JP3612768B2 - 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法 - Google Patents

情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3612768B2
JP3612768B2 JP02615495A JP2615495A JP3612768B2 JP 3612768 B2 JP3612768 B2 JP 3612768B2 JP 02615495 A JP02615495 A JP 02615495A JP 2615495 A JP2615495 A JP 2615495A JP 3612768 B2 JP3612768 B2 JP 3612768B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
information
zone
annular
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02615495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08203081A (ja
Inventor
正喜 管野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP02615495A priority Critical patent/JP3612768B2/ja
Publication of JPH08203081A publication Critical patent/JPH08203081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3612768B2 publication Critical patent/JP3612768B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、中央孔が設けられるとともにその中央孔を包囲する記録面部が中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、各環状記録ゾーンに対する情報の記録及び各環状記録ゾーンに記録された情報の読取りが行われるものとされるディスク状記録媒体が装着されて用いられるもとでの情報の記録及び再生を行う情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記録媒体としてのディスクにおいて、ディスクとして形成された後にも光ビームを用いて情報記録を行うことができるようにされた、所謂、書込み可能なディスクが実用に供されている。このような書込み可能なディスクは、通常、その基体表面の中央孔の周囲に記録面部が設けられ、その記録面部に情報が中央孔を取り巻く多数の環状記録トラックが形成される状態をもって記録される。
【0003】
このような記録面部を有したディスクにあっては、情報記録再生装置に設けられたディスク装着部に中央孔が係合せしめられる状態をもって装着され、情報記録再生装置により、所定の回転速度をもって回転駆動される状態のもとで、記録面部に光ビームが入射せしめられ、その光ビームによる記録面部に対する情報記録及び記録面部からの情報読取りが行われる。その際、ディスクが一定の回転速度をもって回転駆動されると、記録面部において、ディスクの回転中心からの半径方向の距離が相違する部位がディスクの回転に伴う周速が相違するものとなる事態が生じ、ディスクの回転中心からの距離が大である部位程ディスクの回転に伴う周速が大とされることになる。
【0004】
ディスクの記録面部における位置による周速の相違は、記録面部に対する情報記録動作及び記録面部からの情報読取り動作に大なる影響を及ぼすことになる。それゆえ、ディスクの記録面部を、中央孔を取り巻く同心円状に配されて各々のディスクの半径方向の幅が比較的小とされる複数の環状記録ゾーンに区分し、各環状記録ゾーンを記録再生領域単位としての情報記録及び情報読取りを行うようにして、環状記録面部における位置による周速の相違が及ぼす情報記録動作及び情報読取り動作に対する影響の低減を図ることが提案されている。
【0005】
このような同心円状に配される複数の環状記録ゾーンに区分されるディスクの記録面部に対して光ビームによる情報記録が行われる場合、記録面部に入射せしめられる光ビームのパワーについて、各ディスクに固有の、さらに詳細には、各ディスクの記録面部における複数の環状記録ゾーンの夫々毎の、最適記録パワーが存在することになり、記録面部に対する情報記録は、光ビームが最適記録パワーを有するものとされるもとで行われることが望まれるところとなる。即ち、光ビームが最適記録パワーを有するもとで記録面部に対する情報記録が行われた場合には、記録面部に記録された情報が光ビームによって読み取られて読取出力信号が形成される際に、極めて良質な読取出力信号が得られることになるのである。
【0006】
斯かる光ビームについての最適記録パワーは、ディスク毎に相違するのみならず、同一のディスクについても、周囲温度の変化,使用回数の増大等に応じて変化することになる。例えば、ディスクの記録面部に対する記録動作中にディスクの周囲温度が図7のグラフ(縦軸:周囲温度,横軸:動作時間)に示される如くに上昇していく場合、ディスクの記録面部に入射せしめられる光ビームについての最適記録パワーは、ディスクの周囲温度に伴って、図8のグラフ(縦軸:最適記録パワー,横軸:動作時間)に示される如くに降下していく。また、ディスクの記録面部についての情報記録のための使用回数と光ビームについての最適記録パワーとの関係は、例えば、図9のグラフ(縦軸:最適記録パワー,横軸:使用回数)に示される如くに、使用回数が増大していくに伴って、ディスクの記録面部に入射せしめられる光ビームについての最適記録パワーが降下していくものとされる。
【0007】
このようなもとで、同心円状に配される複数の環状記録ゾーンに区分されるディスクの記録面部に対して光ビームによる情報記録を行うにあたり、記録面部に入射せしめられる光ビームを最適記録パワーを有するものとすべく、正規の情報の記録動作に先立って、各環状記録ゾーンに試し書き用の特定情報を記録する試し書き記録を行い、その試し書き記録の結果に基づいて、正規の情報の記録動作に際して記録面部に入射せしめられる光ビームについてのパワー制御を行うようにすることも提案されている。
【0008】
斯かる試し書き記録処理が行われる場合には、試し書き記録自体が、試し書き用の特定情報が各環状記録ゾーンにそれに入射せしめられる光ビームのパワーが種々に変えられるもとで記録されることにより行われる。続いて、試し書き記録の後、各環状記録ゾーンからそれに試し書き記録により記録された特定情報が読み取られて読取出力信号が形成され、その読取出力信号に基づいて、光ビームが最適記録パワーを有するもとで試し書き記録が行われた最適記録パワー状態が検出され、その最適記録パワー状態が得られたときの光ビームに対するパワー制御態様が記憶される。そして、各環状記録ゾーンに正規の情報を記録するにあたって、各環状記録ゾーンに入射せしめられる光ビームのパワー制御が、試し書き記録の結果記憶されたパワー制御態様をもって行われるようにされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如くのディスクについての試し書き記録処理は、従来においては、例えば、ディスク装着部に装着されるディスクが交換されるとき,ディスクが装着されたディスク装着部を有する情報記録再生装置の電源投入がなされたとき等において行われ、さらには、所定の期間が経過する毎に行われている。また、試し書き記録処理が実行される際には、ディスクの記録面部に設けられた複数の環状記録ゾーンの全てについて順次行われるようにされている。
【0010】
それゆえ、従来にあっては、各ディスクに対して行われる試し書き記録処理の回数が比較的多数とされ、しかも、1回の試し書き記録処理に要される時間が比較的長いものとされてしまい、ディスクに対する情報記録を効率良く行うことが困難とされることになる。さらに、ディスクの記録面部に設けられた複数の環状記録ゾーンの夫々において、試し書き記録が行われる部分とそれ以外の情報記録がなされる部分とが各々の書換え使用回数が異なるものとされることになるので、両者間の書換え使用回数の差が大となって、各々における光ビームの最適記録パワーが異なる結果となり、各環状記録ゾーンについての試し書き記録処理により求められた、光ビームを最適記録パワーを有するものとするためのパワー制御態様が、その環状記録ゾーンにおける正規の情報の記録がなされる部分に対して適合しないことになる事態がまねかれてしまう虞もある。
【0011】
斯かる点に鑑み、本発明は、中央孔を包囲する記録面部が中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報の記録及び各環状記録ゾーンに記録された情報の光ビームによる読取りが行われるディスク状記録媒体についての、環状記録ゾーンに対する情報の記録に際して行われる試し書き記録処理の回数の低減と1回の試し書き記録処理に要される時間の短縮とを図ることができ、さらに、環状記録ゾーンにおける試し書き記録が行われる部分とそれ以外の情報記録がなされる部分との間の書換え使用回数の差を低減することができる情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本発明に係る情報記録再生装置は、中央孔を包囲する記録面部が中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、複数の環状記録ゾーンの夫々にそれに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、ゾーン情報記録領域のうちの一つが、記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が当該記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、ディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体を中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられているディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及びディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部と、光学ヘッド部からディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を、ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報を用いて行い、また、ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、その基準値情報を用い行うパワー制御部と、光学ヘッド部に、パワー制御部が標準値情報を用いて光ビームパワー制御を行うもとでの、ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する試し書き記録、あるいは、パワー制御部が基準値情報を用いて光ビームパワー制御を行うもとでの、ディスク状記録媒体における複数の環状記録ゾーンのうちのデータ情報の記録に使用されたものに対する試し書き記録を行う状態をとらせる動作状態制御部と、を備えて構成される。
【0013】
また、本発明に係る情報記録再生装置による試し書き方法は、中央孔を包囲する記録面部が中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、複数の環状記録ゾーンの夫々に、各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報、及び、環状記録ゾーンがデータ情報の記録に使用されたか否かをあらわす使用状態情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、ゾーン情報記録領域のうちの一つが、記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされ、さらに、環状記録ゾーンの夫々に試し書き用記録部が設けられて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、ディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体を中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられているディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及びディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部とを備えて構成される情報記録再生装置を用い、ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、光学ヘッド部からディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生された標準値情報を用いて行うもとで、複数の環状記録ゾーンに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行し、また、複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、光ビームパワー制御をその基準値情報う用いて行うもとで、複数の環状記録ゾーンのうちのデータ情報の記録に使用されたものに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行するものとされる。
【0014】
【作用】
