオン注入層のように、高い解像度を必要としない層はミドルレイヤと呼ばれている。言い換えると、クリティカルレイヤで露光されるパターンの線幅に比べて、ミドルレイヤで露光されるパターンの線幅は広くなっている。
【0003】
また、例えば最近の超LSIの製造工場では、製造工程のスループット(単位時間当りのウエハの処理枚数)を高めるため、1種類の超LSIの製造プロセス中で異なる層間の露光を別々の露光装置を使い分けて行うことが多くなって来ている。そこで、クリティカルレイヤとミドルレイヤとの両方を有する超LSIを製造する場合、クリティカルレイヤへの露光は例えば縮小倍率が1/5倍程度の高い解像度を有する投影露光装置で行い、ミドルレイヤへの露光は例えば縮小倍率が1/2.5倍程度の比較的粗い解像度の投影露光装置で行うという所謂ミックス・アンド・マッチ方式での露光が行われることがある。
【0004】
このようにミックス・アンド・マッチ方式で露光を行う場合でも、それまでに形成された各ショット領域内のチップパターンと、これから露光するレチクルのパターン像とを高精度に重ね合わせるためのアライメントが実行される。従来のアライメント方法の内で、スループットが高く、且つ高い重ね合わせ精度の得られる方法として、例えば特開昭61−44429号公報で開示されているエンハンスト・グローバル・アライメント(以下、「EGA」という)方式が知られている。このEGA方式では、ウエハ上から予め選択された所定個数のショット領域(サンプルショット)の配列座標を計測することにより、全ショット領域の設計上の配列座標からウエハステージが位置決めされるステージ座標系での配列座標を算出するための、例えば6個の座標変換パラメータを求めている。
【0005】
しかしながら、例えばクリティカルレイヤ上にミックス・アンド・マッチ方式でミドルレイヤのパターンを露光する際には、使用する投影露光装置が異なるため、EGA方式で求めた座標変換パラメータ(以下、「EGAパラメータ」とも呼ぶ)をそのまま使用すると、所定の重ね合わせ誤差が残存していることがある。これは、EGAパラメータに残留誤差が残っていることを意味する。このような残留誤差の補正を行うため、従来は次のように重ね合わせ精度計測用マーク(以下、「バーニアマーク」と呼ぶ)を用いてテストプリントによって重ね合わせ誤差の計測を行っていた。
【0006】
即ち、図12(a)は、クリティカルレイヤ露光用の投影露光装置によってバーニアマークの形成されたウエハWを示し、この図12(a)において、ウエハW上で直交座標系(X,Y)のX軸及びY軸に沿ってそれぞれ所定ピッチでショット領域SA1,SA2,…,SAM(Mは例えば12以上の整数)が配列され、各ショット領域SAm(i=1〜M)内にそれぞれ位置合わせ用マーク(ウエハマーク)、及び重ね合わせ精度計測用のバーニアマークが形成されている。
【0007】
図12(b)はそのショット領域SAm内のマーク配置を示す拡大図であり、この図12(b)において、ショット領域SAmの+Y方向の端部にX方向に所定ピッチのライン・アンド・スペースパターンよりなるX軸用のウエハマーク21Xが形成され、ショット領域SAmの+X方向の端部にY方向に所定ピッチのライン・アンド・スペースパターンよりなるY軸用のウエハマーク21Yが形成されている。これらウエハマーク21X,21Yはそれぞれ撮像方式(FIA方式)で検出されるマークである。また、ショット領域SAm内には十字型に分布する位置にバーニアマーク22A〜22Eが形成されている。バーニアマーク22A〜22Eとしては、一例として撮像方式(画像処理方式)で検出されるボックス・イン・ボックスマークを使用している。
【0008】
次に、その図12(a)のウエハW上にミドルレイヤ用の投影露光装置を使用して所定のバーニアマークを露光する。このためには、ウエハW上の各ショット領域SAmのミドルレイヤの投影露光装置のステージ座標系での配列座標を求める必要がある。そこで、各ウエハマーク21X,21Yはそれぞれ対応するショット領域SAmの中心の座標を示すものとして、ショット領域SAm(m=1〜M)の中心のウエハW上の座標系(試料座標系)での設計上の配列座標を(Dxn,Dyn)として、ショット領域SAmのミドルレイヤの投影露光装置のステージ座標系での計算上の配列座標を(Fxn,Fyn)とする。この場合、ショット領域SAmの中心の設計上の配列座標のX成分Dxn、及びY成分Dynは、それぞれ対応するウエハマーク21XのX座標、及びウエハマーク21YのY座標であり、近似的に次のように表すことができる。
【0009】
【数1】
Figure 0003617046
【0010】
この(数1)の変換行列はスケーリングRx,Ry、ローテーションθ、直交度w、及びオフセットOx,Oyよりなる6個の座標変換パラメータ(EGAパラメータ)を要素としており、スケーリングRx,RyはX方向及びY方向への線形伸縮、ローテーションθは回転、直交度wはX軸とY軸との交差角の90°からの誤差、オフセットOx,OyはX方向、及びY方向へのシフト量を表している。次に、それら6個の座標変換パラメータの値を定めるために、ミドルレイヤ用の投影露光装置では、図12(a)のウエハW上から選択された例えば10個のショット領域(サンプルショット)SAa,SAb,SAc,…,SAjに付設されたウエハマーク21X,21Yのステージ座標系での配列座標をそれぞれ計測する。それらサンプルショットSAa〜SAjは、ウエハWの表面でほぼ正多角形の頂点位置、又は一様にばらつきを持たせたランダムな位置に配置されている。
【0011】
この際に、n番目(n=1〜10)に計測されたウエハマーク21X,21Yのステージ座標系での配列座標の計測値、即ちn番目のサンプルショットの中心の配列座標の計測値を(Mxn,Myn)とする。次に、それらウエハマーク21X,21Yの設計上の配列座標(Dxn,Dyn)を(数1)の右辺に代入して得られる計算上の配列座標値を(Fxn,Fyn)として、この配列座標値(Fxn,Fyn)と実測値(Mxn,Myn)との誤差、即ちアライメント誤差(Exn,Eyn)(=(Mxn−Fxn,Myn−Fyn))を求める。その後、全てのサンプルショットについて求めたアライメント誤差の自乗和、即ち残留誤差成分が最小となるように、6個のEGAパラメータの値を決定する。
【0012】
計測されたサンプルショットの個数をK個(図12(a)ではK=10)とすると、その残留誤差成分は次の(数2)で表される。一例として、その(数2)を6個のEGAパラメータで偏微分した結果をそれぞれ0とおいた連立方程式を解くことにより、それら6個のEGAパラメータ(スケーリングRx,Ry、ローテーションθ、直交度w、オフセットOx,Oy)の値が求められる。
【0013】
【数2】
Figure 0003617046
【0014】
次に、そのようにして求められた6個のEGAパラメータと、ショット領域SAm(m=1〜M)の設計上の配列座標値(Dxm,Dym)とを順次(数1)の右辺に代入することにより、ウエハW上のクリティカルレイヤの各ショット領域SAmのステージ座標系での配列座標値が求められる。ここで、クリティカルレイヤでの縮小倍率を1/5倍、ミドルレイヤでの縮小倍率を1/2.5倍とする、即ちミドルレイヤの投影露光装置の露光フィールドは、クリティカルレイヤの投影露光装置の露光フィールドに対してX方向に2倍、且つY方向に2倍の大きさを有しているものとすると、ミドルレイヤの1つのショット領域内にそれぞれクリティカルレイヤの4つのショット領域が含まれることとなる。
【0015】
そのため、ミドルレイヤの投影露光装置で露光を行う際に、図12(a)のクリティカルレイヤのショット領域SAm(m=1〜M)をX方向及びY方向に2×2個ずつの複数のブロックに分け、各ブロック内の4個のショット領域の計算上の配列座標より各ブロックの中心のステージ座標系での配列座標を求める。その後、ウエハW上の各ブロックの中心の配列座標を順次ミドルレイヤの投影露光装置の露光フィールドの中心に合わせて、それぞれバーニアマークを含むミドルレイヤのレチクルのパターン像を露光した後、そのウエハWの現像を行う。
【0016】
