JP3616100B2 - 可変頂点を備える背部支持体 - Google Patents

Description

発明の技術的背景
この発明は、特に、座席に使用される背部支持体に関する。
様々な座席の背部支持装置は、人の背中の支持体を設けて人に安楽感を与える。これらの装置は特に、乗り物の座席または事務所の椅子において、木製の支持体として共通である。
典型的には、背部支持体は、幾つかの欠点と限界を含んでいる。第一に、最も普通に使用される背部支持体は、比較的多点数の部材から構成される。典型的には、多数の水平方向の支持部材が組をなす垂直方向の支持体に固定される。さらに、中央のテンションバーが水平部材に連結される。そのような支持体は、テンションバーの調節によって、長手方向に湾曲度を変更できるアーチを形成するために埋設される。このテンションバーを調節するには複雑な歯車機構が必要である。重大な欠点はそのような背部支持システムの組み立てに関する困難性によって代表される。
第二に、典型的な背部支持体は、比較的重く、このために自動車に望ましくない重量を付加し、それによって、そのような支持体の有用性を制限する。
第三に、そのような支持体は剛性であるから、支持体の使用者に安楽感をもたらすには座席内部に複雑なバネ装着システムを必要とする。そのようなバネ装着システムは、比較的複雑であり、製造するのに高価である。そのようなバネ装着システムもまた、座席の重量を増大する。
第四に、典型的な背部支持体は、支持アーチ内で単一の水平方向の頂点（apex）を形成する。前記頂点は、体格を異にする多数の人々を支持するために、座席の内部において上下方向に位置を変更できることが好ましい。したがって、頂点の位置をシートに対して調節するには複雑な装着および歯車機構が必要になる。そのような装着および歯車機構は故障を発生しやすく、さらにまたしーとに望ましくない重量を付加する。
以上に述べた限界と欠点はすべて好ましくない。したがって、この発明は、背部支持体の製造と組み立てを単純化する可撓性があって丈夫な背部支持体、すなわち自動車のシートまたは椅子を提供することを目的とする。この発明はまた、背部支持体の長手方向に沿って有効に移動する自動調節可能な頂上部を有する背部支持体を提供することを別の目的として有する。この発明の背部支持体は、したがって、ユーザーの背中に適切に合致しており、ユーザーに大きな支持と安楽感をもたらす。
発明の概要
この発明の一つの様相によれば、１つの長手方向軸と第１および第２の長手方向端部を有する１つの可撓性支持部材からなる、シートバック内で使用するための背部支持体が提供される。第１の長手方向端部と第２の長手方向端部の少なくとも１つは、背部支持体が採用されるシートバック内においては相対的に移動することが可能であり、可撓性支持部材は、シートバックに取り付けられた一対のワイヤと係合するような外形をなしている。この係合は、第１および第２の長手方向端部の一方がシートバックに対して回動することを可能にし、第１および第２の長手方向端部の他方が、シートバックに対して滑動することを可能にする。
この発明の別の様相によれば、長手方向軸と、第１および第２の長手方向端部とを備える中央本体部を有するシートバック内で使用するための背部支持体が提供される。第１および第２の長手方向端部の少なくとも１つは、前記背部支持体が採用される前記シートバック内においては相対的に移動することが可能であり、中央本体部は、シートバックに取り付けられた一対のワイヤと係合するような外形をなす可撓性支持部材を含む。この係合は、第１および第２の長手方向端部の一方がシートバックに対して回動することを可能にし、第１および第２の長手方向端部の他方が、シートバックに対して滑動することを可能にする。複数の支持フィンガーは、中央本体部の前記長手方向軸から外側に向かって延出する。支持フィンガーは、中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有する。支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部を有し、折れ曲がった周辺部は、シートバックの背後に向かって湾曲されて背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する。
この発明のなお別の様相によれば、薄い金属片で形成された可撓性支持部材を有し、長手方向軸と、第１および第２の長手方向端部とを備える中央本体部を含むシートバック内で使用するための背部支持体が提供される。第１および第２の長手方向端部の少なくとも１つは、背部支持体が採用されるシートバック内においては相対的に移動することが可能である。中央本体部は、シートバックに取り付けられた一対のワイヤと係合するような外形をなす。この係合は、第１および第２の長手方向端部の一方がシートバックに対して回動することを可能にし、第１および第２の長手方向端部の他方が、シートバックに対して滑動することを可能にする。複数の支持フィンガーは、中央本体部の長手方向軸から外側に向かって延出する。支持フィンガーは、中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有し、前記支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部を有する。この折れ曲がった周辺部は、シートバックの背後に向かって湾曲されて背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する。
この発明のなお別の様相によれば、ベース部材と、ベース部材の一方の端部に取り付けられたシートバック部材とからなるシートが提供される。シートバック部材は、第１および第２の水平方向に配列されたバーを有し、各バーは、長手方向軸と、シートバック部材の上部に対して固定された位置を備える。単片の可撓性部材は、２つの長手方向端部を備える。第１の長手方向端部は、第１の端部を第１の水平方向に配列されたバーに回転が可能に取り付けられたクランプ部材を備えており、第２の長手方向端部は、第２の端部を、保持部材が、第２の水平方向に配列されたバーの長手方向軸を中心に回動することが可能なように、第２の水平方向に配列されたバーに回動、滑動が可能に取り付けられた保持部材を備える。支持部材を長手方向に展張し、それによって支持部材をユーザーの背中に対して外側に向かってアーチを形成するために、長手方向端部に近く位置する支持部材に取り付けられる手段を備える。
