JP3611653B2 - アクリル系感圧性接着剤、その接着シ―ト類およびこれらの製造方法 - Google Patents

アクリル系感圧性接着剤、その接着シ―ト類およびこれらの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系感圧性接着剤、これをシ―ト状,テ―プ状などの形態とした接着シ―ト類、およびこれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクリル系感圧性接着剤は、溶液重合により製造されるのが一般的であるが、近年の環境対策や安全性の面から、溶剤を使用しない方法への転換が進みつつある。溶剤を使用しないエマルシヨン重合によるアクリル系感圧性接着剤は、水、乳化剤およびイオン性物質の使用による耐水性の欠如という問題がある。また、溶液重合により得られたポリマ―溶液から溶剤を除去して、接着シ―ト類の製造工程での無溶剤化を図ることも行われているが、溶剤を除去する工程の煩雑性や工程増による加工費の増加などの問題がある。
【0003】
アクリル系感圧性接着剤を塊状重合により得る方法は、溶剤を実質的に使用せず、また不純物が少ない方法として理想的であるが、重合反応の抑制という面から、通常の反応器では、分子量が安定せず、また局部的な異常反応のために架橋反応が部分的に起こりゲル化する現象も認められる。これらの問題を考慮して、たとえば、特開昭58−53970号公報には、連続供給された内容物を表面更新しつつ連続的に移送する構造を有してかつ移送過程の全域に亘つて所定温度に加熱制御された反応器内で、常温の粘度が10ポイズ以下のアクリル系モノマ―を主成分とする原料を急速重合により増粘させながら、所定の転化率まで重合を進めるという方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この提案方法は、効率の良い塊状重合として注目されているが、難点として、前半の急速重合により安定に移送できる粘度まで上昇させる必要があり、このため、前半での温度制御が非常に重要な因子となり、重合する材料によりその都度調整を行つて最適範囲に設定する必要があるとともに、この調整が不十分であると、ポリマ―の転化率が不十分となる問題があつた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、重合する原料の変更にも容易に対応でき、ポリマ―の転化率や分子量などが安定しており、実質的に溶剤を使用しないアクリル系感圧性接着剤、その接着シ―ト類(シ―ト,テ―プなど)およびこれらの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題に対し、種々検討した結果、重合する原料の材料構成とともに、その粘度を特定の範囲に設定することにより、塊状重合でのポリマ―の転化率や分子量が安定化し、感圧性接着剤としての特性の安定化が図られ、また生産量も向上することを知り、本発明を完成するに至つた。
【0008】
すなわち、本発明は、連続供給された内容物を表面更新しつつ連続的に移送する構造を有してかつ移送過程の全域に亘つて所定温度に加熱制御された反応器内で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマ―、そのポリマ―および重合開始剤を含有する重合原料であって、かつ上記ポリマ―が上記モノマ―との合計量中10〜60重量%で、常温での粘度が20〜400ポイズである重合原料を連続的に塊状重合して塊状重合物を得、この塊状重合物をアクリル系感圧性接着剤の必須成分とすることを特徴とするアクリル系感圧性接着剤の製造方法に係るものであり、また、支持体上に上記方法により得られたアクリル系感圧性接着剤を塗工したのち、放射線にて架橋処理する接着シ―ト類の製造方法に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において重合原料としての(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマ―は、ブチルアクリレ―ト、i−オクチルアクリレ―ト、2−エチルヘキシルアクリレ―ト、i−ノニルアクリレ―トなどを主成分とし、また、エチルアクリレ―ト、メチルメタクリレ―ト、ブチルメタクリレ―トなどの(メタ)アクリレ―ト、スチレンまたはその誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニルなどを改質用モノマ―とした、ホモポリマ―ないしコポリマ―のガラス転移点が250K以下となるものが好ましく用いられる。
【0010】
本発明において重合原料の一成分として用いるポリマ―は、上記のモノマ―のホモポリマ―ないしコポリマ―からなり、とくに好ましくは上記のモノマ―と同一組成のポリマ―が用いられる。このポリマ―は、あらかじめ重量平均分子量が10万〜150万程度となるように重合しておき、これとモノマ―とを均一に混合させるか、あるいは上記のモノマ―を所定の転化率(所定のポリマ―量)となるように部分的に重合させることにより、本発明の塊状重合に用いるモノマ―およびポリマ―を含有する重合原料とする。前者の均一混合法を採用するときは、本発明の塊状重合用の反応器内にあらかじめ重合したポリマ―とモノマ―を別々に供給して均一に混合させるようにしてもよい。
