JP3613209B2 - 光コネクタ測定装置及びその測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタを測定するための技術に関わり、特に、光コネクタに形成されたファイバ穴の偏心、またはそのファイバ穴に挿入された光ファイバのコア部の偏心を測定するための測定装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような分野の技術として、特開平6―201356号公報がある。この公報に記載された光コネクタ測定装置は、一つの固定倍率顕微鏡により光コネクタに挿入された光ファイバの端面を撮像して、ファイバコアの偏心量を測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の光コネクタ測定装置では、撮像部(顕微鏡)の撮像対象物は、MTコネクタのファイバ穴及びガイドピン穴に挿入された光ファイバのファイバコアである。そのため、ファイバコアより数十倍も大きいガイドピン穴を撮像部の撮像領域内に収めることは困難であり、従って、ガイドピン穴の全体を撮像することは困難であった。また、ファイバコア用の撮像部でガイドピン穴を撮像したり、MTコネクタをX,Y軸(2軸)に動かしたりするため、測定精度が悪い。更に、MTコネクタの端面が斜め研磨されている場合には、ファイバコアとガイドピン穴の両方に撮像部のピントを合わせることは困難であり、精度良く測定できない。また、従来の光コネクタ測定装置では、光コネクタの取り付けに不具合がある場合や、ファイバアレイなど光ファイバの配列穴が形成されていない部材においてファイバコアの偏心量を測定する場合などは考慮されていない。よって、従来の装置は、様々な光コネクタに対する測定を予定するものではない。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、特に、複数の光ファイバもしくは光ファイバ穴を有する多心光コネクタに対する確実な測定を可能にする光コネクタ測定装置及びその測定方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数の光ファイバ配列部と光ファイバ配列部の周囲に形成されたガイドピン穴とを有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部でガイドピン穴を撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部で光ファイバ配列部を撮像することを特徴とする。
【0006】
この光コネクタ測定装置において、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向するように、第1の撮像部及び第2の撮像部が配置されている。第1の撮像部は、第1の撮像軸線上に位置し、第2の撮像部は、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置している。このように、2つの撮像部を備えることにより、2つの撮像部のうち、低固定倍率側の第1の撮像部でガイドピン穴を撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部でファイバコアを撮像する。そのため、1つの撮像部しか有しない従来の光コネクタ測定装置に比べて、撮像対象や撮像領域の制限が緩和されており、光コネクタを測定する装置としての汎用性が高い。また、載置台と第1の撮像部及び第2の撮像部とは、移動手段により相対的に二方向に移動する。この二方向とは、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向及び第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向である。このように、載置台と2つの撮像部とが、相対的に上記の二方向に移動することで、例えば、撮像部と光コネクタとの相対的な位置合わせや、撮像をおこなう撮像部の交換、撮像時の焦点合わせなど、光コネクタを測定する上で必要となる操作を十分に遂行可能で、種々の光コネクタを測定可能にし、光コネクタ測定装置としての汎用性をさらに高めている。
更に、第1及び第2の撮像部の倍率は固定されており、第1の撮像部の倍率は、第2の撮像部の倍率より低い。この場合、第1の撮像部と第2の撮像部とでは撮像領域や被写界深度が異なるため、撮像対象に応じて、適宜2つの撮像部から一方の撮像部を選択することが可能となる。また、各々の撮像部の倍率が固定されることによって、焦点を合わせれば、常に一定の倍率での撮像が可能となるため、測定精度の信頼性が向上する。
【0009】
また、光ファイバ配列部には光ファイバが挿入され、光ファイバの端面は、光コネクタの端面において露出していることが好ましい。本発明の装置は、光コネクタの端面に露出した光ファイバの端面の撮像を可能にするものである。
【0010】
また、第2の撮像軸線に沿って、第2の撮像部を移動手段によって載置台に対し相対的に移動させることにより、少なくとも2つの撮像位置で、第2の撮像部は、光コネクタの端面で露出した光ファイバの先端から出射されるファイバ出射光を撮像することが好ましい。この場合、例えば、第2の撮像部は、第2の撮像軸線上の所定の位置でファイバ出射光を撮像した後、移動手段によって相対的に移動されて、第2の撮像軸線上の別の位置でファイバ出射光を再度撮像する。それにより、撮像されたファイバ出射光の光像の変化からファイバ出射光の出射方向を求めることが可能となる。
【0011】
また、載置台は、並設させた光ファイバ配列部を第2の方向に対して平行に配列させる傾斜調整機構を有することが好ましい。この場合、載置台と撮像部とを相対的に第2の方向に移動させるにあたって、各々の光ファイバ配列部の端部を容易に撮像領域内に順次収めることが可能とされる。
【0013】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数のファイバ穴を有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を一括して撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を個別に撮像することを特徴とする。
本発明に係る光コネクタ測定方法は、第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を一括して撮像する工程と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を個別に撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、ファイバ穴の端部を撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この光コネクタ測定方法においては、載置台に搭載された光コネクタの端面には、複数のファイバ穴の端部が露出しており、当該端部が第1の撮像部と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部とによって撮像される。すなわち、光コネクタの端面は、まず、複数のファイバ穴を一括して撮像する程度の倍率に設定された第1の撮像部によって撮像される。次に、第1及び第2の撮像部と載置台とを、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に相対的に移動させる。そして、複数のファイバ穴の端部を個別に撮像する程度の倍率に設定された第2の撮像部によって、ファイバ穴の端部を撮像する。このように、必要に応じて、複数のファイバ穴の端部を一括あるいは個別で撮像することで、撮像領域を容易に変換することが可能となる。
