JP5931494B2 - 放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システム - Google Patents

放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システム Download PDF

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Description

本発明は、放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システムに関する。
原子炉内の核分裂により発生した中性子あるいは加速器等で発生した中性子の照射を受ける原子力施設および放射線取扱施設では、中性子を発生させる装置およびその周囲の装置、機器または構築物を構成する構造材料中の安定同位元素のなかで、中性子の照射を受けて放射化し放射性同位元素を生成するものがある。これらの放射性同位元素からは放射線が発生し、この放射線は中性子を発生させる装置を停止し、さらには使用を終えた後も残存する。
このような中性子照射による放射化によって発生した放射性同位元素の量すなわち放射化放射能を確実に評価することは、放射線業務従事者の作業計画や放射線防護対策等の立案、並びに装置や機器の修理、交換あるいは施設の廃止措置等によって発生する廃棄物の放射能レベルおよび物量の評価、処理処分計画の立案などの上で非常に重要である。
装置、機器または構築物などの放射化放射能評価対象物(以下単に「対象物」という。)の放射化放射能評価方法として、対象物の一部をサンプリングしてその実測値を用いる方法が特許文献1で開示されている。しかし、非特許文献1に示されているように、対象物の材料中の元素成分組成と中性子の照射期間及び照射後の冷却期間、着目する場所の中性子エネルギーごとのフルエンス率を考慮した放射化放射能計算を実施することで評価する方法の方が一般的である。
原子力発電所のように、中性子源となる原子炉を中心にその周囲を対象物が広範囲に亘って取り囲むような場合、中性子スペクトルも連続的に変化するため、個々の場所ごとに放射化放射能を精度よく評価するには膨大な放射化放射能計算が必要となる。そのため、評価対象の部位ごとの中性子スペクトルの見直し、材料の元素成分組成、評価対象核種、照射及び冷却期間等の条件の変更に応じて再計算を実施する必要が生じる。
すなわち、放射化放射能計算によって放射化放射能の分布を精度よく求めるためには、中性子スペクトルの分布を詳細に反映した計算を実施する必要があり、原子力発電所のように周囲のコンクリート遮へい体外側までを含めた広範囲な領域を対象とすると、膨大なケースの放射化放射能計算が繰り返し発生することが考えられる。
特開2005−321249号公報
「余裕深度処分対象廃棄物の放射能濃度決定方法の基本手順2010(AESJ-SC-F015:2010)」一般社団法人 日本原子力学会 標準委員会
施設の処理処分計画の立案のためには、施設の廃止措置等によって発生する廃棄物の放射能レベルおよび物量を早い段階から評価する必要があり、このためには事前に放射化放射能の評価を行う必要がある。
図10は、従来の放射化放射能評価方法のフローを示すフロー図である。
まず、施設の対象とする範囲についての中性子エネルギーに対する中性子フルエンス率の分布のスペクトル(「中性子スペクトル」)の計算によって得られた、各部の中性子フルエンス率およびスペクトルが与えられている。中性子スペクトルについては、評価者が選択したエネルギー群、たとえば、高速中性子、熱外中性子、熱中性子の3つのエネルギー群について与えられる。図では、対象部が対象部1〜対象部Jだけある場合に、それぞれの対象部について順次評価していく。一つの対象部に関する計算は、対象部を構成する全核種kに亘り、それぞれの核種に関して、3つのエネルギー群のそれぞれについて、放射化の計算を行う必要がある。基本的には、対象部を構成する核種の比率が異なればそれぞれ異なる計算が必要であり、また、位置が異なれば基本的には、中性子スペクトルが異なるため各エネルギー群の中性子フルエンス率は異なるためである。
このように、エネルギー群、対象部を構成する核種の種類および位置の数が増えれば、これらに比例して計算すべきケースの数が増加することになる。
放射化放射能計算の量を低減するためには、着目する領域をある程度の大きさを有するブロックでサブ領域に分割し、それぞれのサブ領域に対して代表的な中性子スペクトル条件を設定して放射化放射能計算を実施する方法が考えられるが、放射線防護対策および廃棄物処理の評価において評価結果が安全側となるような中性子スペクトルの条件を設定せざるを得ず、過大評価に偏ることが考えられる。
一方、精度を高めるにはサブ領域を細分化する必要があり、放射化放射能計算の増大による作業の長期化を招く。
そこで、事前計画のために有効でかつ効率的な評価方法を開発する必要があるが、放射化量の評価については、実測値を用いる方法が特許文献1で開示されている一方、事前に計算によってかつ効率的に予測する方法に関して開示されている技術はない。
