JP3608084B2 - ミシン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はミシンに関し、詳しくは、布から針を抜くときの布の持ち上がりを阻止する為の布当片を、針棒の上下動と同期した状態で上下動させるようにしているミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のミシンは、下端に針を備える上下動自在の針棒と、上記針棒を上下動させる為の上下動自在の針棒用昇降体と、下端には布から針を抜くときの布の持ち上がりを阻止する為の布当片を備えている上下動自在の布当片保持体と、上記布当片保持体を上下動させる為の上下動自在の布当片用昇降体とを備え、ミシンの主軸に取り付けた針棒用のカムによって上記針棒用昇降体を上下動させ、同じく上記主軸に取り付けた布当片用のカムによって上記布当片用昇降体を上記針棒用昇降体と同期し且つ異なる速度で上下動させるようにしている(例えば特開平2−128787号公報参照)。このように布当片用昇降体を上下動させることは、以前のこの種のミシンにおいて生じていた衝撃音、例えば針棒の下降時においてそれと連動した布当片保持体の下降をミシンのフレームで受止めるときの衝撃音や、針棒の上昇時において針棒が布当片保持体を連れて上昇させる為に針棒における針取付部が布当片保持体に衝突するときの衝撃音を防止する上に有益である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のようなミシンにおいては、上記布当片用カムが摩耗してその取り替えが必要となった場合、その取り替え作業は、[1]主軸から布当片用カムのみならず針棒用カムも緩め、[2]主軸を布当片用カムから外れるまで軸方向に移動させ、[3]布当片用カムを古いものから新しいものに置き換え、[4]主軸を元のように挿し通し、[5]主軸に対し布当片用カム及び針棒用カムを夫々回動方向の位置調整をした状態で主軸に対して締め付けるというように、単に布当片用カムの取り替えのみならず主軸に対する針棒用カムの締め緩めや位置調整の作業をも含めて多数の作業が必要となる問題点があった。
【0004】
本願発明は上記従来技術の問題点(技術的課題)を解決する為になされたもので、第1の目的は、布当片保持体の上下動を針棒の上下動と同期させて行わせ得るようにしたミシンを提供することである。
第2の目的は、上記のように同期させながらも布当片保持体の動きを独自に制御できるようにしたミシンを提供することである。
第3の目的は、上記のような布当片保持体の独自の制御をミシンの主軸にその制御のためのカムを付する必要なく行うことが出来るようにしたミシンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願発明におけるミシンは、下端に針を備える上下動自在の針棒と、上記針棒を上下動させる為の上下動自在の針棒用昇降体と、下端には布から針を抜くときの布の持ち上がりを阻止する為の布当片を備えている上下動自在の浮上阻止体7と、上記浮上阻止体7を上下動させる為の上下動自在の布当片用昇降体45と、上記布当片用昇降体45を上記針棒用昇降体の上下動に追従し且つ予め制御された速度でもって上下動させる為の追従駆動機構49とを備えるミシンにおいて、
上記追従駆動機構49の構成は、上記針棒用昇降体35の上下動を上記布当片用昇降体45に伝達する為にそれらを相互に縦列状で且つ相互に屈曲自在に連結された第1と第2の二つのリンク片51,52でもって接続すると共に、上記針棒用昇降体35の上下動速度に比べて布当片用昇降体45の上下動速度を、上記両リンク片相互の連結部における上下動経路を案内する為の案内部57を備えさせ、その案内部の構成は、 上記針棒用昇降体35が上死点位置から下降する初期においては布当片用昇降体45を針棒用昇降体35と同速で下降させるように上記連結部の案内部57の経路を、針棒用昇降体35の上下動方向と平行となるように構成してあり、上記針棒用昇降体35の下降位置が下がり、浮上阻止体7が下降限度位置に近くなるに伴って、次第に布当片用昇降体45の下降速度が針棒用昇降体35の下降速度よりも小さくなるように上記連結部の案内部57の経路は、第1と第2のリンク片51,52相互が次第に屈曲し且つその屈曲の度合いが次第に大きくなるように、円弧状となる傾斜状態に構成してあり、 上記針棒用昇降体35がさらに下降し、上記浮上阻止体7が下降限度位置に至る過程では、針棒用昇降体35の動きが次第に布当片用昇降体45に伝わらず、浮上阻止体7は次第に停止し、その状態を保つように、針棒用昇降体35が下降してもリンク片51,52は相互の屈曲が大きくなるのみで針棒用昇降体35の動きは布当片用昇降体45に伝わらないよう、上記針棒用昇降体35の上下動方向に交差する方向に向けて構成してある案内部57を備えさせたものである。
【0006】
【作用】
針棒用昇降体の上下動により針棒が上下動する。又針棒用昇降体の上下動は二つのリンク片を介して布当片用昇降体に伝わり該布当片用昇降体も上下動する。この場合、二つのリンク片の連結部の上下動の経路がガイド体により案内されることにより、布当片用昇降体は針棒用昇降体の上下動の速度とは異なった速度で上下動する。
【0007】
【実施例】
以下本願の実施例を示す図面について説明する。ミシンの一例として多頭ミシンの一部を示す図1において、1は多数のミシンヘッドを支える為のフレームで、ブリッジとも称される部分である。2は上記フレーム1に装着した一つのミシンヘッドを示す。3はミシンヘッド2の下方において多頭ミシンのテーブルに取付けられている針板で、その下には周知のように釜が配設してある。3aは針落孔である。4はミシンヘッドにおける基枠、5は基枠4に貫挿されている駆動用の主軸、6は上下動自在の針棒、7は布の浮き上がりを阻止する為の浮上阻止体で、針棒6と同期して上下動するようにしてある。8は主軸5の回転運動により針棒6を上下に駆動する為の針棒昇降機構、9は浮上阻止体7の作動を制御する為の制御機構を夫々示す。
【0008】
上記基枠4はフレーム1に固着される本体10と、本体10に対してベアリング12により水平回動自在に取付けた針棒保持枠11とを備える。針棒6は複数本が上記保持枠11に夫々上下動自在に装着してあり、又それらは保持枠11の回動によって交換的に針落ち孔3aの上方にもたらされ得るように配列してある。針棒6の下端に備えてある14は針取付具であり、15は縫製用の針を示す。針棒6の上端に備えた16は針棒昇降機構8からの駆動力を受ける為の被動子で、上記機構8における駆動子との嵌合用の嵌合部17を備え、針棒6の上端に固着してある。18は回り止片嵌合部で、針棒6の回り止めをする為の回り止片19に対して相対的な上下動を自在に嵌合させてある。尚回り止片19は浮上阻止体7における一部の部材(後述の昇降杆21)と一体に形成してあるが、別体形成したものを保持枠11に取付けても良い。
【0009】
次に浮上阻止体7について説明する。20は布当片保持体で、保持枠11に上下動自在に貫挿した昇降杆21と、その下端に固着した布当支持片22と、支持片22の上部に上下への位置調節可能に取付けた受動部材23とから構成したものを例示する。該布当片保持体20は、針棒6と平行に上下動させる為に、布当支持片22の元部部材22aと受動部材23に針棒6を貫挿させているが、針棒6と平行な上下動が可能な状態に保持枠11にのみ装着した構造にしても良い。受動部材23は浮上阻止体7を上下に動かす力をばね31,32及び制御機構9から受ける為の部材で、28は制御機構9との係合部を示す。24は浮上阻止体7の上昇限度位置を位置決する為の位置決部材で、上記元部部材22aを利用したものを例示し、無音部材25を介して保持枠11に当接して位置決を図るようにしてある。無音部材25は金属どうし(保持枠11と位置決部材24)の接触を防止して、そこに微震動が加わっても音が出ないようにする為の部材で、Oリングを例示する。26は針取付具14と位置決部材24との間に設けた同様の目的の無音部材、27は保持枠11における針棒貫挿孔の上端上縁11aと受動部材23との間に設けた同様の目的の無音部材である。29は布当片保持体20の下端に備えた布当片で、布から針を抜くときの布の持ち上がりを阻止する為のものである。次に31は布当片保持体20を下向きに付勢する為の第1ばねで、被動子16と受動部材23との間に介在させた圧縮ばねを例示する。又側方への飛び出し防止の為に針棒6に周設してある。32は布当片保持体20を上向きに付勢する為の第2ばねで、上記第1ばね31よりも弱く、保持枠11と受動部材23との間に介装した圧縮ばねを例示する。上記第1ばね31と同様に側方への飛び出し防止の為に昇降杆21に周設してある。
【0010】
次に針棒昇降機構8について説明する。34は昇降体の上下動を案内する為の案内棒で、下部及び上部を夫々基枠4の本体10によって支えてある。35は針棒6を上下動させる為の針棒用昇降体で、案内棒34に上下動自在に装着した本体36と、その本体36に取付けた針棒駆動子37とから構成してある。38は主軸5の回転運動を上下運動に変換して上記針棒用昇降体35に伝えそれを上下動させる為の駆動機構で、周知の梃子クランク機構を例示する。該機構は、主軸5に取付けた偏心輪39と、その偏心輪の回動により上下動するようにしたクランクロッド40と、一端を枢着部材42によって基枠4に枢着し、中間部に上記クランクロッド40を軸体43でもって枢連結した昇降レバー41と、その昇降レバー41の自由端部と上記本体36とを連結するリンク44とから構成され、主軸5が回動するとレバー41が上下に揺動し、針棒用昇降体35を案内棒34に沿って上下動させるようにしてある。
【0011】
次に制御機構9について説明する。45は布当片保持体20を上下動させる為の布当片用昇降体で、上記案内棒34に上下動自在に装着した本体46と、その本体46に取付けた連繋片46aとから構成してあり、連繋片46aの先端に上記布当片保持体20の自由下降の阻止の為にそれを受るようにした受部材47を備えている。48は係合部28と受部材47との間において上記無音部材25と同様の目的で用いられた無音部材で、例えば受部材47の上面に貼付したゴム板である。次に49は上記布当片用昇降体45を上記針棒用昇降体35に追従し且つ予め制御された速度で上下駆動するようにした追従駆動機構を示す。51,52は針棒用昇降体35の動きを布当片用昇降体45に伝達する為の第1及び第2のリンク片で、連結部材53によって相互に屈曲自在に連結してあり、第1リンク片51の上端は針棒用昇降体35の本体36に連結片54例えば上記リンク44を本体36に枢着するピンでもって枢着してあり、第2リンク片52の下端は布当片用昇降体45の本体46に連結片55例えばピンでもって枢着してある。56は上記針棒用昇降体35の上下動速度に比べて布当片用昇降体45の上下動速度を変化させる為に、上記両リンク片51,52相互の連結部の上下動の経路を案内する為のガイド体で、案内部57例えば溝を有する。59は第1と第2のリンク片51,52の連結部を案内部57に追従させる為の従動子で、上記案内部57に沿って移動できるようそこに位置させてある。尚円滑な移動のためにローラを用いてある。
【0012】
次に上記構成のミシンの動作を説明する。主軸5が回動すると、針棒用昇降体35が図1の状態から下降し、その駆動子37による駆動によって針棒6は図1の上死点位置から図6の下死点位置に向け下降を行う。このとき、浮上阻止体7は制御機構9による制御を受けながら図1の上昇限度位置から図5の下降限度位置(後述のように針15を布65から引き抜く際に布当片29が布65の浮き上がりを防止するに適する位置であって、例えば針板3の上面から1mm程度の位置)まで下降する。即ち、針棒6の下降に伴い被動子16により第1ばね31を介して受動部材23が下向きに付勢される。このとき針棒用昇降体35の下降がリンク51,52を介して布当片用昇降体45に伝わって布当片用昇降体45が下降する。この為、その布当片用昇降体45の下降に応じて、受動部材23により第2ばね32が押し縮められながら浮上阻止体7が下降する。
【0013】
上記浮上阻止体7の下降過程の動作を説明する。上記針棒用昇降体35の下降に伴い、追従駆動機構49は、浮上阻止体7が上記下降限度位置まで下降することを許容するために布当片用昇降体45を下降させる。布当片用昇降体45の下降は針棒用昇降体35の下動がリンク片51,52を介して布当片用昇降体45に伝達されて行われる。その過程では従動子59は、[1]先ず図3(A)に示すように案内部57において針棒用昇降体35の上下動方向(案内棒34の方向)と平行となっている高速部57aを下降する為、布当片用昇降体45は針棒用昇降体35と同速で下降する。[2]続いて図3(B)に示すように従動子59が案内部57において傾斜状態となっている緩速部57bにさしかかると、第1と第2のリンク片51,52は相互に屈曲し且つその屈曲の度合いは次第に大きくなる為、布当片用昇降体45の下降速度は針棒用昇降体35の下降速度よりも小さくなる。尚この場合緩速部57bは円弧状となっている為布当片用昇降体45の下降速度は次第に緩やかとなる。[3]そして図3(C)に示すように従動子59が停止部57cに達すると、針棒用昇降体35が下降してもリンク片51,52は相互の屈曲が大きくなるのみで針棒用昇降体35の動きは布当片用昇降体45に伝わらず、布当片用昇降体45は停止しその状態を保つ。布当片用昇降体45の上記のような下降により浮上阻止体7は以下のように下降する。上記[1]の過程では浮上阻止体7は図7の(イ)のように針棒6と一体となって同速で下降する。[2]の過程に至ると、針棒6はそのまま下降し針15は布65を貫通するが、浮上阻止体7は図7の(ロ)のように下降速度が次第に緩やかとなって図5の如く受動部材23が無音部材27を介して保持枠11に接触し、浮上阻止体7は下降限度位置で停止する。この場合受動部材23は下降速度が緩やかとなって保持枠11に接触する為、衝撃音の発生はない。[3]の過程では浮上阻止体7は図7の(ハ)のように下降限度位置での停止状態を保つ。
【0014】
次に上記の如く針15が布65を貫通して針棒6が下死点まで至った後、針棒用昇降体35の上昇によって針棒6は図1の上死点まで上昇を行う。又浮上阻止体7は制御機構9による制御によって図1の上昇限度位置まで上昇する。その過程の動作は次の通りである。追従駆動機構49は上記浮上阻止体7を上記針棒6の上昇に追従させて上昇させる為に上記布当片用昇降体45を上昇させる。布当片用昇降体45の上昇は針棒用昇降体35の上昇によりリンク51,52を介して布当片用昇降体45が引き上げられることにより行われる。その過程は上記下降の場合とは反対の経過で行われる。即ち、先ず従動子59が停止部57cにある場合には布当片用昇降体45は上昇を行わない為、浮上阻止体7は図7の(ニ)のように下降限度位置にある。従って布当片29は、針棒6の上昇によって針15が布65から引き抜かれる際の布65の浮き上がりを防止し、針15は布65からスムーズに引き抜かれる。従動子59が緩速部57bに至ると布当片用昇降体45は緩やかに上昇を開始するため、浮上阻止体7は図7の(ホ)のように緩やかに上昇を開始する。そして針取付具14が位置決部材24に接近した時点では浮上阻止体7の上昇速度は針棒6の上昇速度とほぼ同速度となり、針取付具14は無音部材26を介して位置決部材24に緩やかに接触する。従動子59が緩速部57bをすぎて高速部57aを上昇する過程では、浮上阻止体7は図7の(ヘ)のように針棒6と一体となって上昇し、やがて針棒6が上死点に近づいて上昇速度が緩やかとなった状態で位置決部材24が無音部材25を介して保持枠11に接触して浮上阻止体7及び針棒6の上昇が終わり、図1の状態となる。
【0015】
上記のような針棒6の上下動及びそれと同期した浮上阻止体7の上下動が繰り返し行われ、布に対する縫製が行われる。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本願発明にあっては、針棒6を上下動させて縫製を行う場合、針棒用昇降体35の上下動により二つのリンク片51,52を介して布当片用昇降体45を上下動させ、しかもその場合、上記二つのリンク片51,52の連結部の上下動の経路をガイド体56により案内するから、布当片用昇降体45の上下動の速度を針棒用昇降体35の上下動の速度とは異なった速度に制御することができる。
特に本願発明にあっては、案内部の構成を、針棒用昇降体35が上死点位置から下降する初期においては布当片用昇降体45を針棒用昇降体35と同速で下降させるように上記連結部の案内部57の経路を、針棒用昇降体35の上下動方向と平行となるように構成してあり、
上記針棒用昇降体35の下降位置が下がり、浮上阻止体7が下降限度位置に近くなるに伴って、次第に布当片用昇降体45の下降速度が針棒用昇降体35の下降速度よりも小さくなるように上記連結部の案内部57の経路は、第1と第2のリンク片51,52相互が次第に屈曲し且つその屈曲の度合いが次第に大きくなるように、円弧状となる傾斜状態に構成してあり、
上記針棒用昇降体35がさらに下降し、上記浮上阻止体7が下降限度位置に至る過程では、針棒用昇降体35の動きが次第に布当片用昇降体45に伝わらず、浮上阻止体7は次第に停止し、その状態を保つように、針棒用昇降体35が下降してもリンク片51,52は相互の屈曲が大きくなるのみで針棒用昇降体35の動きは布当片用昇降体45に伝わらないよう、上記針棒用昇降体35の上下動方向に交差する方向に向けて構成してあるので、
針棒用昇降体35が上死点位置から下降する初期においては、布当片用昇降体45は急速で降下し、能率向上に役立つ効果がある。
さらに針棒用昇降体35の下降位置が下がり、浮上阻止体7が下降限度位置に近くなるに伴って、次第に布当片用昇降体45の下降速度が次第に遅くなり、
その上上記浮上阻止体7が下降限度位置に至る過程では、針棒用昇降体35が下降してもリンク片51,52は相互の屈曲が大きくなるのみで針棒用昇降体35の動きは布当片用昇降体45に伝わらないようにするものであるから、浮上阻止体7は次第に停止し、浮上阻止体に付設する布当片を、布65の浮き上がりを防止するに適する位置に、減速しながら静かに止めることのできる効果がある。
このことは、前記従来技術の如き布当片用の専用のカムを用いずとも、布当片保持体の上下動を針棒の上下動と同期させて、しかもその布当片保持体の動きを独自に制御できることであり、従来技術が有していた問題点を解決できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はカバーを除去したミシンヘッドの縦断面図、(B)は針棒昇降機構を示す部分図。
【図2】図1におけるII−II線断面図。
【図3】(A)、(B)、(C)は追従駆動機構の動作を説明する為の図で、図2におけるIII−III線位置での断面図(図1とは反対の側から見た状態を示す)。
【図4】針棒昇降機構及び制御機構を示す機構図。
【図5】浮上阻止体が下降限度位置に到達した状態におけるミシンヘッドの縦断面図。
【図6】針棒が下死点に到達した状態におけるミシンヘッドの縦断面図。
【図7】動作説明用タイムチャート。
【符号の説明】
6 針棒
20 布当片保持体
35 針棒用昇降体
45 布当片用昇降体
51,52 リンク片
56 ガイド体
Claims (1)
- 下端に針を備える上下動自在の針棒と、上記針棒を上下動させる為の上下動自在の針棒用昇降体と、下端には布から針を抜くときの布の持ち上がりを阻止する為の布当片を備えている上下動自在の浮上阻止体と、上記浮上阻止体を上下動させる為の上下動自在の布当片用昇降体と、上記布当片用昇降体を上記針棒用昇降体の上下動に追従し且つ予め制御された速度でもって上下動させる為の追従駆動機構とを備えるミシンにおいて、
上記追従駆動機構の構成は、
上記針棒用昇降体の上下動を上記布当片用昇降体に伝達する為にそれらを相互に縦列状で且つ相互に屈曲自在に連結された第1と第2の二つのリンク片でもって接続すると共に、
上記針棒用昇降体の上下動速度に比べて布当片用昇降体の上下動速度を、上記両リンク片相互の連結部における上下動経路を案内する為の案内部を備えさせ、
その案内部の構成は、
上記針棒用昇降体が上死点位置から下降する初期においては布当片用昇降体を針棒用昇降体と同速で下降させるように
上記連結部の案内部の経路を、針棒用昇降体の上下動方向と平行となるように構成してあり、
上記針棒用昇降体の下降位置が下がり、浮上阻止体が下降限度位置に近くなるに伴って、次第に布当片用昇降体の下降速度が針棒用昇降体の下降速度よりも小さくなるように上記連結部の案内部の経路は、第1と第2のリンク片相互が次第に屈曲し且つその屈曲の度合いが次第に大きくなるように、円弧状となる傾斜状態に構成してあり、
上記針棒用昇降体がさらに下降し、上記浮上阻止体が下降限度位置に至る過程では、針棒用昇降体の動きが次第に布当片用昇降体に伝わらず、浮上阻止体は次第に停止し、その状態を保つように、針棒用昇降体が下降してもリンク片は相互の屈曲が大きくなるのみで針棒用昇降体の動きは布当片用昇降体に伝わらないよう、上記針棒用昇降体の上下動方向に交差する方向に向けて構成してある案内部を備えさせた
ことを特徴とするミシン。
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