JPH0820590A - ビタミンd合成中間体の製造方法 - Google Patents

ビタミンd合成中間体の製造方法

Info

Publication number
JPH0820590A
JPH0820590A JP6155841A JP15584194A JPH0820590A JP H0820590 A JPH0820590 A JP H0820590A JP 6155841 A JP6155841 A JP 6155841A JP 15584194 A JP15584194 A JP 15584194A JP H0820590 A JPH0820590 A JP H0820590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
added
vitamin
reaction
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6155841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3609853B2 (ja
Inventor
Mugio Nishizawa
麦夫 西沢
Han Hatayama
範 畑山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP15584194A priority Critical patent/JP3609853B2/ja
Publication of JPH0820590A publication Critical patent/JPH0820590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3609853B2 publication Critical patent/JP3609853B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】活性型ビタミンD3誘導体の合成中間体の製造
方法を提供すること。 【構成】式: 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を表し、R1およびR2は各々
同一または異なる保護基を表す)で表される化合物を、
0価のパラジウム触媒を用いて還化することにより、
式: 【化2】 (式中、R1およびR2は上記定義のとおりである)で表
される化合物を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビタミンD合成中間体
の新しい製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
に代表される活性型ビタミンD3類は、従来から知られ
ているビタミンD活性に加えて、最近新たに抗腫瘍活性
や免疫抑制活性を有することが明らかになり、大きな注
目を集めている。例えば、式:
【化3】 で表されるOCTは、カルシウム調節作用と分化誘導作
用の分離に成功した数少ない例として関心を集めてい
る。また、式:
【化4】 で表されるC−20位の配置が非天然型の誘導体は、毒
性は強いものの、FK−506に匹敵するほどの強力な
免疫抑制活性を示すことが報告されている。これら以外
にも、世界各国で作用の分離や増強をめざして、多種多
様なビタミンD3誘導体の合成が精力的に行われてい
る。
【0003】ビタミンD3誘導体の合成法として種々の
経路が開発されているが、その中にA環部とC・D環部
とを別個に合成してカップリングさせる合成法がある。
例えば、以下の式で示されるフォスフィンオキシド(A
環部)とケトン(C・D環部)との反応によるコンバー
ジェント法が知られている(Uskokovicら,
J.Am.Chem.Soc.,1982,104,2
945参照)。
【0004】
【化5】 本発明は、A環部であるフォスフィンオキシドの合成に
係わるものである。
【0005】A環部の合成法として、パラジウム0価触
媒を用いる方法が近年検討されている。例えば、Zの配
置を有するエステルに対するアルケニルブロミドの環化
反応によりA環部を立体選択的に合成する方法が開発さ
れている(清水ら、Tetrahedron Let
t.1991,32,4937参照)。
【0006】
【化6】 また、パラジウム0価触媒を用いてアルケニルブロミド
とエンインとのカップリングを行い、一挙にビタミンD
3誘導体を合成する方法も開発されている(Trost
ら,J.Am.Chem.Soc.,1992,11
4,1924参照)。
【0007】
【化7】 さらに、パラジウム0価触媒を用いた環化反応によるA
環部立体選択的合成法について、上記以外にも幾つかの
研究結果が報告されている(Mourinoら,Tet
rahedron Lett.,1992,33,43
65および高橋ら,SYNLETT,1993,3
7)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記[化
5]に示されるフォスフィンオキシドの新しい合成法を
提供することにより、活性型ビタミンD3誘導体をより
実用的に合成することができるようにすることを最終目
