JP3616036B2 - 物品放射能検出装置および物品放射能検出システム - Google Patents

物品放射能検出装置および物品放射能検出システム Download PDF

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  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の内部および表面から放出される放射線を同時に測定し、内部から放出されるγ線による計数率、表面から放出されるβ線による計数率、および表面から放出されるγ線による計数率をそれぞれ分別して取得することが可能な低い放射能レベルの測定に適用できる物品放射能検出装置および物品放射能検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所等の放射性管理区域に搬入された物品を、再び放射性管理区域外に搬出する場合には、その物品の放射能汚染レベルを測定し、放射能汚染が無いこと、あるいはその放射能量が所定基準値以下であることを確認する必要がある。
【0003】
また、埋設処分される低レベル放射性廃棄物を収納したドラム缶のように、放射能によって汚染された可能性のあるものをその内部に収納すると共に、ドラム缶自体の表面もまた放射能によって汚染される可能性のあるものについては、内部放射能、および表面放射能との両方を測定する必要がある。
【0004】
このようなことを確認するために、従来は、図10に示すような物品搬出モニタによって物品の表面放射能(β放射能およびγ放射能)を測定し、図11に示すような放射性廃棄物搬出検査装置においてはドラム缶表面の放射能とドラム缶の内部放射能(γ放射能)を測定している。
【0005】
図10に示す物品搬出モニタでは、物品25はベルトコンベア26によって搬送路の上下に設けられた一対の検出器27の間にまで搬送され、物品25の表面から放出される放射線が検出器27によって検出される。この検出器27には、例えばプラスチックシンチレータが適用される。そして、検出器27によって検出された検出信号は信号処理回路28によって処理され、その処理結果に基づいて物品25の表面汚染の有無が判定される。
【0006】
図11に示す放射性廃棄物搬出検査装置では、ドラム缶等の物品25がターンテーブル30に載置され、物品25の内部から放出されるγ線が、Ge検出器31によって測定される。なお、物品25とGe検出器31との間にはコリメータ32が備えられており、物品25の特定部位から放出された放射線のみが検出される。更に、ターンテーブル30が物品25を上下移動、あるいは回転移動させることによって、物品25の様々な部位からの測定を行い、これに基づいて物品25の内部の放射能分布を得ることができる。ドラム缶表面の放射能はスミアによるふき取り測定により求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、廃炉廃棄物の様に物品の表面汚染放射能と内部の放射能(放射化放射能)を測定する場合、このような従来の物品放射能検出方法では、以下のような問題がある。
【0008】
すなわち、上述したような従来の物品放射能検出方法では、物品の表面放射能と、物品の内部放射能とを区別して同時に測定する装置はなく、各々、別の装置を用いて個別に測定しなければならない。
【0009】
このため、測定対象とする物品の装置へのセッティングのみならず、測定に関してもおのおのの装置毎に行わねばならず、手間と時間とがかかるために、測定作業効率が低いという問題がある。
【0010】
したがって、内部放射能と表面放射能との両方を同時に測定することによって、測定作業効率の向上を図ることが可能な物品放射能検出方法の開発が望まれている。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、測定対象とする物品の内部放射能と表面放射能との両方を同時に測定し、もって、測定作業効率の向上を図ることが可能な物品放射能検出装置および物品放射能検出システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0013】
すなわち、請求項1の発明の物品放射能検出装置では、測定対象とする物品側に検出面を向けて配置してなり、物品から放出されるβ線を捕獲することが可能であって、物品から放出されるγ線の透過が可能な検出部厚みを有し、物品の表面から放出されるβ線による計数率(K3)、物品の表面から放出されるγ線による計数率(K1)、および物品の内部から放出されるγ線の計数率(K4)を合計した合計計数率(P=K1+K3+K4)を計数する第1の放射線検出器と、第1の放射線検出器の検出面とほぼ同一寸法形状の検出面を有し、この検出面を第1の放射線検出器の検出面の非物品側の面に、第1の放射線検出器の検出面の外形とほぼ一致するように重ね合わせて配置し、物品から放出され、第1の放射線検出器を透過して入射するγ線を捕獲することが可能な検出部厚みを有し、物品の表面から放出されるγ線による計数率(K2)、および物品の内部から放出されるγ線による計数率(K5)を合計した合計計数率(Q=K2+K5)を計数する第2の放射線検出器と、第1および第2の放射線検出器によって計数された計数率に基づいて物品の表面から放出されるβ線による計数率(K3)、物品の内部から放出されるγ線による計数率(K5)、物品の表面から放出されるγ線による計数率(K2)を求める計数率演算手段とを備える。
