JP3613653B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重荷重用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気入りラジアルタイヤは、図4および図6に示すように、ラジアル方向のコード配列よりなる少なくとも1層のカーカスプライ(1)を有し、このカーカスプライ(1)の両端部は、両側のビード部(2)において、ビードコア(3)とその上に配されたゴムフィラー(4)の回りに内側から外側に巻き上げられて係止されている。さらに、この係止部を、スチールまたは有機繊維コードを有するチェーファーと称するビード部補強層(5)を配して補強している。
【0003】
またトレッド部(7)のカーカスプライ(1)の外側には、1もしくは複数層のベルト層(8)を備え、これらカーカス層(1)およびベルト層(7)の外側にサイドウォール、トレッドゴム等のゴム層が付着成形されて一体化されてタイヤが構成される。(9)はトレッド部(7)の外周面に有する主溝である。
【0004】
前記のビード部(2)のゴムフィラー(4)としては、図6のように一種のゴムを使用する場合のほか、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの組合せによるゴムフィラー(4)も提案(例えば、特開平2−133208号公報、特開平6−64412号公報)されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の構造を有するタイヤの場合、次のような問題がある。
【0006】
前記のビードコア(3)が断面円形のビードワイヤの集合体により構成される場合、内圧充填時の圧力を受けるカーカスプライ(1)がビードコアの内側端をタイヤ径方向から外側にわたって回転させるモーメントを発生させてワイヤ間の点接触を起こす。
【0007】
ビードワイヤ間の点接触を起こすと、接点を梃にビードコアのせり上がりが生じる。タイヤ周方向の強力に比べて非常に弱くなっている2次断面モーメントでは、ビード形状の保持は困難で、せり上がる内側のワイヤの高張力に対して外側のワイヤ張力は大幅に低下してしまい、形状保持に必要なビードコア内の均一な応力分散は望めないことになる。
【0008】
これについて、断面6角形のビードコアの断面内の応力分布を、図7のトラス構造に置換えて説明する。
【0009】
ビードコアの内側端(タイヤ内面側端)に作用するタイヤ径方向のカーカスプライ張力によって、ビードコア(3)の上部外周層には圧縮応力が生じ、外周ワイヤ(30)(30)間の点接触でこの力を分散していく。この外周ワイヤ間の接点を梃に生じるモーメントは、ビードコア内側端をせり上がらせるので、コア内部では引張り応力が主体となり、カーカスプライ張力は分散されず、コア内側端近傍のせり上がったワイヤに集中する応力でビートコアの形崩れを起こす。
【0010】
ビードコア(3)の形崩れは、ビードコア(3)のベース幅減少とビードトウ部(2a)のせり上がり(図6の鎖線)で、リムフランジ(10)とタイヤビード間のエアシール性を低下させ、エア充填作業を困難にさせる一方で、カーカスプライ(1)の係止点となるビードコア内側端のせり上がりで、タイヤ内面におけるカーカスラインのペリフェリ変化を来たす。ビードコア内側端のプライ係止点をつり上げることは、カーカスプライの始点を持ち上げ、タイヤの実質ペリフェリ増加と等しい意味を持つ。しかしながら、タイヤの寸法変化は外径成長に伴い全幅が同等もしくは減少する傾向を持つことが一般に知られており、余剰ペリフェリは、全幅拡大がなければ、外形成長のみで吸収されなければならない(図8参照)。
【0011】
また、走行後のビード部の張り出し変形による内面形状の変化でも、前記同様の結果を招くため、ビード部の剛性はトレッドクラウン部にまで影響する。例えば、図6の鎖線に示すように、走行による成長前のビード形状に対して、タイヤの走行による成長によりビード部が張り出し変形すると、この張り出しがビードトウ部(2a)のつり上がりの一因となり、前記の余剰ペリフェリの発生につながる。
【0012】
前記の外径成長で吸収される余剰ペリフェリは、タガ効果の低いベルト層両端の低剛性部分の成長で補われる。すなわち、図4に示すように、ベルト層(8)の両端部は、タイヤ接地幅の両側端から1/4幅の点(以下、1/4点という)(w1)の付近に位置し、最外位置の主溝(9)がほぼ重なることになる。主溝(9)の部分がタイヤ踏面部中で最も剛性が低下することになるために、前記の1/4点(w1)付近の主溝(9)を起点として外径成長が起き、例えば図5に示すように踏面部が盛り上がる。これは、成長後のタイヤで見受けられるトレッドクラウンの1/4点(w1)付近の突出となって現われるもので、特に扁平タイヤの場合ほど、顕著な現象である。また前記の1/4点(w1)付近の突出は、偏摩耗につながる肩落ちクラウン形状の一因ともなっている。
【0013】
しかるに、従来の硬質ゴムおよび軟質ゴムフィラーの組合せによるゴムフィラーは、単にビードコアの動き抑制、あるいは倒れ込み抑制により、ビード部の耐久性を向上させることのみを想定したものであって、上記のようなトレッドクラウンの1/4点付近の突出現象防止を考慮したものではなく、十分に満足できるものではなかった。
【0014】
本発明は、上記の諸点に鑑みてなしたもので、ビード部の張り出し変形に伴うビードトウ部のつり上りやカーカスプライ係止点のせり上がりを、ビードコア上部の硬質ゴムフィラーにより抑制することにより、トレッドクラウンの外径成長による1/4点付近の突出変形を防止し、しかもころがり抵抗の低下および過度の発熱を生じさせないようにしたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、スチールコードよりなる1枚のカーカスプライをビード部においてビードコアおよびその上に配したゴムフィラーの回りに内側から外側に巻き上げて係止してなる重荷重用の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ゴムフィラーは、ビードコアに隣接するゴム硬度85以上の硬質ゴムフィラーと、この硬質ゴムフィラーに連続するゴム硬度65〜75の軟質ゴムフィラーとからなり、タイヤ断面形状において、ビードコア全体を包むビードカバーとカーカストッピングゴムとのタイヤ外面側の界面点を(A)、内面側の界面点を(B)とするとき、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとのタイヤ外面側の界面点(C)が、リムフランジ径の高さ位置より5mm以上高くかつカーカスプライの巻上げ端(D)より10mm以上低い高さ位置にあり、また硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとのタイヤ内面側の界面点(E)は、前記界面点(B)から該界面点(E)までの距離(Lb)が、前記界面点(A)からカーカスプライの巻上げ端(D)までの距離(La)に対して1.0La〜2.0Laの範囲に設定されてなることを特徴とする。
【0016】
前記の構成において、タイヤ内面側の前記界面点(B)から界面点(E)までの距離(Lb)を、1.0La〜2.0Laに設定したのは、剛性の確保と発熱抑制の効果の両立を図るためである。
【0017】
すなわち、ビード部において、タイヤの成長前のビード形状に対し、走行成長による張り出し変形は、図6に示すようにカーカスプライの巻き上げ端(D)を通りカーカスラインに直交する直線とタイヤ内面との交点を(F)とするとき、この交点(F)よりやや上方部において最大となる。したがって、この交点(F)付近の剛性を高くするため、前記のようにタイヤ内面側の界面点(B)から界面点(E)までの距離(Lb)を、1.0La以上に設定する。また前記界面点(E)が高くなるほど硬質ゴムフィラーの発熱が生じ易くなるので、過度の発熱を防止するために、前記距離(Lb)を2.0Laを越えないように設定するものとする。
【0018】
また前記の構成において、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフイラーとのタイヤ外面側の界面点(C)は、走行成長に伴うビード部の変形応力を効果的にリムフランジに分散させる上で、リムフランジ径の高さより高く設定するのが好ましいが、その一方、前記界面点(C)が高くなりすぎると、成長後の張り出し変形で硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの剛性差による境界が、ビード部外観に浮き出るだけでなく、タイヤの転動に伴うタイヤサイド部の変形を阻害し、ころがり抵抗(RR)の増加を招き、また硬質ゴムフィラーが発熱し易くなる。したがって、前記界面点(C)は、前記のようにカーカスプライの巻き上げ端(D)より10mm以上低い高さ位置までとするのがよい。これにより、硬質ゴムフィラーの高発熱と、カーカスプライの巻き上げ端に集中する応力歪でセパレーションが生じるのを防止できることになる。
【0019】
に、前記の界面点(C)を、リムフランジ径の高さ位置より5mm以上高い位置に設定するのが、リムフランジへの応力分散の効果、ころがり抵抗抑制の効果の点から特に好ましい。
【0020】
また前記の硬質ゴムフィラーの全ゴムフィラーに対する割合は、30%以上とするのが好ましい。すなわち、硬質ゴムフィラーの割合が30%未満でも、ある程度はビード部の剛性向上の効果はあるが、その効果は硬質ゴムフィラーの割合が少なくなればなるほど小さくなるので、前記のように30%以上に設定するのが好ましい。この場合の最大は、内外の界面点(C)(E)についての前記の範囲を満足するものとし、発熱の問題を生じさせないようにする。
【0021】