そこで、本発明は、事前計画の目的を含む評価において、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、演算処理部と記憶部と入力部と出力部とを備えた放射化放射能評価システムにより、中性子発生施設において中性子の照射を受ける対象部の放射化放射能を評価する放射化放射能評価方法であって、前記入力部が、各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成を読み込む第1の入力ステップと、前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルから、対象部それぞれの設置場所における中性子スぺクトルの範囲をカバーするように複数の代表中性子スペクトルを選定し、対象部それぞれの設置場所における熱中性子フルエンス率の範囲をカバーするように複数の代表熱中性子フルエンス率を選定する選定ステップと、前記演算処理部が、前記選定ステップで設定された代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率を読み込む第2の入力ステップと、前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成ならびに前記第2の入力ステップで読み込まれた代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率とに基づき、代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に対応する放射化放射能量を算定する放射化算定ステップと、前記記憶部が、前記放射化算定ステップで算出された放射化放射能量を放射化放射能データとして記憶するデータ記憶ステップと、前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルと、前記データ記憶ステップで記憶された放射化放射能データに基づき、核種別放射化反応率を算定する核種別放射化反応率演算処理ステップと、前記演算処理部が、各対象部について前記核種別放射化反応率演算処理ステップで算定された核種別放射化反応率を構成核種について積算する対象部別積算ステップと、前記演算処理部が、前記対象部別積算ステップでの積算に際して、構成核種に関して一巡したか否かを判定する核種判定ステップと、前記演算処理部が、前記積算を、各対象部位置について実施するに際して、各対象部位置に関して一巡したか否かを判定する対象位置判定ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明は、中性子発生施設においてその中性子の照射を受ける対象物の放射化放射能を評価する放射化放射能評価システムであって、各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成を読み込む第1の入力部と、前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルから対象部それぞれの設置場所における中性子スぺクトルの範囲をカバーするように複数の代表中性子スペクトルを選定し、対象部それぞれの設置場所における熱中性子フルエンス率の範囲をカバーするように複数の代表熱中性子フルエンス率を選定する選定部と、前記選定部で設定された代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率を読み込む第2の入力部と、前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成ならびに前記第2の入力部で読み込まれた代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に基づき、代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に対応する放射化放射能量を算定する放射化算定部と、前記放射化算定部で算出された放射化放射能量を放射化放射能データとして記憶するデータ記憶部と、前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルと、前記データ記憶部で記憶された放射化放射能データに基づき、核種別放射化反応率を算定する核種別放射化反応率演算処理部と、各対象部について前記核種別放射化反応率演算処理部で算定された核種別放射化反応率を構成核種について積算する対象部別積算部と、前記対象部別積算部での積算に際して、構成核種に関して一巡したか否かを判定する核種判定部と、前記積算を、各対象部位置について実施するに際して、各対象部位置に関して一巡したか否かを判定する対象位置判定部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、事前計画の目的を含む評価において、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システムを提供することができる。
本発明に係る放射化放射能評価システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第1の実施形態のフローを示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第1の実施形態の照射期間と冷却期間の反映を示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第1の実施形態の内挿処理ステップを示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第1の実施形態の核種反応段数の考慮の方法を示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第2の実施形態の核種反応段数を説明するグラフである。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第2の実施形態のフローを示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第3の実施形態のフローを示すフロー図である。 本発明に係る放射化放射能評価方法の第4の実施形態のフローを示すフロー図である。 従来の放射化放射能評価方法のフローを示すフロー図である。
以下、図面を参照して本発明に係る放射化放射能評価方法および放射化放射能評価システムの実施形態について説明する。ここで、同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る放射化放射能評価システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
放射化放射能評価システム10は、入力部100、演算処理部200、記憶部300および出力部400を備える。
入力部100は、最初にデータを読み込む第1の入力部110と、演算処理部200での一部処理結果を読み込む第2の入力部120を有する。
演算処理部200は、パラメータ範囲選定部210、放射化算定部220、フルエンス率比算定部230、核種別内挿処理部240、核種別放射化反応率演算処理部250、対象部別積算部260、核種判定部270および対象位置判定部280を有する。
記憶部300は、スペクトル依存放射化データ記憶部310および反応段数データ記憶部320を有する。
また、入力部100および出力部400以外の構成要素を、データベースを作成する部分であるデータベース作成部500と、データベースのデータを使用しての各部の放射化放射能量の評価を行う各部放射化量算定部600とに分類することができる。
演算処理部200のうちで、パラメータ範囲選定部210と放射化算定部220とは、記憶部300に記憶させるべきデータを算定するための部分であり、パラメータ範囲選定部210および放射化算定部220と、記憶部300のスペクトル依存放射化データ記憶部310および反応段数データ記憶部320は、データベース作成部500に属する。
一方、演算処理部200に属する要素のうち、パラメータ範囲選定部210および放射化算定部220以外のものは、各部放射化量算定部600に属する。
図2、本発明に係る放射化放射能評価方法の第1の実施形態のフローを示すフロー図である。
以下、図2に基づき本実施形態による放射化放射能評価方法の流れを説明する。
まず、第1の入力ステップS01において、評価の対象とする機器、装置、構築物(「対象物」)についての各位置すなわち対象部における中性子スペクトルおよび各エネルギー群における中性子フルエンス率、照射期間および冷却期間、対象物の材料組成を読み込む。対象部は、一つの対象物全体であることもあり、あるいは、対象物が中性子スペクトルが変化する程度に大きい場合は、対象物の一部である場合もある。
各エネルギーにおける中性子フルエンス率は、エネルギーの値の連続的変化に対して連続的に変化するが、エネルギーを有限の複数の群に分割し、それぞれの群における等価的な中性子フルエンス率を設定すること(「縮約」)により、有限のケースとすることができる。図2では、エネルギー群は、高速中性子、熱外中性子、熱中性子の3群の場合を示している。エネルギー群については、3群以外でも以下の手順は同様である。
各エネルギー群の中性子フルエンス率をΦ(Ei)で表示している。ここで、Eiは、各エネルギー群を示す。高速中性子、熱外中性子、熱中性子の3群の場合は、Φ(Ei)は、それぞれ、Φf、Φep、Φthを意味する。
照射期間は、施設で、中性子の照射を受けた期間を示す。また、冷却期間は、中性子の照射が終了した時点から、たとえば、解体作業を開始するまでの期間のように、中性子照射がなく放射性核種が崩壊のみする期間である。
次に、パラメータ範囲選定ステップS02において、第1の入力ステップで読み込んだ各対象部位置における中性子スペクトルおよび各エネルギー群の中性子フルエンス率に基づき、データベースとして作成する際の代表中性子スペクトルΦr(E)および代表熱中性子フルエンス率Φthrが設定される。
代表中性子スペクトルΦr(E)は、多数の対象部それぞれの設置場所において異なる中性子スペクトルであるため、これらを包括する範囲をカバーした複数のスペクトルである。また、エネルギー群が3群の場合は、Φf、Φep、Φthの組が1つのスペクトルを表す。
また、代表熱中性子フルエンス率Φthrも、多数の対象部それぞれの設置場所において異なる熱中性子フルエンス率であり、かつ炉心から離れるにしたがって小さくなるため、これらのオーダーの異なる範囲をカバーした複数の値である。
次に、第2の入力ステップS03において、パラメータ範囲選定ステップS02で設定された代表中性子スペクトルΦr(E)および代表熱中性子フルエンス率Φthrを読み込む。
なお、パラメータ範囲選定ステップS02の後に、ただちに第2の入力ステップS03に移るのではなく、パラメータ範囲選定ステップS02の後に、代表中性子スペクトルΦr(E)および代表熱中性子フルエンス率Φthrを出力表示して、操作者の確認あるいは訂正入力がなされた結果が、第2の入力ステップS03で読み込まれることでもよい。
次に、放射化計算ステップS04において、中性子照射による放射化放射能を算出する。
放射化放射能は、たとえば、次のような式(1)によって算出することができる。
dX/dt
=∫Φ(E)・Σfik・σ(E)・X・dE+Σgij・λ・X
−[λ+∫Φ(E)・σ(E)・dE]・X (1)
ただし、Xは、生成誘導放射能iの原子数密度、Xは、ターゲット核種kの原子数密度、Φ(E)はその場所での中性子スペクトル、σ(E)は核種Kの中性子吸収断面積、fikは、核種kに吸収されたとき核種iを生成する割合、λは、崩壊定数、gijは、核種jが崩壊したときに核種iを生成する割合である。
また、右辺第1項のΣは、iに移行する全てのKについての和、右辺2項のΣは、kに移行する全てのjについての和を表す。
なお、式(1)は、同じ場所についての対象核種の崩壊と他核種との出入りを対象としているが、他の場所との出入りをさらに考慮することもできる。
従って、上記の式(1)の例に限らず、放射化放射能の算定を行うものであれば、本ステップの内容としてよい。
本ステップでは、パラメータ範囲選定ステップS02で設定された複数の代表中性子スペクトルΦr(E)および複数の代表熱中性子フルエンス率Φthrについて、また、第1の入力ステップS01で読み込んだ全対象部を構成する核種について、それぞれ上記の放射化放射能計算を行う(S04)。
図3は、本実施形態の照射期間と冷却期間の反映を示すフロー図である。放射化放射能計算ステップS04においては、第1の入力ステップS01で読み込んだ照射期間Tirrおよび冷却期間Tcoolに基づき、上記の放射化放射能計算で求められた放射化放射能量を、これらを考慮した値に補正する。また、冷却期間Tcoolによる減衰については、冷却期間Tcoolに至る途中の代表的期間についても放射能量を求めるものとする。
次に、スペクトル依存放射化データ記憶ステップS05において、放射化計算ステップS04における計算により求められたスペクトルに依存した放射化放射能量をデータとして記憶する。
また、核種反応段数データ記憶ステップS06において、放射化計算ステップS04における計算により求められた核種反応段数データを記憶する。
ここで、核種反応段数データとは、放射化により対象核種iに至る核種Kが何段階の中性子吸収反応を経るかの段階数である。
たとえば、 核種K(n、γ)核種i の反応であれば、1回の中性子吸収反応のみによるので核種反応段数は1となる。
また、 核種K(n、γ)核種M(n、γ)核種N(n、γ)核種i の反応であれば、3回の中性子吸収反応を経由する必要があるため核種反応段数は3となる。
なお、スペクトル依存放射化データ記憶ステップS05と核種反応段数データ記憶ステップS06との前後関係は問わない。逆でもよい。
第2の入力ステップS03に続く放射化計算ステップS04、スペクトル依存放射化データ記憶ステップS05および核種反応段数データ記憶ステップS06は、基本的に個別の対象部の評価のためのデータベースとして事前に整備するステップであり、これらはデータベース作成ステップS101ということができる。
続いて、このデータベース作成ステップS101で作成したデータベースを使用して個別の対象部の評価を行う各部放射化量算定ステップS102と総称できるステップに入る。以下に、各部放射化量算定ステップの内容を説明する。
まず、フルエンス率比算定ステップS07においては、第1の入力ステップS01で読み込んだ各対象部の位置における中性子スペクトルΦ(Ei)、3群の場合は、それぞれの位置におけるΦf、Φep、Φthの組から、ΦfのΦthに対する比(Φf/Φth)としてFAST、ΦepのΦthに対する比(Φep/Φth)としてRESを算出する。
FASTとRESの値の組は、中性子スペクトルの形状に対応する値であり、中性子スペクトルの特徴を表す指標である。すなわち、FASTが大きければ高速中性子の割合が大きく、また、FAST、RESともに小さければ、中性子は対象部の位置に至るまでに機器、装置、構築物等によりエネルギーが減衰し低エネルギー側にシフトしたスペクトルとなっているということができる。
次に、核種別内挿処理ステップS08において、フルエンス率比算定ステップS07で算出したΦfのΦthに対する比FAST、ΦepのΦthに対する比RESに基づき、スペクトル依存放射化データ記憶ステップS05で記憶されたスペクトル依存放射化データを内挿して、この中性子スペクトルに対応する対象核種に関する放射化量Fを求める。
図4は、本実施形態の内挿処理ステップを示すフロー図である。スペクトル依存放射化データ記憶ステップS05で記憶されたスペクトル依存放射化データは、横軸に、ΦepのΦthに対する比RESを変数とし、縦軸に放射化反応率をとり、ΦfのΦthに対する比FASTをパラメータとしている。