また、ファイバ穴の端部を撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程をさらに備える。この場合、軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させることによって、撮像時におけるファイバ穴の端部と撮像部との距離を第1の撮像部と第2の撮像部それぞれについて常に一定に保持することができるため、測定精度の信頼性を向上させることが可能となる。
【0015】
また、第1及び第2の撮像部の倍率は固定されており、第1の撮像部の倍率は、第2の撮像部の倍率より低いことが好ましい。この場合、第1の撮像部と第2の撮像部とでは撮像領域や被写界深度が異なるため、撮像対象に応じて、適宜2つの撮像部から一方の撮像部を選択することが可能とされる。また、常に一定の倍率によって撮像可能なため、測定精度の信頼性が向上する。
【0016】
また、複数のファイバ穴の配列方向において、一端側のファイバ穴の端部を第2の撮像部で撮像した後、他端側のファイバ穴の端部を第2の撮像部で撮像して、整列状態にある複数のファイバ穴の端部の配列傾きを測定する工程をさらに備えることが好ましい。これによって、測定時間の短縮や測定精度の向上を図ることが可能となる。
【0018】
また、第1の撮像部によって複数のファイバ穴の端部を一括して撮像する際、撮像される複数のファイバ穴の端部の位置により、並設方向に対するファイバ穴の端部の配列方向の傾きを測定することが好ましい。これによって、並設方向に対するファイバ穴の端部の配列方向の傾きを容易に測定することができる。
【0019】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数の光ファイバを有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部によって、複数の光ファイバが並列に挿入されると共に載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを個別に撮像することを特徴とする。
本発明に係る光コネクタ測定方法は、第1の撮像部によって、複数の光ファイバが並列に挿入されると共に載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像する工程と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを個別に撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、光ファイバの端面のコアを撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えることを特徴とする。
【0020】
この光コネクタ測定方法においては、載置台に搭載され、複数の光ファイバが並列に挿入された光コネクタの端面には、複数の光ファイバの端面のコアが露出しており、第1の撮像部と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部とによって当該コアが撮像される。すなわち、光コネクタの端面は、まず、複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像する程度の倍率に設定された第1の撮像部によって撮像される。次に、第1及び第2の撮像部と載置台とを、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に相対的に移動させる。そして、複数の光ファイバの端面のコアを個別に撮像する程度の倍率に設定された第2の撮像部によって、光ファイバの端面のコアを撮像する。このように、必要に応じて、複数の光ファイバの端面のコアを一括あるいは個別で撮像することで、撮像領域を容易に変換することが可能となる。よって、このことは、光コネクタに対する確実な測定を可能にするものである。
また、光ファイバの端面のコアを撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程をさらに備える。この場合、第1及び第2の撮像部と載置台とを、第1の撮像部の撮像軸線の延在方向に相対的に移動させることによって、撮像時における光ファイバの端面のコアと撮像部との距離を第1の撮像部と第2の撮像部それぞれにおいて常に一定に保持することができるため、測定精度の信頼性を向上させることが可能となる。
【0021】
また、第1及び第2の撮像部の倍率は固定されており、第1の撮像部の倍率は、第2の撮像部の倍率より低いことが好ましい。この場合、第1の撮像部と第2の撮像部とでは撮像領域や被写界深度が異なるため、撮像対象に応じて、適宜2つの撮像部から一方の撮像部を選択することが可能とされる。また、常に一定の倍率によって撮像可能なため、測定精度の信頼性が向上する。
【0022】
また、複数の光ファイバの端面のコアの配列方向において、一端側の光ファイバの端面のコアを第2の撮像部で撮像した後、他端側の光ファイバの端面のコアを第2の撮像部で撮像して、整列状態にある複数の光ファイバの端面のコアの配列傾きを測定する工程をさらに備えることが好ましい。これによって、測定時間の短縮と測定精度の向上が可能となる。
【0024】
また、第1の撮像部によって複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像する際、撮像される複数の光ファイバの端面のコアの位置により、並設方向に対する光ファイバのコアの並列方向の傾きを測定することが好ましい。これによって、並設方向に対する光ファイバの端面のコアの配列方向の傾きを容易に測定することができる。
また、本発明に係る光コネクタ測定方法は、低固定倍率側の第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出したガイドピン穴を撮像する工程と、第1の撮像部に対し並設された高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出したファイバ穴の端部を撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、ファイバ穴の端部を撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えたことを特徴とする光コネクタ測定方法。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に係る光コネクタの測定装置及び測定方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0026】
図1の平面図,図2の正面図及び図3の左側面図に示すように、光コネクタ測定装置1は、床面2上に置かれた除振台3を介した石定盤4を有している。除振台3によって床面2からの振動が吸収されるため、石定盤4の上面は振動せず、常に水平面に保たれる。石定盤4上には、図中に示した方向をX―Y軸としたX―Yテーブル5が設置されている。Xテーブル5a、Yテーブル5bは、各々のテーブル5a,5bに対応したX軸モータ6a,Y軸モータ6bによって駆動され、各々のテーブル5a,5bの移動量は、レーザホロスケール等のスケール(図示せず)によって検出される。X―Yテーブル5上には傾斜調整機構7としての傾斜テーブルが搭載され、固定されている。