【作用】
上記した構成の空気入りラジアルタイヤによれば、ビードコアの上に配されたゴムフィラーが硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの組合せよりなるもので、ビードコアの上に隣接する硬質ゴムフィラーにより適度の剛性を確保して外方への変形を抑制できる。
【0022】
特に前記硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの内側および外側の界面点(E)および(C)を前述のように設定したことにより、硬質ゴムフィラーが受ける応力をリムフランジで支えて分散でき、これにより走行成長によるビード部の過度の張り出し変形を抑制でき、またビードトウ部つり上がりを軽減できる。しかも、硬質ゴムフィラーの高さを制限したことで、硬質ゴムフィラーの過度の発熱、ころがり抵抗の増加も生じさせることがない。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。
【0024】
図1〜図3は、それぞれ本発明の実施例にかかるビード部の断面図を示している。
【0025】
(1)はスチールコードをタイヤラジアル方向に配列した1層のプライよりなるカーカスであり、(2)はビード部、(3)はビード部の中心に位置するビードワイヤの集合体よりなるビードコアである。ビードコア(3)の周囲には、コア全体包むビードカバー(3a)と称するゴム層が設けられている。(4)はビードコアの上に接設されてタイヤ半径方向に伸びる断面略変形三角形状のゴムフィラー、(5)はスチールコードまたは有機繊維コードを有するチェーファーと称するビード部補強層である。
【0026】
図1および図3は、ビード部補強層(5)が有機繊維コードを有する3枚の補強層からなる場合を、図2は、ビード部補強層(5)がスチールコードを有する1枚の補強層からなる場合を示している。(6)はストッリップゴムを示していい。
【0027】
前記のゴムフィラー(4)は、ビードコア(3)の上に隣接するゴム硬度(JIS k6301の規定による硬度、以下同じ)が85以上、特に好ましくは硬度90以上のゴム材よりなる硬質ゴムフィラー(4a)と、この硬質ゴムフィラー(4a)に連続するゴム硬度(前記と同硬度)が65〜75の前記より軟質のゴム材よりなる軟質ゴムフィラー(4b)とから構成されている。
【0028】
硬質ゴムフィラー(4a)のゴム硬度が85以下になると、硬質のゴム材を使用することによる剛性保持の効果が小さくなるので、前記のように設定する。また軟質ゴムフィラー(4b)のゴム硬度が前記の範囲より高くなると、剛性が高くなり過ぎて発熱の問題が生じ、また前記範囲より低くなると、期待する剛性が得られなくなるので、前記範囲に設定するのがよい。
【0029】
カーカスプライ(1)は、図のように、ゴムフィラー(4)のタイヤ外面側に沿い、かつそのプライ端部がビードコア(3)に対し内側から外側に向って巻上げられて係止されており、(1a)はその巻上げ部分を示し、(D)は巻上げ端を示す。
【0030】
この巻上げ部分(1a)は、ゴムフィラー(4)より上方位置で終端する場合もあるが、図のようにゴムフィラー(4)上端より下方位置で終端するほうが、巻上げ部分(1b)の上端部の影響がタイヤ表面に現われず、より好ましい。この場合、ビードコア(3)の上端(タイヤ径方向外側端)から少なくとも10mm程度の高さを保有するように設定される。すなわち、これより小さくなると、巻上げによる係止効果が十分に得られなくなる。
【0031】
タイヤトレッド部のカーカスプライ(1)の外側には、従来同様に1層もしくは複数層のベルト層が配され、さら必要に応じてベルト補強層が配され、さらにその外側のトレッドゴムによるタイヤ外周面に、タイヤ周方向に複数本の主溝を有するトレッドパターンが形成される。
【0032】
しかして、上記のゴムフィラー(4)を構成する硬質ゴムフィラー(4a)と軟質ゴムフィラー(4b)とは、その両者の界面が次の条件を満足するように設定される。
【0033】
タイヤ断面形状において、ビードコア(3)全体を包むビードカバー(3a)とカーカスプライ(1)のトッピングゴムとのタイヤ外面側の界面点を(A)、タイヤ内面側の界面点を(B)とするとき、硬質ゴムフィラー(4a)と軟質ゴムフイラー(4b)のタイヤ外面側の界面点(C)が、リムフランジ径すなわちリムフランジ(10)の外径(Rd)の高さ位置よりも高く、かつカーカスプライの巻上げ端(D)より10mm以上低い高さ位置にあるように設定する。応力分散の効果の点から、前記界面点(C)を、リムフランジ径(Rd)の高さ位置から5mm以上高い位置に設定ておくのがよい。また前記界面点(B)から硬質ゴムフィラー(4a)と軟質ゴムフイラー(4b)とのタイヤ内面側の界面点(E)までの距離(Lb)が、前記界面点(A)から巻上げ端(D)までの距離(La)に対し1〜2倍、すなわち1.0La〜2.0Laの範囲に設定される。