図13(a)は、ミドルレイヤ用の投影露光装置によって重ねてバーニアマークが形成されたウエハWを示し、この図13(a)において、ウエハWのX軸及びY軸に沿ってそれぞれ所定ピッチでミドルレイヤのショット領域SB1,SB2,…,SBN(Nは例えば3以上の整数)が配列され、各ショット領域SBn(n=1〜N)内にそれぞれ4個のクリティカルレイヤのショット領域が含まれている。また、各ショット領域SBnの中心61は、対応する4個のクリティカルレイヤのショット領域の中心にほぼ合致し、各ショット領域SBn内には、それぞれクリティカルレイヤの5個のバーニアマーク22A〜22E(図12(b)参照)に対応して20個(=4×5個)のバーニアマークが形成されている。
【0017】
ここで、斜線を施した4個のショット領域SBa〜SBdを計測対象として、ショット領域SBa〜SBd内で例えばランダムに選択された計測点62〜65で、それぞれクリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測する。図13(b)は、それらの内のショット領域SBaを示し、この図13(b)において、ミドルレイヤのショット領域SBaの下の4個のクリティカルレイヤのショット領域SAp,SA(p+1) ,SAq,SA(q+1) に属するバーニアマークを囲むようにそれぞれ、ミドルレイヤのバーニアマーク24A〜24E,26A〜26E,28A〜28E,30A〜30Eが形成されている。従って、ショット領域SBa内の計測点62では、ショット領域SA(p+1) のバーニアマーク22Cとミドルレイヤのバーニアマーク26CとのX方向、又はY方向への位置ずれ量が計測される。同様に、各計測点63〜65での2つのバーニアマークの位置ずれ量が計測される。
【0018】
その結果、図13(a)の全部の計測点62〜65において、例えばクリティカルレイヤのバーニアマークが全てミドルレイヤのバーニアマークに対してX方向に所定量δXだけずれているときには、EGAパラメータの内のX軸のオフセットOxに残留誤差δXのあることが分かる。従って、この残留誤差を予め装置定数としてミドルレイヤの投影露光装置の制御系に記憶しておき、アライメント結果の補正を行うことにより、クリティカルレイヤ上に高い重ね合わせ精度でミドルレイヤのパターンを露光できるようになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、クリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測することにより、EGAパラメータの残留誤差を補正することができる。しかしながら、従来は図13(a)の計測点62〜65で示すように、特にクリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測するための計測点の配列についての考慮はなされていなかった。そのため、例えばミドルレイヤの投影像に倍率誤差がある場合、又はミドルレイヤの投影像に回転誤差がある場合等には、誤ってその倍率誤差又は回転誤差等をEGAパラメータの残留誤差と判断する恐れがあった。
【0020】
これについて具体的に説明すると、先ず図14(a)は、ミドルレイヤのショット領域SBaが、倍率誤差のない場合の投影像66に対して拡大気味となっている状態を示し、この図14(a)において、ショット領域SBaの第1象限(クリティカルレイヤのショット領域SA(p+1))の右端中央部では、クリティカルレイヤのバーニアマーク22Cに対してミドルレイヤのバーニアマーク26CがX方向、及びY方向にそれぞれΔx1及びΔy1だけずれている。一方、第2象限(ショット領域SAp)の右端中央部では、クリティカルレイヤのバーニアマーク22Cに対してミドルレイヤのバーニアマーク24Cは、Y方向にはほぼΔy1程度ずれているが、X方向へのずれ量は無視できる程度である。同様に、第3象限(ショット領域SAq)、及び第4象限(ショット領域SA(q+1))では2つのバーニアマークがそれぞれ第2象限、及び第1象限と対称に位置ずれしている。
【0021】
このような倍率誤差が生じている場合、図13(a)において、ショット領域SBdの第1象限の計測点65とショット領域SBbの第2象限の計測点63とで2つのバーニアマークのX方向への位置ずれ量を計測すると、それぞれΔx1及び0となる。従って、単純にこられの位置ずれ量を処理して(数1)のEGAパラメータの残留誤差を求めると、X方向へのスケーリングRxとオフセットOxとにそれぞれ所定の誤差が残ることになる。
【0022】
また、図13(a)において、ショット領域SBaの第1象限の計測点62とショット領域SBcの第2象限の計測点64とで2つのバーニアマークのX方向への位置ずれ量を計測すると、それぞれΔx1及び0となる。従って、単純にこられの位置ずれ量を処理して(数1)のEGAパラメータの残留誤差を求めると、直交度wとX方向へのオフセットOxとにそれぞれ所定の誤差が残ることになる。即ち、ミドルレイヤの計測対象とするショット領域で異なる列のクリティカルレイヤ上の計測点でバーニアマークのX方向への位置ずれ量を計測すると、ミドルレイヤの倍率誤差をEGAパラメータの残留誤差(線形誤差)と誤認することとなる。これは2つのバーニアマークのY方向への位置ずれ量を計測する場合にも生ずる。
【0023】
一方、図14(b)は、ミドルレイヤのショット領域SBaが、誤差のない場合の投影像66に対して反時計回りに回転している(ショット回転誤差のある)状態を示し、この図14(b)において、ショット領域SBaの第1象限の右端中央部では、バーニアマーク22Cに対してバーニアマーク26Cが、X方向及びY方向にそれぞれ−Δx2及びΔy2だけずれている。また、第2象限の右端中央部では、バーニアマーク22Cに対してバーニアマーク24Cは、X方向にはほぼ−Δx3程度ずれているが、Y方向へのずれ量は無視できる程度である。同様に、第3象限及び第4象限でも2つのバーニアマークがそれぞれ第2象限、及び第1象限と対称に位置ずれしている。
【0024】
このようなミドルレイヤの回転誤差が生じている場合、図13(a)において、ショット領域SBdの第1象限の計測点65とショット領域SBbの第2象限の計測点63とで2つのバーニアマークのX方向への位置ずれ量を計測すると、それぞれ−Δx2及び−Δx3となる。従って、単純にこられの位置ずれ量を処理すると、(数1)のEGAパラメータ内でオフセットOx以外のパラメータにも残留誤差が残る。同様に計測点65と計測点63とで2つのバーニアマークについてY方向への位置ずれ量を計測しても、オフセットOy以外のパラメータにも残留誤差が残る。従って、クリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測する場合に、計測対象とするミドルレイヤ内の計測点の位置の選択によって、ミドルレイヤのショット領域の単なる倍率誤差、又は回転誤差をEGAパラメータ内のオフセット以外のパラメータの残留誤差と誤認する恐れのあることが分かる。
【0025】
また、例えばクリティカルレイヤのショット領域(チップパターン)に倍率誤差、又は回転誤差(チップローテーション)等が存在する場合にも、バーニアマークの位置ずれ量を計測する計測点の選択方法によっては、EGAパラメータ内のオフセット以外のパラメータの残留誤差と誤認する恐れがある。
本発明は斯かる点に鑑み、ミックス・アンド・マッチ方式でクリティカルレイヤとミドルレイヤとが混在するような基板に露光を行う場合に、そのクリティカルレイヤのパターンとミドルレイヤのパターンとの重ね合わせ精度を高めることができる露光方法を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明による露光方法は、例えば図1〜図3に示すように、露光対象とする感光基板(W)上で所定の大きさの第1の露光フィールド(4A)を有する第1の露光装置(1A)と、その第1の露光フィールドに対して直交する第1、及び第2の方向に対してそれぞれM/N倍(M,NはM>Nなる整数)、及びM/N倍(M,NはM≧Nなる整数)の大きさの第2の露光フィールド(4B)を有する第2の露光装置(1B)とを用いて、感光基板(W)上にマスクパターンを重ねて露光する露光方法において、第1の露光装置(1A)を用いて、位置合わせ用マーク及び第1の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第1のマスクパターン(2A)を、第1の露光フィールド(4A)を単位として感光基板(W)上でその第1の方向(X方向)及び第2の方向(Y方向)に並べて順次露光する第1工程を有する。
【0027】
