JP3611685B2 - 防風性緯編地及び防寒着 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保温性と着用感に優れた防風性緯編地及びその使用の防寒着に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、編物、特に緯編地からなる編物製品が冬場の有風時などにおいて保温性が著しく低下することは、多く体験されていることである。これは緯編地の基本構成がニットループであるため通気度が大きくなり、防風性に欠けることに起因する。そのため緯編地に防風性能を付与し保温性を向上させる技術的な試みが従来から種々行われ、緯編地面をウレタン樹脂等でのコーティング加工により編地面に被膜を形成する方法や編地密度を高くして編地面を緻密化する方法等がある。
【0003】
しかし、これらの方法では、緯編地の有する優れた特性、例えば伸縮性、嵩高性さらには着心地が損なわれる。すなわちコーティング加工する方法では、コーティング部位により緯編地は伸縮性、嵩高性が抑えられたものとなり、また、高密度化する方法では、多くは収縮糸が用いられるためニットループの自由度が極めて小さくなり伸縮性に欠ける緯編地となる。
【0004】
一方、編地構造の特定の部位に収縮糸等を組み合わせ防風効果を付与する方法が、特開昭51−53062号公報、特開昭51−102175号公報、特開昭51−139963号公報等で提案されている。これらの提案による方法は、編地密度を高くする手法や加熱加圧処理を組み合わせる手法等であるが、伸縮性、嵩高性が要求される編地製品、特にニットループの大きな編地製品への防風性付与には十分な手法とはいい難い。
【0005】
また、緯編地に防風性を付与するために、緯編地のニットループ内の空間部分をを少なくしてニットループの通気度を小さくする手法として、ニットループを小さくする手法やニットループを2本の糸条で構成する手法があるが、ニットループを小さくする手法では、伸縮性や嵩高性が不足し緯編地本来の特性が損なわれ易い。ニットループを2本の糸条で構成する手法では、単に2本の糸条を引き揃えて編成しただけでは、同じ大きさのループとなり、ニットループ内の空間部分は殆ど少なくならず、また2本の糸条で2重ループとしても、内側のニットループに収縮率の小さい或いは嵩高性のない糸条を用いる場合は、通気度を小さくするためには太い糸条を用いなければならず、伸縮性の少ない重いものとなり着用感の損なわれた製品となり易い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、2本の糸条で2重ループを形成し、内側ループを外側ループ内に存在させた緯編地にあって、ニットループ内の空間部分を少なくする手段として特に内側ループの糸構成について着目し検討の結果なされたものであり、本発明の目的は、緯編地の有する優れた伸縮性や嵩高性の特性を損なうことなく、防風性が付与され、保温性と着用感に優れた防風性緯編地及びその防風性緯編地を用いた防寒着を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2本の短繊維糸条で形成された2重ループ構造の緯編地において、2重ループの内側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率15〜50%の高収縮繊維と沸水収縮率5〜20%のコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条で構成し、2重ループの外側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率5%未満の繊維で構成したことを特徴とする防風性緯編地、
【0008】
及び、前記の防風性緯編地を主体に用いて構成されたことを特徴とする防寒着、にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における2重ループ構造を図面に基づき説明する。図1は、本発明の緯編地の一例の2重ループ構造を模式的に示したニットループ図である。図1において、Aは外側ループを形成する短繊維糸条、Bは内側ループを形成する短繊維糸条を示し、外見上一つのニットループ状を呈する。以下、本発明における2重ループの外側を形成する短繊維糸条、2重ループの内側を形成する短繊維糸条とは、図1のA、Bをそれぞれ指す。
【0010】
本発明においては、2重ループの内側を形成する短繊維糸条に高収縮繊維とコンジュゲート繊維を用いることにより、内側ループを染色加工等の沸水処理で収縮させ、ニットループ内の空間部分を少なくして通気性を小さくし緯編地に防風性を付与することを骨子とする。
【0011】