フルエンス率比算定ステップS07で算定された対象部位置におけるΦfのΦthに対する比FAST、ΦepのΦthに対する比RESから、スペクトル依存放射化データを使用した内挿計算により、対象部位置における中性子スペクトルに対応する放射化反応率Fが求められる。
このFは、対象部位置における中性子スペクトルに対応する放射化量であるが、算定のベースとなっている中性子フルエンス率は、対象部の位置のものではなく、パラメータ範囲選定ステップS02で設定された代表熱中性子フルエンス率に基づく放射化量である。
図5は、本実施形態の核種反応段数の考慮の方法を示すフロー図である。図のスぺクトル依存放射化データ記憶ステップS05で記憶されたデータは、横軸は中性子フルエンス率、縦軸は放射化反応率であり、それぞれ対数表示である。図に示すように各核種の放射化反応率は中性子フルエンス率に依存している。たとえば、核種A、B、Dを表す線は、核種反応段数が1であることを示す。一方、核種Cを表す破線は2倍の傾きをもっており、核種反応段数は2である。
核種別多段演算処理ステップS09においては、核種反応段数データ記憶ステップS06において記憶された核種反応段数データを利用し、機種別内挿処理ステップS08において求められた放射化量Fに基づき対象核種Kに至る全核種について核種反応段数Nkを求める。
得られた核種反応段数Nkおよび核種別内挿処理ステップS08で得られたFに基づき、第1の入力ステップS01で読み込んだ対象部の位置における中性子フルエンス率Φ(Ei)のうちの熱中性子フルエンス率Φth、第2の入力ステップS03で読み込まれた代表熱中性子フルエンス率Φthrを使用して、以下の式(2)により、対象部の核種kに関する放射化放射能を求める。
=ΣFKi・(Φth/Φthr)Nki ・・・・・(2)
ただし、Σは、各核種iについての合計
iは、核種Kに至る各核種
Kiは、核種iから核種kへの移行量
kiは、核種iから核種kへの核種反応段数
式(2)のように、FKiに(Φth/Φthr)を乗ずることにより、代表熱中性子フルエンス率Φthrによる放射化放射能量Fを、熱中性子フルエンス率Φthによる放射化放射能量Ckに変換する。
また、(Φth/Φthr)のNki乗とするのは、核種反応段数データ記憶ステップS06についての説明したとおり、核種反応段数は中性子吸収反応の回数であることによる。中性子吸収反応の反応率は、反応断面積と中性子フルエンス率との積であることから中性子フルエンス率に比例するため、(Φth/Φthr)をNki回乗ずる必要があるためである。
次に、核種積算ステップS10において、核種別多段演算処理ステップS09で求められた対象部を構成する各核種についての放射化放射能量Cを、Kについて積算する。
核種判定ステップS11では、核種積算ステップS10による積算が、対象部を構成する全核種について行われたか否かを判定し、全核種についての積算が完了していない場合は次の核種についての計算に移行し、全核種について完了したと判定した場合は、次の対象部の計算に移行する。
核種判定ステップS12では、各対象部についての計算が完了したか否かを判定し、完了していない場合は次の対象部の計算に移行し、完了したと判定した場合は、終了する。
以上のような放射化放射能評価方法により、先ず、複数のケースについて放射化放射能量を算定した結果をデータベース化し、各対象部の放射化放射能量の計算は、このデータベースのデータを使用して、内挿処理および核種別多段演算処理を行い、結果を合計することにより、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法を提供することができる。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態において中性子フルエンス率によらず核種反応段数Nkが一定であったのとは異なり、一定とはみなせない場合についての実施形態である。
図6は、本実施形態の核種反応段数を説明するグラフである。図中の破線で示す核種Cの場合は、中性子フルエンス率が高い領域で傾きが急になっている、すなわち、Nが大きくなっている。このようにNの値が、中性子フルエンス率に依存して変化するのは次のような場合に生ずる。
いま、核種Kに至る核反応が核種Pからの系列と核種Qからの系列の2系列ある場合を考える。ここで、核種Pから核種Kに至る核種反応段数が1段、核種Qから核種Kに至る核種反応段数が2段であるとする。このとき、それぞれのケースの放射化放射能は、次の式(3)および式(4)で与えられる。
Ckp=Fkp・(Φth/Φthr) (3)
Ckq=Fkq・(Φth/Φthr) (4)
今、Fkp>>Fkqがなりたつ場合、Φthが小さい領域では、Ckp>>Ckqとなる。一方、Φthが十分大きな領域では、Ckp<<Ckqとなる。
従って、CkpとCkqとがほぼ同じオーダーの値である領域があり、この領域が、対象部を評価すべき中性子フルエンス率の領域の範囲内にある場合には、図6の核種Cのように、特性曲線の傾きすなわちNkが中性子フルエンス率に依存して変化することになる。
図7は、本発明に係る放射化放射能評価方法の第2の実施形態のフローを示すフロー図である。
本実施形態は、第1の実施形態による放射化放射能評価方法と基本的な手順は同じであるが、前記の核種反応段数が中性子フルエンス率に依存して変化することに対する処理の部分が追加されている。
第1の実施形態による放射化放射能評価方法においては、核種反応段数データ記憶ステップS06において、放射化計算ステップS04における計算により求められた核種反応段数データを記憶する。一方、本実施形態による放射化放射能評価方法においては、データベース作成ステップS201においては、フルエンス率依存核種反応段数データ記憶ステップS21において、放射化計算ステップS04における計算により求められた核種反応段数のフルエンス率依存特性を記憶する。具体的には、中性子フルエンス率が変化する範囲において中性子フルエンス率を中性子フルエンス率区画ΔΦiに分けて、それぞれの区画における中性子フルエンス率に対する放射化反応率をデータベースに格納する。
また、データベース作成ステップで作成したデータベースを利用するステップである各部放射化量算定ステップS202においては、核種別多段演算処理ステップS09において、各中性子フルエンス率の領域について、中性子フルエンス率Φiに対応した核種反応段数を用いて、(2)式によりCk(Φi)を求める。
次に、フルエンス率領域積算ステップS22において、核種別多段演算処理ステップS09で算定された各中性子フルエンス率区画ΔΦiごとのCk(Φi)を積算する。
フルエンス率領域判定ステップS23では、フルエンス率領域積算ステップS22での各積算に際してフルエンス率の全領域について実施したか否かを確認し判定する。フルエンス率の全領域についての積算が完了していない場合は次の微小幅ΔΦiのフルエンス率Φiについての計算に移行し、フルエンス率の全領域について完了したと判定した場合は、次の核種についての計算に移行する。
本実施形態においては、核種反応段数が一定とみなせない場合でも、それを考慮することにより精度を確保することができる。
また、以上のような放射化放射能評価方法により、先ず、複数のケースについて放射化放射能量を算定した結果をデータベース化し、各対象部の放射化放射能量の計算は、このデータベースのデータを使用して、内挿処理および核種別多段演算処理を行い、結果を合計することにより、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法を提供することができる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明に係る放射化放射能評価方法の第3の実施形態のフローを示すフロー図である。本実施形態も、第2の実施形態と同様に、核種反応段数Nkが一定とはみなせず中性子フルエンス率に依存する場合についての実施形態である。
本実施形態においては、第1および第2の実施形態とは異なり、放射化計算ステップS04で算定された中性子フルエンス率Φへの依存性を核種反応段数Nkとして取り扱うことはしない。
放射化計算ステップS31では、中性子フルエンス率Φへの依存性を考慮した放射化計算を行う。
次に、スペクトル・フルエンス率依存放射化データ記憶ステップS32は、放射化計算ステップS31での計算結果に基づき、代表的な中性子スペクトルおよび中性子フルエンス率に対応した放射化放射能量をデータベースとして記憶する。
このように中性子フルエンス率Φへの依存性を考慮した放射化放射能量をデータベース化することにより、データベース作成ステップS301で作成したデータベースを利用するステップである各部放射化量算定ステップS302においては、核種別・スペクトル・フルエンス率内挿処理ステップS33において、スペクトルすなわちFAST=Φf/Φth、RES=Φep/Φthにもとづく内挿を行う。
また、中性子フルエンス率Φiに基づく内挿を行う。
本実施形態においては、核種反応段数が一定とみなせない場合でも、それを考慮することにより精度を確保することができる。
また、以上のような放射化放射能評価方法により、先ず、複数のケースについて放射化放射能量を算定した結果をデータベース化し、各対象部の放射化放射能量の計算は、このデータベースのデータを使用して、内挿処理および核種別多段演算処理を行い、結果を合計することにより、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法を提供することができる。
[第4の実施形態]
図9は、本発明に係る放射化放射能評価方法の第4の実施形態のフローを示すフロー図である。
本実施形態は、放射化放射能量の評価の対象部における中性子スペクトルの形状が同一とみなせる場合の放射化放射能評価方法に関するものである。
中性子スペクトルの形状が同一とは、各エネルギー群における中性子フルエンス率の比が等しいことを言う。たとえば、エネルギー群が、高速中性子、熱外中性子、熱中性子の3群の場合は、Φf、Φep、Φthの比が等しい、すなわち、FAST=Φf/Φth、RES=Φep/Φthの値が等しい場合である。
この場合は、中性子照射放射化計算ステップS04において、1種類のスペクトルに基づく評価計算を、たとえば、代表全中性子フルエンス率Φtrに基づき実施すればよい。