更に本発明は、第2の露光装置(1B)を用いて、第2の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第2のマスクパターン(2B)を、その第1工程で感光基板(W)上に露光された複数の第1のマスクパターン(2A)の像(SA1,SA2,…,SAM)の上に、その位置合わせ用マークの像(21X,21Y)の位置を基準として第2の露光フィールド(4B)を単位として感光基板(W)上でその第1の方向及び第2の方向に並べて露光する第2工程と、感光基板(W)上でその第1の方向に第2の露光フィールド(4B)の幅のN倍、且つその第2の方向に第2の露光フィールド(4B)の幅のN倍の大きさの領域を単位として、感光基板(W)上の露光領域を複数の基準計測領域(SB1,SB2,…,SBN)に分割し、これら複数の基準計測領域から選択された所定個数の基準計測領域(SBa,SBb,SBc,SBd)内で互いに同じ位置にあるその第1の重ね合わせ精度計測用マークの像(22C)とその第2の重ね合わせ精度計測用マークの像(26C)との位置ずれ量を計測し、このように計測された位置ずれ量に基づいて第2の露光装置(1B)で第1の露光装置(1A)により露光されたその位置合わせ用マークの像(21X,21Y)の位置を検出する際の補正値を求める第3工程とを有し、その後第1の露光装置(1A)で露光された感光基板(W)上に第2の露光装置(1B)を用いて重ね合わせ露光する際に、その第3工程で求めた補正値を用いて露光位置の補正を行うものである。
【0028】
この場合、第2の露光装置(1B)はその位置合わせ用マークの像(21X,21Y)に基づいて所定の座標変換用のパラメータ(EGAパラメータ)を用いて露光位置を算出し、その第3工程において、その座標変換用のパラメータの補正値を求めることが望ましい。
また、本発明による別の露光方法は、露光対象とする感光基板上で所定の大きさの第1の露光フィールド(4A)を露光単位としてマスクのパターンが露光された感光基板(W)に対して、その第1の露光フィールドに対して直交する第1及び第2の方向に対してそれぞれM1/N1 倍(M1,N1 はM1 >N1 なる整数)、及びM2/N2 倍(M2,N2 はM2 >N2 なる整数)の大きさの第2の露光フィールド(4B)を露光単位としてマスクのパターンを露光する露光方法であって、予め位置合わせ用マーク及び第1の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第1のマスクパターンをその第1の露光フィールドを単位としてその第1の方向及びその第2の方向に並べて順次露光した後、第2の重ね合わせ精度計測用マークの形成されたマスクパターンを、複数のその第1のマスクパターンの像が露光された感光基板上にその位置合わせ用のマークの像の位置を基準としてその第2の露光フィールドを単位としてその第1の方向及びその第2の方向に並べて露光し、その感光基板上でその第1の方向にその第2の露光フィールドの幅のN1 倍、且つその第2の方向にその第2の露光フィールドの幅のN2 倍の大きさの領域を単位として、その感光基板上の露光領域を複数の基準計測領域に分割し、該複数の基準計測領域から選択された第1及び第2の基準計測領域内のそれぞれで同じ計測位置(例えば図3における基準計測領域(SBa)の計測位置(32A)及び基準計測領域(SBb)の計測位置(32B))を選択するか、又はその第1及び第2の基準計測領域内で互いに異なる位置であってそれらの基準計測領域の中心に関して互いに対称な位置となるようにその第1の基準計測領域内の計測位置とその第2の基準計測領域内の計測位置と(例えば図7における基準計測領域(SBa)の計測位置(35A)及び基準計測領域(SBb)における計測位置(36B))を選択し、該選択された計測位置のそれぞれでその第1の重ね合わせ精度計測用マークの像とその第2の重ね合わせ精度計測用マークの像との位置ずれ量を計測し、該計測された位置ずれ量を補正するための補正値を求めておき、その第1の露光フィールドを露光単位として感光基板上に露光されたパターンに対して、その第2の露光フィールドを露光単位として重ね合わせ露光する際に、その補正値を用いて露光位置の補正を行うものである。
この場合、一例として、その第1の露光フィールドを露光単位として感光基板上に露光されたパターンに対して、その第2の露光フィールドを露光単位として重ね合わせ露光する際、そのマスクとその感光基板とは同期して走査される。
【0029】
【作用】
斯かる本発明によれば、第1の露光フィールド(4A)より第2の露光フィールド(4B)の方が大きいため、第1の露光装置(1A)は例えばクリティカルレイヤの露光に使用され、第2の露光装置(1B)は例えばミドルレイヤの露光に使用される。そして、第1の露光フィールド(4A)に対して第2の露光フィールド(4B)が第1及び第2の方向にそれぞれM/N倍、及びM/N倍であるため、図2(a)に示すように、第1の露光装置で露光された第1のマスクパターンの像(SAm)の第1及び第2の方向への幅をそれぞれd及びcとすると、図3(a)に示すように、第2の露光装置で露光される第2のマスクパターンの像(SBn)の第1及び第2の方向への幅はそれぞれdM/N、及びcM/Nとなる。
【0030】
ここで、整数Mと整数Nとの間には1以外の公約数がなく、且つ整数Mと整数Nとの間にも1以外の公約数がないものとすると、感光基板(W)上で第1のマスクパターンの像と第2のマスクパターンの像との最小公倍数的な大きさの領域は、第1の方向への幅がdMで、且つ第2の方向への幅がcMの領域、即ち第1及び第2の方向に対して第2の露光フィールド(4B)の幅のそれぞれN倍及びN倍の大きさの基準計測領域となる。このような基準計測領域内には、それぞれ第1のマスクパターンの像(SAm)及び第2のマスクパターンの像(SBn)が第1及び第2の方向に整数個含まれる。
【0031】
例えば、図3(a)の場合には、具体的にM=2,N=1,M=2,N=1であるため、第2のマスクパターンの像(SBn)そのものがその基準計測領域となる。この場合、本発明では第1の基準計測領域(SBa)で右上部の計測点(32A)で2つの位置合わせ用マークの像(バーニアマーク)の位置ずれ量を計測するものとすると、第2〜第4の基準計測領域(SBb〜SBd)でも右上部の計測点(32B〜32D)でそれぞれ2つの位置合わせ用マークの像(バーニアマーク)の位置ずれ量を計測する。これにより、第2の露光フィールド(4B)の倍率誤差、又は回転誤差は、計測される全ての位置ずれ量に対してほぼ等しく混入する。従って、第2の露光フィールド(4B)の倍率誤差、又は回転誤差を第1のマスクパターンの像(SAm)と第2のマスクパターンの像(SBn)との位置ずれ量の内のオフセット成分以外の誤差成分であると誤認することがなくなるため、重ね合わせ精度が向上する。
【0032】
この場合、第2の露光装置(1B)で露光を行う際のアライメント方法として、例えばEGA方式のような座標変換用のパラメータを用いる方法を使用した場合、本発明によれば第2の露光フィールド(4B)の倍率誤差、又は回転誤差をオフセット以外の座標変換パラメータと誤認することがなくなる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明による露光方法の一実施例につき図1〜図6を参照して説明する。この実施例では、2台の露光装置として、それぞれステップ・アンド・リピート方式でウエハ上の各ショット領域にそれぞれレチクルのパターンの縮小像を投影する投影露光装置(ステッパー)を使用する。
【0034】
図1は、本実施例の露光システムを示し、この図1において、露光フィールドの小さなステッパー(以下、「ファインステッパー」と呼ぶ)1Aと、露光フィールドの大きなステッパー(以下、「ミドルステッパー」と呼ぶ)1Bとが設置されている。本実施例では、ファインステッパー1Aは高解像度、ミドルステッパー1Bは低解像度であり、ファインステッパー1Aを用いて、ウエハ上のクリティカルレイヤへの露光を行い、ミドルステッパー1Bを用いて、ウエハ上のミドルレイヤへの露光を行う。但し、製造する半導体素子の種類等に応じて、ファインステッパー1Aを低解像度としたり、又はミドルステッパー1Bを高解像度とする場合も有り得る。
【0035】