本発明において、2重ループの内側を形成する短繊維糸条は、沸水収縮率15〜50%の高収縮繊維と沸水収縮率5〜20%のコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条で構成される。高収縮繊維としては、JIS L−1015、7.15に拠って測定した沸水収縮率が15〜50%の高収縮性を有する繊維であり、また、コンジュゲート繊維としては、沸水収縮率の異なる2成分が張り合わされ収縮によりバイメタル効果のカール状の立体的捲縮を発現し前記JISで測定した沸水収縮率が5〜20%の繊維である。
【0012】
特に高収縮繊維及びコンジュゲート繊維は、緯編地がセーター等の製品に用いる場合良好な保温性が得られる点から、それぞれ高収縮アクリル繊維及びアクリルコンジュゲート繊維であることが好ましい。
【0013】
高収縮繊維の沸水収縮率が15%未満では、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず防風性が得られず、沸水収縮率が50%を超えると、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、逆にニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られない。
【0014】
コンジュゲート繊維は、収縮処理により収縮して立体的捲縮を発現するものの、一般に収縮力が弱く染色加工等の張力負荷の大きい収縮処理では効果的な立体的捲縮の発現が困難であるが、高収縮繊維が共存すると高収縮繊維の収縮により張力負荷が軽減され立体的捲縮が発現する。従って、本発明においては、高収縮繊維とコンジュゲート繊維とが補完し合って高収縮繊維の収縮とコンジュゲート繊維の立体的捲縮との双方により内側ループが収縮し、かつニットループ内の空間部分が少なくなって通気度が小さくなり防風性が得られる。
【0015】
高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条は、好ましくは高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを50重量%以上、より好ましくは70重量%以上含み、かつ高収縮繊維とコンジュゲート繊維との構成比率が1:2〜2:1、より好ましくは1:1.5〜1.5〜1の混紡糸が用いられる。混紡糸に含まれる高収縮繊維とコンジュゲート繊維との合計が50重量%未満では、内側ループの十分な収縮を得ることが困難で沸水収縮率の小さな糸条を用いた場合と同様にニットループ内の空間部分を少なくすることができず満足すべき防風性が得られない。また、高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条が混紡糸であることは、その毛羽、ループがニットループ内の空間部分の減少に有効であると共に、2重ループに内側ループとして安定して存在させる。
【0016】
また、混紡糸における高収縮繊維の構成比率が前記範囲を超える場合は、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、沸水収縮率が大きすぎる糸条を用いた場合と同様に、ニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られず、また緯編地の伸縮性が阻害され風合いの硬いものとなる。高収縮繊維の構成比率が前記範囲に満たない場合は、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず防風性が得られない。
【0017】
混紡糸におけるコンジュゲート繊維の構成比率が前記範囲を超える場合は、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず目的とする防風性が得られず、コンジュゲート繊維の構成比率が前記範囲に満たない場合は、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、高収縮繊維のみの糸条を用いた場合と同様に、ニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られない。
【0018】
本発明において、2重ループの外側を形成する短繊維糸条は、沸水収縮率が5%未満の繊維で構成されるが、用いられる短繊維糸条は、ウール、綿、アクリル繊維、ポリエステル繊維等通常の繊維からなる紡績糸、混紡糸、混繊糸等が挙げられ、特に限定されず、目的とする緯編地によりその編地表面の均整性、防風効果の向上等を考慮して繊維、番手、撚数等を任意に選択して用いる。
【0019】
本発明の緯編地の2重ループ構造は、図2に示すような2重編により形成される。2重編の編成は、図3の糸条の挿入方法で行う。この場合リブ編と天竺編を同時に編成するが、2重編組織における外側短繊維糸条D/内側短繊維糸条Cのテンション比率は、2重ループが安定するよう設定する。また、緯編地の2重ループ構造は、図4に示すような添糸編により形成される。添糸編の編成は、図5の糸条の挿入方法で行う。この場合添糸編の編成時の添糸編組織における内側短繊維糸条Eのテンションを大きくし、さらに外側短繊維糸条F/内側短繊維糸条Eのテンション比率は、2重ループが安定するよう設定する。
【0020】
これらの2重編或いは添糸編の編成時のテンションの調整は、テンションバー等の調整装置を用いて行われるが、編針に対する給糸部分には2つの糸条を安定に供給するため2つの給糸口を有するフィーダーを用いて編成することが好ましい。さらに2重編の編成は、緯編地にあっても丸編が好ましく、また、添糸編の編成は、丸編若しくは横編が好ましい。特にセーター等の製品では横編での添糸編が保温性、着用感を得る上で好ましい。
【0021】
編組織は、編成性の点から選択すればよいが、2重編、添糸編共に横編地表面のプレーンな編組織であることが好ましく、変化柄組織においては、シンカーループの少ないニットループの連続した柄組織であることが好ましい。
【0022】
本発明の防風性緯編地は、均整な編地外観を有し、優れた伸縮性及び嵩高性を有し、かつ防風性が付与されて保温性に優れ、また糸条素材、編組織等の組み合わせで凹凸効果、色彩効果等多様化されることから、セーター、スポーツウエア等のウエア分野に好適なるものである。本発明の防風性緯編地を用いてなるウエアは、防寒着として保温性、着用感に優れたものであり、本発明は、かかる防風性緯編地を用いて構成された防寒着を含む。
【0023】
すなわち、本発明の防寒着は、本発明の防風性緯編地を主体に用いて構成され、防風性緯編地のみで構成してもよいし、防風性緯編地の防風性能が発揮される範囲で他の布帛と組み合わせて構成してもよい。例えば、本発明の防風性緯編地をゴルフウエアに用いる場合、前身頃、後身頃に防風性緯編地を用い、腕部分にはよりストレッチ性に富む他の生地を用いることにより、運動機能性に優れた防寒性ゴルフウエアが得られる。
【0024】
また、本発明の防風性緯編地をスキー用セーターに用いる場合、前身頃、腕部前面に防風性緯編地を用い、後身頃、腕部背面には透湿性に富む他の生地を用いることにより、滑走時の身体の前面で受ける強い風に対して防風性能を発揮し、後身頃から運動時の発汗を蒸散させることのできる快適な着用感を有するスキー用セーターが得られる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例における評価項目は次の方法によって測定、評価した。
【0026】
〈通気度〉
通気度は、テックステスト(TEXTEST)社製FX3300タイプのフラジール試験機を用い、JIS L−1018の6.34通気性の測定法に準拠して測定した。
〈伸縮性、嵩高性〉
製品特性に応じたハンドリングにより評価した。
〈有風時の保温性〉
冬場の実着用による体感テスト及び環境可変テストにより評価した。
【0027】
(実施例1、比較例1〜2)
図6に示す2重編の編組織で、20Gのモラート丸編機を用い、トレーニングウエア用の緯編地を製作した。染色加工は、ウインス型染色機を用いカチオン染料により沸騰条件下で染色する方法で行った。
【0028】
編成は、図6に示す1フィーダ目の天竺組織に、内側短繊維糸条(G)として、実施例1では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維40重量%、沸水収縮率が8%のアクリルコンジュゲート繊維30重量%及び沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維30重量%の混紡比率の1/64番手の混紡糸を用い、比較例1では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用い、比較例2では、沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用いた。
【0029】
また、1フィーダ目のリブ組織に、外側短繊維糸条(H)として、実施例1、比較例1及び比較例2のいずれも沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/52番手の紡績糸を用いた。さらに、2フィーダ目、3フィーダ目、4フィーダ目も天竺組織、リブ組織共に1フィーダ目における同様の内側短繊維糸条(G)、外側短繊維糸条(H)の糸構成で編成した。
【0030】
染色加工された緯編地の評価結果を表1に示したが、比較例1では、編地目付けが高く伸縮性の不足した編地となり、比較例2では、通気度の大きな編地となるが、実施例1での編地は、通気度、伸縮性、嵩高性のバランスに優れ、有風時の保温性にも優れたトレーニングウエア用として好適な緯編地であった。
【0031】
【表1】
【0032】
(実施例2、比較例3〜4)
図4に示す添糸編の天竺組織で、8Gのシマトロニック横編機を用い、セーターを製作し、パドル型染色機を用いカチオン染料と酸性染料により沸騰条件下で染色し、ホフマンプレスにて仕上げた。
【0033】
編成は、内側短繊維糸条(E)として、実施例2では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維40重量%、沸水収縮率が8%のアクリルコンジュゲート繊維30重量%及び沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維30重量%の混紡比率の1/64番手の混紡糸を用い、比較例3では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用い、比較例4では、沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用いた。
【0034】
また、外側短繊維糸条(F)として、実施例2、比較例3及び比較例4のいずれも2/20番手のウールの紡績糸を用いた。染色加工されたセーターの評価結果を表2に示したが、実施例2でのセーターは、通気度、伸縮性、嵩高性のバランスに優れ、有風時の保温性にも優れ、また着用感も優れたものであった。
【0035】
【表2】
【0036】
実施例2、比較例4でそれぞれ製作したセーターの着用テストによる保温性測定結果を図7に示した。図7は、被験者のセーター着用時の皮膚温度の変化を表したグラフである。被験者は、35才の成人男子で、半袖の綿100%のポロシャツの上に前記製作のセーターを着用し、雰囲気温度10℃、湿度40%に設定した環境可変室のなかで椅子に座り15分間の着用テストを行った。
【0037】
着用テストは、胸部及び腕部の皮膚温度をそれぞれ温度センサーを用いて測定した。それぞれの部位の皮膚温度は、左側、右側の2箇所の測定の平均値でグラフに表示した。測定は、15分間のうち初めの3分間は無風状態で測定し、以後風速3m/秒の有風状態で2分間、風速6m/秒の有風状態で2分間、風速9m/秒の有風状態で2分間、無風状態で4分間測定した。図7から明らかなように、実施例2のセーターは、特に有風状態状態において比較例4のセーターに比べ2〜4℃の有意差を示し保温効果を奏することが確認された。
【0038】
【発明の効果】
本発明の防風性緯編地は、均整な編地外観を有し、伸縮性、嵩高性に優れ、かつ防風性が付与され保温性に優れたものであり、また、本発明の防風性緯編地からなる防寒着は、緯編地の防風性に基づく保温性を有し、また着用感に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緯編地の一例の2重ループ構造を模式的に示したニットループ図である。
【図2】本発明の緯編地の一例の2重編組織を模式的に示したニットループ図である。
【図3】図2の2重編組織の編成に際しての編針と糸条の位置関係を模式的に示した図である。
【図4】本発明の緯編地の他の例の添糸編組織を模式的に示したニットループ図である。
【図5】図4の添糸編組織の編成に際しての編針と糸条の位置関係を模式的に示した図である。
【図6】本発明の添糸編組織の例を模式的に示した編組織図である。
【図7】本発明の防寒着の一例のセーターの着用時の皮膚温度の変化を表したグラフである。
【符号の説明】
A 2重ループ構造におけるニットループの外側短繊維糸条
B 2重ループ構造におけるニットループの外側短繊維糸条
C 2重編組織における内側短繊維糸条
D 2重編組織における外側短繊維糸条
E 添糸編組織における内側短繊維糸条
F 添糸編組織における外側短繊維糸条
G 添糸編組織における内側短繊維糸条
H 添糸編組織における外側短繊維糸条
a 実施例2のセーターの着用時の胸部皮膚温度
b 比較例4のセーターの着用時の胸部皮膚温度
c 実施例2のセーターの着用時の腕部皮膚温度
d 比較例4のセーターの着用時の腕部皮膚温度
【発明の属する技術分野】
本発明は、保温性と着用感に優れた防風性緯編地及びその使用の防寒着に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、編物、特に緯編地からなる編物製品が冬場の有風時などにおいて保温性が著しく低下することは、多く体験されていることである。これは緯編地の基本構成がニットループであるため通気度が大きくなり、防風性に欠けることに起因する。そのため緯編地に防風性能を付与し保温性を向上させる技術的な試みが従来から種々行われ、緯編地面をウレタン樹脂等でのコーティング加工により編地面に被膜を形成する方法や編地密度を高くして編地面を緻密化する方法等がある。
【0003】