したがって、本実施形態の各部放射化量算定ステップS402においては、第1および第2の実施形態における核種別内挿処理ステップS08、あるいは、第3の実施形態の核種別・スペクトル・フルエンス率内挿処理ステップS33のような、中性子スペクトルに関する内挿処理が不要であり、これらに相当するステップはない。
核種別多段演算処理ステップS09において、全中性子フルエンス率Φtと代表全中性子フルエンス率Φtrとの比により補正する点については、第1および第2の実施形態と同様の内容である。
以上のような放射化放射能評価方法により、先ず、複数のケースについて放射化放射能量を算定した結果をデータベース化し、各対象部の放射化放射能量の計算は、このデータベースのデータを使用して、内挿処理および核種別多段演算処理を行い、結果を合計することにより、有効な精度でかつ効率的な放射化放射能評価方法を提供することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。例えば、放射化放射能評価システムの機能に対応して、放射化放射能評価方法を説明したが、放射化放射能評価システムによらなくとも同様の方法ならば本発明による効果が得られる。
また、各実施形態においては、中性子エネルギースペクトルを高速中性子、熱外中性子、中性子の3群に縮約した場合を説明したが、これに限らない。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第2の実施形態における核種別のフルエンス率の考慮方法と第4の実施形態とを組み合わせたり、第3の実施形態における放射化計算の手順と第4の実施形態とを組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 ・・・放射化放射能評価システム
100 ・・・入力部
110 ・・・第1の入力部
120 ・・・第2の入力部
200 ・・・演算処理部
210 ・・・パラメータ範囲選定部
220 ・・・放射化算定部
230 ・・・フルエンス率比算定部
240 ・・・核種別内挿処理部
250 ・・・核種別放射化反応率演算処理部
260 ・・・対象部別積算部
270 ・・・核種判定部
280 ・・・対象位置判定部
300 ・・・記憶部
310 ・・・スペクトル依存放射化データ記憶部
320 ・・・反応段数データ記憶部
400 ・・・出力部
500 ・・・データベース作成部
600 ・・・各部放射化量算定部

Claims (7)

  1. 演算処理部と記憶部と入力部と出力部とを備えた放射化放射能評価システムにより、
    中性子発生施設において中性子の照射を受ける対象部の放射化放射能を評価する放射化放射能評価方法であって、
    前記入力部が、各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成を読み込む第1の入力ステップと、
    前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルから、対象部それぞれの設置場所における中性子スぺクトルの範囲をカバーするように複数の代表中性子スペクトルを選定し、対象部それぞれの設置場所における熱中性子フルエンス率の範囲をカバーするように複数の代表熱中性子フルエンス率を選定する選定ステップと、
    前記演算処理部が、前記選定ステップで設定された代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率を読み込む第2の入力ステップと、
    前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成ならびに前記第2の入力ステップで読み込まれた代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率とに基づき、代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に対応する放射化放射能量を算定する放射化算定ステップと、
    前記記憶部が、前記放射化算定ステップで算出された放射化放射能量を放射化放射能データとして記憶するデータ記憶ステップと、
    前記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルと、前記データ記憶ステップで記憶された放射化放射能データに基づき、核種別放射化反応率を算定する核種別放射化反応率演算処理ステップと、
    前記演算処理部が、各対象部について前記核種別放射化反応率演算処理ステップで算定された核種別放射化反応率を構成核種について積算する対象部別積算ステップと、
    前記演算処理部が、前記対象部別積算ステップでの積算に際して、構成核種に関して一巡したか否かを判定する核種判定ステップと、
    前記演算処理部が、前記積算を、各対象部位置について実施するに際して、各対象部位置に関して一巡したか否かを判定する対象位置判定ステップと、
    を有することを特徴とする放射化放射能評価方法。
  2. 前記出力部は、前記選定ステップで選定された前記代表中性子スペクトルおよび前記代表中性子フルエンス率を表示する表示ステップをさらに有し、