ここで計数率演算手段は、具体的に、物品の表面および内部から放出されるγ線の、第2の放射線検出器によって計数された計数率に対する第1の放射線検出器によって計数された計数率の比K(K=K1/K2=K4/K5)を用い、
K3=P−Q*K
にしたがって物品の表面から放出されるβ線による計数率(K3)を求め、物品の表面からβ線およびγ線を放出する核種を特定することによって決定される定数J(J=K1/(K1+K3))を用い、
K5=Q−K3*J/((1−J)×K)
にしたがって物品の内部から放出されるγ線による計数率(K5)を求め、
K2=Q−K5
にしたがって物品の表面から放出されるγ線による計数率(K2)を求める。
【0015】
請求項2の発明では、請求項1の発明の物品放射能検出装置において、第1の放射線検出器として、放射線のエネルギーを受けると蛍光を発するシンチレータを含んだプラスチックシンチレータ検出器を適用するとともに、第2の放射線検出器として、その厚みがプラスチックシンチレータ放射線検出器の厚みよりも厚く、放射線のエネルギーを受けると蛍光を発するNaI(Tl)シンチレータを含んだNaI(Tl)シンチレータ検出器を適用する。
【0016】
請求項3の発明では、請求項2の発明の物品放射能検出装置において、プラスチックシンチレータ検出器とNaI(Tl)シンチレータ検出器との間に配置され、プラスチックシンチレータ検出器に含まれるシンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第1の蛍光性光ファイバーと、NaI(Tl)シンチレータ検出器の非物品側の面に配置され、NaI(Tl)シンチレータ検出器に含まれるNaI(Tl)シンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第2の蛍光性光ファイバーと、第1の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、第1の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号をプラスチックシンチレータ検出器によって計数された計数率として計数率演算手段に出力する一対の第1の光電子増倍管と、第2の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、第2の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号をNaI(Tl)シンチレータ検出器によって計数された計数率として計数率演算手段に出力する一対の第2の光電子増倍管とを付加する。
【0017】
請求項4の発明では、請求項2の発明の物品放射能検出装置において、プラスチックシンチレータ検出器とNaI(Tl)シンチレータ検出器との間に配置され、プラスチックシンチレータ検出器に含まれるシンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第1の蛍光性光ファイバーと、NaI(Tl)シンチレータ検出器の非物品側の面に配置され、NaI(Tl)シンチレータ検出器に含まれるNaI(Tl)シンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第2の蛍光性光ファイバーと、第1の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、第1の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を出力する一対の第1の光電子増倍管と、第2の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、第2の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を出力する一対の第2の光電子増倍管と、一対の第1の光電子増倍管からそれぞれ出力される電気信号を比較し、同時に発生した電気信号のみを、第1の放射線検出器によって計数された計数率として、計数率演算手段に出力する第1の同時計測回路と、一対の第2の光電子増倍管からそれぞれ出力される電気信号を比較し、同時に発生した電気信号のみを、第2の放射線検出器によって計数された計数率として、計数率演算手段に出力する第2の同時計測回路とを付加する。
【0018】
請求項5の発明の物品放射能検出システムでは、請求項1乃至4のうちいずれか1項の発明の複数の物品放射能検出装置を、物品の周囲に備え、周囲に備えられた各物品放射能検出装置によって測定された計数率に基づいて、物品における放射能分布情報を取得する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図5を用いて説明する。
【0021】
図1は、第1の実施の形態に係る物品放射能検出装置の一例を示す構成概念図である。
【0022】
