JP3606389B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真方式を利用したレーザプリンタや複写機等の所謂クリーナレスの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、像担持体である感光体表面を帯電装置で帯電し、その後に感光体表面に光を照射して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置から供給されるトナーで現像することによってこれをトナー像として顕像化し、このトナー像を転写手段で感光体から転写紙に転写することが行われる。尚、転写後の感光体に残留する転写残トナーはクリーニング装置によって除去され、感光体は再び帯電装置による帯電工程に供される。そして、トナー像が転写された転写紙は定着装置によってトナー像の定着を受けた後、画像形成装置から出力される。
【0003】
以上の一連の画像形成工程におけるクリーニング工程は重要、且つ、必須である。
【0004】
即ち、転写工程において現像に供されたトナーを転写紙に100%転写することは困難であり、転写残トナーを感光体上から除去する工程であるクリーニング工程を経なければ、次の帯電工程或は露光工程で均一な帯電や露光が行われず、画像品位が低下してしまう。
【0005】
ところで、従来のクリーニング方法としては、ファーブラシ、ゴムブレード等を感光体に当接させて転写残トナーを掻き取る方法が一般的である。そして、掻き取られた転写残トナーは、すくいシート等ですくい受けられて廃トナーとしてクリーナ容器内に蓄積される。
【0006】
一方、これに対してクリーナレス(正確には、クリーナ容器レス)画像形成方法が幾つか提案されている。
【0007】
即ち、クリーナレス画像形成方法とは、クリーナ部材によって積極的にトナーを掻き取ってこれを容器内に回収、蓄積する代わりに、ブラシ、ローラ等の補助クリーニング手段のみを設けて転写残トナーを一時的に蓄えたり、潜像を乱さない程度に分散させたりして、最終的には現像装置で転写残トナーを回収して再利用する方法である。
【0008】
この方法によれば、クリーナ容器の空間が不要になるため、装置の小型化や簡略化が可能となるばかりでなく、廃トナーを出さないで現像装置で転写残トナーを回収することができるため、エコロジカルな見地やランニングコストの見地からも有利である。
【0009】
以下にクリーナレス画像形成方法の代表的なものについて述べる。
【0010】
先ず、補助クリーニング手段としてクリーニングローラを用いた例を説明する。
【0011】
クリーニングローラは弾性体で構成され、これは感光体の少なくとも画像形成幅以上の領域に回転可能に接し、画像形成時に該クリーニングローラにDCバイアスを印加して該クリーニングローラと感光体表面との間に電位差を形成し、感光体上の転写残トナーをクリーニングローラ上に転移、保持させる。
【0012】
又、画像形成前後の非画像形成時には、クリーニングローラ上のトナーを感光体に転移させるような電位差が形成されるようなDCバイアスをクリーニングローラに印加して、クリーニングローラ上のトナーを感光体上に転移させてクリーニングローラを清掃する。
【0013】
而して、クリーニングローラから感光体上に転移したトナーは、トナーを現像装置に転移させるような電位差を形成することで、最終的には現像装置に回収されて再び現像に供される。
【0014】
次に、補助クリーニング手段としてメモリ除去ブラシを用いた例を説明する。
【0015】
この方法は、メモリ除去ブラシにDCバイアスを印加して該ブラシと感光体表面との間に電位差を形成し、感光体上の転写残トナーをメモリ除去ブラシ上に転移、保持させる方法である。尚、メモリ除去ブラシのトナー保持容量が限界値に達するまで、トナーはメモリ除去ブラシ上に滞留する。
【0016】
そして、メモリ除去ブラシに転移されるトナーの量が最大トナー保持量を超えた場合にはメモリ除去ブラシは最早余分なトナーを保持できないため、該メモリ除去ブラシはトナーを再び感光体上に吹き出すことになる。このようにメモリ除去ブラシは、トナーのオーバーフロー作用を利用しながら転写残トナーを分散させて次工程へ移る。
【0017】
尚、メモリ除去ブラシから感光体上に吹き出されたトナーは、トナーを現像装置に転移させるような電位差を形成することで、最終的には現像装置に回収されて再び現像に供される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したクリーナレス画像形成方法においては、現像装置において静電気的な力でトナーを回収しなければならない。このため、現像装置のトナー担持体である現像スリーブ上の現像剤或は現像スリーブが感光体に接触する必要があり、接触によって初めて十分な静電気的な力を感光体上のトナーに作用させることが可能となり、感光体上のトナーを現像剤中或は現像スリーブ上に回収可能となる。このことは、補助クリーニング手段としてメモリ除去ブラシ、クリーニングローラを用いた何れの場合にも共通しており、クリーナレス画像形成方法においては接触現像が必須と言える。
【0019】
しかしながら、トナーや現像スリーブが感光体に接触していると、長期間の放置でその接触部分で感光体やトナーが劣化したり、現像スリーブが変形し、このために画像に濃度ムラや白地カブリが生じる問題があった。
【0020】
又、現像剤が感光体に接触するため、トナーのトリボが適正でなければトナーが画像にカブリとして付着してしまい、カブリが発生し易いという問題があった。
【0021】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、非接触現像方式及びクリーニング容器を持たない簡易クリーニング方式を採用しても、ジャム発生後の感光体の清掃を効果的に行い、かぶりや汚れのない画像を安定して得ることができる画像形成装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、像担持体と、スリーブに内包する磁界発生手段によりトナーを前記像担持体と非接触の状態で担持し、前記像担持体上の潜像をトナーで現像する現像装置と、ジャム発生の有無を記憶する記憶手段と、画像形成装置の電源投入時に前記記憶手段に記憶されたジャム発生の有無状態を判定する判定手段と、を有する画像形成装置において、トナーは磁性トナーであり、前記スリーブが担持するトナーが前記像担持体に接触する状態と非接触の状態とに切り替え可能であり、前記判定手段によりジャム発生の有が判定された場合には、次の画像形成動作を実行する前に、前記スリーブが担持するトナーを前記像担持体に接触する状態とし、前記像担持体上のトナーを回収することを特徴とする。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記像担持体上のトナーを転写紙へ転写する転写手段と、前記像担持体上のトナーを捕集する捕集手段を有し、前記捕集手段は、前記像担持体上の転写残トナーを一時的に捕集することを特徴とする。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記捕集手段が一時的に捕集した転写残トナーを、前記像担持体上に放出するとともに、前記現像装置によって回収することを特徴とする。
【0026】
請求項記載の発明は、請求項1〜の何れかに記載の発明において、前記スリーブが担持するトナーの量を変化させることによって、前記スリーブが担持するトナーを前記像担持体に接触する状態と非接触の状態とに切り替えることを特徴とする。
【0034】
本発明によれば、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止した場合に像担持体上の転写残トナーを回収する時においては、スリーブが担持するトナーを像担持体に接触する状態とするため、像担持体上の転写残トナーは、スリーブが担持するトナーに取り込まれて除去され、非接触現像方式及びクリーニング容器を持たない簡易クリーニング方式を採用する画像形成装置においても、ジャム発生後の像担持体の清掃を効果的に行ってかぶりや汚れのない画像を安定して得ることができる。
【0035】
参考例
以下に本発明の参考例を添付図面に基づいて説明する。
【0036】
<第1参考例
図1は本発明の第1参考例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの断面図である。
【0037】
図1において、1は感光体であり、該感光体1は円筒状の接地された導電性基体1bの上に感光層1aを形成して構成され、その端部には該感光体1が回転駆動を受けるギヤ等が固定されている。又、2は接触帯電部材としての帯電ローラであって、これは前記感光体1に接触して該感光体1の表面を所定の電位に帯電させる。3は現像装置であり、これは前記感光体1に平行な現像スリーブ4を有し、該現像スリーブ4もこの現像スリーブ4上のトナーも感光体1には非接触状態にある。5は転写手段である転写ローラ、6は感光体簡易クリーニング手段であるクリーニングローラである。
【0038】
ところで、前記帯電ローラ2は、金属軸2aとその外周のローラ状に被覆された10 〜10 Ω・cm程度の中抵抗弾性ゴム層2bとで構成されており、金属軸2aの両端は不図示の軸受で回転可能に支持され、帯電ローラ2は感光体1に常時当接されている。そして、金属軸2aは、帯電バイアス印加電源15に電気的に接続されており、この金属軸2aを介して帯電ローラ2にバイアスを印加することによって感光体1の表面を所定の電位に帯電処理する。
【0039】
而して、画像形成時には、画像形成スタート信号に基づいて感光体1は所定の周速度(プロセススピード)で図1の矢印A方向に回転駆動される。帯電ローラ2は感光体1の回転駆動に伴って従動回転し、該帯電ローラ2には帯電バイアスとしてDC−1300Vが印加され、この帯電ローラ2によって感光体1の表面が約−750Vに帯電処理される。
【0040】
次に、上記感光体1の帯電処理面に対して、装置本体の露光発生手段10から出力された露光手段であるレーザビーム11で画像情報の露光がなされ、感光体1の被露光部分は約−150Vに表面電位が下がることで、該感光体1の表面には露光画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0041】
そして、感光体1上に形成された上記静電潜像は前記現像装置3によって順次トナー画像として現像される。現像装置3は非接触現像方式を用いたものであって、該現像装置3は、回転する前記現像スリーブ4と、該現像スリーブ4を支持し磁性トナー9を収容する現像容器12と、現像スリーブ4内のマグネットロール7と、現像スリーブ4上のトナー量を規制するDブレード8とで構成されている。現像スリーブ4は、現像バイアス印加電源16に電気的に接続されており、感光体1とは所定の空隙を介して平行に配設されている。磁性トナー9は、マグネットロール7の磁力によって現像スリーブ4上に保持され、現像スリーブ4の表面との摩擦帯電等によって所定の極性(本参考例では、負)に帯電する。
【0042】
画像形成時には、現像スリーブ4は図1の矢印H方向に回転駆動され、該現像スリーブ4上に保持されたトナー9を感光体1の近傍へ搬送する。感光体1の近傍へ搬送される現像スリーブ4上のトナー9は、前記Dブレード8によって所定厚さに規制される。
【0043】
又、現像スリーブ4には、現像バイアスとして所定の直流電圧と交流電圧との重畳電圧が印加される。本実施例では、現像バイアスとして、1300Vpp、2000Hzの交流バイアスとDC−400Vを印加することによって、感光体1の被露光部分にトナー9を付着させて静電潜像をトナー画像として顕像化する。
【0044】
次に、感光体1に圧接された前記転写ローラ5と感光体1の間で、転写紙Pと感光体1上のトナー画像が同期して圧接されるとともに、転写バイアス電源13によって転写バイアスが印加されてトナー画像は感光体1から転写紙Pに転写される。尚、転写ローラ5は、導電性の金属軸5aの外周に10 〜1010Ω・cm程度の抵抗値を有する弾性体5bを円筒状に形成して構成され、これは感光体1に所定の当接圧で接触している。又、転写ローラ5は帯電ローラ2と同様に支持され、これには転写バイアスが印加される。
【0045】
而して、画像転写時には、転写ローラ5には転写バイアスとして+1KV程度が印加され、トナー画像の殆どが転写紙Pに転写され、転写されなかった感光体1上の転写残トナーは僅かである。
【0046】
次いで、感光体1上の極僅かの残トナーはクリーニングローラ6に回収される。クリーニングローラ6は感光体1に回転可能に常時圧接されており、感光体1と同時に回転する。
【0047】
ところで、クリーニングローラ6は、金属軸6a上に発泡弾性体6bを形成して構成され、これは1〜100MΩ程度の抵抗値を有し、金属軸6aにはDCバイアスが印加される。
【0048】
而して、画像形成時には、クリーニングバイアスとして正のDCバイアス+500V程度をクリーニングローラ6に金属軸6aを介して印加し、感光体1上からマイナス極性であるトナーを回収してこれをクリーニングローラ6上に保持する。又、画像形成前後の非画像形成時には負の、DCバイアスをクリーニングローラ6に印加し、感光体1の表面電位を0V近くにすることにより、感光体1上へトナーを戻してクリーニングローラ6からトナーを除去する。このクリーニングローラ6からトナーを除去する際には、帯電ローラ2には負のDCバイアスが印加されており、該帯電ローラ2は次の画像形成時に感光体1を一様帯電するのが妨げられる程には汚染されない。又、この転写残トナーは、現像装置3との対向部近傍で、現像スリーブ4と感光体1の間に印加されている現像バイアスで飛翔し、クラウド状によっているトナーに紛れて現像装置3内に取り込まれる。
【0049】
但し、何らかの事情で画像形成が途中で中断された場合には、感光体1上の残転写トナーの量が通常の画像形成時の転写残トナーの量に比べて非常に多いため、感光体1が回転を繰り返しても、画像形成開始までに感光体1上から転写残トナーを除去できず、中断後の最初の1枚目の画像が大きく乱される。その理由は、画像形成前には前述のようにクリーニングローラ6には感光体1へトナーを戻すバイアスが印加されているため、該クリーニングローラ6は感光体1上の転写残トナーを保持することはないからであり、加えて現像装置3が非接触現像方法を採用しているために高いトナー回収能力がないからである。
【0050】
そこで、本参考例では、画像形成が途中で中断された場合の感光体1表面からトナーを除去する方法として、中断後の最初の転写紙Pを感光体1の清掃用紙として用い、2枚目以降の転写紙Pを通常の画像形成用のものとした。
【0051】
而して、画像形成時において、画像形成スタート信号から所定の時間が経過しても転写紙Pが画像形成装置本体から出力されない場合には、画像形成装置内での転写紙Pの搬送に異常が生じたと判断し、画像形成動作を全て中断し、異常が生じた旨を例えばランプの点滅等の表示で使用者に知らせる。尚、本参考例では、画像形成装置には不揮発性メモリーを配設し、画像形成が途中で中断した場合はそのことを記憶し、その次の画像形成可能な状態時に自動的に感光体清掃モードを優先して選択し、感光体1上の転写残トナーを除去する。
【0052】
ところで、上記感光体清掃モードは図2に示すようなシーケンスをとる。
【0053】
即ち、感光体1及び現像スリーブ4、クリーニングローラ6の回転駆動と同時に転写ローラ5には画像転写時と逆極性のバイアスとして−0.5KV程度を印加し、帯電ローラ2にはDC−200V程度を印加し、現像スリーブ4にはACバイアスを印加することなくDC−100Vのみを印加する。クリーニングローラ6には非画像形成時と同じくトナーが感光体1上に転移する電位関係になるようなDCバイアスとして−1KV程度を印加する。尚、これらの各バイアスは、感光体1上の転写残トナーを感光体1上に保持するとともに、転写ローラ5やクリーニングローラ6等をトナーで汚さず、且つ、現像装置3で感光体1上のトナーを増やさないように設定されている。
【0054】
感光体清掃用紙が転写ローラ5と感光体1との圧接部に入ると同時に、転写ローラ5に印加する転写バイアスが切り替わり、画像形成時と同じ+極性の転写バイアスとして+1KV程度が印加されて感光体1上のトナーを全てこの清掃用紙に転写する。又、クリーニングバイアスに対しては、トナーが感光体1上に転移するようなDCバイアスという条件は変わらない。感光体清掃用紙が転写ローラ5と感光体1との圧接部を抜けた後は、画像形成時と同じ通常の画像形成工程を経る。
【0055】
尚、異なるサイズの転写紙が選択できる画像形成装置の場合は、感光体清掃用紙として選択可能なサイズのうち最大サイズの転写紙を採用するように感光体清掃モードを設定しても良い。
【0056】
以上に説明したように、感光体上の転写残トナーを感光体清掃用紙に転写させることによって除去する感光体清掃モードを設定し、転写紙搬送の異常発生後に自動的にこの感光体清掃モードを選択するようにすれば、感光体クリーニング手段としてクリーニングローラ方式を採用し、且つ、現像装置が非接触現像方法を採用したものであっても、常にカブリや画像汚れのない高品位な画像を得ることができる。
【0057】
<第2参考例
次に、本発明の第2参考例について説明する。
【0058】
参考例は、第2の感光体清掃モードを採用し、この第2の感光体清掃モードは図3に示すようなシーケンスをとる。これは転写紙搬送の異常発生時の感光体1上の転写残トナーを予め感光体1から転写ローラ5に転写しておき、転写ローラ5から清掃用紙に転写残トナーを再び転写するものである。
【0059】
参考例の特長は、清掃用紙の長さが短い場合でも、感光体1上から転写残トナーが除去し切れずに画像を汚すという事態が発生しないことである。それは転写ローラ5から清掃用紙に転写し切れなくても、通常の画像形成の前後にクリーニングローラ6を介して対処できるからである。
【0060】
第2感光体清掃モードは、感光体1及び現像スリーブ4の回転駆動と同時に転写ローラ5には画像転写条件の転写バイアスとして+1KV程度を印加し、帯電ローラ2には画像形成時と同バイアスのDC−1300Vを印加し、現像スリーブ4にはACバイアスを印加しないでDC−200Vのみを印加する。又、クリーニングローラ6には非画像形成時と同じようにDCバイアス−1000V程度を印加して、転写残トナーを捕集しない設定にする。これらの各バイアスは、清掃用紙が来るまでは感光体1上の転写残トナーを転写ローラ5上に転写させるとともに、現像装置3で感光体1上のトナーを増やさないように設定されている。
【0061】
感光体清掃用紙が転写ローラ5と感光体1との圧接部に入ると、転写ローラ5に印加する転写バイアスが切り替わり、画像形成時と逆極性のマイナス極性の転写バイアスが−500V程度印加されて転写ローラ5上のトナーを全てこの清掃用紙の背面に転写する。そして、感光体清掃用紙が転写ローラ5と感光体1との圧接部を抜けた後は、画像形成時と同じ画像形成工程を経る。
【0062】
以上説明したように、本参考例の方法によっても、感光体クリーニング手段としてクリーニングローラ方式を採用し、且つ、現像装置が非接触現像方法を採用していても、常にカブリや現像汚れのない高品位な画像を得ることができる。
【0063】
<第3参考例
次に、本発明の第3参考例について説明する。
【0064】
参考例は、第3の感光体清掃モードを採用し、この第3の感光体清掃モードのシーケンスは図4に示される。
【0065】
この第3の感光体清掃モードは、転写紙搬送の異常発生時の感光体5上の転写残トナーを感光体1から清掃用紙に転写するとともに、転写ローラ5からも清掃用紙に転写ローラ5上のトナーを転写するものである。
【0066】
参考例の特長は、感光体1上の転写残トナーも転写ローラ5上に残っている可能性のあるトナーも同時に除去でき、清掃用紙の表裏を有効に使用できることである。
【0067】
第3の感光体清掃モードは、前記第1参考例と同じく感光体1上に残トナーを維持したまま清掃用紙を待ち、清掃用紙が転写領域に来ると、感光体1の1〜2周分だけ清掃用紙にこの転写残トナーを転写して感光体1からトナーを除去するが、その後の清掃用紙の後端までは各バイアス設定を切り替えて第2参考例のように転写ローラ5の汚れを清掃用紙に転写するモードである。
【0068】
このように、本参考例においても、感光体クリーニング手段がクリーニングローラ方式を採用し、且つ、現像装置も非接触現像方法を採用する場合であっても、常にカブリや画像汚れのない高品位な画像を得ることができる。
【0069】
<第4参考例
次に、本発明の第4参考例を添付図面に基づいて説明する。
【0070】
図5は本発明の第4参考例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの断面図である。
【0071】
図5において、101は感光体であり、これの端部には該感光体101が回転駆動を受けるギヤ等が固定されている。102は接触帯電部材としての帯電ローラであり、これは前記感光体101に接触して該感光体101表面を所定の電位に帯電させる。又、103は現像装置であり、これは感光体101に平行な現像スリーブ127を有し、該現像スリーブ127も現像スリーブ127上のトナーも感光体101には非接触状態にある。更に、113は転写手段である転写ローラ、114は感光体簡易クリーニング手段であるトナー除去部材である。
【0072】
参考例においては、前記帯電ローラ102は、金属軸102aとその外周にローラ状に被覆された10 Ω・cm程度の中抵抗弾性層102bとで構成されており、金属軸102aの両端は不図示の軸受で回転可能に支持され、帯電ローラ102は感光体101に常時当接されている。そして、金属軸102aは帯電バイアス印加電源117に電気的に接続されており、この金属軸102aを介して帯電ローラ102にバイアス印加することで感光体101表面を所定の電位に帯電処理する。
【0073】
而して、画像形成時には、画像形成スタート信号に基づいて感光体101は所定の周速度(プロセススピード)で図5の矢印A方向に回転駆動される。帯電ローラ102は、感光体101の回転駆動に伴って従動回転する。帯電ローラ102に帯電バイアスとしてDC−750VにAC−1800Vを重畳したバイアスを印加することによって、感光体101の表面が約−750Vに帯電される(このとき、帯電バイアス印加電源117内のスイッチTlはSWl側に接続されている)。
【0074】
次いで、上記感光体101の帯電処理面に対して、装置本体の露光発生手段から出力された露光手段であるレーザビームで画像情報の露光がなされ、該感光体101表面の被露光部分は約−150Vに表面電位が下がることで、感光体101面には露光画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0075】
次に、上記静電潜像は現像装置103で順次トナー画像として現像される。現像装置103は、回転する現像スリーブ127と、現像スリーブ127や磁性トナー118を保持する現像容器112と、現像容器112に固定された現像スリーブ127内のマグネットロール111と、現像スリーブ127上のトナー量を規制する磁性ブレード131とで構成されている。そして、現像スリーブ127は不図示の現像バイアス印加電源に電気的に接続されており、感光体101とは所定の空隙を介して平行に配設されている。トナー118は、マグネットロール111の磁力によって現像スリーブ127上に保持され、現像スリーブ127の表面との摩擦帯電等で所定の極性(本参考例では、負)に帯電する。
【0076】
画像形成時には、現像スリーブ127は図5の矢印H方向に回転駆動され、現像スリーブ127上に塗布されたトナー118を感光体101近傍へ搬送する。感光体101近傍へ搬送される現像スリーブ127上のトナー118は、磁性ブレード131によって層厚が規制される。又、現像スリーブ127には、現像バイアスとして所定の直流電圧と交流電圧との重畳電圧が印加される。本参考例では、現像バイアスとして、1300Vpp、2000Hzの交流バイアスとDC−400Vを印加することで、感光体101の被露光部分にトナーを付着させて静電潜像をトナー画像として顕像化する。
【0077】
次に、感光体101に圧接された転写ローラ113と感光体101の間で、転写紙Pと感光体101上のトナー画像が同期して圧接されるとともに、転写バイアス電源132によって転写バイアスが印加されてトナー画像は感光体101から転写紙P上に転写される。転写ローラ113は、導電性の金属軸113aの外周に10 〜1010Ω・cm程度の抵抗値を有する弾性体113bを円筒状に形成して構成され、感光体101に所定の当接圧で接触している。又、転写ローラ113は帯電ローラ102と同様に支持され、これには転写バイアスが印加される。
【0078】
而して、画像転写時においては、転写ローラ113には転写バイアスとして+1KV程度が印加され(このとき、転写バイアス印加電源132内のスイッチT2はSW5側に接続されている)、トナー画像の殆どが転写紙Pに転写され、転写されなかった感光体101上の転写残トナーは僅かである。
【0079】
尚、感光体101上の極僅かの転写残トナーは、トナー除去部材114で掻き乱され分散させられて次の画像形成プロセスに供される。
【0080】
トナー除去部材114は感光体101に常時圧接されている。このトナー除去部材114は、金属ホルダー114a中に中抵抗の導電性繊維114bを形成したもので、1〜100MΩ程度の抵抗値を有し、金属ホルダー114aにはDCバイアスが印加される。
【0081】
画像形成時には、クリーニングバイアスとして+500V程度をトナー除去部材114に印加し、感光体101上からマイナス極性であるトナーを回収してこれをトナー除去部材114上に保持させる。又、画像形成前後の非画像形成時には、負のDCバイアスを転写ローラ113に印加して(このとき、転写バイアス印加電源132内のスイッチT2はSW4側に接続されている)、感光体101上へトナーを戻し、トナー除去部材114からトナーを除去する。
【0082】
上記トナー除去部材114からトナーを除去する際には、帯電ローラ102は感光体101を一様帯電するのが妨げられる程に汚れない。又、転写残トナーは現像装置103との対向部近傍で、現像スリーブ127と感光体101の間に印加されている現像バイアスで飛翔し、クラウド状になっているトナーに紛れて現像装置103内に取り込まれるか或はトナー画像を形成するトナーとなる。
【0083】
但し、何らかの事情で画像形成が途中で中断された場合には、感光体101上の転写残トナーの量が多いため、感光体101が回転を繰り返しても画像形成開始までに感光体101上から転写残トナーを除去できず、中断後の最初の1枚目の画像が大きく乱される。これは、画像形成前には前述のようにトナー除去部材114には感光体101へトナーを戻すバイアスが印加されているため、トナー除去部材114は感光体101上の転写残トナーを保持することはないからであり、又、現像装置103が非接触現像方法を採用しているために高いトナー回収能力がないからである。
【0084】
又、本参考例においては、転写ローラ113近傍には、転写ローラスクレーパ133及び未転写トナー回収容器134が設けられている。転写ローラスクレーパ133は、転写ローラ113の長手方向全域に当接する長さを有し、リン青銅板或はゴム等の材料で構成されている。通常の画像形成工程においては、転写ローラスクレーパ133及び未転写トナー回収容器134は図5に鎖線で示した(e)の位置にあり、このとき、転写ローラスクレーパ133は転写ローラ113に当接していない状態にある。
【0085】
次に、本参考例の特徴、つまり、転写紙Pのジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体101上の転写残トナーの回収方法について説明する。
【0086】
参考例では、通常シーケンスの他に、ジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0087】
復帰シーケンスは、画像形成装置が転写紙Pのジャムのために停止し、転写紙Pを取り除いた直後に通常シーケンスに優先して行われる。ジャム時において、感光体101上には現像直後のトナー119が残る。
【0088】
転写ローラスクレーパ133及び未転写トナー回収容器134は図5の矢印I方向に同時に移動し、転写ローラスクレーパ133は転写ローラ113に対して圧接状態となる(図5の実線(f)にて示す状態)。そして、感光体101は図5の矢印A方向に回転する。同時に、帯電バイアス電源117では、スイッチT1で通常シーケンスのACバイアス+DCバイアス印加(SW1)からDCバイアス印加(SW2)に切り替わる。通常シーケンス(SW1)では交流電圧成分Vpp=2000V、直流電圧成分Vdc=−600V、帯電周波数Vf=240Hzのサイン波バイアスを、復帰シーケンス(SW2)では直流電圧成分Vdc=−1300Vを帯電ローラ102に印加するように設計されている。
【0089】
感光体101の回転に伴って転写ローラ113も図5の矢印方向に回転し、未転写トナー119が転写ローラ113に接触する。このとき、転写ローラバイアス電源132内のスイッチT2はSW5に接続されており、転写ローラ113には正の極性のバイアスが印加され、感光体101上の未転写トナー119は負の極性に帯電されているため、該未転写トナー119は転写ローラ113に転移する。
【0090】
感光体101上から転写ローラ113上に転移した未転写トナー119は、転写ローラ113の回転と共に移動し、転写ローラスクレーパ133によって転写ローラ113表面から掻き落とされて未転写トナー回収容器134内に回収される。
【0091】
転写ローラ113の表面は転写ローラスクレーパ133によってほぼきれいに清掃され、該転写ローラ113が次に感光体101に接触する際には、感光体101上の未転写トナー119は再び十分に転移可能な状態となる。尚、少なくとも現像位置から転写位置までの間、望ましくは感光体101の1回転分以上の間、この復帰シーケンスは持続される。
【0092】
復帰シーケンス中のトナー除去部材114には感光体101へトナーを戻すバイアスが印加されてるため、トナー除去部材114は感光体101上にトナー除去部材114内に保持している転写残トナーを感光体101上に転移させる。このシーケンス中には、トナー除去部材自身の清掃も可能となる。尚、この復帰シーケンス中は、現像バイアスは印加されていない。又、本参考例では、現像方式として非接触現像方式を採用するため、バイアスを印加しなければ、復帰シーケンス中の感光体101上にトナーを現像させることはなく、従って、感光体101上の効果的な清掃が可能となる。
【0093】
未転写トナー119の十分な回収の後、転写ローラスクレーパ133及び未転写トナー回収容器134は通常シーケンスの位置(図5の(e)の位置)に戻る。又、帯電バイアス印加電源117内のスイッチT1も通常シーケンス(SW1)に切り替わり、復帰シーケンスは終了する。
【0094】
参考例において、A4縦の画出しをシングルプリントで行った。100000枚の種々のプリントパターンを耐久途中に、500枚に1回程度故意にジャムを発生させたが、転写ローラ113による転写紙Pの汚れ、帯電不良等の問題は発生しなかった。又、未転写トナー回収容器134のトナー量は約40gであり、その容積は通常の100000枚の耐久に必要なクリーナ容積に比べて約1/10程度で済み、画像形成装置の小型化、省スペース化が実現できる。
【0095】
非接触現像においても、ジャム時の復帰シーケンス中だけ感光体上の未転写トナーを転写ローラに一度転移させ、それをクリーニングすることで効果的なトナー回収方法が可能となった。
【0096】
尚、本参考例においては、転写ローラのクリーニング手段としてスクレーパを用いたが、ファーブラシ、発泡体から成るクリーニングローラ、磁気ブラシ状のクリーニングローラ、バイアスを印加された導電性のクリーニングローラ、周速差を付けたクリーニングローラ、又、磁性トナーを用いた場合には、マグネットローラ等のクリーニング手段が適用できることは言うまでもない。
【0097】
【実施例】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図6及び図7に基づいて説明する。尚、図6、図7は非接触現像方法を用いた画像形成装置(レーザビームプリンタ)の概略断面図である。
【0098】
本実施例に係るレーザビームプリンタにおいては、像担持体である感光体201は矢印A方向に回転するよう配設されており、この感光体201は一次帯電器202によって帯電され、露光手段203によって潜像が形成される。又、感光体201に対向した開口を有する現像容器204の内部には、トナー担持体としての現像スリーブ205とトナー206が収納されている。
【0099】
本実施例においては、感光体201の表面を負帯電し、イメージ露光ネガトナーで反転現像するものとして以下に説明する。
【0100】
前記現像スリーブ205内にはマグネットローラ214が現像スリーブ205と同軸になるように固定されて組み込まれており、この現像スリーブ205は矢印H方向に回転する機構を有する。
【0101】
又、トナー206は磁性トナーであり、これは磁性体を用いたトナー規制部材であるDブレード207によって、現像スリーブ205が矢印H方向へ回転運動することによって、該現像スリーブ205上にトナー薄層211(コート厚h=100〜300μm程度)を形成する。このとき、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201が非接触状態を保つよう、現像スリーブ205と感光体201が微小間隔i(200〜500μm程度)をもって配設されている(但し、i>h)(以下、現像スリーブ205と感光体201間をS−D間と称す)。
【0102】
アジテイター213は現像容器204内において回転等の運動を行い、トナー206のブロッキング(現像スリーブ205近傍でトナー206が凝集してしまい、トナー206の供給が現像スリーブ205に行われない現象)を防止する。現像スリーブ205には現像バイアス電源216により現像バイアス(DC成分:−100〜−700V、AC成分:1000〜2000Vpp,1500〜2500Hz)が印加され、トナー薄層211内のトナーにより感光体201上の潜像は現像されてトナー像として可視像化される。そして、現像されたトナー像は転写紙P上に転写手段208によって転移され、定着手段209によって転写紙P上に定着される。尚、転写後の感光体201に極めて僅かに残留したトナーはトナー除去部材210で分散される。
【0103】
次に、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0104】
本実施例では、通常シーケンスの他にジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0105】
先ず、ソレノイド212がDブレード207を矢印B方向に所定距離(0.3〜3.0mm程度)だけ移動させる。すると、図6に示す現像スリーブ205とDブレード207の間隔(以下、S−B間と称す)a(200〜500μm程度)が図7に示すように間隔b(0.5〜3.0mm程度)となる。
【0106】
その後、現像スリーブ205を矢印H方向に回転させると、該現像スリーブ205上のトナー薄層211の厚みbは十分厚くなり、該トナー薄層211は図7に示すように非接触であった感光体201に十分接触するようになる。このとき、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210が不図示のソレノイド等により図6に示すようにそれぞれC,D,E方向に移動し、感光体201から離れる。これにより、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210は、復帰シーケンスが実行されているときは、感光体201上の未転写トナー及び転写残トナーによって汚されない。そして、感光体(電位:約−100〜−800V)201上の未転写トナー及び転写残トナーが現像スリーブ205へ引き付けられる方向へ現像スリーブ205が印加(−100〜400V)されるため、現像スリーブ205が矢印H方向、感光体201が矢印A方向に一定時間回転することにより、感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが現像スリーブ205上のトナーに取り込まれて除去される。
【0107】
感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが十分回収された後(通常、感光体201が2回転以上すれば十分であるため、本実施例では4回転に設定した)、Dブレード207が再び降下しS−B間を通常間隔a(200〜500μm程度)に復帰させる。そして、現像スリーブ205が矢印H方向へ回転するとともに、トナー薄層211が元の薄層状態(層厚100〜300μm程度)に戻り、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201は再び非接触状態に戻る。その後、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210も図6の状態に戻され、通常のシーケンスにより印字が再開される。
【0108】
上記方法により、非接触現像においてもジャム発生時の復帰シーケンス中に感光体にトナーを接触させることにより、効果的なトナーの回収が可能になった。
【0109】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図8乃至図10に基づいて説明する。尚、図8及び図9は本実施例に係るレーザビームプリンタ要部の概略断面図である。
【0110】
像担持体である感光体201は図示矢印A方向に回転するように配設されており、この感光体201は一次帯電器202によって帯電され、露光手段203によって潜像が形成される。又、感光体201に対向した開口を有する現像容器204内には、トナー担持体としての現像スリーブ205とトナー206が収納されている。
【0111】
本実施例においては、感光体201上を負帯電し、該感光体201上に形成された潜像をイメージ露光ネガトナーを用いて反転現像するものとして以下に説明する。
【0112】
前記現像スリーブ205内にはマグネットローラ214が現像スリーブ205と同軸になるように固定されて組み込まれており、この現像スリーブ205は矢印H方向に回転する機構を有する。トナー206は磁性トナーであり、トナー規制部材であるDブレード207により現像スリーブ205が矢印H方向へ回転運動し、該現像スリーブ205上にトナー薄層211(コート厚k:20〜200μm程度)を形成する。このとき、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201が非接触状態となよう、S−D間m(200〜500μm程度)をもって現像スリーブ205が配設されている(但し、m>k)。
【0113】
又、本実施例ではトナー規制部材であるDブレード207に、SUS板上にシリコンゴムを一体成型した弾性ブレードを使用した。アジテイター213は現像容器204内において回転等の運動を行い、トナー206のブロッキングを防止する。
【0114】
現像スリーブ205には現像バイアス電源216により現像バイアス(DC成分:−100〜−700V、AC成分:1000〜2000Vpp、1500〜2500Hz)が印加され、トナー薄層211内のトナーにより感光体201上の潜像は現像されてトナー像として可視像化される。そして、現像されたトナー像は転写紙P上に転写手段208によって転移され、定着手段209によって転写紙P上に定着される。尚、転写後の感光体201に極めて僅かに残留したトナーは、トナー除去部材210で分散される。
【0115】
次に、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0116】
本実施例では、通常シーケンスの他にジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0117】
先ず、図8に示すように、ソレノイド212がDブレードユニット215を矢印F方向に所定距離(0.3〜3.0mm程度)移動させると、Dブレード207と現像スリーブ205間の線圧が弱まる。
【0118】
ところで、Dブレード207と現像スリーブ205との接触部でのトナー塗布においては、その当接圧力により塗布量及びコート厚みが変化し、当接圧が下がるとコート厚みが増えるため、現像スリーブ205を矢印H方向に回転させると、該現像スリーブ205上のトナー薄層211の厚みmは十分厚くなり、該トナー薄層211は図9に示すように非接触であった感光体201に十分接触するようになる。このとき、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210が不図示のソレノイド等によりそれぞれ図8のC,D,E方向に移動し、感光体201から離れる。これにより、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210は、復帰シーケンスが実行されているときは、感光体201上の未転写トナー及び転写残トナーによって汚されない。又、感光体(電位:約−100〜−800V)201上の未転写トナー及び転写残トナーが現像スリーブ205へ引き付けられる方向へ現像スリーブ205が印加(−100〜200V)され、現像スリーブ205が矢印H方向、感光体201が矢印A方向に一定時間回転することにより、感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが現像スリーブ205上のトナーに取り込まれて除去される。
【0119】
感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが十分回収された後(通常、感光体201が2回転以上すれば十分であるため、本実施例では4回転に設定した)、Dブレードユニット215は図8に示すように元の位置に戻る。これにより、Dブレード207と現像スリーブ205間の線圧が強まり、現像スリーブ205が矢印H方向へ回転するとともに、トナー薄層211が元の薄層状態(層厚20〜200μm程度)に戻り、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201は再び非接触状態に戻る。その後、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210も通常状態に戻され、通常シーケンスによる印字が再開される。
【0120】
上記方法により、非接触現像においてもジャム発生時の復帰シーケンス中に感光体にトナーを接触させることにより、効果的なトナーの回収が可能となった。
【0121】
ここで、図10はDブレードユニット215と現像スリーブ205の接触状態を拡大した図であるが、本実施例のように、板状Dブレード207が現像スリーブ205に当接して現像スリーブ205上にトナー薄層211を形成している場合、そのコート層厚はDブレード207と現像スリーブ205間の線圧N及びニップ自由長c(ニップ部dの端からDブレード207のエッジ部までの長さ)に依存する。つまり、線圧Nの低下及びニップ自由長cと現像スリーブ205で挟まれた楔状部分eの増加によりトナー薄層211の層厚は増える。
【0122】
尚、本実施例ではDブレードユニット215の移動によりDブレード207と現像スリーブ205間の線圧Nが弱まっただけであったが、ニップ自由長cを伸ばすようにDブレード207を矢印R方向に移動させる等して、線圧Nの低減と楔状部分eの増加の両方を図ることでトナー薄層211の層厚を厚くしても良い。
【0123】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図11乃至図13に基づいて説明する。尚、図11は本実施例に係るレーザビームプリンタ要部の概略断面図である。
【0124】
図11に示すように、像担持体である感光体201は矢印A方向に回転するように配設されており、この感光体201は一次帯電器202によって帯電され、露光手段203によって潜像が形成される。又、感光体201に対向した開口を有する現像容器204内には、トナー担持体としての現像スリーブ205とトナー206が収納されている。
【0125】
本実施例においては、感光体201上を負帯電し、該感光体201上に形成された潜像をイメージ露光ネガトナーを用いて反転現像するものとして以下に説明する。前記現像スリーブ205内にはマグネットローラ214が現像スリーブ205と同軸になるように固定されて組み込まれており、この現像スリーブ205は矢印H方向に回転する機構を有する。トナー206は磁性トナーであり、磁性体を用いたトナー規制部材であるDブレード207により、現像スリーブ205が矢印H方向へ回転運動し、該現像スリーブ205上にトナー薄層211(コート厚h:100〜300μm程度)を形成する。このとき、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201は非接触状態となるよう、現像スリーブ205はS−D間i(200〜500μm程度)をもって配設されている(但し、i>h)。アジテイター213は現像容器204内において回転等の運動を行い、トナー206のブロッキングを防止する。
【0126】
現像スリーブ205には現像バイアス電源216により現像バイアスが(DC成分:−100〜−700V、AC成分:1000〜2000Vpp、1500〜2500Hz)が印加され、トナー薄層211内のトナーにより感光体201上の潜像は現像されてトナー像として可視像化される。現像されたトナー像は転写紙P上に転写手段208によって転移され、定着手段209によって転写紙P上に定着される。尚、転写後の感光体201に極めて僅かに残留したトナーは、トナー除去部材210で分散される。
【0127】
次に、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0128】
本実施例では、通常シーケンスの他にジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0129】
図12及び図13はジャムが発生した状態(転写紙は図示せず)を示している。以下、ジャム解除直後に優先する復帰シーケンスについて説明する。
【0130】
先ず、不図示のソレノイド等により現像スリーブ205が矢印G方向に平行移動され、S−D間は図12に示すf(200〜500μm程度)から図13に示すg(≦300μm程度、但しf>g)に挟まり、それまで該現像スリーブ205上のトナー薄層211と非接触であった感光体201が該トナー薄層211と接触するようになる。このとき、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210が不図示のソレノイド等によりそれぞれ図11に示すC,D,E方向に移動し、感光体201から離れる。これにより、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210は、復帰シーケンスが実行されているときは、感光体201上の未転写トナー及び転写残トナーによって汚されない。
【0131】
そして、感光体(電位:約−100〜−800V)201上の未転写トナー及び転写残トナーが現像スリーブ205へ引き付けられる方向へ現像スリーブ205が印加(−100〜400V)されるため、現像スリーブ205が矢印H方向、感光体201が矢印A方向に一定時間回転することにより、感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが現像スリーブ205上のトナーに取り込まれて除去される。
【0132】
感光体201上の転写残トナー及び未転写トナーが十分回収された後(通常、感光体201が2回転以上すれば十分であるため、本実施例では4回転に設定した)、現像スリーブ205が再び図12と同じ位置に戻り、S−D間は再びfになる。ここで、現像スリーブ205上のトナー薄層211と感光体201は再び非接触状態に戻る。その後、一次帯電器202、転写手段208及び除去部材210も図12に示す状態に戻され、通常シーケンスによる印字が再開される。
【0133】
上記方法により、非接触現像においてもジャム発生時の復帰シーケンス中に感光体にトナーを接触させることにより、効果的なトナーの回収が可能となった。
【0134】
<第実施例>
以下に本発明の第4実施例を図14乃至図16に基づいて説明する。
【0135】
図14は本実施例に係る画像形成装置の概略構成断面図であり、この画像形成装置には、感光体301、帯電ローラ302、現像装置307、トナー除去部材314のプロセス装置が組み込まれているプロセスカートリッジ343と転写ローラ313、定着装置315、光学系としてレーザスキャナ304、ミラー306等が配設されている。
【0136】
次に、この画像形成装置の画像形成工程を以下に説明する。
【0137】
本実施例に係る画像形成装置は、被帯電体(像担持体)としての感光体301を備えている。感光体301の直径はφ30mmであり、これはアルミニウム製の導電性基体301bの表面に光導電性の感光層301aを積層して構成され、図示矢印A方向に24mm/secのプロセススピードで回転駆動される。
【0138】
又、感光体301は、回転過程において帯電ローラ302により負極性の均一帯電を受け、次いで、レーザスキャナ304により出力される、不図示のビデオコントローラから送られる目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応したレーザ光305により、300dpiの解像度をもって走査露光がなされ、画像形成装置本体に設置されているミラー306を介して、表面に静電潜像が形成される。
【0139】
上記感光体301上に形成された静電潜像は、現像装置307内の現像スリーブ310上に担持されたトナー308により反転現像されてトナー像として顕像化される。
【0140】
上記トナー像は転写ローラ313の作用によって転写紙P上に転写されるが、このときの転写効率は約97%程度となっている。そして、トナー像の転写を受けた転写紙Pは、感光体301から分離されて定着装置315へ導入され、そこでトナー像の定着を受けた後、画像形成装置外に排出される。
【0141】
尚、トナー像転写後の感光体301上では、トナー除去部材314にて僅かに残った転写残トナーを掻き乱して分散させ、次の像形成プロセスが行われる。
【0142】
ところで、前記現像装置307は、非接触現像方式を採用したもので、トナー308を担持してこれを感光体301へと搬送するトナー担持体である現像スリーブ310とトナー収容室303とを有している。尚、現像スリーブ310は非磁性であって、例えばアルミニウム、ステンレス鋼等で構成され、その内部にはマグネットロール311が配設されている。
【0143】
更に、現像スリーブ310は不図示の軸受によって回転自在に支持されており、本実施例では周速36mm/secで図示矢印H方向に回転している。又、現像スリーブ310はDCバイアスにACバイアスが重畳できる電源312に接続されており、本実施例では、直流電圧成分Vdc=−400V、交流電圧成分Vpp=1000V、周波数=1800Hzの矩形波バイアスを印加した。
【0144】
現像スリーブ310は感光体301に対して所定の現像間隔をもって対向支持されており、現像間隔は200μm程度に設定される。
【0145】
現像スリーブ310上のトナー308の層厚規制を行うドクターブレード309には、厚さ0.9mm、硬度67°のウレタンゴムを使用しており、該ドクターブレード309は摩擦帯電によってトナー308に適正なトリボを与える。尚、ドクターブレード309には、他にリン青銅、ステンレス鋼等の金属弾性体、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂弾性体等を使用しても良い。
【0146】
トナー308は、現像スリーブ310に前記現像バイアスが供給されると、感光体301との最接近位置近傍(以後、現像領域と呼ぶ)において飛翔し、感光体301上の潜像の現像に供される。
【0147】
ところで、本実施例では、トナー308として磁性1成分トナーを使用しており、このトナー308はトナー収容室303に収容されている。トナー収容室303のトナー308は、現像スリーブ310内に内蔵されたマグネットロール311の磁極S2の磁力により現像スリーブ310に吸着される。尚、本実施例では、磁極S2として磁力が700ガウスのピーク値を示すものを用いた。
【0148】
次に、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0149】
図15は本実施例の特徴を示すプロセスカートリッジ343の概略構成図である。
【0150】
図15に示すように、プロセスカートリッジ343には、感光体301、帯電ローラ302、帯電バイアス電源317、トナー除去部材314、転写ローラ313、現像装置307が配設されている。
【0151】
本実施例では、通常シーケンスの他にジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0152】
図15はジャムが発生した状態(転写紙は不図示)を示している。以下、ジャム解除直後に優先する復帰シーケンスについて詳細に説明する。
【0153】
復帰シーケンスは、画像形成装置が転写紙のジャムのために停止し、転写紙を取り除いた直後に通常シーケンスに優先して行われる。ジャム発生時においては、感光体301上には現像直後のトナー319が残る。ジャム復帰直後に転写ローラ313は図示矢印C方向に、トナー除去部材314は図示矢印B方向にそれぞれ移動し、これらは感光体301に対して非接触状態となる。
【0154】
そして、感光体301は図示矢印A方向に回転する。同時に、帯電バイアス電源317では、スイッチTで通常シーケンスのACバイアス+DCバイアス印加(SW1)からDCバイアス印加(SW2)に切り替わる。通常シーケンス(SW1)では交流電圧成分Vpp=2000V、直流電圧成分Vdc=−600V、帯電周波数Vf=240Hzのサイン波バイアスを、復帰シーケンス(SW2)では直流電圧成分Vdc=−1300Vを帯電ローラ302に印加するよう設計されている。
【0155】
而して、感光体301の回転に伴って転写残トナー319が帯電ローラ302に接触する。感光体301上の転写残トナー319に転写ローラ313によって正帯電しているトナーがあっても、帯電ローラ302に作用する負のDCバイアスによって、帯電ローラ302当接部上流側で負に帯電させることができ、従って、帯電ローラ302にはトナー付着による汚れは少ない。
【0156】
更に、現像スリーブ310は停止しており、該現像スリーブ310の内部に配設されているマグネットロール311を図示矢印D方向に180°回転させる。この動作により、S2極で保持されたトナーの塊が現像スリーブ310と感光体301との間(以下、S−D間と称す)に搬送されて空隙を埋める。この状態においてトナーは感光体301に接触している。尚、トナー層厚は現像スリーブ310と現像装置307の下顎部316との間隙Lによって規制される。
【0157】
上記トナー規制によってトナーは必要以上に搬送されないため、上記シーケンスによってプロセスカートリッジ343からトナーが漏れ出すことはない。本実施例では、L=500μmに設定した。
【0158】
図16に復帰シーケンスが実行されている状態を示す。
【0159】
S2極によって搬送されたトナー320がS−D間を埋めて感光体301に当接しており、感光体301の回転によって搬送されて来る転写残トナー319を回収している。S−D間を埋めたトナー320が感光体301上の転写残トナー319を完全に回収するには、感光体301は2.0回転以上してから停止するのが望ましいため、本実施例では4回転で停止するように設定した。感光体301の停止後、マグネットロール311は図示矢印D方向に対して逆方向に2回転し、通常シーケンスの位置に戻る。同時に、転写残トナー319を含んだトナー320が現像装置307内に回収され、感光体301上の転写残トナー319の回収が終了する。
【0160】
転写残トナー319の回収後、転写ローラ313とトナー除去部材314は通常シーケンスの位置に戻る。又、帯電バイアス電源317内のスイッチTも通常シーケンス(SW1)に切り替わり、復帰シーケンスは終了する。
【0161】
而して、本実施例において、A4縦の画出しをシングルプリントで行った。4000枚の耐久途中に、500枚に1回程度故意にジャムを発生させたが、転写ローラ313による転写紙の裏汚れ、帯電不良、プロセスカートリッジ343からのトナー漏れ等の問題は発生しなかった。
【0162】
従って、以上の方法によれば、非接触現像においても、ジャム発生時の復帰シーケンス中に感光体にトナーを接触させることにより、効果的なトナーの回収が可能となった。
【0163】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0164】
本実施例における画像形成過程は前記第8実施例とほぼ同一であるため、それについての説明は省略し、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0165】
図17は本実施例の特徴を示すプロセスカートリッジの概略構成図である。
【0166】
図17においては、図15及び図16に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0167】
図17はジャムが発生した状態(転写紙は不図示)を示している。以下、ジャム解除直後に優先する復帰シーケンスについて詳細に説明する。
【0168】
復帰シーケンスは、第実施例のそれとほぼ同様であるため、以下、異なる箇所について説明する。
【0169】
本実施例では、S−D間にトナーを搬送する機能を現像スリーブ327に持たせている。
【0170】
現像スリーブ327は、復帰シーケンスで感光体301が図示矢印A方向に回転を始めると同時に図示矢印E方向に12mm/secの速度で回転する。つまり、現像スリーブ327は、通常シーケンスの場合に対して逆回転する。従って、現像装置329内にあったトナー328は、現像スリーブ327によってS−D間に搬送される。尚、トナー層厚は現像スリーブ327と現像装置307の下顎部316との間隙Fによって規制される。つまり、間隙Fは、現像装置307下部より現像領域へ搬送されるトナー量がS−D間を充分に通過し、且つ、感光体301に十分接触して転写残トナー319を回収できるように設定されている。
【0171】
上記トナー規制によってトナー328は必要以上に搬送されないため、上記シーケンスによってプロセスカートリッジ343からトナーが漏れ出すことはない。本実施例では、F=400μmに設定した。搬送されたトナー328は感光体301に対して十分に接触状態を保つ。
【0172】
図18に復帰シーケンスが実行されている状態を示す。
【0173】
現像スリーブ327によって搬送されたトナー328がS−D間を埋め、感光体301の回転によって搬送されて来る転写残トナー319を掻き取るように回収している。感光体301は十分に転写残トナー319が回収された後に3回転して停止する。感光体301を含んだトナー328を現像装置307内に回収する。ここで、感光体301上の転写残トナー319の回収が終了する。
【0174】
転写残トナー319の回収後、転写ローラ313とトナー除去部材314は通常シーケンスの位置に戻る。又、帯電バイアス電源317内のスイッチTも通常シーケンス(SW1)に切り替わり、復帰シーケンスは終了する。
【0175】
本実施例では、復帰シーケンスにおいて現像スリーブ327は次々とトナー328をS−D間に搬送し、感光体301上の残トナー319を掻き取るように連続的に回収するため、転写残トナー319の回収能力が大きいというメリットがある。
【0176】
本実施例において、A4縦の画出しをシングルプリントで行った。5000枚の耐久途中に、1000枚に1回程度故意にジャムを発生させたが、転写ローラ313による転写紙の裏汚れ、帯電不良、プロセスカートリッジ343からのトナー漏れ等の問題は発生しなかった。
【0177】
従って、上記方法によれば、非接触現像においても、ジャム発生時の復帰シーケンス中に感光体にトナーを接触させることにより、効果的なトナーの回収が可能となった。
【0178】
<第実施例>
次に、本発明の第実施例を図19乃至図21に基づいて説明する。
【0179】
図19は本実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図であり、本画像形成装置における画像形成過程は、感光体301のプロセススピードが55mm/secである以外は第及び第実施例とほぼ同一であるため、それについての説明は省略し、以下、第及び第実施例と異なる現像工程について説明する。
【0180】
図19に示す現像装置321は、2成分現像剤334、撹拌部材322、現像スリーブ330及びマグネットロール331より構成されてる。
【0181】
現像装置321内に貯蔵されている2成分現像剤334は、トナーとマイクロキャリアを混合したものであって、撹拌部材322によって十分撹拌されることにより、トナーはマイクロキャリアと十分に接触し、摩擦帯電して現像に適当な均一なトリボを持つ。
【0182】
2成分現像剤334のトナーには、平均粒子径が約10μmの非磁性トナーを用いている。又、マイクロキャリアには、平均粒子径が約20μmで、樹脂中に磁性粉を分散させたものを用いている。
【0183】
2成分現像剤334のトナーとマイクロキャリアとの混合比、即ちT/C比は不図示のATRの信号に基づいてトナー補給を制御することにより最適の値、例えば、10%に維持される。
【0184】
十分に撹拌された2成分現像剤334は、現像スリーブ330を図示矢印G方向に、現像スリーブ330内のマグネットロール331を同じくG方向にそれぞれ回転させ、現像スリーブ330とマグネットロール331との相対的な回転スピードの差により均一な層厚に規制を受けながら搬送される。マイクロキャリアは現像スリーブ330上に穂を形成し、トナーはマイクロキャリア上に付着している。現像スリーブ330にACバイアス+DCバイアスが印加されると、トナー及びマイクロキャリアが現像スリーブ330上から飛翔して感光体301上の潜像に付着し、これによって潜像はトナー像として顕像化される。
【0185】
本実施例では、現像スリーブ330は、直径φ16mmで周速12mm/secで回転し、マグネットロール331は、周速440mm/secで回転している。
【0186】
感光体301と現像スリーブ330とは、所定の現像間隙をもって対向支持されており、本実施例においては、現像間隙は900μmに設定されている(この近接部分近傍を現像領域と呼ぶ)。
【0187】
又、この現像領域において2成分現像剤334と感光体301とは非接触である。
【0188】
現像スリーブ330に作用する現像バイアスは、ACバイアス+DCバイアスであり、電源342によって交流電圧成分Vpp=1600V、直流電圧成分Vdc=−400V、現像周波数Vf=2000Hzの矩形波バイアスが印加されている。
【0189】
マグネットロール331は、N極とS極が交互に4極ずつ配設されており、それぞれ1000ガウスのピーク値を示す。
【0190】
次に、本実施例の特徴、即ち、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止したときの感光体上の転写残トナーの回収方法の仕組みについて説明する。
【0191】
図20は本実施例の特徴を示すプロセスカートリッジの概略構成図である。尚、図20においては、実施例、実施例と同一の機能には、同一の符号が付してある。
【0192】
本実施例では、通常シーケンスの他にジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを備えている。
【0193】
図20は、ジャムが発生した状態(転写紙は不図示)を示している。以下、ジャム解除直後に優先する復帰シーケンスを詳細に説明する。
【0194】
復帰シーケンスは、実施例とほぼ同様であるので異なる箇所について説明する。
【0195】
実施例は、S−D間にトナーを搬送する機能をマグネットロール331に持たせている。
【0196】
復帰シーケンスで感光体301が図中矢印A方向に回転を始めると同時にマグネットロール331は、図中矢印E方向に440mm/secで回転する。このとき、現像スリーブ330は停止している。従って、現像装置321内にあった2成分現像剤334は、マグネットロール331によってS−D間に搬送される。トナーの層厚規制は、マグネットロール331の回転スピードで決定される。上記マグネットロール331の回転スピードは、トナー量がS−D間を通過でき、且つ、感光体301に充分接触できるように設定されている。マグネットロール331を適宜設定することによって、トナーは必要以上に搬送されないので、上記シーケンスによってプロセスカートリッジからトナーが漏れ出すことはない。
【0197】
図21に復帰シーケンスが実行されている状態を示す。
【0198】
現像スリーブ330とマグネットロール331によって搬送された2成分現像剤333がS−D間に詰め込まれ、感光体301の回転によって搬送されてくる残トナー335を掻き取るように回収している。感光体301は残トナー335を充分に回収された後に2回転して停止する。感光体301の停止後、現像スリーブ330とマグネットロール331は通常シーケンスの場合と同様の回転スピードで2回転し、残トナー335を含んだ2成分現像剤334を現像装置321内に回収する。ここで感光体301上の残トナーの回収が終了する。
【0199】
残トナー335回収後、転写ローラ313とトナー除去部材314は通常シーケンスの位置に戻る。又、帯電バイアス電源317内のスイッチTも通常シーケンス(SW1)に切り替わり、復帰シーケンスは終了する。
【0200】
本実施例では、復帰シーケンスにおいて現像スリーブ上のマイクロキャリアが正帯電しているため、感光体上の残トナーは次々とマイクロキャリアに付着するので、残トナーを着実に回収することができる。マイクロキャリアは粒径20μmと通常キャリアに比べ極めて表面積が大きいので、キャリア自身の回収能力も高い。又、マグネットロールの回転方法も1方向のみで良いので構成も容易になる。
【0201】
本実施例において、A4縦の画出しをシングルプリントで行った。6000枚の耐久途中に、1000枚に1回程度故意にジャムを発生させたが、転写ローラによる転写紙の裏汚れ、帯電不良プロセスカートリッジからのトナー漏れ等の問題は発生しなかった。
【0202】
よって、上記方法により非接触現像においても、ジャム時の復帰シーケンス中に感光体に2成分現像剤を接触させることにより、効果的なトナー回収方法が可能となった。
【0203】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、転写紙のジャムが発生し、現像中に画像形成装置が停止した場合に像担持体上の転写残トナーを回収する時においては、スリーブが担持するトナーを像担持体に接触する状態とするため、像担持体上の転写残トナーは、スリーブが担持するトナーに取り込まれて除去され、非接触現像方式及びクリーニング容器を持たない簡易クリーニング方式を採用する画像形成装置においても、ジャム発生後の像担持体の清掃を効果的に行ってかぶりや汚れのない画像を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1乃至第3参考例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図2】本発明の第1参考例に係る画像形成装置の各バイアス切り替えシーケンスの概略説明図である。
【図3】本発明の第2参考例に係る画像形成装置の各バイアス切り替えシーケンスの概略説明図である。
【図4】本発明の第3参考例に係る画像形成装置の各バイアス切り替えシーケンスの概略説明図である。
【図5】本発明の第4参考例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図6】本発明の第4参考例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図7】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図8】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図9】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図10】本発明の第実施例に係る画像形成装置の現像装置のDブレード近傍の拡大図である。
【図11】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図12】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図13】本発明の第実施例に係る画像形成装置であるレーザビームプリンタの概略断面図である。
【図14】本発明の第実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図15】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図16】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図17】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図18】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図19】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図20】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【図21】本発明の第実施例に係る画像形成装置要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1,101,301 感光体
2,102,302 帯電ローラ
3,103,307 現像装置
4,127,310,330 現像スリーブ
5,313 転写ローラ
6 クリーニングローラ
7,311 マグネットロール
8 Dブレード
114,314 トナー除去部材
117 帯電バイアス印加電源
118 磁性トナー
131 磁性ブレード
132 転写バイアス印加電源
133 転写ローラスクレーパ
134 未転写トナー回収容器
308 トナー
309 ドクターブレード
317 帯電バイアス電源
319 残トナー
334 2成分現像剤
343 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 像担持体と、スリーブに内包する磁界発生手段によりトナーを前記像担持体と非接触の状態で担持し、前記像担持体上の潜像をトナーで現像する現像装置と、ジャム発生の有無を記憶する記憶手段と、画像形成装置の電源投入時に前記記憶手段に記憶されたジャム発生の有無状態を判定する判定手段と、を有する画像形成装置において、
    トナーは磁性トナーであり、前記スリーブが担持するトナーが前記像担持体に接触する状態と非接触の状態とに切り替え可能であり、前記判定手段によりジャム発生の有が判定された場合には、次の画像形成動作を実行する前に、前記スリーブが担持するトナーを前記像担持体に接触する状態とし、前記像担持体上のトナーを回収することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体上のトナーを転写紙へ転写する転写手段と、前記像担持体上のトナーを捕集する捕集手段を有し、前記捕集手段は、前記像担持体上の転写残トナーを一時的に捕集することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記捕集手段が一時的に捕集した転写残トナーを、前記像担持体上に放出するとともに、前記現像装置によって回収することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記スリーブが担持するトナーの量を変化させることによって、前記スリーブが担持するトナーを前記像担持体に接触する状態と非接触の状態とに切り替えることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の画像形成装置。
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