上述の如くに構成される本発明に係る情報記録再生装置あるいは情報記録再生装置による試し書き方法においては、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられるディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合にあっては、複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域もゾーン情報が記録されていない状態にあり、例えば、全環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理が行われる。この全環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理は、例えば、ゾーン情報記録領域のうちの一つから読み出された標準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた光ビームが各環状記録ゾーンに入射せしめられて、試し書き記録が行われ、さらには、それにより環状記録ゾーンに記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じたものとされる基準値情報を含むゾーン情報が、各環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域に記録されることにより実施される。
【0016】
また、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられるディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合にあっては、各環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域にはゾーン情報が記録されており、所定の環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理が行われる。この所定の環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理は、例えば、当該環状記録ゾーンに設けられたゾーン情報記録領域から読み取られた基準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた光ビームが当該環状記録ゾーンに入射せしめられて、試し書き記録が行われ、さらには、それにより環状記録ゾーンに記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じたものとされる更新された基準値情報を含むゾーン情報が、当該環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域に記録されることにより実施される。そして、斯かる試し書き記録処理は、例えば、実質的な使用がなされていない未使用状態にある環状記録ゾーンについては実施されない。
【0017】
斯かる試し書き記録処理における標準値情報に基づく光ビームパワー制御は、ゾーン情報記録領域のうちの一つから読み出された標準値情報が、比較的狭い範囲内で複数段階に設定される異なった値を順次あらわすものに変化せしめられて用いられることにより行われ、その結果、光ビームが各環状記録ゾーンについての最適記録パワーを有するものとされる状態が探索される。同様に、上述の試し書き記録処理における基準値情報に基づく光ビームパワー制御は、所定の環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域から読み出された基準値情報が、比較的狭い範囲内で複数段階に設定される異なった値を順次あらわすものに変化せしめられて用いられることにより行われ、その結果、光ビームが所定の環状記録ゾーンについての最適記録パワーを有するものとされる状態が探索される。
【0018】
このようにされることにより、ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する情報の記録に際して行われる試し書き記録処理の回数が低減されるとともに、1回の試し書き記録処理に要される時間が効果的に短縮され、かつ、試し書き記録処理における精度の向上が図られることになり、さらに、各環状記録ゾーンにおける試し書き用記録部分とそれ以外の情報記録がなされる部分との間の書換え使用回数の差が小とされることになる。
【0019】
また、特に、本発明に係る情報記録再生装置にあっては、ディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきときには、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合における各環状記録ゾーンを対象にした試し書き記録処理、あるいは、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合における所定の環状記録ゾーンを対象にした試し書き記録処理が、パワー制御部及び動作状態制御部が主導的な役割を果たすものとされるもとで、確実に実行される。
【0021】
【実施例】
図1及び図2は、本発明に係る情報記録再生装置もしくは情報記録再生装置による試し書き方法において使用されるディスク状記録媒体の一例を示し、この例は、所謂、光磁気記録が行われるディスクDを構成するものとされている。ディスクDにおいては、中央孔1が設けられるとともにその周囲に記録面形成部2が拡がっている。記録面形成部2においては、その内周側部分に環状の内側端縁領域3が設けられ、また、その外周側部分に環状の外側端縁領域4が設けられていて、これら内側端縁領域3と外側端縁領域4との間に、中央孔1を包囲する記録面部5が形成されている。この記録面部5が、記録用の光ビームが入射せしめられて情報の記録がなされ、また、読取り用の光ビームが入射せしめられて記録された情報の読取りがなされる領域であって、多数の環状記録トラックが形成される。
【0022】
記録面部5は、中央孔1を取り巻く同心円状に配されて各々のディスクDの半径方向の幅が比較的小とされた複数の環状記録ゾーン6に区分されている。これら複数の環状記録ゾーン6の夫々には、その最内周部にゾーン情報記録領域6Aが設けられており、ゾーン情報記録領域6Aは、それが設けられた環状記録ゾーン6に対する記録用の光ビームによる情報の記録が行われるに際して記録用の光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御に用いられるべきものとされる基準値情報、及び、その基準値情報に付随するディスク温度情報を含むものとされるゾーン情報が記録され、さらに、それが設けられた環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたか否かをあらわす使用状態情報が記録されるものとされる。
【0023】
そして、複数の環状記録ゾーン6の夫々に設けられたゾーン情報記録領域6Aのうちの一つである、記録面部5の最内周部分に配された環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6A(以下、ゾーン情報記録領域6AIとあらわす)には、各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにおけるゾーン情報の記録の有無をあらわす記録状態情報が記録される部分と、記録面部5に対する記録用の光ビームによる情報の記録が行われるに際して記録用の光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御に用いられるべきものとされる標準値情報、及び、基準値情報についてのディスク温度に応じた補正に用いられる温度補正情報を含むものとされる媒体情報が、例えば、ディスクDの製造時とされる、記録面部5についての実質的な使用前において、予め記録された部分と、が設けられる。
【0024】
また、複数の環状記録ゾーン6の夫々におけるゾーン情報記録領域6A以外の部分には、図2に示される如く、試し書き用記録部が、ゾーン情報記録領域6Aに近接してそれを包囲する環状の試し書き用記録トラック形成部7として設けられている。
【0025】
このような複数の環状記録ゾーン6の夫々におけるゾーン情報記録領域6A以外の部分,ゾーン情報記録領域6AI以外の各ゾーン情報記録領域6A、及び、ゾーン情報記録領域6AIにおける媒体情報が記録された部分以外の部分については、記録用の光ビームによる情報の書換え記録の繰返しが可能とされるが、ゾーン情報記録領域6AIにおける媒体情報が記録された部分は、媒体情報の記録後においては記録用の光ビームによる情報の書換え記録あるいは情報の消去が不可とされる。
【0026】
各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報は、所定の環状記録ゾーン6に対するデータ情報の記録に際して用いられ、さらに、同じく各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録されたディスク温度情報及び使用状態情報、及び、ゾーン情報記録領域6AIに記録された温度補正情報と共に、所定の環状記録ゾーン6に対して行われる試し書き記録処理に利用される。また、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に記録された記録状態情報及び標準値情報は、全環状記録ゾーン6に対して行われる試し書き記録処理に利用される。
【0027】
即ち、ディスクDが用いられたもとでの試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスクDがその記録面部5についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合にあっては、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に記録された記録状態情報が、複数の環状記録ゾーン6のいずれにおけるゾーン情報記録領域6Aにもゾーン情報が記録されていないことをあらわすものとされており、斯かる記録状態情報に従って、全環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が行われる。
【0028】
この全環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理においては、ゾーン情報記録領域6AIの一部分から読み出された標準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた記録用の光ビームが、各環状記録ゾーン6に設けられた試し書き用記録トラック形成部7に入射せしめられて、試し書き記録が行われる。その後、試し書き用記録トラック形成部7に記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じて基準値情報が形成され、さらに、その時のディスクDの温度をあらわすディスク温度情報が形成されて、それらがゾーン情報として各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録される。さらに、このとき、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に記録された記録状態情報についての書換え記録が行われ、記録状態情報が各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわすものとされる。
【0029】
そして、全環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が終了した後、少なくとも一つの環状記録ゾーン6に対するデータ情報の記録が、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報に応じた光ビームパワー制御を受けて、最適記録パワーを有するものとされた記録用の光ビームにより行われる。さらに、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報についての書換え記録が行われ、使用状態情報が当該環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわすものとされる。
【0030】
また、ディスクDが用いられたもとでの試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスクDがその記録面部5についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合にあっては、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に記録された記録状態情報が、各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわすものとされており、斯かる記録状態情報に従って、ゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報がデータ情報の記録に使用されたことをあらわすものとされている環状記録ゾーン6、即ち、使用された環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が行われる。
【0031】
この使用された環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理においては、使用された環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aから読み取られた基準値情報に対して、同じく使用された環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aから読み取られたディスク温度情報,その時のディスクDの温度、及び、ゾーン情報記録領域6AIの一部分から読み出された温度補正情報が用いられての温度補正が施され、温度補正された基準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた記録用の光ビームが、当該環状記録ゾーン6に設けられた試し書き用記録トラック形成部7に入射せしめられて、試し書き記録が行われる。その後、試し書き用記録トラック形成部7に記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じて更新された基準値情報が形成され、さらに、その時のディスクDの温度をあらわすディスク温度情報が形成されて、それらが更新されたゾーン情報とされ、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録されたゾーン情報についての更新記録が行われて、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに更新されたゾーン情報が記録される。
