JP3609809B2 - 電子機器および電子機器の冷却方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCPUのような発熱体を液状の冷媒を用いて冷却する、いわゆる液冷式の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばノート形のポータブルコンピュータに用いられるCPUは、処理速度の高速化や多機能化に伴い動作中の発熱量が増加している。このため、近年、空気よりも遥かに高い比熱を有する液状の冷媒を用いてCPUを冷却する、いわゆる液冷式の冷却システムが開発されている。
【0003】
「特開平7−142886号公報」は、ポータブルコンピュータに用いる液冷式の冷却システムの一例を開示している。この冷却システムは、受熱ヘッダ、放熱ヘッダおよび冷媒を循環させるチューブを備えている。受熱ヘッダは、ポータブルコンピュータの筐体に収容されて、CPUに熱的に接続されている。放熱ヘッダは、筐体に支持された表示ユニットに収容されている。チューブは、筐体と表示ユニットとに跨って配管され、受熱ヘッダと放熱ヘッダとの間を接続している。
【0004】
この冷却システムによると、CPUの熱は、受熱ヘッダでの熱交換により冷媒に伝えられる。この受熱ヘッダで加熱された冷媒は、チュ−ブを通じて放熱ヘッダに移送され、この放熱ヘッダを通過する過程でCPUの熱を放出する。この放熱ヘッダでの熱交換により冷やされた冷媒は、チューブを通じて受熱ヘッダに戻され、再びCPUの熱を受ける。この冷媒の循環により、CPUの熱を効率良く放熱ヘッダに移送することができ、CPUの冷却性能が高まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の冷却システムによると、放熱ヘッダに伝えられたCPUの熱は、放熱ヘッダの隅々にまで拡散されるとともに、この放熱ヘッダの表面から自然空冷により放出される。この際、放熱ヘッダの表面温度が高くなる程、放熱量が増大し、放熱ヘッダの放熱性能が高まる。
【0006】
しかしながら、放熱ヘッダが位置する表示ユニットの内部には、液晶表示パネルが収容されているので、この液晶表示パネルが放熱ヘッダの熱影響を受けることになる。一般に液晶表示パネルは、高温に加熱されると、液晶分子の配向制御ができなくなり、表示品質が悪化する。そのため、液晶表示パネルは、表示品質を確保する必要上、その耐熱温度が約50℃と低く抑えられている。
【0007】
この結果、液晶表示パネルに熱影響を及ぼす放熱ヘッダの表面温度を無闇に高めることはできず、この放熱ヘッダの放熱量は、液晶表示パネルへの熱影響を抑えることを考慮すると、高く見積もっても十数Wが限度となる。
【0008】
一方、ポータブルコンピュータは、例えば客先に持ち込んでのプレゼンテーション利用時に、大規模な表示画面を有する外部表示装置に接続して使用することがある。このような使用形態では、ポータブルコンピュータの液晶表示パネルは未使用の状態にあり、たとえ放熱ヘッダからの熱影響が大きくても、液晶表示パネルの表示品質が問題となることはない。
【0009】
ところが、先にも延べたように、放熱ヘッダの放熱量は、液晶表示パネルの使用時の表示品質を優先して設定されているので、放熱量が不足気味となるのを避けられない。このため、液晶表示パネルの使用時あるいは未使用時のいずれにおいても、CPUの冷却性能が不足することが懸念され、CPUの発熱量の増大に十分に対応しきれなくなる。
【0010】
本発明の目的は、表示パネルの表示品質を確保しつつ、発熱体の冷却性能を高めることができる電子機器および電子機器の冷却方法を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、
発熱体に熱的に接続された受熱部を有する本体と、
上記本体に開閉可能に支持され、閉じた時に電源がOFFされる表示パネルを有する表示ユニットと、を備えている。
上記表示ユニットは、上記発熱体の熱を放出する放熱部を収容しており、この放熱部と受熱部との間を結ぶ循環経路に沿って液状の冷媒を循環させることで、上記受熱部に伝えられた発熱体の熱を上記放熱部に移送するとともに、上記表示ユニットを閉じた時に、制御手段を介して上記受熱部から上記放熱部に移送される熱量を増大させることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、表示パネルの駆動が停止した時に、放熱部の放熱性能を高めることができ、表示パネルの表示品質に悪影響を及ぼすことなく、発熱体の熱を放熱部から効率良く放出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図1ないし図10にもとづいて説明する。
【0014】
図1および図2は、電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。ポータブルコンピュータ1は、コンピュータ本体2と表示ユニット3とで構成されている。コンピュータ本体2は、偏平な箱形の筐体4を有し、この筐体4の上面4aにキーボード5が配置されている。
【0015】
筐体4は、プリント配線板6、CD−ROM駆動装置7および電源としてのバッテリ8を搭載している。プリント配線板6およびCD−ROM駆動装置7は、バッテリ8に電気的に接続されている。
【0016】
表示ユニット3は、液晶表示パネル(LCD)10と、この液晶表示パネル10を収容するハウジング11とを備えている。液晶表示パネル10は、画像を表示する表示画面10aを有し、この表示画面10aは、ハウジング11の前面の開口部11aを通じて外方に露出されている。ハウジング11は、筐体4の後端部に図示しないヒンジを介して支持されている。このため、表示ユニット3は、キーボード5を上方から覆うように筐体4に重なり合う閉じ位置と、キーボード5や表示画面10aを露出させるように起立する開き位置とに亘って開閉可能となっている。
【0017】
液晶表示パネル10は、図示しない液晶駆動回路に電気的に接続されている。この液晶駆動回路は、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に電源がOFFされるようになっており、これにより、液晶表示パネル10の駆動が停止される。
【0018】
図3に示すように、プリント配線板6の後端部にインターフェイスコネクタ12が配置されている。このインターフェイスコネクタ12は、ポータブルコンピュータ1に例えば外部表示装置13を接続する際に用いるものである。外部表示装置13は、表示ユニット3の表示画面10aよりも大きな画面を有している。ポータブルコンピュータ1に外部表示装置13を接続した場合、ポータブルコンピュータ1の表示ユニット3を使用するか、あるいは外部表示装置13を使用するかについての選択は、オペレータがスイッチを切り換えることにより実行され、外部表示装置13を選択した場合は、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされるようになっている。
【0019】
さらに、コンピュータ本体2は、図7に示すような開閉センサ14を備えている。開閉センサ14は、表示ユニット3が閉じ位置にあるか否かを電気的に検知するためのものであり、筐体4の上壁4bに配置されている。この開閉センサ14は、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に、ハウジング11との接触により表示ユニット3の存在を検知するとともに、この表示ユニット3が閉じ位置に回動されたことを示す信号を出力する。
【0020】
図5に示すように、プリント配線板6の上面に発熱体としてのCPU15が実装されている。CPU15は、四角いベース基板16と、このベース基板16の中央部に配置されたICチップ17とを有している。ICチップ17は、処理速度の高速化や多機能化に伴って動作中の発熱量が非常に大きく、安定した動作を維持するために冷却を必要としている。
【0021】
さらに、CPU15は、温度センサ18(図9に示す)を内蔵している。この温度センサ18は、ICチップ17の温度を検知するとともに、この温度に関する信号を出力する。
【0022】
図1および図3に示すように、ポータブルコンピュータ1は、CPU15を冷却する液冷式の冷却ユニット20を搭載している。冷却ユニット20は、受熱部21、放熱部としての放熱器22、循環経路23およびポンプ24を備えている。
【0023】
受熱部21は、プリント配線板6の上面に固定されている。図5に見られるように、受熱部21は、CPU15よりも一回り大きな偏平な箱形であり、この受熱部21の下面は、平坦な受熱面25となっている。この受熱面25は、図示しない熱伝導性グリース又は熱伝導シートを介してCPU15のICチップ17に熱的に接続されている。
【0024】
受熱部21は、冷媒流路26、冷媒入口27および冷媒出口28を有している。冷媒流路26は、受熱部21の内部に形成され、上記受熱面25を介してICチップ17に熱的に接続されている。冷媒入口27は、冷媒流路26の上流端に位置し、冷媒出口28は、冷媒流路26の下流端に位置している。
【0025】
図7に示すように、放熱器22は、表示ユニット3のハウジング11に収容されている。放熱器22は、液晶表示パネル10と略同等の大きさを有する長方形の板状をなしており、この液晶表示パネル10とハウジング11の背面との間に介在されている。このため、液晶表示パネル10および放熱器22は、ハウジング11の内部で互いに隣り合っている。
【0026】
図8に示すように、放熱器22は、第1の放熱板29と第2の放熱板30とを備えている。第1および第2の放熱板29,30は、互いに重ね合わされて一体化されている。第1の放熱板29は、第2の放熱板30の反対側に張り出す膨出部31を有している。膨出部31は、第1の放熱板29の略全面に亘って蛇行状に形成されている。この膨出部31の開口端は、第2の放熱板30によって閉じられている。そのため、膨出部31は、第2の放熱板30との間に冷媒流路32を構成している。
【0027】
放熱器22は、冷媒入口33と冷媒出口34とを有している。冷媒入口33は、冷媒流路32の上流端に位置するとともに、冷媒出口34は、冷媒流路32の下流端に位置している。これら冷媒入口33および冷媒出口34は、ハウジング11の幅方向に互いに離れている。
【0028】
さらに、液晶表示パネル10に温度センサ35が取り付けられている。温度センサ35は、液晶表示パネル10の温度を検知するとともに、この温度に関する信号を出力する。
【0029】
図1および図4に示すように、上記循環経路23は、冷媒送り管路36と冷媒戻し管路37とを備えている。冷媒送り管路36は、受熱部21の冷媒出口28と放熱器22の冷媒入口33とを結ぶように、筐体4とハウジング11との間に跨って配管されている。冷媒戻し管路36は、放熱器22の冷媒出口34と受熱部21の冷媒入口27とを結ぶように、筐体4とハウジング11との間に跨って配管されている。このため、受熱部21の冷媒流路26および放熱器22の冷媒流路32は、循環経路23の一部となっており、この循環経路23に液状の冷媒としての冷却液が充填されている。
【0030】
上記ポンプ24は、冷媒戻し管路37の途中に設置されている。ポンプ24は、冷却液を受熱部21と放熱器22との間で強制的に循環させるためのものであり、本実施の形態では、筐体4に収容されている。このポンプ24は、図示しないモータによって駆動される羽根車38を有している。この羽根車38は、例えばポータブルコンピュータ1の電源投入時あるいはCPU15の温度が予め決められた値に達した時に駆動される。
【0031】
さらに、筐体4に収容されたバッテリ8は、ポンプ24のモータに電力を供給し、このモータの駆動電圧を変化させることで、羽根車38の回転数が変動するようになっている。
【0032】
ポンプ24の羽根車38が回転すると、冷却液が受熱部21に向けて送り出され、この冷却液が循環経路23に沿って流れる。すなわち、受熱部21の冷媒流路26を流れる冷却液は、この流れの過程でCPU15の熱を受けて加熱される。この加熱された冷却液は、冷媒送り管路36を通じて放熱器22に送り込まれ、蛇行状に屈曲された冷媒流路32を流れる。この流れの過程で冷却液に吸収されたCPU15の熱が第1および第2の放熱板29,30に拡散され、これら放熱板29,30の表面から放出される。
【0033】
放熱器22での熱交換により冷やされた冷却液は、冷媒戻し管路37を通じて受熱部21の冷媒流路26に戻される。この冷却液は、冷媒流路26を流れる過程で再びCPU15の熱を吸収した後、放熱器22に送り出される。このようなサイクルを繰り返すことで、CPU15の熱がハウジング7の内部の放熱器22に移送され、この放熱器22からハウジング11を通じてポータブルコンピュータ1の外部に放出される。
【0034】
図1、図4および図7に示すように、表示ユニット3のハウジング11に電動ファン40が収容されている。電動ファン40は、放熱器22に冷却風を送風するためのものであり、この放熱器22の左側部の下端に位置している。
【0035】
電動ファン40は、遠心式の羽根車41と、この羽根車41を収容するファンケーシング42とを備えている。羽根車41は、例えばポータブルコンピュータ1の電源投入時にモータ43によって駆動される。
【0036】
ファンケーシング42は、第1および第2の吸込口43a,43bと吐出口44とを有している。第1の吸込口43aは、ハウジング11の前面に開口された第1の吸気孔45aと向かい合っている。第2の吸込口43bは、ハウジング11の背面に開口された第2の吸気孔45bと向かい合っている。吐出口44は、放熱器22に向けて開口されている。
【0037】
電動ファン40の羽根車41が回転すると、表示ユニット3の外部の空気が第1および第2の吸気孔45a,45bからファンケーシング42の第1および第2の吸込口43a,43bに吸い込まれるとともに、吐出口44から放熱器22に向けて吐き出される。
【0038】
これにより、ハウジング7の内部に冷却風の流れが形成される。この冷却風により放熱器22が強制的に冷やされ、この放熱器22に伝えられたCPU15の熱が冷却風の流れに乗じて持ち去られる。放熱器22との熱交換により暖められた冷却風は、ハウジング7の上端に開口された排気口46を通じて外部に排出される。
【0039】
さらに、本実施の形態では、電動ファン40は、表示ユニット3が閉じ位置に回動されても、ポータブルコンピュータ1の電源をOFFしない限り運転を継続する。それとともに、表示ユニット3を閉じ位置から開き位置に回動させた時点で、電動ファン40の羽根車41の回転数が増大するようになっている。
【0040】
ところで、上記のような構成を有するポータブルコンピュータ1においては、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に、放熱器22の放熱量を高めるためのプログラムが組まれている。
【0041】
図9は、表示ユニット3の位置に応じてポンプ24の運転を制御する機能ブロックを示している。この図9に示すように、温度センサ18から出力されるCPU15の温度に関する信号、温度センサ35から出力される液晶表示パネル10の温度に関する信号および開閉センサ14から出力される表示ユニット3の開閉位置に関する信号は、CPU15によって制御されるコントローラ48に送られる。このコントローラ48は、入力された各種の信号に基づいてポータブルコンピュータ1の現在の動作状況を判断し、上記ポンプ24の運転を制御する。したがって、本実施の形態では、コントローラ48が制御手段として機能している。
【0042】
図10は、ポータブルコンピュータ1の動作状況に基づいて循環経路23を流れる冷却液の流量を増大させるフローチャートを開示している。
【0043】
ポータブルコンピュータ1の動作中、ステップS1において温度センサ18によりCPU15の温度が検知される。このCPU15の温度に関する信号は、コントローラ48に入力される。コントローラ48は、CPU15の温度が規定値の範囲内にあるか否かを判断する。
【0044】
このステップS1でCPU15の温度が規定値を上回っていると判断されると、ステップS2に進む。このステップS2では、CPU15のクロック周波数を通常値よりも低く設定する処理を実行し、CPU15の発熱を抑える。次に、ステップS3に進み、このステップS3では、クロック周波数を低くした以降のCPU15の温度を予め設定された上限値と比較する。CPU15の温度が上限値よりも低い場合は、ステップS1に戻り、CPU15の温度を検知する処理を繰り返す。ステップS3でCPU15の温度が上限値を上回った場合は、ステップS4に進み、コントローラ48はポータブルコンピュータ1をシャットダウンする処理を実行する。
【0045】
上記ステップS1でCPU15の温度が規定値の範囲内にあると判断されると、ステップS5に進む。このステップS5では、温度センサ35によって液晶表示パネル10の温度が検知される。液晶表示パネル10の温度に関する信号は、コントローラ48に入力される。コントローラ48は、液晶表示パネル10の温度が規定値の範囲内、具体的には、液晶表示パネル10の保管温度を定めた規格の範囲内にあるか否かを判断する。
【0046】
このステップS5で検知された温度が保管温度規格を上回っている場合、コントローラ48は、液晶表示パネル10が放熱器22から大きな熱影響を受けていると判断し、上記ステップS2に移行する。これにより、CPU15の発熱が抑えられるので、放熱器22に移送される熱量が少なくなり、放熱器22の温度上昇が抑えられる。
【0047】
ステップS5で検知された温度が保管温度規格を下回っている場合は、ステップS6に進む。このステップS6では、開閉センサ14によって表示ユニット3が閉じ位置にあるか否かについての検知がなされる。ステップS6で表示ユニット3が開き位置にあると判断されると、次のステップS7で液晶表示パネル10の温度を検知する処理が実行される。
【0048】
このステップS7で液晶表示パネル10の温度が動作規格を上回っていると判断されると、コントローラ48は、液晶表示パネル10が放熱器22から大きな熱影響を受けていると判断し、上記ステップS2に移行する。これにより、CPU15の発熱が抑えられるので、放熱器22に移送される熱量が少なくなり、放熱器22の温度上昇が抑えられる。
【0049】
ステップS7で液晶表示パネル10の温度が動作規格を下回っていると判断されると、ステップS8に進む。このステップS8において、コントローラ48はCPU15のクロック周波数を高める処理を実行するか、あるいはクロック周波数が既に限界に達していれば、このクロック周波数を維持する処理を実行する。
【0050】
一方、先のステップS6で表示ユニット3が閉じ位置にあると判断されると、ステップS9に移行する。このステップS9では、循環経路23を流れる冷却液の流量を増やす処理が実行される。具体的には、コントローラ48は、ポンプ24の駆動電圧を高めるように、ポンプ24の運転を制御する。これにより、羽根車38の回転数が上昇し、単位時間当たりの冷却液の吐出量が増える。したがって、ポンプ24から受熱部21に送り込まれる冷却液の流量が増大し、受熱部21から放熱器22に移送されるCPU15の熱量が増える。
【0051】
このような本発明の第1の実施の形態によると、表示ユニット3が閉じ位置に回動されて、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFとなった時点で、ポンプ24の羽根車38の回転数が上昇し、受熱部21から放熱器22に流れる冷却液の流量、言い換えれば、放熱器22に移送されるCPU15の熱量が増える。このため、第1および第2の放熱板29,30の表面温度が高くなり、放熱器22の放熱性能が高まる。
【0052】
すなわち、放熱器22の放熱性能は、液晶表示パネル10の駆動が停止された時に高くなるので、液晶表示パネル10に対する放熱器22の熱影響が大きくても、この液晶表示パネル10の表示品質が問題となることはない。このため、放熱器22と液晶表示パネル10とが隣り合っているにも拘わらず、放熱器22から放出される熱量を増やして、CPU15の冷却性能を高めることができる。
【0053】
さらに、上記構成によると、表示ユニット3のハウジング11に電動ファン40が収容されているので、この電動ファン40から送られる冷却風により放熱器22を積極的に冷やすことができる。このため、放熱器22の表面温度を低く抑えることができ、液晶表示パネル10の駆動が停止している期間中の液晶表示パネル10に対する熱影響が少なくなる。
【0054】
特に本実施の形態では、ポータブルコンピュータ1の電源がONの時に、表示ユニット3を閉じ位置から開き位置に回動させると、羽根車41の回転数が一時的に上昇し、放熱器22に吹き付けられる冷却風の風量が増大する。
【0055】
このため、液晶表示パネル10の駆動が停止されている時に放熱器22の放熱量が高められていても、この液晶表示パネル10が駆動を再開する時点で放熱器22を積極的に冷やすことができる。よって、液晶表示パネル10の雰囲気温度を短時間のうちに液晶表示パネル10の耐熱温度以下に下げることが可能となり、表示品質に対する悪影響をより少なく抑えることができる。
【0056】
なお、上記第1の実施の形態では、表示ユニット3を閉じ位置に回動させた時に、放熱器22の放熱量を増やすにようにしたが、本発明はこれに特定されるものではなく、図11に本発明の第2の実施の形態を示す。
【0057】
この第2の実施の形態は、表示ユニット3の開閉動作に囚われることなく放熱器22の放熱量を増やすようにした点が上記第1の実施の形態と相違しており、これ以外のポータブルコンピュータ1の基本的な構成は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0058】
図11は、ポータブルコンピュータ1の使用形態に基づいて循環経路23を流れる冷却液の流量を増大させるフローチャートを開示している。この図11において、ステップS1からステップS5に至る処理の過程は上記第1の実施の形態と同様であり、このステップS5以降の処理が上記第1の実施の形態と異なっている。
【0059】
第2の実施の形態では、ステップS5において検知された液晶表示パネル10の温度が保管温度規格を下回っている場合に、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされているか否かを検出するステップS6に進む。
【0060】
すなわち、第1の実施の形態で述べたように、ポータブルコンピュータ1に外部表示装置13を接続した状態において、オペレータが外部表示装置13の使用を選択すると、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされるようになっている。そのため、ステップS6では、表示ユニット3の開閉位置とは無関係に液晶駆動回路の電源の状態を検知しており、この電源がOFFであると判断された時に、循環経路23を流れる冷却液の流量を増やすステップS7に移行する。この冷却液の流量を増やすための制御は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0061】
上記ステップS6において、液晶駆動回路の電源がONであると判断された時は、ステップS5に戻り、再び液晶表示パネル10の温度を検知する処理を繰り返す。
【0062】
このような第2の実施の形態においても、液晶表示パネル10の駆動が停止された時に、放熱器22の放熱性能を高めることができ、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0063】
なお、上記第1の実施の形態では、コンピュータ本体の筐体内にポンプを収容したが、このポンプを表示ユニットのハウジング内に収容しても良い。
【0064】
さらに、電動ファンは必ずしも必要なものではなく、この電動ファンを省略しても良い。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、表示パネルの表示品質に悪影響を及ぼすことなく、発熱体の熱を放熱部から効率良く放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液冷式の冷却ユニットを搭載した本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態において、表示ユニットを開き位置に回動させた状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態において、ポータブルコンピュータに外部表示装置を接続した状態を概略的に示す側面図。
【図4】液冷式の冷却ユニットを搭載した本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図5】本発明の第1の実施の形態において、CPUと受熱部との位置関係を示すポータブルコンピュータの断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に用いる受熱部の断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態において、電動ファン、放熱器および液晶表示ユニットの位置関係を示すポータブルコンピュータの断面図。
【図8】本発明の第1の実施の形態に用いる放熱器の断面図。
【図9】本発明の第1の実施の形態において、ポンプの制御系統を示すブロック図。
【図10】本発明の第1の実施の形態において、CPUの温度を検知してから冷却液の流量を増大させるまでの制御の内容を示すフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施の形態において、CPUの温度を検知してから冷却液の流量を増大させるまでの制御の内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
2…本体(コンピュータ本体)
3…表示ユニット
10…表示パネル(液晶表示パネル)
15…発熱体(CPU)
21…受熱部
22…放熱部(放熱器)
23…循環経路
35…開閉センサ
48…制御手段(コントローラ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCPUのような発熱体を液状の冷媒を用いて冷却する、いわゆる液冷式の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばノート形のポータブルコンピュータに用いられるCPUは、処理速度の高速化や多機能化に伴い動作中の発熱量が増加している。このため、近年、空気よりも遥かに高い比熱を有する液状の冷媒を用いてCPUを冷却する、いわゆる液冷式の冷却システムが開発されている。
【0003】
「特開平7−142886号公報」は、ポータブルコンピュータに用いる液冷式の冷却システムの一例を開示している。この冷却システムは、受熱ヘッダ、放熱ヘッダおよび冷媒を循環させるチューブを備えている。受熱ヘッダは、ポータブルコンピュータの筐体に収容されて、CPUに熱的に接続されている。放熱ヘッダは、筐体に支持された表示ユニットに収容されている。チューブは、筐体と表示ユニットとに跨って配管され、受熱ヘッダと放熱ヘッダとの間を接続している。
【0004】
この冷却システムによると、CPUの熱は、受熱ヘッダでの熱交換により冷媒に伝えられる。この受熱ヘッダで加熱された冷媒は、チュ−ブを通じて放熱ヘッダに移送され、この放熱ヘッダを通過する過程でCPUの熱を放出する。この放熱ヘッダでの熱交換により冷やされた冷媒は、チューブを通じて受熱ヘッダに戻され、再びCPUの熱を受ける。この冷媒の循環により、CPUの熱を効率良く放熱ヘッダに移送することができ、CPUの冷却性能が高まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の冷却システムによると、放熱ヘッダに伝えられたCPUの熱は、放熱ヘッダの隅々にまで拡散されるとともに、この放熱ヘッダの表面から自然空冷により放出される。この際、放熱ヘッダの表面温度が高くなる程、放熱量が増大し、放熱ヘッダの放熱性能が高まる。
【0006】
しかしながら、放熱ヘッダが位置する表示ユニットの内部には、液晶表示パネルが収容されているので、この液晶表示パネルが放熱ヘッダの熱影響を受けることになる。一般に液晶表示パネルは、高温に加熱されると、液晶分子の配向制御ができなくなり、表示品質が悪化する。そのため、液晶表示パネルは、表示品質を確保する必要上、その耐熱温度が約50℃と低く抑えられている。
【0007】
この結果、液晶表示パネルに熱影響を及ぼす放熱ヘッダの表面温度を無闇に高めることはできず、この放熱ヘッダの放熱量は、液晶表示パネルへの熱影響を抑えることを考慮すると、高く見積もっても十数Wが限度となる。
【0008】
一方、ポータブルコンピュータは、例えば客先に持ち込んでのプレゼンテーション利用時に、大規模な表示画面を有する外部表示装置に接続して使用することがある。このような使用形態では、ポータブルコンピュータの液晶表示パネルは未使用の状態にあり、たとえ放熱ヘッダからの熱影響が大きくても、液晶表示パネルの表示品質が問題となることはない。
【0009】
ところが、先にも延べたように、放熱ヘッダの放熱量は、液晶表示パネルの使用時の表示品質を優先して設定されているので、放熱量が不足気味となるのを避けられない。このため、液晶表示パネルの使用時あるいは未使用時のいずれにおいても、CPUの冷却性能が不足することが懸念され、CPUの発熱量の増大に十分に対応しきれなくなる。
【0010】
本発明の目的は、表示パネルの表示品質を確保しつつ、発熱体の冷却性能を高めることができる電子機器および電子機器の冷却方法を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、
発熱体に熱的に接続された受熱部を有する本体と、
上記本体に開閉可能に支持され、閉じた時に電源がOFFされる表示パネルを有する表示ユニットと、を備えている。
上記表示ユニットは、上記発熱体の熱を放出する放熱部を収容しており、この放熱部と受熱部との間を結ぶ循環経路に沿って液状の冷媒を循環させることで、上記受熱部に伝えられた発熱体の熱を上記放熱部に移送するとともに、上記表示ユニットを閉じた時に、制御手段を介して上記受熱部から上記放熱部に移送される熱量を増大させることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、表示パネルの駆動が停止した時に、放熱部の放熱性能を高めることができ、表示パネルの表示品質に悪影響を及ぼすことなく、発熱体の熱を放熱部から効率良く放出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図1ないし図10にもとづいて説明する。
【0014】
図1および図2は、電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。ポータブルコンピュータ1は、コンピュータ本体2と表示ユニット3とで構成されている。コンピュータ本体2は、偏平な箱形の筐体4を有し、この筐体4の上面4aにキーボード5が配置されている。
【0015】
筐体4は、プリント配線板6、CD−ROM駆動装置7および電源としてのバッテリ8を搭載している。プリント配線板6およびCD−ROM駆動装置7は、バッテリ8に電気的に接続されている。
【0016】
表示ユニット3は、液晶表示パネル(LCD)10と、この液晶表示パネル10を収容するハウジング11とを備えている。液晶表示パネル10は、画像を表示する表示画面10aを有し、この表示画面10aは、ハウジング11の前面の開口部11aを通じて外方に露出されている。ハウジング11は、筐体4の後端部に図示しないヒンジを介して支持されている。このため、表示ユニット3は、キーボード5を上方から覆うように筐体4に重なり合う閉じ位置と、キーボード5や表示画面10aを露出させるように起立する開き位置とに亘って開閉可能となっている。
【0017】
液晶表示パネル10は、図示しない液晶駆動回路に電気的に接続されている。この液晶駆動回路は、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に電源がOFFされるようになっており、これにより、液晶表示パネル10の駆動が停止される。
【0018】
図3に示すように、プリント配線板6の後端部にインターフェイスコネクタ12が配置されている。このインターフェイスコネクタ12は、ポータブルコンピュータ1に例えば外部表示装置13を接続する際に用いるものである。外部表示装置13は、表示ユニット3の表示画面10aよりも大きな画面を有している。ポータブルコンピュータ1に外部表示装置13を接続した場合、ポータブルコンピュータ1の表示ユニット3を使用するか、あるいは外部表示装置13を使用するかについての選択は、オペレータがスイッチを切り換えることにより実行され、外部表示装置13を選択した場合は、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされるようになっている。
【0019】
さらに、コンピュータ本体2は、図7に示すような開閉センサ14を備えている。開閉センサ14は、表示ユニット3が閉じ位置にあるか否かを電気的に検知するためのものであり、筐体4の上壁4bに配置されている。この開閉センサ14は、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に、ハウジング11との接触により表示ユニット3の存在を検知するとともに、この表示ユニット3が閉じ位置に回動されたことを示す信号を出力する。
【0020】
図5に示すように、プリント配線板6の上面に発熱体としてのCPU15が実装されている。CPU15は、四角いベース基板16と、このベース基板16の中央部に配置されたICチップ17とを有している。ICチップ17は、処理速度の高速化や多機能化に伴って動作中の発熱量が非常に大きく、安定した動作を維持するために冷却を必要としている。
【0021】
さらに、CPU15は、温度センサ18(図9に示す)を内蔵している。この温度センサ18は、ICチップ17の温度を検知するとともに、この温度に関する信号を出力する。
【0022】
図1および図3に示すように、ポータブルコンピュータ1は、CPU15を冷却する液冷式の冷却ユニット20を搭載している。冷却ユニット20は、受熱部21、放熱部としての放熱器22、循環経路23およびポンプ24を備えている。
【0023】
受熱部21は、プリント配線板6の上面に固定されている。図5に見られるように、受熱部21は、CPU15よりも一回り大きな偏平な箱形であり、この受熱部21の下面は、平坦な受熱面25となっている。この受熱面25は、図示しない熱伝導性グリース又は熱伝導シートを介してCPU15のICチップ17に熱的に接続されている。
【0024】
受熱部21は、冷媒流路26、冷媒入口27および冷媒出口28を有している。冷媒流路26は、受熱部21の内部に形成され、上記受熱面25を介してICチップ17に熱的に接続されている。冷媒入口27は、冷媒流路26の上流端に位置し、冷媒出口28は、冷媒流路26の下流端に位置している。
【0025】
図7に示すように、放熱器22は、表示ユニット3のハウジング11に収容されている。放熱器22は、液晶表示パネル10と略同等の大きさを有する長方形の板状をなしており、この液晶表示パネル10とハウジング11の背面との間に介在されている。このため、液晶表示パネル10および放熱器22は、ハウジング11の内部で互いに隣り合っている。
【0026】
図8に示すように、放熱器22は、第1の放熱板29と第2の放熱板30とを備えている。第1および第2の放熱板29,30は、互いに重ね合わされて一体化されている。第1の放熱板29は、第2の放熱板30の反対側に張り出す膨出部31を有している。膨出部31は、第1の放熱板29の略全面に亘って蛇行状に形成されている。この膨出部31の開口端は、第2の放熱板30によって閉じられている。そのため、膨出部31は、第2の放熱板30との間に冷媒流路32を構成している。
【0027】
放熱器22は、冷媒入口33と冷媒出口34とを有している。冷媒入口33は、冷媒流路32の上流端に位置するとともに、冷媒出口34は、冷媒流路32の下流端に位置している。これら冷媒入口33および冷媒出口34は、ハウジング11の幅方向に互いに離れている。
【0028】
さらに、液晶表示パネル10に温度センサ35が取り付けられている。温度センサ35は、液晶表示パネル10の温度を検知するとともに、この温度に関する信号を出力する。
【0029】
図1および図4に示すように、上記循環経路23は、冷媒送り管路36と冷媒戻し管路37とを備えている。冷媒送り管路36は、受熱部21の冷媒出口28と放熱器22の冷媒入口33とを結ぶように、筐体4とハウジング11との間に跨って配管されている。冷媒戻し管路36は、放熱器22の冷媒出口34と受熱部21の冷媒入口27とを結ぶように、筐体4とハウジング11との間に跨って配管されている。このため、受熱部21の冷媒流路26および放熱器22の冷媒流路32は、循環経路23の一部となっており、この循環経路23に液状の冷媒としての冷却液が充填されている。
【0030】
上記ポンプ24は、冷媒戻し管路37の途中に設置されている。ポンプ24は、冷却液を受熱部21と放熱器22との間で強制的に循環させるためのものであり、本実施の形態では、筐体4に収容されている。このポンプ24は、図示しないモータによって駆動される羽根車38を有している。この羽根車38は、例えばポータブルコンピュータ1の電源投入時あるいはCPU15の温度が予め決められた値に達した時に駆動される。
【0031】
さらに、筐体4に収容されたバッテリ8は、ポンプ24のモータに電力を供給し、このモータの駆動電圧を変化させることで、羽根車38の回転数が変動するようになっている。
【0032】
ポンプ24の羽根車38が回転すると、冷却液が受熱部21に向けて送り出され、この冷却液が循環経路23に沿って流れる。すなわち、受熱部21の冷媒流路26を流れる冷却液は、この流れの過程でCPU15の熱を受けて加熱される。この加熱された冷却液は、冷媒送り管路36を通じて放熱器22に送り込まれ、蛇行状に屈曲された冷媒流路32を流れる。この流れの過程で冷却液に吸収されたCPU15の熱が第1および第2の放熱板29,30に拡散され、これら放熱板29,30の表面から放出される。
【0033】
放熱器22での熱交換により冷やされた冷却液は、冷媒戻し管路37を通じて受熱部21の冷媒流路26に戻される。この冷却液は、冷媒流路26を流れる過程で再びCPU15の熱を吸収した後、放熱器22に送り出される。このようなサイクルを繰り返すことで、CPU15の熱がハウジング7の内部の放熱器22に移送され、この放熱器22からハウジング11を通じてポータブルコンピュータ1の外部に放出される。
【0034】
図1、図4および図7に示すように、表示ユニット3のハウジング11に電動ファン40が収容されている。電動ファン40は、放熱器22に冷却風を送風するためのものであり、この放熱器22の左側部の下端に位置している。
【0035】
電動ファン40は、遠心式の羽根車41と、この羽根車41を収容するファンケーシング42とを備えている。羽根車41は、例えばポータブルコンピュータ1の電源投入時にモータ43によって駆動される。
【0036】
ファンケーシング42は、第1および第2の吸込口43a,43bと吐出口44とを有している。第1の吸込口43aは、ハウジング11の前面に開口された第1の吸気孔45aと向かい合っている。第2の吸込口43bは、ハウジング11の背面に開口された第2の吸気孔45bと向かい合っている。吐出口44は、放熱器22に向けて開口されている。
【0037】
電動ファン40の羽根車41が回転すると、表示ユニット3の外部の空気が第1および第2の吸気孔45a,45bからファンケーシング42の第1および第2の吸込口43a,43bに吸い込まれるとともに、吐出口44から放熱器22に向けて吐き出される。
【0038】
これにより、ハウジング7の内部に冷却風の流れが形成される。この冷却風により放熱器22が強制的に冷やされ、この放熱器22に伝えられたCPU15の熱が冷却風の流れに乗じて持ち去られる。放熱器22との熱交換により暖められた冷却風は、ハウジング7の上端に開口された排気口46を通じて外部に排出される。
【0039】
さらに、本実施の形態では、電動ファン40は、表示ユニット3が閉じ位置に回動されても、ポータブルコンピュータ1の電源をOFFしない限り運転を継続する。それとともに、表示ユニット3を閉じ位置から開き位置に回動させた時点で、電動ファン40の羽根車41の回転数が増大するようになっている。
【0040】
ところで、上記のような構成を有するポータブルコンピュータ1においては、表示ユニット3が閉じ位置に回動された時に、放熱器22の放熱量を高めるためのプログラムが組まれている。
【0041】
図9は、表示ユニット3の位置に応じてポンプ24の運転を制御する機能ブロックを示している。この図9に示すように、温度センサ18から出力されるCPU15の温度に関する信号、温度センサ35から出力される液晶表示パネル10の温度に関する信号および開閉センサ14から出力される表示ユニット3の開閉位置に関する信号は、CPU15によって制御されるコントローラ48に送られる。このコントローラ48は、入力された各種の信号に基づいてポータブルコンピュータ1の現在の動作状況を判断し、上記ポンプ24の運転を制御する。したがって、本実施の形態では、コントローラ48が制御手段として機能している。
【0042】
図10は、ポータブルコンピュータ1の動作状況に基づいて循環経路23を流れる冷却液の流量を増大させるフローチャートを開示している。
【0043】
ポータブルコンピュータ1の動作中、ステップS1において温度センサ18によりCPU15の温度が検知される。このCPU15の温度に関する信号は、コントローラ48に入力される。コントローラ48は、CPU15の温度が規定値の範囲内にあるか否かを判断する。
【0044】
このステップS1でCPU15の温度が規定値を上回っていると判断されると、ステップS2に進む。このステップS2では、CPU15のクロック周波数を通常値よりも低く設定する処理を実行し、CPU15の発熱を抑える。次に、ステップS3に進み、このステップS3では、クロック周波数を低くした以降のCPU15の温度を予め設定された上限値と比較する。CPU15の温度が上限値よりも低い場合は、ステップS1に戻り、CPU15の温度を検知する処理を繰り返す。ステップS3でCPU15の温度が上限値を上回った場合は、ステップS4に進み、コントローラ48はポータブルコンピュータ1をシャットダウンする処理を実行する。
【0045】
上記ステップS1でCPU15の温度が規定値の範囲内にあると判断されると、ステップS5に進む。このステップS5では、温度センサ35によって液晶表示パネル10の温度が検知される。液晶表示パネル10の温度に関する信号は、コントローラ48に入力される。コントローラ48は、液晶表示パネル10の温度が規定値の範囲内、具体的には、液晶表示パネル10の保管温度を定めた規格の範囲内にあるか否かを判断する。
【0046】
このステップS5で検知された温度が保管温度規格を上回っている場合、コントローラ48は、液晶表示パネル10が放熱器22から大きな熱影響を受けていると判断し、上記ステップS2に移行する。これにより、CPU15の発熱が抑えられるので、放熱器22に移送される熱量が少なくなり、放熱器22の温度上昇が抑えられる。
【0047】
ステップS5で検知された温度が保管温度規格を下回っている場合は、ステップS6に進む。このステップS6では、開閉センサ14によって表示ユニット3が閉じ位置にあるか否かについての検知がなされる。ステップS6で表示ユニット3が開き位置にあると判断されると、次のステップS7で液晶表示パネル10の温度を検知する処理が実行される。
【0048】
このステップS7で液晶表示パネル10の温度が動作規格を上回っていると判断されると、コントローラ48は、液晶表示パネル10が放熱器22から大きな熱影響を受けていると判断し、上記ステップS2に移行する。これにより、CPU15の発熱が抑えられるので、放熱器22に移送される熱量が少なくなり、放熱器22の温度上昇が抑えられる。
【0049】
ステップS7で液晶表示パネル10の温度が動作規格を下回っていると判断されると、ステップS8に進む。このステップS8において、コントローラ48はCPU15のクロック周波数を高める処理を実行するか、あるいはクロック周波数が既に限界に達していれば、このクロック周波数を維持する処理を実行する。
【0050】
一方、先のステップS6で表示ユニット3が閉じ位置にあると判断されると、ステップS9に移行する。このステップS9では、循環経路23を流れる冷却液の流量を増やす処理が実行される。具体的には、コントローラ48は、ポンプ24の駆動電圧を高めるように、ポンプ24の運転を制御する。これにより、羽根車38の回転数が上昇し、単位時間当たりの冷却液の吐出量が増える。したがって、ポンプ24から受熱部21に送り込まれる冷却液の流量が増大し、受熱部21から放熱器22に移送されるCPU15の熱量が増える。
【0051】
このような本発明の第1の実施の形態によると、表示ユニット3が閉じ位置に回動されて、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFとなった時点で、ポンプ24の羽根車38の回転数が上昇し、受熱部21から放熱器22に流れる冷却液の流量、言い換えれば、放熱器22に移送されるCPU15の熱量が増える。このため、第1および第2の放熱板29,30の表面温度が高くなり、放熱器22の放熱性能が高まる。
【0052】
すなわち、放熱器22の放熱性能は、液晶表示パネル10の駆動が停止された時に高くなるので、液晶表示パネル10に対する放熱器22の熱影響が大きくても、この液晶表示パネル10の表示品質が問題となることはない。このため、放熱器22と液晶表示パネル10とが隣り合っているにも拘わらず、放熱器22から放出される熱量を増やして、CPU15の冷却性能を高めることができる。
【0053】
さらに、上記構成によると、表示ユニット3のハウジング11に電動ファン40が収容されているので、この電動ファン40から送られる冷却風により放熱器22を積極的に冷やすことができる。このため、放熱器22の表面温度を低く抑えることができ、液晶表示パネル10の駆動が停止している期間中の液晶表示パネル10に対する熱影響が少なくなる。
【0054】
特に本実施の形態では、ポータブルコンピュータ1の電源がONの時に、表示ユニット3を閉じ位置から開き位置に回動させると、羽根車41の回転数が一時的に上昇し、放熱器22に吹き付けられる冷却風の風量が増大する。
【0055】
このため、液晶表示パネル10の駆動が停止されている時に放熱器22の放熱量が高められていても、この液晶表示パネル10が駆動を再開する時点で放熱器22を積極的に冷やすことができる。よって、液晶表示パネル10の雰囲気温度を短時間のうちに液晶表示パネル10の耐熱温度以下に下げることが可能となり、表示品質に対する悪影響をより少なく抑えることができる。
【0056】
なお、上記第1の実施の形態では、表示ユニット3を閉じ位置に回動させた時に、放熱器22の放熱量を増やすにようにしたが、本発明はこれに特定されるものではなく、図11に本発明の第2の実施の形態を示す。
【0057】
この第2の実施の形態は、表示ユニット3の開閉動作に囚われることなく放熱器22の放熱量を増やすようにした点が上記第1の実施の形態と相違しており、これ以外のポータブルコンピュータ1の基本的な構成は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0058】
図11は、ポータブルコンピュータ1の使用形態に基づいて循環経路23を流れる冷却液の流量を増大させるフローチャートを開示している。この図11において、ステップS1からステップS5に至る処理の過程は上記第1の実施の形態と同様であり、このステップS5以降の処理が上記第1の実施の形態と異なっている。
【0059】
第2の実施の形態では、ステップS5において検知された液晶表示パネル10の温度が保管温度規格を下回っている場合に、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされているか否かを検出するステップS6に進む。
【0060】
すなわち、第1の実施の形態で述べたように、ポータブルコンピュータ1に外部表示装置13を接続した状態において、オペレータが外部表示装置13の使用を選択すると、液晶表示パネル10の液晶駆動回路の電源がOFFされるようになっている。そのため、ステップS6では、表示ユニット3の開閉位置とは無関係に液晶駆動回路の電源の状態を検知しており、この電源がOFFであると判断された時に、循環経路23を流れる冷却液の流量を増やすステップS7に移行する。この冷却液の流量を増やすための制御は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0061】
上記ステップS6において、液晶駆動回路の電源がONであると判断された時は、ステップS5に戻り、再び液晶表示パネル10の温度を検知する処理を繰り返す。
【0062】
このような第2の実施の形態においても、液晶表示パネル10の駆動が停止された時に、放熱器22の放熱性能を高めることができ、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0063】
なお、上記第1の実施の形態では、コンピュータ本体の筐体内にポンプを収容したが、このポンプを表示ユニットのハウジング内に収容しても良い。
【0064】
さらに、電動ファンは必ずしも必要なものではなく、この電動ファンを省略しても良い。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、表示パネルの表示品質に悪影響を及ぼすことなく、発熱体の熱を放熱部から効率良く放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液冷式の冷却ユニットを搭載した本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態において、表示ユニットを開き位置に回動させた状態を示すポータブルコンピュータの斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態において、ポータブルコンピュータに外部表示装置を接続した状態を概略的に示す側面図。
【図4】液冷式の冷却ユニットを搭載した本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図5】本発明の第1の実施の形態において、CPUと受熱部との位置関係を示すポータブルコンピュータの断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に用いる受熱部の断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態において、電動ファン、放熱器および液晶表示ユニットの位置関係を示すポータブルコンピュータの断面図。
【図8】本発明の第1の実施の形態に用いる放熱器の断面図。
【図9】本発明の第1の実施の形態において、ポンプの制御系統を示すブロック図。
【図10】本発明の第1の実施の形態において、CPUの温度を検知してから冷却液の流量を増大させるまでの制御の内容を示すフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施の形態において、CPUの温度を検知してから冷却液の流量を増大させるまでの制御の内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
2…本体(コンピュータ本体)
3…表示ユニット
10…表示パネル(液晶表示パネル)
15…発熱体(CPU)
21…受熱部
22…放熱部(放熱器)
23…循環経路
35…開閉センサ
48…制御手段(コントローラ)
Claims (14)
- 発熱体を有する本体と、
上記発熱体に熱的に接続された受熱部と、
上記本体に開閉可能に支持され、閉じた時に電源がOFFされる表示パネルを有する表示ユニットと、
上記表示ユニットに収容され、上記発熱体の熱を放出する放熱部と、
上記受熱部と上記放熱部との間で液状の冷媒を循環させ、上記受熱部に伝えられた上記発熱体の熱を上記放熱部に移送する循環経路と、
上記表示ユニットを閉じた時に、上記受熱部から上記放熱部に移送される熱量を増大させる制御手段と、を具備したことを特徴とする電子機器。 - 請求項1の記載において、上記循環経路は、上記冷媒を加圧して送り出すポンプを含み、上記制御手段は、上記表示ユニットを閉じた時に、上記ポンプから送り出される冷媒の流量を増大させることを特徴とする電子機器。
- 請求項2の記載において、上記ポンプは、回転する羽根車を有し、上記制御手段は、上記表示ユニットを閉じた時に、上記羽根車の回転数を高めるように上記ポンプの運転を制御することを特徴とする電子機器。
- 請求項1の記載において、上記表示ユニットは、上記放熱部に冷却風を送風するファンを有し、このファンは、上記表示ユニットを開いた時に、上記放熱部に送風する冷却風の風量を増やすように制御されることを特徴とする電子機器。
- 発熱体を有する本体と、
上記発熱体に熱的に接続された受熱部と、
上記本体に支持され、上記本体に重なり合う閉じ位置と、上記本体に対し起立する開き位置とに亘って開閉可能であるとともに、上記閉じ位置に回動された時に電源がOFFされる表示パネルを有する表示ユニットと、
上記表示ユニットが閉じ位置にあるか否かを検知する開閉センサと、
上記表示ユニットに収容され、上記発熱体の熱を放出する放熱部と、
上記受熱部と上記放熱部との間で液状の冷媒を循環させ、上記受熱部に伝えられた上記発熱体の熱を上記放熱部に移送する循環経路と、
上記開閉センサによって上記表示ユニットが閉じ位置にあることが検知された時に、上記循環経路を流れる冷媒の流量を増やす制御手段と、を具備したことを特徴とする電子機器。 - 請求項5の記載において、上記発熱体は、温度センサを有するCPUを含み、上記制御手段は、上記温度センサによって検知されたCPUの温度に基づいて、このCPUの温度が規定値を上回っているか否かを判断し、上記CPUの温度が規定値を上回った時に、CPUのクロック周波数を通常値よりも低く設定するとともに、この時のCPUの温度が予め決められた値よりも高い時に、機器の動作を停止させることを特徴とする電子機器。
- 請求項5の記載において、上記発熱体は、機器の動作を司るCPUを含み、上記表示ユニットは、上記表示パネルの温度を検知する温度センサを有し、また、上記制御手段は、上記温度センサの検知結果に基づいて上記表示パネルの温度が規定値の範囲内にあるか否かを判断し、この表示パネルの温度が規定値の範囲内にある時に、上記CPUのクロック周波数を高める又は維持するとともに、上記表示パネルの温度が規定値を上回った時に、上記CPUのクロック周波数を通常値よりも低く設定することを特徴とする電子機器。
- 発熱体を有する本体と、
上記発熱体に熱的に接続された受熱部と、
上記本体に支持され、表示パネルを有する表示ユニットと、
上記表示ユニットに収容され、上記発熱体の熱を放出する放熱部と、
上記受熱部と上記放熱部との間で液状の冷媒を循環させ、上記受熱部に伝えられた上記発熱体の熱を上記放熱部に移送する循環経路と、
上記表示パネルの駆動が停止した時に、上記循環経路を流れる冷媒の流量を増やす制御手段と、を具備したことを特徴とする電子機器。 - 請求項8の記載において、上記循環経路は、上記冷媒を加圧して送り出すポンプを含み、上記制御手段は、上記表示パネルの駆動が停止した時に、上記ポンプから送り出される冷媒の流量を増大させることを特徴とする電子機器。
- 請求項8の記載において、上記表示ユニットは、上記本体に重なり合う閉じ位置と、上記本体に対し起立する開き位置とに亘って回動可能であり、上記表示ユニットが閉じ位置に回動された時に、上記表示パネルの駆動が停止することを特徴とする電子機器。
- 請求項8の記載において、上記本体に外部表示装置を接続した時に、上記表示パネルの駆動が停止することを特徴とする電子機器。
- 請求項8の記載において、上記発熱体は、温度センサを有するCPUを含み、上記制御手段は、上記温度センサによって検知されたCPUの温度に基づいて、このCPUの温度が規定値を上回っているか否かを判断し、上記CPUの温度が規定値を上回った時に、CPUのクロック周波数を通常値よりも低く設定するとともに、この時のCPUの温度が予め決められた値よりも高い時に、機器の動作を停止させることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし請求項12のいずれかの記載において、上記表示パネルと上記放熱部とは、上記表示ユニットの内部で互いに隣り合うことを特徴とする電子機器。
- 発熱体に熱的に接続された受熱部を有する本体と、
上記本体に開閉可能に支持され、閉じた時に電源がOFFされる表示パネルを有する表示ユニットと、
上記表示ユニットに収容され、上記発熱体の熱を放出する放熱部と、
上記受熱部と上記放熱部との間で液状の冷媒を循環させ、上記受熱部に伝えられた上記発熱体の熱を上記放熱部に移送する循環経路と、を具備した電子機器に適用される冷却方法であって、
上記発熱体の温度が規定値の範囲内にあるか否かを判断する工程と、
上記発熱体の温度が規定値の範囲内にある時に、上記表示パネルの温度が規定値の範囲内にあるか否かを判断する工程と、
上記表示パネルの温度が規定値の範囲内にある時に、この表示ユニットが閉じているか否かを判断する工程と、
上記表示ユニットが閉じている時に、上記循環経路を流れる冷媒の流量を増やし、上記受熱部から上記放熱部に移送される熱量を増大させる工程と、備えていることを特徴とする電子機器の冷却方法。
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