先ずファインステッパー1Aにおいて、レチクルRA上のパターン領域2Aが不図示の照明光学系からの露光光により照明され、パターン領域2A内に所定の配列で描画された重ね合わせ精度計測用のマーク(バーニアマーク)の原画パターンが投影光学系3Aにより1/5倍に縮小されて、ウエハW上の矩形の露光フィールド4Aに投影露光される。投影光学系3Aの光軸に平行にZ1軸を取り、Z1軸に垂直な平面の直交座標をX1軸及びY1軸とする。レチクルRA上のパターン領域2AのY1方向の端部(例えば遮光帯の中)、及びX1方向の端部にはそれぞれX1軸用のアライメントマーク17X、及びY1軸用のアライメントマーク17Yが形成されている。
【0036】
ウエハWはウエハステージ5A上に保持され、ウエハステージ5Aは、Z1軸方向にウエハWの露光面をベストフォーカス位置に設定するZステージ、並びにX1軸及びY1軸方向にウエハWを位置決めするXYステージ等から構成されている。ウエハステージ5A上には直交するように2枚の移動鏡6A及び8Aが固定され、外部に設置されたレーザ干渉計7A及び移動鏡6Aによりウエハステージ5AのX1方向の座標が計測され、外部に設置されたレーザ干渉計9A及び移動鏡8Aによりウエハステージ5AのY1方向の座標が計測されている。レーザ干渉計7A及び9Aにより計測された座標は、装置全体の動作を統轄制御する制御装置10Aに供給され、制御装置10Aは、不図示の駆動部を介してウエハステージ5AをX1方向及びY1方向にステッピング駆動することにより、ウエハWの位置決めを行う。この場合、ウエハWのステッピング駆動は、ウエハWの露光面に設定されたショット領域(パターン領域2Aのパターン像が投影露光される単位となる領域)の配列、即ちクリティカルレイヤ用のショットマップに従って行われ、このショットマップは制御装置10A内のコンピュータよりなるマップ作成部により作成される。
【0037】
本実施例のファインステッパー1Aには、オフ・アクシス方式で且つ撮像方式(FIA方式)のアライメント系11Aが備えられている。アライメント系11Aでは、ウエハW上の位置合わせ用のマーク(ウエハマーク)、又は重ね合わせ精度計測用のバーニアマークを撮像し、得られる撮像信号を処理してそのマークのX1座標、及びY1座標を検出する。検出された座標は制御装置10Aに供給される。
【0038】
なお、アライメント系としては、TTR(スルー・ザ・レンズ)方式のアライメント系、又は投影光学系3Aを介してマークの位置を検出するTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のアライメント系等を使用してもよく、マークの検出方式としては、スリット状のレーザビームとマークとを相対走査するレーザ・ステップ・アライメント方式(LSA方式)、又は2光束を回折格子状のマークに照射して平行に発生する1対の回折光の干渉信号から位置検出を行う所謂2光束干渉方式等を使用してもよい。
【0039】
次に、本例のミドルステッパー1Bは、上述のファインステッパー1Aとほぼ同様な構成であるが、レチクルRBのパターン領域2Bのパターン像は、投影光学系3Bを介して1/2.5倍に縮小されて、ウエハステージ5B上に保持されたウエハW上の矩形の露光フィールド4Bに投影露光される。従って、露光フィールド4Bの大きさは、ファインステッパー1Aの露光フィールド4Aに対して縦横方向にそれぞれ2倍となっている。投影光学系3Bの光軸に平行にZ2軸を取り、Z2軸に垂直な平面の直交座標系をX2軸及びY2軸とする。レチクルRBはX2方向に2列、及びY2方向に2行の部分パターン領域18A〜18Dに分割され、これら部分パターン領域18A〜18D内にはそれぞれ同一の配置でバーニアマークの原画パターンが形成されている。
【0040】
ミドルステッパー1Bのウエハステージ5BのX2座標は、移動鏡6B及びレーザ干渉計7Bにより計測され、ウエハステージ5BのY2座標は、移動鏡8B及びレーザ干渉計9Bにより計測され、それら計測された座標が制御装置10Bに供給されている。制御装置10Bがウエハステージ5Bのステッピング駆動を制御する。ウエハステージ5Bのステッピング駆動は、ウエハWの露光面に設定されたショット領域(パターン領域2Bのパターン像がそれぞれ投影露光される領域)の配列、即ちミドルレイヤ用のショットマップに従って行われ、このショットマップは制御装置10B内のコンピュータよりなるマップ作成部により作成される。
【0041】
この場合、制御装置10A内のマップ作成部と、制御装置10B内のマップ作成部とは互いに作成したショットマップ情報を供給する機能を有している。そして、例えばクリティカルレイヤ上にミドルレイヤの露光を行うときには、ファインステッパー1Aに備えられた制御装置10A内のマップ作成部で作成されたクリティカルレイヤ用のショットマップ情報が、制御装置10A内の通信部から制御装置10B内の通信部に送信され、制御装置10B内のマップ作成部は、供給されたショットマップ情報に基づいてミドルレイヤ用のショットマップを作成する。逆に、ミドルレイヤ上にクリティカルレイヤの露光を行う際には、制御装置10B内のマップ作成部で作成されたミドルレイヤのショットマップ情報が制御装置10A内のマップ作成部に供給される。
【0042】
また、ミドルステッパー1Bにおいて、オフ・アクシス方式で且つ撮像方式(FIA方式)のアライメント系11Bが投影光学系3Bの側面に設けられ、このアライメント系11BによりウエハW上のウエハマーク又はバーニアマークのX2座標及びY2座標が検出される。
次に、本実施例においてファインステッパー1Aでクリティカルレイヤのパターンの露光を行った後、ミドルステッパー1Bでミドルレイヤのパターンの露光を行う際の、アライメント用の座標変換パラメータの補正動作の一例につき第1工程から第3工程に分けて説明する。これに関して、本実施例でもアライメント方法として、(数1)の6個の座標変換パラメータ(スケーリングRx,Ry、ローテーションθ、直交度w、及びオフセットOx,Oy)の値を決定して、これらの座標変換パラメータと設計上の配列座標とから各ショット領域の配列座標を算出するEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式のアライメント方法を使用する。
【0043】
[第1工程]
この第1工程では、図1のファインステッパー1Aのウエハステージ5A上にフォトレジストが塗布された未露光のウエハWを載置して、ウエハW上で露光フィールド4Aを単位として配列された多数のショット領域に、順次ステップ・アンド・リピート方式でレチクルRAのパターンの縮小像を露光する。レチクルRAには、1対のアライメントマークの他に所定配列の複数のバーニアマークの原画パターンが形成されている。その後、そのウエハWの現像を行ってその1対のアライメントマークを凹凸のウエハマークとして現出させ、且つそれら複数のバーニアマークの原画パターンを凹凸のバーニアマークとして現出させる。この現像後のパターンをウエハW上のクリティカルレイヤのパターンとみなすことができる。但し、現像を行うことなく、ウエハW上の潜像のままで以後のアライメントや、2つのバーニアマークの位置ずれ量の計測等を行うようにしてもよい。
【0044】
[第2工程]
第1工程でウエハマーク及びバーニアマークの形成されたウエハW上にフォトレジストを塗布し、このウエハWを図1のミドルステッパー1Bのウエハステージ5B上に載置する。この際に、ファインステッパー1Aの制御装置10Aから、第1工程で使用されたクリティカルレイヤのショットマップの情報がミドルステッパー1Bの制御装置10Bに供給されている。これにより制御装置10Bでは、クリティカルレイヤのウエハマークのウエハW上での設計上の配列座標を求めることができる。
【0045】
図2(a)は、そのウエハステージ5B上に載置されたウエハWを示し、この図2(a)において、ミドルステッパー1BのX2軸、及びY2軸を改めてそれぞれX軸、及びY軸として表してある。この場合、ウエハWは不図示のプリアライメント機構により大まかな位置合わせがしてあり、ウエハWの表面はほぼX方向、及びY方向に沿ってM個(Mは12以上の整数)のクリティカルレイヤのショット領域SA1,SA2,…,SAMに分割されている。実際には各ショット領域SAm(m=1〜M)間には所定幅のスクライブライン領域があるが、それは図示省略してある。また、そのスクライブライン領域を含めて各ショット領域SAmのX方向の幅(ピッチ)はd、Y方向の幅(ピッチ)はcであり、本例では各ショット領域SAmはほぼ正方形(d≒c)である。
【0046】
