JP3616650B2 - 燃料噴射ノズル用の燃料供給装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関のシリンダヘッド内に嵌装された燃料噴射ノズル用の燃料供給装置であって、前記シリンダヘッド内の貫通路に通された接続管片が流入側では流入管の接続片と液密に接続されており、また流出側では前記接続管片のシール面が、前記シリンダヘッドの貫通路内にねじ込まれたキャップねじによって、燃料噴射ノズルのノズルホルダーに設けられた円錐座面に圧着されている形式の燃料供給装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
前記形式の公知の燃料供給装置では、接続管片及び流入管の接続片が共に完全にシリンダヘッドの貫通路内に収容されている。この公知の燃料供給装置の構成は、シリンダヘッド内における燃料噴射ノズルのノズルホルダーのずれを補償しはするが、しかしながら該燃料供給装置は、燃料噴射ポンプから導かれてきた燃料吐出管つまり流入管と常に一緒にしか組付けることができないという欠点を有している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、燃料噴射ノズルと接続管片とを同時に組付けることができるばかりでなく、互いに無関係に後の時点においても、殊に燃料噴射ポンプの接続時においても、燃料噴射ポンプからの燃料吐出管つまり流入管と共に接続管片を燃料噴射ノズルに簡便に接続できるようにすることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の構成手段は、接続管片が、雄ねじ山を備えた流入側端部区分を有し、該流入側端部区分がシリンダヘッドの貫通路から突出し、しかも前記流入側端部区分と流入管の接続片とが、前記雄ねじ山に螺合されたキャップナットによって軸方向で緊着されており、かつ前記接続管片が、その流入端部と流出端部との間に球面状肩部を有し、該球面状肩部には、前記シリンダヘッドの貫通路内にねじ込まれたキャップねじが圧着しており、該キャップねじが、前記流入側端部区分に前記接続管片の流出端部の方へ向かって被せ嵌められて該流入側端部区分を解放している点にある。
【０００５】
【作用】
本発明の構成手段によって、燃料供給装置の組付けが特に簡単になり、燃料噴射ノズルと接続管片とを同時に組付けることができるばかりでなく、組付け時点を互いに無関係に後の時点においても、殊に燃料噴射ポンプの接続時点においても、燃料噴射ポンプからの燃料吐出管つまり流入管と共に接続管片を燃料噴射ノズルに簡便に接続することが可能になる。
【０００６】
請求項３に記載したように接続管片の鍔にシールリングを配置し、該シールリングを殊に接続管片の重心点に位置させた場合には、完全に液密な構成が得られる。また接続管片内には請求項４に記載したように棒フィルタを配置するのが有利である。
【０００７】
【実施例】
次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【０００８】
内燃機関のシリンダヘッド１０内では、燃焼室へ通じる孔１１内に噴射ノズル１２が嵌込まれており、該噴射ノズルのノズルホルダー１３は爪１３によって定置に保持される。燃料を供給するためにノズルホルダー１３は、横方向に開いた供給通路１５を有し、該供給通路内には、ノズルホルダー１３の外周へ向かって開いた円錐座面１６を有する孔が設けられている。シリンダヘッド１０内には、前記円錐座面１６に軸整合させて段付き孔１７の形の貫通路が配置されており、該段付き孔に接続管片２０が通されている。
【０００９】
前記接続管片２０は、流入側端部区分２３内に拡径部２２をもった軸方向孔２１を有し、前記拡径部２２内には周知の棒フィルタ２４が嵌込まれている。接続管片２０はその全長のほぼ真中に球面状肩部２６を備えた鍔２５を有している。段付き孔１７の拡径部１８内へねじ込まれたキャップねじ２７は前記の球面状肩部２６に係合して接続管片２０をノズルホルダー１３に緊定する。ノズルホルダー１３が軸方向でずれている場合にも液密な接続を保証するために、接続管片２０は流出側端部区分に球面状の截頭円錐体２９を有しており、該截頭円錐体はノズルホルダー１３の円錐座面１６に緊定されている。接続管片２０の流入側端部区分２３はシリンダヘッド１０の段付き孔１７から突出しており、かつ雄ねじ山３１を有している。該雄ねじ山にはキャップねじ３２が螺合されており、該キャップねじはワッシャ３３を介して、軸方向孔２１又は拡径部２２の入口に設けた円錐座面３６に流入管３５の円錐接続片３４を圧着している。鍔２０の周溝４１内に嵌込まれていて段付き孔１７の壁面に外面を接触しているＯリング４０は、接続管片２０を包囲する環状ギャップを外部に対してシールしている。
【図面の簡単な説明】
【図１】内燃機関のシリンダヘッド部分と共に示した本発明の１実施例による噴射ノズル用燃料供給装置の断面図である。
【符号の説明】
１０ シリンダヘッド、 １１ 孔、 １２ 噴射ノズル、 １３ ノズルホルダー、 １４ 爪、 １５ 流入通路、 １６ 円錐座面、 １７ 段付き孔、 １８ 拡径部、 ２０ 接続管片、 ２１ 軸方向孔、 ２２ 拡径部、 ２３ 流入側端部区分、 ２４ 棒フィルタ、 ２５ 鍔、 ２６ 球面状肩部、 ２７ キャップねじ、 ２９ 球面状截頭円錐体、 ３１ 雄ねじ山、 ３２ キャップナット、 ３３ ワッシャ、 ３４ 円錐接続片、 ３５ 流入管、 ３６ 円錐座面、 ４０ Ｏリング、 ４１ 周溝

Claims (4)

1. 内燃機関のシリンダヘッド内に嵌装された燃料噴射ノズル用の燃料供給装置であって、前記シリンダヘッド内の貫通路に通された接続管片が流入側では流入管の接続片と液密に接続されており、また流出側では前記接続管片のシール面が、前記シリンダヘッドの貫通路内にねじ込まれたキャップねじによって、燃料噴射ノズルのノズルホルダーに設けられた円錐座面に圧着されている形式のものにおいて、接続管片（２０）が、雄ねじ山（３１）を備えた流入側端部区分（２３）を有し、該流入側端部区分がシリンダヘッド（１０）の貫通路（１７）から突出し、しかも前記流入側端部区分（２３）と流入管（３５）の接続片（３４）とが、前記雄ねじ山に螺合されたキャップナット（３２）によって軸方向で緊着されており、かつ前記接続管片（２０）が、その流入端部と流出端部との間に球面状肩部（２６）を有し、該球面状肩部には、前記シリンダヘッド（１０）の貫通路（１７）内にねじ込まれたキャップねじ（２７）が圧着しており、該キャップねじ（２７）が、前記接続管片（２０）の流入側端部区分（２３）に流出端部の方へ向かって被せ嵌められて、該流入側端部区分（２３）を自由にしていることを特徴とする、燃料噴射ノズル用の燃料供給装置。
2. 球面状肩部（２６）が接続管片（２０）の鍔（２５）に配置されている、請求項１記載の燃料供給装置。
3. 鍔（２５）の周溝（４１）内に、貫通路（１７）の壁面に接触するシールリング（４０）が配置されている、請求項２記載の燃料供給装置。
4. 接続管片（２０）の軸方向孔（２１）の拡径部（２２）内に棒フィルタ（２４）が嵌込まれている、請求項１から３までのいずれか１項記載の燃料供給装置。

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