JP3609853B2 - ビタミンd合成中間体の製造方法 - Google Patents

ビタミンd合成中間体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビタミンD合成中間体の新しい製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
1α,25−ジヒドロキシビタミンDに代表される活性型ビタミンD類は、従来から知られているビタミンD活性に加えて、最近新たに抗腫瘍活性や免疫抑制活性を有することが明らかになり、大きな注目を集めている。例えば、式:
【化3】
Figure 0003609853
で表されるOCTは、カルシウム調節作用と分化誘導作用の分離に成功した数少ない例として関心を集めている。また、式:
【化4】
Figure 0003609853
で表されるC−20位の配置が非天然型の誘導体は、毒性は強いものの、FK−506に匹敵するほどの強力な免疫抑制活性を示すことが報告されている。これら以外にも、世界各国で作用の分離や増強をめざして、多種多様なビタミンD誘導体の合成が精力的に行われている。
【0003】
ビタミンD誘導体の合成法として種々の経路が開発されているが、その中にA環部とC・D環部とを別個に合成してカップリングさせる合成法がある。例えば、以下の式で示されるフォスフィンオキシド(A環部)とケトン(C・D環部)との反応によるコンバージェント法が知られている(Uskokovicら,J.Am.Chem.Soc.,1982,104,2945参照)。
【0004】
【化5】
Figure 0003609853
本発明は、A環部であるフォスフィンオキシドの合成に係わるものである。
【0005】
A環部の合成法として、パラジウム0価触媒を用いる方法が近年検討されている。例えば、Zの配置を有するエステルに対するアルケニルブロミドの環化反応によりA環部を立体選択的に合成する方法が開発されている(清水ら、Tetrahedron Lett.1991,32,4937参照)。
【0006】
【化6】
Figure 0003609853
また、パラジウム0価触媒を用いてアルケニルブロミドとエンインとのカップリングを行い、一挙にビタミンD誘導体を合成する方法も開発されている(Trostら,J.Am.Chem.Soc.,1992,114,1924参照)。
【0007】
【化7】
Figure 0003609853
さらに、パラジウム0価触媒を用いた環化反応によるA環部立体選択的合成法について、上記以外にも幾つかの研究結果が報告されている(Mourinoら,Tetrahedron Lett.,1992,33,4365および高橋ら,SYNLETT,1993,37)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記[化5]に示されるフォスフィンオキシドの新しい合成法を提供することにより、活性型ビタミンD誘導体をより実用的に合成することができるようにすることを最終目的としている。フォスフィンオキシドは、対応するジエノールから合成することができることが既に知られている(Uskokovicら,J.Am.Chem.Soc.,1982,104,2945参照)。
【0009】
【化8】
Figure 0003609853
しかし、出発物質たるジエノール体のエナンチオ制御合成法として十分なものはいまだ開発されるに至っていない。そこで、ビタミンD誘導体の合成中間体であるジエノールの新しい合成法を提供すべく本発明が開発された。
【0010】
【課題を解決するための手段】
ジエノール体は以下の経路にしたがって合成することができる。この経路は代表的な化合物を例示して具体的に記載されているが、同種の反応をする他の化合物を用いて合成することも可能である。
【0011】
【化9】
Figure 0003609853
工程1において、p−メトキシベンジルプロパルギルエーテルをn−ブチルリチウムを用いてリチウムアセチリドにし、三フッ化硼素エチルエーテル錯化合物存在下で(R)−エピクロロヒドリンと反応させる。その反応生成物をアルカリで処理することによってエポキシド体1にする。この反応では、(R)−エピクロロヒドリンの代わりに当該化合物の塩素原子が臭素原子やヨウ素原子などのハロゲン原子で置換された化合物も使用することができる。また、p−メトキシベンジルプロパルギルエーテルのp−メトキシベンジル基は、工程2〜工程8までの反応条件で脱保護せず、かつ、工程9の反応条件で脱保護する保護基に置換されていてもよい。また、エポキシド体にするためのアルカリは、水酸化ナトリウムなどの当業者が通常使用するものを用いることができる。
【0012】
工程2において、t−ブチルジフェニルシリルプロパルギルエーテルをn−ブチルリチウムを用いてリチウムアセチリドにし、三フッ化硼素エチルエーテル錯化合物存在下でエポキシド体1と反応させて、アルコール体2にする。この反応で使用するt−ブチルジフェニルシリルプロパルギルエーテルのt−ブチルジフェニルシリル基は、工程3の反応条件で脱保護せず、かつ、工程4の条件下で脱保護する保護基で置換されていてもよい。
【0013】
工程3において、アルコール体2のアルコールを保護する。この保護基は、工程4ー工程11の反応条件下で脱保護しないものを選択する。例えば、t−ブチルジメチルシリルクロリドやトリエチルクロリドなどのシリル化剤を用いて保護することができる。
【0014】
工程4において、工程2で導入した保護基を選択的に脱保護してプロパルギルアルコール体4にする。この工程では、他の保護基は脱保護されてはならない。このような条件を満たす範囲内で、工程1−3で導入する保護基と工程4における脱保護条件を適宜組み合わせて選択することができる。通常は、工程4における脱保護のためにアルカリ条件が採用される。アルカリとしては、水酸化ナトリウムのように当業者に通常用いられているものを使用する。
【0015】