すなわち、本実施の形態に係る物品放射能検出装置は、放射能検出部として、測定対象である物品20に面して検出面を配置した薄型プラスチックシンチレータ検出器1と、その検出面のサイズが薄型プラスチックシンチレータ検出器1の検出面とほぼ同サイズであり、薄型プラスチックシンチレータ検出器1に重ね合わせるようにして配置された厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2とを備えている。この薄型プラスチックシンチレータ検出器1の厚みは0.1〜0.3mm程度である。それに対して、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の厚みは1cm程度である。
【0023】
一方、物品20の表面に表面汚染21aがある場合には、そこから物品放射能検出装置に向けてβ線やγ線が放出される。また、物品20の内部に内部汚染21bがある場合にもまた、β線やγ線が放出されるが、β線は透過力が弱いために物品20を透過することができずγ線のみが物品放射能検出装置に向けて放出される。表面汚染21aにおける代表的な核種としては、例えばコバルト60(Co−60)がある。コバルト60は、β線およびγ線を放出する放射性核種である。内部汚染21bにおける代表的な核種としては、上述したコバルト60の他に、マンガン54(Mn−54)、鉄59(Fe−59)等がある。マンガン54、鉄59ともにγ線を放出する核種である。
【0024】
このようにして物品放射能検出装置に向けて放出されたβ線やγ線は、まず、薄型プラスチックシンチレータ検出器1の検出面に到達するが、このうちγ線は透過力が強いために、そのほとんどが薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過してしまい、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の検出面に到達する。薄型プラスチックシンチレータ検出器1には、放射線からエネルギーを受けると蛍光を発するシンチレータが含まれているので、このシンチレータは、β線およびγ線からエネルギーを受けて蛍光を発する。なお、薄型プラスチックシンチレータ検出器1に到達したβ線は、ここでエネルギーを奪われて透過力が弱められ薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過して厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に到達することができない。
【0025】
一方、γ線はその大部分が、薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過して厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の検出面に到達する。厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2にもまた、放射線からエネルギーを受けると蛍光を発するシンチレータが含まれている。厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2は、γ線のエネルギーを効率良く受けることができるような厚みに設計しているので、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に到達したγ線は、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2でエネルギーを奪われ、このエネルギーによって蛍光を発光させる。
【0026】
このようにして、薄型プラスチックシンチレータ検出器1は、物品20の表面汚染21aから発せられたβ線およびγ線及び内部汚染21bから発せられたγ線のエネルギーを受けて蛍光を発する。また、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2は、物品20の表面汚染21aおよび内部汚染21bから発せられたγ線のエネルギーを受けて蛍光を発する。
【0027】
各プラスチックシンチレータ検出器1,2の上面には、多数の蛍光性光ファイバー3,4をほぼ一定ピッチで配置している。蛍光性光ファイバー3,4は、各プラスチックシンチレータ検出器1,2で発する蛍光のエネルギーよりも低エネルギーで蛍光を発するシンチレータをコア13に含んでいる。したがって、図2に示すように、各プラスチックシンチレータ検出器1,2で蛍光が発すると、そのエネルギーによって、内部に含んでいるシンチレータ15を蛍光させる。そして、この蛍光をコア13内に閉じ込め、屈折させながら端部側へと伝搬する。
【0028】
例えば、薄型プラスチックシンチレータ検出器1に、放射線からエネルギーを受けると、約410nmの蛍光を発するシンチレータ14が含まれており、薄型プラスチックシンチレータ検出器1の上面に配されている蛍光性光ファイバー3に、光からエネルギーを受けると、約520nmの蛍光を発するシンチレータ15が含まれている場合を用いて説明する。この場合、薄型プラスチックシンチレータ検出器1に放射線(β線およびγ線)のエネルギーが吸収されると、シンチレータ14が約410nmの蛍光を発する。この蛍光のエネルギーは、薄型プラスチックシンチレータ検出器1の上面に配されている蛍光性光ファイバー3に含まれているシンチレータ15を励起し、約520nmの蛍光を発させる。