この発明のなお別の様相によれば、長手方向軸と、第１および第２の長手方向両端部を有する中央本体部と、中央本体部から、中央本体部の長手方向軸に対してほぼ直角な方向に、外側に向かって延出する複数の支持フィンガーとを含むシートバック内で使用するための背部支持体が提供される。支持フィンガーは、それぞれ、折れ曲がった周辺部と、中央本体部から遠い丸みを帯びた端部とを有するとともに、各支持フィンガー上にある丸みを帯びた端部が、中央本体部によってほぼ規定される面の前方にあるような緩んだ位置にあるとき、この面からほぼ前方に突出する。第１の長手方向端部は、前記背部支持体が採用されるシートバック面のバーに回動可能に適切に取り付けられるクランプ部材を有する。第２の長手方向端部は、第２の端部を滑動、回動が可能にシートバックの第２の部分に連結するように適合する保持部材を有する。中央本体部のクランプ部材と保持部材とは、単一の材料片から一体に形成される。
幾つかの様相においては、単一の可撓性支持部材が単一のシート材料から形成されることができる。この支持部材は、長手方向軸と、この軸の各端部にある対向する両端部を備える中央本体部を有することが好ましい。幾つかの様相においては、多数の支持フィンガーが、ほぼ水平方向において中央本体部から外側に向かって延出する。幾つかの様相においては、支持部材を外側に向かってアーチを形成させて人の背中を支持するために、支持部材をアーチ状に形成する手段が、支持部材に取り付けられる。
背部支持体がアーチ状に形成されると、人は、その背中が安楽に支えられているように感じる。アーチの水平方向の頂点（apex）は、ユーザーの背中の形状に順応して、その長さの方向（上下方向）に有効に移動し、多くの場合がそうであるるように、必要な場合はいつでも背中の支持面積を最大にする。
この発明の、これらのおよびその他の特徴と目的は、次に続く細部の説明と添付図面の参照によって当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
図１は、この発明の背部支持体を含む座席に座った人の概略図である。
図２は、この発明の背部支持体の好ましい現具体例を前方から見た斜視図である。
図３は、この発明の背部支持体の好ましい現具体例を後方から見た立面図である。
図４は、この発明の背部支持体が、どのようにして、ユーザーの背中を支持するために外側に向かってアーチを形成するかを示す側方から見た立面図である。
図５は、緩んだ状態にあるこの発明の背部支持体の底面図である。
図６は、座席のフレームに取り付けられたこの発明の背部支持体の斜視図である。
図７は、この発明の背部支持体の一部の正面図である。
図８は、この発明の背部支持体の側面図である。
図９は、背部支持体内部に形成された水平方向頂点が、上方向に位置が変更された場合を示す、この発明の背部支持体の概略図である。
第10は、この発明の背部支持体に使用される埋設手段の好ましい現具体例の分解斜視図である。
図11は、埋設手段の一部として使用される組み立て巻き取り機構の断面図である。
好ましい具体例の詳細な説明
図１は、一部がシートバック部12に回動可能に連結されたベース部14を備えるシートバック部12から構成されるシート部10に腰掛けた人８を概略的に示す。背部支持体60は、シートバック部12と連結し、テンション部材110が背部支持体60に適当に連結している。
図２−５を参照すれば、ここに示すこの発明の好ましい実施例が記述されている。図２は、この発明にしたがって設計された背部支持体60の実施例の前方から見た斜視図である。単片支持部材62は、前記支持部材62の長手方向の第１の端部66が、バー64に接して、従来型のシートバックに装着されている。バー68は、単片支持部材62の長手方向の第２の端部70に近い装着部分が、バー68を中心に回動と移動を生じるように、単片支持部材62の長手方向の第２の端部70の近くに配設される。バー64と68は、ず２に一般的に示すようにシートバックのフレーム内に水平に配置されることが好ましい。バー64と68への単片支持部材62の装着および、バー64と68を中心とする単片支持部材62の移動を以下に詳細に説明する。
単片支持部材62は中央本体72を含み、中央本体72はさらに長手方向ストリップ74、76を含む。両ストリップ74、76の中間には複数の横断方向ストリップ78が設けられており、ユーザーに深い安楽感をもたらすとともに、単片支持部材62に一体性と安定性を生ぜしめる。単片支持部材62は、マルテンサイト^Ｒ（Martinsite^R）として知られた合金の打ち抜き材で形成することが好ましい。単片支持部材62の軽量性と耐久性は、空隙のない中央本体72を設けるよりも、両長手方向ストリップ74、76の中間に、複数の横断方向ストリップ78を設ける方が向上する。
支持フィンガー80が、中央本体72から横断方向に外側に突出している。図５に最もはっきり示すように、支持フィンガー80には、中央本体72によって規定される１つの面に対して前方に向かって角度が付されている。支持フィンガー80の角度は、ユーザーを横方向にしっかりと支え、この発明の背部支持体によってもたらされる安楽感を向上させるために設けられる。支持フィンガー80の周面エッジ部82は、支持フィンガー80の前方への突出部に対して僅かに後方に向かって湾曲される。湾曲した周面エッジ部82もまた、背部支持体によってもたらされる安楽感を向上させ、さらに、そうでなければシートバック内で背部支持体を移動または調節することによって発生する可能性があるシートクッションの摩耗量を減少させる。
第１のプレート84が、好ましくは単片支持部材62の第１の長手方向端部66の近くに設けられる。図２、３および４に示すように、第１のプレート84は、シートバック内に配置されているので、背部支持体60の上部にある。関連する説明中において言及する場合は、支持体の上部部、底部という表現は、図示の実施例の構造との関連において相対的な言い方と理解すべきである。第１のプレート84は、支持部材62のクランプ部材86、88をバー64に取り付けるためのクランプ部材86、88を含む。クランプ部材86、88は、支持部材62を容易に取り付ける手段である。何故ならば、クランプ部材86、88は、支持部材が、バー64に抗してほぼ上方に移動されるように、バー64にパチンと有効に嵌まる（"snap on"）からである。クランプ部材86、88による前記の装着構造のお陰で、ツールと部品点数が最も少なくて済む効率的な装置の組み立てが可能になる。このことはさらに、この発明の大きな利点、すなわち、容易に製造でき、経済的に組み立てられる、軽量な背部支持体システムを提供する。突出タブ92には角度が付されて、クランプ部材86、88の端部に設けられ、さらに一層組み立てに便宜をもたらす。以下に完全に説明する通り、ケーブル案内90が、第１の端部66近くに設けられる。
第２のプレート94が、好ましくは単片支持部材62の第２の長手方向端部70の近くに設けられる。第２のプレート94は、その長さ方向部分ではフラットであって、次いで枝分かれして保持部材96、98を形成する。保持部材96、98は、好ましくは、第２のプレート94の横断方向の両端部に位置し、保持プレート100を跨ぐように立っている。バー68は、保持部材96、98と保持プレート100の間に収容される。（特別には描かれていない）ポリウレタン製スリーブが、バー68の周りに沿う低摩擦の移動に便利なように、バー68の周囲に巻かれる。さらに、プレート100には、ビード101（図３）が形成されており、バー68とプレート100との低摩擦係合に役立っており、ビードがこの係合を強化する。盛り上がったビード101が、強度を向上する。盛り上がったビード101が、有効にバー68に跨がって接触面積を減らしているために、低摩擦係合となる。
単片支持部材62をバー64、68に装着する態様は、第２の長手方向の端部70近傍の可動、回動装着によって特徴づけられる。保持部材96、98は、それぞれ、第１および第２の長手方向端部102、104を備える。両端部102、104は、第２のプレート94のバー68に対する長手方向位置のストッパーまたはアバットメントとして機能する。以下にもっと詳細に亘って説明するように、作動手段の移動によって、保持プレート100と保持部材96、98がバー68に対して回動し、また（図上ではほぼ上下に）移動することになる。すなわち、作動手段または調整手段が、単片支持部材を外側に向かって弓状に湾曲させるとき、支持部材の低端部または第２の長手方向端部70が、バー68を中心に回動し、（図上では情報に向かって）移動することになる。
タブ106は、単片支持部材62の第２の長手方向端部70に設けられる。タブ106は、ケーブル取り付け部材として機能するノッチまたはスロット108を含む。図３に最もよく示すように、可撓性ケーブル110が、タブ106のノッチ内に挿入され、ケーブル110に及ぼされるテンションとスエージ（swage）112とによってタブ106に対して固定位置に保持される。スエージ112は、図２、３に描かれるようなシステムにおいてケーブルの移動を制限するために使用される従来のボール型またはシャンク型のスエージである。ケーブルハウジング114は、可撓性ケーブル110の長さに沿って設けられる。図３に示す実施例では、スリーブ116が、ケーブルハウジング114の一方の端部に設けられる。スリーブ116は、単片支持部材62の第１の長手方向端部66（図２）の近くにおいて、これによって規定されるタブ118（図３）と向き合って接する。タブ118は、タブ124上のノッチ122と関連するケーブル案内として機能するノッチ120を備える。単片支持部材のケーブル案内は、シートバックおよび単片支持部材に対して可撓性ケーブル110の位置を保つのに好都合であり、他方においては、ケーブルがシートバックまたは単片支持部材の一部と接触したり、縺れたりするという付随的に発生する可能性を減少する。すなわち、タブ118とタブ124とによって設けられるケーブル案内は、この発明にしたがって設計される背部支持体に起きる摩耗と断裂を減少させるように、ケーブルを位置決めするのに都合がよい。
（図３の実施例に見られる）ケーブルハウジング114は、スリーブ116からハウジング126の開口部まで延在する。ハウジング126は短縮手段128の一部である。この短縮手段は、可撓性ケーブル110の実効長を短縮するために使用される。可撓性ケーブル110、ケーブルハウジング114、および、短縮手段128は一緒になって、作動手段または調整手段130を構成する。ハウジング126と短縮手段128は、ユーザーが、ハンドル132にアクセスするのに便利なように、シートに近い外側面の沿って好ましく配置される。ハンドル132は、可撓性ケーブル110の実効長を所望にしたがって短縮または延長されるように、短縮手段128を操作するために使用される。
図４を参照すれば、単片支持部材62の好ましい実施例が第一の位置134に示されている。第一の位置134は、初期位置または緩んだ状態にある背部支持体に相当する。図４に示す位置を緩んだ状態と称するけれども、この状態は、内部にこのようなデバイスを備えていないシートと比較して追加的に得られる最小限度の位置を提供するものと解すべきである。もし、ユーザーが、ハンドル132を操作して（以下にさらに細部に亘って説明するように）ハウジング126内でケーブルを巻き取ると、単片支持部材62の第２の長手方向の端部70が、上に説明した取り付け部材が原因となって、バー64に対して固定されたままになる第１の長手方向端部66に向かって（図上では）上方に牽引される。保持部材96、98および保持プレート100は、回動してバー68に沿って上方に移動する。図４に示すように、初期の休止位置は、可撓性ケーブル100によって規定される面と比較して僅かに前方にある保持プレート100と保持部材96、98を含んでいる。（想像線）136で図４に示す第２の位置においては、保持プレート100と保持部材96、98は、可撓性ケーブル110によって規定される面と実質上平行である。両端部またはストッパー102、104は、バー68に沿う保持プレート100と保持部材96、98の長手方向の総移動量を制限する。
単片支持部材62は、図９に関して次ぎに説明するのと同じ態様でシートに座る人の背中によって強いられる力に応答する。単片支持部材62は、薄く、軽量な単片の構造体であって、バー66、68への取り付け部材と結合された単片支持部材62を単一部材として打ち抜く材料であり、前記の取り付け部材が、次に説明するように前記単片支持部材62の水平方向の頂点（apex）を上下方向に位置変更を可能にする。図９で下に示す一般的な態様においては、単片支持部材62は、個人々の背中の姿勢および／または形状と実質的に一致して、最大限の寛ぎと支持態様をもたらす能力を備えるがゆえに、多くの人々に最大の安楽感を提供する。
単片支持部材62の第２の長手方向端部70が、バー68を中心に回動しほぼ上方へ移動するので、クランプ部材86、88は、タブ118と接する前部が、図４における矢印140で示す（図にしたがって）上に向かうアーチをなして移動するように、バー64を中心に回動する。
ケーブル114の実効長が短縮されると、単片支持部材62の第２の長手方向端部70は、ほぼ第１の長手方向端部66に向かって牽引される。ケーブル114の実効長が増大するか、長くなると、次には第２の長手方向端部70が、前記第１の長手方向端部66から離れる方向に移動する。当業者であれば、図示の実施例が、第２の長手方向端部が、第１の長手方向端部に対してシートバックの底部に位置する場合を含むこと、および、これらの位置が逆であってもよく、そのような必要性、状況に適応するために実施例に改変を施す場合を含むことを理解できるであろう。
図６は、この発明の背部支持体の第２の実施例を示しており、背部支持体は第２の実施例によればシートバック上に装着されている。背部支持体16は、水平方向の支持ストリップ20を含む。水平方向の支持ストリップ20は、中央湾曲部22を含む。これらの中央湾曲部22は、背部支持体16が適切に曲がることを可能とし、特に、背部支持体16が、全体として外側を向いて曲がり、テンション部材18によって長手方向に緊張される場合にも内側に向かっては曲がらないことを保証する。さらに、中央湾曲部22は、それらの形状に基づいて、人の背中にもっと安楽感をもたらす。水平方向の支持ストリップ20は、好ましくは、シートバックのパッドを損傷から湾曲端部23を含んでいる。水平方向の支持ストリップ20は、好ましくは、その各部分が人の脊椎に沿う肋骨の帯域内で中央湾曲部の各側と一致するような間隔を置いて配置される。支持ストリップ20の総数は、特定の実施例毎に必要な設計上の要件によって変更して差し支えない。
支持ストリップ20は、湾曲回動部24によって相互に連結されている。湾曲回動部24は、各支持ストリップ20の間の無摩擦連結を提供する。開示した実施例においては、各湾曲回動部24は、ほぼＪ字状の組をなす隣接ストラップ25を含んでいる。各ストラップ25の直線部分27は、隣り合うストラップ25の湾曲部と隣接して配置されている。図６および８を参照されたい。このようにして、背部支持体16は、どのような部材の塑性変形にもよらず、どのような摩擦にもよらずに外側に向かって湾曲し、それによって、長手方向の強度を犠牲にすることなく可撓性の構造をもたらす。
頂部の支承部材26は、この実施例の背部支持体の水平方向の頂点を好ましく形成する。支承部材26は、テンション部材18を背部支持体16に結合するための連結タブ28を含む。
一実施例においては、背部支持体16が、連結部材34によって支持部材32に固定される装着タブ30によってシートバック12に固定される。支持部材32は、シートバックのフレームに付設されるか、シートバックと一体をなす部分として形成することもできる。連結部材34は、例えばボルト、螺子、リベット、またはスポット溶接などの強い連結手段であれば何でもよい。図示の実施例では、ナットとボルトによる連結手段34を含んでいる。
反作用面36が、シートバック12のフレームに付設されるか、シートバックと一体部分として形成される。支承部材26は、テンション部材18によってもたらされるテンションが原因となって、反作用面と向かい合って接する。反作用面36は、（図示された）２本の垂直バーであるか、または、頂部支承部材26と向かい合って接するのに充分な幅を備える単一の水平方向のバーである。或る実施例においては、反作用面36は、支承部材26と係合して適切に位置付けられる水平に配置される幅が約２インチの単一のプレートである。
支承部材26は、好ましくは先端部38を含む。先端部38は、支承部材26上において角度をなして隣り合う２つの面を備えており、支承部材26の剛性を強化している。先端部38は、支承部材26が、比較的低摩擦な態様で反作用面36と接しつつ、これに沿って移動することを可能にする利点をもたらす。
調節手段40は、テンション部材18の実効長を変更するために便利である。開示した実施例では、テンション部材18は、ハンドル44の回転に対応してスプール42の周囲に巻き取られる。１つの実施例では、調節手段40は、ハンドル44が、シートバックの外側に位置するようにシートの内部に設けられる。調節手段40は、テンション部材18の実効長を変更できるようなどのような手段でもよいことが理解されるであろうが、好ましくは軽量なものがよい。或る実施例では、調節手段40は、ハンドル44を回転することによって手動で操作される。また他の実施例では、調節手段40は、ユーザーが、フィンガーチップやボタンなどのような従来型の付勢手段によってテンション部材18の実効長を変更することが可能な電子機械的な巻取手段である。現実施例の好ましい調節手段を以下に詳細に説明する。
この発明の重要な利点は、単純なボーデンタイプ（Bowden type）のケーブル18を使用することができる点にある。あらゆる構造が、この単純なタイプの制御のしようによってコストと重量を削減できる。その他の既知の支持構造では、剛性のロッドとより複雑な制御機構を必要とする。
図７は、図６に示す背部支持体16の左側の前方平面図である。図７は、支持ストリップ20、湾曲回動部24、上部支承部材26および装着タブ30が、この発明の単片材料で、どのように一体に形成されるかを示している。現構造体が、プレスによって形成される支持体16とともに一枚の材料から打ち抜きプレス処理によって形成されるようにされており、数枚の個々の材料片を連結して形成するのではない点を評価すべきである。背部支持体が、射出成型されたプラスチックまたは押し出し成形されたプラスチックのような他の材料からも製造できる点も理解すべきである。
図８は、図７に示す背部支持体を８−８線に沿って示す側面図である。図８は、側面から眺めた湾曲回動部24の形状を強調している。上部支承部材26の実施例の細部が、先端部38によって形成される上部支承部材26の２つの脚部の間の特別な関係を示すために描写されている。背部支持体16は、図８に緩んだ状態で示されている。この緩んだ状態は、人が背部支持体16との相互作用の下に座席に適切に座ったとき、人の背中に最小の支持力を及ぼす背部支持体16の位置に相当する。テンション部材18は、連結タブ28に適切に連結されている。図８に示す背部支持体16の位置は、テンション部材18が最長の実効長である場合と一致する。
図９を参照すれば、この発明の背部支持体16は次のように作用する。図９の説明は、特に、図６−８の実施例に向けられているが、ここに示される操作の基準は図２−５の好ましい実施例にも当て嵌まるものである。背部支持体16は、ほぼ垂直な状態で図９に緩んだ状態で点線で示されている。テンション部材18の実効長は、調節手段40によって短縮されるので、背部支持体16は、アーチ46を形成している。アーチ46の水平方向の頂点（apex）48は、典型的に背部支持体16の長手方向中央部に位置している。背部支持体16は、充分な可撓性を有するので、前記頂点48が背部支持体16の長手方向に沿って有効に移動することができ、それによって、頂点の位置を変更することが可能であり、したがって、アーチ46の形状と高さも変更される。この特徴は、側面から見た場合に最も典型的に当て嵌まるように図９に示されている。人の背中の下方腰部は線50で概略的に示されている。背部支持体16は、人の背中の下方腰部50を適切に支えるために調節されるアーチ46で示されている。アーチ46の形状と、これに対応する人の体重の分布とが、49で示す部位において背部支持体16に相当に重い荷重を課す。同時にまた、水平方向の頂点（apex）が形成される部位においては比較的軽い荷重が課せられる。したがって、背部支持体16は、腰部50の形状と一致した形状をなし、最大の支持面積をもたらし、したがって安楽感を提供する。したがって、背部支持体16の形状は、腰部50の形状と、これに対応する人の体重の分布、および／または、シートバックと背部支持体16に対するこれらの配置によって強制されて決まる。
背部支持体16を備えるシートに別の人が着席する場合を仮定してみよう。この第二の人の形状と配置は、第一の人のそれとは異なることが多い。前記第二の人の下半身の腰部の側面は想像線50′で表されている。線50′に相当する人の脊髄の曲率と、シートバックに対するそれらの配置および人の体重の分布が、49′で示す部位において、背部支持体16に対して最大の荷重を課す。したがって、背部支持体16の形状が、これに応じて、加わった荷重に一致して、想像線で示すアーチ46′を形成する。水平方向の頂点48′は、背部支持体16上における比較的軽量な荷重作用点である48′に存在する。したがって、アーチ46′と頂点48′が、人の腰部50′によって強制される荷重に対して有効に調節するので、背部支持体16は、腰部50′に最大の安楽感と支持を提供する。この発明にしたがって設計される背部支持体は、ユーザーによってさらに調節することなく、自動的に可変である支持構造をもたらす。背部支持体16の設計は、それぞれ対応して腰部50または50′と一致するアーチ46または46′を提供する。同様に、頂点48または48′の長手方向位置が、腰部50または50′によって強制される荷重によって変化する。
支持および安楽感が変化する程度は、テンション部材18の実効長を調節することによって得られ、これに応じて、アーチ46または46′の高さを増加したり減少したりする。テンション部材の実効長が短ければ、それだけ、アーチの高さは増す。
背部支持体16は、好ましくは、人の背中を支持し、アーチ46の長さに沿って可変な頂点48を提供する可撓性を備えた単片部材である。或る実施例では、背部支持体16は、一回の打ち抜きで形成される低カーボンで含有物のない前もって焼き入れを施した冷間圧延鋼から製造される。そのような鋼は、マルテンサイト^Ｒ（Martinsite^R）という名でInland Steel社から市販されている。
単片支持部材62の曲率を付勢または調節するために（好ましい実施例から）可撓性ケーブル110の実効長を長くしたり短くしたりすることは、様々な手段によって達成される。第一に、図６に示される基本的なハンドルとスプールを利用することができる。第二に、リードスクリューに沿って移動して、可撓性ケーブル110をほぼ従来通りの態様でハウジング内に牽引するための、可撓性ケーブル110の一端に接続されたナットを含むリニアーなアクチュエーターを使用することが可能である。第三に、他の従来型のリニアーアクチュエーターである電子機械工学的短縮手段を採用することができ、これには、例えば、可撓性ケーブル110をハウジング内へ好都合に牽引するナットに対してリードスクリューを回転させるモーターが含まれる。
しかしながら、出願は、図10、11に示す（好ましい実施例が含む）ようなアクチュエーターまたは巻き取り機構を採用することが最も有利であることを見出だした。図10、11は、図３に示される短縮手段128を細部に亘って概略的に描いたものである。
図10、11を参照すれば、（ケーブル調節手段または短縮手段120としても言及される）巻き取り機構220は、この発明の背部支持体を採用するシートに従来の態様で、または、シートの近くに装着されるハウジング222を含む。ハウジング222は、図３のハウジング126に相当する。ロッド224は、好ましくはハウジング222内部の穴225内に圧着されている。したがって、ロッド224は、ハウジング222の内部でその長手方向に位置し、回転が可能である。ロッド224は、好ましくはハウジング224と同一軸線上にある長手方向軸を備える。図10に示すように、図10に示す各部材はすべて共軸線上にある。
スプール226は、ロッド224に嵌装されており、ハウジング222の中心ボア227内に嵌まっている。スプール226は、スリーブ部230よりも大きな直径を有する部分228を含む。スプール226上の前記部分228は、好ましく形作られており、スプール226の前記部分228上の周面ノッチ部231の周囲にケーブルが巻着されるように可撓性ケーブルを110を収容する。好ましい実施例においては、可撓性ケーブル110は、スプール226の周囲に最大360度に亘って巻着される。換言すれば、スプール226の完全１回転は、単片支持部材62を緩んだ位置から、単片支持部材62から利用することが可能な最大限度の支持面積をもたらす長手方向に展張した位置に移動することに等しい。
バネクラッチ232は、ロッド224に嵌装されスプール226のスリーブ部内に適合する。バネクラッチ232の両突出端部の一方は、スプール226がバネクラッチ232で一斉回転するように、スプール236のスリーブ部230上のスロット233内に載置される。バネクラッチ234は、図11に最もよく示されている通り、スリーブ部230に収容される。バネクラッチ234も、駆動バネとして言及される。何故ならば、これは、ユーザーが、可撓性ケーブル110の実効長を短縮するのに好都合な方向にバイアスされているからであり、それによって、可撓性の単片支持部材62の曲率を増加するとともに、これを外側に向かって弓状に突出させるからである。
スリーブ236もまた、ロッド224に嵌め込まれており、直径の長い部分228から遠い方のスリーブ部230の端部と隣り合う。スリーブ236は、スロット236を含み、前記スロットは、スリーブ236がスプール226と一斉回転を行うようにバネクラッチ232の突出部を収容する。
バネクラッチ238は、図11に示すように、スリーブ236の周囲に収容される。バネクラッチ238は、ここでは逆転駆動バネとして言及される。何故ならば、それは、ユーザーが、可撓性ケーブル110の実効長を増大するのに好都合な方向にバイアスされているからであり、それによって、可撓性の単片支持部材62の曲率を減少するとともに、これを所望にしたがって緩んだ位置に復帰させるからである。第２のハウジング240は、スリーブ部230、バネクラッチ234、スリーブ236およびバネクラッチ238の周囲と適合する。第２のハウジング240は、適応する複数のバネクラッチからの色々な突出部を収容するスロット242のようなスロットを含む。第２のハウジング240は、ハウジング222の内部に装着されており、中心ボア227内で回転する。
レバーハンドル243は、その回転がハウジング222内部で第２のハウジング240を回転させるように、第２のハウジング240に固定されて、これに連結されている。第２のハウジング240が回転すると、バネクラッチ234または238がスリーブ部230またはスリーブ236と係合して、レバーハンドル243が動く方向に応じて、これを回転させる。例えば、図10の実施例においては、レバーハンドル243が、ほぼ（図面上で）下方向かって回転されると、バネクラッチ234は、ハンドルの動きがスプール226に回転を付与するように、スプール226のスリーブ部230と係合する。スプール226がこの方向に回転すると、可撓性ケーブル110は巻き取られて、ケーブル110の実効長が短縮されて、可撓性の単片支持部材62が外側に向かって弓状に曲がるように、周面上のノッチ231内に収容される。
バネクラッチ232は、ハンドル243がユーザーによって釈放されたとき、スプール226が、ユーザーによって動かされたハンドルの位置に対応する最後の位置を維持するようにスプール226内でロッド224に装着される。言い換えればバネクラッチ232は、レバーハンドル243の付勢によって、バネクラッチ232に、ロッド224の周りにスリップを発生させるに足りる大きな力が付与されない限り、スプール226のロッド224の周りの回転移動が阻止されるように、ロッド224と係合する。
同様にして、レバーハンドル243の上方への弓状の回転動は、バネクラッチ238のスリーブ236との係合を生じさせ、レバーハンドル243の回転と同じ方向にスリーブ236を回転させる。バネクラッチ238が回転する間に、スリーブ236とスプール226は、スリーブ部230、スリーブ236と一緒に収容されたバネクラッチ232の存在が原因となって、同じ方向に回転される。そのような運動は、ケーブルがスプール226から巻き戻されるので、ケーブル110の実効長を増大する。
スロット244は、ハウジング222内に設けられており、ケーブル110が、スプール226に巻き取られることが可能なように、可撓性ケーブル110を収容する。ダボ246がハウジング222の孔247内に収容されており、スプール226を、中心ボア227およびハウジング222に対して、適応する軸線位置に維持する。周面上のノッチ248が、スプール226がハウジング222内で回転することができダボ246によって軸線方向に固定状態を維持するようにスプール226上に設けられている。当業者であれば、ダボ246が図11に示すように、全体の組み立てが完了した後に挿入される点を理解できるであろう。
収容スロット250、および、これと隣接する制限スロット252が、図10において上を向いた状態で示されているバネクラッチ234の突出端部を収容するためにハウジング222内に設けられている。制限スロット252は、レバーハンドル243が、逆転駆動バネ238がスリーブ236と係合するように回転される間に、バネクラッチ234が僅かに巻き戻されるように設けられる。同様な制限スロットは、ハウジング222の（特別には図示しない）他方の部分にも設けられており、駆動バネ234がスプール226と係合して可撓性ケーブル110の一部をスプールの周りに巻き取る間に、バネクラッチ238を僅かに巻き戻すことを可能にする。以上に述べた２つのバネクラッチの巻き戻しの特徴は、レバーハンドル243を中央の休止位置に維持するのに好都合である。すなわち、レバーハンドル243は、例えば、弓状に下方に向かって移動するとき、ユーザーによって緩められて、バネクラッチ248が、以前の巻き戻し位置からその休止位置に復帰するとき、レバーハンドル243が中央の休止位置に復帰する（すなわち、下方へ弓状をなして動くレバーハンドル243が、バネクラッチ238をハウジング222上に設けられる制限スロットの長さにしたがって、僅かに巻き戻す原因となる）。同様にして、レバーハンドル243が上方に向かって動くとき、バネクラッチ234が僅かに巻き戻され、ハンドルがユーザーによって釈放されるとき、バネクラッチは固有の性質にしたがってレバーを中央の休止位置に復帰させる。２つの制限スロットはハウジング222上に設けられており、レバーハンドル243の中心への復帰の便を図るとともに、さらに、レバーハンドルが、中央位置に復帰する際に、可撓性ケーブルが望ましくない方向に巻き取られたり、巻き戻されたりすることなく、ハンドル243を前方または逆方向へ操作する性能に便宜を与える。
孔254がハウジング222に設けられており、第２のハウジング240を拘束し、それによって、図10、11に示す組み立て体の残余部を、ハウジング222に対して適正な軸線位置に拘束するダボ256を収容する。ダボ256は、第２のハウジング240上に規定される弓状のノッチ258の内部に好ましく収容される。現在の好ましい実施例においては、この弓状のスロット258は、第２のハウジング240の外周の1/2以下の長さに等しい。このように、レバーハンドル243の回動量は、予め決められた量に制限される。例えば、或る好ましい実施例では、弓状のスロット258は、ユーザーが、レバーハンドル243をハンドルの１ストロークについて一方向へ約30度回転することを可能にする。30度回転した後、ハンドルは中央の休止位置に復帰することができ、次いで、例えばもし、可撓性ケーブル110の実効長を一層短縮することを望む場合は、もう30度同じ方向へ回転される。
ここに開示する図10、11に示す実施例に関連して説明した巻き取り機構または調節手段220は、開示されたこの発明の背部支持システムを越える用途を有する。例えば、そのような巻き取り機構は、その他にラチェットまたは傾斜支持ツールを含む応用体に有用である。そのような実例は、テニスコートにおけるネットの頂部位置を適性に維持するために、ケーブル緊締用巻き取り機構220を使用することである。ここに開示されている巻き取り機構220の多くの変化に富む使用態様は当業者には明らかであろう。
巻き取り機構220の幾つかの応用は、ここに開示されている背部支持体システムの好ましい実施例に望まれる無限の調節可能性と逆転の態様をもたらすために必要な複雑性を要しないことを理解すべきである。したがって、巻き取り機構220の別の実施例は、バネクラッチ234、238およびスリーブ236を含まない。この実施例においては、レバーハンドル243が直接バネクラッチ232に係合し、このクラッチは、レバーハンドル243の移動によって駆動されるときはロッド224を中心に回転して、ハンドルによって移動された最後の位置にロックされる。この実施例では、レバーハンドル243が、ハンドルの回転方向に応じてバネクラッチのどちらかの端部と係合するように適合するので、スプール226は、巻き戻しまたは巻き取りの方向に巻かれる。
以上の説明は、本来的に限定よりはむしろ模範である。好ましい実施例が、当業者が発明を実施するために可能なように開示されている。この発明の範囲と精神から離脱することなく、改変を施すことが可能であり、この発明の範囲は次ぎの請求の範囲のみによって限定される。

Claims (12)

1. シートバック内で使用するための背部支持体（60）であって、
   前記支持体（60）は、
   長手方向軸と、第１および第２の長手方向端部（66,70）とを備える可撓性支持部材（62）を有し、
   前記第１および第２の長手方向端部の少なくとも１つは、前記背部支持体が採用される前記シートバック内においては相対的に移動することが可能であり、
   前記可撓性支持部材は、前記シートバックに取り付けられた一対のバー（64,68）と係合するような外形をなし、
   前記の係合は、前記第１および第２の長手方向端部（86,88）の一方が前記シートバックに対して回動することを可能にし、前記第１および第２の長手方向端部の他方（96,98,100）が、前記シートバックに対して滑動することを可能にする、背部支持体。
2. 前記可撓性支持部材と前記バーの少なくとも１つの間には、重合体のスリーブが配置される請求の範囲１記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
3. 前記可撓性支持部材は、
   前記第１および第２の両端部（66,70）を含む、中央本体部（72）と、
   前記中央本体部と単一のユニットとして、一体に単一に形成され、前記中央本体部の前記長手方向軸から外側に向かって延出する複数の支持フィンガー（80）とを含み、
   前記支持フィンガーは、前記中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有し、
   前記支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部（82）を有し、前記折れ曲がった周辺部は、前記シートバックの背後に向かって湾曲されて前記背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、前記シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する請求の範囲２記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
4. 前記可撓性支持部材は、薄い金属片で形成される請求の範囲３記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
5. 前記可撓性支持部材は、
   前記第１および第２の両端部（66,70）を含む、中央本体部（72）と、
   前記中央本体部の前記長手方向軸から外側に向かって延出する複数の支持フィンガー（80）とを含み、
   前記支持フィンガーは、前記中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有し、
   前記支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部（82）を有し、前記折れ曲がった周辺部は、前記シートバックの背後に向かって湾曲されて前記背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、前記シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する請求の範囲１記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
6. 前記可撓性支持部材は、薄い金属片で形成される請求の範囲５記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
7. シートバック内で使用するための背部支持体であって、
   背部支持体は、
   長手方向軸と、第１および第２の長手方向端部（26,30）とを備える中央本体部を有し、
   前記第１および第２の長手方向端部の少なくとも１つは、前記背部支持体が採用される前記シートバック内においては相対的に移動することが可能であり、
   前記中央本体部は、前記シートバックに取り付けられた一対のバー（36）と係合するような外形をなす可撓性支持部材（16）を含み、
   前記の係合は、前記第１および第２の長手方向端部の一方が前記シートバックに対して回動することを可能にし、前記第１および第２の長手方向端部の他方が、前記シートバックに対して滑動することを可能にし、
   複数の支持フィンガー（20）は、前記中央本体部の前記長手方向軸から外側に向かって延出し、前記支持フィンガーは、前記中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有し、
   前記支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部（23）を有し、前記折れ曲がった周辺部は、前記シートバックの背後に向かって湾曲されて前記背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、前記シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する、背部支持体。
8. 前記可撓性支持部材と前記バーの少なくとも１つの間には、重合体のスリーブが配置される請求の範囲７記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
9. 前記可撓性支持部材は、薄い金属片で形成される請求の範囲８記載のシートバック内で使用するための背部支持体。
10. シートバック内で使用するための背部支持体であって、
    前記支持体は、
    薄い金属片で形成された可撓性支持部材（60）を有し、
    長手方向軸と、第１および第２の長手方向端部（66,70）とを備える中央本体部を含み、
    前記第１および第２の長手方向端部の少なくとも１つは、前記背部支持体が採用される前記シートバック内においては相対的に移動することが可能であり、
    前記中央本体部は、前記シートバックに取り付けられた一対のバー（64,68）と係合するような外形をなし、
    前記の係合は、前記第１および第２の長手方向端部の一方（86,88）が前記シートバックに対して回動することを可能にし、前記第１および第２の長手方向端部の他方（96,98,100）が、前記シートバックに対して滑動することを可能にし、そして、
    複数の支持フィンガー（80）は、前記中央本体部の前記長手方向軸から外側に向かって延出し、前記支持フィンガーは、前記中央本体部から遠い丸みを帯びた端部を有し、
    前記支持フィンガーは、折れ曲がった周辺部（82）を有し、前記折れ曲がった周辺部は、前記シートバックの背後に向かって湾曲されて前記背部支持体によって提供される心地よさを助長するとともに、前記シートバックに関連するシートクッション面の磨耗の総量を軽減する、背部支持体。
11. ベース部材と、
    前記ベース部材の一方の端部に取り付けられたシートバック部材とからなるシートであって、
    前記シートバック部材は、第１および第２の水平方向に配列されたバー（64,68）を有し、各バーは、長手方向軸と、前記シートバック部材の上部に対して固定された位置を備え、
    ２つの長手方向端部を備える単片の可撓性支持部材とを有し、第１の長手方向端部は、前記第１の端部を前記第１の水平方向に配列されたバーに回転が可能に取り付けられたクランプ部材（86,88）を備えており、第２の長手方向端部は、
    前記第２の端部を、保持部材が、前記第２の水平方向に配列されたバーの前記長手方向軸を中心に回動することが可能なように、
    前記第２の水平方向に配列されたバーに回動、滑動が可能に取り付けられた保持部材（96,98,100）を備え、更に、
    前記支持部材を長手方向に展張し、それによって前記支持部材をユーザーの背中に対して外側に向かってアーチを形成するために、前記長手方向端部に近く位置する前記支持部材に取り付けられる手段を備える、シート。
12. シートバック内で使用するための背部支持体であって、
    前記支持体は、
    長手方向軸と、第１および第２の長手方向両端部（66,70）を有する中央本体部と、
    前記中央本体部から、前記中央本体部の前記長手方向軸に対してほぼ直角な方向に、外側に向かって延出する複数の支持フィンガー（80）とを含む単一の可撓性支持部材（60）を含み、
    前記支持フィンガーは、
    それぞれ、折れ曲がった周辺部（82）と、前記中央本体部から遠い丸みを帯びた端部とを有するとともに、前記各支持フィンガー上にある前記の丸みを帯びた端部が、前記中央本体部によってほぼ規定される面の前方にあるような緩んだ位置にあるとき、前記面からほぼ前方に突出し、
    前記第１の長手方向端部は、前記背部支持体が採用されるシートバック面のバーに回動可能に適切に取り付けられるクランプ部材（86,88）を有し、
    前記第２の長手方向端部は、前記第２の端部を滑動、回動が可能にシートバックの第２の部分に連結するように適合する保持部材（96,98,100）を有し、
    前記中央本体部の前記クランプ部材と前記保持部材とが、単一の材料片から一体に形成される、背部支持体。

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