    第2の入力ステップは、前記表示ステップで表示された前記代表中性子スペクトルおよび前記代表中性子フルエンス率の修正をさらに入力するステップをさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射化放射能評価方法。
  3. 記演算処理部が、前記第1の入力ステップで読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルに基づき、高速中性子フルエンス率および熱外中性子フルエンス率の熱中性子フルエンス率に対する各フルエンス率比を算定するフルエンス率比算定ステップと、
    前記演算処理部が、前記フルエンス率比算定部で算定されたフルエンス率比にもとづき、スペクトル依存放射化データ記憶部に記憶されたスペクトル依存放射化データを内挿して放射化反応率を算定する核種別内挿処理ステップと、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射化放射能評価方法。
  4. 前記放射化算定ステップでは、中性子フルエンス率に依存しない核種反応段数であり、
    前記核種別放射化反応率演算処理ステップでは、前記放射化算定ステップにより得られた中性子フルエンス率に依存しない核種反応段数データをさらに使用する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射化放射能評価方法。
  5. 前記放射化算定ステップで算定されるのは、代表中性子スペクトルに対応した放射化放射能と、中性子フルエンス率に依存する核種反応段数であり、
    前記核種別放射化反応率演算処理ステップでは、前記放射化算定ステップにより得られた中性子フルエンス率に依存する核種反応段数データをさらに使用する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射化放射能評価方法。
  6. 前記放射化算定ステップで算定されるのは、核種反応段数の中性子フルエンス率への依存性を考慮した代表中性子スペクトルに対応した放射化放射能であり、
    前記データ記憶ステップで記憶する放射化放射能データは、前記放射化算定ステップで算定された核種反応段数の中性子フルエンス率への依存性を考慮した代表中性子スペクトルに対応した放射化放射能データであり、
    核種別放射化反応率演算処理ステップでの核種別放射化反応率の算定は、中性子フルエンス率区画ごとに行われ、
    各中性子フルエンス率区画についての核種別放射化反応率演算処理ステップで算定された核種別放射化反応率を積算する区画別フルエンス率積算ステップと、
    区画別フルエンス率積算ステップでの各積算に際して中性子フルエンス率の全範囲について実施したか否かを判定するフルエンス率範囲判定ステップと、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射化放射能評価方法。
  7. 中性子発生施設においてその中性子の照射を受ける対象物の放射化放射能を評価する放射化放射能評価システムであって、
    各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成を読み込む第1の入力部と、
    前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルから対象部それぞれの設置場所における中性子スぺクトルの範囲をカバーするように複数の代表中性子スペクトルを選定し、対象部それぞれの設置場所における熱中性子フルエンス率の範囲をカバーするように複数の代表熱中性子フルエンス率を選定する選定部と、
    前記選定部で設定された代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率を読み込む第2の入力部と、
    前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトル、照射期間、冷却期間および各対象部材料組成ならびに前記第2の入力部で読み込まれた代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に基づき、代表中性子スペクトルおよび代表熱中性子フルエンス率に対応する放射化放射能量を算定する放射化算定部と、
    前記放射化算定部で算出された放射化放射能量を放射化放射能データとして記憶するデータ記憶部と、
    前記第1の入力部で読み込まれた各対象部位置中性子スペクトルと、前記データ記憶部で記憶された放射化放射能データに基づき、核種別放射化反応率を算定する核種別放射化反応率演算処理部と、
    各対象部について前記核種別放射化反応率演算処理部で算定された核種別放射化反応率を構成核種について積算する対象部別積算部と、
    前記対象部別積算部での積算に際して、構成核種に関して一巡したか否かを判定する核種判定部と、
    前記積算を、各対象部位置について実施するに際して、各対象部位置に関して一巡したか否かを判定する対象位置判定部と、
    を有することを特徴とする放射化放射能評価システム。
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