【0029】
このようにして、物品20の表面汚染21aあるいは内部汚染21bから放出された放射線を、蛍光性光ファイバー3,4において蛍光に変換する。図1に示すように、各プラスチックシンチレータ検出器1,2は、サイズの大きい物品20に対しても検出可能なように広域な検出面としているが、これら蛍光性光ファイバー3,4を、各プラスチックシンチレータ検出器1,2の上面全域に亘って配することにより、検出面全域で発せられた蛍光を捉えて、蛍光性光ファイバー3内の蛍光に変換することを可能としている。
【0030】
蛍光性光ファイバー3,4の両端部にはそれぞれ光電子増倍管5,6を接続している。光電子増倍管5,6は、それぞれ数本の蛍光性光ファイバー3,4が接続しており、蛍光性光ファイバー3,4によって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を同時計測回路7,8に出力する。
【0031】
すなわち、蛍光性光ファイバー3は、薄型プラスチックシンチレータ検出器1によって検出された放射線のエネルギーに対応する蛍光を光電子増倍管5に伝搬し、光電子増倍管5は、この蛍光を電気信号に変換して、同時計測回路7に出力する。一方、蛍光性光ファイバー4は、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2によって検出された放射線のエネルギーに対応する蛍光を光電子増倍管6に伝搬し、光電子増倍管6は、この蛍光を電気信号に変換して、同時計測回路8に出力する
図3は、光電子増倍管5(#R1,#L1)から同時計測回路7(#1)に出力された電気信号の信号波形を示す模式図である。
【0032】
蛍光性光ファイバー3の右端部に接続された光電子増倍管5(#R1)と、左端部に接続された光電子増倍管5(#L1)とはそれぞれ図3に示すように、蛍光を変換した電気信号Sのみならずノイズ信号Nをも含んだ信号を同時計測回路7(#1)に出力する。しかしながら、図3に示すように、光電子増倍管5(#R1)および光電子増倍管5(#L1)から出力される電気信号Sのタイミングは一致するが、光電子増倍管5(#R1)および光電子増倍管5(#L1)から出力されるノイズ信号Nのタイミングは一致しない。同時計測回路7(#1)は、このことを利用して、ノイズ信号Nと電気信号Sとを分別し、ノイズ信号Nを除去して検出器による電気信号Sのみを抽出し、その結果を加算回路9に出力する。このようにしてノイズ信号Nを除去する方法を同時計測法という。
【0033】
なお、放射線による信号が大きく、電気信号Sがノイズ信号Nに対して十分識別可能であるような場合には、このような同時計測回路7,8によるノイズ除去は必ずしも行わなくても良い。一般的に、γ線のエネルギーは大きく厚型NaI(Tl)シンチレータの信号も大きいいので、光電子増倍管6から出力される電気信号Sはノイズ信号Nに対して十分大きい。したがって、蛍光性光ファイバー4に関しては、同時計測回路7を省略すると共に、左端部かあるいは右端部かのいずれかにのみ光電子増倍管6を設け、光電子増倍管6から出力される電気信号Sを波高により電気ノイズを弁別して直接加算回路11に出力するようにしてもよい。
【0034】
加算回路9は、同時計測回路7(#1)および同時計測回路7(#2)から出力された電気信号Sをそれぞれ加算して、加算結果である計数率を計数率演算回路12に出力する。加算回路11もまた、同時計測回路8(#1)および同時計測回路8(#2)から出力された電気信号Sをそれぞれ加算して、加算結果である計数率を計数率演算回路12に出力する。
【0035】
なお、図1では、各加算回路9,11は、それぞれ2つの同時計測回路7(#1,#2),8(#1,#2)から出力された電気信号Sの入力を受けるものとしているが、同時計測回路7,8は2つに限るものではなく、それ以上であってもよい。たとえば、所定本数の蛍光性光ファイバー3の端部に接続された光電子増倍管5を3対備え、各対の光電子増倍管5から電気信号が出力される同時計測回路7もまた3つ備えるようにしてもよい。
【0036】
計数率演算回路12は、加算回路9から出力された計数率、および加算回路11から出力された計数率に基づいて以下に示すような演算を行い、物品20の表面汚染21aから放出されたβ線とγ線、および物品20の内部汚染21bから放出されたγ線からの計数率をそれぞれ分別して取得する。
【0037】
図4は、物品20から放出されるβ線およびγ線が、薄型プラスチックシンチレータ検出器1に検出されることによって計数される計数率と、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に検出されることによって計数される計数率との関係を説明するための模式図である。
【0038】