工程5において、プロパルギルアルコール体4の一方の三重結合を選択的かつ立体特異的に還元してトランスアリルアルコール体5にする。この目的を達する還元剤であればいずれの還元剤でも使用しうる。例えば、水素化リチウムアルミニウムなどを挙げることができるが、ナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒドリド(Red−Al)を使用すれば効率良くトランスアリルアルコール体5を得ることができる。
【0016】
工程6において、トランスアリルアルコール体5の二重結合を立体選択的にエポキシ化する。この目的を達するエポキシ化条件であればいずれの条件でも採用しうる。とくに、L−酒石酸ジイソプロピルを用いた触媒的香月−シャープレス不斉エポキシ化によれば完全な立体選択性でエポキシ化することができる。
【0017】
工程7において、エポキシド体6をアリルアルコール体7にする。具体的には、エポキシド体6を塩化メシルと反応させてメシレートにし、これをヨウ化ナトリウム等を用いてヨウ素化し、さらにこれを活性亜鉛中で超音波処理する方法を例示することができる。
【0018】
工程8において、アリルアルコール体7のアルコールを保護する。保護基としては、工程9−工程11の条件で脱保護しないものを選択する。例えば、t−ブチルジメチルシリル基、トリエチルシリル基を例示することができる。この工程で導入する保護基は、工程3で導入した保護基と同じものにするのが好ましい。保護基導入は工程3に記載される方法と同様にして行うことができる。
【0019】
工程9において、エポキシド体1から存在していた保護基を選択的に脱保護する。この工程では、その他の保護基は脱保護されないように条件を選択する。例えば、2,3−ジクロロー5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)、を用いれば選択的に脱保護することができる。
【0020】
工程10において、立体選択的にアルケニルヨード体10にする。この反応は、まずプロパルギルアルコール単位をナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒドリド(Red−Al)を用いて還元し、続いてヨウ素と反応させることによって行うことができる。なお、この工程ではヨウ素原子の代わりに他のハロゲン原子を導入してもよい。
【0021】
工程11において、環化して目的とするビタミンD合成中間体にする。この環化反応は0価のパラジウム触媒を用いて行うのが好ましい。とくに、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを用いて、トリエチルアミン存在下で反応させると非常にきれいに反応が進行する。テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムは0.01〜0.5当量(好ましくは約0.05当量)、トリエチルアミンは0.1〜5当量(好ましくは約1当量)使用し、加熱還流するのが好ましい。また、反応溶媒はアセトニトリルなどを使用することができる。この反応で用いる0価のパラジウムは、環化反応で再生するため触媒量用いれば十分である。したがって、高価なパラジウムを多量に用いないで済むという利点がある。
【0022】
上記の方法により得られた中間体は、上述のように公知の方法によりビタミンD誘導体にすることができる。したがって、本明細書に開示する合成方法は、有用な種々のビタミンD誘導体の新しい合成方法として幅広く応用しうるものである。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
【0024】
実施例1
【化10】
Figure 0003609853
p−メトキシベンジルプロパルギルエーテル(9.0g、51.1mmol)のテトラヒドロフラン(160ml)溶液を−78℃に冷却し、1.56M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(33ml、51.5mmol)を加えて1時間撹拌した。冷却浴をはずして30分撹拌後、再度−78℃に冷却し、(R)−エピクロルヒドリン(2.5ml、32.0mmol)と三フッ化硼素エチルエーテル錯化合物(6.3ml、51.2mmol)を順次加えた。ー78℃で1時間撹拌した後、反応温度を徐々に室温まで上げ、さらに30分間撹拌した。反応液に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(160ml)に溶解して、−10℃で60%水素化ナトリウム(2.06g、51.5mmol)を加えた。1.5時間撹拌後、反応液に注意して水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 350g:ジエチルエーテル/ヘキサン=1:3)で精製して、エポキシド体1(6.53g、88.1%)を無色油状物として得た。
【0025】
[α] 28=−12.6°(c=1.106,CHCl
IR(neat):1612,1513,1248,1071cm−1
H NMR(CDCl)δ:2.50−2.90(m,4H),3.11(m,1H),3.80(s,3H),4.13(t,J=2.1Hz,2H),4.51(s,2H),6.87(d,J=8.4Hz,2H),7.28(d,J=8.4Hz,2H)
MS(m/z):232(M),121(100%)
Figure 0003609853
実施例2
【化11】
Figure 0003609853
t−ブチルジフェニルシリルプロパルギルエーテル(3.80g、12.6mmol)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液を−78℃に冷却し、1.56M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(7.2ml、11.5mmol)を加えて1時間撹拌した。次いで、エポキシド体1(1.33g、5.75mmol)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液と三フッ化硼素エチルエーテル錯化合物(1.4ml、11.5mmol)を加え、−78℃で1時間撹拌後、反応温度を徐々に室温まで上げてさらに30分間撹拌した。反応液に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 100g、ジエチルエーテル/ヘキサン=2:1)で精製して、アルコール体2(2.81g、92.9%)を無色油状物として得た。