【0034】
なお、前記内外の界面点(E)(D)を結ぶ界面は、図のように略直線状あるいは僅かに湾曲状をなす場合のほか、断面においてジグザグ状や波状あるいは凹凸状に変形したものであってもよい。
【0035】
また前記の硬質ゴムフィラー(4a)はゴムフィラー(4)全体の30%以下でも、ある程度の効果は得られが、その効果上は30%以上に設定しておくのがよい。
【0036】
上記の構成による空気入りラジアルタイヤは、ビードコア(3)の上に隣接して配された硬質ゴムフィラー(4a)により適度のビード部剛性を確保できて、内圧充填および走行成長に伴うビード部の張り出し変形を効果的に抑制できる。特に前記硬質ゴムフィラー(4a)とこれに連続する軟質ゴムフィラー(4b)とのタイヤ内面側および外面側の界面点(E)および界面点(C)を、前述のように設定し、特に外側の界面点(C)をリムフランジ径(Rd)の高さ位置より高くしたことにより、硬質ゴムフィラー(4a)が受ける変形応力をリムフランジ(10)で支えることがてきて、該応力をリムフランジ(10)に分散させることができ、そのため走行成長に伴う張り出し変形を効果的に抑制できる。
【0037】
このため、ビードコア(3)の内側端の変形、すなわちカーカスプライ(1)の係止点のつり上がり現象を防止でき、カーカスラインのペリフェリ変化を抑えることができ、ひいてはトレッドクラウンの外径成長、特にトレッドクラウンの1/4点(w1)付近の成長による突出現象を抑制できる。
【0038】
しかも前記外側の界面点(C)は、カーカスプライ(1)の巻き上げ端(D)より10mm以上低い位置にあるために、硬質ゴムフィラー(4a)の走行時の変動が大きくなり過ぎることもなく、高発熱の発生やプライ端における応力歪の集中を防止でき、さらにはころがり抵抗(RR)の増加も防止できる。
【0039】
上記の効果は、次の比較テストの結果からも明らかである。
【0040】
実施例として、ビード部補強層、ゴムフィラーの硬度および硬質ゴムフィラーの割合、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの外側の界面点(C)および内側の界面点(E)を、それぞれ下記表1のように設定してなる、図1に示すビード構造のタイヤ(実施例1)と、図2に示すビード構造のタイヤ(実施例2)と、図3に示すビード構造のタイヤ(実施例3)とについて、下記の通りころがり抵抗(RR)を測定するとともに、走行成長テストを実施した。
【0041】
また、比較のために、ゴムフィラーが単一ゴムよりなり、ビード部補強層、ゴムフィラーの硬度を、それぞれ下記表1のように設定した図6に示すビード構造の従来タイヤ(比較例1)と、図9に示すビード構造のタイヤ(比較例2)と、ゴムフィラー(4)が硬質ゴムフィラー(4a)と軟質ゴムフィラー(4b)との組合せよりなり、そのゴム硬度、硬軟両ゴムフィラーの外側の界面点(C)および内側の界面点(E)、ビード部補強層を表1のように設定した図10のビード構造のタイヤ(比較例3)とについても、同様にころがり抵抗を測定するとともに、走行成長テストを実施した。
【0042】
実施例および比較例の各タイヤは、いずれも11R22.514PRのタイヤとし、ベルト構造等のビード部を除く他の構造については全て同じ条件とし、タイヤサイズに応じた規格の内圧および荷重を負荷してテストを行なった。
【0043】
なお、ころんがり抵抗については、時速60kmで1時間のならし走行後のころがり抵抗を測定し、その測定値を比較例1を100として指数で表示した。
【0044】
走行成長テストについては、時速88kmで12時間走行後、図5におけるトレッドのセンター(CL)と両側端のショルダー部(SH)との3点を結ぶ曲率半径(R)を測定し、この曲率半径(R)を基準として、1/4点(w1)付近の突出量を測定した。その結果を、表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003613653
上記のテスト結果から明らかなように、比較例1の従来タイヤの場合、走行成長によるトレッド1/4点付近の突出の問題が大きく、また硬度90以上の硬質ゴム単独のゴムフィラーよりなる比較例2の場合、硬質ゴムフィラーの挙動による発熱およびころがり抵抗増加の問題があり、また硬質ゴムフアィラーと軟質ゴムフィラーを組合せた比較例3についても、走行成長によるトレッド1/4点付近の突出量が大きくなった。
【0046】
これに対し、本発明の実施例1〜3の場合、いずれも走行成長によるトレッド1/4点付近の突出を抑制でき、しかもころがり抵抗の増加も見られないものとなった。
【0047】
【発明の効果】
上記したように本発明の空気入りタイヤによれば、ビード部のゴムフィラーとして、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとを組合せたものにおいて、特に、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの界面を、請求項1の発明のように設定したことにより、走行成長によるビード部の過度の張り出し変形を抑制でき、またビードトウ部つり上がりを軽減できるので、カーカスラインのペリフェリ変化を現象でき、ひいてはトレッドクラウンの外径成長を抑えることができ、特にトレッド1/4点付近の突出変形を防止できる。それゆえ、タイヤの耐久性、耐偏摩耗性能を低下させることがない。
【0048】
しかも、硬質ゴムフィラーの高さを制限したことで、硬質ゴムフィラーの過度の発熱、ころがり抵抗の増加も生じさせることがない。
【0049】
特に前記の効果は、内側の界面点(E)をリムフランジ径の高さ位置より5mm以上高く設定したことによりさらに顕著なものである。また硬質ゴムフィラーの割合を請求項のように設定した場合にもさらに顕著なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すビード部の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すビード部の断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例を示すビード部の断面図である。
【図4】一般の空気入りラジアルタイヤの概略を示す断面図である。
【図5】タイヤトレッド部の局率半径と、1/4点付近の突出量の説明図である。
【図6】従来タイヤの単一のゴムフィラーを有するビード構造を示す断面図である。
【図7】ビードコアの断面内の応力分布の説明図である。
【図8】タイヤカーカスラインのビードコアの始点とする成長変化の説明図である。
【図9】硬質ゴムによる単一のゴムフィラーを備えるビード構造を示す断面図である。
【図10】硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとを組合せたゴムフィラーを備える従来のビード構造を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) カーカスプライ
(1a) 巻き上げプライ部分
(2) ビード部
(2a) ビードトウ部
(3) ビードコア
(3a) ビードカバー
(4) ゴムフィラー
(4a) 硬質ゴムフィラー
(4b) 軟質ゴムフィラー
(5) ビード部補強層
(7) トレッド部
(8) ベルト層
(9) 主溝
(10) リムフランジ
(A) ビードカバーとカーカストッピングゴムとの外側の界面点
(B) ビードカバーとカーカストッピングゴムとの内側の界面点
(C) 硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの外側の界面点
(D) カーカスプライの巻き上げ端
(E) 硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとの内側の界面点

Claims (2)

  1. スチールコードよりなる1枚のカーカスプライをビード部においてビードコアおよびその上に配したゴムフィラーの回りに内側から外側に巻き上げて係止してなる空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記ゴムフイラーは、ビードコアに隣接するゴム硬度85以上の硬質ゴムフィラーと、この硬質ゴムフィラーに連続するゴム硬度65〜75の軟質ゴムフィラーとからなり、
    タイヤ断面形状において、ビードコア全体を包むビードカバーとカーカストッピングゴムとのタイヤ外面側の界面点を(A)、内面側の界面点を(B)とするとき、硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとのタイヤ外面側の界面点(C)が、リムフランジ径の高さ位置より5mm以上高くかつカーカス巻上げ端(D)より10mm以上低い高さ位置にあり、また硬質ゴムフィラーと軟質ゴムフィラーとのタイヤ内面側の界面点(E)は、前記界面点(B)から該界面点(E)までの距離(Lb)が、前記界面点(A)からカーカスプライの巻上げ端(D)までの距離(La)に対して1.0La〜2.0Laの範囲に設定されてなることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 硬質ゴムフィラーが、全ゴムフィラーの30%以上である請求項1に記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
JP27229696A 1996-10-15 1996-10-15 重荷重用空気入りラジアルタイヤ Expired - Lifetime JP3613653B2 (ja)

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