図2(b)はショット領域SAmを代表的に示し、この図2(b)において、ショット領域SAmの端部にはそれぞれX軸用のウエハマーク21X、及びY軸用のウエハマーク21Yが形成され、ショット領域SAmの内部には十字型に分布する5個のバーニアマーク22A〜22E、及びそのショット領域の4隅付近に分布する4個のバーニアマーク23A〜23Dが形成されている。図2(b)のように分布するマークの原画パターンが、図1のファインステッパー1AのレチクルRAのパターン領域に形成されている。
【0047】
なお、本例で使用されるバーニアマーク22A〜22E,23A〜23Dはそれぞれ、図1のアライメント系11Bにより撮像方式で検出される2次元のボックス・イン・ボックスマークであるが、バーニアマークとして例えば1次元のライン・アンド・スペースパターンを2つ直交するように組み合わせたマーク、又はウエハマーク21X,21Yそのものを使用してもよい。また、バーニアマークとして例えばレーザ・ステップ・アライメント(LSA)方式で検出されるマーク等を使用してもよく、更にバーニアマークの分布は、図2(b)以外の分布でもよい。
【0048】
次に、図1のミドルステッパー1Bの制御装置10BはEGA方式でアライメントを行う。そのため、制御装置10Bは、クリティカルレイヤのショットマップに従ってウエハステージ5Bを駆動して、アライメント系11Bの観察視野を順次移動させることにより、図2(a)において、ウエハW上から選択された例えば10個のショット領域(サンプルショット)SAa,SAb,SAc,…,SAjに付設されたウエハマーク21X,21Yの、ステージ座標系(ミドルステッパー1Bのレーザ干渉計7B,9Bの計測値により定まる座標系)での配列座標(Mxn,Myn)をそれぞれ計測する。そして、各サンプルショットのウエハマーク21X,21Yの設計上の配列座標(Dxn,Dyn)から計算される配列座標値と実測値(Mxn,Myn)とのアライメント誤差の(数2)で表される残留誤差成分が最小となるように、(数1)の6個のEGAパラメータ(スケーリングRx,Ry、ローテーションθ、直交度w、オフセットOx,Oy)の値を決定する。
【0049】
次に、制御装置10Bは、それら6個のEGAパラメータと、ショット領域SAm(m=1〜M)の設計上の配列座標値(Dxm,Dym)とを順次(数1)の右辺に代入することにより、ウエハW上のクリティカルレイヤの各ショット領域SAmのステージ座標系での配列座標値を求める。ここで、ミドルステッパー1Bの露光フィールド4Bは、ファインステッパー1Aの露光フィールド4Aに対してX方向に2倍、且つY方向に2倍の大きさであるため、制御装置10Bは、図2(a)のショット領域SAm(m=1〜M)をX方向及びY方向にそれぞれ2個ずつの複数のブロックに分け、各ブロック内の4個のショット領域の計算上の配列座標より各ブロックの中心のステージ座標系での配列座標を求める。その後、制御装置10Bは、ウエハW上の各ブロックの中心の配列座標を順次露光フィールド4Bの中心に合わせて、それぞれレチクルRBに形成されたバーニアマークの原画パターン像を露光する。その後、現像を行うことにより、ウエハW上のクリティカルレイヤのバーニアマーク上にミドルレイヤのバーニアマークが現出する。なお、既に説明したように潜像のままで以下の計測を行ってもよい。
【0050】
[第3工程]
この第3工程では、クリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測する。そのため、第2工程で現像が行われたウエハWを例えば図1のミドルステッパー1Bのウエハステージ5B上に載置して、アライメント系11Bにより2層のバーニアマークの位置ずれ量を計測する。但し、2層のバーニアマークの位置ずれ量は、別の高精度な計測装置で計測してもよい。
【0051】
図3(a)は、第2工程によって重ねてバーニアマークが形成されたウエハWを示し、この図3(a)において、X軸及びY軸に沿ってウエハW上にそれぞれピッチ2d、及びピッチ2cでミドルレイヤのショット領域SB1,SB2,…,SBN(Nは4以上の整数)が配列され、各ショット領域SBn(n=1〜N)内にそれぞれ4個の図2(a)のクリティカルレイヤのショット領域SAmが含まれている。なお、ミドルレイヤの各ショット領域SBnに倍率誤差が存在する場合には、各ショット領域SBnのX方向及びY方向の幅はそれぞれ2d及び2cから僅かにずれている。また、各ショット領域SBnの中心61は、対応する4個のクリティカルレイヤのショット領域の中心にほぼ合致し、各ショット領域SBn内には、それぞれクリティカルレイヤのショット領域SAm内の9個のバーニアマーク22A〜22E,23A〜23D(図2(b)参照)に対応して36個(=4×9個)のバーニアマークが形成されている。
【0052】
ここで、クリティカルレイヤのショット領域SAmに対してミドルレイヤのショット領域SBnの大きさが、X方向及びY方向にそれぞれM/N倍、及びM/N倍とすると、本例ではM/N=2/1、M/N=2/1となっている。従って、本例の基準計測領域は、ミドルレイヤのショット領域SBnをX方向に1倍、且つY方向に1倍した領域、即ちショット領域SBnそのものである。従って、斜線を施して示すようにウエハW上でほぼ均等に分布するミドルレイヤの4個のショット領域(基準計測領域)SBa〜SBdを計測対象とする。
【0053】
図3(b)は、それらの内のショット領域SBaを示し、この図3(b)において、ミドルレイヤのショット領域SBaの下の4個のクリティカルレイヤのショット領域の内の第2象限のショット領域SApに属するバーニアマークを囲むようにそれぞれ、ミドルレイヤの9個のバーニアマーク24A〜24E,25A〜25Dが形成されている。同様に、ショット領域SBaの下の他のショット領域SA(p+1) ,SAq,SA(q+1) に属するバーニアマークを囲むように、それぞれミドルレイヤの9個のバーニアマーク(不図示)が形成されている。但し、図3(b)ではそれらの内の第1象限(ショット領域SA(p+1))の右中間部のバーニアマーク22Cに対応するミドルレイヤのバーニアマーク26Cが図示されている。
【0054】
次に、本例ではウエハW上の計測対象とするショット領域(基準計測領域)SBa〜SBd内で互いに相対的に同一の位置にある計測点32A〜32Dで、それぞれクリティカルレイヤのバーニアマーク22Cとミドルレイヤのバーニアマーク26Cとの位置ずれ量を計測する。一例として計測点32A〜32Dは、それぞれショット領域SBa〜SBd内の第1象限(図3(b)のショット領域SA(p+1) に対応する領域)の右中間部に位置している。従って、計測点32Aでは、バーニアマーク22Cに対するバーニアマーク26CのX方向及びY方向への位置ずれ量(Δxa,Δya)が計測され、同様に他の計測点32B〜32Dで計測される位置ずれ量を(Δxb,Δyb)〜(Δxd,Δyd)とする。
【0055】
その後、例えば図3(a)の2つの計測点32D及び32BでX方向への位置ずれ量の差(Δxb−Δxd)があると、この差(Δxb−Δxd)を2つの計測点32D,32BのX方向への間隔で除算することにより、EGAパラメータ内のX方向へのスケーリングRxの補正値(誤差)ΔRxが求められる。また、計測点32D及び32BでY方向への位置ずれ量の差(Δyb−Δyd)があると、この差(Δyb−Δyd)を2つの計測点のX方向への間隔で除算することにより、EGAパラメータの内のローテーションθの補正値Δθが求められる。また、4つの位置ずれ量の平均値が、EGAパラメータの内のオフセットOx,Oyの補正値ΔOx,ΔOyとなる。同様にして、他のスケーリングRy、及び直交度wの補正値ΔRy,Δwも求められる。これらの補正値は、ミドルステッパー1Bの制御装置10B内の記憶部に記憶される。なお、バーニアマークの位置ずれ量が別の計測装置で計測され、別のコンピュータ等によってそれらの補正値が求められたときには、オペレータが入力装置を介して制御装置10Bにそれらの補正値を入力することになる。これによって第3工程が終了する。
【0056】
その後、図1のファインステッパー1A、及びミドルステッパー1Bを用いてミックス・アンド・マッチ方式で露光を行う場合、ウエハ上にファインステッパー1Aでクリティカルレイヤのパターンを形成した後、ミドルステッパー1Bでミドルレイヤのパターンを露光する前に、先ず所定のサンプルショットのステージ座標系での座標値を計測し、その結果より(数1)の6個のEGAパラメータの値を求める。その後、制御装置10Bでは、求められたEGAパラメータ(Rx,Ry,θ,w,Ox,Oy)に対して上述の第3工程で記憶されたEGAパラメータの補正値(ΔRx,ΔRy,Δθ,Δw,ΔOx,ΔOy)を加算して補正後のEGAパラメータを求める。そして、制御装置10Bは、補正後のEGAパラメータを用いてクリティカルレイヤの各ショット領域の座標位置を算出し、この座標位置に基づいてミドルレイヤの各ショット領域の露光位置を算出し、この露光位置に基づいて順次ミドルレイヤのレチクルのパターンを露光する。