しかし、これらの方法では、緯編地の有する優れた特性、例えば伸縮性、嵩高性さらには着心地が損なわれる。すなわちコーティング加工する方法では、コーティング部位により緯編地は伸縮性、嵩高性が抑えられたものとなり、また、高密度化する方法では、多くは収縮糸が用いられるためニットループの自由度が極めて小さくなり伸縮性に欠ける緯編地となる。
【0004】
一方、編地構造の特定の部位に収縮糸等を組み合わせ防風効果を付与する方法が、特開昭51−53062号公報、特開昭51−102175号公報、特開昭51−139963号公報等で提案されている。これらの提案による方法は、編地密度を高くする手法や加熱加圧処理を組み合わせる手法等であるが、伸縮性、嵩高性が要求される編地製品、特にニットループの大きな編地製品への防風性付与には十分な手法とはいい難い。
【0005】
また、緯編地に防風性を付与するために、緯編地のニットループ内の空間部分をを少なくしてニットループの通気度を小さくする手法として、ニットループを小さくする手法やニットループを2本の糸条で構成する手法があるが、ニットループを小さくする手法では、伸縮性や嵩高性が不足し緯編地本来の特性が損なわれ易い。ニットループを2本の糸条で構成する手法では、単に2本の糸条を引き揃えて編成しただけでは、同じ大きさのループとなり、ニットループ内の空間部分は殆ど少なくならず、また2本の糸条で2重ループとしても、内側のニットループに収縮率の小さい或いは嵩高性のない糸条を用いる場合は、通気度を小さくするためには太い糸条を用いなければならず、伸縮性の少ない重いものとなり着用感の損なわれた製品となり易い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、2本の糸条で2重ループを形成し、内側ループを外側ループ内に存在させた緯編地にあって、ニットループ内の空間部分を少なくする手段として特に内側ループの糸構成について着目し検討の結果なされたものであり、本発明の目的は、緯編地の有する優れた伸縮性や嵩高性の特性を損なうことなく、防風性が付与され、保温性と着用感に優れた防風性緯編地及びその防風性緯編地を用いた防寒着を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2本の短繊維糸条で形成された2重ループ構造の緯編地において、2重ループの内側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率15〜50%の高収縮繊維と沸水収縮率5〜20%のコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条で構成し、2重ループの外側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率5%未満の繊維で構成したことを特徴とする防風性緯編地、
【0008】
及び、前記の防風性緯編地を主体に用いて構成されたことを特徴とする防寒着、にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における2重ループ構造を図面に基づき説明する。図1は、本発明の緯編地の一例の2重ループ構造を模式的に示したニットループ図である。図1において、Aは外側ループを形成する短繊維糸条、Bは内側ループを形成する短繊維糸条を示し、外見上一つのニットループ状を呈する。以下、本発明における2重ループの外側を形成する短繊維糸条、2重ループの内側を形成する短繊維糸条とは、図1のA、Bをそれぞれ指す。
【0010】
本発明においては、2重ループの内側を形成する短繊維糸条に高収縮繊維とコンジュゲート繊維を用いることにより、内側ループを染色加工等の沸水処理で収縮させ、ニットループ内の空間部分を少なくして通気性を小さくし緯編地に防風性を付与することを骨子とする。
【0011】
本発明において、2重ループの内側を形成する短繊維糸条は、沸水収縮率15〜50%の高収縮繊維と沸水収縮率5〜20%のコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条で構成される。高収縮繊維としては、JIS L−1015、7.15に拠って測定した沸水収縮率が15〜50%の高収縮性を有する繊維であり、また、コンジュゲート繊維としては、沸水収縮率の異なる2成分が張り合わされ収縮によりバイメタル効果のカール状の立体的捲縮を発現し前記JISで測定した沸水収縮率が5〜20%の繊維である。
【0012】
特に高収縮繊維及びコンジュゲート繊維は、緯編地がセーター等の製品に用いる場合良好な保温性が得られる点から、それぞれ高収縮アクリル繊維及びアクリルコンジュゲート繊維であることが好ましい。
【0013】