【0011】
本発明における重合原料には、上記のモノマ―およびポリマ―に加えて、重合開始剤が均一に混合される。重合開始剤としては、ベンゾイルパ―オキサイド、クメンハイドロパ―オキサイドなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤などのラジカル重合開始剤が用いられる。重合反応の均一性の点では、アゾ系開始剤が好ましい。また、半減期の異なる重合開始剤を2種以上併用すると、重合反応を均一に持続できるので、好ましい。これら重合開始剤の使用量は、その種類などにより適宜設定できるが、通常は、モノマ―100重量部あたり、0.02〜1.0重量部とするのがよい。
【0012】
本発明における重合原料は、ポリマ―の含有量をモノマ―との合計量中10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%として、常温での粘度が20〜400ポイズ、好ましくは50〜300ポイズとしたものである。このようなポリマ―量および粘度範囲に設定すると、塊状重合時の粘度上昇が可及的に小さくなり、反応器内での重合反応が均一となつて、局部的重合による部分的な架橋反応が抑制され、反応器内での原料の滞留時間も一定にできるために、反応率(転化率)や分子量が安定化するという効果が得られる。
【0013】
これに対し、重合原料の粘度が20ポイズ未満となると、上記効果は少なく、重合による急激な粘度上昇を原料組成や反応器の構造(たとえば、2軸のスクリユ―押出機におけるスクリユ―の構造やバレルの温度など)の微妙な制御にて、解決する必要があり、材料を変更する場合には、大幅な条件変更を余儀なくされるという、製造上の問題を生じやすい。また、重合原料の粘度が400ポイズを超えてしまうと、粘度が高すぎて、重合原料の安定供給や輸送などの工程上の煩雑さを避けられなくなるという不都合を生じやすい。
【0014】
本発明では、上記のような特定の重合原料の塊状重合物を、溶剤を実質的に含まないアクリル系感圧性接着剤としたものであるが、上記の塊状重合物を得るための反応器としては、既提案におけると同様の、連続供給された内容物を表面更新しつつ連続的に移送する構造を有してかつ移送過程の全域に亘つて所定温度に加熱制御された反応器を用いるのが好ましい。このような反応器としては、1軸または2軸のスクリユ―押出機などが挙げられるが、上記能力を有するものであれば、他のいかなるものを用いてもよい。均一混合能力と移送能力にすぐれるという点では、2軸のスクリユ―押出機が最も好ましい。
【0015】
このような反応器内に上記の重合原料を連続的に供給するにあたり、酸素による重合阻害を抑制するために、重合原料をあらかじめ窒素置換しておくのが好ましい。また、反応器内も窒素置換しておくのが重合の安定化のために好ましい。このように反応器内に連続供給された重合原料は、反応器内で表面更新しつつ移送される状態で外部からの熱を均一に受け取り、重合反応が進行する。この際、発生する重合熱はバレルによつて吸収され、重合熱の蓄熱は抑制されるから、重合の暴走反応は起こらず、とくに重合原料の特定によつて粘度の急上昇が抑えられているため、安定した重合反応が効果的に持続する。
【0016】
このようにして反応器内より連続的に取り出された塊状重合物は、重量平均分子量が10万〜50万のアクリル系ポリマ―からなり、既述のとおり、重合反応が均一に安定に進行することから、架橋物やゲル状物を実質的に含まず、転化率や分子量が安定しており、実質的に溶剤を含まないアクリル系感圧性接着剤として、従来のものに比べて、格段にすぐれた性能を発揮する。
【0017】
このアクリル系感圧性接着剤には、必要に応じて、粘着付与樹脂、ガラス繊維や中空粒子などの充填剤、顔料、着色剤などの種々の添加剤を添加してもよい。また、塊状重合時やシ―ト製造時などでの変質を抑制するために、老化防止剤や重合禁止剤を添加してもよい。とくに、ヒンダ―ドフエノ―ル系老化防止剤を重合原料中にあらかじめ添加しておくことにより、重合時やシ―ト製造時の安定化に好ましい結果が得られる。これらの老化防止剤や重合禁止剤の添加量は、塊状重合物100重量部あたり、0.05〜2重量部とするのがよく、あまり多く添加しすぎると、重合が抑制されたり、硬化性が損なわれる。
【0018】
本発明のアクリル系感圧性接着剤は、これを高温に加熱することにより、支持体上に表面を荒らすことなく均一に塗工でき、これによりシ―ト状、テ―プ状などの形態とした接着シ―ト類を製造できる。その際、接着剤の流動性を低下させるため、架橋処理するのが望ましい。また、この架橋処理を十分に行うために、アクリル系感圧性接着剤にあらかじめ不飽和二重結合を有する化合物を添加しておくのが望ましい。このような化合物の添加量は、塊状重合物100重量部あたり、3〜50重量部とするのがよい。あまり多く添加しすぎると、架橋処理後に固くなりすぎて接着力が低下するおそれがある。
【0019】
このような不飽和二重結合を有する化合物としては、たとえば、アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチレングリコ―ルジメタクリレ―ト、テトラエチレングリコ―ルジメタクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト、ジペンタエリスリト―ルヘキサアクリレ―ト、ジビニルベンゼン、メタクリル酸ビニルなどが挙げられる。これらの化合物は、必要により、その1種または2種以上が用いられる。
【0020】
支持体としては、合成樹脂、紙、金属、布、不織布などを材質としたもの、これらを接着処理や剥離処理したものなど、いずれも使用できる。これら支持体の厚さとしては、接着シ―ト類の形態や材質により適時決定されるが、一般には、12〜200μm程度のものが用いられる。
【0021】
この支持体上へのアクリル系感圧性接着剤の塗工は、ロ―ルコ―タ、ダイコ―タなどを用いて行えばよい。塗工時に均一に加熱するためには、ダイコ―タが最も好ましく用いられる。ダイコ―タのマニホ―ルドを複数にして、組成の異なるアクリル系感圧性接着剤を複層塗工してもよい。塗工厚さは、目的に応じて適時決定されるが、通常、単層では5〜500μm、複層では各層が5〜800μmで全体が40〜1,200μmとなるようにするのがよい。
【0022】
架橋処理は、通常、放射線の照射により行える。架橋処理を十分に行うため、放射線の種類に応じて適量の照射量が設定される。たとえば、電離性放射線では0.5〜20Mrad、好ましくは1〜10Mradとするのがよい。また、紫外線では、接着剤中にあらかじめベンゾフエノン、ベンジルジメチルケタ―ルなどの光重合開始剤を塊状重合物100重量部あたり0.1〜10重量部添加しておき、照射量を400〜3,000mj/cmとするのがよい。
【0023】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。また、ポリマ―の溶剤不溶分は、下記の方法により、測定したものである。
【0024】
<溶剤不溶分の測定>
ポリマ―1gを酢酸エチルに溶解させ、0.2μm孔径のテフロン膜でろ過して、その不透過物の重量を、百分率で示したものである。
【0025】
実施例1
2−エチルヘキシルアクリレ―ト70部、エチルアクリレ―ト20部、アクリル酸10部からなる重量平均分子量25万のポリマ―を、2−エチルヘキシルアクリレ―ト70部、エチルアクリレ―ト20部、アクリル酸10部のモノマ―混合物に均一に溶解し、これに、さらにアゾビスイソブチロニトリル0.1部を均一に溶解して、ポリマ―量(モノマ―との合計量中の割合)が50重量%で、常温(30℃)での粘度が60ポイズの重合原料を調製した。
【0026】
この重合原料を窒素置換したのち、スクリユ―外径35mm、長さ1,500mmの2軸のスクリユ―押出機内に、300g/分の供給速度で連続供給した。押出機内の温度は全域に亘つて130℃に設定し、回転速度を100rpmとして、上記原料を表面更新しつつ連続的に移送しながら、重合反応を行つた。このようにして押出機内から連続的に取り出された塊状重合物は、転化率が93重量%、重量平均分子量が23万、溶剤不溶分が0.2重量%であつた。
【0027】
つぎに、この塊状重合物100部に、重合ロジンのペンタエリスリト―ルエステル20部およびテトラエチレングリコ―ルジメタクリレ―ト5部を配合して、アクリル系感圧性接着剤とした。その後、この感圧性接着剤を120℃に加熱して、カ―テンコ―タにより、厚さが38μmのポリエステルフイルムの上に、厚さが20μmとなるように塗工して連続塗膜を形成したのち、電子線を5Mrad照射して架橋処理することにより、接着シ―トを作製した。
【0028】
実施例2
i−ノニルアクリレ―ト65部、ブチルアクリレ―ト30部、アクリル酸5部のモノマ―混合物に、アゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解し、窒素導入管、冷却管、攪拌機を備えた反応容器にて、50℃で2時間重合反応させて、転化率が35重量%、常温(30℃)での粘度が80ポイズのプレ重合物を得た。生成ポリマ―の重量平均分子量は50万であつた。これに、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.1部、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ―タ―シヤリ―ブチル−4−ヒドロキシフエニ―ル)プロピオネ―ト}1部を混合して、上記とほぼ同じ粘度の重合原料を調製した。
【0029】
この重合原料を窒素置換したのち、実施例1と同様の2軸のスクリユ―押出機内で、実施例1と同様にして重合反応を行つた。このようにして得られた塊状重合物は、転化率が97重量%、重量平均分子量が25万、溶剤不溶分が0.1重量%であつた。この塊状重合物100部に、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド5部、トリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト2部、ベンジルジメチルケタ―ル1部を配合して、アクリル系感圧性接着剤とした。