【0032】
そして、使用された環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が終了した後、少なくとも一つの環状記録ゾーン6に対するデータ情報の記録が、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報に応じた光ビームパワー制御を受けて、最適記録パワーを有するものとされた記録用の光ビームにより行われる。さらに、データ情報の記録がなされた環状記録ゾーン6が始めて使用されたものである場合には、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報についての書換え記録が行われ、使用状態情報が当該環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわすものとされる。
【0033】
このように全環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に記録された記録状態情報及び標準値情報が利用されて行われ、また、使用された環状記録ゾーン6を対象とした試し書き記録処理が、各環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報,基準値情報及びディスク温度情報とゾーン情報記録領域6AIに記録された温度補正情報とが利用されて行われることにより、環状記録ゾーン6に対する情報の記録に際して行われる試し書き記録処理の回数が低減されるとともに、1回の試し書き記録処理に要される時間が効果的に短縮され、かつ、試し書き記録処理における精度の向上が図られることになる。さらに、各環状記録ゾーン6における試し書き用記録トラック形成部7とそれ以外の情報記録がなされる部分との間の書換え使用回数の差が小とされることになる。
【0034】
図3は、本発明に係る情報記録再生装置による試し書き方法の実施に用いられる、本に本発明に係る情報記録再生装置の一例の要部を示す。この例においては、上述の如くの光磁気記録が行われるディスクDが、所定の回転速度で回転するディスク装着部21に装着される。
【0035】
ディスク装着部21に装着されたディスクDは、ディスク回転駆動部22により一定の回転速度をもって回転駆動されるディスク装着部21に伴って回転せしめられる。また、ディスク装着部21に装着されたディスクDには、その一方の面側において光学ヘッド部23が対向せしめられるとともに、その他方の面側において磁界発生部24が光学ヘッド部23に対応する位置を占めるようにして対向せしめられている。
【0036】
光学ヘッド部23は、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に情報を記録する情報記録及びディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを選択的に行うものとされ、例えば、レーザ光ビームとされる記録用の光ビームもしくは読取り用の光ビームを、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射させるとともに、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6で反射して戻る記録用の光ビームもしくは読取り用の光ビームを検出するための光学系を内蔵している。また、光学ヘッド部23には、それをディスクDの半径方向、即ち、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6を幅方向に沿って過る方向に移動させるための、例えば、リニアモータ機構により構成されたヘッド駆動機構25が付設されている。
【0037】
光学ヘッド部23に内蔵された光学系にあっては、図4に示される如く、レーザ光源30からのレーザ光ビームがコリメータ・レンズ31を介してハーフミラー32に入り、これを通過する。ハーフミラー32を通過したレーザ光ビームは、対物レンズ33に入り、この対物レンズ33により集束されて、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射せしめられる。
【0038】
対物レンズ33は、フォーカス調整用駆動コイル34及びトラッキング調整用駆動コイル35により、例えば、ディスクDに近接あるいはディスクDから離隔する方向、及び、ディスクDに入射するレーザ光ビームがディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に形成される環状記録トラックを横切る方向に移動するように位置制御されるものとなされており、それによって、ディスクDに入射するレーザ光ビームが、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に形成される環状記録トラックの位置に、適正なフォーカス状態のもとに適切なトラッキング関係をもってスポットを形成するようにされる。フォーカス調整用駆動コイル34には、端子36を通じてフォーカス制御信号SFDが供給され、また、トラッキング調整用駆動コイル35には、端子37を通じてトラッキング制御信号STDが供給される。
【0039】
レーザ光源30に付随してレーザ駆動部38が設けられており、レーザ駆動部38には、端子39を通じてパワー制御信号SPが供給されるとともに、端子40を通じて記録情報信号SRが供給される。レーザ駆動部38は、パワー制御信号SP及び記録情報信号SRに応じたレーザ駆動制御信号SLCを形成して、それをレーザ光源30に供給し、レーザ光源30から発せられるレーザ光ビームに対するレーザパワー制御及び強度変調を行う。それにより、レーザ光源30から発せられるレーザ光ビームが、端子39からのパワー制御信号SPに応じたパワーを有するとともに、端子40からの記録情報信号SRに応じて強度変調が行われるものとなす。
【0040】
パワー制御信号SPの供給及び記録情報信号SRの供給は、光学ヘッド部23により情報記録が行われる記録動作状態においては、端子39を通じてパワー制御信号SPが供給されるとともに端子40を通じて記録情報信号SRが供給され、光学ヘッド部23により情報読取りが行われる読取り動作状態においては、端子39を通じてパワー制御信号SPが供給されるが、記録情報信号SRが供給されないようにして行われる。
【0041】
端子39を通じて供給されるパワー制御信号SPは、記録動作状態のもとにあっては、レーザ光源30から発せられるレーザ光ビームを、端子40からの記録情報信号SRに応じた強度変調が行われないとしたとき、比較的大とされるパワーを有するものとなし、読取り動作時のもとにあっては、レーザ光源30から発せられるレーザ光ビームを、比較的小なる略一定のパワーを有するものとなすものとされる。それにより、レーザ光源30から発せられるレーザ光ビームは、記録動作時においては、比較的大とされるパワーを有するものとされるもとで記録情報信号SRに応じた強度変調がなされる記録用の光ビームとされ、一方、読取り動作状態においては、比較的小なる略一定のパワーを有する読取り用の光ビームとされる。
【0042】
そして、記録動作状態のもとにあっては、レーザ光源30からの記録用の光ビームが、後述される如くにして磁界発生部24がディスクDに所定の磁界を作用させるもとで、対物レンズ33を通じてディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射するものとされ、それにより、環状記録ゾーン6に記録情報信号SRに基づく情報の記録が、環状記録トラックが形成されるもとで行われる。また、それとともに、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射した記録用の光ビームは、環状記録ゾーン6に記録されたアドレスデータ情報に応じた強度変化を受けて反射され、再び対物レンズ33に入り、対物レンズ33を経てハーフミラー32で反射される。即ち、記録用の光ビームによる、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6からのアドレスデータ情報の読取りが行われるのである。
【0043】
ハーフミラー32で反射された記録用の光ビームは、その一部がハーフミラー41を通過し、さらに、半波長板42を経て偏光ビームスプリッタ43に入射するものとされ、また、他の一部がハーフミラー41で反射され、さらに、ミラー44で反射し、シリンドリカル・レンズ45通じて感光部46に入射する。感光部46は複数個、例えば、4個の光検出器を含んで構成され、感光部46を構成する4個の光検出器は、シリンドリカル・レンズ45を経た記録用の光ビームを受けて、その入射位置及び強度の変化に応じた電気信号を発生し、それらを出力信号Qa,Qb,Qc及びQdとして端子47,48,49及び50に夫々送出する。
【0044】
また、読取り動作状態のもとにあっては、レーザ光源30からの読取り用の光ビームが、対物レンズ33を通じてディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射する。ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射した読取用の光ビームは、環状記録ゾーン6に形成された環状記録トラックに対する追従状態及び環状記録ゾーン6に記録されたアドレスデータ情報に応じた強度変化と、環状記録ゾーン6における情報記録の状態に応じた偏光状態変化とを受けて反射され、再び対物レンズ33に入り、対物レンズ33を経てハーフミラー32で反射される。即ち、読取用の光ビームによる、環状記録ゾーン6に形成された環状記録トラックに対する追従状態を反映させたもとでの、環状記録ゾーン6に記録されたアドレスデータ情報及び他の情報の読取りが行われるのである。
【0045】
ハーフミラー32で反射された読取用の光ビームは、その一部がハーフミラー41を通過し、さらに、半波長板42を経て偏光ビームスプリッタ43に入射する。偏光ビームスプリッタ43に入射する読取用の光ビームは、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に情報記録がなされた記録部分と情報記録がなされていない非記録部分とに応じて偏光面の回転状態が異なるものとされて反射されて得られ、それにより、環状記録ゾーン6における記録部分と非記録部分とに応じて、互いに相違する第1の偏光面及び第2の偏光面を夫々有した二つの成分を含むものとされている。
【0046】
偏光ビームスプリッタ43においては、それに入射した読取用の光ビームにおける第1の偏光面を有した成分と第2の偏光面を有した成分とが分離され、それらのうちの一方がレンズ51を通じて感光部52に到達するものとされ、他方がレンズ53を通じて感光部54に到達するものとされる。感光部52及び感光部54は、例えば、夫々が1個の光検出器を含んで構成されるものとされ、感光部52を構成する光検出器が、第1及び第2の偏光面を有した成分のうちの一方に応じた電気信号を発生し、それを読取出力信号Qpとして端子55に送出し、また、感光部54を構成する光検出器が、第1及び第2の偏光面を有した成分のうちの他方に応じた電気信号を発生し、それを読取出力信号Qsとして端子56に送出する。
【0047】
また、ハーフミラー32で反射された読取用の光ビームの他の一部は、ハーフミラー41で反射され、さらに、ミラー44で反射し、シリンドリカル・レンズ45通じて感光部46に入射する。感光部46を構成する4個の光検出器は、シリンドリカル・レンズ45を経た読取用の光ビームを受けて、その入射位置及び強度の変化に応じた電気信号を発生し、それらを読取出力信号Qa,Qb,Qc及びQdとして端子47,48,49及び50に夫々送出する。
【0048】
このように構成される光学ヘッド部23は、ヘッド駆動機構25によって駆動され、ディスクDの回転に伴ってディスクDの径方向に移動せしめられるようにされており、それによって、対物レンズ33を通じてディスクDに入射するレーザ光ビームが、回転するディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6を適正に走査するものとされる。
【0049】
そして、上述の感光部46からの読取出力信号Qa,Qb,Qc及びQd,感光部52からの読取出力信号Qp、及び、感光部54からの読取出力信号Qsは、読取信号処理部60に供給される。読取信号処理部60にあっては、読取出力信号Qa,Qb,Qc及びQdに基づいて、フォーカスエラー信号SF,トラッキングエラー信号ST、及び、再生アドレスデータ信号SAが形成され、また、読取出力信号Qpと読取出力信号Qsとの差に基づいて、再生情報信号SIが形成される。
【0050】
読取信号処理部60から得られるフォーカスエラー信号SF及びトラッキングエラー信号STは、サーボ制御部61に供給され、また、読取信号処理部60から得られる再生アドレスデータ信号SAは、アドレスデコーダ部62に供給され、さらに、読取信号処理部60から得られる再生情報信号SIは、再生増幅部63に供給される。アドレスデコーダ部62からは再生アドレスデータ信号SAに基づいて再生されたアドレスデータDADが得られ、それが動作制御ユニット65に供給される。
【0051】再生増幅部63においては再生情報信号SIについての増幅及び波形等化処理が行われ、再生増幅部63を通じて得られる再生情報信号SI’が、波形整形部66と試し書き情報再生処理部67とに供給される。試し書き情報再生処理部67においては、再生情報信号SI’が、光学ヘッド部23によりディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に設けられた試し書き用記録トラック形成部7に記録された情報が読み取られて得られたものであるとき、再生情報信号SI’に基づく試し書き情報の再生が行われ、再生試し書き情報SWR’が得られる。そして、再生試し書き情報SWR’は動作制御ユニット65に供給される。
【0052】
また、波形整形部66による波形整形がなされた再生情報信号SI’は、デーコーダ部68に供給され、デーコーダ部68において、再生情報信号SI’に対する復調理処理,復号化処理等の各種の処理が行われ、再生情報SIDが得られる。そして、デーコーダ部68から得られる再生情報SIDは、情報処理部69に供給される。
【0053】
情報処理部69においては、再生情報SIDに基づいて、光学ヘッド部23によりディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6から読み取られたデータ情報についての再生出力である再生データ情報DR’,光学ヘッド部23によりディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aから読み取られた使用状態情報、及び、基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報についての再生出力である再生複合ゾーン情報DA、及び、光学ヘッド部23によりディスクDにおけるゾーン情報記録領域6AIから読み取られた記録状態情報、及び、標準値情報と温度補正情報とを含む媒体情報についての再生出力である再生複合媒体情報DBが、分離されて取り出される。そして、再生データ情報DR’は、情報出力端子70に導出され、また、再生複合ゾーン情報DA及び再生複合媒体情報DBの夫々は、動作制御ユニット65に供給される。
【0054】
また、図3に示される例にあっては、ディスクDの温度を検知すべくディスクDの周囲温度を検出する温度検出部71が備えられており、温度検出部71から得られる、実質的にディスクDの温度をあらわす温度検出出力信号SSが、動作制御ユニット65に供給される。さらに、動作制御ユニット65には、各種の操作部が含まれるものとされた操作ブロック72が接続されており、各種の操作部の操作に応じた操作制御信号CCが操作ブロック72から動作制御ユニット65に供給される。
【0055】
動作制御ユニット65からは、ディスク回転駆動部22にディスク装着部21を一定の回転速度をもって回転駆動する動作を行わせるための制御信号CM、及び、アドレスデコーダ部62から得られるアドレスデータDADが所望のものとなるように光学ヘッド部23を移動制御するための制御信号CHが、サーボ制御部61へと送出される。サーボ制御部61からは、読取信号処理部60からのフォーカスエラー信号SF及びトラッキングエラー信号STに基づいて形成されるフォーカス制御信号SFD及びトラッキング制御信号STDが送出され、それらが光学ヘッド部23における端子36及び37に夫々供給される。
【0056】
そして、記録動作状態のもとにあっては、動作制御ユニット65から制御信号CGが送出されて、それが磁界制御部73に供給される。磁界制御部73からは、制御信号CGに応じて磁界制御信号SGが送出され、それが磁界発生部24に供給される。それにより、磁界発生部24から磁界制御信号SGに応じた所定の磁界が発せられてディスクDに作用せしめられる。
【0057】
それとともに、動作制御ユニット65から記録用レーザパワー制御信号CPWがパワー制御信号形成部75に供給され、パワー制御信号形成部75から記録用レーザパワー制御信号CPWに基づくパワー制御信号SPが送出されて、それが光学ヘッド部23における端子39に供給される。さらに、端子76を通じて、ディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に記録されるべきデータ情報DRがエンコーダ部77に供給される。エンコーダ部77においては、データ情報DRが所定の符号化方式に従って符号化されるとともに、符号化されたデータ情報DRをあらわすデータ情報信号SDRが形成される。そして、エンコーダ部77から得られるデータ情報信号SDRは、選択部78に供給される。
【0058】
斯かる際には、動作制御ユニット65から選択部78に、エンコーダ部77から得られるデータ情報信号SDRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給され、それにより、エンコーダ部77からのデータ情報信号SDRが選択部78により取り出されて記録信号形成部79に供給される。その結果、記録信号形成部79においてエンコーダ部77からのデータ情報信号SDRに応じた記録情報信号SRが形成され、それが光学ヘッド部23における端子40に供給される。
【0059】
また、読取り動作状態のもとにあっては、動作制御ユニット65から読取り用レーザパワー制御信号CPRがパワー制御信号形成部75に供給され、パワー制御信号形成部75から読取り用レーザパワー制御信号CPRに基づくパワー制御信号SPが送出されて、それが光学ヘッド部23における端子39に供給される。斯かる際には、端子76を通じてのデータ情報DRのエンコーダ部77への供給、及び、動作制御ユニット65から選択部78への選択制御信号CSの供給はなされない。
【0060】
さらに、図3に示される例にあっては試し書き記録処理が行われる試し書き記録動作状態がとられるが、斯かる試し書き記録動作状態のもとにあっては、読取り動作状態及び記録動作状態が適宜選択的に設定れ、そのうち記録動作状態とされるとき、動作制御ユニット65から試し書き情報発生部80に、試し書き情報SWRを発生して選択部78に供給する動作を行わせるための制御信号CWが供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される状態、及び、動作制御ユニット65から基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報SZが送出されて選択部78に供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、動作制御ユニット65からのゾーン情報SZを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される状態が選択的にとられる。
【0061】
それにより、試し書き記録動作状態のもとにおいて記録動作状態とされるときには、試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRが選択部78により取り出されて記録信号形成部79に供給され、記録信号形成部79において試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRに応じた記録情報信号SRが形成され、それが光学ヘッド部23における端子40に供給される動作と、動作制御ユニット65からのゾーン情報SZが選択部78により取り出されて記録信号形成部79に供給され、記録信号形成部79において動作制御ユニット65からのゾーン情報SZに応じた記録情報信号SRが形成され、それが光学ヘッド部23における端子40に供給される動作とが、選択的に行われる。
【0062】
このような、記録動作状態,読取り動作状態、及び、試し書き記録動作状態は、例えば、動作制御ユニット65に接続された操作ブロック72における所定の操作部が操作され、その操作に応じた操作制御信号CCが操作ブロック72から動作制御ユニット65に供給されることにより、選択的に設定される。
【0063】
斯かるもとで、動作制御ユニット65,パワー制御信号形成部75及び光学ヘッド部23におけるレーザ駆動部38が含まれる部分によって、光学ヘッド部23からディスクDの記録面部5における環状記録ゾーン6に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を行うパワー制御部が構成されており、また、動作制御ユニット65及び操作ブロック72が含まれる部分によって、光学ヘッド部23に情報記録を行う動作状態と情報読取りを行う動作状態とを選択的にとらせる動作状態制御部が構成されていることになる。
【0064】
そして、試し書き記録動作状態がとられて、試し書き記録処理が行われる際には、先ず、読取り動作状態が設定され、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置がゾーン情報記録領域6AIに到達せしめられるサーチ動作が行われて、光学ヘッド部23によりディスクDにおけるゾーン情報記録領域6AIに記録された記録状態情報及び標準値情報と温度補正情報とを含む媒体情報の読取りが行われる。それにより、情報処理部69から記録状態情報及び標準値情報と温度補正情報とを含む媒体情報についての再生出力である再生複合媒体情報DBが得られて、動作制御ユニット65に供給される。
【0065】
動作制御ユニット65は、再生複合媒体情報DBを取り込んで、それに含まれる記録状態情報により、ディスクDの記録面部5における各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されているか否かを検知する。そして、各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていない場合、即ち、ディスクDがその記録面部5についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合にあっては、再生複合媒体情報DBに含まれる標準値情報を検出し、検出された標準値情報を、それがあらわす値より所定の値α(例えば、検出された標準値情報があらわす値の10%に相当する値)だけ大なる値から所定の値αだけ小なる値までの範囲において複数段階(例えば、10段階)に設定される異なった値を順次あらわす、複数の改変標準値情報に変化させて記憶する。それにより、試し書き記録に際しての記録用の光ビームのパワー変化範囲が設定される。
【0066】
次に、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置が記録面部5における複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に到達せしめられるサーチ動作が行われ、斯かるサーチ動作後、記録動作状態が設定される。この記録動作状態のもとでは、動作制御ユニット65から、記憶された複数の改変標準値情報に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPWが順次パワー制御信号形成部75に供給され、さらに、動作制御ユニット65から試し書き情報発生部80に、試し書き情報SWRを発生して選択部78に供給する動作を行わせるための制御信号CWが供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される。
【0067】
それにより、光学ヘッド部23から複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に入射する記録用の光ビームが、複数の改変標準値情報に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPWに従った光ビームパワー制御を受けるものとされたもとで、試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRに従った強度変調がなされるものとされて、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に試し書き情報SWRが記録される試し書き記録が行われる。
【0068】
試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRの送出が終了して、試し書き記録が完了すると、再び読取り動作状態が設定され、光学ヘッド部23により試し書き記録が行われた試し書き用記録トラック形成部7からそれに記録された試し書き情報SWRの読取りが行われる。それにより、試し書き情報再生処理部67から再生試し書き情報SWR’が得られて、それが動作制御ユニット65に供給される。
【0069】
動作制御ユニット65は、再生試し書き情報SWR’を取り込んで、例えば、その平均値レベル等に基づいて、試し書き用記録トラック形成部7における記録用の光ビームが最適記録パワーを有したもとでの試し書き記録がなされた部分、即ち、最適試し書き記録部分から再生された再生試し書き情報SWR’を検出し、その最適試し書き記録部分に対応する最適改変標準値情報を検知する。斯かる際、最適試し書き記録部分に直接的に対応する最適改変標準値情報が得られない場合には、最適試し書き記録部分の前後の部分に夫々対応する二つの改変標準値情報に関する補間処理を行って、最適改変標準値情報を間接的に得る。
【0070】
そして、動作制御ユニット65は、このようにして得た最適改変標準値情報を、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6のうちの一つについての基準値情報として設定して記憶する。また、この時、動作制御ユニット65は、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報を記憶する。
【0071】
このようにして行われる試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の全部についてなされるまで繰り返され、それにより、動作制御ユニット65において、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の夫々についての基準値情報とディスク温度情報が記憶される。
【0072】
そして、試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが全環状記録ゾーン6についてなされると、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置が記録面部5における複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達せしめられるサーチ動作が行われ、斯かるサーチ動作後、記録動作状態が設定される。この記録動作状態のもとでは、動作制御ユニット65から、それに記憶された基準値情報のうちのサーチされた環状記録ゾーン6に対応するものに基づく記録用レーザパワー制御信号CPWがパワー制御信号形成部75に供給され、さらに、動作制御ユニット65から、それに記憶された基準値情報及びディスク温度情報のうちのサーチされた環状記録ゾーン6に対応するものが、ゾーン情報SZとして選択部78に供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、動作制御ユニット65からのゾーン情報SZを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される。
【0073】
それにより、光学ヘッド部23から複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに入射する記録用の光ビームが、その環状記録ゾーン6に対応する基準値情報に基づく記録用レーザパワー制御信号CPWに従った光ビームパワー制御を受けるものとされたもとで、動作制御ユニット65からのゾーン情報SPTに従った強度変調がなされるものとされて、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに、基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報が記録される。
【0074】
このようにして行われる環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aへの基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報の記録が、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の全部についてなされるまで繰り返され、それにより、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の夫々に設けられたゾーン情報記録領域6Aに、その環状記録ゾーン6についての基準値情報及びディスク温度情報を含むゾーン情報が記録されることになる。
【0075】
その後、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置がゾーン情報記録領域6AIに到達せしめられるサーチ動作が行われ、斯かるサーチ動作後、記録動作状態が設定される。この記録動作状態のもとでは、動作制御ユニット65から、記録用レーザパワー制御信号CPWがパワー制御信号形成部75に供給され、さらに、動作制御ユニット65から各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわす記録状態情報SRCが選択部78に供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、動作制御ユニット65からの記録状態情報SRCを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される。
【0076】
それにより、光学ヘッド部23からゾーン情報記録領域6AIに入射する記録用の光ビームが、記録用レーザパワー制御信号CPWに従った光ビームパワー制御を受けるものとされたもとで、動作制御ユニット65からの記録状態情報SRCに従った強度変調がなされるものとされて、ゾーン情報記録領域6AIにおける記録状態情報についての書換え記録が行われ、ゾーン情報記録領域6AIの一部分に各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわす記録状態情報SRCが新たに記録される。
【0077】
一方、動作制御ユニット65において、再生複合媒体情報DBに含まれる記録状態情報についての再生出力に基づき、各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることが検知された場合、即ち、ディスクDがその記録面部5についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合にあっては、動作制御ユニット65は、再生複合媒体情報DBに含まれる温度補正情報を検出して記憶する。
【0078】
次に、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置が記録面部5における複数の環状記録ゾーン6のうちの、そのゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報が、当該環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわしているもの、即ち、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達せしめられるサーチ動作が行われ、光学ヘッド部23によりディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報の読取りが行われる。それにより、情報処理部69から基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報についての再生出力である再生複合ゾーン情報DAが得られて、動作制御ユニット65に供給される。
【0079】
動作制御ユニット65は、再生複合ゾーン情報DAを取り込んで、それに含まれる基準値情報とディスク温度情報とを検出し、それらを記憶する。また、動作制御ユニット65は、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取り込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわす新たなディスク温度情報を記憶する。
【0080】
そして、動作制御ユニット65は、記憶された基準値情報についての、再生複合ゾーン情報DAから検出されたディスク温度情報と新たなディスク温度情報と温度補正情報とに基づく温度補正を行い、補正された基準値情報を得る。斯かる基準値情報についての温度補正は、再生複合ゾーン情報DAから検出されたディスク温度情報と新たなディスク温度情報とが夫々あらわすディスク温度の差を求め、基準値情報に対し、求められたディスク温度差をもって温度補正情報に従った補正処理を施すことにより行われる。
【0081】
続いて、動作制御ユニット65は、補正された基準値情報を、それがあらわす値より所定の値β(例えば、所定の値αより小)だけ大なる値から所定の値βだけ小なる値までの範囲において複数段階(例えば、6〜7段階)に設定される異なった値を順次あらわす、複数の改変基準値情報に変化させて記憶する。それにより、試し書き記録に際しての記録用の光ビームのパワー変化範囲が設定される。
【0082】
次に、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置が、ゾーン情報の読取りが行われたゾーン情報記録領域6Aを含む既使用の環状記録ゾーン6に設けられた試し書き用記録トラック形成部7に到達せしめられるサーチ動作が行われ、斯かるサーチ動作後、記録動作状態が設定される。この記録動作状態のもとでは、動作制御ユニット65から、記憶された複数の改変基準値情報に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPWが順次パワー制御信号形成部75に供給され、さらに、動作制御ユニット65から試し書き情報発生部80に、試し書き情報SWRを発生して選択部78に供給する動作を行わせるための制御信号CWが供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される。
【0083】
それにより、光学ヘッド部23から既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に入射する記録用の光ビームが、複数の改変基準値情報に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPWに従った光ビームパワー制御を受けるものとされたもとで、試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRに従った強度変調がなされるものとされて、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に試し書き情報SWRが記録される試し書き記録が行われる。
【0084】
試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRの送出が終了して、試し書き記録が完了すると、再び読取り動作状態が設定され、光学ヘッド部23により試し書き記録が行われた試し書き用記録トラック形成部7からそれに記録された試し書き情報SWRの読取りが行われる。それにより、試し書き情報再生処理部67から再生試し書き情報SWR’が得られて、それが動作制御ユニット65に供給される。
【0085】
動作制御ユニット65は、再生試し書き情報SWR’を取り込んで、例えば、その平均値レベル等に基づいて、試し書き用記録トラック形成部7における記録用の光ビームが最適記録パワーを有したもとでの試し書き記録がなされた部分、即ち、最適試し書き記録部分から再生された再生試し書き情報SWR’を検出し、その最適試し書き記録部分に対応する最適改変基準値情報を検知する。斯かる際、最適試し書き記録部分に直接的に対応する最適改変基準値情報が得られない場合には、最適試し書き記録部分の前後の部分に夫々対応する二つの改変基準値情報に関する補間処理を行って、最適改変基準値情報を間接的に得る。
【0086】
そして、動作制御ユニット65は、このようにして得た最適改変基準値情報を、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の一つについての更新された基準値情報として設定して記憶する。また、この時、動作制御ユニット65は、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報を記憶する。
【0087】
このようにして行われる試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされるまで繰り返され、それにより、動作制御ユニット65において、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の夫々についての更新された基準値情報とディスク温度情報とが記憶される。
【0088】
そして、試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされると、動作制御ユニット65から送出される制御信号CHに応じて、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置が記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達せしめられるサーチ動作が行われ、斯かるサーチ動作後、記録動作状態が設定される。この記録動作状態のもとでは、動作制御ユニット65から、更新された基準値情報のうちのサーチされた既使用の環状記録ゾーン6に対応するものに基づく記録用レーザパワー制御信号CPWがパワー制御信号形成部75に供給され、さらに、動作制御ユニット65から、更新された基準値情報及びディスク温度情報のうちのサーチされた既使用の環状記録ゾーン6に対応するものが、ゾーン情報SZとして選択部78に供給されるとともに、動作制御ユニット65から選択部78に、動作制御ユニット65からのゾーン情報SZを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSが供給される。
【0089】
それにより、光学ヘッド部23から既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに入射する記録用の光ビームが、その環状記録ゾーン6に対応する更新された基準値情報に基づく記録用レーザパワー制御信号CPWに従った光ビームパワー制御を受けるものとされたもとで、動作制御ユニット65からのゾーン情報SZに従った強度変調がなされるものとされて、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aにおけるゾーン情報についての書換え記録が行われ、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに更新された基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報が新たに記録される。
【0090】
このようにして行われる既使用の環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aへの更新された基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報の新たな記録が、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされるまで繰り返され、それにより、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の夫々に設けられたゾーン情報記録領域6Aに、その環状記録ゾーン6についての更新された基準値情報及びディスク温度情報を含むゾーン情報が記録されることになる。
【0091】
上述の如くの動作を行う動作制御ユニット65は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成され、その際、マイクロコンピュータがディスクDが用いられたもとでの試し書き記録処理にあたって実行する制御プログラムは、例えば、図5及び図6に示されるフローチャートによりあらわされるものとされる。
【0092】
図5に示されるフローチャートによりあらわされる制御プログラムにあっては、スタート後、ステップ81において、制御信号CMのサーボ制御部61への送出及び読取り用レーザパワー制御信号CPRのパワー制御信号形成部75への送出を行って、読取り動作状態を設定する。続いて、ステップ82において、ゾーン情報記録領域6AIに対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置をゾーン情報記録領域6AIに到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0093】
その後、ステップ83において、情報処理部69からの再生複合媒体情報DBを取り込み、続くステップ84において、再生複合媒体情報DBに含まれる記録状態情報SRCに基づいて、ディスクDの記録面部5における各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報(SZ)が記録されているか否かを判断する。
【0094】
その結果、ゾーン情報が記録されていない場合には、ステップ85において、再生複合媒体情報DBに含まれる標準値情報(Va)を検出し、続くステップ86において、検出された標準値情報(Va)を、それがあらわす値より所定の値αだけ大なる値から所定の値αだけ小なる値までの範囲において複数段階に設定される異なった値を順次あらわす、複数の改変された標準値情報に変化させて記憶し、試し書き記録に際しての記録用の光ビームのパワー変化範囲を設定する。
【0095】
次に、ステップ87において、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置を複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0096】
その後、ステップ88において、記憶された複数の改変された標準値情報(Va)に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPW,試し書き情報発生部80に試し書き情報SWRを発生して選択部78に供給する動作を行わせるための制御信号CW、及び、選択部78に試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSを送出して、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に試し書き情報SWRが記録されることになる試し書き記録が行われる記録動作状態を設定する。
【0097】
そして、ステップ89において、試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRの送出が終了したか否かを判断する。その結果、試し書き情報SWRの送出が終了していない場合には、ステップ88での動作を継続し、試し書き情報SWRの送出が終了したときには、ステップ90に進む。
【0098】
ステップ90においては、読取り用レーザパワー制御信号CPRをパワー制御信号形成部75に送出して読取り動作状態を設定し、光学ヘッド部23により試し書き記録が行われた試し書き用記録トラック形成部7からそれに記録された試し書き情報SWRの読取りが行われる状態となす。そして、ステップ91において、試し書き情報再生処理部67から得られる再生試し書き情報SWR’を取込み、続くステップ92において、再生試し書き情報SWR’に基づき、複数の改変された標準値情報中に、最適試し書き記録部分に対応する最適改変標準値情報が有るか否かを判断する。
【0099】
ステップ92での判断の結果、最適改変標準値情報が有る場合には、ステップ94に直接的に進み、また、最適改変標準値情報が無い場合、即ち、最適改変標準値情報が直接的には得られない場合には、ステップ93において、最適試し書き記録部分の前後の部分に夫々対応する二つの改変された標準値情報に関する補間処理を行って、最適改変標準値情報を間接的に得た後、ステップ94に進む。ステップ94においては、得られた最適改変標準値情報を基準値情報(Vb)として設定する。さらに、ステップ95において、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取り込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報(Ts)を記憶する。
【0100】
次に、ステップ96において、試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の全部についてなされたか否かを判断し、複数の環状記録ゾーン6の全部についてなされていない場合には、ステップ87に戻って、それ以降の各ステップを繰り返し、複数の環状記録ゾーン6の全部についてなされた場合には、ステップ97に進む。
【0101】
ステップ97においては、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置を複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0102】
その後、ステップ98において、記憶された基準値情報(Vb)のうちのサーチされた環状記録ゾーン6に対応するものに応じた記録用レーザパワー制御信号CPW,記憶された基準値情報(Vb)及びディスク温度情報(Ts)のうちのサーチされた環状記録ゾーン6に対応するものに基づくゾーン情報SZ、及び、選択部78にゾーン情報SZを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSを送出して、複数の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに、基準値情報(Vb)とディスク温度情報(Ts)とを含むゾーン情報SZが記録されることになる記録動作状態を設定する。
【0103】
続いて、ステップ99において、環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aへの基準値情報(Vb)とディスク温度情報(Ts)とを含むゾーン情報SZの記録が、ディスクDの記録面部5における複数の環状記録ゾーン6の全部について行われたか否かを判断し、複数の環状記録ゾーン6の全部については行われていない場合には、ステップ97に戻ってステップ97及び98を繰り返し、複数の環状記録ゾーン6の全部について行われた場合には、ステップ100に進む。
【0104】
ステップ100においては、ゾーン情報記録領域6AIに対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置をゾーン情報記録領域6AIに到達させるサーチ動作が行われる状態となす。そして、ステップ101において、記録用レーザパワー制御信号CPW,各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわすものとされた記録状態情報SRC、及び、選択部78に記録状態情報SRCを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSを送出して、ゾーン情報記録領域6AIにおいて記録状態情報SRCについての書換え記録が行われ、ゾーン情報記録領域6AIに、各環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aにゾーン情報が記録されていることをあらわすものとされた記録状態情報SRCが、記録されることになる記録動作状態を設定して、プログラムを終了する。
【0105】
また、ステップ84での判断の結果、ゾーン情報が記録されている場合には、ステップ103において、再生複合媒体情報DBに含まれる温度補正情報(TK)を検出して記憶し、続くステップ104において、基準値処理を行い、情報処理部69からの再生複合ゾーン情報DAに含まれるものとして検知される基準値情報に温度補正が施されたものとされる、補正された基準値情報(Vb’)を得る(基準値処理については、後に、図6に示されるフローチャートが参照されての説明がなされる)。
【0106】
そして、ステップ105において、補正された基準値情報(Vb’)を、それがあらわす値より所定の値βだけ大なる値から所定の値βだけ小なる値までの範囲において複数段階に設定される異なった値を順次あらわす、複数の改変された基準値情報に変化させて記憶し、試し書き記録に際しての記録用の光ビームのパワー変化範囲を設定する。
【0107】
次に、ステップ106において、複数の環状記録ゾーン6のうちの、そのゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報が当該環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわしているもの、即ち、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置を既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0108】
その後、ステップ107において、記憶された複数の改変された基準値情報(Vb’)に夫々対応する記録用レーザパワー制御信号CPW,試し書き情報発生部80に試し書き情報SWRを発生して選択部78に供給する動作を行わせるための制御信号CW、及び、選択部78に試し書き情報発生部80から得られる試し書き情報SWRを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSを送出して、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられた試し書き用記録トラック形成部7に試し書き情報SWRが記録されることになる試し書き記録が行われる記録動作状態を設定する。
【0109】
そして、ステップ108において、試し書き情報発生部80からの試し書き情報SWRの送出が終了したか否かを判断する。その結果、試し書き情報SWRの送出が終了していない場合には、ステップ107での動作を継続し、試し書き情報SWRの送出が終了したときには、ステップ109に進む。
【0110】
ステップ109においては、読取り用レーザパワー制御信号CPRをパワー制御信号形成部75に送出して読取り動作状態を設定し、光学ヘッド部23により試し書き記録が行われた試し書き用記録トラック形成部7からそれに記録された試し書き情報SWRの読取りが行われる状態となす。そして、ステップ110において、試し書き情報再生処理部67から得られる再生試し書き情報SWR’を取込み、続くステップ111において、再生試し書き情報SWR’に基づき、複数の改変された基準値情報中に、最適試し書き記録部分に対応する最適改変基準値情報が有るか否かを判断する。
【0111】
ステップ111での判断の結果、最適改変基準値情報が有る場合には、ステップ113に直接的に進み、また、最適改変基準値情報が無い場合、即ち、最適改変基準値情報が直接的には得られない場合には、ステップ112において、最適試し書き記録部分の前後の部分に夫々対応する二つの改変された基準値情報に関する補間処理を行って、最適改変基準値情報を間接的に得た後、ステップ113に進む。ステップ113においては、得られた最適改変基準値情報を更新された基準値情報(Vb)として設定する。さらに、ステップ114において、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取り込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報(Ts)を記憶する。
【0112】
次に、ステップ115において、試し書き記録及び試し書き記録により記録された試し書き情報SWRの読取りが、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされたか否かを判断し、既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされていない場合には、ステップ104に戻って、それ以降の各ステップを繰り返し、既使用の環状記録ゾーン6の全部についてなされた場合には、ステップ116に進む。
【0113】
ステップ116においては、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置を既使用の環状記録ゾーン6のうちの一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0114】
その後、ステップ117において、更新された基準値情報(Vb)のうちのサーチされた既使用の環状記録ゾーン6に対応するものに応じたレーザパワー制御信号CPW,更新された基準値情報(Vb)及びディスク温度情報(Ts)のうちのサーチされた既使用の環状記録ゾーン6に対応するものに基づくゾーン情報SZ、及び、選択部78にゾーン情報SZを選択して取り出す動作を行わせるものとされた選択制御信号CSを送出して、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aにおけるゾーン情報SZの更新記録が行われ、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに、更新された基準値情報(Vb)とディスク温度情報(Ts)とを含むゾーン情報SZが新たに記録されることになる記録動作状態を設定する。
【0115】
続いて、ステップ118において、環状記録ゾーン6に設けられたゾーン情報記録領域6Aへの更新された基準値情報(Vb)とディスク温度情報(Ts)とを含むゾーン情報SZの新たな記録が、ディスクDの記録面部5における既使用の環状記録ゾーン6の全部について行われたか否かを判断し、既使用の環状記録ゾーン6の全部については行われていない場合には、ステップ116に戻ってステップ116及び117を繰り返し、既使用の環状記録ゾーン6の全部について行われた場合には、プログラムを終了する。
【0116】
なお、上述の如くにして行われる試し書き記録処理が終了した後には、少なくとも一つの環状記録ゾーン6に対するデータ情報DRについての記録が、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報に応じた光ビームパワー制御を受けて、最適記録パワーを有するものとされた記録用の光ビームにより行われる。その際、データ情報DRについての記録がなされた環状記録ゾーン6が始めて使用されたものである場合には、当該環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報についての書換え記録が行われ、使用状態情報が当該環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわすものとされるが、斯かる環状記録ゾーン6におけるゾーン情報記録領域6Aに記録された使用状態情報についての書換え記録は、図示が省略されているが、動作制御ユニット65から環状記録ゾーン6がデータ情報の記録に使用されたことをあらわすものとされた使用状態情報が選択部78に供給されるもとで、ゾーン情報記録領域6AIにおける記録状態情報SRCの書換え記録の場合と同様に行われる。
【0117】
図5に示されるフローチャートによりあらわされる制御プログラムにおけるステップ104において行われる基準値処理は、例えば、図6に示されるフローチャートによりあらわされる制御プログラムに従ってなされる。
【0118】
図6のフローチャートによりあらわされる制御プログラムにおいては、スタート後、ステップ121において、状態フラッグFtが“0”に設定され、続くステップ122において、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに対応する制御信号CHをサーボ制御部61に送出して、光学ヘッド部23からの光ビームのディスクDの記録面部5に対する入射位置を既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに到達させるサーチ動作が行われる状態となす。
【0119】
その後、ステップ123において、読取り用レーザパワー制御信号CPRをパワー制御信号形成部75に送出して、既使用の環状記録ゾーン6の一つに設けられたゾーン情報記録領域6Aに記録された基準値情報とディスク温度情報とを含むゾーン情報が読み取られることになる読取り動作状態を設定し、それにより、情報処理部69から得られる再生複合ゾーン情報DAを取り込む。続いて、ステップ124において、再生複合ゾーン情報DAに含まれるゾーン情報を形成する基準値情報(Vb)とディスク温度情報(Ts)とを検出して記憶する。さらに、ステップ125において、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取り込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報(Ts)を記憶する。
【0120】
そして、ステップ126において、状態フラッグFtが“1”であるか否かを判断し、状態フラッグFtが“1”でない場合には、ステップ127において、記憶された基準値情報(Vb)についての、再生複合ゾーン情報DAから検出されたディスク温度情報(Ts)と新たなディスク温度情報(Ts)と温度補正情報(TK)とに基づく温度補正を行い、補正された基準値情報(Vb’)を得る。
【0121】
続いて、ステップ128において、状態フラッグFtが“1”であるか否かを判断し、状態フラッグFtが“1”である場合には、ステップ125に戻り、状態フラッグFtが“1”でない場合には、ステップ129において、状態フラッグFtを“1”に設定した後、ステップ125に戻る。
【0122】
また、ステップ126での判断の結果、状態フラッグFtが“1”である場合には、ステップ130において、温度検出部71からの温度検出出力信号SSを取り込み、温度検出出力信号SSが示す温度をあらわすディスク温度情報(Ts)を得て、ディスク温度情報Tsの変化が所定以上であるか否かを判断する。その結果、ディスク温度情報Tsの変化が所定以上である場合には、ステップ127に進み、ディスク温度情報Tsの変化が所定以上でない場合には、ステップ131において、ステップ127で補正された基準値情報(Vb’)が得られてから所定時間が経過したか否かを判断する。その結果、所定時間が経過していなければステップ125に戻り、所定時間が経過していれば、プログラムを終了する。
【0123】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明に係る情報記録再生装置もしくは情報記録再生装置による試し書き方法によれば、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられるディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合には、複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域もゾーン情報が記録されていない状態にあって、例えば、全環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理が行われることになり、この全環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理は、ゾーン情報記録領域のうちの一つから読み出された標準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた光ビームが各環状記録ゾーンに入射せしめられて、試し書き記録が行われ、さらには、それにより環状記録ゾーンに記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じたものとされる基準値情報を含むゾーン情報が、各環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域に記録されることにより実施される。
【0124】
また、ディスク装着部に装着されてディスク回転駆動部により回転せしめられるディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきとき、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合にあっては、各環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域にはゾーン情報が記録されていて、所定の環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理が行われることになり、この所定の環状記録ゾーンを対象とした試し書き記録処理は、例えば、当該環状記録ゾーンに設けられたゾーン情報記録領域から読み取られた基準値情報に基づく光ビームパワー制御を受けた光ビームが当該環状記録ゾーンに入射せしめられて、試し書き記録が行われ、さらには、それにより環状記録ゾーンに記録された情報が読み取られて得られる読取出力信号の状態に応じたものとされる更新された基準値情報を含むゾーン情報が、当該環状記録ゾーンにおけるゾーン情報記録領域に記録されることにより実施され、斯かる試し書き記録処理は、例えば、実質的な使用がなされていない未使用状態にある環状記録ゾーンについては実施されない。
【0125】
このようにされることにより、ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する情報の記録に際して行われる試し書き記録処理の回数が低減されるとともに、1回の試し書き記録処理に要される時間が効果的に短縮され、かつ、試し書き記録処理における精度の向上が図られることになり、さらに、各環状記録ゾーンにおける試し書き用記録部分とそれ以外の情報記録がなされる部分との間の書換え使用回数の差が小とされることになる。
【0126】
また、特に、本発明に係る情報記録再生装置にあっては、ディスク状記録媒体についての試し書き記録処理が行われるべきときには、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始される状況におかれる場合における各環状記録ゾーンを対象にした試し書き記録処理、あるいは、ディスク状記録媒体がその記録面部についての実質的な使用が開始された後の状態にある場合における所定の環状記録ゾーンを対象にした試し書き記録処理が、パワー制御部及び動作状態制御部が主導的な役割を果たすものとされるもとで、確実に実行される
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録再生装置もしくは情報記録再生装置による試し書き方法に使用されるディスク状記録媒体の一例の説明に供される概略構成図である。
【図2】図1に示されるディスク状記録媒体の部分を拡大して示す部分拡大概略構成図である。
【図3】本発明に係る情報記録再生装置によるた試し書き方法の実施に用いられる、本発明に係る情報記録再生装置の一例の要部の構成を示すブロック構成図である。
【図4】図3に示される本発明に係る情報記録再生装置の一例の要部における光学ヘッド部の具体構成例を示す概略構成図である。
【図5】図3に示される本発明に係る情報記録再生装置の一例における動作制御ユニットがマイクロコンピュータが用いられて構成される場合における、当該マイクロコンピュータが試し書き記録処理にあたって実行する制御プログラムをあらわすフローチャートである。
【図6】図3に示される本発明に係る情報記録再生装置の一例における動作制御ユニットがマイクロコンピュータが用いられて構成される場合における、当該マイクロコンピュータが試し書き記録処理にあたって実行する制御プログラムをあらわすフローチャートである。
【図7】ディスク状記録媒体に光ビームによる情報記録がなされるにあたっての、動作時間とディスク状記録媒体の周囲温度との関係をあらわすグラフである。
【図8】ディスク状記録媒体に光ビームによる情報記録がなされるにあたっての、動作時間と光ビームについての最適記録パワーとの関係をあらわすグラフである。
【図9】ディスク状記録媒体に光ビームによる情報記録がなされるにあたっての、使用回数と光ビームについての最適記録パワーとの関係をあらわすグラフである。
【符号の説明】
D ディスク
1 中央孔
2 記録面形成部
5 記録面部
6 環状記録ゾーン
6A ゾーン情報記録領域
7 試し書き用記録トラック形成部
21 ディスク装着部
22 ディスク回転駆動部
23 光学ヘッド部
24 磁界発生部
25 ヘッド駆動機構
30 レーザ光源
33 対物レンズ
34 フォーカス調整用駆動コイル
35 トラッキング調整用駆動コイル
38 レーザ駆動部
43 偏光ビームスプリッタ
46,52,54 感光部
60 読取信号処理部
61 サーボ制御部
62 アドレスデコーダ部
63 再生増幅部
65 動作制御ユニット
67 試し書き情報再生処理部
68 デコーダ部
69 情報処理部
71 温度検出部
72 操作ブロック
75 パワー制御信号形成部
77 エンコーダ部
78 選択部
79 記録信号形成部
80 試し書き情報発生部

Claims (10)

  1. 中央孔を包囲する記録面部が上記中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、該複数の環状記録ゾーンの夫々に各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、該ゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が上記記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、
    該ディスク装着部に装着された上記ディスク状記録媒体を上記中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、
    上記ディスク装着部に装着されて上記ディスク回転駆動部により回転せしめられている上記ディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及び上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部と、
    上記光学ヘッド部から上記ディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を、上記ディスク状記録媒体における複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報を用いて行い、また、上記ディスク状記録媒体における複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、該基準値情報を用いて行うパワー制御部と、
    上記光学ヘッド部に、上記パワー制御部が上記標準値情報を用いて光ビームパワー制御を行うもとでの、上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する試し書き記録、あるいは、上記パワー制御部が上記基準値情報を用いて光ビームパワー制御を行うもとでの、上記ディスク状記録媒体における複数の環状記録ゾーンのうちのデータ情報の記録に使用されたものに対する試し書き記録を行う状態をとらせる動作状態制御部と、
    を備えて構成される情報記録再生装置。
  2. 上記動作状態制御部が、上記光学ヘッド部に、上記試し書き記録により上記環状記録ゾーンに記録された情報を読み取る試し書き情報読取り状態、さらには、該試し書き情報読取り状態のもとで得られる読取出力信号の状態に応じたものとされる新たな基準値情報を含むゾーン情報を、上記ディスク状記録媒体に設けられたゾーン情報記録領域に記録するゾーン記録状態をとらせることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 上記ディスク状記録媒体に記録されるゾーン情報が、上記基準値情報に加えて、該基準値情報に付随する媒体温度情報を含むとともに、上記ディスク状記録媒体に記録される媒体情報が、上記標準値情報に加えて、上記媒体温度に応じた補正に用いられる温度補正情報を含み、上記動作状態制御部が、上記温度補正情報に基づいて上記基準値情報を補正することを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  4. 上記ディスク状記録媒体における媒体情報が記録された部分を含むゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記ゾーン情報及び媒体情報に加えて、上記環状記録ゾーンに設けられたゾーン情報記録領域における基準値情報の記録の有無をあらわす記録状態情報が記録されるものとされ、上記動作状態制御部による試し書き記録処理が、上記記録状態情報が利用されて行われることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  5. 上記パワー制御部が、上記光学ヘッド部により試し書き記録が行われるに際しての光ビームパワー制御を、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生された標準値情報もしくは基準値情報を複数段階に設定される異なった値を順次 あらわすものに変化させて用いることにより行うものとされることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  6. 上記パワー制御部が、上記試し書き情報読取り状態におかれた上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて、上記光学ヘッド部が試し書き記録を行う状態におかれたもとで上記光学ヘッド部からディスク状記録媒体に入射する光ビームの最適記録パワー状態を検知し、該最適記録パワー状態を達成する光ビームパワー制御に対応する、複数段階に設定される異なった値のうちの一つをあらわす標準値情報もしくは基準値情報を、新たな基準値情報となすものとされることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  7. 中央孔を包囲する記録面部が上記中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、該複数の環状記録ゾーンの夫々に、各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、該ゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が上記記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、