すなわち、物品20の表面汚染21aからは、上述したようにβ線およびγ線が物品放射能検出装置に向けて放出されるが、このβ線およびγ線は薄型プラスチックシンチレータ検出器1に吸収され、蛍光を発する。更に、このγ線は薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過して厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に吸収され、蛍光を発する。なお、β線は薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過して厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に到達しない。また、物品20の内部汚染21bからは、上述したようにγ線が物品放射能検出装置に向けて放出されるが、このγ線は薄型プラスチックシンチレータ検出器1に吸収され、蛍光を発する。更に、このγ線は薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過して厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2に吸収され、蛍光を発する。
【0039】
したがって、薄型プラスチックシンチレータ検出器1による計数率Pは、表面汚染21aからのγ線によってもたらされる計数率K1と、表面汚染21aからのβ線によってもたらされる計数率K3と、内部汚染21bからのγ線によってもたらされる計数率K4との和となり、以下に示す(1)式が成立する。
P=K1+K3+K4 ・・・・・(1)
また、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2による計数率Qは、表面汚染21aからのγ線によってもたらされる計数率K2と、内部汚染21bからのγ線によってもたらされる計数率K5との和となり、以下に示す(2)式が成立する。
Q=K2+K5 ・・・・・(2)
更に、表面汚染21aの場合、特定の汚染核種については、薄型プラスチックシンチレータ検出器1におけるβ線とγ線との合計計数率に対するγ線による計数率の比(J)は一定となる。したがって、汚染核種が既知のものである場合、以下に示す(3)式を得る。
J=K1/(K1+K3)・・・・・(3)
更にまた、薄型プラスチックシンチレータ検出器1におけるγ線による計数率と、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2におけるγ線による計数率との比は一定(K)であることから、以下に示す(4)式を得る。
K1/K2=K4/K5=K ・・・(4)
上述した(1)式から(4)式を用いて、表面汚染21aからのβ線によって薄型プラスチックシンチレータ検出器1において計数される計数率K3を以下に示す(5)式から、内部汚染21bからのγ線によって厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2において計数される計数率K5を以下に示す(6)式から、表面汚染21aからのγ線によって厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2において計数される計数率K2を以下に示す(7)式からそれぞれ取得する。
【0040】
K3=P−Q*K ・・・・・・・(5)
K5=Q−K3*J/((1−J)*K)・・・・(6)
K2=Q−K5 ・・・・・・・(7)
本実施の形態に係る物品放射能検出装置は、上述したようにして物品20の表面汚染21aから放出されるβ線による計数率と、表面汚染21aから放出されるγ線による計数率と、内部汚染21bから放出されるγ線による計数率とを同時に取得する。更に、物品20の形状による検出効率、物品20の表面積、物品20の重量等の定数を格納した定数ライブラリを計数率演算回路12に備え、この定数ライブラリに格納された定数を適宜使用することによって、物品20の表面汚染密度や放射化放射能濃度を演算することも可能としている。
【0041】
このような演算処理の流れを図5に示す動作流れ図を用いて説明する。すなわち、薄型プラスチックシンチレータ検出器1と厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2とによって物品20から放出される放射線の同時測定を行い(S1)、同時測定結果に基づいて、計数率演算回路12は、表面汚染21aによるβ線の計数率(S2)と、内部汚染21bによるγ線の計数率(S3)とをそれぞれ取得する。更に計数率演算回路12は、これらの結果に基づいて、定数ライブラリから物品20の形状による検出効率、物品20の表面積、物品20の重量等の定数を用いた演算を行い(S4)、表面汚染密度(S5)および放射化放射能濃度(S6)をそれぞれ取得する。
【0042】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る物品放射能検出装置の動作について説明する。
【0043】
すなわち、本実施の形態に係る物品放射能検出装置の所定位置に測定対象である物品20が配置されると、物品20の表面汚染21aからはβ線およびγ線が、内部汚染21bがある場合にはそこからγ線がそれぞれ物品放射能検出装置に向けて放出される。なお、内部汚染21bからβ線が放出される場合であっても、β線は透過力が弱いために物品20を透過することができず、内部汚染21bからはγ線のみが物品放射能検出装置に向けて放出される。