【0057】
この場合、本例では、上述の第3工程において、図3(a)に示すように、複数の計測点は各ショット領域(基準計測領域)SBa〜SBd内で相対的に同じ位置にある。従って、ミドルレイヤのショット領域SBnに倍率誤差、又は回転誤差がある場合でも、各計測点では同じオフセット値が重畳されて、その倍率誤差、又は回転誤差はEGAパラメータの内のオフセットOx,Oyのみに影響を与えるのみである。従って、他の影響の大きな線形パラメータ(Rx,Ry,θ,w)の値は正確であるため、クリティカルレイヤとミドルレイヤとの重ね合わせ精度が高精度になる。
【0058】
なお、上述実施例ではミドルレイヤのショット領域の倍率誤差、又は回転誤差がEGAパラメータ内のオフセットOx,Oyに影響を与えるため、その影響を平均化により取り除く方法につき図4〜図6を参照して説明する。図4〜図6において図3と対応する部分には同一符号を付している。
先ず、図4(a)はオフセット誤差を除去するための計測点の第1の配列方法を示し、この図4(a)において、図3(a)と同様にウエハW上の基準計測領域としてミドルレイヤの4つのショット領域SBa〜SBdを選択する。そして、ショット領域SBa内で第1象限の左下の計測点33A、第2象限の右下の計測点35A、第3象限の右上の計測点34A、第4象限の左上の計測点36Aでそれぞれ2つのバーニアマークの位置ずれ量を計測し、これら4個の位置ずれ量の平均値を(Δxa’,Δya’)とする。
【0059】
具体的に、図4(b)はそのショット領域SBaの拡大図であり、この図4(b)に示すように、図4(a)の計測点33Aではショット領域SA(p+1) のバーニアマーク22Dとミドルレイヤのバーニアマーク27Dとの位置ずれ量を計測し、計測点35Aではショット領域SApのバーニアマーク23Cとミドルレイヤのバーニアマーク25Cとの位置ずれ量を計測し、同様に計測点34A(又は36A)ではバーニアマーク23B(又は23A)とバーニアマーク29B(又は31A)との位置ずれ量を計測する。
【0060】
更に、図4(a)に戻り、他のショット領域SBb〜SBdでもそれぞれショット領域SBa内の計測点33A〜36Aと相対的に同一の位置にある4個の計測点で2つのバーニアマークの位置ずれ量を計測し、これら4個の位置ずれ量の平均値をそれぞれ(Δxb’,Δyb’)〜(Δxd’,Δyd’)とする。その後、4個のショット領域SBa〜SBdで求められた位置ずれ量からEGAパラメータの補正値を求める。この場合、例えばショット領域SBaに倍率誤差、又は回転誤差(ショット回転誤差)が生じていても、その影響は4個の計測点33A〜36Aで対称に現れるため、4個の計測点での位置ずれ量を平均化することによりそれら倍率誤差、又は回転誤差の影響が除去される。従って、倍率誤差、又は回転誤差が存在しても、EGAパラメータ中のオフセットOx,Oyに誤差が混入することがない。
【0061】
また、計測点33A〜36Aはショット領域SBaの中央部にあるため、計測点33A〜36Aではミドルステッパー1Bの投影光学系3Bのディストーションが小さく、計測結果に対するミドルレイヤのショット領域のディストーションの影響が小さいという利点もある。更に、例えばショット領域SBa内ではクリティカルレイヤの4個のショット領域の異なる4隅で計測が行われるため、クリティカルレイヤのショット領域の倍率誤差、又は回転誤差の影響も平均化により相殺される。同様に、クリティカルレイヤのショット領域のディストーションの影響も平均化により軽減される利点がある。
【0062】
なお、要は基準計測領域としてのミドルレイヤのショット領域内で計測点を対称に配置できればよいため、図4(a)において、例えば各ショット領域SBa〜SBd内から黒丸で示す2個の計測点(ショット領域SBa内では計測点33A,34A)を選択してもよい。又は、各ショット領域SBa〜SBd内から白丸で示す2個の計測点(ショット領域SBa内では計測点35A,36A)を選択してもよい。
【0063】
次に、上述のように各計測点をミドルレイヤのショット領域の中央部に集めることなく、図5(a)に示すように例えばショット領域SBa内でクリティカルレイヤの4個のショット領域の中央部の計測点37A〜40A、それらの内の黒丸で示す2個の計測点37A,38A、又はそれらの内の白丸で示す2個の計測点39A,40Aを選択してもよい。この場合、クリティカルレイヤのショット領域のディストーションが小さくなり、ミドルレイヤのショット領域のディストーションの影響は平均化により軽減される。
【0064】
但し、クリティカルレイヤ及びミドルレイヤのショット領域のディストーションが小さいことが予め分かっているような場合には、図5(b)に示すように例えばショット領域SBa内で4隅の計測点41A〜44A、それらの内の黒丸で示す2個の計測点41A,42A、又はそれらの内の白丸で示す2個の計測点43A,44Aを選択してもよい。
【0065】
以上をまとめると、平均化効果が得られると共に、計測点の個数を少なくして測定時間を短縮できる効率的な計測点の配置は、例えば図6(a)又は図6(b)のような配置となる。図6(a)の配置は、ウエハW上の4個のショット領域(基準計測領域)SBa〜SBd内でそれぞれ中央部の右上の計測点33A〜33D、及び中央部の左下の計測点34A〜34Cを選択する配置である。一方、図6(b)の配置は、それら4個のショット領域内で対向する2個のショット領域SBa,SBcではそれぞれ中央部の左上の計測点35A,35C、及び中央部の右下の計測点36A,36Cを選択し、残りの対向する2個のショット領域SBb,SBdではそれぞれ中央部の右上の計測点33B,33D、及び中央部の左下の計測点34B,34Dを選択する配置である。
【0066】
また、図7に示す例のように、1つの基準計測領域から中心に関して対称な位置にある計測点を1つずつ選択してもよい。即ち、図7(a)は、ウエハW上でクリティカルレイヤの上に露光されたミドルレイヤのショット領域を示し、これらのショット領域の内からほぼ均等に分布する8個のショット領域SBa〜SBhを基準計測領域として選択する。各ショット領域SBa〜SBh内にはそれぞれ4個のクリティカルレイヤのショット領域が含まれている。
【0067】
そして、2個のショット領域SBc,SBgから中央部の右上の計測点33C,33Gを選択し、2個のショット領域SBa,SBeから中央部の左上の計測点35A,35Eを選択し、2個のショット領域SBd,SBhから中央部の左下の計測点34C,34Hを選択し、残りのショット領域SBb,SBfから中央部の右下の計測点36B,36Fを選択し、これらの各計測点でそれぞれクリティカルレイヤのバーニアマークとミドルレイヤのバーニアマークとの位置ずれ量を計測する。そして、本例では例えばミドルレイヤのショット領域内で対称な位置にある2つの計測点(例えば計測点35A及び36B)での位置ずれ量は平均化することにより、ミドルレイヤの倍率誤差、又は回転誤差の影響は軽減される。更に、ミドルレイヤのディストーション、及びレチクルの描画誤差の影響等も平均化により軽減される。
【0068】
また、本例では図7(b)に示すように、1つのクリティカルレイヤのショット領域SAに換算して考えると、このショット領域SA内の4隅の計測点45A〜45Dでそれぞれ2回の計測が行われることとなる。従って、クリティカルレイヤのショット領域の倍率誤差、又は回転誤差がウエハ上でほぼ同様であるとすると、そのショット領域SA内の4隅の計測点45A〜45Dの内の例えば対向する2つの計測点(計測点45A及び45C等)での位置ずれ量を平均化することにより、そのクリティカルレイヤのショット領域の倍率誤差、回転誤差、ディストーション、又はレチクルの描画誤差等の影響を軽減できる利点がある。
【0069】
次に、上述実施例では、クリティカルレイヤのショット領域に対してミドルレイヤのショット領域の大きさがX方向及びY方向にそれぞれ2倍で、且つクリティカルレイヤの1つのショット領域に例えば1つのチップパターンが形成されるような場合に適用できる計測点の配置を示した。しかしながら、実際にはクリティカルレイヤの1つのショット領域に2つ以上のチップパターンが含まれることもあり、クリティカルレイヤのショット領域に対するミドルレイヤのショット領域の大きさの割合も様々である。また、投影露光装置としては、ステッパーのような一括露光方式の投影露光装置のみならず、レチクル及びウエハを投影光学系に対して同期して走査することによりレチクルのパターンをウエハの各ショット領域に逐次露光するステップ・アンド・スキャン方式等の走査露光方式の投影露光装置が使用されることもある。そこで、以下では図8〜図10を参照して本発明の他の種々の実施例につき説明する。
【0070】
先ず、図8の実施例は、図8(a)に示すクリティカルレイヤのショット領域SA内でY方向に2つの同一のチップパターン46A及び46Bが配列され、図8(b)に示すミドルレイヤのショット領域SB内ではX方向に2行、且つY方向に4行で同一のチップパターンが配列されている場合である。このとき、1つのチップパターンをX方向の幅bでY方向の幅aの矩形パターンとすると、クリティカルレイヤのショット領域SAのX方向の幅はb、Y方向の幅は2aとなり、ミドルレイヤのショット領域SBのX方向の幅は2b、Y方向の幅は4aとなる。従って、ショット領域SAに対してショット領域SBはX方向に2/1倍、且つY方向に2/1倍である。従って、ショット領域SAとショット領域SBとの最小公倍数的な大きさの基準計測領域SCは、図8(c)に示すようにX方向の幅が2b、且つY方向の幅が4aの領域、即ちミドルレイヤのショット領域SBと同じ大きさの領域となる。従って、例えば或る基準計測領域SCで計測点47を選択した場合、他の基準計測領域でも相対的に計測点47と同じ位置にある計測点を選択することで、正確にEGAパラメータの補正値を求めることができる。
【0071】
但し、ミドルレイヤのショット領域の倍率誤差、又は回転誤差等の影響を軽減するためには、上述実施例と同様に、例えば基準計測領域内で中央の位置に関して計測点47と対称な計測点等を選択することが望ましい。これは以下の実施例でも同様である。
次に、図9の実施例は、図9(a)に示すクリティカルレイヤのショット領域SA内でY方向に2つの同一のチップパターンが配列され、図9(b)に示すミドルレイヤのショット領域SD内ではY方向に3つの同一のチップパターンが配列されている場合である。更に、ミドルレイヤの投影露光装置は走査露光方式であり、スリット状の露光領域48に対してウエハを走査することによりショット領域SDへの露光が行われる。
【0072】
このとき、クリティカルレイヤのショット領域SAのX方向の幅をb、Y方向の幅は2aとすると、ミドルレイヤのショット領域SDのX方向の幅はb、Y方向の幅は3aとなる。従って、ショット領域SAに対してショット領域SDはX方向に1/1倍、且つY方向に3/2倍である。従って、ショット領域SAとショット領域SDとの最小公倍数的な大きさの基準計測領域SEは、図9(c)に示すようにX方向の幅がb、且つY方向の幅が6aの領域となる。本例でも例えば或る基準計測領域SEで計測点49を選択した場合、他の基準計測領域でも相対的に計測点49と同じ位置にある計測点を選択することで、正確にEGAパラメータの補正値を求めることができる。
【0073】
これに関して、図10(a)は、図9(c)の基準計測領域SEの一例の拡大図を示し、この図10(a)において、隣接する2つの走査露光方式で露光されるショット領域SD1及びSD2内に3つのクリティカルレイヤのショット領域SA1,SA2,SA3が含まれている。また、図10(b)は、図10(a)のショット領域SD1及びSD2内の長手方向(Y方向)での倍率誤差に基づく伸縮量ΔYを示し、Y方向での伸縮量ΔYはショット領域SD1,SD2の長さを周期として変化している。従って、例えばクリティカルレイヤのショット領域SA1〜SA3のそれぞれの中心を計測点50A〜50Cとすると、これらの計測点50A〜50Cでのミドルレイヤのショット領域の伸縮量は、図10(b)の位置51A〜51Cで示すように異なった値を示す。従って、図9(c)において或る基準計測領域SEで所定の計測点49を選択したときには、他の基準計測領域での相対的に同じ位置の計測点を選択しないと、ミドルレイヤのショット領域の倍率誤差の影響を受けることとなる。
【0074】
次に、図11の実施例は、図11(a)に示すクリティカルレイヤのショット領域SB内でY方向に3行且つX方向に2列の同一のチップパターンが配列され、図11(b)に示すミドルレイヤの走査露光方式で露光されるショット領域SD内ではY方向に3つの同一のチップパターンが配列されている場合である。このとき、クリティカルレイヤのショット領域SBのX方向の幅を2b、Y方向の幅は3aとすると、ミドルレイヤのショット領域SDのX方向の幅はb、Y方向の幅は3aとなる。従って、ショット領域SBとショット領域SDとの最小公倍数的な大きさの基準計測領域SFは、図11(c)に示すようにX方向の幅が2b、且つY方向の幅が3aの領域、即ちクリティカルレイヤのショット領域SBと同じ大きさの領域となる。本例でも例えば或る基準計測領域SFで計測点52を選択した場合、他の基準計測領域でも相対的に計測点52と同じ位置にある計測点を選択することで、正確にEGAパラメータの補正値を求めることができる。
【0075】
なお、上述実施例では、2台のステッパー、又はステッパーとステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置との組合せを使用しているが、例えば露光フィールドの小さな露光装置、及び露光フィールドの大きな露光装置としてそれぞれ別のステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置を使用してもよい。
このように本発明は上述実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0076】
【発明の効果】
本発明の露光方法によれば、第1の露光フィールド、及び第2の露光フィールドがそれぞれ2方向に整数個ずつ収まる大きさの領域(いわば最小公倍数的な大きさの領域)を基準計測領域として、各基準計測領域内で互いに同じ位置にある2つの重ね合わせ精度計測用マーク(バーニアマーク)の位置ずれ量を計測している。従って、例えば第2のマスクパターンの倍率誤差や回転誤差の影響が、第2のマスクパターンを露光する際のアライメント誤差の内の線形伸縮誤差や回転誤差として現れることがない。従って、ミックス・アンド・マッチ方式でクリティカルレイヤとミドルレイヤとが混在するような基板に露光を行う場合に、そのクリティカルレイヤのパターンとミドルレイヤのパターンとの重ね合わせ精度を高めることができる利点がある。
【0077】
また、第2の露光装置が座標変換用のパラメータを用いて露光位置を算出し、各基準計測領域内での計測結果よりそのパラメータの補正値を求めるときには、そのパラメータの内で、線形伸縮を示すパラメータ、回転を示すパラメータ、及び直交度を示すパラメータには第2のマスクパターンの倍率誤差や回転誤差の影響が現れないため、重ね合わせ精度を高めることができる。
【0078】
更に、オフセットパラメータについては、例えば各基準計測領域内で中央の点に関して対称に配置された計測点での計測結果の平均値を使用することで、第2のマスクパターンの倍率誤差や回転誤差の影響を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光方法の一実施例で使用される露光システムの概略を示す斜視図である。
【図2】(a)は実施例のウエハW上でのクリティカルレイヤのショット配列を示す平面図、(b)はそのクリティカルレイヤのショット領域内でのバーニアマークの配列を示す拡大平面図である。
【図3】(a)は図2(a)のクリティカルレイヤ上に露光されるミドルレイヤのショット配列及び計測点の配列を示す平面図、(b)はそのミドルレイヤのショット領域内でのバーニアマークの配列の一部を示す拡大平面図である。
【図4】ウエハ上での計測点の配列の他の例を示す図である。
【図5】(a)はミドルレイヤのショット領域SBa内での計測点の配列の別の例を示す拡大図、(b)はミドルレイヤのショット領域SBa内での計測点の配列の更に別の例を示す拡大図である。
【図6】ウエハ上での計測点の望ましい配列の2つの例を示す平面図である。
【図7】ウエハ上の複数の基準計測領域内で別の位置にある計測点を選択する場合の計測点の配列の一例を示す図である。
【図8】クリティカルレイヤのショット領域内に複数のチップパターンが収まる場合の基準計測領域の例を示す図である。
【図9】ミドルレイヤのショット領域が走査露光方式で露光される場合の基準計測領域の例を示す図である。
【図10】図9の実施例で、計測点によってミドルレイヤのショット領域の伸縮量が異なることの説明図である。
【図11】ミドルレイヤのショット領域が走査露光方式で露光され、且つクリティカルレイヤのショット領域がミドルレイヤのショット領域より広い場合の基準計測領域の例を示す図である。
【図12】(a)は従来のウエハW上でのクリティカルレイヤのショット配列を示す平面図、(b)はそのクリティカルレイヤのショット領域内でのバーニアマークの配列を示す拡大平面図である。
【図13】(a)は図12(a)のクリティカルレイヤ上に露光されるミドルレイヤのショット配列及び計測点の配列を示す平面図、(b)はそのミドルレイヤのショット領域内でのバーニアマークの配列を示す拡大平面図である。
【図14】(a)はミドルレイヤのショット領域で倍率誤差が発生した場合の説明図、(b)はミドルレイヤのショット領域で回転誤差が発生した場合の説明図である。
【符号の説明】
1A ファインステッパー
1B ミドルステッパー
3A,3B 投影光学系
4A,4B 露光フィールド
5A,5B ウエハステージ
11A,11B アライメント系
W ウエハ
SA1〜SAM,SAm クリティカルレイヤのショット領域
SB1〜SBN,SBa〜SBd,SBn ミドルレイヤのショット領域
21X X軸用のウエハマーク
21Y Y軸用のウエハマーク
22A〜22E,23A〜23D クリティカルレイヤのバーニアマーク
24A〜24E,25A〜25D ミドルレイヤのバーニアマーク
26C,27D,29B,31A ミドルレイヤのバーニアマーク
32A〜32D 計測点

Claims (7)

  1. 露光対象とする感光基板上で所定の大きさの第1の露光フィールドを有する第1の露光装置と、前記第1の露光フィールドに対して直交する第1、及び第2の方向に対してそれぞれM/N倍(M,NはM>Nなる整数)、及びM/N倍(M,NはM≧Nなる整数)の大きさの第2の露光フィールドを有する第2の露光装置とを用いて、前記感光基板上にマスクパターンを重ねて露光する露光方法において、
    前記第1の露光装置を用いて、位置合わせ用マーク及び第1の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第1のマスクパターンを、前記第1の露光フィールドを単位として前記感光基板上で前記第1の方向及び第2の方向に並べて順次露光する第1工程と;
    前記第2の露光装置を用いて、第2の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第2のマスクパターンを、前記第1工程で前記感光基板上に露光された複数の前記第1のマスクパターンの像の上に、前記位置合わせ用マークの像の位置を基準として前記第2の露光フィールドを単位として前記感光基板上で前記第1の方向及び第2の方向に並べて露光する第2工程と;
    前記感光基板上で前記第1の方向に前記第2の露光フィールドの幅のN倍、且つ前記第2の方向に前記第2の露光フィールドの幅のN倍の大きさの領域を単位として、前記感光基板上の露光領域を複数の基準計測領域に分割し、該複数の基準計測領域から選択された所定個数の基準計測領域内で互いに同じ位置にある前記第1の重ね合わせ精度計測用マークの像と前記第2の重ね合わせ精度計測用マークの像との位置ずれ量を計測し、該計測された位置ずれ量に基づいて前記第2の露光装置で前記第1の露光装置により露光された前記位置合わせ用マークの像の位置を検出する際の補正値を求める第3工程と;を有し、
    その後第1の露光装置で露光された感光基板上に前記第2の露光装置を用いて重ね合わせ露光する際に、前記第3工程で求めた前記補正値を用いて露光位置の補正を行うことを特徴とする露光方法。
  2. 請求項1記載の露光方法であって、
    前記第2工程において、前記第2の露光装置は前記位置合わせ用マークの像に基づいて所定の座標変換用のパラメータを用いて露光位置を算出し、
    前記第3工程において、前記座標変換用のパラメータの補正値を求めることを特徴とする露光方法。
  3. 露光対象とする感光基板上で所定の大きさの第1の露光フィールドを露光単位としてマスクのパターンが露光された感光基板に対して、前記第1の露光フィールドに対して直交する第1及び第2の方向に対してそれぞれM1/N1 倍(M1,N1 はM1 >N1 なる整数)、及びM2/N2 倍(M2,N2 はM2 >N2 なる整数)の大きさの第2の露光フィールドを露光単位としてマスクのパターンを露光する露光方法であって、
    予め位置合わせ用マーク及び第1の重ね合わせ精度計測用マークの形成された第1のマスクパターンを前記第1の露光フィールドを単位として前記第1の方向及び前記第2の方向に並べて順次露光した後、第2の重ね合わせ精度計測用マークの形成されたマスクパターンを、複数の前記第1のマスクパターンの像が露光された感光基板上に前記位置合わせ用マークの像の位置を基準として前記第2の露光フィールドを単位として前記第1の方向及び前記第2の方向に並べて露光し、前記感光基板上で前記第1の方向に前記第2の露光フィールドの幅のN1 倍、且つ前記第2の方向に前記第2の露光フィールドの幅のN2 倍の大きさの領域を単位として、前記感光基板上の露光領域を複数の基準計測領域に分割し、該複数の基準計測領域から選択された第1及び第2の基準計測領域内のそれぞれで同じ計測位置を選択するか、又は前記第1及び第2の基準計測領域内で互いに異なる位置であって前記基準計測領域の中心に関して互いに対称な位置となるように前記第1の基準計測領域内の計測位置と前記第2の基準計測領域内の計測位置とを選択し、該選択された計測位置のそれぞれで前記第1の重ね合わせ精度計測用マークの像と前記第2の重ね合わせ精度計測用マークの像との位置ずれ量を計測し、該計測された位置ずれ量を補正するための補正値を求めておき、
    前記第1の露光フィールドを露光単位として感光基板上に露光されたパターンに対して、前記第2の露光フィールドを露光単位として重ね合わせ露光する際に、前記補正値を用いて露光位置の補正を行うことを特徴とする露光方法。
  4. 前記第2の露光フィールドを露光単位としてマスクのパターンを露光する露光装置の記憶部に、前記計測された位置ずれ量を補正するための補正値を記憶する工程を更に有することを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
  5. 前記第1の露光フィールドを露光単位として感光基板上に露光されたパターンに対して、前記第2の露光フィールドを露光単位として重ね合わせ露光する際、前記マスクと前記感光基板とを同期して走査することを特徴とする請求項3又は4に記載の露光方法。
  6. 前記第1の基準計測領域内で第1の計測位置と第2の計測位置とが選択され、
    前記第1の計測位置と前記第2の計測位置とは前記第1の基準計測領域の中心に関して互いに対称な複数の位置にあり、
    前記第2の基準計測領域内で第3の計測位置と第4の計測位置とが選択され、
    前記第3の計測位置と前記第4の計測位置とは前記第2の基準計測領域の中心に関して互いに対称な複数の位置にあることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の露光方法。
  7. 前記第1の露光フィールドを露光単位として感光基板上に露光されたパターンに対して、前記第2の露光フィールドを露光単位として重ね合わせ露光する際、前記感光基板上に形成された複数のショット領域のうち所定のサンプルショットのステージ座標系での座標値を計測し、その結果により前記複数のショット領域の前記ステージ座標系上での配列座標を表すパラメータを求め、前記求めたパラメータに前記位置ずれ量を補正するための補正値を加算して補正後のパラメータを求め、前記補正後のパラメータを用いて前記重ね合わせ露光することを特徴とする請求項3〜6の何れか一項に記載の露光方法。
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