的としている。フォスフィンオキシドは、対応するジエ
ノールから合成することができることが既に知られてい
る(Uskokovicら,J.Am.Chem.So
c.,1982,104,2945参照)。
【0009】
【化8】 しかし、出発物質たるジエノール体のエナンチオ制御合
成法として十分なものはいまだ開発されるに至っていな
い。そこで、ビタミンD3誘導体の合成中間体であるジ
エノールの新しい合成法を提供すべく本発明が開発され
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】ジエノール体は以下の経
路にしたがって合成することができる。この経路は代表
的な化合物を例示して具体的に記載されているが、同種
の反応をする他の化合物を用いて合成することも可能で
ある。
【0011】
【化9】 工程1において、p−メトキシベンジルプロパルギルエ
ーテルをn−ブチルリチウムを用いてリチウムアセチリ
ドにし、三フッ化硼素エチルエーテル錯化合物存在下で
(R)−エピクロロヒドリンと反応させる。その反応生
成物をアルカリで処理することによってエポキシド体1
にする。この反応では、(R)−エピクロロヒドリンの
代わりに当該化合物の塩素原子が臭素原子やヨウ素原子
などのハロゲン原子で置換された化合物も使用すること
ができる。また、p−メトキシベンジルプロパルギルエ
ーテルのp−メトキシベンジル基は、工程2〜工程8ま
での反応条件で脱保護せず、かつ、工程9の反応条件で
脱保護する保護基に置換されていてもよい。また、エポ
キシド体にするためのアルカリは、水酸化ナトリウムな
どの当業者が通常使用するものを用いることができる。
【0012】工程2において、t−ブチルジフェニルシ
リルプロパルギルエーテルをn−ブチルリチウムを用い
てリチウムアセチリドにし、三フッ化硼素エチルエーテ
ル錯化合物存在下でエポキシド体1と反応させて、アル
コール体2にする。この反応で使用するt−ブチルジフ
ェニルシリルプロパルギルエーテルのt−ブチルジフェ
ニルシリル基は、工程3の反応条件で脱保護せず、か
つ、工程4の条件下で脱保護する保護基で置換されてい
てもよい。
【0013】工程3において、アルコール体2のアルコ
ールを保護する。この保護基は、工程4ー工程11の反
応条件下で脱保護しないものを選択する。例えば、t−
ブチルジメチルシリルクロリドやトリエチルクロリドな
どのシリル化剤を用いて保護することができる。
【0014】工程4において、工程2で導入した保護基
を選択的に脱保護してプロパルギルアルコール体4にす
る。この工程では、他の保護基は脱保護されてはならな
い。このような条件を満たす範囲内で、工程1−3で導
入する保護基と工程4における脱保護条件を適宜組み合
わせて選択することができる。通常は、工程4における
脱保護のためにアルカリ条件が採用される。アルカリと
しては、水酸化ナトリウムのように当業者に通常用いら
れているものを使用する。
【0015】工程5において、プロパルギルアルコール
体4の一方の三重結合を選択的かつ立体特異的に還元し
てトランスアリルアルコール体5にする。この目的を達
する還元剤であればいずれの還元剤でも使用しうる。例
えば、水素化リチウムアルミニウムなどを挙げることが
できるが、ナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウ
ムヒドリド(Red−Al)を使用すれば効率良くトラ
ンスアリルアルコール体5を得ることができる。
【0016】工程6において、トランスアリルアルコー
ル体5の二重結合を立体選択的にエポキシ化する。この
目的を達するエポキシ化条件であればいずれの条件でも
採用しうる。とくに、L−酒石酸ジイソプロピルを用い
た触媒的香月−シャープレス不斉エポキシ化によれば完
全な立体選択性でエポキシ化することができる。
【0017】工程7において、エポキシド体6をアリル
アルコール体7にする。具体的には、エポキシド体6を
塩化メシルと反応させてメシレートにし、これをヨウ化
ナトリウム等を用いてヨウ素化し、さらにこれを活性亜
鉛中で超音波処理する方法を例示することができる。
【0018】工程8において、アリルアルコール体7の
アルコールを保護する。保護基としては、工程9−工程
11の条件で脱保護しないものを選択する。例えば、t
−ブチルジメチルシリル基、トリエチルシリル基を例示
することができる。この工程で導入する保護基は、工程
3で導入した保護基と同じものにするのが好ましい。保
護基導入は工程3に記載される方法と同様にして行うこ
とができる。
【0019】工程9において、エポキシド体1から存在
していた保護基を選択的に脱保護する。この工程では、
その他の保護基は脱保護されないように条件を選択す
る。例えば、2,3−ジクロロー5,6−ジシアノ−
1,4−ベンゾキノン(DDQ)、を用いれば選択的に
脱保護することができる。
【0020】工程10において、立体選択的にアルケニ
ルヨード体10にする。この反応は、まずプロパルギル
アルコール単位をナトリウムビスメトキシエトキシアル
ミニウムヒドリド(Red−Al)を用いて還元し、続
いてヨウ素と反応させることによって行うことができ
る。なお、この工程ではヨウ素原子の代わりに他のハロ
ゲン原子を導入してもよい。
【0021】工程11において、環化して目的とするビ
タミンD3合成中間体にする。この環化反応は0価のパ
ラジウム触媒を用いて行うのが好ましい。とくに、テト
ラキストリフェニルホスフィンパラジウムを用いて、ト
リエチルアミン存在下で反応させると非常にきれいに反
応が進行する。テトラキストリフェニルホスフィンパラ
ジウムは0.01〜0.5当量(好ましくは約0.05
当量)、トリエチルアミンは0.1〜5当量(好ましく
は約1当量)使用し、加熱還流するのが好ましい。ま
た、反応溶媒はアセトニトリルなどを使用することがで
きる。この反応で用いる0価のパラジウムは、環化反応
で再生するため触媒量用いれば十分である。したがっ
て、高価なパラジウムを多量に用いないで済むという利
点がある。
【0022】上記の方法により得られた中間体は、上述
のように公知の方法によりビタミンD3誘導体にするこ
とができる。したがって、本明細書に開示する合成方法
は、有用な種々のビタミンD3誘導体の新しい合成方法
として幅広く応用しうるものである。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。
【0024】実施例1
【化10】 p−メトキシベンジルプロパルギルエーテル(9.0
g、51.1mmol)のテトラヒドロフラン(160
ml)溶液を−78℃に冷却し、1.56M n−ブチ
ルリチウムのヘキサン溶液(33ml、51.5mmo
l)を加えて1時間撹拌した。冷却浴をはずして30分
撹拌後、再度−78℃に冷却し、(R)−エピクロルヒ
ドリン(2.5ml、32.0mmol)と三フッ化硼
素エチルエーテル錯化合物(6.3ml、51.2mm
ol)を順次加えた。ー78℃で1時間撹拌した後、反
応温度を徐々に室温まで上げ、さらに30分間撹拌し
た。反応液に飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、ジエチ
ルエーテルで抽出、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥し
て濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(160ml)
に溶解して、−10℃で60%水素化ナトリウム(2.
06g、51.5mmol)を加えた。1.5時間撹拌
後、反応液に注意して水を加え、ジエチルエーテルで抽
出した。ジエチルエーテル層を水洗し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(SiO2 350g:ジエチルエーテル/ヘキサン=
1:3)で精製して、エポキシド体1(6.53g、8
8.1%)を無色油状物として得た。
【0025】[α]D 28=−12.6°(c=1.10
6,CHCl3) IR(neat):1612,1513,1248,1
071cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:2.50−2.90
(m,4H),3.11(m,1H),3.80(s,
3H),4.13(t,J=2.1Hz,2H),4.
51(s,2H),6.87(d,J=8.4Hz,2
H),7.28(d,J=8.4Hz,2H) MS(m/z):232(M+),121(100%) C14163(M+)の質量分析:[計算値]232.1
099 [実測値]232.1103 C14163 の元素分析:[計算値]C72.38,H
6.95 [実測値]C72.07,H7.03実施例2
【化11】 t−ブチルジフェニルシリルプロパルギルエーテル
(3.80g、12.6mmol)のテトラヒドロフラ
ン(15ml)溶液を−78℃に冷却し、1.56M
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(7.2ml、1
1.5mmol)を加えて1時間撹拌した。次いで、エ
ポキシド体1(1.33g、5.75mmol)のテト
ラヒドロフラン(15ml)溶液と三フッ化硼素エチル
エーテル錯化合物(1.4ml、11.5mmol)を
加え、−78℃で1時間撹拌後、反応温度を徐々に室温
まで上げてさらに30分間撹拌した。反応液に飽和塩化
ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出し、
水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(SiO2 100g、ジエチ
ルエーテル/ヘキサン=2:1)で精製して、アルコー
ル体2(2.81g、92.9%)を無色油状物として
得た。
【0026】[α]D 23=−0.2°(c=2.24,
CHCl3) IR(neat):3443,1612,1514,1
250,1069cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:1.05(s,9H),
2,10,(br d,1H),2.46(m,4
H),3.80(s,3H),4.13(t,J=2.
1Hz,2H),4.33(t,J=2.1Hz,2
H),4.51(s,2H),6.87(d,J=8.
7Hz,2H)7.27(d,J=8.7Hz,2
H),7.41(m,6H),7.71(m,4H) MS(m/z):509(M+−17),121(10
0%) C33374Si(M+−1)の質量分析:[計算値]5
25.2461 [実測値]525.2478実施例3
【化12】 アルコール体2(1.80g、3.42mmol)のジ
メチルホルムアミド(20ml)溶液に、イミダゾール
(699mg、10.26mmol)とt−ブチルジメ
チルシリルクロリド(773mg、5.13mmol)
を加え、室温で48時間撹拌した。反応液をジエチルエ
ーテルで希釈し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥して
濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2
100g、酢酸エチル/ヘキサン=1:12)で精製し
て、ビスシリルエーテル体3(2.01g、91.8
%)を無色油状物として得た。
【0027】[α]D 23=+3.5°(c=1.50,
CHCl3) IR(neat):1612,1514,1249,1
073cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.10(s,6H),
0.88(s,9H),1.05(s,9H),2,1
0(br d,1H),2.13−2.60(m,4
H),3.80(s,3H),3.89(quint,
J=4.0Hz,1H),4.13(br s,2
H),4.30(br s,2H),4.52(s,2
H),6.87(d,J=8.7Hz,2H),7.2
9(d,J=8.7Hz,2H),7.41(m,6
H),7.71(m,4H) MS(m/z):641(M++1),121(100
%) C39534Si2 (M++1)の質量分析:[計算値]
641.3483 [実測値]641.3457実施例4
【化13】 ビスシリルエーテル体3(1.28g、2mmol)と
10%水酸化ナトリウムのメタノール溶液(10ml)
の混合液を3時間加熱還流した。反応液を冷却後、水で
希釈して塩化メチレンで抽出し、飽和塩化ナトリウム水
溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残
渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2 40g、ジエ
チルエーテル/ヘキサン=1:2)で精製して、モノシ
リルエーテル体4(702mg、87.3%)を無色油
状物として得た。
【0028】[α]D 23=+1.5°(c=1.72,
CHCl3) IR(neat):3451,1613,1516,1
260,1109cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.11(s,6H),
0.90(s,9H),1.71(br t,J=6.
7Hz,1H),2.49(m,4H),3.81
(s,3H),3.94(quint,J=5.9H
z,1H),4.12(br s,2H),4.24
(br t,J=2.0Hz),4.52(s,2
H),6.88(d,J=8.6Hz,2H),7.2
8(d,J=8.6Hz,2H) MS(m/z):401(M+−1),121(100
%) C23344Si(M+−1)の質量分析:[計算値]4
01.2148 [実測値]401.2136実施例5
【化14】 モノシリルエーテル体4(500mg、1.24mmo
l)のジエチルエーテル(10ml)溶液に、氷冷下で
70%ナトリウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒ
ドリド(Red−Al)のトルエン溶液(1.0ml、
3.46mmol)を加え、2時間室温で撹拌した。反
応液をジエチルエーテルで希釈し、氷冷下濃アンモニア
水を加えた。30分間室温で撹拌後、セライト濾過し
た。濾液をジエチルエーテルで抽出し、水洗し、硫酸マ
グネシウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2 100g、ジエチルエーテル/ヘ
キサン=1:2)で精製して、アリルアルコール体5
(442mg、88.0%)を無色油状物として得た。
【0029】[α]D 21=−5.9°(c=1.09,
CHCl3) IR(neat):3418,1613,1514,1
256,1096cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.06(s,3H),
0.08(s,3H),0.89(s,9H),1.4
5(br s,1H),2.15−2.50(m,4
H),3.81(s,3H),3.89(quint,
J=4.0Hz,1H),4.12(br s,4
H),4.52(s,2H),5.71(m,2H),
6.88(d,J=8.6Hz,2H),7.28
(d,J=8.7Hz,2H) MS(m/z):403(M+−1),121(100
%) C23354Si(M+−1)の質量分析:[計算値]4
03.2305 [実測値]403.2289実施例6
【化15】 粉末4Aモレキュラシーブス(300mg)の塩化メチ
レン(16ml)懸濁液を−28℃に冷却し、L−酒石
酸ジイソプロピルエステル(148mg、0.631m
mol)、テトライソプロピルオキシチタン(0.13
ml、0.421mmol)および2.4M t−ブチ
ルヒドロペルオキシドの塩化メチレン溶液(1.74m
l、4.21mmol)を順次加えた。2時間後、アリ
ルアルコール体5(850mg、2.103mmol)
の塩化メチレン(6ml)溶液を加え、ー28℃で10
時間撹拌した。反応液に10%水酸化ナトリウム飽和食
塩水溶液(0.6ml)とジエチルエーテル(3ml)
を加え、さらに室温で硫酸マグネシウム(1.2g)と
セライト(300mg)を加えて、20分間撹拌後セラ
イト濾過した。濾液を濃縮後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO260g、ジエチルエーテル/ヘキサ
ン=1:2)で精製して、エポキシアルコール体6(7
39mg、83.7%)を無色油状物として得た。
【0030】[α]D 21=−54.7°(c=1.0
0,CHCl3) IR(neat):3449,1613,1516,1
260,1177cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.10(s,3H),
0.11(s,3H),0.90(s,9H),1.7
0−1.95(m,3H),2.43(m,2H),
2.97(dt,J=4.2および2.5Hz,1
H),3.11(ddd,J=2.5,5.2,および
6.6Hz,1H),3.55−3.70(m,1
H),3.80(s,3H),3.85−4.07
(m,2H),4.11(t,J=2.2Hz,2
H),4.51(s,2H),6.88(d,J=8.
7Hz,2H),7.27(d,J=8.7Hz,2
H) MS(m/z):419(M+−1),121(100
%) C23365Si(M+−1)の質量分析:[計算値]4
19.2254 [実測値]419.2238実施例7
【化16】 エポキシアルコール体6(680mg、1.62mmo
l)の塩化メチレン(25ml)溶液に、ピリジン
(1.2ml、14.58mmol)、N,N−ジメチ
ルアミノピリジン(DMAP)(23.0mg、0.1
8mmol)および塩化メシル(0.39ml、5.0
2mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液
をジエチルエーテルで希釈し、飽和硫酸銅水溶液ついで
飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥して濃縮した。粗メシレートをアセトン(40m
l)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(3.0g、20mm
ol)と炭酸水素ナトリウム(1.68g、20mmo
l)を加え、室温で23時間撹拌した。反応液に水を加
え、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を水、2
%チオ硫酸ナトリウム、飽和塩化ナトリウム水溶液で順
次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。粗ヨ
ウ素体をメタノール(35ml)に溶解し、亜鉛末(8
01mg、12.25mmol)を加え、室温で超音波
照射下4時間撹拌した。反応液に水を加え、セライト濾
過し、濾液を塩化メチレンで抽出した。抽出液を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濃縮後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2 30g、酢酸エチル/ヘキサン=
1:10)で精製し、アリルアルコール体7(457m
g、69.8%)を無色油状物として得た。
【0031】[α]D 21=−23.0°(c=1.0
3,CHCl3) IR(neat):3459,1613,1514,1
250,1073cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.13(s,6H),
0.88(s,9H),1.70−1.94(m,2
H),2.50(dt,J=6.7および2.1Hz,
1H),2.73(d,J=3.5Hz,1H),3.
80(s,3H),4.11(t,J=2.1Hz,2
H),4.13(m,1H),4.41(m,1H),
4.52(s,2H),5.10(dt,J=9.8お
よび2.0Hz,1H),5.27(dt,J=16.
4および2.0Hz,1H)5.90(ddd,J=1
6.4,9.8および5.9Hz,1H),6.87
(d,J=8.7Hz,2H),7.27(d,J=
8.7Hz,2H) MS(m/z):403(M+−1),121(100
%) C23354Si(M+−1)の質量分析:[計算値]4
03.2305 [実測値]403.2353実施例8
【化17】 アリルアルコール体7(436mg、1.08mmo
l)のジメチルホルムアミド(8ml)溶液に、イミダ
ゾール(265mg、3.78mmol)とt−ブチル
ジメチルシリルクロリド(324mg、2.16mmo
l)を加え、室温で24時間撹拌した。反応液をジエチ
ルエーテルで希釈し、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥
して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
2 80g、酢酸エチル/ヘキサン=1:15)で精製
して、シリルエーテル体8(547mg、97.9%)
を無色油状物として得た。
【0032】[α]D 22=−5.2°(c=0.97,
CHCl3) IR(neat):1613,1514,1251,1
082cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.06(s,3H),
0.09(s,3H),0.12(s,6H),0.9
1(s,9H),0.92(s,9H),1.68(d
dd,J=13.7,6.8および4.9Hz,1
H),1.93(ddd,J=13.7,7.9,およ
び4.9Hz,1H),2.44(br dt,J=
5.9および2.1Hz,1H),3.79(s,3
H),3.98(br quint,J=6.0Hz,
1H),4.13(t,J=2.1Hz,1H),2
H),4.26(br q,1H),4.53(s,2
H),5.05(ddd,J=10.2,1.6,およ
び0.9Hz,1H),5.16(dt,J=17.
2,1.6および1.1Hz,1H),5.83(dd
d,J=17.2,10.2,および7.0Hz,1
H),6.88(d,J=8.8Hz,2H),7.2
9 (d,J=8.8Hz,2H) MS(m/z):517(M+−1),121(100
%) C29494Si2 (M+−1)の質量分析:[計算値]
517.3169 [実測値]517.3194実施例9
【化18】 シリルエーテル体8(547mg、1.056mmo
l)の塩化メチレン(15ml)溶液に、水(0.75
ml)と2,3−ジクロロー5,6−ジシアノ−1,4
−ベンゾキノン(DDQ)(359mg、1.583m
mol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を塩化
メチレンで希釈し、セライト濾過した。濾液を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥して濃縮した。残渣をメタノール(10ml)に溶解
し、氷冷下水素化硼素ナトリウム(20mg、0.53
mmol)を加えた。室温で2分間撹拌後、反応液に水
を加えて塩化メチレンで抽出し、水洗し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(SiO2 25g、酢酸エチル/ヘキサン=1:2
0)で精製し、アルコール体9(333mg、79.2
%)を無色油状物として得た。
【0033】[α]D 22=−8.5°(c=1.07,
CHCl3) IR(neat):3351,1253,1090cm
-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.04(s,3H),
0.07(s,3H),0.09(s,6H),0.8
9(s,18H),0.92(s,9H),1.50−
1.75(m,2H),1.86(ddd,J=13.
8,7.6,および5.1Hz,1H),2.39(b
r dt,J=5.6および2.0Hz,1H),3.
91(quint,J=5.6Hz,1H),4.20
(m,1H),4.25(br s,2H),5.04
(ddd,J=10.2,1.7および0.9Hz,1
H),5.13(ddd,J=17.3,1.7,およ
び0.9Hz,1H),5.83(ddd,J=17.
3,10.2,および7.1Hz,1H) MS(m/z):399(M+−1),171(100
%) C21423Si2 (M++1)の質量分析:[計算値]
399.2751 [実測値]399.2731実施例10
【化19】 アルコール体9(120mg、0.301mmol)の
ジエチルエーテル(3ml)溶液に氷冷下70%ナトリ
ウムビスメトキシエトキシアルミニウムヒドリド(Re
d−Al)のトルエン溶液(0.2ml、0.69mm
ol)を加え、4時間室温で撹拌した。氷冷下、酢酸エ
チル(0.2ml)を加えて過剰のRed−アルコール
を潰した後、−78℃でヨウ素(153mg、0.60
2mmol)を加え30分間撹拌した。反応温度を室温
まで上げ、1時間さらに撹拌して、反応液をジエチルエ
ーテルで希釈した。氷冷下で2%チオ硫酸ナトリウム、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥して濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(SiO2 100g、酢酸エチル/ヘキサン=1:
4)で精製して、ヨウ素体10(79mg、50.1
%)を淡黄色油状物として得た。
【0034】[α]D 23=+2.8°(c=1.29,
CHCl3) IR(neat):3333,1645,1256,1
090cm-1 1 H NMR(CDCl3)δ:0.05(s,3H),
0.06(s,3H),0.08(s,3H),0.0
9(s,3H),0.88(s,9H),0.91
(s,9H),1.50−1.84(m,3H),2.
66(d,J=6.8Hz,2H),4.06(qui
nt,J=5.6Hz,1H),4.13(m,1
H),4.18(d,J=6.8Hz,2H),5.0
6(br d,J=10.2Hz,1H),5.16
(br d,J=17.2Hz,1H),5.81(d
dd,J=17.2,10.2,および6.9Hz,1
H),5.89(br t,J=5.8Hz) MS(m/z):527(M++1),171(100
%) C21433Si2I (M++1)の質量分析:[計算
値]527.1874 [実測値]527.1844実施例11
【化20】 ヨウ素体10(38.4mg、0.073mmol)の
シアノメタン(4ml)溶液にアルゴンを15分間通じ
て溶存酸素を追い出した。その後、テトラ(トリフェニ
ル燐)パラジウム(4.3mg、0.0037mmo
l)とトリエチルアミン(11ml、0.079mmo
l)を加え、2時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去
し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2 2.5
g、酢酸エチル/ヘキサン=1:20)さらにTLC
(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン=1:8、二重展
開)で精製して、アリルアルコール体11(23.3m
g、80.8%)を無色結晶として得た。
【0035】融点67−69℃(文献値:69−71
℃) [α]D 23=+7.8°(c=0.63,エタノール) {文献値:[α]D 23=+7.9°(c=0.9,エタ
ノール)} IR、1H NMRおよびMSの諸スペクトルデータは標
品のものと完全に一致した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を表し、R1およびR2は各々
    同一または異なる保護基を表す)で表される化合物を、
    0価のパラジウム触媒を用いて還化することにより、
    式: 【化2】 (式中、R1およびR2は上記定義のとおりである)で表
    される化合物を製造する方法。
JP15584194A 1994-07-07 1994-07-07 ビタミンd合成中間体の製造方法 Expired - Fee Related JP3609853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15584194A JP3609853B2 (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ビタミンd合成中間体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15584194A JP3609853B2 (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ビタミンd合成中間体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0820590A true JPH0820590A (ja) 1996-01-23
JP3609853B2 JP3609853B2 (ja) 2005-01-12

Family

ID=15614673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15584194A Expired - Fee Related JP3609853B2 (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ビタミンd合成中間体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3609853B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3609853B2 (ja) 2005-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3494637B2 (ja) 19−ノル−ビタミンd化合物の中間体の製造方法
JP3568219B2 (ja) 19−ノルビタミンd化合物の調製
JPH0251559B2 (ja)
JP6584696B2 (ja) 3−((2s,5s)−4−メチレン−5−(3−オキソプロピル)テトラヒドロフラン−2−イル)プロパノール誘導体の製造方法及びそのための中間体
JP3609853B2 (ja) ビタミンd合成中間体の製造方法
US5182393A (en) Process for precursors to calcitriol and related compounds
EP0766660B1 (de) Cyclohexanon-derivate, verfahren zu deren herstellung und zwischenprodukte des verfahrens
US6255501B1 (en) Process for preparing antiosteoporotic agents
EP0528209B1 (en) Process for preparing intermediates for vitamin D derivatives and compounds obtained thereby
US5225569A (en) Process for precursors to calcitriol and related compounds
US5705659A (en) Intermediates for the synthesis of 16-phenoxy-prostatrienoic acid derivatives and a preparing method thereof
JP3446225B2 (ja) シクロペンタン誘導体及びその製造方法
JP2012520291A (ja) ラメルテオンの調製方法
JP3712077B2 (ja) ヒドロインダン−4−オール誘導体およびその製造方法
JP3391248B2 (ja) カルシトリオール中間体の製造法
JP2975705B2 (ja) ステロイド誘導体
JPH05186420A (ja) 1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロールの製造方法
JPH047755B2 (ja)
JP2004529193A (ja) 触媒作用を受けない付加反応
JPH06157498A (ja) ビタミンd誘導体合成のための新規な中間体
JP2002265412A (ja) 新規シクロペンテノン誘導体
EP1426352A2 (en) Intermediates for the sythesis of vitamin D and steroid derivatives
JPH08245467A (ja) ビタミンd合成中間体の製造方法
JPH04305548A (ja) ハロゲノアリルアルコール誘導体
JPH08193086A (ja) (e)−エノールチオエーテル誘導体の立体選択的な製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041015

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees