JP3613226B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体前部に入力される荷重を、前輪を利用して分散吸収するようにした従来の車体前部構造としては、例えば特開平6−16154号公報に開示された衝撃吸収構造がある。
【0003】
この従来の車体前部構造は、前輪の前後にプレートを設けて、前方からの荷重入力によりフロントサイドフレームが圧壊した際に前後のプレートの間に前輪が挟み込まれて、バンパービームに入力した衝突荷重を、バンパービームから前輪のタイヤやタイヤホイールを介してサイドシルに伝達して分散吸収する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構造では、バンパービームの端部に、タイヤの前方に位置するクラッシャブルメンバすなわちエネルギー吸収部材を設けているので、そのクラッシャブルメンバによって車両設計や車体前部の内側スペースにおいて制約を受けてしまう。その上、このような構造では、フロントサイドメンバが変形してバンパービーム後端の前部プレートがタイヤに接触した後に、バンパビームとクラッシャブルメンバやフロントサイドメンバが変形するので、荷重の入力方向等によってはフロントサイドメンバがその軸方向に圧壊するだけでなく、横方向にも変移してしまうことがある。
【0005】
そこで、本発明は、車両設計や車体前部の内側スペースにおいて大きな制約を受けずに荷重入力時のサイドメンバの横方向の変移を抑制することが可能な車体前部構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にあっては、車体前部の車幅方向両側に位置して車両前後方向に延在し、前後方向中間部位に前輪を支持したサスペンションアームを取り付けるための左右1対のサイドメンバと、
前記1対のサイドメンバの前端部に跨って配設されて車幅方向に延在するクロスメンバと、を備えた車体前部構造において、
前記クロスメンバの車幅方向両端部に、外側後方端部が前記前輪の内側前端の近傍に配置される受け部を設け、この受け部の前端部またはその近傍部を、前記サイドメンバの前端部に略水平に回転可能に連結したことを特徴としている。
【0007】
請求項2の発明にあっては、請求項1に記載の車体前部構造において、受け部の外側縁に、車両後方に行くに従って車幅方向外側に広がる傾斜面を形成したことを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明にあっては、請求項2に記載の車体前部構造において、受け部の車両前後方向幅を、前記クロスメンバの一般部の幅よりも大きくしたことを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明にあっては、請求項1〜3に記載の車体前部構造において、受け部の上下方向厚さを、前記クロスメンバの一般部の厚さよりも大きくしたことを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明にあっては、請求項2〜4に記載の車体前部構造において、前記傾斜面の車幅方向外側の最側端部に、車体前後方向に沿ったフラット面を設けたことを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明にあっては、請求項1〜5に記載の車体前部構造において、クロスメンバがサイドメンバの前端部上に跨るアッパークロスメンバであることを特徴としている。
【0012】
請求項7の発明にあっては、請求項6に記載の車体前部構造において、サイドメンバの前端部からサスペンションアームの取り付け位置との間の軸方向剛性を、サスペンションアームの取り付け位置から後方部分の軸方向剛性よりも小さくしたことを特徴としている。
【0013】
請求項8の発明にあっては、請求項1〜5に記載の車体前部構造において、クロスメンバがサイドメンバの下方に配置されたサブフレームの左右1対のサイドフレームの前端部と、左右1対のサイドメンバの前端部下面との連結部間に跨るロアークロスメンバであることを特徴としている。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、車両前端部中央に斜め前方から衝突荷重が入力した場合に、クロスメンバの略中央部が車両後方に撓み変形することに伴って、このクロスメンバの両端部の受け部は、連結点を中心に略水平に回転し、クロスメンバおよびサイドメンバ前端部の変形の進行に伴って前輪の前方へと張り出す。
【0015】
その結果、サイドメンバが軸方向に圧壊変形する段階で前記受け部が前輪に干渉するため、受け部から前輪およびサスペンションアームを経由した荷重伝達経路が形成され、入力荷重に対して高い車体反力を得ることができると共に、サイドメンバが横倒れして折れ曲がり変形するのを抑制し、サイドメンバの軸圧壊を促して衝突エネルギーの吸収効率を高めることができる。
【0016】
また、フルラップ前面衝突またはオフセット前面衝突により車両前端部に衝突荷重が入力した場合は、衝突荷重がクロスメンバおよびサイドメンバに同時に作用して、サイドメンバの軸圧壊に伴ってクロスメンバが後方移動し、前記受け部は前輪の内側まで後退して前輪を内方から支持する。
【0017】
このように、受け部によって前輪を内方から支持することにより、サスペンションアームを介してサイドメンバが横倒れするのを防止して、このサイドメンバの軸圧壊を後方まで安定的に行うことができるようになり、衝突エネルギーの吸収効率を高めることができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記受け部の外側縁に、車両後方に行くに従って車幅方向外側に広がる傾斜面を形成したので、車両前部の車幅方向端部に斜め前方から衝突荷重が入力した場合に、この衝突荷重を前記傾斜面で受けることができる。
【0019】
このため、斜め前方からの衝突荷重をクロスメンバを介して非衝突側のサイドメンバに分散伝達することができ、ひいては車両側端部に局部的に作用する衝突エネルギーを車体前部全体で効率良く吸収することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、前記受け部の車両前後方向幅を、前記クロスメンバの一般部の幅よりも大きくして、前記傾斜面の長さを延長したので、受け部に入力される斜め前方からの衝突荷重を広域で受けることができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、受け部の上下方向厚さを前記クロスメンバの一般部の厚さよりも大きくしたので、受け部が前輪のタイヤに干渉した時のクロスメンバ端部の変形を抑えることができるため、サイドメンバの横倒れ抑制を確実にして車体反力を更に高めることができるとともに、荷重分散を高めて衝突エネルギーの吸収効率をより高めることができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、請求項2〜4の発明の効果に加えて、前記傾斜面の車幅方向外側の最側端部に、車体前後方向に沿ったフラット面を設けたので、受け部によって前輪を内方から支持する際に、このフラット面によって前輪の支持性を高めることができて、サイドメンバの横倒れ防止効果をより高めることができる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の発明の効果に加えて、連結部材は前記サイドメンバの前端部であり、かつ、クロスメンバはサイドメンバの前端部上に跨るアッパークロスメンバとしたので、サイドメンバの上面を受け部の回転支持面とすることができて該受け部の回転安定性を高めることができる。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の発明の効果に加えて、サイドメンバの前端部からサスペンションアームの取り付け位置との間の軸方向剛性を、サスペンションアームの取り付け位置から後方部分の軸方向剛性よりも小さくしたので、サイドメンバの圧壊はサスペンションアームの取り付け位置よりも前方部分から開始される。
【0025】
このため、衝突荷重の入力時には、クロスメンバに設けた受け部が早いタイミングで前輪に干渉して車体反力を高めることができるので、サイドメンバの横倒れを早期に防止して、このサイドメンバの圧壊挙動をより安定化させることができて、衝突エネルギーの吸収効果を高めることができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜5の発明の効果に加えて、クロスメンバを、サブフレームの左右1対のサイドフレームの前端部と、左右1対のサイドメンバの前端部下面との連結部間に跨るロアークロスメンバとしてあるため、該ロアークロスメンバとして、サブフレームの左右1対のサイドフレームの前端部を車幅方向に連結するフロントフレームを有効利用できて、部品点数を削減することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0028】