【0030】
つぎに、このアクリル系感圧性接着剤を120℃に加熱して、ダイコ―タにより、厚さが38μmの剥離処理したポリエステルフイルムの上に厚さが50μmとなるように塗工して連続塗膜を形成し、厚さが12μmのポリエステルフイルムを貼り合わせ、その上にさらにアクリル系感圧性接着剤を厚さが50μmとなるように塗工して連続塗膜を形成した。しかるのち、紫外線を1,000mj/cm照射して架橋処理することにより、両面接着シ―トを作製した。
【0031】
実施例3
2−エチルヘキシルアクリレ―ト50部、ブチルアクリレ―ト44部、アクリル酸6部からなる重量平均分子量23万のポリマ―を140℃に加温して、粘度が2,000ポイズの状態で、実施例1と同様の2軸のスクリユ―押出機に導入した。また、2−エチルヘキシルアクリレ―ト50部、ブチルアクリレ―ト44部、アクリル酸6部からなるモノマ―混合物に、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ―タ―シヤリ―ブチル−4−ヒドロキシフエニ―ル)プロピオネ―ト}1部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.1部を溶解した原料を窒素置換して導入し、上記押出機内で両者を均一に混合した。
【0032】
このように混合された重合原料は、常温(30℃)での粘度が55ポイズであつた。この重合原料を引き続き上記押出機内で実施例1と同様にして重合反応させた。得られた塊状重合物は、転化率が98重量%、重量平均分子量が23万、溶剤不溶分が0.1重量%であつた。この塊状重合物100部に、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ―ト10部、ジペンタエリスリト―ルヘキサアクリレ―ト5部を配合して、アクリル系感圧性接着剤とした。
【0033】
つぎに、このアクリル系感圧性接着剤を120℃に加熱して、カ―テンコ―タにより、厚さが25μmのポリエステルフイルムの上に、厚さが50μmとなるように塗工して連続塗膜を形成したのち、電子線を6Mrad照射して架橋処理することにより、接着シ―トを作製した。
【0034】
以上の実施例1〜3で作製した各接着シ―トについて、剥離接着力および保持力を、下記の方法により、測定した。これらの測定結果は、後記の表1に示されるとおりであつた。
【0035】
<接着力>
20mm×100mmの大きさの試験片を、#280のサンドペ―パでサンデイングしたステンレス板に、2Kgのロ―ラで1往復させる方法で圧着したのち、30分間経過後、その剥離に要する力(180度剥離、引張速度300mm/分)を、温度23℃、相対湿度65%の条件下で測定した。
【0036】
<保持力>
フエノ―ル樹脂板に、10mm×20mmの接着面積で接着して、20分経過後、80℃で20分放置し、フエノ―ル樹脂板を垂直に下げ、接着シ―トの自由端に500gの荷重を負荷させ、接着シ―トが落下するまでの時間を測定した。
【0037】
Figure 0003611653
【0038】
上記の表1の結果からも明らかなように、実施例1〜3の各接着シ―トは、剥離接着力が大きく、かつ保持力も満足できるものであり、すぐれた接着特性を具備していることがわかる。これは、重合原料のモノマ―組成などの変更に伴い、2軸のスクリユ―押出機の構造や反応条件を微妙に調整しなくても、架橋物やゲル物の発生をきたすことなく、転化率や分子量の安定した塊状重合物が得られることに起因するものと思われる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、重合原料の変更にも容易に対応でき、架橋物やゲル物の発生をきたさず、ポリマ―の転化率や分子量などが安定しており、また生産性の向上にも寄与する、実質的に溶剤を使用しないアクリル系感圧性接着剤、その接着シ―ト類(シ―ト,テ―プなど)およびこれらの製造方法を提供できる。

Claims (4)

  1. 連続供給された内容物を表面更新しつつ連続的に移送する構造を有してかつ移送過程の全域に亘つて所定温度に加熱制御された反応器内で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマ―、そのポリマ―および重合開始剤を含有する重合原料であって、かつ上記ポリマ―が上記モノマ―との合計量中10〜60重量%で、常温での粘度が20〜400ポイズである重合原料を連続的に塊状重合して塊状重合物を得、この塊状重合物をアクリル系感圧性接着剤の必須成分とすることを特徴とするアクリル系感圧性接着剤の製造方法。
  2. 反応器が2軸のスクリユ―押出機である請求項に記載のアクリル系感圧性接着剤の製造方法。
  3. 請求項またはの方法で塊状重合物を得たのち、これに、上記重合物100重量部あたり、不飽和二重結合を有する化合物を3〜50重量部加えるアクリル系感圧性接着剤の製造方法。
  4. 支持体上に、請求項のいずれかの方法により得られたアクリル系感圧性接着剤を塗工したのち、放射線にて架橋処理する接着シ―ト類の製造方法。
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