JP3609541B2 - 回転角度検出センサ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動子を用いた角速度センサと、前記角速度センサからの出力を処理する処理回路と、前記処理回路からの出力をA/D変換し回転角度計算を行うマイクロコンピュータとからなる回転角度検出センサに関し、特に回転角度の検出精度を向上させた回転角度検出センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
角速度センサを用いた回転角度の検出原理を図2に示す。角速度が0の時の出力をVoff1とし、角速度出力をVout(t)と時間の関数で表した場合、回転角度θは下の▲1▼式で表される。
【0003】
θ=∫(Vout(t)−Voff1)dt=A+B ・・・・・・・・・・ ▲1▼
【0004】
即ち、角速度出力の時間についての積分値が回転角度となる。実際にA/Dコンバータ等を用いデジタル処理で上記積分を行うためには、図3に示すように、角速度出力Vout(t)を一定時間△tごとに区切り、時間(△t)×出力(Vout(t))の値を連続して加えていく方法を用いる。これを式で示すと▲2▼式のようになる。
【0005】
θ=Σ[Vout(t)X−Voff1] ・・・・・・・・・・ ▲2▼
【0006】
但し、Xは正の整数(1,2・・・)
【0007】
A/Dコンバータを用いた角速度−回転角度変換の精度を高めるには、時間間隔△tを小さくすること、及び高精度のA/Dコンバータを使用することが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
角速度−回転角度変換の精度向上を図るためには、上述の2方法が一般的であるが、実際には、それでも誤差が生じる。それは、図4に示すように、一定の角速度で正及び逆の動作を繰り返し行った場合に原点(動作を行う前の規準となる元の角度)のずれが生じるためである。この誤差は、角速度センサの残留電圧の値によって変化する。角速度−回転角度変換の精度向上を図るためには、前記誤差の削減を図らなければならない。
【0009】
本発明の技術的課題は、原点のずれに起因する誤差の発生を抑えて、検出精度を向上した回転角度検出センサを供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
A/Dコンバータに入力する処理回路残留電圧(Voff)を下式▲3▼に示す電圧に設定することにより、原点のずれに起因する誤差を削減し、回転角度の検出精度を向上する。
【0011】
Voff=(2×N×Vb+Vb)/2 ・・・・・・・・・・ ▲3▼
【0012】
但し、Vb:A/Dコンバータの1ビット当りの電圧分解能、Voff:処理回路残留電圧、N:正の整数
【0013】
【発明の実施の形態】
処理回路残留電圧(Voff)を式▲3▼で示すような特定の値に設定することによって、原点のずれに起因する誤差の発生を抑えて回転角度の検出精度を向上する。
【0014】
以下、本発明の構成を具体的に説明する。図1は、本発明に基づく回転角度検出センサの原理図である。図1で、VrefはA/Dコンバータ入力電圧の最大値であり、0〜Vref間を2nで分割して入力を取っている。ここで、nはA/Dコンバータのビット数で、分割能を表し、正の整数である。又、Nは0〜2nの間の任意の正の整数である。処理回路残留電圧Voffを(N×Vb)と(N+1)×Vb間の中点に設定するようにする。なぜならば、原点のずれに起因する誤差は、正及び逆方向に角速度センサを同じ角速度で動かした場合、A/Dコンバータに入力される角速度信号の絶対値が異なる現象に起因しているものであるからである。従って、前記角速度信号の絶対値を同じにするためには、処理回路残留電圧を、▲3▼式で示す値へ調整することが必要である。
【0015】
図4は、処理回路残留電圧と原点変動の関係を示す実験データであるが、この場合、Voffがほぼ2.435〜2.437Vの時、原点ずれが最も少なく、この値は、▲3▼式で示される電圧値とほぼ同一である。
【0016】
【発明の効果】
以上に述べたように、圧電振動子を用いた角速度センサと、前記角速度センサからの出力電圧の感度及び残留電圧を調整する機能を持つ処理回路と、前記処理回路からの出力電圧をA/D変換するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータからの出力より回転角度計算を行うマイクロコンピュータとからなる回転角度検出センサにおいて、前記処理回路からの処理回路残留電圧を前述の式▲3▼のように設定することにより、回転角度計算の精度が良好な回転角度検出センサを容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく回転角度検出センサの原理を説明する図。
【図2】角速度センサを用いた角速度−回転角度変換の原理を説明する図。
【図3】デジタル処理による角速度−回転角度変換の原理を説明する図。
【図4】処理回路残留電圧と原点変動の関係を示す図。
【符号の説明】
Vb A/Dコンバータの1ビット当りの電圧分解能
Vout(t) 角速度出力
Voff 処理回路残留電圧
Voff1 角速度が0の時の出力
N 正の整数
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動子を用いた角速度センサと、前記角速度センサからの出力を処理する処理回路と、前記処理回路からの出力をA/D変換し回転角度計算を行うマイクロコンピュータとからなる回転角度検出センサに関し、特に回転角度の検出精度を向上させた回転角度検出センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
角速度センサを用いた回転角度の検出原理を図2に示す。角速度が0の時の出力をVoff1とし、角速度出力をVout(t)と時間の関数で表した場合、回転角度θは下の▲1▼式で表される。
【0003】
θ=∫(Vout(t)−Voff1)dt=A+B ・・・・・・・・・・ ▲1▼
【0004】
即ち、角速度出力の時間についての積分値が回転角度となる。実際にA/Dコンバータ等を用いデジタル処理で上記積分を行うためには、図3に示すように、角速度出力Vout(t)を一定時間△tごとに区切り、時間(△t)×出力(Vout(t))の値を連続して加えていく方法を用いる。これを式で示すと▲2▼式のようになる。
【0005】
θ=Σ[Vout(t)X−Voff1] ・・・・・・・・・・ ▲2▼
【0006】
但し、Xは正の整数(1,2・・・)
【0007】
A/Dコンバータを用いた角速度−回転角度変換の精度を高めるには、時間間隔△tを小さくすること、及び高精度のA/Dコンバータを使用することが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
角速度−回転角度変換の精度向上を図るためには、上述の2方法が一般的であるが、実際には、それでも誤差が生じる。それは、図4に示すように、一定の角速度で正及び逆の動作を繰り返し行った場合に原点(動作を行う前の規準となる元の角度)のずれが生じるためである。この誤差は、角速度センサの残留電圧の値によって変化する。角速度−回転角度変換の精度向上を図るためには、前記誤差の削減を図らなければならない。
【0009】
本発明の技術的課題は、原点のずれに起因する誤差の発生を抑えて、検出精度を向上した回転角度検出センサを供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
A/Dコンバータに入力する処理回路残留電圧(Voff)を下式▲3▼に示す電圧に設定することにより、原点のずれに起因する誤差を削減し、回転角度の検出精度を向上する。
【0011】
Voff=(2×N×Vb+Vb)/2 ・・・・・・・・・・ ▲3▼
【0012】
但し、Vb:A/Dコンバータの1ビット当りの電圧分解能、Voff:処理回路残留電圧、N:正の整数
【0013】
【発明の実施の形態】
処理回路残留電圧(Voff)を式▲3▼で示すような特定の値に設定することによって、原点のずれに起因する誤差の発生を抑えて回転角度の検出精度を向上する。
【0014】
以下、本発明の構成を具体的に説明する。図1は、本発明に基づく回転角度検出センサの原理図である。図1で、VrefはA/Dコンバータ入力電圧の最大値であり、0〜Vref間を2nで分割して入力を取っている。ここで、nはA/Dコンバータのビット数で、分割能を表し、正の整数である。又、Nは0〜2nの間の任意の正の整数である。処理回路残留電圧Voffを(N×Vb)と(N+1)×Vb間の中点に設定するようにする。なぜならば、原点のずれに起因する誤差は、正及び逆方向に角速度センサを同じ角速度で動かした場合、A/Dコンバータに入力される角速度信号の絶対値が異なる現象に起因しているものであるからである。従って、前記角速度信号の絶対値を同じにするためには、処理回路残留電圧を、▲3▼式で示す値へ調整することが必要である。
【0015】
図4は、処理回路残留電圧と原点変動の関係を示す実験データであるが、この場合、Voffがほぼ2.435〜2.437Vの時、原点ずれが最も少なく、この値は、▲3▼式で示される電圧値とほぼ同一である。
【0016】
【発明の効果】
以上に述べたように、圧電振動子を用いた角速度センサと、前記角速度センサからの出力電圧の感度及び残留電圧を調整する機能を持つ処理回路と、前記処理回路からの出力電圧をA/D変換するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータからの出力より回転角度計算を行うマイクロコンピュータとからなる回転角度検出センサにおいて、前記処理回路からの処理回路残留電圧を前述の式▲3▼のように設定することにより、回転角度計算の精度が良好な回転角度検出センサを容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく回転角度検出センサの原理を説明する図。
【図2】角速度センサを用いた角速度−回転角度変換の原理を説明する図。
【図3】デジタル処理による角速度−回転角度変換の原理を説明する図。
【図4】処理回路残留電圧と原点変動の関係を示す図。
【符号の説明】
Vb A/Dコンバータの1ビット当りの電圧分解能
Vout(t) 角速度出力
Voff 処理回路残留電圧
Voff1 角速度が0の時の出力
N 正の整数
Claims (1)
- 圧電振動子を用いた角速度センサと、前記角速度センサからの出力電圧の感度及び残留電圧を調整する機能を持つ処理回路と、前記処理回路からの出力電圧をA/D変換するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータからの出力より回転角度計算を行うマイクロコンピュータとからなる回転角度検出センサにおいて、前記処理回路からの処理回路残留電圧を下式のように設定したことを特徴とする回転角度検出センサ。
Voff=(2×N×Vb+Vb)/2
但し、Voff:処理回路残留電圧、Vb:A/Dコンバータの1ビット当りの電圧分解能、N:正の整数
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17568696A JP3609541B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 回転角度検出センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17568696A JP3609541B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 回転角度検出センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH102705A JPH102705A (ja) | 1998-01-06 |
JP3609541B2 true JP3609541B2 (ja) | 2005-01-12 |
Family
ID=16000474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17568696A Expired - Fee Related JP3609541B2 (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 回転角度検出センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3609541B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4716951A (en) * | 1983-12-14 | 1988-01-05 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire |
CN111220142B (zh) * | 2020-02-25 | 2020-12-15 | 北京航空航天大学 | 一种新型超高精度光纤陀螺仪的信号处理方法及装置 |
-
1996
- 1996-06-14 JP JP17568696A patent/JP3609541B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH102705A (ja) | 1998-01-06 |
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