【0027】
傾斜テーブル7は、半円柱状のステージ7aと、支持面がステージ7aの曲面とほぼ合致する形状であるステージ支持部7bと、ステージ7aをY軸方向に駆動させる傾斜調整モータ7cとにより構成されている。そして、傾斜テーブル7は、半円形であるステージ7aの端面がX軸方向を向くように、X−Yテーブル5上に搭載されている。また、ステージ7aに設けられたラックと、傾斜調整モータ7cの回転軸に設けられたピニオンとの協働によって、ステージ7aをステージ支持部7bの支持面に沿って揺動させ、その結果として、ステージ7aの上面が傾動する(図3の二点鎖線参照)。なお、X軸モータ6a、Y軸モータ6b及び傾斜調整モータ7cは、テーブル制御装置(図示せず)によって制御される。さらに、傾斜テーブル7のステージ7aの上面には、直方体形状の載置台8が固定されている。そして、その載置台8上には、後述するMTコネクタ9が搭載される。
【0028】
また、石定盤4上において、X−Yテーブル5の隣にはカメラ支持部10が固定されており、カメラ支持部10上には、第1の撮像部である低倍カメラ11(170〜200倍)と第2の撮像部である高倍カメラ12(2500〜3000倍)の2つのCCDカメラが搭載されている。カメラ支持部10は、X軸方向、Y軸方向及び上下方向(Z軸方向)に低倍カメラ11及び高倍カメラ12を移動可能な機構を有する。低倍カメラ11の撮像軸線(第1の撮像軸線)11a及び高倍カメラ12の撮像軸線(第2の撮像軸線)12aは、ともに水平なX軸に対して平行である。ここで、X軸方向は、低倍カメラ11の撮像軸線11aに沿うような軸線方向であり、Y軸方向は、低倍カメラ11の撮像軸線11aと高倍カメラ12の撮像軸線12aの並設方向である。また、低倍カメラ11及び高倍カメラ12は、同じ高さ位置に配置されると共に、載置台8に対向している。
【0029】
上述の通り、載置台8は、X−Yテーブル5によってX軸方向及びY軸方向の二方向に移動可能であり、さらに、低倍カメラ11及び高倍カメラ12は、載置台8に対し独立して、カメラ支持部10によりX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の三方向に移動可能である。また、低倍カメラ11及び高倍カメラ12によって取得される画像は、別に設けられたモニタ28に表示され、出力画像は適宜切り替えられる。モニタ28上には、低倍カメラ11と高倍カメラ12の並設方向(Y軸方向)を示す水平基準線が表示される。また、低倍カメラ11と高倍カメラ12とは、近接させると共に、セラミック製の板で構成されたカメラ固定部13を介して連結される。これによって、温度変化による低倍カメラ11及び高倍カメラ12の位置関係を変化し難くし、MTコネクタ9の測定精度の維持を図っている。
【0030】
続いて、図4を参照しつつ、測定対象物であるMTコネクタ9を簡単に説明する。MTコネクタ9は、8本の光ファイバ20(直径約125ミクロン)を並列させたテープ心線21と、テープ心線21の端部に取り付けられたフェルール22とで構成されている。フェルール22の内部には、光ファイバ配列部として光ファイバ20を配列させるファイバ穴23が8本貫通して形成されている。また、ファイバ穴23の配列の両端には、一対のガイドピン穴24(直径約700ミクロン)が貫通して形成されており、このガイドピン穴24には、フェルール22同士を突き合わせ接続する際にガイドピン25が挿入される。
【0031】
図5に示すように、MTコネクタ9の端面(コネクタ端面)9aでは、ファイバ穴23の端部が整列状態で一直線状に配列されており、フェルール22にテープ心線21が挿入されると、コネクタ端面9aのファイバ穴23から光ファイバ20の端面(ファイバ端面)20aが露出する。よって、コネクタ端面9aには、8本の光ファイバ20のファイバ端面20aが整列状態でほぼ一直線に並ぶ。そして、円形である各ファイバ端面20aからはファイバコア20b(直径約10ミクロン)が露出し、ファイバコア20bも整列状態でほぼ一直線に並ぶ。以下、ファイバ穴23の端部が直線状に並んでいる方向をファイバ穴23の端部の配列方向と称し、また、ファイバ端面20aのファイバコア20bが直線状に並んでいる方向をファイバ端面20aのファイバコア20bの配列方向と称する。
【0032】
また、並列するファイバ端面20aの両端には、円形である一対のガイドピン穴24の端部が位置し、各ガイドピン穴24と各ファイバ穴23は、互いに平行であると共に、一列に並べられている。さらに、フェルール22の端面全体は、各ファイバ穴23からファイバ20a露出させた状態で斜め研磨されている。なお、以下、便宜上、コネクタ端面9aに向かって、ファイバ端面20aより右側のガイドピン穴24を右側G穴24A、ファイバ端面20aより左側のガイドピン穴24を左側G穴24Bと称する。
【0033】
図1,2及び3に示した光コネクタ測定装置1において、上述のMTコネクタ9は、コネクタ端面9aをX軸方向に向けた状態で載置台8上に取り付けられる。そして、MTコネクタ9の高さ位置は、低倍カメラ11の撮像軸線11a及び高倍カメラ12の撮像軸線12aの高さとほぼ同じになるように設定されている。なお、MTコネクタ9に固定させたテープ心線21のもう一方の端部は光ファイバ用光源26に接続される。この光源26は、ハロゲン若しくはメタルハライド光源であり、テープ心線21には白色光が導かれる。また、MTコネクタ9の後方には、ハロゲン若しくはメタルハライドでの照明用光源27が配置され、この光源27によって、ガイドピン穴24に後方から光を入射させている。
【0034】
次に、図6に示したフローチャートに従って、光コネクタ測定装置1を用いて、コネクタ端面9aに露出したファイバコア20bの偏心量を測定する方法を説明する。
【0035】
まず、低倍カメラ11及び高倍カメラ12にコネクタ端面9aが対向するように、MTコネクタ9を載置台8上にセットする。そして、MTコネクタ9に挿入されたテープ心線21と光源26とを接続する。それにより、ファイバ端面20aのファイバコア20bから前方に向けて光が出射される。また、照射用光源27からMTコネクタ9のガイドピン穴24に光が入射されることにより、コネクタ端面9aのガイドピン穴24の端部から光が出射する(S10)。
【0036】
次に、カメラ支持部10を駆動させ、低倍カメラ11で撮像した右側G穴24Aをモニタ28に表示させる。照射用光源27によって、右側G穴24A内には後方から光を導入しているため、モニタ28上では、右側G穴24Aを透過した照射光が円形の光像として取得される。なお、低倍カメラ11は、ガイドピン穴24を撮像可能な程度の倍率に設定されている。そして、その円形の光像から中心点を求め、コネクタ端面9a上における右側G穴24Aの端部の中心位置を特定する。
【0037】
ここで、ガイドピン穴24のエッジ検出によって、ガイドピン穴24の端部の中心位置を測定する方法について説明する。図7に示すように、コネクタ端面9aにおける輝度変化を、Y軸方向及びZ軸方向で調べ、その変化点をエッジとして推定する。そして、このようにして得られた複数のエッジ位置の組み合わせから円を特定し、円の方程式によって中心位置を算出する。なお、撮像に供するカメラは低倍カメラ11であるため、高倍カメラ12に比べて被写界深度が深くなっているので、コネクタ端面9aが斜め研磨されている場合であっても、ガイドピン穴24の端部の中心位置を精度良く取得することが可能である。
【0038】
その後、カメラ支持部10を駆動させて、左側G穴24Bをモニタ28に表示させる。そして、右側G穴24Aと同様に、左側G穴24Bの円形の光像から中心点を求めて、左側G穴24Bの端部の中心位置を特定する(S12)。求められた右側G穴24A及び左側G穴24Bの中心位置から、上下方向の傾斜角を算出する。そして、その傾斜角に基づいて傾斜テーブル7を駆動させ、それと同時にカメラ支持部10をZ軸方向に駆動させて、右側G穴24Aと左側G穴24Bの端部の中心位置がモニタ28の水平基準線上に位置するようにする(S14)。
【0039】
その後、測定精度の向上を図るため、カメラ支持部10の固定によって低倍カメラ11及び高倍カメラ12の位置を固定する。次に、Yテーブル5bを駆動させ、高倍カメラ12で撮像したファイバ端面20aの右端部をモニタ28に表示させる。そして、Xテーブル5aを駆動させ、図5に示すように、ファイバ端面20a近傍の右側の特定の位置(右側基準位置)で高倍カメラ12の焦点合わせを行う。同様に、ファイバ端面20aの左端部をモニタ28に表示させ、ファイバ端面20a近傍の左側の特定の位置(左側基準位置)で、高倍カメラ12の焦点合わせを行う。
【0040】
そして、右側基準位置と左側基準位置との焦点合わせから、焦点距離の差を算出し、これに基づいてX軸方向のずれを求める。そして、右側基準位置と左側基準位置とを結ぶ直線のY軸方向に対する傾き、つまり、コネクタ端面9aがY軸方向に対してどの程度前後に傾いているかを算出する(S16)。そして、この傾きの値が、許容範囲以上である場合は、MTコネクタ9を再度セットし直す(S18)。
【0041】
再び、低倍カメラ11によって、右側G穴24Aをモニタ28に表示させて、前述の方法によって右側G穴24Aの中心位置を求める。同様に、載置台8をY軸方向に移動させて、左側G穴24Bの中心位置を求める。中心位置を求める際は、予め算出されたコネクタ端面9aのX軸方向に対する傾きに基づいてXテーブル5aを駆動させることによって、低倍カメラ11の焦点合わせが行われる。
【0042】
求めた右側G穴24Aの中心位置及び左側G穴24Bの中心位置から、その2点の中間点を求め、その中間点をコア20bの偏心量を測定する上での中間基準点とする(S20)。ただし、右側G穴24A及び左側G穴24Bの中心位置は、すでにモニタ28上の水平基準線上に位置するため、中間基準点も水平基準線上に位置することになる。次に、高倍カメラ12に切替え、水平基準線と中間基準点とを基準にして、8つのファイバコア20bの中心位置を一つずつ求める。なお、ファイバコア20bは、ほぼ水平基準線付近に配列しているので、Yテーブル5bを駆動させるだけで、それぞれのファイバコア20bは撮像視野(モニタ28)内に収めて測定ができる。
【0043】
ここで、ファイバコア20bの中心位置を求める方法について説明する。まず、光ファイバ用光源26の出射光の光強度を調整(例えば、減衰)することによって、ファイバコア20bから出射される光の光強度をガウシアン分布に沿った光強度の状態にし、光強度の分布を明確にする(図8参照)。次に、図9(a)に示すように、Y軸方向において、一定距離(例えば、1ミクロン)だけ画面上で測定位置を順次移動させながら、Z軸上における最大光強度位置を検出する。そして、それぞれのZ軸の最大光強度位置を最小二乗法によって直線近似する。さらに、図9(b)に示すように、Z軸方向において、一定距離だけ測定位置を順次移動させながら、Y軸上における最大光強度位置を検出する。そして、それぞれのY軸の最大光強度位置を最小二乗法によって直線近似する。
【0044】
以上のようにして求めた2直線の交点が、ファイバコア20bにおける光の最大光強度点であり、この点をファイバコア20bの実質的な中心位置とする(図9(c)参照)。そして、求められた8つのファイバコア20bの中心位置と、設計時に設定されたファイバコア20bの中心位置とを比較することによって、ファイバコア20bの偏心量が算出される(S22)。中心位置を求める際は、予め算出されたコネクタ端面9aの前後方向の傾きに基づいてXテーブル5aを駆動させることによって、高倍カメラ12の焦点合わせが行われる。
【0045】
以上に示したように、装置1が、倍率の異なる2つのカメラ11,12を具備することで、ガイドピン穴24の位置を基準としたファイバコア20bの偏心量測定が可能となる。また、斜め研磨されたコネクタ端面9aを撮像する場合でも、被写界深度の深い方の低倍カメラ11でガイドピン穴24を撮像するため、ガイドピン穴24の全体にフォーカスを合わせることができる。さらに、低倍カメラ11及び高倍カメラ12の倍率は固定されているため、可変倍率のカメラを利用する場合に比して、レンズ中心が倍率により変化することがないので、測定精度の信頼性が向上することは言うまでもない。
【0046】
さらに、本実施形態においては、上述したようなファイバコアの偏心量を測定すること以外にも、コネクタ端面9aに露出したファイバ端面20aから出射される光ファイバの出射光(以下、「ファイバ出射光」と称す。)の出射角度を求めることが可能である。以下、装置1を用いて、ファイバ出射光の出射角度を測定する方法について説明する。
【0047】
上述の手順により、ガイドピン穴24の位置を基準としてファイバコア20bの偏心量を測定した後、モニタ28を高倍カメラ12にして、右端のファイバ端面20aから出射されるファイバ出射光の光像をモニタ28に表示させる。そして、高倍カメラ12の焦点合わせをおこなった後、Xテーブル5aを駆動させて、コネクタ端面9aを高倍カメラ12から50ミクロン離間させる。この状態で、右端のファイバ端面20aのファイバ出射光の光像の中心位置を求める。なお、この光像の中心位置は、光像の最大光強度位置で特定し、最大光強度位置は上述の方法により求める。また、コネクタ端面9aの前後方向の傾きに基づいて、コネクタ端面9aと高倍カメラ12とが同一距離に保たれるようにX―Yテーブル5を駆動させ、8つのファイバ出射光の光像のそれぞれについて中心位置を求める。
【0048】
以上のように、低倍カメラ11及び高倍カメラ12とコネクタ端面9aとの距離を、焦点距離から50ミクロンずつ増加させて、ファイバ出射光の光像の中心位置を指定回数(例えば、4回)だけ測定する。それにより、焦点距離において求められた光像の中心位置のY軸位置を基準として、Y軸方向の変化量を各ファイバ出射光について求める。同様に、焦点距離において求められた光像のZ軸位置を基準として、各ファイバ出射光のZ軸方向の変化量についても求める。
【0049】
ここで、例えば、右端のファイバ端面20aから出射するファイバ出射光の光像における、中心位置のY軸方向の変化量及びZ軸方向の変化量を図10に示す。図10(a)のグラフの横軸は、焦点距離を0としたコネクタ端面9aと高倍カメラ12との間の距離であり、縦軸は、焦点距離における光像の中心位置のY軸位置を基準とした中心位置のY軸方向の変化量である。MTコネクタ9に挿入された光ファイバ21の挿入角度にずれが生じている場合、図のように、それぞれの距離における中心位置のY軸位置を示す測定点Pyは、ほぼ比例的に増加(又は減少)する。従って、最小二乗法により、測定点Pyの近似直線を求めて、その近似直線の傾き(θy)を求める。
【0050】