    該ディスク装着部に装着された上記ディスク状記録媒体を上記中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、
    上記ディスク装着部に装着されて上記ディスク回転駆動部により回転せしめられている上記ディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及び上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部と、
    上記光学ヘッド部から上記ディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を、上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報があらわす値を所定の範囲内において順次変化させて行い、また、上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、該基準値情報があらわす値を上記所定の範囲より小なる範囲内において順次変化させて行うパワー制御部と、
    該パワー制御部による上記基準値情報もしくは上記基準値情報が用いられて光ビームパワー制御が行われるもとで、上記光学ヘッド部に上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する試し書き記録を行わせる動作状態制御部と、
    を備えて構成される情報記録再生装置。
  8. 中央孔を包囲する記録面部が上記中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、該複数の環状記録ゾーンの夫々に、各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、該ゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が上記記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、
    該ディスク装着部に装着された上記ディスク状記録媒体を上記中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、
    上記ディスク装着部に装着されて上記ディスク回転駆動部により回転せしめられている上記ディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、上記ディスク状記録媒体における環状記 録ゾーンに情報を記録する情報記録及び上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部と、
    上記光学ヘッド部から上記ディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を、上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報があらわす値を複数段階をもって変化させて行い、また、上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、該基準値情報があらわす値を上記複数段階より少なる段階をもって変化させて行うパワー制御部と、
    該パワー制御部による上記基準値情報もしくは上記基準値情報が用いられて光ビームパワー制御が行われるもとで、上記光学ヘッド部に上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに対する試し書き記録を行わせる動作状態制御部と
    を備えて構成される情報記録再生装置。
  9. 中央孔を包囲する記録面部が上記中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、該複数の環状記録ゾーンの夫々に各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、該ゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記記録面部に対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が上記記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされ、さらに、上記環状記録ゾーンの夫々に試し書き用記録部が設けられて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、該ディスク装着部に装着された上記ディスク状記録媒体を上記中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、上記ディスク装着部に装着されて上記ディスク回転駆動部により回転せしめられている上記ディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及び上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部とを備えて構成される情報記録再生装置を用い、
    上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、上記光学ヘッド部から上記ディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報を用いて行うもとで、上記複数の環状記録ゾーンに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行し、また、上記複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、上記光ビームパワー制御を上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報を用いて行うもとで、上記複数の環状記録ゾーンのうちのデータ情報の記録に使用されたものに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行することを特徴とする情報記録再生装置による試し書き方法。
  10. 中央孔を包囲する記録面部が上記中央孔を取り巻く同心円状に配された複数の環状記録ゾーンに区分され、該複数の環状記録ゾーンの夫々に、各環状記録ゾーンに対する光ビームによる情報記録に際しての光ビームパワー制御に用いられるべき基準値情報を含むゾーン情報が記録されるゾーン情報記録領域が設けられるとともに、該ゾーン情報記録領域のうちの一つが、上記記録面部に対する光ビームによる情報記録に際して の光ビームパワー制御に用いられるべき標準値情報を含む媒体情報が上記記録面部についての実質的な使用前に記録された部分を含むものとされ、さらに、上記環状記録ゾーンの夫々に試し書き用記録部が設けられて成るディスク状記録媒体が装着されるディスク装着部と、該ディスク装着部に装着された上記ディスク状記録媒体を上記中央孔の中心部を回転中心として回転させるディスク回転駆動部と、上記ディスク装着部に装着されて上記ディスク回転駆動部により回転せしめられている上記ディスク状記録媒体に光ビームを入射させ、上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに情報を記録する情報記録及び上記ディスク状記録媒体における環状記録ゾーンに記録された情報を読み取って読取出力信号を送出する情報読取りを行う光学ヘッド部とを備えて構成される情報記録再生装置を用い、
    上記ディスク状記録媒体の複数の環状記録ゾーンのいずれにおけるゾーン情報記録領域にもゾーン情報が記録されていず、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られない場合には、上記光学ヘッド部から上記ディスク状記録媒体に入射する光ビームのパワーを調整する光ビームパワー制御を上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される標準値情報があらわす値を所定の範囲内において順次変化させて行うもとで、上記複数の環状記録ゾーンに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行し、また、上記複数の環状記録ゾーンのうちの少なくとも一つにおけるゾーン情報記録領域にゾーン情報が記録されていて、上記光学ヘッド部から送出される読取出力信号に基づいて再生される基準値情報が得られる場合には、上記光ビームパワー制御を該基準値情報があらわす値を上記所定の範囲より小なる範囲内において順次変化させて行うもとで、上記複数の環状記録ゾーンのうちのデータ情報の記録に使用されたものに設けられた試し書き用記録部に対する試し書き記録を実行することを特徴とする情報記録再生装置による試し書き方法。
JP02615495A 1995-01-21 1995-01-21 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法 Expired - Fee Related JP3612768B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02615495A JP3612768B2 (ja) 1995-01-21 1995-01-21 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02615495A JP3612768B2 (ja) 1995-01-21 1995-01-21 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08203081A JPH08203081A (ja) 1996-08-09
JP3612768B2 true JP3612768B2 (ja) 2005-01-19

Family

ID=12185625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02615495A Expired - Fee Related JP3612768B2 (ja) 1995-01-21 1995-01-21 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3612768B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1551198B (zh) 2003-05-20 2010-09-29 松下电器产业株式会社 信息记录介质、信息记录方法及信息记录装置
US8264926B2 (en) 2003-12-26 2012-09-11 Panasonic Corporation Information recording medium with power calibration area
JP4589205B2 (ja) * 2005-09-05 2010-12-01 パイオニア株式会社 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、並びに、コンピュータプログラム
JP2008004221A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク記録再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08203081A (ja) 1996-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0543295B1 (en) Optical disk player
US5642342A (en) Apparatus for controlling the rotational speed of an optical-disc
WO2002082433A1 (fr) Appareil à disque optique
JP3612768B2 (ja) 情報記録再生装置及び情報記録再生装置による試し書き方法
US5835466A (en) Optical system for optical disc having first and second information
JP2002157738A (ja) 光ディスク記録再生装置のレーザー出力設定方法
JP2000222747A (ja) 光ディスク装置およびサーボパラメータ調整装置
JP2000306246A (ja) 光ディスク記録再生装置
KR20010059876A (ko) 광 기록재생기의 제어 방법
JPH0676312A (ja) トラッキングサーボ回路
JP3656025B2 (ja) 光ヘッドの光軸調整方法および光情報記録再生装置
JP2006073084A (ja) 光ディスク装置、フォーカスバイアス及び球面収差補正値調整方法
JP3343925B2 (ja) 光学式ディスクプレーヤ
JPH06318371A (ja) ディスク状記録媒体及びディスク再生装置
JPH09161284A (ja) フォーカス引き込み方法および光ディスクドライブ装置
US20030063537A1 (en) Disk reproducer
JP2000003553A (ja) 光ディスク装置
JP2000132948A (ja) 光ディスク記録再生装置
JP2001023199A (ja) 光ディスク装置
JP2001126259A (ja) 光ディスク記録再生装置のレーザー出力設定方法
JPH01307924A (ja) 情報記録方法
JPH05197975A (ja) 光学式ディスクプレーヤ
JPH09282784A (ja) 光ディスク判別方法
JP2000163930A (ja) 光ディスク記録再生装置
JP2000149255A (ja) 光ディスク記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041018

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees