JP3606827B2 - 移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置及び動作方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信端末機に関し、特に、移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置及び動作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、移動通信端末機のアンテナ装置は、端末機の外部の突出部に形成するヘリカルアンテナとホイップアンテナとから構成され、ホイップアンテナが端末機の内部に収納されている時はヘリカルアンテナが動作し、端末機の外部へ伸長される時はホイップアンテナが動作する。
【0003】
ところが、従来伸縮型ホイップアンテナとヘリカルアンテナとの連動構造を有する移動通信端末機では、ヘリカルアンテナが突出し形成されるので、最近小型化傾向の端末機において、多様なデザインの具現が難しくなり、携帯においても不便である問題があった。また、高い所から端末機を落とすことになると、前記端末機の外部に突出し形成されたヘリカルアンテナは壊れる恐れがある。また、従来移動通信端末機においては、ヘリカルアンテナが取り付けられる端末機の外部の突出部の位置が一方に偏って形成されるので、高周波数帯域では放射パターンが非対称に形成され、アンテナの方向により性能が低下するようになる。
【0004】
また、近来は、端末機の小型化につれて、携帯時や通話時にアンテナが人体に近接するようになり、アンテナ特性が自由空間での特性と相違するようになるが、これは端末機の全体の性能低下の原因になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、デザインの制限、信頼性の低下、及び移動通信遂行の不便さなどの従来移動通信端末機の問題点を解決する、移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置及び動作方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記のような目的を達成するための本発明は、移動通信端末機の内蔵型二重帯域アンテナ装置及び動作方法を提供する。前記内蔵型二重帯域アンテナ装置において、内蔵型二重帯域アンテナは、移動通信端末機のメインプリント配線基板(Printed Circuit Board: 以下、PCBと称する)の上端から延長した基板上に導電性パターンで形成される第1アンテナパターンと、前記メインPCBの上側から直角に延長した基板上に導電性パターンで形成される第2アンテナパターンと、を有する。ホイップアンテナは、前記内蔵型二重帯域アンテナに連結されて、引込まれる時は移動端末機の内部に完全に収納される。ホイップアンテナ駆動部は、前記ホイップアンテナを収納/突出させる。デュプレクサは、前記内蔵型二重帯域アンテナから受信されるRF信号と、前記内蔵型二重帯域アンテナに送信されるRF信号と、を分離する。制御部は、前記デュプレクサから送信されるRF信号を処理し、通話の時または使用者が通話を試みる時は、前記ホイップアンテナを伸長させるようにホイップアンテナ駆動部を制御する。
【0007】
また、移動通信端末機の内蔵型二重帯域アンテナ及びホイップアンテナの動作方法において、移動端末機が通話状態であるか否かを検査して、待機状態である時は、前記内蔵型二重帯域アンテナをデュプレクサに連結してRF信号を送受信し、通話状態である時は、前記ホイップアンテナをデュプレクサに連結して前記ホイップアンテナを前記移動通信端末機の外部に突出させてRF信号を送受信する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による好適な一実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。下記説明において、本発明の要旨を明確にするために関連した公知機能または構成に対する具体的な説明は省略する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態による移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置のブロック図である。図1を参照すると、本発明の実施形態による移動通信端末機の内蔵型二重帯域アンテナ装置は、内蔵型二重帯域アンテナ108、RFスイッチ部106、デュプレクサ102、制御部100、ホイップアンテナ駆動部104、及びホイップアンテナ110から構成される。内蔵型二重帯域アンテナ108は、端末機のメインPCB112から延長した基板114上に屈折ラインパターン(Meander Line Pattern)で形成される高周波帯域の第1帯域アンテナANT1と、前記端末機のメインPCB112の上側から直角に延長した基板116上に屈折ラインパターンで形成される低周波帯域の第2帯域アンテナANT2と、から構成される。前記端末機のメインPCB112の上側に直角に延長した基板116は、低周波帯域におけるアンテナの長さを確保するために形成されるもので、もし、前記メインPCB112の上端から延長した基板114上に全ての二重帯域アンテナを構成するようになる場合、前記アンテナパターン形成のための基板の長さがあまりに長くなり、端末機のサイズが大きくなる問題が発生する。
【0010】
一方 、前記2つの内蔵型二重帯域アンテナ108は、状況によって適切な形態の多様なパターンで設計されることができ、前記二重帯域アンテナ108に備われる高周波帯域のための第1帯域アンテナANT1及び低周波帯域のための第2帯域アンテナANT2は、両方とも端末機のメインPCB112の中央に位置する給電点を有するように構成される。従来伸縮型アンテナを備える移動通信端末機においては、アンテナの中央給電ができなかったので、高周波帯域におけるアンテナ放射パターンが非対称に形成されるようになり、性能が低下することを防ぐためである。
【0011】
ホイップアンテナ駆動部104は、前記制御部100の制御によって、前記ホイップアンテナ110両側に接触して取り付けられる2つの駆動ローラー(図示せず)を駆動して、前記ホイップアンテナ110を端末機の内外部へ上下移動させる。RFスイッチ部106は、前記制御部100の制御によってスイッチングされ、内蔵型二重帯域アンテナ108及びホイップアンテナ110を選択的にデュプレクサ102に連結させる。
【0012】
前記制御部100は、移動通信端末機の全般的な動作を制御する。本発明の実施形態によって、前記制御部100は、前記RFスイッチ部106を制御して、前記内蔵型二重帯域アンテナ108または前記ホイップアンテナ110をデュプレクサ102に選択的に連結する。前記制御部100は、端末機が通話状態である時または使用者が発信のために通話を試みる時、前記ホイップアンテナ駆動部104を制御して、前記ホイップアンテナ110が端末機の外部に突出されるようにする。つまり、図1のように、本発明の実施形態では、基板114及び基板116上に屈折ラインパターンで内蔵型二重帯域アンテナ108を形成し、前記ホイップアンテナ110が自動で内部に引込まれるように具現する。
【0013】
図2は、本発明の実施形態によって、図1の内蔵型二重帯域アンテナを備える移動通信端末機の側面斜視図である。図2のように、本発明の実施形態による内蔵型二重帯域アンテナ108は、移動通信端末機のメインPCB112の上端から延長し形成される基板114及び前記メインPCB112の上側から直角に延長し形成される基板116上に容易に具現できる。また、前記ホイップアンテナ110は、普通の時は端末機の内部に完全に収納され、通話時または使用者が通話を試みる時は、前記ホイップアンテナ駆動部104によって自動に端末機の外部に突出するように具現され、携帯が容易になる。
【0014】
以下、前記内蔵型二重帯域アンテナ装置の動作を詳細に説明する。
前記RFスイッチ部106は、前記デュプレクサ102から送受信されるRF信号を、前記制御部100の制御によって、前記内蔵型二重帯域アンテナ108または前記ホイップアンテナ110にスイッチングする。この時、前記2つのアンテナは、それぞれ独立的に動作する。前記制御部100は、通話待機状態の時またはイヤホンを利用する時は、前記RFスイッチ部106が前記内蔵型二重帯域アンテナ108を前記デュプレクサ102にスイッチングするように制御し、通話状態である時は、前記RFスイッチ部106が前記ホイップアンテナ110を前記デュプレクサ102にスイッチングするように制御する。
【0015】
通話待機状態である時、前記制御部100は、前記RFスイッチ部106を前記内蔵型二重帯域アンテナ108にスイッチングする。この時、手動スイッチ118はオンになり、端子cとdを連結することによって、前記デュプレクサ102に前記内蔵型二重帯域アンテナ108が連結される。前記のような状態で、外部からの着信号に応答するために、使用者が端末機のフリップを開けるかまたは通話ボタンを押す場合、または、使用者がフリップを開けて発信を試みる場合、前記制御部100は、前記ホイップアンテナ駆動部104によって前記ホイップアンテナ110が端末機の外部に突出されるように制御し、前記RFスイッチ部106が前記ホイップアンテナ110と前記デュプレクサ102との間の信号経路を設定するように制御する。従って、前記デュプレクサ102と前記内蔵型二重帯域アンテナ108との連結は開放されて、前記ホイップアンテナ110のみが移動するようになる。
【0016】
図1において、本発明の実施形態による前記内蔵型二重帯域アンテナ108及び前記ホイップアンテナ110は、前記RFスイッチ部106のスイッチング動作によって選択的に前記デュプレクサ102に連結されるが、図3のように、前記内蔵型二重帯域アンテナ108が前記ホイップアンテナ110に常に連結されるように構成することもできる。この時、外部からの着信号に応答して、使用者が移動通信端末機のフリップを開けるかまたは通話ボタンを押す場合、または、使用者が電話通話のための発信を試みる場合、前記制御部100は、前記ホイップアンテナ駆動部104によって前記ホイップアンテナ110が端末機の外部に突出されるように制御して、前記ホイップアンテナ110を介した安定的な受信が遂行されるようにする。
【0017】
従って、通話待機状態では、前記ホイップアンテナ110は、移動通信端末機の内部に収納されて、前記内蔵型二重帯域アンテナ108が動作し、端末機の携帯が容易になる。また、通話状態では、前記ホイップアンテナ110が動作して、RF信号の受信特性が良好になり、通話の質が向上する。一方、動作テストの状態で、テストポイントにテストケーブルを挿入する場合、前記手動スイッチ118は、前記デュプレクサ102の連結端子dから開放され、前記RFスイッチ部106は前記内蔵型二重帯域アンテナ108にスイッチングされることによって、前記ホイップアンテナ110及び前記内蔵型二重帯域アンテナ108の両方とも前記デュプレクサ102から開放される。
【0018】
図4A乃至図4Cは、本発明の実施形態による前記内蔵型二重帯域アンテナの詳細構造を示す。図4Aを参照すると、本発明の実施形態による二重帯域アンテナ108は、DCS(Digital Communication System)帯域で動作するトップロードモノポール(Top Loaded Mono Pole)型の高周波帯域アンテナANT1と、GSM(Global System for Mobile communication)帯域で動作する、屈折ラインパターンで形成されるジグザグ型の低周波帯域アンテナANT2と、から構成される。前記DCSアンテナANT1は、端末機のメインPCB112の上端から延長した基板114に形成され、前記GSMアンテナANT2は、端末機のメインPCB112の上側から直角に延長した基板116に形成される。前記2つのアンテナANT1及びANT2は、図4Aのように、ラインAによって相互に連結され、前記DCSアンテナANT1の下部から始まる1つの給電点を共有するように構成される。
【0019】
図4Bは、前記DCSアンテナANT1を示す詳細図である。図4Bを参照すると、前記DCSアンテナANT1は、大別して垂直部302と水平部300とに区分される。前記水平部300は、左右対称の形態であり、前記垂直部302の接地ラインGNDの反対側に位置する。前記水平部300は、前記垂直部302に対して容量性負荷(capacitive load)として作用し、均一な電流分布を持つようになって、実際にアンテナの長さが伸長するため、より広い帯域幅及び高いアンテナ利得が達成できる。一方、前記DCSアンテナANT1の整合をより良好にするために、図4Bのように、前記水平部300に連結された屈折ラインパターン304を形成することもできる。
【0020】
図4Cは、前記GSMアンテナANT2を示す詳細図である。図4Cを参照すると、前記GSMアンテナANT2は、前述したように、前記基板116上に屈折ラインパターンで形成されるジグザグ型のアンテナであり、1/4波長の長さで具現される。この時、前記GSMアンテナANT2の直線部306、308は、曲線部310に比べて、前記DCSアンテナANT1の水平部300に近接して結合(coupling)が発生する。前記GSMアンテナANT2の直線部306、308と前記DCSアンテナANT1の水平部300との距離を調整することによって、GSM帯域及びDCS帯域の入力インピーダンス(impedance)を変化させることができる。この時、前記距離が遠くなるほど、2つの帯域の共振点はだんだん離れるようになり、前記DCS帯域の移動速度が前記GSM帯域より2倍ほど速くなる。また、前記距離が近くなるほど、前述の内容とは反対の現象が発生する。一方、前記GSMアンテナANT2の長さまたは前記DCSアンテナANT1の水平部300の長さを調整することによって、共振周波数を変化させることができる。従って、前記結合による共振点の変化及びアンテナの長さの調節による共振点の変化を適切に組み合わせることによって、所望するアンテナを達成することができる。これは、前記GSM/DSCだけでなく、CDMA/US PCSのような全ての二重帯域または三重帯域のアンテナにも同様に適用される。本発明の実施形態において、前記GSMアンテナANT2と接地ラインGNDとの間の距離は6mmに制限される。ここで、GSM/DCSアンテナの入力インピーダンスの実数部は50Ωに及ばず、入力インピーダンスの虚数部は容量性成分を有する。最適のインピーダンス整合のために、給電線(feeding line)には、直列にインダクタ(inductor)を連結し、並列にキャパシター(capacitor)を連結したL型の整合回路を具現する。
【0021】
図5Aは、図4Aに示す内蔵型二重帯域アンテナの構造を示す概略図であり、図5Bは、前記本発明の実施形態によるGSM/DCS二重帯域アンテナの等価回路を示す図である。図4Bを参照すると、トップロードモノポール型のDCSアンテナANT1の総インピーダンスZは、<数1>のように計算される。
【0022】
<数1>
Ztotal= ZGSM + ZDCS + Zmutual + ηZwhip
【0023】
また、図5Bに表示される各地点でのインピーダンスZ1、Z2、及びZ3を<数2>のように計算することができる。
【0024】
<数2>
Z1= ZGSM , Z2 = ZDCS, Z3= Zmutual
【0025】
つまり、総インピーダンスは、前記DCSアンテナANT1及び前記GSMアンテナANT2のそれぞれのインピーダンスと、前記2つのアンテナ間の結合によるインピーダンスと、前記ホイップアンテナ110が前記内蔵型二重帯域アンテナ108と結合される時のメタル部分と前記GSMアンテナANT2との間の結合係数ηと、前記ホイップアンテナ110のインピーダンスと、に分けられる。前記インピーダンスの和は、前記DCSアンテナANT1の総インピーダンスになる。この時、前記結合係数ηが大きいほど、前記ホイップアンテナ110と前記内蔵型二重帯域アンテナ108との結合がより多く発生するので、前記結合係数ηが小さくなるようにすべきである。
【0026】
前記内蔵型二重帯域アンテナ108及び前記ホイップアンテナ110は、状況によって多様に動作することができる。
【0027】
第1は、スイッチを使用する方法で、受信待機状態である時は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108に給電線が連結され、通話状態である時は、前記ホイップアンテナ110に給電線が連結される。この時、フィールド状態が強電界(strong electric field)であると、内蔵型二重帯域アンテナ108をそのまま使用する。
【0028】
第2は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110との結合を利用する方法である。前記のようなスイッチング方法を使用する場合は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110との間の結合を避けて、アンテナ性能の低下が発生しないようにする。しかしながら、むしろ結合を利用して、前記内蔵型アンテナ108から前記ホイップアンテナ110に給電すると、スイッチが要らなくなる。アンテナの整合状態及び放射パターンに最小の影響を与えるように結合の間隔を調節することによって、前記のような給電方式が実現できる。
【0029】
第3は、小容量のキャパシターを前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110との間に連結することによって、より確実な結合給電効果を得ることができる。第2及び第3の方法によって前記内蔵型二重帯域アンテナ108及び前記ホイップアンテナ110を動作させる場合、製品の量産において、スイッチの使用が不要になり、生産費用を低減することができる。
【0030】
図6は、本発明の実施形態によって、前記内蔵型二重帯域アンテナを備える移動通信端末機におけるインピーダンス整合状態を示すグラフである。図6(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108構造において、前記GSMアンテナANT2のみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示し、図6(B)は、前記DCSアンテナANT1のみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示す。
【0031】
図7は、本発明の実施形態によって、前記内蔵型二重帯域アンテナを備える移動通信端末機におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフである。図7(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108構造において、前記GSMアンテナANT2のみが動作する場合のアンテナ放射パターンを示し、図7(B)は、前記DCSアンテナANT1のみが動作する場合のアンテナ放射パターンを示す。
【0032】
図8(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108は動作せず、前記ホイップアンテナ110のみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示すグラフであり、図8(B)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110とが組み合わされて動作する場合のアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフである。
【0033】
図9(A)は、図8(A)のように、前記ホイップアンテナ110のみが動作する場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図9(B)は、図8(B)のように、前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110とが組み合わされて動作する場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【0034】
図10は、図8(A)のように、前記ホイップアンテナ110のみが動作する場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図10(B)は、図8(B)のように、前記内蔵型二重帯域アンテナ108と前記ホイップアンテナ110が組み合わされて動作する場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【0035】
図11(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108を備える端末機において、前記GSMアンテナANT2及び前記DCSアンテナANT1が共に動作する場合のアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフであり、図11(B)は、従来伸縮型二重帯域アンテナを備える端末機におけるアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフである。
【0036】
図12(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108を備える端末機において、前記ホイップアンテナ110が引込まれる場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図12(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、前記ホイップアンテナが引込まれる場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフである。
【0037】
図13(A)は、前記内蔵型二重帯域アンテナ108を備える端末機において、前記ホイップアンテナ110が引込まれる場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフであり、図13(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、前記ホイップアンテナが引込まれる場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【0038】
図14(A)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、ホイップアンテナが伸長する時のGSM帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフであり、図14(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、ホイップアンテナが伸長する時のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【0039】
図6(A)乃至図14(B)のように、本発明による内蔵型二重帯域アンテナを備える移動通信端末機のアンテナ整合状態及び放射パターン特性は、従来伸縮型二重帯域アンテナを備える端末機と類似であるか、または、より改善されたアンテナ特性を示す。本発明による移動端末機は、外部突出アンテナ部を除去することによって、端末機の携帯が容易になり、従来伸縮型二重帯域端末機と同等な通話品質が実現できるようになる。
【0040】
一方、前記本発明の詳細な説明では、具体的な実施形態を挙げて説明してきたが、本発明の範囲内で様々な変形が可能であることは勿論である。従って、本発明の範囲は前記実施形態によって限られるべきではなく、特許請求の範囲とそれに均等なものによって定められるべきである。
【0041】
【発明の効果】
一方、本発明の実施形態によると、通話待機状態である場合は、内蔵型二重帯域アンテナをデュプレクサに連結し、外部からの着信号に応答して、使用者が移動通信端末機のフリップを開けるかまたは通話ボタンを押す場合、または、使用者が電話のためにフリップを開ける場合は、前記ホイップアンテナを前記デュプレクサに連結するが、これは、使用者の選択に依存する。つまり、基本的に、本発明によるアンテナ装置は、通話状態である時は、前記ホイップアンテナを使用するようになっているが、使用者が前記ホイップアンテナの使用を所望しない場合は、アンテナのスイッチングを遂行せず、内蔵型二重帯域アンテナを利用して通話することもできる。また、前記ホイップアンテナは、自動収納機能も移動通信端末機の特性によって相違して実施できる。
【0042】
また、本発明の実施形態によると、端末機のメインPCBの上端から延長した基板上に高周波帯域のためのDCSアンテナを形成し、前記DCSアンテナに直角になるように前記メインPCBの上側から直角に延長した基板上に低周波帯域のためのGSMアンテナを形成するが、前記のような形態は端末機の特性によって変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による内蔵型二重帯域アンテナ装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による内蔵型二重帯域アンテナ装置の側面斜視図である。
【図3】本発明の他の実施形態による内蔵型二重帯域アンテナ装置のブロック図である。
【図4A】本発明の実施形態による内蔵型二重帯域アンテナの詳細構造図である。
【図4B】DCSアンテナANT1を示す詳細図である。
【図4C】GSMアンテナANT2を示す詳細図である。
【図5A】図4Aに示す内蔵型二重帯域アンテナの構造を示す概略図である。
【図5B】本発明の実施形態によるGSM/DCS二重帯域アンテナの等価回路を示す図である。
【図6】図6(A)は、本発明の実施形態によって、内蔵型二重帯域アンテナ構造において、GSMアンテナANT2のみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示し、図6(B)は、本発明の実施形態によって、DCSアンテナANT1のみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示す。
【図7】図7(A)は、本発明の実施形態によって、内蔵型二重帯域アンテナ構造において、GSMアンテナANT2のみが動作する場合のアンテナ放射パターンを示し、図7(B)は、本発明の実施形態によって、DCSアンテナANT1のみが動作する場合のアンテナ放射パターンを示す。
【図8】図8(A)は、本発明の実施形態によって、内蔵型二重帯域アンテナは動作せず、ホイップアンテナのみが動作する場合のアンテナのインピーダンス整合状態を示すグラフであり、図8(B)は、本発明の実施形態によって、内蔵型二重帯域アンテナとホイップアンテナとが組み合わされて動作する場合のアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフである。
【図9】図9(A)は、本発明の実施形態によって、図8(A)のように、ホイップアンテナのみが動作する場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図9(B)は、本発明の実施形態によって、図8(B)のように、内蔵型二重帯域アンテナとホイップアンテナとが組み合わされて動作する場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【図10】図10(A)は、本発明の実施形態によって、図8(A)のように、ホイップアンテナのみが動作する場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図10(B)は、本発明の実施形態によって、図8(B)のように、内蔵型二重帯域アンテナとホイップアンテナが組み合わされて動作する場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである
【図11】図11(A)は、本発明による内蔵型二重帯域アンテナを備える端末機において、GSMアンテナANT2及びDCSアンテナANT1が共に動作する場合のアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフであり、図11(B)は、従来伸縮型二重帯域アンテナを備える端末機におけるアンテナインピーダンス整合状態を示すグラフである。
【図12】図12(A)は、本発明による内蔵型二重帯域アンテナを備える端末機において、ホイップアンテナが引込まれる場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフであり、図12(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、ホイップアンテナが引込まれる場合のGSM帯域におけるアンテナ放射パターン特性を示すグラフである。
【図13】図13(A)は、内蔵型二重帯域アンテナを備える端末機において、ホイップアンテナが引込まれる場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフであり、図13(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、前記ホイップアンテナが引込まれる場合のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【図14】図14(A)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、ホイップアンテナが伸長する時のGSM帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフであり、図14(B)は、従来伸縮型二重帯域端末機において、ホイップアンテナが伸長する時のDCS帯域におけるアンテナ放射パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
100 制御部
102 デュプレクサ
104 ホイップアンテナ駆動部
106 RFスイッチ部
108 内蔵型二重帯域アンテナ
110 ホイップアンテナ
112 メインプリント配線基板
114 基板(メインPCBの上端から延長した基板)
116 基板(メインPCBの上側から直角に延長した基板)
118 手動スイッチ
300 DCSアンテナの水平部
302 DCSアンテナの垂直部
304 屈折ラインパターン
306、308 GSMアンテナの直線部
310 GSMアンテナの曲線部
Claims (22)
- 移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置において、
前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から延長した基板上に、相違する導電性パターンで形成される2つの周波帯域に対する第1及び第2アンテナを有する内蔵型二重帯域アンテナと、
前記内蔵型二重帯域アンテナから受信されるRF信号と前記内蔵型二重帯域アンテナに送信されるRF信号とを分離するデュプレクサと、
前記内蔵型二重帯域アンテナから前記デュプレクサに伝送されるRF信号を処理する制御部と、から構成され、
前記内蔵型二重帯域アンテナのうち、第1アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に第1導電性アンテナパターンで形成され、第2アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に第2導電性アンテナパターンで形成されることを特徴とする移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。 - 前記第1導電性アンテナパターンは、高周波数信号を送受信するための高周波帯域アンテナパターンであり、前記第2導電性アンテナパターンは、低周波信号を送受信するための低周波帯域アンテナパターンである請求項1記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記高周波帯域アンテナパターンは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に、中央給電方式のトップロードモノポール型で形成される請求項2記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に、ジグザグ型で形成される請求項2記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、前記高周波帯域アンテナパターンの中央給電線に連結されて中央給電される請求項4記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記第1導電性アンテナパターンは、低周波数信号を送受信するための低周波帯域アンテナパターンであり、前記第2導電性アンテナパターンは、高周波数信号を送受信するための高周波帯域アンテナパターンである請求項1記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記高周波帯域アンテナパターンは、高周波帯域のPCS信号及びDCS信号を送受信する請求項2または請求項6記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、低周波帯域のCDMA信号及びGSM信号を送受信する請求項2または請求項6記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置において、
前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から延長した基板上に、相違する導電性パターンで形成される2つの周波帯域に対する第1及び第2アンテナを有する内蔵型二重帯域アンテナと、
引込まれる時は、前記移動通信端末機の内部に完全に収納されるホイップアンテナと、
前記ホイップアンテナを前記移動通信端末機の内/外部に収納/突出させるホイップアンテナ駆動部と、
前記内蔵型二重帯域アンテナから受信されるRF信号と前記内蔵型二重帯域アンテナに送信されるRF信号とを分離するデュプレクサと、
前記内蔵型二重帯域アンテナと前記ホイップアンテナとを選択的に前記デュプレクサにスイッチングするRFスイッチ部と、
前記内蔵型二重帯域アンテナまたは前記ホイップアンテナを前記デュプレクサにスイッチングするように前記RFスイッチ部を制御する制御部と、から構成され、
前記内蔵型二重帯域アンテナのうち、第1アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に第1導電性アンテナパターンで形成され、第2アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に第2導電性アンテナパターンで形成されることを特徴とする移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。 - 前記第1導電性アンテナパターンは、高周波数信号を送受信するための高周波帯域アンテナパターンであり、前記第2導電性アンテナパターンは、低周波信号を送受信するための低周波帯域アンテナパターンである請求項9記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記高周波帯域アンテナパターンは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に、中央給電方式のトップロードモノポール型で形成される請求項10記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に、ジグザグ型で形成される請求項10記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、前記高周波帯域アンテナパターンの中央給電線に連結されて中央給電される請求項12記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記第1導電性アンテナパターンは、低周波受信号を送受信するための低周波帯域アンテナパターンであり、前記第2導電性アンテナパターンは、高周波数信号を送受信するための高周波帯域アンテナパターンである請求項9記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記高周波帯域アンテナパターンは、高周波帯域のPCS信号及びDCS信号を送受信する請求項10または請求項14記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記低周波帯域アンテナパターンは、低周波帯域のCDMA信号及びGSM信号を送受信する請求項10または請求項14記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記制御部は、通話待機状態である時は、前記RFスイッチ部によって前記内蔵型二重帯域アンテナが前記デュプレクサにスイッチングされるように制御し、通話状態である時または使用者が通話を試みる時は、前記RFスイッチ部によって前記ホイップアンテナが前記デュプレクサにスイッチングされるように制御する請求項9記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記制御部は、通話状態である時または使用者が通話を試みる時は、前記ホイップアンテナ駆動部によって、前記デュプレクサに連結された前記ホイップアンテナが前記移動通信端末機の外部に突出されるように制御する請求項17記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。
- 前記ホイップアンテナ駆動部は、
前記ホイップアンテナの両側に接触して取り付けられる2つの駆動ローラーと、
前記ホイップアンテナを収納/突出させる駆動ローラーを回転させる駆動モータと、から構成される請求項9記載の移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。 - 移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置において、
前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に形成される第1導電性アンテナパターンと、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に形成される第2導電性アンテナパターンと、を有する内蔵型二重帯域アンテナと、
前記内蔵型二重帯域アンテナに連結されて、引込まれる時は、前記移動通信端末機の内部に完全に収納されるホイップアンテナと、
前記ホイップアンテナを収納/突出させるホイップアンテナ駆動部と、
前記内蔵型二重帯域アンテナから受信されるRF信号と前記内蔵型二重帯域アンテナに送信されるRF信号とを分離するデュプレクサと、
前記デュプレクサから送受信されるRF信号を処理し、通話状態である時または使用者が通話を試みる時は、前記ホイップアンテナが突出されるようにホイップアンテナ駆動部を制御する制御部と、から構成されることを特徴とする移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ装置。 - 移動通信端末機における内蔵型二重帯域アンテナ及びホイップアンテナの動作方法において、
前記移動通信端末機が待機状態である時は、前記内蔵型二重帯域アンテナをデュプレクサに連結する過程と、
前記移動通信端末機が通話状態である時は、前記ホイップアンテナを前記デュプレクサに連結し、前記ホイップアンテナを突出させる過程と、からなり、
前記内蔵型二重帯域アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から延長した基板上に、相違する導電性パターンで形成される2つの周波帯域に対する第1及び第2アンテナを有し、
第1アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上端から延長した基板上に第1導電性アンテナパターンで形成され、第2アンテナは、前記移動通信端末機のメインプリント配線基板の上側から直角に延長した基板上に第2導電性アンテナパターンで形成されることを特徴とする方法。 - 使用者が発信のために通話を試みる場合、前記ホイップアンテナを前記デュプレクサに連結する過程をさらに含む請求項21記載の方法。
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