同様に、縦軸が、焦点距離における光像の中心位置のZ軸位置を基準とした中心位置のZ軸方向の変化量であるグラフ(図10(b)参照)においても、最小二乗法により、測定点Pzの近似直線を求めて、その近似直線の傾き(θz)を求める。求められた傾きθyは、X―Y平面内におけるファイバ出射光の傾きであり、傾きθzは、X―Z平面内におけるファイバ出射光の傾きである。さらには、ファイバ出射光の出射方向(θz)と、ファイバの屈折率とが既知であれば、斜め研磨されたコネクタ端面9aの研磨角度は、図11に示すように、幾何学的な関係から算出することが可能である。
【0051】
次に、本発明に係る光コネクタ測定装置の第2実施形態について、図を参照しつつ説明する。なお、同一又は同等の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0052】
第2実施形態における測定対象は、図12,13に示すフェルール30であり、図4に示したフェルール22とは、フェルール端面30aが斜め研磨されていない点で異なる。また、MTコネクタ9と異なり、フェルール30にはテープ心線21が挿入されていない。照射用光源27(図2参照)によりフェルール30を後方から照らすことによって、フェルール端面30aのガイドピン穴24及びファイバ穴23から透過照射光が前方に向けて出射される。以下、図14に示したフローチャートに従って、光コネクタ測定装置1を用いてフェルール30のファイバ穴23の偏心量を測定する方法を説明する。
【0053】
まず、フェルール端面30aが低倍カメラ11及び高倍カメラ12に対向するように、フェルール30を載置台8上にセットし、照射用光源27からフェルール30に向けて光を出射する(S30)。次に、第1実施形態と同様に、カメラ支持部10を駆動させて、円形である右側G穴24A(図13参照)の中心点を求めて、右側G穴24Aの端部の中心位置を取得する。さらに、右側G穴24Aと同様にして、左側G穴24B(図13参照)の端部の中心位置を取得する(S32)。
【0054】
そして、第1実施形態と同様に、両ガイドピン穴24の上下方向の傾斜角を算出し、傾斜テーブル7を駆動させて、右側G穴24Aと左側G穴24Bの端部の中心位置をモニタ28の水平基準線上に配置させるように、ガイドピン穴24の上下傾きを補正する(S34)。
【0055】
また、上述のように、ガイドピン穴24を利用して上下傾きを補正する方法(S34)に代えて、ファイバ穴23を利用して上下傾きを補正する方法がある。この場合は、撮像領域の広い低倍カメラ11によって、フェルール端面30aの8つのファイバ穴23の端部をモニタ28に一括して表示させる。そして、図15に示すように、モニタ28上の水平基準線Lに対するファイバ穴23の端部の配列方向の傾きを求める。このように、撮像領域の広い低倍カメラ11によって傾きを測定することで、フェルール30を搭載させた載置台8をX―Yテーブル5で移動させなくても、8つのファイバ穴23の端部の配列方向が測定可能になる。また、測定された配列方向に基づき、傾斜テーブル7を駆動させることによって、ファイバ穴23の端部の配列方向の上下傾き(ファイバ穴23の配列傾き)を補正する(S36)。
【0056】
続いて、Yテーブル5bを駆動させ、高倍カメラ12によって、2つのファイバ穴23の端部を個別にモニタ28に表示させる。そして、図16に示すように2つのファイバ穴23の端部の中心位置を測定すると共に、モニタ28上の水平基準線Lと2つのファイバ穴23の端部の中心を結ぶ直線との傾きを測定する。そして、その測定された傾きに基づいて、傾斜テーブル7を駆動させて、上下傾きを再度補正する(S38)。このように、低倍カメラ11によってある程度の傾き補正を行うことで、並列するファイバ穴23の端部を容易に撮像領域内に順次収めることが可能となる。
【0057】
以上のようにして、上下傾きを補正した後は、測定精度の向上を図るため、カメラ支持部10の固定によって低倍カメラ11及び高倍カメラ12の位置が固定される。その状態で、Yテーブル5bを駆動させることにより、高倍カメラ12でフェルール端面30aの2つの基準位置(右側基準位置及び左側基準位置)で焦点合わせを行う。なお、基準位置は、第1実施形態の基準位置と同じ位置である。そして、測定された焦点距離の差に基づいて、Y軸に対するフェルール端面30aの傾きを算出する(S40)。この傾きの値が、許容範囲以上である場合は、フェルール30を再度セットし直す(S42)。再び、低倍カメラ11を利用して右側G穴24A及び左側G穴24Bの中心位置を求める。中心位置を求める際は、予め算出されたフェルール端面30aの前後方向の傾きに基づいてXテーブル5aを駆動させ、これによって、低倍カメラ11の焦点合わせを行う。
【0058】
そして、求められた右側G穴24Aの中心位置及び左側G穴24Bの中心位置から、その2点の中間点を求め、その中間点をファイバ穴23の偏心量を測定する上での中間基準点(図13参照)とする(S44)。ただし、第1実施形態と同様、右側G穴24A及び左側G穴24Bの中心位置は、すでにモニタ28上の水平基準線上に位置するため、当該中間基準点も水平基準線上に位置することになる。その後、Yテーブル5bを駆動させ、水平基準線と中間基準点とを基準にして、8つのファイバ穴23の端部の中心位置を高倍カメラ12で一つずつ求める。中心位置の測定方法は、第1の実施形態と同様である。中心位置を求める際は、予め算出されたフェルール端面30aの前後方向の傾きに基づいてXテーブル5aを駆動させることによって、高倍カメラ12の焦点合わせが行われる。そして、求められた8つのファイバ穴23の端部の中心位置と、設計時に設定されたファイバ穴23の端部の中心位置とを比較することによって、ファイバ穴23の偏心量が算出される(S46)。
【0059】
以上に示したように、低倍カメラ11及び高倍カメラ12との協働によって、設計位置に対するファイバ穴23の端部の中心位置の偏心量が求められる。また、倍率の低い方のカメラ(低倍カメラ)11によって、ファイバ穴23の配列状態を一括して撮像して傾き補正をした後、倍率の高い方のカメラ(高倍カメラ)12によって、ファイバ穴23を個別に撮像して再度補正をすることによって、高精度な傾き測定を実現させている。
【0060】
次に、本発明に係る光コネクタ測定装置の第3実施形態について、図を参照しつつ説明する。
【0061】
図17及び図18に示すように、光コネクタ40は、8本の光ファイバ20を有するテープ心線21と、ファイバアレイ41と、カバー板42とによって構成される。ファイバアレイ41には、光ファイバ配列部である8つの溝(V溝)41bが形成されている。各V溝41b内には、8本の光ファイバ20がそれぞれ挿入され、各光ファイバ20をカバー板42で上から押さえつけるようにして、V溝41b内に接着剤を充填させる。テープ心線21を光ファイバ用光源26(図2参照)に接続することによって、光ファイバ20のファイバ端面20aのファイバコア20bから光を出射させる。以下、図19に示したフローチャートに従って、光コネクタ測定装置1を用いてファイバコア20bの偏心量を測定する方法について説明する。
【0062】
まず、光コネクタ40を載置台8上にセットする。そして、テープ心線21を介して導かれる光ファイバ用光源26の光をファイバコア20bから出射させる(S60)。そして、カメラ支持部10を駆動させて、右側基準位置(例えば、右端のV溝41bの更に右側)がモニタ28内に収まるように高倍カメラ12を移動させる。その後、高倍カメラ12をカメラ支持部10によってX軸方向に移動させて、右側基準位置における焦点合わせをおこなう。このように、被写界深度の浅い高倍カメラ12によって、焦点合わせが行われる(S62)。