(第1実施形態)
図1〜図7は本発明にかかる車体前部構造の第1実施形態を示し、図1は本発明の対象とする自動車の外観斜視図、図2は車体前部の骨格構造を示す斜視図、図3は衝突荷重の入力前を示す車体前部右側の平面図、図4は斜め前方からの衝突荷重の入力状態を示す車体前部右側の平面図、図5は正面方向からの衝突荷重の入力状態を示す車体前部右側の平面図、図6は斜め前方からの衝突荷重が車体前部の車幅方向端部に入力した状態を示す車体前部右側の平面図、図7は正面からの衝突荷重が車体前部の車幅方向端部に入力した状態を示す車体前部右側の平面図である。
【0029】
この第1実施形態の車体1の前部構造10は、図2に示すようにサイドメンバ11およびサイドメンバ11の後方側に連なるエクステンションサイドメンバ12やサイドシル13などを備えて車体骨格が構成される。
【0030】
前記サイドメンバ11は、車体前部の車幅方向(X方向)に対を成して車両前後方向(Y方向)に延設されるとともに、このサイドメンバ11の後方端部に、図外のダッシュパネル部分で下向きの傾斜部分12aを介して前記エクステンションサイドメンバ12が車両前後方向に連設され、各エクステンションサイドメンバ12の車幅方向外方に前記サイドシル13が所定間隔をおいて略平行に配置される。
【0031】
これらエクステンションサイドメンバ12とサイドシル13は、それぞれの前端部同士が車両外方に向かって後方に傾斜するアウトリガー14を介して相互に連結され、それぞれの上側にフロアパネル15が敷設されてキャビン16が形成される。
【0032】
前記1対のサイドメンバ11には、図3にも示すように、それぞれの前端部11a上に跨ってクロスメンバとしてのアッパークロスメンバ17が設けられ、このアッパークロスメンバ17よりも車両後方に位置する部分に、前輪18を支持したサスペンションアーム19が取り付けられている。
【0033】
ここで、この実施形態にあっては前記アッパークロスメンバ17の車幅方向両端部に、外側後方端部20aが前記前輪18の内側18aにおける前端近傍に配置される受け部20を設けてある。
【0034】
そして、前記受け部20の前端部またはその近傍部を、前記1対のサイドメンバ11の各前端部11a上に、車両上下方向の仮想軸を回転軸とする回動連結点Cを介して略水平に回転可能に連結してある。
【0035】
前記受け部20は、図3に示すように、その外側縁に車両後方に行くに従って車幅方向外側に広がる傾斜面21が形成され、受け部20の車両前後方向幅W1を前記アッパークロスメンバ17の一般部17aの幅W2よりも大きく形成して、前記傾斜面12の長さを延長してある。
【0036】
また、前記サイドメンバ11は、その前端から図2に示すサスペンションアーム19の取り付け位置Kとの間Aの軸方向剛性を、サスペンションアーム19の取り付け位置から後方部分Bの軸方向剛性よりも小さくしてある。
【0037】
以上の構成により第1実施形態の車体前部構造にあっては、図4に示すように車両前端部中央に相手側の衝突物体Mが斜め前方から衝突して衝突荷重Fが入力すると、アッパークロスメンバ17の略中央部が車両後方に撓み変形する。
【0038】
図3では、アッパークロスメンバ17の、衝突荷重Fが入力した時間経過に沿った変形状態を衝突初期から順を追ってt0,t1,t2として示してあり、また、それぞれの変形状態における入力荷重をFt0,Ft1,Ft2として示すものとする。
【0039】
前記衝突荷重Fの入力によりアッパークロスメンバ17の中央部が、車両後方にt1,t2へと撓み変形すると、このアッパークロスメンバ17の車幅方向両端部の受け部20は回動連結点Cを中心として略水平に回転し、このとき、図4に示すようにサイドメンバ11の前端部11aは、斜め前方から入力される前記衝突荷重Fの分力により車幅方向外側への変形を伴う。
【0040】