【0026】
[α] 23=−0.2°(c=2.24,CHCl
IR(neat):3443,1612,1514,1250,1069cm−1
H NMR(CDCl)δ:1.05(s,9H),2,10,(br d,1H),2.46(m,4H),3.80(s,3H),4.13(t,J=2.1Hz,2H),4.33(t,J=2.1Hz,2H),4.51(s,2H),6.87(d,J=8.7Hz,2H)7.27(d,J=8.7Hz,2H),7.41(m,6H),7.71(m,4H)
MS(m/z):509(M−17),121(100%)
Figure 0003609853
実施例3
【化12】
Figure 0003609853
アルコール体2(1.80g、3.42mmol)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、イミダゾール(699mg、10.26mmol)とt−ブチルジメチルシリルクロリド(773mg、5.13mmol)を加え、室温で48時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 100g、酢酸エチル/ヘキサン=1:12)で精製して、ビスシリルエーテル体3(2.01g、91.8%)を無色油状物として得た。
【0027】
[α] 23=+3.5°(c=1.50,CHCl
IR(neat):1612,1514,1249,1073cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.10(s,6H),0.88(s,9H),1.05(s,9H),2,10(br d,1H),2.13−2.60(m,4H),3.80(s,3H),3.89(quint,J=4.0Hz,1H),4.13(br s,2H),4.30(br s,2H),4.52(s,2H),6.87(d,J=8.7Hz,2H),7.29(d,J=8.7Hz,2H),7.41(m,6H),7.71(m,4H)
MS(m/z):641(M+1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例4
【化13】
Figure 0003609853
ビスシリルエーテル体3(1.28g、2mmol)と10%水酸化ナトリウムのメタノール溶液(10ml)の混合液を3時間加熱還流した。反応液を冷却後、水で希釈して塩化メチレンで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 40g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1:2)で精製して、モノシリルエーテル体4(702mg、87.3%)を無色油状物として得た。
【0028】
[α] 23=+1.5°(c=1.72,CHCl
IR(neat):3451,1613,1516,1260,1109cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.11(s,6H),0.90(s,9H),1.71(br t,J=6.7Hz,1H),2.49(m,4H),3.81(s,3H),3.94(quint,J=5.9Hz,1H),4.12(br s,2H),4.24(br t,J=2.0Hz),4.52(s,2H),6.88(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.6Hz,2H)
MS(m/z):401(M−1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例5
【化14】
Figure 0003609853
モノシリルエーテル体4(500mg、1.24mmol)のジエチルエーテル(10ml)溶液に、氷冷下で70%ナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒドリド(Red−Al)のトルエン溶液(1.0ml、3.46mmol)を加え、2時間室温で撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、氷冷下濃アンモニア水を加えた。30分間室温で撹拌後、セライト濾過した。濾液をジエチルエーテルで抽出し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 100g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1:2)で精製して、アリルアルコール体5(442mg、88.0%)を無色油状物として得た。
【0029】
[α] 21=−5.9°(c=1.09,CHCl
IR(neat):3418,1613,1514,1256,1096cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.06(s,3H),0.08(s,3H),0.89(s,9H),1.45(br s,1H),2.15−2.50(m,4H),3.81(s,3H),3.89(quint,J=4.0Hz,1H),4.12(br s,4H),4.52(s,2H),5.71(m,2H),6.88(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.7Hz,2H)
MS(m/z):403(M−1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例6
【化15】
Figure 0003609853
粉末4Aモレキュラシーブス(300mg)の塩化メチレン(16ml)懸濁液を−28℃に冷却し、L−酒石酸ジイソプロピルエステル(148mg、0.631mmol)、テトライソプロピルオキシチタン(0.13ml、0.421mmol)および2.4M t−ブチルヒドロペルオキシドの塩化メチレン溶液(1.74ml、4.21mmol)を順次加えた。2時間後、アリルアルコール体5(850mg、2.103mmol)の塩化メチレン(6ml)溶液を加え、ー28℃で10時間撹拌した。反応液に10%水酸化ナトリウム飽和食塩水溶液(0.6ml)とジエチルエーテル(3ml)を加え、さらに室温で硫酸マグネシウム(1.2g)とセライト(300mg)を加えて、20分間撹拌後セライト濾過した。濾液を濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 60g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1:2)で精製して、エポキシアルコール体6(739mg、83.7%)を無色油状物として得た。
【0030】
[α] 21=−54.7°(c=1.00,CHCl
IR(neat):3449,1613,1516,1260,1177cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.10(s,3H),0.11(s,3H),0.90(s,9H),1.70−1.95(m,3H),2.43(m,2H),2.97(dt,J=4.2および2.5Hz,1H),3.11(ddd,J=2.5,5.2,および6.6Hz,1H),3.55−3.70(m,1H),3.80(s,3H),3.85−4.07(m,2H),4.11(t,J=2.2Hz,2H),4.51(s,2H),6.88(d,J=8.7Hz,2H),7.27(d,J=8.7Hz,2H)
MS(m/z):419(M−1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例7
【化16】
Figure 0003609853
エポキシアルコール体6(680mg、1.62mmol)の塩化メチレン(25ml)溶液に、ピリジン(1.2ml、14.58mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(23.0mg、0.18mmol)および塩化メシル(0.39ml、5.02mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、飽和硫酸銅水溶液ついで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。粗メシレートをアセトン(40ml)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(3.0g、20mmol)と炭酸水素ナトリウム(1.68g、20mmol)を加え、室温で23時間撹拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を水、2%チオ硫酸ナトリウム、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。粗ヨウ素体をメタノール(35ml)に溶解し、亜鉛末(801mg、12.25mmol)を加え、室温で超音波照射下4時間撹拌した。反応液に水を加え、セライト濾過し、濾液を塩化メチレンで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 30g、酢酸エチル/ヘキサン=1:10)で精製し、アリルアルコール体7(457mg、69.8%)を無色油状物として得た。
【0031】
[α] 21=−23.0°(c=1.03,CHCl
IR(neat):3459,1613,1514,1250,1073cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.13(s,6H),0.88(s,9H),1.70−1.94(m,2H),2.50(dt,J=6.7および2.1Hz,1H),2.73(d,J=3.5Hz,1H),3.80(s,3H),4.11(t,J=2.1Hz,2H),4.13(m,1H),4.41(m,1H),4.52(s,2H),5.10(dt,J=9.8および2.0Hz,1H),5.27(dt,J=16.4および2.0Hz,1H)5.90(ddd,J=16.4,9.8および5.9Hz,1H),6.87(d,J=8.7Hz,2H),7.27(d,J=8.7Hz,2H)
MS(m/z):403(M−1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例8
【化17】
Figure 0003609853
アリルアルコール体7(436mg、1.08mmol)のジメチルホルムアミド(8ml)溶液に、イミダゾール(265mg、3.78mmol)とt−ブチルジメチルシリルクロリド(324mg、2.16mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 80g、酢酸エチル/ヘキサン=1:15)で精製して、シリルエーテル体8(547mg、97.9%)を無色油状物として得た。
【0032】
[α] 22=−5.2°(c=0.97,CHCl
IR(neat):1613,1514,1251,1082cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.06(s,3H),0.09(s,3H),0.12(s,6H),0.91(s,9H),0.92(s,9H),1.68(ddd,J=13.7,6.8および4.9Hz,1H),1.93(ddd,J=13.7,7.9,および4.9Hz,1H),2.44(br dt,J=5.9および2.1Hz,1H),3.79(s,3H),3.98(br quint,J=6.0Hz,1H),4.13(t,J=2.1Hz,1H),2H),4.26(br q,1H),4.53(s,2H),5.05(ddd,J=10.2,1.6,および0.9Hz,1H),5.16(dt,J=17.2,1.6および1.1Hz,1H),5.83(ddd,J=17.2,10.2,および7.0Hz,1H),6.88(d,J=8.8Hz,2H),7.29(d,J=8.8Hz,2H)
MS(m/z):517(M−1),121(100%)
Figure 0003609853
実施例9
【化18】
Figure 0003609853
シリルエーテル体8(547mg、1.056mmol)の塩化メチレン(15ml)溶液に、水(0.75ml)と2,3−ジクロロー5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)(359mg、1.583mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、セライト濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をメタノール(10ml)に溶解し、氷冷下水素化硼素ナトリウム(20mg、0.53mmol)を加えた。室温で2分間撹拌後、反応液に水を加えて塩化メチレンで抽出し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 25g、酢酸エチル/ヘキサン=1:20)で精製し、アルコール体9(333mg、79.2%)を無色油状物として得た。
【0033】
[α] 22=−8.5°(c=1.07,CHCl
IR(neat):3351,1253,1090cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.04(s,3H),0.07(s,3H),0.09(s,6H),0.89(s,18H),0.92(s,9H),1.50−1.75(m,2H),1.86(ddd,J=13.8,7.6,および5.1Hz,1H),2.39(br dt,J=5.6および2.0Hz,1H),3.91(quint,J=5.6Hz,1H),4.20(m,1H),4.25(br s,2H),5.04(ddd,J=10.2,1.7および0.9Hz,1H),5.13(ddd,J=17.3,1.7,および0.9Hz,1H),5.83(ddd,J=17.3,10.2,および7.1Hz,1H)
MS(m/z):399(M−1),171(100%)
Figure 0003609853
実施例10
【化19】
Figure 0003609853
アルコール体9(120mg、0.301mmol)のジエチルエーテル(3ml)溶液に氷冷下70%ナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒドリド(Red−Al)のトルエン溶液(0.2ml、0.69mmol)を加え、4時間室温で撹拌した。氷冷下、酢酸エチル(0.2ml)を加えて過剰のRed−アルコールを潰した後、−78℃でヨウ素(153mg、0.602mmol)を加え30分間撹拌した。反応温度を室温まで上げ、1時間さらに撹拌して、反応液をジエチルエーテルで希釈した。氷冷下で2%チオ硫酸ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 100g、酢酸エチル/ヘキサン=1:4)で精製して、ヨウ素体10(79mg、50.1%)を淡黄色油状物として得た。
【0034】
[α] 23=+2.8°(c=1.29,CHCl
IR(neat):3333,1645,1256,1090cm−1
H NMR(CDCl)δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.08(s,3H),0.09(s,3H),0.88(s,9H),0.91(s,9H),1.50−1.84(m,3H),2.66(d,J=6.8Hz,2H),4.06(quint,J=5.6Hz,1H),4.13(m,1H),4.18(d,J=6.8Hz,2H),5.06(br d,J=10.2Hz,1H),5.16(br d,J=17.2Hz,1H),5.81(ddd,J=17.2,10.2,および6.9Hz,1H),5.89(br t,J=5.8Hz)
MS(m/z):527(M+1),171(100%)
Figure 0003609853
実施例11
【化20】
Figure 0003609853
ヨウ素体10(38.4mg、0.073mmol)のシアノメタン(4ml)溶液にアルゴンを15分間通じて溶存酸素を追い出した。その後、テトラ(トリフェニル燐)パラジウム(4.3mg、0.0037mmol)とトリエチルアミン(11ml、0.079mmol)を加え、2時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO 2.5g、酢酸エチル/ヘキサン=1:20)さらにTLC(SiO、酢酸エチル/ヘキサン=1:8、二重展開)で精製して、アリルアルコール体11(23.3mg、80.8%)を無色結晶として得た。
【0035】
融点67−69℃(文献値:69−71℃)
[α] 23=+7.8°(c=0.63,エタノール)
{文献値:[α] 23=+7.9°(c=0.9,エタノール)}
IR、H NMRおよびMSの諸スペクトルデータは標品のものと完全に一致した。

Claims (1)

  1. 式:
    Figure 0003609853
    (式中、Xはハロゲン原子を表し、RおよびRは各々同一または異なる保護基を表す)で表される化合物を、0価のパラジウム触媒を用いて環化することにより、式:
    Figure 0003609853
    (式中、RおよびRは上記定義のとおりである)で表される化合物を製造する方法。
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