【0063】
次に、低倍カメラ11によって、光コネクタ40の端面の8つのファイバコア20bをモニタ28に一括して表示させる。そして、図20に示すように、モニタ28上の水平基準線Lとファイバコア20bの配列方向とで傾きを求める。このように、撮像領域の広い低倍カメラ11によって傾きを測定することで、光コネクタ40を搭載させた載置台8をX―Yテーブル5で移動させなくても、8つのファイバコア20bの配列方向が測定可能になる。また、測定された配列方向に基づき、傾斜テーブル7を駆動させることによって、ファイバコア20bの配列方向の上下傾き(ファイバコア20bの配列傾き)を補正する(S64)。
【0064】
続いて、Yテーブル5bを駆動させ、高倍カメラ12によって、2つのファイバコア20bを個別にモニタ28に表示させる。そして、図21に示すように2つのファイバコア20bの中心位置を測定すると共に、モニタ28上の水平基準線Lと2つのファイバコア20bの中心を結ぶ直線との傾きを測定する。その後、その測定された傾きに基づいて、傾斜テーブル7を駆動させて、上下傾きを再度補正する(S66)。このように、低倍カメラ11によってある程度の傾き補正を行うことで、並列するファイバコア20bを容易に撮像領域内に順次収めることが可能となる。その後、測定精度の向上を図るため、カメラ支持部10の固定によって、低倍カメラ11及び高倍カメラ12の位置を固定する。
【0065】
次に、右端のファイバコア20bの中心位置において、Xテーブル5aを駆動させて高倍カメラ12の焦点合わせをおこなう。同様に、左端のファイバコア20bを表示させ、当該ファイバコア20bの中心位置において、Xテーブル5aを駆動させて高倍カメラ12の焦点合わせをおこなう。そして、測定された焦点距離の差に基づいて、Y軸に対するファイバコア20bの配列方向の前後傾き(ファイバコア20bの配列傾き)、つまり、光コネクタ40の端面の前後方向の傾きを算出する(S68)。この傾きの値が、許容範囲以上である場合は、光コネクタ40を再度セットし直す(S70)。
【0066】
その後、高倍カメラ12によって、Yテーブル5bを駆動させ、8つのファイバコア20bの端面の中心位置を一つずつ求める。中心位置を求める際は、予め算出された光コネクタ40の端面の前後方向の傾きに基づいてXテーブル5aを駆動させることによって、高倍カメラ12の焦点合わせが行われる。そして、求められた8つのファイバコア20bの中心位置と、設計時に設定されたファイバコア20bの位置とを比較することによって、ファイバコア20bの偏心量が算出される(S72)。
【0067】
以上に示したように、倍率の低い方のカメラ(低倍カメラ)11によって、ファイバコア20b配列を一括して撮像して傾き補正をした後、倍率の高い方のカメラ(高倍カメラ)12によって、ファイバコア20bを個別に撮像して再度補正をすることによって、高精度な傾き測定を容易にすることができる。また、前述した測定方法は、一例であり、撮像倍率の異なるカメラ11,12を採用することで、光コネクタの測定方法としての汎用性が高められている。 例えば、傾き測定に高い精度を要求しない場合は、高倍カメラ12による傾き測定の工程を省略することもできる。そのため、ファイバコア20bの偏心量を測定する時間を短縮することが可能である。
【0068】
また、光コネクタの端面において、ファイバコア20bやファイバ穴23が1列の場合に限られず、ファイバコア20bやファイバ穴23が複数列の光コネクタ、いわゆる多次元コネクタの測定も可能である。さらに、前述した光コネクタには、MTコネクタ9など一般に用いられるコネクタの他に、コネクタの一部として扱われるフェルール30やファイバアレイ41などが含まれる。なお、一括でなくても、傾きを補正することができる。例えば、48心等では、一括撮像はできないが、Y軸を移動して端心同士が撮像視野内に入ればよい。
【0069】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、低倍カメラ11及び高倍カメラ12の倍率は、偏心量の要求精度やモニタの大きさ等によって変更してもよい。また、光コネクタは、8心のMTコネクタや8心のファイバアレイに限定されず、4心や16心などのものでもよい。光ファイバ20のファイバコア20bを個別に撮像する場合には、ファイバコア20bを2個ずつや3個ずつ測定する場合も含まれるものとする。また、カメラ11,12と載置台8との相対的な移動には、X−Yテーブル5のみによって移動される場合や、カメラ支持部10のみによって移動される場合や、X−Yテーブル5とカメラ支持部10を同時に移動させる場合がある。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数の光ファイバ配列部と光ファイバ配列部の周囲に形成されたガイドピン穴とを有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部でガイドピン穴を撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部で光ファイバ配列部を撮像するため、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
また、本発明に係る光コネクタ測定方法は、低固定倍率側の第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出したガイドピン穴を撮像する工程と、第1の撮像部に対し並設された高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出したファイバ穴の端部を撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、ファイバ穴の端部を撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えるため、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
【0071】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数のファイバ穴を有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を一括して撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を個別に撮像することにより、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
本発明に係る光コネクタ測定方法は、第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を一括して撮像する工程と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を個別に撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、ファイバ穴の端部を撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えたことにより、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
【0072】
本発明に係る光コネクタ測定装置は、並設させた複数の光ファイバを有する光コネクタを搭載させる載置台と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、載置台に搭載された光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、第1の撮像軸線と第2の撮像軸線の並設方向において、載置台と第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
移動手段によって載置台と第1及び第2の撮像部とを並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の第1の撮像部によって、複数の光ファイバが並列に挿入されると共に載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像し、高固定倍率側の第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを個別に撮像することにより、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
本発明に係る光コネクタ測定方法は、第1の撮像部によって、複数の光ファイバが並列に挿入されると共に載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを一括して撮像する工程と、第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、光コネクタの端面に露出した複数の光ファイバの端面のコアを個別に撮像する工程と、第1の撮像部と第2の撮像部の並設方向に、第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程と、光ファイバの端面のコアを撮像する際、第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に第1及び第2の撮像部と載置台とを相対的に移動させる工程とを備えることにより、光コネクタに対する確実な測定を可能にする。
【0073】
第1の撮像部の倍率を第2の撮像部の倍率よりも低倍率に設定することによって、光コネクタ端面の光ファイバコア、ファイバ穴、ガイドピン穴などの寸法が大きく異なる対象物であっても、最適な倍率を選択でき、測定の高速性と測定精度を両立させた測定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタ測定装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る光コネクタ測定装置の一実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明に係る光コネクタ測定装置の一実施形態を示す左側面図である。
【図4】光コネクタ(MTコネクタ)を示す斜視図である。
【図5】図4のMTコネクタを端面側から見た正面図である。
【図6】MTコネクタのファイバコアの偏心量を測定する方法を示すフローチャートである。
【図7】MTコネクタのガイドピン穴の中心検出方法を示した図である。
【図8】ファイバコアの光強度の状態(ガウシアン分布)を示した図である。
【図9】ファイバコアの出射光の最大光強度点を求める手順を示した図である。
【図10】ファイバ出射光の光像の中心位置のY軸方向及びZ軸方向の位置変化を示したグラフである。
【図11】ファイバ出射光の出射方向と、コネクタ端面の研磨角度との幾何学的な関係を示した図である。
【図12】光コネクタ(フェルール)を示す斜視図である。
【図13】図10のフェルールを端面側から見た正面図である。
【図14】フェルールのファイバ穴の偏心量を測定する方法を示すフローチャートである。
【図15】MTコネクタのファイバ穴が低倍カメラで一括して撮像されたときのモニタの様子を示した図である。
【図16】MTコネクタのファイバ穴が高倍カメラで個別に撮像されたときのモニタの様子を示した図である。
【図17】ファイバアレイ方式の光コネクタを示す斜視図である。
【図18】図15の光コネクタを端面側から見た正面図である。
【図19】ファイバアレイのファイバコアの偏心量を測定する方法を示すフローチャートである。
【図20】ファイバアレイのファイバコアが低倍カメラで一括して撮像されたときのモニタの様子を示した図である。
【図21】ファイバアレイのファイバコアが高倍カメラで個別に撮像されたときのモニタの様子を示した図である。
【符号の説明】
1…光コネクタ測定装置、4…石定盤、5…X−Yテーブル、5a…Xテーブル、5b…Yテーブル、7…傾斜テーブル、8…載置台、9…MTコネクタ(光コネクタ)、9a…コネクタ端面、10…カメラ支持部、11…低倍カメラ(第1の撮像部)、11a…低倍カメラの撮像軸線(第1の撮像軸線)、12…高倍カメラ(第2の撮像部)、12a…高倍カメラの撮像軸線(第2の撮像軸線)、13…カメラ固定部、20…光ファイバ、20a…ファイバ端面、20b…ファイバコア、22,30…フェルール、23…ファイバ穴(光ファイバ配列部)、24…ガイドピン穴、30a…フェルール端面、40…光コネクタ、41…ファイバアレイ、41b…V溝(光ファイバ配列部)、X…軸線方向、Y…並設方向。
Claims (15)
- 並設させた複数の光ファイバ配列部と前記光ファイバ配列部の周囲に形成されたガイドピン穴とを有する光コネクタを搭載させる載置台と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、前記第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、前記第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、
前記第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、前記第1の撮像軸線と前記第2の撮像軸線の並設方向において、前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
前記移動手段によって前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを前記並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の前記第1の撮像部で前記ガイドピン穴を撮像し、高固定倍率側の前記第2の撮像部で前記光ファイバ配列部を撮像することを特徴とする光コネクタ測定装置。 - 前記光ファイバ配列部には光ファイバが挿入され、前記光ファイバの端面は、前記光コネクタの端面において露出していることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ測定装置。
- 前記第2の撮像軸線に沿って、前記第2の撮像部を前記移動手段によって前記載置台に対し相対的に移動させることにより、少なくとも2つの撮像位置で、前記第2の撮像部は、前記光コネクタの端面で露出した前記光ファイバの先端から出射されるファイバ出射光を撮像することを特徴とする請求項2記載の光コネクタ測定装置。
- 前記載置台は、並設させた前記光ファイバ配列部を前記並設方向に対して平行に配列させる傾斜調整機構を有することを特徴とする請求項1記載の光コネクタ測定装置。
- 並設させた複数のファイバ穴を有する光コネクタを搭載させる載置台と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、前記第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、前記第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、
前記第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、前記第1の撮像軸線と前記第2の撮像軸線の並設方向において、前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
前記移動手段によって前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを前記並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の前記第1の撮像部によって、前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に露出した複数の前記ファイバ穴の端部を一括して撮像し、高固定倍率側の前記第2の撮像部によって、前記光コネクタの端面に露出した複数の前記ファイバ穴の端部を個別に撮像することを特徴とする光コネクタ測定装置。 - 第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数のファイバ穴の端部を一括して撮像する工程と、
前記第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、前記光コネクタの端面に露出した複数の前記ファイバ穴の端部を個別に撮像する工程と、
前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の並設方向に、前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程と、
前記ファイバ穴の端部を撮像する際、前記第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程とを備えたことを特徴とする光コネクタ測定方法。 - 前記第1及び第2の撮像部の倍率は固定されており、前記第1の撮像部の倍率は、前記第2の撮像部の倍率より低いことを特徴とする請求項6記載の光コネクタ測定方法。
- 複数の前記ファイバ穴の配列方向において、一端側の前記ファイバ穴の前記端部を前記第2の撮像部で撮像した後、他端側の前記ファイバ穴の前記端部を前記第2の撮像部で撮像して、整列状態にある複数の前記ファイバ穴の前記端部の配列傾きを測定する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項6又は7に記載の光コネクタ測定方法。
- 前記第1の撮像部によって複数の前記ファイバ穴の前記端部を一括して撮像する際、撮像される複数の前記ファイバ穴の前記端部の位置により、前記並設方向に対する前記ファイバ穴の前記端部の配列方向の傾きを測定することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の光コネクタ測定方法。
- 並設させた複数の光ファイバを有する光コネクタを搭載させる載置台と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、第1の撮像軸線上に位置する固定倍率の第1の撮像部と、
前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に対向して配置されると共に、前記第1の撮像軸線に対して平行に並設された第2の撮像軸線上に位置して、前記第1の撮像部よりも高い固定倍率の第2の撮像部と、
前記第1の撮像軸線に沿うような軸線方向と、前記第1の撮像軸線と前記第2の撮像軸線の並設方向において、前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを相対的に移動させる移動手段とを備え、
前記移動手段によって前記載置台と前記第1及び第2の撮像部とを前記並設方向に相対的に移動させて、低固定倍率側の前記第1の撮像部によって、複数の前記光ファイバが並列に挿入されると共に前記載置台に搭載された前記光コネクタの端面に露出した複数の前記光ファイバの端面のコアを一括して撮像し、高固定倍率側の前記第2の撮像部によって、前記光コネクタの端面に露出した複数の前記光ファイバの端面のコアを個別に撮像することを特徴とする光コネクタ測定装置。 - 第1の撮像部によって、複数の光ファイバが並列に挿入されると共に載置台に搭載された光コネクタの端面に露出した複数の前記光ファイバの端面のコアを一括して撮像する工程と、
前記第1の撮像部に並設された第2の撮像部によって、前記光コネクタの端面に露出した複数の前記光ファイバの端面のコアを個別に撮像する工程と、
前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の並設方向に、前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程と、
前記光ファイバの端面の前記コアを撮像する際、前記第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程とを備えることを特徴とする光コネクタ測定方法。 - 前記第1及び第2の撮像部の倍率は固定されており、前記第1の撮像部の倍率は、前記第2の撮像部の倍率より低いことを特徴とする請求項11記載の光コネクタ測定方法。
- 複数の前記光ファイバの端面のコアの配列方向において、一端側の前記光ファイバの端面のコアを前記第2の撮像部で撮像した後、他端側の前記光ファイバの端面のコアを前記第2の撮像部で撮像して、整列状態にある複数の前記光ファイバの端面のコアの配列傾きを測定する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項11又は12に記載の光コネクタ測定方法。
- 前記第1の撮像部によって複数の前記光ファイバの端面のコアを一括して撮像する際、撮像される複数の前記光ファイバの端面のコアの位置により、前記並設方向に対する前記光ファイバの端面のコアの配列方向の傾きを測定することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の光コネクタ測定方法。
- 低固定倍率側の第1の撮像部によって、載置台に搭載された光コネクタの端面に露出したガイドピン穴を撮像する工程と、
前記第1の撮像部に対し並設された高固定倍率側の第2の撮像部によって、前記光コネクタの端面に露出した前記ファイバ穴の端部を撮像する工程と、
前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の並設方向に、前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程と、
前記ファイバ穴の端部を撮像する際、前記第1の撮像部の撮像軸線に沿うような軸線方向に前記第1及び第2の撮像部と前記載置台とを相対的に移動させる工程とを備えたことを特徴とする光コネクタ測定方法。
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