【0044】
物品放射能検出装置に向けて放出されたβ線やγ線は、まず、薄型プラスチックシンチレータ検出器1の検出面に到達し、このうちγ線は透過力が強いために、そのほとんどが薄型プラスチックシンチレータ検出器1を透過してしまい、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の検出面に到達する。薄型プラスチックシンチレータ検出器1に含まれているシンチレータは、これらβ線およびγ線からエネルギーを受けて蛍光を発する。
【0045】
一方、薄型プラスチックシンチレータ検出器1の検出面に到達したβ線は、ここでエネルギーを奪われて透過力が弱められ厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の検出面まで到達しない。したがって、γ線のみが厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2の検出面に到達し、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2ではこのγ線のエネルギーによって蛍光が発せられる。
【0046】
各シンチレータ検出器1,2の上面には、ほぼ全域に亘って多数の蛍光性光ファイバー3,4がほぼ一定ピッチで配置されている。蛍光性光ファイバー3,4には、各シンチレータ検出器1,2で発する蛍光のエネルギーよりも低エネルギーで蛍光を発するシンチレータがコア13に含まれているので、図2に示すように、各プラスチックシンチレータ検出器1,2に含まれているシンチレータ14が蛍光すると、その蛍光エネルギーによって、コア13に含まれているシンチレータ15が蛍光し、この光がコア13内を介して端部側へ伝搬される。
【0047】
蛍光性光ファイバー3,4の両端部にはそれぞれ光電子増倍管5,6が接続されている。この光電子増倍管5,6には、それぞれ数本の蛍光性光ファイバー3,4が接続されている。そして、蛍光性光ファイバー3,4によって伝搬された蛍光は、光電子増倍管5,6によって電気信号に変換され、更に同時計測回路7,8に出力される。
【0048】
光電子増倍管5,6には高圧電圧が印加されているので、電気信号Sのみならずノイズ信号Nをも含んだ信号が同時計測回路7に出力される。このノイズ信号Nは、同時計測回路7において同時計測法を用いて除去される。これによって電気信号Sのみが抽出され、その結果が加算回路9に出力される。
【0049】
加算回路9では、同時計測回路7(#1)および同時計測回路7(#2)から出力された電気信号Sがそれぞれ加算されて、加算結果である計数率が計数率演算回路12に出力される。加算回路11でもまた、同時計測回路8(#1)および同時計測回路8(#2)から出力された電気信号Sがそれぞれ加算されて、加算結果である計数率が計数率演算回路12に出力される。
【0050】
計数率演算回路12では、加算回路9から出力された計数率、および加算回路11から出力された計数率に基づいて、物品20の表面汚染21aから放出されたβ線とγ線、および物品20の内部汚染21bから放出されたγ線からの計数率がそれぞれ演算によって求められる。
【0051】
更に、物品20の形状による検出効率、物品20の表面積、物品20の重量等のデータを用いた演算を行うことによって、物品20の表面汚染密度や放射化放射能濃度もまた求められる。
【0052】
上述したように、本実施の形態に係る物品放射能検出装置においては、上記のような作用により、測定対象である物品20の内部放射能と表面放射能とを同時に分別測定することができる。内部放射能についてはγ線放射能を、また表面放射能についてはγ線放射能とβ線放射能との両方を分別測定することができる。
【0053】
これによって、測定時間を短縮することができるのみならず、表面汚染測定および内部放射能測定、あるいは放射線の線質に応じて別の装置へセッティングするようなことも不要となるので、測定作業効率を格段に向上することが可能となる。
【0054】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図6から図9を用いて説明する。
【0055】
すなわち、本実施の形態に係る物品放射能検出システムは、図6に示すように、検出部16a〜16fを、測定する物品20の六面に備えた構成としている。
【0056】
検出部16は、図7に示すように、図1における薄型プラスチックシンチレータ検出器1、蛍光性光ファイバー3、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器2、蛍光性光ファイバー4を重ねてなる部分に相当する。したがって、図6に示す各検出部16a〜16fは、図1に示す構成のように、それぞれ光電子増倍管5,6、同時計測回路7,8、加算回路9,11、計数率演算回路12を備えているが、図6ではそれらの記載を省略している。この検出部16は、図8の断面図に示すように、薄型プラスチックシンチレータ検出器1側の面を、測定する物品20の面に向けて配置している。