つまり、衝突の際の車両への荷重の入力点Fの位置は、衝突開始時の時刻t0から変形の進行と車両の移動に伴って、時刻t1にはFt1、その後、時刻t2にはFt2の入力点に移動するため、変形が進行して時刻t1のタイミング時には受け部20が前輪18の前方へ張り出し、時刻t2のタイミング時には前輪18の前端部より前方に位置した受け部20に衝突荷重Ft2が作用するため、受け部20は前輪18の前側に対向する方向に変形し、時刻t2時には実線で示した状態になる。
【0041】
その結果、フロントサイドメンバ11に荷重Fが作用して軸方向に圧壊変形する段階では、前記受け部20が前輪18に干渉するため、受け部20から前輪18およびサスペンションアーム19を経由した荷重伝達経路が形成され、入力荷重Fに対して高い車体反力が得ることができ、かつ、サイドメンバ11が軸圧壊してエネルギー吸収する際に、このサイドメンバ11が横倒れして折れ曲がり変形するのを抑制して、衝突荷重の吸収効率が低下するを防止することができる。
【0042】
つまり、車両前端部に斜め前方から作用する衝突荷重Fを、入力時の荷重を利用してアッパークロスメンバ17を変形させ、その両端部に設けた受け部20を前輪18に積極的に干渉させることで車体反力を高くし、かつ、受け部20の回動連結点Cでサイドメンバ11の前側部に軸方向の荷重成分を発生させて、該サイドメンバの横折れ変形を防止することにより、エネルギー吸収量を増加することができる。
【0043】
また、前記受け部20は左右のサイドメンバ11の前端部を連結する車幅方向の骨格メンバとしてのアッパークロスメンバ17の端部に一体に形成したものであるため、部品点数が増加することはない。
【0044】
しかも、サイドメンバ11の前端部上面が受け部20の回転支持面となることから、該受け部20の回転安定性を高めることができる。
【0045】
次に、図5に示すようにフルラップ前面衝突Pまたはオフセット前面衝突Qによって衝突物体Mから衝突荷重Fが入力した場合は、衝突荷重Fがアッパークロスメンバ17およびサイドメンバ11に同時に作用して、サイドメンバ11の軸圧壊に伴ってアッパークロスメンバ17が後方移動し、前記受け部20は前輪18の内側18aにまで後退して、この前輪18を内方から支持することができる。
【0046】
このように、受け部20によって前輪18を内方から支持することにより、サスペンションアーム19を介してサイドメンバ11が横倒れするのを防止して、このサイドメンバ11の軸圧壊を後方まで安定的に行うことができるようになり、衝突エネルギーの吸収効率を高めることができる。
【0047】
この実施形態では前記受け部20の外側縁に、車両後方に行くに従って車幅方向外側に広がる傾斜面21を形成してあるので、図6に示すように車体前部の車幅方向端部(この実施形態では右側端部)に衝突物体Mが斜め前方から衝突して衝突荷重Fが入力した場合に、この衝突荷重Fを前記傾斜面21で受けることができる。
【0048】
このため、斜め前方からの衝突荷重Fをアッパークロスメンバ17を介して非衝突側、つまり図外の左側端部側のサイドメンバ11に分散伝達することができ、ひいては車両側端部に局部的に作用する衝突エネルギーを車体前部全体で効率良く吸収することができる。
【0049】
また、受け部20の車両前後方向幅W1を、アッパークロスメンバ17の一般部の幅W1より大きくすることにより前記傾斜面21の長さを延長したので、受け部20に入力される斜め前方からの衝突荷重Fを該傾斜面21により広域で受けることができる。
【0050】
更に、このように受け部20に傾斜面21が形成されることにより、図7に示すように車体前部の車幅方向端部(この実施形態では右側端部)のみに衝突物体Mが前方から衝突した場合、衝突時の時刻t0には衝突物体Mの衝突角部が受け部20の傾斜面21に干渉し、時刻t1にはやや車両側方部に干渉位置がずれる。その後、時刻t2には衝突物体Mの衝突角部は更に車両側方にずれて、前輪18の前端部をかすめる状態で車両側方に外れるので、衝突による変形を最小限にとどめることができる。
【0051】
ところで、この第1実施形態では、サイドメンバ11の前端からサスペンションアーム19の取り付け位置との間Aの軸方向剛性を、サスペンションアーム19の取り付け位置から後方部分Bの軸方向剛性よりも小さくしたので、衝突荷重Fが入力した際のサイドメンバ11の圧壊は、サスペンションアーム19の取り付け位置から前方部分から開始される。
【0052】
このため、衝突荷重Fの入力時には、アッパークロスメンバ17に設けた受け部20が早いタイミングで前輪18に干渉して車体反力を高めることができるので、サイドメンバ11の横倒れを早期に防止して、このフロントサイドメンバ11の圧壊挙動をより安定化させることができるとともに、衝突エネルギーの吸収効果を高めることができる。
【0053】
図8は前記第1実施形態に開示した受け部20の1つの変形例を示し、受け部20の上下方向厚さT1を前記アッパークロスメンバ17の一般部17aの厚さT2よりも大きくしてある。
【0054】
従って、このように受け部20を厚肉化したことにより、この受け部20が前輪18のタイヤ18tに干渉した時のアッパークロスメンバ端部の変形を抑えることができるため、フロントサイドメンバ11の横倒れ抑制を確実にして車体反力を更に高めることができるとともに、荷重分散を促進して衝突エネルギーの吸収効率をより高めることができる。
【0055】
図9は前記第1実施形態に開示した受け部20の他の変形例を示し、前記傾斜面21の車幅方向外側の最側端部に、車体前後方向に沿ったフラット面22を設けてある。
【0056】
従って、このようにフラット面22を設けたことにより、受け部20によって前輪18を内方から支持する際に、このフラット面22によって前輪18の支持性を高めることができるため、フロントサイドメンバ11の横倒れ防止効果をより高めることができる。
【0057】
尚、図8,図9に示した受け部20は、アッパークロスメンバ17の車幅方向左端部に設けられるものを示す。
【0058】
(第2実施形態)
図10は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。尚、図10は車体前部の骨格構造を示す車体左側の斜視図である。
【0059】
この第2実施形態の車体前部構造10aは、サイドメンバ11の下側にサブフレーム30を配設するとともに、サブフレーム30の前端部に車幅方向に設けられるフロントフレームをクロスメンバとしてのロアークロスメンバ31に有効利用したものである。
【0060】
前記サブフレーム30は、サイドメンバ11の下方に配置されて図外のパワーユニットを支持するようになっており、このサイドメンバ11の下側に沿って車両前後方向に延在する左右1対のサイドフレーム32と、1対のサイドフレーム32の前端部に跨って配置される前記ロアークロスメンバ31と、1対のサイドフレーム32の後端部に跨って連設したリアフレーム33とを備えている。
【0061】
また、前記サブフレーム30の後部には、サイドフレーム32とリアフレーム33との連設部から車両後方かつ外方に傾斜して突出する延設部34が設けられる。
【0062】
サブフレーム30は、サイドフレーム32の前端部に設けた第1締結点C1を介してサイドメンバ11の前端部下側に設けた取付部35に連結されるとともに、サイドフレーム32の後端部に設けた第2締結点C2を介してエクステンションサイドメンバ12の前端部に連結され、更には延設部34の後端部に設けた第3締結点C3を介してサイドシル13の前端部に連結される。尚、左右1対の前記サイドメンバ11の前端に跨ってバンパーレインフォース36が取り付けられている。
【0063】
ここで、この第2実施形態では、前記ロアークロスメンバ31の車幅方向両端部に前記第1実施形態と同様の受け部20を形成し、この受け部20の前端部またはその近傍部を、前記第1締結部C1を回動連結部Cとして、サイドフレーム32の前端部に略水平に回転可能に連結してある。前記受け部20には前記第1実施形態と同様に傾斜面21が形成される。
【0064】
尚、図10中には省略したが、サイドメンバ11には前記第1実施形態と同様に前輪を支持したサスペンションアームが取り付けられる。
【0065】
従って、この第2実施形態の車体前部構造10aにあっても、ロアークロスメンバ31に設けた受け部20が前記第1実施形態と同様に作用して、第1実施形態と同様の機能を奏することができる。
【0066】
勿論、前記受け部20には、図8,図9に示した変形例、つまり受け部20の厚肉化や傾斜面21のフラット面22を適用することによっても、それぞれの機能を奏することができる。
【0067】
また、前述のようにクロスメンバを、サブフレーム30の左右1対のサイドフレーム32の前端部と、左右1対のサイドメンバ11の前端部下面との連結部間に跨るロアークロスメンバ31としてあるため、該ロアークロスメンバ31として、サブフレーム30の左右1対のサイドフレーム32の前端部を車幅方向に連結するフロントフレームを有効利用できて、部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする自動車の外観斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態における車体前部の骨格構造を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態における衝突荷重の入力前を示す車体前部右側の平面図。
【図4】本発明の第1実施形態における斜め前方からの衝突荷重の入力状態を示す車体前部右側の平面図。
【図5】本発明の第1実施形態における正面方向からの衝突荷重の入力状態を示す車体前部右側の平面図。
【図6】本発明の第1実施形態における斜め前方からの衝突荷重が車体前部の車幅方向端部に入力した状態を示す車体前部右側の平面図。
【図7】本発明の第1実施形態における正面からの衝突荷重が車体前部の車幅方向端部に入力した状態を示す車体前部右側の平面図。
【図8】本発明の第1実施形態の1つの変形例における受け部の拡大斜視図。
【図9】本発明の第1実施形態の他の変形例における受け部の拡大斜視図。
【図10】本発明の第2実施形態における車体前部の骨格構造を示す車体左側の斜視図である。
【符号の説明】
10,10a 車体前部構造
11 サイドメンバ
11a サイドメンバの前端部
17 アッパークロスメンバ(クロスメンバ)
17a クロスメンバの一般部
18 前輪
18a 前輪の内側
19 サスペンションアーム
20 受け部
20a 受け部の外側後方端部
21 傾斜面
22 フラット面
30 サブフレーム
31 ロアークロスメンバ(クロスメンバ)
C 連結点

Claims (8)

  1. 車体前部の車幅方向両側に位置して車両前後方向に延在し、前後方向中間部位に前輪を支持したサスペンションアームを取り付けるための左右1対のサイドメンバと、
    前記1対のサイドメンバの前端部に跨って配設されて車幅方向に延在するクロスメンバと、を備えた車体前部構造において、
    前記クロスメンバの車幅方向両端部に、外側後方端部が前記前輪の内側前端の近傍に配置される受け部を設け、この受け部の前端部またはその近傍部を、前記サイドメンバの前端部に略水平に回転可能に連結したことを特徴とする車体前部構造。
  2. 受け部の外側縁に、車両後方に行くに従って車幅方向外側に広がる傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 受け部の車両前後方向幅を、前記クロスメンバの一般部の幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 受け部の上下方向厚さを、前記クロスメンバの一般部の厚さよりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車体前部構造。
  5. 傾斜面の車幅方向外側の最側端部に、車体前後方向に沿ったフラット面を設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車体前部構造。
  6. クロスメンバがサイドメンバの前端部上に跨るアッパークロスメンバであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車体前部構造。
  7. サイドメンバの前端部からサスペンションアームの取り付け位置との間の軸方向剛性を、サスペンションアームの取り付け位置から後方部分の軸方向剛性よりも小さくしたことを特徴とする請求項6に記載の車体前部構造。
  8. クロスメンバが、サイドメンバの下方に配置されたサブフレームの左右1対のサイドフレームの前端部と、左右1対のサイドメンバの前端部下面との連結部間に跨るロアークロスメンバであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車体前部構造。
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