高収縮繊維の沸水収縮率が15%未満では、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず防風性が得られず、沸水収縮率が50%を超えると、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、逆にニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られない。
【0014】
コンジュゲート繊維は、収縮処理により収縮して立体的捲縮を発現するものの、一般に収縮力が弱く染色加工等の張力負荷の大きい収縮処理では効果的な立体的捲縮の発現が困難であるが、高収縮繊維が共存すると高収縮繊維の収縮により張力負荷が軽減され立体的捲縮が発現する。従って、本発明においては、高収縮繊維とコンジュゲート繊維とが補完し合って高収縮繊維の収縮とコンジュゲート繊維の立体的捲縮との双方により内側ループが収縮し、かつニットループ内の空間部分が少なくなって通気度が小さくなり防風性が得られる。
【0015】
高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条は、好ましくは高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを50重量%以上、より好ましくは70重量%以上含み、かつ高収縮繊維とコンジュゲート繊維との構成比率が1:2〜2:1、より好ましくは1:1.5〜1.5〜1の混紡糸が用いられる。混紡糸に含まれる高収縮繊維とコンジュゲート繊維との合計が50重量%未満では、内側ループの十分な収縮を得ることが困難で沸水収縮率の小さな糸条を用いた場合と同様にニットループ内の空間部分を少なくすることができず満足すべき防風性が得られない。また、高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条が混紡糸であることは、その毛羽、ループがニットループ内の空間部分の減少に有効であると共に、2重ループに内側ループとして安定して存在させる。
【0016】
また、混紡糸における高収縮繊維の構成比率が前記範囲を超える場合は、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、沸水収縮率が大きすぎる糸条を用いた場合と同様に、ニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られず、また緯編地の伸縮性が阻害され風合いの硬いものとなる。高収縮繊維の構成比率が前記範囲に満たない場合は、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず防風性が得られない。
【0017】
混紡糸におけるコンジュゲート繊維の構成比率が前記範囲を超える場合は、内側ループの十分な収縮を得ることが困難でニットループ内の空間部分を少なくすることができず目的とする防風性が得られず、コンジュゲート繊維の構成比率が前記範囲に満たない場合は、内側ループの収縮が大きくなりすぎ、高収縮繊維のみの糸条を用いた場合と同様に、ニットループ内の空間部分が多くなり目的とする防風性が得られない。
【0018】
本発明において、2重ループの外側を形成する短繊維糸条は、沸水収縮率が5%未満の繊維で構成されるが、用いられる短繊維糸条は、ウール、綿、アクリル繊維、ポリエステル繊維等通常の繊維からなる紡績糸、混紡糸、混繊糸等が挙げられ、特に限定されず、目的とする緯編地によりその編地表面の均整性、防風効果の向上等を考慮して繊維、番手、撚数等を任意に選択して用いる。
【0019】
本発明の緯編地の2重ループ構造は、図2に示すような2重編により形成される。2重編の編成は、図3の糸条の挿入方法で行う。この場合リブ編と天竺編を同時に編成するが、2重編組織における外側短繊維糸条D/内側短繊維糸条Cのテンション比率は、2重ループが安定するよう設定する。また、緯編地の2重ループ構造は、図4に示すような添糸編により形成される。添糸編の編成は、図5の糸条の挿入方法で行う。この場合添糸編の編成時の添糸編組織における内側短繊維糸条Eのテンションを大きくし、さらに外側短繊維糸条F/内側短繊維糸条Eのテンション比率は、2重ループが安定するよう設定する。
【0020】
これらの2重編或いは添糸編の編成時のテンションの調整は、テンションバー等の調整装置を用いて行われるが、編針に対する給糸部分には2つの糸条を安定に供給するため2つの給糸口を有するフィーダーを用いて編成することが好ましい。さらに2重編の編成は、緯編地にあっても丸編が好ましく、また、添糸編の編成は、丸編若しくは横編が好ましい。特にセーター等の製品では横編での添糸編が保温性、着用感を得る上で好ましい。
【0021】
編組織は、編成性の点から選択すればよいが、2重編、添糸編共に横編地表面のプレーンな編組織であることが好ましく、変化柄組織においては、シンカーループの少ないニットループの連続した柄組織であることが好ましい。
【0022】
本発明の防風性緯編地は、均整な編地外観を有し、優れた伸縮性及び嵩高性を有し、かつ防風性が付与されて保温性に優れ、また糸条素材、編組織等の組み合わせで凹凸効果、色彩効果等多様化されることから、セーター、スポーツウエア等のウエア分野に好適なるものである。本発明の防風性緯編地を用いてなるウエアは、防寒着として保温性、着用感に優れたものであり、本発明は、かかる防風性緯編地を用いて構成された防寒着を含む。
【0023】
すなわち、本発明の防寒着は、本発明の防風性緯編地を主体に用いて構成され、防風性緯編地のみで構成してもよいし、防風性緯編地の防風性能が発揮される範囲で他の布帛と組み合わせて構成してもよい。例えば、本発明の防風性緯編地をゴルフウエアに用いる場合、前身頃、後身頃に防風性緯編地を用い、腕部分にはよりストレッチ性に富む他の生地を用いることにより、運動機能性に優れた防寒性ゴルフウエアが得られる。
【0024】
また、本発明の防風性緯編地をスキー用セーターに用いる場合、前身頃、腕部前面に防風性緯編地を用い、後身頃、腕部背面には透湿性に富む他の生地を用いることにより、滑走時の身体の前面で受ける強い風に対して防風性能を発揮し、後身頃から運動時の発汗を蒸散させることのできる快適な着用感を有するスキー用セーターが得られる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例における評価項目は次の方法によって測定、評価した。
【0026】
〈通気度〉
通気度は、テックステスト(TEXTEST)社製FX3300タイプのフラジール試験機を用い、JIS L−1018の6.34通気性の測定法に準拠して測定した。
〈伸縮性、嵩高性〉
製品特性に応じたハンドリングにより評価した。
〈有風時の保温性〉
冬場の実着用による体感テスト及び環境可変テストにより評価した。
【0027】
(実施例1、比較例1〜2)
図6に示す2重編の編組織で、20Gのモラート丸編機を用い、トレーニングウエア用の緯編地を製作した。染色加工は、ウインス型染色機を用いカチオン染料により沸騰条件下で染色する方法で行った。
【0028】
編成は、図6に示す1フィーダ目の天竺組織に、内側短繊維糸条(G)として、実施例1では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維40重量%、沸水収縮率が8%のアクリルコンジュゲート繊維30重量%及び沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維30重量%の混紡比率の1/64番手の混紡糸を用い、比較例1では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用い、比較例2では、沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用いた。
【0029】
また、1フィーダ目のリブ組織に、外側短繊維糸条(H)として、実施例1、比較例1及び比較例2のいずれも沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/52番手の紡績糸を用いた。さらに、2フィーダ目、3フィーダ目、4フィーダ目も天竺組織、リブ組織共に1フィーダ目における同様の内側短繊維糸条(G)、外側短繊維糸条(H)の糸構成で編成した。
【0030】
染色加工された緯編地の評価結果を表1に示したが、比較例1では、編地目付けが高く伸縮性の不足した編地となり、比較例2では、通気度の大きな編地となるが、実施例1での編地は、通気度、伸縮性、嵩高性のバランスに優れ、有風時の保温性にも優れたトレーニングウエア用として好適な緯編地であった。
【0031】
【表1】
【0032】
(実施例2、比較例3〜4)
図4に示す添糸編の天竺組織で、8Gのシマトロニック横編機を用い、セーターを製作し、パドル型染色機を用いカチオン染料と酸性染料により沸騰条件下で染色し、ホフマンプレスにて仕上げた。
【0033】
編成は、内側短繊維糸条(E)として、実施例2では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維40重量%、沸水収縮率が8%のアクリルコンジュゲート繊維30重量%及び沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維30重量%の混紡比率の1/64番手の混紡糸を用い、比較例3では、沸水収縮率が23%の高収縮アクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用い、比較例4では、沸水収縮率が2%のレギュラーアクリル繊維100%の1/64番手の紡績糸を用いた。
【0034】
また、外側短繊維糸条(F)として、実施例2、比較例3及び比較例4のいずれも2/20番手のウールの紡績糸を用いた。染色加工されたセーターの評価結果を表2に示したが、実施例2でのセーターは、通気度、伸縮性、嵩高性のバランスに優れ、有風時の保温性にも優れ、また着用感も優れたものであった。
【0035】
【表2】
【0036】
実施例2、比較例4でそれぞれ製作したセーターの着用テストによる保温性測定結果を図7に示した。図7は、被験者のセーター着用時の皮膚温度の変化を表したグラフである。被験者は、35才の成人男子で、半袖の綿100%のポロシャツの上に前記製作のセーターを着用し、雰囲気温度10℃、湿度40%に設定した環境可変室のなかで椅子に座り15分間の着用テストを行った。
【0037】
着用テストは、胸部及び腕部の皮膚温度をそれぞれ温度センサーを用いて測定した。それぞれの部位の皮膚温度は、左側、右側の2箇所の測定の平均値でグラフに表示した。測定は、15分間のうち初めの3分間は無風状態で測定し、以後風速3m/秒の有風状態で2分間、風速6m/秒の有風状態で2分間、風速9m/秒の有風状態で2分間、無風状態で4分間測定した。図7から明らかなように、実施例2のセーターは、特に有風状態状態において比較例4のセーターに比べ2〜4℃の有意差を示し保温効果を奏することが確認された。
【0038】
【発明の効果】
本発明の防風性緯編地は、均整な編地外観を有し、伸縮性、嵩高性に優れ、かつ防風性が付与され保温性に優れたものであり、また、本発明の防風性緯編地からなる防寒着は、緯編地の防風性に基づく保温性を有し、また着用感に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緯編地の一例の2重ループ構造を模式的に示したニットループ図である。
【図2】本発明の緯編地の一例の2重編組織を模式的に示したニットループ図である。
【図3】図2の2重編組織の編成に際しての編針と糸条の位置関係を模式的に示した図である。
【図4】本発明の緯編地の他の例の添糸編組織を模式的に示したニットループ図である。
【図5】図4の添糸編組織の編成に際しての編針と糸条の位置関係を模式的に示した図である。
【図6】本発明の添糸編組織の例を模式的に示した編組織図である。
【図7】本発明の防寒着の一例のセーターの着用時の皮膚温度の変化を表したグラフである。
【符号の説明】
A 2重ループ構造におけるニットループの外側短繊維糸条
B 2重ループ構造におけるニットループの外側短繊維糸条
C 2重編組織における内側短繊維糸条
D 2重編組織における外側短繊維糸条
E 添糸編組織における内側短繊維糸条
F 添糸編組織における外側短繊維糸条
G 添糸編組織における内側短繊維糸条
H 添糸編組織における外側短繊維糸条
a 実施例2のセーターの着用時の胸部皮膚温度
b 比較例4のセーターの着用時の胸部皮膚温度
c 実施例2のセーターの着用時の腕部皮膚温度
d 比較例4のセーターの着用時の腕部皮膚温度
Claims (6)
- 2本の短繊維糸条で形成された2重ループ構造の緯編地において、2重ループの内側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率15〜50%の高収縮繊維と沸水収縮率5〜20%のコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条で構成し、2重ループの外側を形成する短繊維糸条を沸水収縮率5%未満の繊維で構成したことを特徴とする防風性緯編地。
- 高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを含む短繊維糸条が、高収縮繊維とコンジュゲート繊維とを50重量%以上含み、かつ高収縮繊維とコンジュゲート繊維との構成比率が1:2〜2:1の混紡糸である請求項1記載の防風性緯編地。
- 高収縮繊維及びコンジュゲート繊維が、それぞれ高収縮アクリル繊維及びアクリルコンジュゲート繊維である請求項1または請求項2記載の防風性緯編地。
- 2本の短繊維糸条で形成された2重ループ構造が、添糸編若しくは2重編により形成された2重ループ構造である請求項1、請求項2または請求項3記載の防風性緯編地。
- 2本の短繊維糸条で形成された2重ループ構造が、横編であって、高収縮アクリル繊維とアクリルコンジュゲート繊維とを含む混紡糸の添糸編により形成された2重ループ構造である請求項4記載の防風性緯編地。
- 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の防風性緯編地を主体に用いて構成されたことを特徴とする防寒着。
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