JP3616114B2 - テレビカメラの光学系装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、テレビカメラ特に監視用カメラの光学系装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図３は従来のテレビカメラの光学系装置の構成を示す組立前の斜視図である。従来のテレビカメラの光学系装置は図３に示すようにレンズ座３１，ＦＢ調節リング３２，エスカッション３３，ブラケット３４，素子取付座３５，押え板３７，素子基板３８からなり、ＦＢ調整リング３２を回転させることにより、ブラケット３４がねじ３２１，３４１により前後し、ブラケット３４に取付けられた撮像素子３６が同時に動くためフランジバック距離（レンズ座面から撮像位置までの距離）を調整できる構造になっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の光学系装置では、エスカッション３３とブラケット３４に回動余裕があるため、光軸や傾きの精度を上げることが困難であった。また構造上部品点数が多く、組立時の工数も多くかかっていた。
【０００４】
本発明は、このような問題を解決するもので、フランジバック距離，光軸，傾きの精度を上げることができ、部品数も少なくて済む優れたテレビカメラの光学系装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明のテレビカメラの光学系装置は、撮像素子を固定するとともに、水平位置を規定する水平基準面および垂直位置を規定する垂直基準面を設けたブラケットと、前記ブラケットに対し水平位置を規定する水平基準面、垂直位置を規定する垂直基準面、およびレンズ取付手段を設けたエスカッションとを有し、前記エスカッションの水平基準面と前記ブラケットの水平基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との水平位置を規定し、前記エスカッションの垂直基準面と前記ブラケットの垂直基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との垂直位置を規定したことを特徴とする。
【０００６】
【作用】
この構成によって、ブラケットに撮像素子を基準面に対して任意の位置で固定し、光軸と傾きとが保証されたブラケット組立てを、基準面の位置が保証されたエスカッションに基準面どうしを密着固定することにより、光軸と傾きとが保証されることになる。この状態でブラケットを基準面上でスライドさせることにより、フランジバック距離調整を行なうことができ、モニター画像を確認しながら、水平，垂直の２方向からねじ止めすることにより固定することができる。
【０００７】
【実施例】
図１（ａ）は本発明の一実施例の構成を示す斜視図、図１（ｂ）はエスカッションの背面の構造を示す斜視図であり、図２（ａ）は同実施例の水平断面図、図２（ｂ）は同垂直断面図である。図１において、１１はエスカッション、１２はブラケット、１３は撮像素子取付座、１４は撮像素子である。ここで素子取付座１３に撮像素子１４を接着等の手段により固定し組立てられたものをブラケット１２にねじ１８で固定する。この場合、水平方向の基準面１２１，垂直方向の基準面１２２を基準にしてねじ止めする。素子基板１５を動作させて、モニター画面を見ながら組立てを行ない光軸、傾きが保証されたことになる。次に上記ブラケット１２をエスカッション１１にねじ止めする。この場合、水平方向の基準面１１１、垂直方向の基準面１１２をブラケット１２の基準面１２１，１２２とそれぞれ密着させる。この時にエスカッション１１のレンズ用ねじの中心１１３と撮像素子１４の撮像中心が一致することになる。この状態でねじ１６，１７をエスカッション１１の穴に通し、ブラケット１２を基準面上でスライドさせることにより、フランジバック距離調整をモニター画像を確認しながら行ない、ねじ１６，１７で固定する。これにより光軸，傾き，フランジバック距離の精度が保証された位置で固定できることになる。
【０００８】
上記説明のようにこの実施例によれば従来の課題であったエスカッションとブラケットとの回動余裕がなくなり、光軸，傾きの精度を上げることができる。また、構造が簡素化され、組立て工数も低減できる。
【０００９】
なお上記実施例では、先に光軸，傾きの調整を行ない、その後フランジバック距離調整を行なったが、先にフランジバック距離調整を行ない、ねじ１６，１７を固定した後、光軸，傾きの調整を行ない、素子取付座１３をねじ１８で止めても同様の効果を得ることができる。
【００１０】
さらになお、上記実施例では接触する基準面がエスカッションでは内面に、またブラケットでは外面にある例を示したが、逆にエスカッションでは外面に、ブラケットでは内面にあっても同様の効果が得られ、また面と面の接触に代えて、光軸と平行な軸棒とそれにはめ合う穴とをエスカッションとブラケットに２個ずつ設けた場合も同様の効果が得られる。
【００１１】
【発明の効果】
以上のように本発明は、エスカッションに対する水平位置および垂直位置を規定する基準となる外面および撮像素子取付手段を設けたブラケットと、ブラケットに対する水平位置および垂直位置を規定する基準となる内面およびレンズ取付手段を設けたエスカッションとを有し、相互の基準面どうしを接触固定することにより光軸位置および水平を規定し、かつフランジバック距離調整のために光軸と平行にブラケットを移動できるようにしたことにより、部品数が少なくて組立てが容易であり、しかも光軸や水平傾きの精度の高い優れたテレビカメラの光学系装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）本発明の実施例における構成を示す組立前の斜視図
（ｂ）同実施例におけるエスカッションの背面の構造を示す斜視図
【図２】（ａ）同実施例における構成を示す水平断面図
（ｂ）同実施例における構成を示す垂直断面図
【図３】従来のテレビカメラの光学系装置の構成を示す組立前の斜視図
【符号の説明】
１１ エスカッション
１１１，１１２ 基準となる内面
１２ ブラケット
１２１，１２２ 基準となる外面
１３ 撮像素子取付座（撮像素子取付手段）
【産業上の利用分野】
本発明は、テレビカメラ特に監視用カメラの光学系装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図３は従来のテレビカメラの光学系装置の構成を示す組立前の斜視図である。従来のテレビカメラの光学系装置は図３に示すようにレンズ座３１，ＦＢ調節リング３２，エスカッション３３，ブラケット３４，素子取付座３５，押え板３７，素子基板３８からなり、ＦＢ調整リング３２を回転させることにより、ブラケット３４がねじ３２１，３４１により前後し、ブラケット３４に取付けられた撮像素子３６が同時に動くためフランジバック距離（レンズ座面から撮像位置までの距離）を調整できる構造になっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の光学系装置では、エスカッション３３とブラケット３４に回動余裕があるため、光軸や傾きの精度を上げることが困難であった。また構造上部品点数が多く、組立時の工数も多くかかっていた。
【０００４】
本発明は、このような問題を解決するもので、フランジバック距離，光軸，傾きの精度を上げることができ、部品数も少なくて済む優れたテレビカメラの光学系装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明のテレビカメラの光学系装置は、撮像素子を固定するとともに、水平位置を規定する水平基準面および垂直位置を規定する垂直基準面を設けたブラケットと、前記ブラケットに対し水平位置を規定する水平基準面、垂直位置を規定する垂直基準面、およびレンズ取付手段を設けたエスカッションとを有し、前記エスカッションの水平基準面と前記ブラケットの水平基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との水平位置を規定し、前記エスカッションの垂直基準面と前記ブラケットの垂直基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との垂直位置を規定したことを特徴とする。
【０００６】
【作用】
この構成によって、ブラケットに撮像素子を基準面に対して任意の位置で固定し、光軸と傾きとが保証されたブラケット組立てを、基準面の位置が保証されたエスカッションに基準面どうしを密着固定することにより、光軸と傾きとが保証されることになる。この状態でブラケットを基準面上でスライドさせることにより、フランジバック距離調整を行なうことができ、モニター画像を確認しながら、水平，垂直の２方向からねじ止めすることにより固定することができる。
【０００７】
【実施例】
図１（ａ）は本発明の一実施例の構成を示す斜視図、図１（ｂ）はエスカッションの背面の構造を示す斜視図であり、図２（ａ）は同実施例の水平断面図、図２（ｂ）は同垂直断面図である。図１において、１１はエスカッション、１２はブラケット、１３は撮像素子取付座、１４は撮像素子である。ここで素子取付座１３に撮像素子１４を接着等の手段により固定し組立てられたものをブラケット１２にねじ１８で固定する。この場合、水平方向の基準面１２１，垂直方向の基準面１２２を基準にしてねじ止めする。素子基板１５を動作させて、モニター画面を見ながら組立てを行ない光軸、傾きが保証されたことになる。次に上記ブラケット１２をエスカッション１１にねじ止めする。この場合、水平方向の基準面１１１、垂直方向の基準面１１２をブラケット１２の基準面１２１，１２２とそれぞれ密着させる。この時にエスカッション１１のレンズ用ねじの中心１１３と撮像素子１４の撮像中心が一致することになる。この状態でねじ１６，１７をエスカッション１１の穴に通し、ブラケット１２を基準面上でスライドさせることにより、フランジバック距離調整をモニター画像を確認しながら行ない、ねじ１６，１７で固定する。これにより光軸，傾き，フランジバック距離の精度が保証された位置で固定できることになる。
【０００８】
上記説明のようにこの実施例によれば従来の課題であったエスカッションとブラケットとの回動余裕がなくなり、光軸，傾きの精度を上げることができる。また、構造が簡素化され、組立て工数も低減できる。
【０００９】
なお上記実施例では、先に光軸，傾きの調整を行ない、その後フランジバック距離調整を行なったが、先にフランジバック距離調整を行ない、ねじ１６，１７を固定した後、光軸，傾きの調整を行ない、素子取付座１３をねじ１８で止めても同様の効果を得ることができる。
【００１０】
さらになお、上記実施例では接触する基準面がエスカッションでは内面に、またブラケットでは外面にある例を示したが、逆にエスカッションでは外面に、ブラケットでは内面にあっても同様の効果が得られ、また面と面の接触に代えて、光軸と平行な軸棒とそれにはめ合う穴とをエスカッションとブラケットに２個ずつ設けた場合も同様の効果が得られる。
【００１１】
【発明の効果】
以上のように本発明は、エスカッションに対する水平位置および垂直位置を規定する基準となる外面および撮像素子取付手段を設けたブラケットと、ブラケットに対する水平位置および垂直位置を規定する基準となる内面およびレンズ取付手段を設けたエスカッションとを有し、相互の基準面どうしを接触固定することにより光軸位置および水平を規定し、かつフランジバック距離調整のために光軸と平行にブラケットを移動できるようにしたことにより、部品数が少なくて組立てが容易であり、しかも光軸や水平傾きの精度の高い優れたテレビカメラの光学系装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）本発明の実施例における構成を示す組立前の斜視図
（ｂ）同実施例におけるエスカッションの背面の構造を示す斜視図
【図２】（ａ）同実施例における構成を示す水平断面図
（ｂ）同実施例における構成を示す垂直断面図
【図３】従来のテレビカメラの光学系装置の構成を示す組立前の斜視図
【符号の説明】
１１ エスカッション
１１１，１１２ 基準となる内面
１２ ブラケット
１２１，１２２ 基準となる外面
１３ 撮像素子取付座（撮像素子取付手段）
Claims (1)
- 撮像素子を固定するとともに、水平位置を規定する水平基準面および垂直位置を規定する垂直基準面を設けたブラケットと、前記ブラケットに対し水平位置を規定する水平基準面、垂直位置を規定する垂直基準面、およびレンズ取付手段を設けたエスカッションとを有し、前記エスカッションの水平基準面と前記ブラケットの水平基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との水平位置を規定し、前記エスカッションの垂直基準面と前記ブラケットの垂直基準面のみで前記撮像素子と前記レンズ取付手段との垂直位置を規定したことを特徴とするテレビカメラの光学系装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00312093A JP3616114B2 (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | テレビカメラの光学系装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00312093A JP3616114B2 (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | テレビカメラの光学系装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06209424A JPH06209424A (ja) | 1994-07-26 |
| JP3616114B2 true JP3616114B2 (ja) | 2005-02-02 |
Family
ID=11548503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00312093A Expired - Fee Related JP3616114B2 (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | テレビカメラの光学系装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3616114B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002262167A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-13 | Canon Inc | 電子カメラ |
| JP5482241B2 (ja) * | 2010-01-29 | 2014-05-07 | リコーイメージング株式会社 | 撮像素子の位置決め機構 |
-
1993
- 1993-01-12 JP JP00312093A patent/JP3616114B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06209424A (ja) | 1994-07-26 |
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