【0057】
物品20の放射能測定を行う場合には、図9に示す様にコンベア17上のトレイ18の上に物品20を載せ、検出器16の作動範囲(検出器16が近接できる位置)に設定する。検出部16a、16bで物品20の上下面を、検出部16c、16dで左右面を、検出部16e、16fで前後面を測定する。物品20が長尺であれば物品20を移動させて測定する。測定が終了すればコンベア17により検出器16が配置された場所から搬出される。
【0058】
物品20の上面に位置する検出部16a、左右に位置する検出部16c、16d、前面に位置する検出部16e、および後面に位置する検出部16fは、図示しない昇降手段によって、図6中の矢印に示すように移動可能な構成としている。
【0059】
以上のような構成とすることによって、本実施の形態に係る物品放射能検出システムは、第1の実施の形態で奏された作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
【0060】
すなわち、物品20の上下、左右、前後にそれぞれ検出部16を配置していることから種々の形状の物品20を測定することが可能となる。特に、物品20の上面に位置する検出部16aは上下方向に、左右に位置する検出部16c、16dは左右方向に、前面に位置する検出部16e、および後面に位置する検出部16fは、上下方向に移動可能であるので、検出部16a、16c、16d、16e、16fを移動させながら測定することによって、長尺な物品20であっても、その高さ方向全域に亘った測定が可能となる。
【0061】
また、各検出部16a〜16fによって測定された測定結果を比較することによって、汚染の有無のみならず、汚染の部位を判定することも可能となる。更に、各検出部16a〜16fによる測定結果に基づいて演算された計数率の分布から、放射能の偏在を評価することも可能となる。
【0062】
更にまた、物品20の重量を測定する重量計や、例えばレーザ光を用いて物品20の形状を計測する形状測定装置を適宜付加し、重量計によって測定された物品20の重量や、形状測定装置によって計測された物品20の形状データを用いることによって、放射能濃度や、放射能分布を演算することも可能である。
【0063】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、測定対象とする物品の内部放射能と表面放射能との両方を同時に測定し、もって、測定作業効率の向上を図ることが可能な物品放射能検出装置および物品放射能検出システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る物品放射能検出装置の一例を示す構成概念図
【図2】蛍光性光ファイバーによる光変換の原理を説明するための模式図
【図3】光電子増倍管から同時計測回路に出力された電気信号の信号波形を示す模式図
【図4】物品から放出されるβ線およびγ線の薄型プラスチックシンチレータ検出器による計数率と、厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器による計数率との関係を説明するための模式図
【図5】計数率に基づいて表面汚染密度や放射化放射能濃度を演算する工程を説明するための動作流れ図
【図6】第2の実施の形態に係る物品放射能検出システムの検出部の配置例を示す斜視図
【図7】各検出部の一例を示す構成概念図
【図8】検出部の断面図
【図9】測定時の物品の搬入概念図
【図10】物品搬出モニタの概念図
【図11】放射性廃棄物搬出検査装置の斜視図
【符号の説明】
1…薄型プラスチックシンチレータ検出器
2…厚型NaI(Tl)シンチレータ検出器
3,4…蛍光性光ファイバー
5,6…光電子増倍管
7,8…同時計測回路
9,11…加算回路
12…計数率演算回路
13…コア
14,15…シンチレータ
16…検出部
17…コンベア
18…トレイ
20,25…物品
21a…表面汚染
21b…内部汚染
26…ベルトコンベア
27…検出器
28…信号処理回路
30…ターンテーブル
31…Ge検出器
32…コリメータ

Claims (5)

  1. 測定対象とする物品側に検出面を向けて配置してなり、前記物品から放出されるβ線を捕獲することが可能であって、前記物品から放出されるγ線の透過が可能な検出部厚みを有し、前記物品の表面から放出されるβ線による計数率(K3)、前記物品の表面から放出されるγ線による計数率(K1)、および前記物品の内部から放出されるγ線の計数率(K4)を合計した合計計数率(P=K1+K3+K4)を計数する第1の放射線検出器と、
    前記第1の放射線検出器の検出面とほぼ同一寸法形状の検出面を有し、この検出面を前記第1の放射線検出器の検出面の非物品側の面に、前記第1の放射線検出器の検出面の外形とほぼ一致するように重ね合わせて配置し、前記物品から放出され、前記第1の放射線検出器を透過して入射するγ線を捕獲することが可能な検出部厚みを有し、前記物品の表面から放出されるγ線による計数率(K2)、および前記物品の内部から放出されるγ線による計数率(K5)を合計した合計計数率(Q=K2+K5)を計数する第2の放射線検出器と、
    前記物品の表面および内部から放出されるγ線の、前記第2の放射線検出器によって計数された計数率に対する前記第1の放射線検出器によって計数された計数率の比K(K=K1/K2=K4/K5)を用い、
    K3=P−Q*K
    にしたがって前記物品の表面から放出されるβ線による計数率(K3)を求め、前記物品の表面からβ線およびγ線を放出する核種を特定することによって決定される定数J(J=K1/(K1+K3))を用い、
    K5=Q−K3*J/((1−J)×K)
    にしたがって前記物品の内部から放出されるγ線による計数率(K5)を求め、
    K2=Q−K5
    にしたがって前記物品の表面から放出されるγ線による計数率(K2)を求める計数率演算手段と
    を備えたことを特徴とする物品放射能検出装置。
  2. 請求項1に記載の物品放射能検出装置において、
    前記第1の放射線検出器として、放射線のエネルギーを受けると蛍光を発するシンチレータを含んだプラスチックシンチレータ検出器を適用するとともに、前記第2の放射線検出器として、その厚みが前記プラスチックシンチレータ放射線検出器の厚みよりも厚く、放射線のエネルギーを受けると蛍光を発するNaI(Tl)シンチレータを含んだNaI(Tl)シンチレータ検出器を適用したことを特徴とする物品放射能検出装置。
  3. 請求項2に記載の物品放射能検出装置において、
    前記プラスチックシンチレータ検出器と前記NaI(Tl)シンチレータ検出器との間に配置され、前記プラスチックシンチレータ検出器に含まれるシンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第1の蛍光性光ファイバーと、
    前記NaI(Tl)シンチレータ検出器の非物品側の面に配置され、前記NaI(Tl)シンチレータ検出器に含まれるNaI(Tl)シンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第2の蛍光性光ファイバーと、
    前記第1の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、前記第1の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を前記プラスチックシンチレータ検出器によって計数された計数率として前記計数率演算手段に出力する一対の第1の光電子増倍管と、
    前記第2の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、前記第2の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を前記NaI(Tl)シンチレータ検出器によって計数された計数率として前記計数率演算手段に出力する一対の第2の光電子増倍管と
    を付加したことを特徴とする物品放射能検出装置。
  4. 請求項2に記載の物品放射能検出装置において、
    前記プラスチックシンチレータ検出器と前記NaI(Tl)シンチレータ検出器との間に配置され、前記プラスチックシンチレータ検出器に含まれるシンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第1の蛍光性光ファイバーと、
    前記NaI(Tl)シンチレータ検出器の非物品側の面に配置され、前記NaI(Tl)シンチレータ検出器に含まれるNaI(Tl)シンチレータによって発せられた蛍光からエネルギーを受けると、蛍光を発するシンチレータを含み、このシンチレータが蛍光を発した場合には、この蛍光を端部側へと伝搬する第2の蛍光性光ファイバーと、
    前記第1の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、前記第1の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を出力する一対の第1の光電子増倍管と、
    前記第2の蛍光性光ファイバーの両端部にそれぞれ備えられ、前記第2の蛍光性光ファイバーによって伝搬された蛍光を電気信号に変換し、変換した電気信号を出力する一対の第2の光電子増倍管と、
    前記一対の第1の光電子増倍管からそれぞれ出力される電気信号を比較し、同時に発生した電気信号のみを、前記第1の放射線検出器によって計数された計数率として、前記計数率演算手段に出力する第1の同時計測回路と、
    前記一対の第2の光電子増倍管からそれぞれ出力される電気信号を比較し、同時に発生した電気信号のみを、前記第2の放射線検出器によって計数された計数率として、前記計数率演算手段に出力する第2の同時計測回路と
    を付加したことを特徴とする物品放射能検出装置。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の複数の物品放射能検出装置を、前記物品の周囲に備え、前記周囲に備えられた各物品放射能検出装置によって測定された計数率に基づいて、前記物品における放射能分布情報を取得するようにしたことを特徴とする物品放射能検出システム。
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